特開2018-202964(P2018-202964A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2018-202964表示装置の開閉機構、及び、ヘッドアップディスプレイ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-202964(P2018-202964A)
(43)【公開日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】表示装置の開閉機構、及び、ヘッドアップディスプレイ
(51)【国際特許分類】
   B60R 11/02 20060101AFI20181130BHJP
   G02B 27/01 20060101ALI20181130BHJP
   B60K 35/00 20060101ALI20181130BHJP
【FI】
   B60R11/02 C
   G02B27/01
   B60K35/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-109202(P2017-109202)
(22)【出願日】2017年6月1日
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123434
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 英昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101133
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 初音
(74)【代理人】
【識別番号】100199749
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 成
(74)【代理人】
【識別番号】100188880
【弁理士】
【氏名又は名称】坂元 辰哉
(74)【代理人】
【識別番号】100197767
【弁理士】
【氏名又は名称】辻岡 将昭
(74)【代理人】
【識別番号】100201743
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 和真
(72)【発明者】
【氏名】鹿又 淳志
【テーマコード(参考)】
2H199
3D020
3D344
【Fターム(参考)】
2H199DA02
2H199DA32
3D020BA04
3D020BC02
3D020BD08
3D344AA07
3D344AB01
3D344AC25
3D344AD13
(57)【要約】
【課題】表示部に加わる外力を逃がすとともに、当該外力が取り除かれると表示部が元の位置に戻る表示装置の開閉機構を得る。
【解決手段】対向する両端部7a,7bの間隔を保つ方向の付勢力を弾性変形により生じるC形バネ7が、回動用ギア4と保持部2との間で軸部3に挿入されて設けられ、回動用ギア4に固定された第1固定部4c及び保持部2に固定された第2固定部2aが、両端部7a,7bの間で両端部7a,7bに対向する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部を保持する保持部と、
モータの駆動に伴い回転する回動用ギアと、
前記回動用ギアと前記保持部のうちの一方に固定され、他方に対して回転可能に挿入された軸部と、
対向する両端部の間隔を保つ方向の付勢力を弾性変形により生じるものであり、前記回動用ギアと前記保持部との間で前記軸部に挿入されて設けられたC形バネと、
前記両端部の間で前記両端部に対向し、前記回動用ギアに固定された第1固定部と、
前記両端部の間で前記両端部に対向し、前記保持部に固定された第2固定部とを備えることを特徴とする表示装置の開閉機構。
【請求項2】
請求項1記載の開閉機構を備え、前記表示部がコンバイナであることを特徴とするヘッドアップディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示装置が備える開閉機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
表示装置には、ユーザによって見つめられる表示部が、収納状態と展開状態とを切替可能なように構成されているタイプのものがある。表示部の収納状態と展開状態との切替が電動で行われる場合、表示部を回動させるためにモータが用いられる。表示部は、保持部によって保持されており、モータの駆動に伴い回転する回動用ギアによって保持部が回動して、収納状態から展開状態へ、または、展開状態から収納状態へ表示部の状態が切替わる。回動用ギアによって保持部を回動させるために、回動用ギアと保持部とは一体的に形成される、または、一方が他方に圧入されるなどしている。しかしながら、このような構成の場合、展開状態にある表示部に外力が加わったり、または、回動中の表示部に対してその回動を妨害するような外力が加わったりすると、そうした外力の逃げ道が無いために表示部又は回動用ギアが破損することがある。
そこで、例えば特許文献1には、クラッチ機構を設けることで外力による破損を防ぐようにしたヘッドアップディスプレイが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007―182132号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1のクラッチ機構では、外力を逃がした後の動作について特に配慮はされていない。例えば、上記特許文献1では、乗員がコンバイナにぶつかった際、クラッチ機構の働きでコンバイナがフロントガラス側に移動する。この場合、乗員は、フロントガラス側に移動したコンバイナを、自分で元の位置に戻してから使うことになる。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、表示部に加わる外力を逃がすとともに、当該外力が取り除かれると表示部が元の位置に戻る表示装置の開閉機構を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る表示装置の開閉機構は、表示部を保持する保持部と、モータの駆動に伴い回転する回動用ギアと、回動用ギアと保持部のうちの一方に固定され、他方に対して回転可能に挿入された軸部と、対向する両端部の間隔を保つ方向の付勢力を弾性変形により生じるものであり、回動用ギアと保持部との間で軸部に挿入されて設けられたC形バネと、両端部の間で両端部に対向し、回動用ギアに固定された第1固定部と、両端部の間で両端部に対向し、保持部に固定された第2固定部とを備えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、対向する両端部の間隔を保つ方向の付勢力を弾性変形により生じるC形バネによって、表示部に加わる外力を逃がすとともに、当該外力が取り除かれると表示部が元の位置に戻る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係るヘッドアップディスプレイを示す斜視図であり、コンバイナの収納状態を示している。
図2】実施の形態1に係るヘッドアップディスプレイを示す斜視図であり、コンバイナの展開状態を示している。
図3】実施の形態1に係るヘッドアップディスプレイの開閉機構を示す斜視図である。
図4】実施の形態1に係るヘッドアップディスプレイの軸部周辺の分解斜視図である。
図5】回動用ギアとC形バネとの組付箇所を示す斜視図である。
図6】C形バネを組み付けた回動用ギアと、保持部との組付箇所を示す斜視図である。
図7】コンバイナに外力が加わった場合のヘッドアップディスプレイの動作を説明するための斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1及び図2は、実施の形態1に係るヘッドアップディスプレイ100を示す斜視図である。図1は、表示部としてのコンバイナ1の収納状態を示し、図2は、コンバイナ1の展開状態を示す。このように、以下では表示装置としてヘッドアップディスプレイを例に挙げて説明を行う。
ヘッドアップディスプレイ100は、例えば、車両のダッシュボード200に取り付けられている。
【0010】
ヘッドアップディスプレイ100では、不図示の投影部からコンバイナ1に対して画像が投影される。当該投影部は、例えば、液晶ディスプレイ又は蛍光表示管等である。ユーザは、コンバイナ1に投影された画像を見て、様々な情報を知ることができる。
車両の運転時以外等、ヘッドアップディスプレイ100が使用されないときは、コンバイナ1は、図1に示すようにダッシュボード200内に収納された収納状態となる。
一方、車両の運転時等、ヘッドアップディスプレイ100が使用されるときは、コンバイナ1は、図2に示すように収納状態から図2中のA方向に回動した展開状態となる。
【0011】
図3は、コンバイナ1を回動させるための開閉機構を示す斜視図である。当該開閉機構は、保持部2、軸部3、回動用ギア4、モータ5、ギア連結機構6、C形バネ7、第1固定部4c及び第2固定部2aを有する。C形バネ7、第1固定部4c及び第2固定部2aは、後述の図4図6を用いて説明する。
【0012】
コンバイナ1は、ねじ止め又はテープによる貼り付け等によって、保持部2に保持されている。
保持部2には、円筒状の突起である軸部3が、一体的に形成されて固定されている。軸部3は、回動用ギア4に挿入されている。
回動用ギア4には、ダッシュボード200に固定されているモータ5からの駆動力が、ギア連結機構6を介して伝えられる。ギア連結機構6は、減速機構として働き、複数のギア6a〜6fを有する。ギア6aは、モータ5の出力軸に設けられ、ギア6fは、回動用ギア4と噛み合っている。
【0013】
図4は、軸部3周辺の分解斜視図である。ヘッドアップディスプレイ100では、保持部2と回動用ギア4との組み付けに、C形バネ7を介在させる構造となっている。
図5は、回動用ギア4とC形バネ7との組付箇所を示す斜視図である。回動用ギア4は、軸部3が挿入される孔4aを有し、孔4aの周りには、円環状の位置決め部4bが立ち上がっている。位置決め部4bの外周には、位置決め部4bとの間に溝Ga,Gbを形成する第1固定部4cが設けられている。位置決め部4b及び第1固定部4cは、回動用ギア4と一体的に形成されるなどして回動用ギア4に固定されている。なお、軸部3及び孔4aは、圧入関係にはなく、保持部2が回動用ギア4に対して回転可能な寸法となっている。
【0014】
C形バネ7は、離間している両端部7a,7bの間隔を広げるような外力が加えられると、弾性変形して、両端部7a,7bが互いに近づく方向の付勢力を生じる。また、C形バネ7は、離間している両端部7a,7bの間隔を狭めるような外力が加えられると、弾性変形して、両端部7a,7bが互いに離れる方向の付勢力を生じる。このように、C形バネ7は、板バネとして機能し、対向する両端部7a,7bの間隔を保つ方向の付勢力を弾性変形により生じる。
【0015】
C形バネ7は、端部7aが溝Gaに配置され、端部7bが溝Gbに配置されて、位置決め部4bの外周に組み付けられる。これにより、第1固定部4cは、端部7aと端部7bとの間で端部7a及び端部7bに対向した状態となる。
【0016】
図6は、C形バネ7を組み付けた回動用ギア4と、保持部2との組付箇所を示す斜視図である。保持部2では、軸部3の外周に、段差Sa,Sbを形成する第2固定部2aが設けられている。第2固定部2aは、保持部2と一体的に形成されるなどして保持部2に固定されている。
【0017】
軸部3を孔4aに挿入して、C形バネ7を組み付けた回動用ギア4を保持部2に組み付ける際、C形バネ7は、端部7aが段差Saに配置され、端部7bが段差Sbに配置される。これにより、第2固定部2aは、端部7aと端部7bとの間で端部7a及び端部7bに対向した状態となる。なお、この状態ではC形バネ7に弾性変形が生じないよう、溝Gaと溝Gbとの間隔、及び、段差Saと段差Sbとの間隔は、C形バネ7の自然状態での端部7aと端部7bとの間隔以下に設計されている。溝Gaと溝Gbとの間隔と、段差Saと段差Sbとの間隔とは、ほぼ同じ間隔となっている。
以上のようにして、C形バネ7は、回動用ギア4と保持部2との間で、軸部3に挿入されて設けられている。
【0018】
ヘッドアップディスプレイ100の動作について、図3を再度用いて説明する。
モータ5が駆動すると、まずギア6a、次いでギア6b、次いでギア6c、次いでギア6d、次いでギア6e、次いでギア6fの順に駆動力が伝わり、最終的にギア6fから回動用ギア4へ駆動力が伝わる。このように、回動用ギア4は、モータ5の駆動に伴い回転する。
モータ5は、例えば、ACC(アクセサリ)がオンになったときに、電圧が印加されて駆動する。このときのモータ5の回転方向は、コンバイナ1を収納状態から展開状態へさせる方向である。
【0019】
回動用ギア4が回転すると、当該回動用ギア4に固定されている第1固定部4cは、C形バネ7を回転方向に押す。そして、C形バネ7は第2固定部2aを回転方向に押し、第2固定部2aが固定されている保持部2ひいてはコンバイナ1が回動する。なお、このときにC形バネ7に弾性変形が生じないよう、保持部2及びコンバイナ1の質量を考慮するなどしてC形バネ7は設計されている。
【0020】
次に、コンバイナ1に外力が加わった場合のヘッドアップディスプレイ100の動作について、図7を用いて説明する。
例えば、図7中の外力Bが加わった場合を考える。このとき、両端部7a,7bの間隔が広がる方向にC形バネ7が弾性変形して、回動用ギア4に対して保持部2及びコンバイナ1がB1方向に回動する。つまり、保持部2が回動用ギア4に対してB1方向にスリップして、外力Bを逃がした状態となる。
【0021】
具体的に説明すると、外力Bを受けて、第2固定部2aが、C形バネ7の端部7bをB1方向に押す。一方、C形バネ7の端部7aは、回動用ギア4に固定の第1固定部4cによって、B1方向への移動が規制された状態にある。このため、C形バネ7は両端部7a,7bの間隔が広がる方向に弾性変形して、保持部2と共に回動用ギア4が回転することなく、回動用ギア4に対して保持部2はB1方向にスリップする。
そして、外力Bが取り除かれると、C形バネ7が両端部7a,7bの間隔を元に戻そうとして生じる付勢力により、C形バネ7の端部7bが第2固定部2aをB1の逆方向に押して、保持部2及びコンバイナ1は、外力Bが加えられる前の位置に戻る。
【0022】
同様に、図7中の外力Cが加わった場合を考える。このとき、両端部7a,7bの間隔が広がる方向にC形バネ7が弾性変形して、回動用ギア4に対して保持部2及びコンバイナ1がC1方向に回動する。つまり、保持部2が回動用ギア4に対してC1方向にスリップして、外力Cを逃がした状態となる。
【0023】
具体的に説明すると、外力Cを受けて、第2固定部2aが、C形バネ7の端部7aをC1方向に押す。一方、C形バネ7の端部7bは、回動用ギア4に固定の第1固定部4cによって、C1方向への移動が規制された状態にある。このため、C形バネ7は両端部7a,7bの間隔が広がる方向に弾性変形して、保持部2と共に回動用ギア4が回転することなく、回動用ギア4に対して保持部2はC1方向にスリップする。
そして、外力Cが取り除かれると、C形バネ7が両端部7a,7bの間隔を元に戻そうとして生じる付勢力により、C形バネ7の端部7aが第2固定部2aをC1の逆方向に押して、保持部2及びコンバイナ1は、外力Cが加えられる前の位置に戻る。
【0024】
これに対し、仮に軸部3が回動用ギア4の孔4aに圧入されるなどして、保持部2と回動用ギア4とが常に一体的に回転するようになっている場合を考える。この場合にコンバイナ1に外力が加わると、保持部2と回動用ギア4とが一体的に回転しようとするために外力の逃げ道がなく、コンバイナ1の破損、又は、回動用ギア4及びギア連結機構6等のギアの破損につながる。
【0025】
なお、上記では、表示装置としてヘッドアップディスプレイを例に説明したが、他の表示装置例えばリアシートエンタテイメントシステムに対して適用してもよい。この場合、液晶ディスプレイが表示部となる。
【0026】
また、上記では、軸部3が保持部2と一体的に設けられ、軸部3が挿入される孔4aが回動用ギア4に設けられているとした。しかしながら、軸部が回動用ギア4と一体的に設けられ、当該軸部が挿入される孔が保持部2に設けられていてもよい。
【0027】
以上のように、この実施の形態1に係るヘッドアップディスプレイ100によれば、対向する両端部7a,7bの間隔を保つ方向の付勢力を弾性変形により生じるC形バネ7が、回動用ギア4と保持部2との間で軸部3に挿入されて設けられ、回動用ギア4に固定された第1固定部4c及び保持部2に固定された第2固定部2aが、両端部7a,7bの間で両端部7a,7bに対向することにより、コンバイナ1に加わる外力を逃がすとともに、当該外力が取り除かれるとコンバイナ1が元の位置に戻る。
【0028】
なお、本願発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0029】
1 コンバイナ、2 保持部、2a 第2固定部、3 軸部、4 回動用ギア、4a 孔、4b 位置決め部、4c 第1固定部、5 モータ、6 ギア連結機構、6a〜6f ギア、7 C形バネ、7a,7b 端部、100 ヘッドアップディスプレイ、200 ダッシュボード。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7