特開2018-203284(P2018-203284A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-203284(P2018-203284A)
(43)【公開日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】吐出容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/20 20060101AFI20181130BHJP
   B65D 47/08 20060101ALI20181130BHJP
【FI】
   B65D47/20 111
   B65D47/08 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-107648(P2017-107648)
(22)【出願日】2017年5月31日
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】早川 茂
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA04
3E084AA12
3E084AA24
3E084AA37
3E084AB01
3E084BA03
3E084CA01
3E084CB02
3E084CC03
3E084DA01
3E084DB13
3E084DC03
3E084FA02
3E084FC07
3E084GA06
3E084GB06
3E084HB02
3E084HD04
3E084KB01
3E084LA18
3E084LB02
3E084LB07
3E084LC01
3E084LD12
3E084LD16
(57)【要約】
【課題】内容物の固化等による逆止弁の動作不良を抑制可能な吐出容器を提供する。
【解決手段】本発明の吐出容器1は、容器本体10と、吐出キャップ20と、吐出口23aを開閉可能に構成された蓋体30と、流出孔24が形成された隔壁部25と、逆止弁40と、を備え、逆止弁40は、吐出キャップ20に保持される基部41と、弾性片42を介して基部41に連結され、隔壁部25に当接して流出孔24を閉塞するとともに隔壁部22から離間して流出孔24を開放する弁本体43と、弁本体43から突出する突出部44と、突出部44の先端に設けられ係合保持部35に対してアンダーカット係合する被係合部46と、を有し、蓋体30を開く過程において、弁本体43が隔壁部25から離間し、さらに蓋体30を開くと被係合部46が係合保持部35から抜け出すよう構成されていることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の口部と該口部に連なる胴部とを備え、内部に内容物の収容空間を形成する容器本体と、
内容物を吐出するための吐出口を有し、前記口部の外側に装着される吐出キャップと、
前記吐出口を覆うように配置され、該吐出口を開閉可能に構成された蓋体と、
前記吐出口と前記収容空間の間において内容物の流路となる流出孔が形成された隔壁部と、
前記流出孔を開閉可能な逆止弁と、を備え、
前記逆止弁は、前記吐出キャップに保持される筒状の基部と、該基部の内側に設けた弾性片を介して該基部に連結され、前記隔壁部に当接して流出孔を閉塞するとともに、該隔壁部から離間して該流出孔を開放する弁本体と、該弁本体から突出する突出部と、該突出部の先端に設けられ前記蓋体の閉塞状態において前記蓋体の内面に設けた係合保持部に対してアンダーカット係合する被係合部と、を有し、
前記蓋体を開く過程において、前記被係合部が該蓋体によって引き上げられることで該弁本体が前記隔壁部から離間し、さらに蓋体を開くと前記被係合部が前記係合保持部から抜け出すよう構成されていることを特徴とする吐出容器。
【請求項2】
前記基部は、前記吐出キャップに対してアンダーカット係合することにより保持されており、
前記吐出キャップに対する前記基部の嵌合強度が、前記係合保持部に対する前記被係合部の嵌合強度よりも大きくなるよう構成されている、請求項1に記載の吐出容器。
【請求項3】
前記吐出キャップは、前記口部の開口を覆う頂壁部と前記口部の外周を覆う筒状の筒壁部とを備え、
前記隔壁は、前記頂壁部に対して一体に連結されている、請求項1または2に記載の吐出容器。
【請求項4】
前記蓋体は、前記吐出キャップに対してヒンジを介して一体に連結されている、請求項1〜3の何れか一項に記載の吐出容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内容物を収容する容器本体の口部に吐出口を備えた吐出キャップを装着してなる吐出容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、内容物を収容する容器本体の口部に吐出キャップを装着した構成を有し、容器本体の胴部を押圧(スクイズ)することなどにより、容器本体に収容された内容物を吐出口から吐出させることができるようにした吐出容器が知られている。
【0003】
また、このような吐出容器において、容器本体から吐出口を通した内容物の吐出を許容する一方、内容物や外気の容器本体内への流入を阻止する逆止弁を設けた構成のものが知られている。
【0004】
例えば特許文献1には、容器本体を外層体(外容器)の内側に減容変形可能な内層体(内容器)を収容した二重容器に構成するとともに、吐出キャップ(注出キャップ部材)と中栓(基板部材)との間に逆止弁を設けた構成の吐出容器が記載されている。このような構成の吐出容器では、容器本体の胴部を押圧して内容物を吐出させた後、胴部の押圧を解除すると、中栓に設けた流出孔が逆止弁により閉じられて吐出口(注出口)から容器本体に向けた内容物や外気の流入が阻止されるとともに、吐出キャップに設けた吸気孔(連通孔)から外層体と内層体との間に外気を導入して内層体を減容変形させたまま外層体を元の形状に復元させることができるので、内容物を外気と置換させることなく吐出させ、これにより容器本体の内部に残った内容物を空気と触れづらくしてその劣化や変質を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−230840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の吐出容器にあっては、流出孔を囲む平坦な弁座部に板状の逆止弁を面接触させて流出孔を閉塞する構成となっており、逆止弁付近に内容物が付着した状態で一定の時間が経過すると、内容物が固化することによって逆止弁と弁座部とが貼り付いてしまい、次回使用時に、逆止弁が適切に開かなくなる虞がある。また、筒状体の内部で球体が移動する所謂ボール弁タイプの逆止弁を用いた場合でも同様に、球体が内容物の固化によって筒状体に張り付き、適切に開閉動作しなくなる虞がある。
【0007】
本発明は、このような問題を解決することを課題とするものであり、その目的は、内容物の固化等による逆止弁の動作不良を抑制可能な吐出容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の吐出容器は、筒状の口部と該口部に連なる胴部とを備え、内部に内容物の収容空間を形成する容器本体と、
内容物を吐出するための吐出口を有し、前記口部の外側に装着される吐出キャップと、
前記吐出口を覆うように配置され、該吐出口を開閉可能に構成された蓋体と、
前記吐出口と前記収容空間の間において内容物の流路となる流出孔が形成された隔壁部と、
前記流出孔を開閉可能な逆止弁と、を備え、
前記逆止弁は、前記吐出キャップに保持される筒状の基部と、該基部の内側に設けた弾性片を介して該基部に連結され、前記隔壁部に当接して流出孔を閉塞するとともに、該隔壁部から離間して該流出孔を開放する弁本体と、該弁本体から突出する突出部と、該突出部の先端に設けられ前記蓋体の閉塞状態において前記蓋体の内面に設けた係合保持部に対してアンダーカット係合する被係合部と、を有し、
前記蓋体を開く過程において、前記被係合部が該蓋体によって引き上げられることで該弁本体が前記隔壁部から離間し、さらに蓋体を開くと前記被係合部が前記係合保持部から抜け出すよう構成されていることを特徴とする。
【0009】
なお、本発明の吐出容器にあっては、前記基部は、前記吐出キャップに対してアンダーカット係合することにより保持されており、
前記吐出キャップに対する前記基部の嵌合強度が、前記係合保持部に対する前記被係合部の嵌合強度よりも大きくなるよう構成されていることが好ましい。
【0010】
また、本発明の吐出容器にあっては、前記吐出キャップは、前記口部の開口を覆う頂壁部と前記口部の外周を覆う筒状の筒壁部とを備え、
前記隔壁は、前記頂壁部に対して一体に連結されていることが好ましい。
【0011】
また、本発明の吐出容器にあっては、前記蓋体は、前記吐出キャップに対してヒンジを介して一体に連結されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、内容物の固化等による逆止弁の動作不良を抑制可能な吐出容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態である吐出容器の要部の側面視での断面図である。
図2図1における逆止弁のA矢視図である。
図3図1に示す状態から、蓋体を開く過程を示す断面図である。
図4図1に示す吐出容器から内容物を吐出する様子を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に例示説明する。図1に示すように、本発明の一実施の形態である吐出容器1は、容器本体10、吐出キャップ20、蓋体30、逆止弁40を備えている。この吐出容器1は、例えば食用油などの食品または化粧料等の内容物を収容する用途に用いることができる。特に、時間の経過とともに固化し易い内容物を収容する容器として有効である。
【0015】
詳細は図示しないが、容器本体10は、筒状の口部11と、口部11の下方に位置する胴部12とを備える。本実施形態においては、容器本体10は、外層体13と外層体13の内側に収容された内層体14とを備える積層剥離容器に構成されている。内層体14は、例えば合成樹脂材料により減容変形可能な薄肉の袋状に形成され、外層体13の内面に剥離可能に積層配置されている。内層体14の内側は上記した内容物の収容空間Sとなっている。外層体13は、例えば合成樹脂材料により所定の剛性を有するボトル形状に形成されて容器本体10の外郭を構成している。外層体13の胴部12に対応する部分はスクイズ(押圧)可能であるとともに元の形状への復元性を有している。また、本例においては、外層体13と内層体14の間の空間に外気を導入するための外気導入孔が、容器本体10の底部において、スリット状に形成されている。当該スリット状の外気導入孔は、ピンチオフ部に形成することができる。なお、外気導入孔は、外層体13の口部または胴部に設けてもよい。外気導入孔を通して、外層体13と内層体14の間の空間に外気を導入することにより、外層体13の形状を維持したまま、内層体14のみを減容変形させることができる。なお、容器本体10は、外層体13と内層体14との間に、それぞれ口部11から胴部12の底部分に向けて縦方向に延びて内層体14を外層体13に対して部分的に接着する複数本の接着層(不図示)を備えた構成とすることもできる。なお容器本体10は、例えば、外層体13を形成する合成樹脂と、外層体13に対して相溶性が低い内層体14の合成樹脂を積層して形成した筒状のパリソンを用いた押出ブロー成形によって得ることができるが、これに限定されるものではない。
【0016】
口部11は、円筒状に形成されており、その外周面には吐出キャップ20を打栓等により装着するための突起部11aが一体に設けられている。胴部12は、口部11の下端に連なる筒状となっている。本例において容器本体10は、胴部12の下端開口を閉塞する底部(図示省略)を接地させることによって自立可能なボトル形状となっている。なお、容器本体10は、底部を持たない自立不能なチューブ状であってもよい。
【0017】
吐出キャップ20は容器本体10の口部11に装着されている。吐出キャップ20は、合成樹脂材料により、口部11の開口を覆う頂壁部21と口部11の外周を覆う円筒状の筒壁部22とを備えた有頂筒状に形成されている。筒壁部22の内周面には突起部22aが設けられており、この突起部22aが口部11の外周面に設けられた突起部11aにアンダーカット係合することにより、吐出キャップ20は容器本体10の口部11に装着されるようになっている。
【0018】
頂壁部21には、当該頂壁部21から上方に向けて突出する吐出筒23が一体に設けられている。吐出筒23は、略円形の頂壁部21の軸心からずれて配置され、その先端開口部は内容物の吐出口23aとなっている。なお、本例において、吐出筒23の先端部には、径方向外側に向けて延在する、つまり先端に向けて徐々に拡径するリップ部23bが設けられている。
【0019】
また、吐出筒23の内側には、内容物の流路を構成する流出孔24が形成された環状の隔壁部25が設けられている。隔壁部25の上面25aは、逆止弁40が当接する弁座部となっている。
【0020】
隔壁部25の外周縁には、吐出筒23と同軸となるよう垂下する内筒部26が設けられており、内筒部26は、下端部(収容空間S側の端部)において、吐出筒23の下部に一体に連結されている。すなわち、隔壁部25は、内筒部26及び吐出筒23の下部を介して頂壁部21に一体に連結されている。内筒部26の外周面には、突起部26aが設けられている。突起部26aは、内筒部26の外周面に、全周にわたって連続した環形状であってもよいし、周方向に間欠する複数の突起形状であってもよい。
【0021】
また、頂壁部21の下面側には、口部11の内周面に当接する円筒状のシール筒部27が一体に設けられている。
【0022】
ここで、隔壁部25は、頂壁部21に一体に連結される構成に限らず、吐出キャップ20とは別体に形成し、吐出キャップ20の内側に組み付ける構成してもよい。例えば、吐出キャップ20の内側で、口部11の開口を覆うように配置される中栓の一部として構成してもよい。
【0023】
また、吐出キャップ20には、吐出筒23を覆うように配置され、吐出口23aを閉塞可能な蓋体30が設けられている。蓋体30は、筒壁部22とほぼ同径の円筒状に形成された周壁部31と、周壁部31の上端を覆う天壁部32と、を備える。また本例では、筒壁部22と周壁部31とがヒンジ33によって回動自在に連結されている。
【0024】
天壁部32には、天壁部32の下面から突出する筒状のシール壁34と、当該シール壁34の径方向内側に位置する係合保持部35とが設けられている。シール壁34は、図1に示す蓋体30の閉塞状態において吐出筒23の内周面に当接し、吐出口23aを閉塞する。なお、シール壁34は、吐出筒23に外側から当接する構成としてもよい。
【0025】
本例において、係合保持部35は円筒状に形成されており、その内周面には、後述する逆止弁40の被係合部46にアンダーカット係合するための凸部35aが設けられている。また、係合保持部35の内周面には、先端(図1の下端)に向けて拡径する傾斜面35bが設けられており、係合保持部35の内側に被係合部46を挿入し易くなっている。また係合保持部35は、被係合部46を嵌合保持した状態から当該被係合部46を所定の力で引っ張ることで被係合部46が抜け出す(嵌合が解除される)ように構成されている。
【0026】
周壁部31のヒンジ33に対向する側には、蓋体30を開操作する際の指掛かりとなる摘み部36が設けられている。なお、蓋体30はヒンジ33により筒壁部22に一体連結される構成に限らず、吐出キャップ20とは別体に形成されて吐出キャップ20にねじ込みやアンダーカット等により装着される構成としてもよい。
【0027】
逆止弁40は、吐出筒23の内側に配置されている。本例において逆止弁40は、吐出筒23と内筒部26の間に区画形成される環状溝に保持される円筒状の基部41と、基部41の内側に設けた単数或いは複数の弾性片42を介して一体に連結された略円板状の弁本体43と、弁本体43から吐出口23a側に向けて突出する突出部44と、を備える。
【0028】
基部41の内周面には、突起部41aが設けられている。この突起部41aが内筒部26に設けた突起部26aとアンダーカット係合することにより、基部41は吐出キャップ20に対して強固に嵌合保持される。基部41は、少なくとも、蓋体30を開く過程で逆止弁40が上方に引張られても抜け出さないように吐出キャップ20に保持される。つまり、本例において吐出キャップ20に対する基部41の嵌合強度が、係合保持部35に対する被係合部46の嵌合強度よりも大きくなるよう構成されている。なお、基部41は、吐出筒23または内筒部26にねじ結合する構成としてもよいし、あるいは、吐出筒23または内筒部26に接着、溶着等により固定される構成としてもよい。
【0029】
弁本体43の下面(収容空間S側の面)には、円環状の環状凸部45が設けられており、また、他方側に設けられた突出部44の先端には、上記係合保持部35にアンダーカット係合可能な被係合部46が設けられている。突出部44は、被係合部46に向けて徐々に縮径する柱状となっており、被係合部46において拡径している。
【0030】
ここで、環状凸部45は、隔壁部25側に向けて先細り状に形成されており、これにより、環状凸部45と隔壁部25の上面25aとの接触面積が小さくなる。これにより、弁本体43と当該上面25aとの接触部分に付着して留まる内容物の量を低減することができる。したがって、弁本体43に環状凸部45を設けたことで、内容物の固化による貼り付きの度合いを低減することができる。
【0031】
図1のA矢視図である図2にも示すように、本実施形態の逆止弁40は、4つの弾性片42によって弁本体43を保持する、所謂4点弁の形態をなすものであるが、これに限られず、弾性片42を3つ以下、または5つ以上としてもよい。
【0032】
逆止弁40は、弁本体43の環状凸部45が隔壁部25の上面25aに当接して流出孔24を閉塞するとともに、当該上面25aから離間して流出孔24を開放する。これにより、逆止弁40は、収容空間S側から吐出口23a側に向かう内容物の流れは許容しつつ、吐出口23a側から収容空間S側への内容物の逆流、及び、空気の流入等を阻止することができる。
【0033】
図1に示す閉塞状態から、吐出容器1の内容物を吐出しようとする際には、先ず、蓋体30を開く。蓋体30を開く際には、図3に示すように、摘み部36を上方に引き上げるようにして、ヒンジ33を起点に蓋体30を回動させる。蓋体30が開く過程において、被係合部46が蓋体30に引き上げられて、突出部44及び弁本体43が蓋体30と共に上方に変位していく。これにより、隔壁部25の上面25aから弁本体43の環状凸部45が一時的に離れることとなる。
【0034】
ここで、弁本体43が上方に移動した際に、基部41は吐出キャップ20に強固に保持されて移動せず、弾性片42が弾性変形する。この時、当該弾性片42の復元力により、被係合部46及び弁本体43には、下方に引き戻される力が働く。さらに蓋体30を開いていくと、係合保持部35に対する被係合部46のアンダーカット係合が解除されて、係合保持部35から被係合部46が抜け出す。これにより、弁本体43は、図1に示す元の位置に戻ることとなり、流出孔24を開閉する動作が可能となる。
【0035】
図4に示すように、蓋体30を開いた吐出容器1を倒立姿勢として、胴部12を押圧して外層体13をスクイズすると、収容空間S内の内容物が加圧されて弁本体43を押し開きながら流出孔24を通過し、吐出口23aから外部に吐出される。
【0036】
内容物の吐出後は、弁本体43が元の位置に復元して流出孔24が閉塞されるため、収容空間S内への外気の流入が阻止される。これにより、収容空間Sに残留する内容物の空気との接触を減らして当該内容物の変質や劣化を抑制することができる。また、内容物の吐出後は、減容変形した内層体14の状態は維持したままで外層体13の形状のみが復元する。
【0037】
また、内容物の吐出後に、蓋体30を閉塞する際には、隔壁部25によって弁本体43が下方から支持された状態で、被係合部46が係合保持部35の傾斜面35bに誘導されながら係合保持部35の内側に挿入される。これにより、図1に示すように凸部35aが被係合部46にアンダーカット係合することとなる。すなわち、蓋体30を閉塞することにより、自動的に、被係合部46が係合保持部35に対して嵌合保持されるため、次回、蓋体30を開いた際には再び弁本体43を一時的に引き上げて、隔壁部25の上面25aから確実に離間させることができる。
【0038】
以上説明したように、本実施形態の吐出容器1にあっては、蓋体30に設けた係合保持部35で逆止弁40の被係合部46を保持する構成としたことにより、蓋体30を開く過程で弁本体43が隔壁部25の上面25aから一時的に離間する。
【0039】
したがって、本実施形態の吐出容器1によれば、内容物の固化等により、隔壁部25の上面25aと逆止弁40の弁本体43とが貼り付いた場合でも当該上面25aから逆止弁40の弁本体43を引き剥がすことができ、逆止弁40の動作不良を防止することができる。
【0040】
また、本実施形態の吐出容器1にあっては、弁本体43から蓋体30の天壁部32に向けて突出する突出部44を設けたことにより、図1に示す閉塞状態において、逆止弁40の上方への変位が蓋体30によって規制される。よって、蓋体30の閉塞状態において逆止弁40が開くことがなく、これにより、収容空間S内から内容物が吐出口23aに移動することを抑制することができる。したがって、蓋体30を開いた途端に吐出口23aから内容物が噴出するといった不具合を抑制することとができる。
【0041】
また、本実施形態の吐出容器1にあっては、弁座部としての隔壁部25を吐出キャップ20と一体に形成しているため、隔壁部25を吐出キャップ20と別体に形成する場合と比べて部品数を削減することができ、構成が簡易となる。
【0042】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0043】
例えば、吐出キャップ20を、容器本体10の口部11に対して、ねじ結合により装着する構成としてもよい。また、容器本体10は、内層体を外層体の内部に組み込んだ組込みタイプの二重容器としてもよいし、二重容器ではなく、内容物の吐出とともに減容変形する単層の容器としてもよい。また、係合保持部35と被係合部46の形状を逆にしてもよい。すなわち、逆止弁40に設ける被係合部46を筒状とするとともに、蓋体30の係合保持部35を、該被係合部の内側に挿入されて保持される柱状の突起としてもよい。
【符号の説明】
【0044】
1 吐出容器
10 容器本体
11 口部
11a 突起部
12 胴部
13 外層体
14 内層体
20 吐出キャップ
21 頂壁部
22 筒壁部
22a 突起部
23 吐出筒
23a 吐出口
23b リップ部
24 流出孔
25 隔壁部
25a 隔壁部の上面
26 内筒部
27 シール筒部
30 蓋体
31 周壁部
32 天壁部
33 ヒンジ
34 シール壁
35 係合保持部
35a 凸部
35b 傾斜面
36 摘み部
40 逆止弁
41 基部
42 弾性片
43 弁本体
44 突出部
45 環状凸部
46 被係合部
S 収容空間
図1
図2
図3
図4