特開2018-203285(P2018-203285A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-203285(P2018-203285A)
(43)【公開日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】造形用スパチュラおよび造形容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 25/48 20060101AFI20181130BHJP
   B65D 83/00 20060101ALI20181130BHJP
【FI】
   B65D25/48 A
   B65D83/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-107722(P2017-107722)
(22)【出願日】2017年5月31日
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】加瀬 舞
【テーマコード(参考)】
3E014
3E062
【Fターム(参考)】
3E014PA01
3E014PB04
3E014PD01
3E014PD11
3E014PE17
3E014PE30
3E014PF10
3E062AA09
3E062AB01
3E062BA03
3E062BB06
3E062BB10
3E062KA01
3E062KB02
3E062KC10
(57)【要約】
【課題】容器体内の内容物を載置部上に載置するに際し、この内容物を所望の形状に造形する。
【解決手段】容器体内から吐出された吐出物が載置される載置部11と、載置部11から突出した把手部12と、を備え、載置部11は、吐出物を通過させることで造形片に成形する成形孔13、14と、この成形孔13、14が開口し、造形片が載置される造形面15と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器体内から吐出された吐出物が載置される載置部と、前記載置部から突出した把手部と、を備え、
前記載置部は、前記吐出物を通過させることで造形片に成形する成形孔と、この成形孔が開口し、前記造形片が載置される造形面と、を有することを特徴とする造形用スパチュラ。
【請求項2】
前記把手部に、前記載置部を着脱可能に保持する第1保持部が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の造形用スパチュラ。
【請求項3】
内容物が収容される容器本体を有する容器体と、
請求項1または2に記載の造形用スパチュラと、を備える造形容器であって、
前記容器体は、内容物を吐出する第1吐出口と、この第1吐出口における開口周縁部に前記載置部を着脱可能に保持する第2保持部と、を有することを特徴とする造形容器。
【請求項4】
前記造形用スパチュラが取り外された前記容器体に着脱可能に装着されるとともに、前記第1吐出口からの吐出物を吐出する第2吐出口を有する吐出栓を備えることを特徴とする請求項3に記載の造形容器。
【請求項5】
前記容器本体は弾性変形可能に形成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の造形容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、造形用スパチュラおよび造形容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば下記特許文献1に示されるように、載置部と把手部とを備えるとともに、容器体内の内容物をすくう等して取り出すスパチュラが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−133136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来のスパチュラでは、容器体内の内容物を載置部上に載置するに際し、この内容物を所望の形状に造形することができなかった。
なお、内容物が、例えば化粧料、食品、若しくは入浴剤等の場合に、特に内容物を所望の形状に造形して載置部に載置することの要望があると考えられる。
【0005】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、容器体内の内容物を載置部上に載置するに際し、この内容物を所望の形状に造形することができる造形用スパチュラおよび造形容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するために以下のような手段を採用した。すなわち、本発明の造形用スパチュラは、容器体内から吐出された吐出物が載置される載置部と、前記載置部から突出した把手部と、を備え、前記載置部は、前記吐出物を通過させることで造形片に成形する成形孔と、この成形孔が開口し、前記造形片が載置される造形面と、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、載置部を、容器体における吐出口の開口周縁部に配置した状態で、容器体内の内容物を吐出口を通して吐出すると、この吐出物が、成形孔を通過して成形されることで造形片が形成され、この造形片が造形面上に載置される。
【0008】
ここで、前記把手部に、前記載置部を着脱可能に保持する第1保持部が配設されてもよい。
【0009】
この場合、把手部に、載置部を着脱可能に保持する第1保持部が配設されているので、例えば互いに成形孔の態様が異なる複数種の載置部を適宜選択して第1保持部に保持させることが可能になり、複数種の造形片を選択的に形成することができる。
【0010】
また、本発明の造形容器は、内容物が収容される容器本体を有する容器体と、本発明の造形用スパチュラと、を備える造形容器であって、前記容器体は、内容物を吐出する第1吐出口と、この第1吐出口における開口周縁部に前記載置部を着脱可能に保持する第2保持部と、を有することを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、容器体が第2保持部を有しているので、容器本体内の内容物を第1吐出口を通して吐出したときに、載置部および第1吐出口の相対的な位置がずれるのを抑制することが可能になり、例えば造形片のゆがみが抑えられる等、造形片を高精度に形成することができる。
また、第2保持部が、載置部を着脱可能に保持するので、載置部の造形面上に造形片を載置した後に、造形用スパチュラを容器体から分離して単体で移動させることが可能になり、造形面上の造形片を所望の場所に容易に移行させることができる。例えば、造形面上に造形片を載置した後に、造形用スパチュラを液体が収容された収容体まで移動させ、造形片が載置された載置部を液体中に浸漬させることで、造形片の型崩れを抑えつつ、造形片を、液体が収容された収容体内に移行させることできる。
【0012】
また、前記造形用スパチュラが取り外された前記容器体に着脱可能に装着されるとともに、前記第1吐出口からの吐出物を吐出する第2吐出口を有する吐出栓を備えてもよい。
【0013】
この場合、容器体に対して、造形用スパチュラを取り外して吐出栓を取付けることにより、容器本体内の内容物を吐出栓の第2吐出口から例えば連続的に不定形の状態で取り出すことと、容器体に対して、吐出栓を取り外して造形用スパチュラを取付けることにより、容器本体内の内容物を載置部の造形面上の造形片として取り出すことと、を選択することが可能になり、優れた取扱い性を具備させることができる。
【0014】
また、前記容器本体は弾性変形可能に形成されてもよい。
【0015】
この場合、容器本体が弾性変形可能に形成されているので、例えば吐出器等を採用しなくても、容器本体を圧縮変形させることで、容器本体内の内容物を第1吐出口から吐出させることが可能になり、造形容器を低コストに抑えることができる。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、容器体内の内容物を載置部上に載置するに際し、この内容物を所望の形状に造形することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係る一実施形態として示した造形用スパチュラの(a)上面図および(b)側面図である。
図2】本発明に係る一実施形態として示した造形容器の一部縦断面図である。
図3図1に示す造形用スパチュラを図2に示す容器体に装着し、造形面上で造形物を形成した状態を示す一部縦断面図である。
図4図3に示す造形用スパチュラを、収容体内の液体中に浸漬した状態を示す縦断面図である。
図5】本発明に係る他の実施形態として示した造形用スパチュラの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態に係る造形用スパチュラ1は、図1および図3に示されるように、容器体22内から吐出された吐出物が載置される載置部11と、載置部11から突出した把手部12と、を備えている。図示の例では、造形用スパチュラ1はスプーンのような形状に形成されている。
【0019】
載置部11は、前記吐出物を通過させることで造形片に成形する複数の成形孔13、14と、これらの成形孔13、14が開口し、造形片が組み合わされた状態で載置される造形面15と、複数の成形孔13、14が開口し、容器体22内から吐出された吐出物が衝突する供給面16と、を有する。載置部11は円板状に形成されていて、その表裏面のうちの一方の面が造形面15とされ、他方の面が供給面16となっている。
【0020】
以下、平面視円形状を呈する載置部11の中央を通る中心軸線O1に沿う軸方向のうち、造形面15側を上側といい、供給面16側を下側という。また、軸方向から見た平面視において、中心軸線O1に直交する方向を径方向といい、中心軸線O1回りに周回する方向を周方向という。
載置部11の下端部には、径方向の外側に向けて突出し、全周にわたって連続して延びる受板部11dが形成されている。
【0021】
成形孔13、14は、載置部11の中央領域11aに形成された中央成形孔13と、載置部11のうち中央領域11aより径方向の外側に位置する外側領域11bに形成された外側成形孔14と、を備える。
なお、中央領域11aは、例えば載置部11の中心軸線O1を中心とし、かつ直径が載置部11の直径の約1/3〜1/2である円で囲まれた領域となっている。
【0022】
中央成形孔13は、載置部11の中央領域11aに密集した状態で複数配置されている。複数の中央成形孔13は、載置部11の中央領域11aが前記平面視で格子状を呈するように、互いに直交する2方向に沿ってそれぞれ同ピッチで配置されている。
【0023】
外側成形孔14は、外側領域11bに、全周にわたって周方向に等間隔をあけて複数形成されるとともに、径方向に間隔をあけて複数形成されている。外側成形孔14は、軸方向から見た平面視で径方向の外側に向けて突となる円弧状を呈するスリット状に形成されている。なお、外側成形孔14のスリット幅は、複数の中央成形孔13のうち、前記平面視で矩形状を呈する中央成形孔13の一辺の長さよりも小さくなっている。
【0024】
前記平面視において、外側成形孔14の曲率半径は、載置部11の半径より小さく、外側成形孔14の曲率中心は、中心軸線O1に対してこの外側成形孔14側にずれて位置している。前記平面視において、径方向の外側に位置する外側成形孔14の曲率半径が、径方向の内側に位置する外側成形孔14の曲率半径より大きくなっている。径方向で互いに隣り合う外側成形孔14のうち、一方の外側成形孔14における径方向の外端部が位置する周方向に沿う位置と、周方向で互いに隣り合う他方の外側成形孔14同士の間が位置する周方向に沿う位置と、が互いに一致している。
なお、中央成形孔13および外側成形孔14の形状および数等は、この構成に限定されるものではなく適宜変更してもよい。
【0025】
把手部12は、板状に形成されるとともに、載置部11の外周側から上方に向けて延びている。把手部12は、上方に向かうに従い漸次、径方向の外側に向けて延びている。把手部12のうち、上端部は、径方向の内側に向けて突の曲面状に湾曲し、この上端部より下方に位置する部分は、表裏面が径方向を向く傾斜平板状に形成されている。
【0026】
把手部12に、載置部11を着脱可能に保持する第1保持部17が配設されている。
第1保持部17は円環状に形成され、その内側に載置部11が嵌合されている。第1保持部17の下端開口縁に、載置部11の受板部11dの上面が当接している。第1保持部17の上端開口縁は、載置部11の造形面15と面一となっている。第1保持部17の外周縁部に、把手部12の下端部が連結されている。第1保持部17の外周縁部に、下方に向けて突出する突き当て突部17aが形成されている。突き当て突部17aおよび把手部12はそれぞれ、第1保持部17における周方向の同等に位置に配置されている。なお、突き当て突部17aの周方向の大きさは、把手部12の周方向の大きさと同等になっているが、異ならせてもよい。第1保持部17に突き当て突部17aを形成しなくてもよい。
【0027】
次に、以上のように構成された造形用スパチュラ1が取付けられる造形容器20について説明する。
【0028】
造形容器20は、図2および図3に示されるように、内容物が収容される容器本体21を有する容器体22を備えている。
容器本体21は有底筒状に形成されている。以下、容器本体21の横断面における中央を通る軸線を容器軸O2といい、容器軸O2に沿う方向を容器軸方向といい、容器軸方向から見た平面視において、容器軸O2に直交する方向を容器径方向といい、容器軸O2回りに周回する方向を容器周方向という。
容器本体21は、口部23、肩部24、胴部25および底部26が、容器軸方向に沿ってこの順に連設されて構成されている。以下、容器軸方向に沿う口部23側を上側といい、底部26側を下側という。
【0029】
容器本体21は、薄肉のブローボトルとされ、少なくとも胴部25は弾性変形可能に形成されている。なお、容器本体21は、これに限らず例えば、チューブ容器等であってもよく、また、容器体22として、例えばフォーマポンプ等を有するポンプ付容器、エアゾール容器、繰出容器、またはスライド押出容器等を採用してもよい。
【0030】
容器体22は、内容物を吐出する第1吐出口22aと、この第1吐出口22aにおける開口周縁部に造形用スパチュラ1の載置部11を着脱可能に保持する第2保持部27と、を有する。
第1吐出口22aは、容器本体21の口部23の内側となっている。口部23の上端開口縁には、例えばアルミニウム合金等により形成された密封シート21aが離脱可能に貼り付けられている。
第2保持部27は、容器本体21の口部23に装着されている。第2保持部27は、容器本体21の口部23に外嵌された装着筒31と、装着筒31の上端開口縁に配設されたフック部32と、を備える。装着筒31の外周面に雄ねじ部が形成されている。装着筒31の上端開口縁、および口部23の上端開口縁それぞれの容器軸方向の位置は、互いに同等になっている。フック部32は、装着筒31の上端開口縁から上方に向けて突出した突部32aと、突部32aの上端部から容器径方向の内側に向けて突出する爪部32bと、を備える。突部32aにおいて容器径方向の内側を向く内面は、装着筒31の内周面に段差なく連なっている(図2の二点鎖線参照)。フック部32は、装着筒31に2つ配設され、容器軸O2を容器径方向に挟む各位置に一つずつ配設されている。2つのフック部32は、容器径方向のうちの一方向で互いに対向している。このようなフック部32を有する第2保持部27は、金型構造を複雑にせず容易に形成することができる。なお、2つのフック部32に代えて例えば、容器軸O2回りに半周程度延びる1つのフック部を採用してもよい。
【0031】
造形容器20は、図2に示されるように、造形用スパチュラ1が取り外された容器体22に着脱可能に装着されるとともに、第1吐出口22aからの吐出物を吐出する第2吐出口29aを有する吐出栓29を備える。吐出栓29は、第2保持部27に着脱可能に保持される。
吐出栓29は、装着筒31に着脱可能に螺着される螺着筒29bと、螺着筒29bの上端開口縁から上方に向かうに従い漸次、容器径方向の内側に向けて延びる吐出筒29cと、を備える。第2吐出口29aは、吐出筒29cの上端開口部となっている。吐出筒29cのうち、下部は容器径方向の内側に向けて窪む凹曲面状に形成され、上部は容器径方向の外側に向けて突の曲面状に形成されている。吐出筒29cの上部に、容器径方向に貫き容器軸方向に延びる縦孔29dが容器周方向に間隔をあけて複数形成されている。複数の縦孔29dは、第2吐出口29aから下方に向けて延びている。
【0032】
螺着筒29bに、吐出栓29を覆うオーバーキャップ30が着脱可能に外装されている。
なお、造形容器20の態様としては、例えば図2に示されるような、容器体22に吐出栓29およびオーバーキャップ30が組み付けられた組立体に、造形用スパチュラ1が付属した態様、あるいは、容器体22にオーバーキャップ30が組み付けられた組立体に、造形用スパチュラ1および吐出栓29が付属した態様、容器体22に造形用スパチュラ1が組み付けられた組立体に、吐出栓29が付属した態様等がある。
【0033】
次に、以上のように構成された造形容器20の使用方法について説明する。
【0034】
まず、吐出栓29およびオーバーキャップ30を第2保持部27から取り外し、密封シート21aを容器本体21の口部23の上端開口縁から引き剥がして、第1吐出口22aを開放させる。
そして、容器体22内の内容物を吐出栓29の第2吐出口29aから吐出する場合には、吐出栓29を再び第2保持部27に装着し、その後、容器本体21の胴部25を容器径方向の内側に向けて押圧することで、内容物を第1吐出口22a、吐出栓29の内側および第2吐出口29aをこの順に通過させて吐出させる。
【0035】
次に、造形用スパチュラ1を用いて、容器体22内の内容物を載置部11の造形面15上の造形物Xとして取り出す場合について説明する。
吐出栓29を第2保持部27から取り外した状態で、造形用スパチュラ1および容器体22を、前記平面視において前記一方向に直交する他方向に、互いに接近するように相対的にスライド移動させ、一対のフック部32間に載置部11および第1保持部17を進入させる。これにより、載置部11および第1保持部17が、フック部32の爪部32bの下面と、口部23の上端開口縁と、の間に挟まれる。この際、突き当て突部17aが、第2保持部27の装着筒31の外周面に当接する。以上より、造形用スパチュラ1および容器体22の相対的な位置が決められる。
【0036】
その後、容器本体21を容器径方向の内側に向けて押圧して弾性変形させることで、内容物を第1吐出口22aから吐出させて供給面16に到達させる。これにより、容器体22からの吐出物が、複数の成形孔13、14を各別に通過して成形されることで、複数の造形片が形成され、これらの造形片が造形面15上で組み合わされることで、造形物Xが形成される。したがって、成形孔13、14の形状を適宜変更することで、造形面15上で種々の造形物Xを形成することができる。
そして、造形用スパチュラ1および容器体22を、互いに離間するように相対的に前記他方向にスライド移動させることで、造形用スパチュラ1を第2保持部27から取り外す。この際、供給面16より下方に位置している内容物と、造形面15上の造形物Xと、の間に、容器軸O2に交差する横方向のせん断力が加えられることで、造形物Xを、供給面16より下方に位置している内容物に対して円滑に分断させることが可能になり、造形面15上の造形物Xの型崩れを抑制することができる。
【0037】
その後、この造形用スパチュラ1を、液体Lが収容された収容体Yまで移動させ、図4に示されるように、造形物Xが載置された載置部11を液体L中に浸漬させることで、造形物Xの型崩れを抑えつつ、造形物Xを、液体Lが収容された収容体Y内に移行させることができる。この際、造形物Xの比重が、収容体Y内の液体Lの比重より軽い場合、造形物Xは液面上に浮遊する。
図示の例では、内容物として生クリーム等が挙げられ、造形物Xとして動物若しくは植物の形状等が挙げられ、収容体Yとしてコーヒー若しくはココア等が収容されたカップ等が挙げられる。この場合、技能を習得しなくても簡易な操作で高精度の造形物Xを収容体Y内の液面に浮遊させることができる。
【0038】
なお、内容物としては、例えば、生クリーム以外の他の食品、化粧料、若しくは入浴剤等であってもよく、また、収容体Yとしては、例えば風呂等であってもよい。また、前述のように造形物Xを収容体Yに移行させた後に、造形用スパチュラ1を、スプーンのように収容体Yの液体L中で掻き回してもよい。
【0039】
以上説明したように、本実施形態による造形用スパチュラ1によれば、把手部12に、載置部11を着脱可能に保持する第1保持部17が配設されているので、例えば互いに成形孔13、14の態様が異なる複数種の載置部11を適宜選択して第1保持部17に保持させることが可能になり、複数種の造形物Xを選択的に形成することができる。
【0040】
また、本実施形態による造形容器20によれば、容器体22が第2保持部27を有しているので、容器本体21内の内容物を第1吐出口22aを通して吐出したときに、載置部11および第1吐出口22aの相対的な位置がずれるのを抑制することが可能になり、例えば造形片のゆがみが抑えられる等、造形物Xを高精度に形成することができる。
また、第2保持部27が、載置部11を着脱可能に保持するので、載置部11の造形面15上で造形物Xを形成した後に、造形用スパチュラ1を容器体22から分離して単体で移動させることが可能になり、造形面15上の造形物Xを所望の場所に容易に移行させることができる。
【0041】
また、造形容器20が、容器体22に着脱可能に装着される吐出栓29を備えるので、容器体22に対して、造形用スパチュラ1を取り外して吐出栓29を取付けることにより、容器本体21内の内容物を吐出栓29の第2吐出口29aから例えば連続的に不定形の状態で取り出すことと、容器体22に対して、吐出栓29を取り外して造形用スパチュラ1を取付けることにより、容器本体21内の内容物を載置部11の造形面15上の造形物Xとして取り出すことと、を選択することが可能になり、優れた取扱い性を具備させることができる。
また、容器本体21が弾性変形可能に形成されているので、例えば吐出器等を採用しなくても、容器本体21を圧縮変形させることで、容器本体21内の内容物を第1吐出口22aから吐出させることが可能になり、造形容器20を低コストに抑えることができる。
【0042】
なお、本発明の技術範囲は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0043】
例えば、前記実施形態では、中央成形孔13および外側成形孔14が形成された載置部11を有する造形用スパチュラ1を示したが、これに限らず例えば、図5に示されるような、前記平面視で、径方向の外側に向けて尖るV字状を呈するスリット状に形成された成形孔34が、周方向に間隔をあけて複数形成された載置部35を有する造形用スパチュラ2を採用してもよい。図示の例では、複数の成形孔34は、載置部35の外側領域11bに配置されていて、前記平面視において全体で星形状を呈する。
また、造形容器20として、吐出栓29を有しない構成を採用してもよい。
また、第2保持部27のフック部32を、容器本体21と一体に形成してもよい。
また、装着筒31を有しない第2保持部27を採用し、吐出栓29を、容器本体21の口部23に直接、着脱可能に装着してもよい。
例えば、前記実施形態では、載置部11、35に複数の成形孔13、14、34を形成したが、載置部11、35に1つの成形孔13、14、34を形成してもよい。
【0044】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0045】
1、2 造形用スパチュラ
11、35 載置部
12 把手部
13、14、34 成形孔
15 造形面
17 第1保持部
20 造形容器
21 容器本体
22 容器体
22a 第1吐出口
27 第2保持部
29 吐出栓
29a 第2吐出口
図1
図2
図3
図4
図5