特開2018-203299(P2018-203299A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-203299(P2018-203299A)
(43)【公開日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】注出キャップ
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/20 20060101AFI20181130BHJP
【FI】
   B65D47/20 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-108350(P2017-108350)
(22)【出願日】2017年5月31日
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100076598
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 一豊
(74)【代理人】
【識別番号】100165607
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 一成
(74)【代理人】
【識別番号】100196690
【弁理士】
【氏名又は名称】森合 透
(72)【発明者】
【氏名】立藏 亮
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA12
3E084AB01
3E084BA03
3E084CA01
3E084CB02
3E084CC03
3E084DA01
3E084DB12
3E084DB18
3E084DC03
3E084FA09
3E084FB01
3E084FC07
3E084GA08
3E084GB11
3E084HB02
3E084HD04
3E084KA01
3E084KB01
3E084LA17
3E084LB02
3E084LB07
3E084LC01
3E084LD01
3E084LD03
3E084LD16
3E084LE11
3E084LE20
(57)【要約】
【課題】 定量注出と適量注出の切り替えを簡単な操作で且つ迅速に注出することのできる注出キャップを創出することを課題とする。
【解決手段】 内ノズル6を有して内容液が充填された容器本体30の口筒部31に装着されるキャップ本体1と、内容液を注出する外ノズル13を有してキャップ本体1に対して回転可能に装着されるノズルキャップ10と、内ノズル6と外ノズル13とが連通することによって形成される空間13B,6A内を移動可能に配置されると共に外ノズル13からの注出を堰き止める弁体Bとを有し、ノズルキャップ10を回転させることにより、内ノズル6と外ノズル13とが連通して内容液を一定量毎に注出する定量注出と、内ノズル6と外ノズル13が周方向に位置ずれることによって内容液を直接注出する適量注出との選択が可能とされた構成とする。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内ノズル(6)を有して内容液が充填された容器本体(30)の口筒部(31)に装着されるキャップ本体(1)と、内容液を注出する外ノズル(13)を有して前記キャップ本体(1)に対して回転可能に装着されるノズルキャップ(10)と、前記内ノズル(6)と前記外ノズル(13)とが連通することによって形成される空間(13B,6A)内を移動可能に配置されると共に前記外ノズル(13)からの注出を堰き止める弁体(B)とを有する注出キャップであって、
前記ノズルキャップ(10)を回転させることにより、前記内ノズル(6)と前記外ノズル(13)とが連通して前記内容液を一定量毎に注出する定量注出と、前記内ノズル(6)と前記外ノズル(13)が周方向に位置ずれることによって前記内容液を直接注出する適量注出との選択が可能とされることを特徴とする注出キャップ。
【請求項2】
キャップ本体(1)の被装着部(4)とノズルキャップ(10)のノズル装着部(11)とが対向する部分の一方に凸リブ(4b)が突設され、他方に一対のストッパ突起(11a,11b)が周方向に所定の間隔を有して形成されている請求項1記載の注出キャップ。
【請求項3】
凸リブ(4b)を保持する係止突起(11c、11d)が、一対のストッパ突起(11a,11b)に隣接する位置に夫々形成されている請求項2記載の注出キャップ。
【請求項4】
内ノズル(6)及び外ノズル(13)は、中心軸(O)から共に等しい所定の距離(L)離れた位置に設けられている請求項1乃至3のいずれか一項に記載の注出キャップ。
【請求項5】
外ノズル(13)内に、半球面状又は縮径状の閉塞部(13b)が形成され、前記閉塞部(13b)に小孔(13a)が形成されている請求項1乃至4のいずれか一項に記載の注出キャップ。
【請求項6】
ノズルキャップ(10)のノズル頂壁(12)に導入孔(14)が形成され、且つ前記ノズル頂壁(12)の下面に前記導入孔(14)に連通するパイプ(17)が垂下設されている請求項1乃至5のいずれか一項に記載の注出キャップ。
【請求項7】
少なくとも外ノズル(13)を覆うオーバーキャップ(20)を備える請求項1乃至6のいずれか一項に記載の注出キャップ。
【請求項8】
オーバーキャップ(20)が、ノズルキャップ(10)のノズル装着部(11)を被冠するオーバー外周壁(21)と、ノズル頂壁(12)を覆うオーバー頂壁部(22)と、外ノズル(13)を覆うノズル被冠部(23)を有し、前記オーバー頂壁部(22)に前記ノズル頂壁(12)に設けられた導入孔(14)を閉鎖する封止突起(24)が形成され、前記ノズル被冠部(23)に前記外ノズル(13)先端を閉塞する閉塞栓(25)が設けられている請求項7に記載の注出キャップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内容液を一定量毎に注出する定量注出と直接注出する適量注出とを任意に切り替えることが可能な注出キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
内容液を一定量毎に注出する定量注出と通常どおり直接注出する適量注出を可能とする注出キャップを備えた先行技術として、例えば特許文献1の第3実施例に記載されたスクイズ式計量容器が知られている。
この容器は、容器本体の口筒部に装着されたベースキャップとこのベースキャップの上端開口を被冠する上蓋とを有して構成されており、上蓋を持ち上げ内部に設けられた弁体を弁座に当接させて流出口を閉鎖し、続いて容器本体をスクイズ(圧搾)して内容液を吸い上げて計量室に注入させ、さらに容器本体を傾けけることにより、計量室内から注出筒を介して定量注出させることができ、また上蓋に設けられた補助蓋を開放状態にした状態で容器本体を傾けることにより、適量注出させることができるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−27884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の先行技術では、定量注出を行うまでに複数の操作が必要であるため迅速な注出が困難であり、また定量注出と適量注出とを切り替えるための操作も煩雑であるという問題があった。
本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく、定量注出と適量注出の切り替えを簡単な操作で且つ迅速に注出することのできる注出キャップを創出することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための手段のうち、本発明の主たる手段は、
内ノズルを有して内容液が充填された容器本体の口筒部に装着されるキャップ本体と、内容液を注出する外ノズルを有してキャップ本体に対して回転可能に装着されるノズルキャップと、内ノズルと外ノズルとが連通することによって形成される空間内を移動可能に配置されると共に外ノズルからの注出を堰き止める弁体とを有する注出キャップであって、
ノズルキャップを回転させることにより、内ノズルと外ノズルとが連通して内容液を一定量毎に注出する定量注出と、内ノズルと外ノズルが周方向に位置ずれることによって内容液を直接注出する適量注出との選択が可能とされることを特徴とする、と云うものである。
【0006】
本発明の主たる手段では、定量注出と適量注出の選択を、ノズルキャップを回転させるという簡単な操作を行うことにより達成し得る。
【0007】
また本発明の他の手段は、上記主たる手段に、キャップ本体の被装着部とノズルキャップのノズル装着部とが対向する部分の一方に凸リブが突設され、他方に一対のストッパ突起が周方向に所定の間隔を有して形成されている、との手段を加えたものである。
【0008】
上記手段では、ノズルキャップを定量注出モードに確実に移行させ、又は適量注出モードに確実に移行させることを達成し得る。
【0009】
また本発明の他の手段は、上記手段に、凸リブを保持する係止突起が、一対のストッパ突起に隣接する位置に夫々形成されている、との手段を加えたものである。
【0010】
上記手段では、回転後のノズルキャップを定量注出モードに保持し、又は適量注出モードに保持することを達成し得る。
【0011】
また本発明の他の手段は、上記いずれかの手段に、内ノズル及び外ノズルは、中心軸から共に等しい所定の距離離れた位置に設けられている、との手段を加えたものである。
【0012】
上記手段では、ノズルキャップを回転させることにより、内ノズルと外ノズルとが重なって連通することによる定量注出モードと、内ノズルと外ノズルが周方向に位置ずれすることによる適量注出モードを設定し得る。
【0013】
また本発明の他の手段は、上記いずれかの手段に、外ノズル内に、半球面状又は縮径状の閉塞部が形成され、閉塞部に小孔が形成されている、との手段を加えたものである。
【0014】
上記手段では、内ノズルと外ノズルとが連通して形成される空間内を移動するボール弁(弁体)が小孔を塞いで注出を止めることによる一定量の注出(定量注出)を達成し得る。
【0015】
また本発明の他の手段は、上記いずれかの手段に、ノズルキャップのノズル頂壁に導入孔が形成され、且つノズル頂壁の下面に導入孔に連通するパイプが垂下設されている、との手段を加えたものである。
【0016】
上記手段では、注出中における容器本体内への空気の導入を達成し得る。
【0017】
また本発明の他の手段は、上記いずれかの手段に、少なくとも外ノズルを覆うオーバーキャップを備える、との手段を加えたものである。
【0018】
上記手段では、内容液が注出される外ノズル先端部を保護することにより、内容液自体の固化や塵埃の固着を防止し得る。
【0019】
また本発明の他の手段は、上記手段に、オーバーキャップが、ノズルキャップのノズル装着部を被冠するオーバー外周壁と、ノズル頂壁を覆うオーバー頂壁部と、外ノズルを覆うノズル被冠部を有し、オーバー頂壁部にノズル頂壁に設けられた導入孔を閉鎖する封止突起が形成され、ノズル被冠部に外ノズル先端を閉塞する閉塞栓が設けられている、との手段を加えたものである。
【0020】
上記手段では、ノズルキャップを確実に保護することにより、内容液自体の固化防止や塵埃の固着防止をより強力に達成し得る。
【発明の効果】
【0021】
本発明では、内容液を一定量毎に注出する定量注出と直接注出する適量注出とをノズルキャップを回転させるだけという簡単な操作で切り替えることができる。
またノズルキャップを回転させて定量注出モード又は適量注出モードに設定した後は、容器本体を傾けるだけで、より迅速に定量注出又は適量注出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施例である注出キャップが装着された注出容器を示し、Aは注出容器の平面図、Bは部分断面図である。
図2】オーバーキャップを取り付けた状態を示す注出容器の部分断面図である。
図3図2のIII−III線における部分平断面図である。
図4】定量注出モードにセットした状態を示すノズルキャップの平面図である。
図5】定量注出モードにおける注出状態を示す注出容器の断面図である。
図6】定量注出モードにおける終了状態を示す注出容器の断面図である。
図7】適量注出モードにセットした状態を示すノズルキャップの平面図である。
図8】適量注出モードにおける注出状態を示すと共に図7のVIII−VIII線矢視方向の断面図である。
図9】適量注出モードにおける注出状態を示すと共に図7のIX−IX線矢視方向の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の実施例である注出キャップが装着された注出容器を示し、Aは注出容器の平面図、Bは部分断面図、図2はオーバーキャップを取り付けた状態を示す注出容器の部分断面図、図3図2のIII−III線における部分平断面図である。なお、図1及び図2は後述するように、キャップ本体1側の内ノズル6とノズルキャップ10側の外ノズル13とが重なる定量注出モードをも示している。
【0024】
図1に示すように、本発明の注出キャップは、主として合成樹脂材を射出成形して成るキャップ本体1とノズルキャップ10と有して構成され、キャップ本体1の上にノズルキャップ10が装着されている。そして、図2に示すように、さらに合成樹脂製のオーバーキャップ20をノズルキャップ10の上に被冠することが可能とされている。
【0025】
キャップ本体1は、容器本体30の口筒部31の外周面に螺合する円筒状の本体装着部2と、この本体装着部2の上端である本体頂壁部3には円筒状の被装着部4が連設されている。本体装着部2の内周面には雌ネジ2aが、被装着部4の外周面には雄ねじ4aが夫々刻設され、本体装着部2と被装着部4と間には段差部5が設けられている。本体頂壁部3上の、中心軸Oから所定の距離L離れた位置には細筒状の内ノズル6が突設され、この内ノズル6内の略中間高さ位置には下方に向かって縮径する縮径部6aが形成されている。縮径部6aの下端は内ノズル6の内径寸法よりも小径の孔6bが形成されており、内ノズル6内の上部空間6Aと下部空間6Bとを連通している。そして、内ノズル6内の上部空間6A内には弁体を構成するボール弁Bが配置されている。また本体頂壁部3の他の位置には、中心軸Oを含んで上下方向に貫通する開口部7が形成されている。さらに本体頂壁部3の下面には口筒部31の内周面に密着することで液漏れを防止するインナーリング8が形成され、本体装着部2の下端にはフランジ9が設けられている。このフランジ9の下面には複数の凸リブ9aが突設されている。
【0026】
なお、キャップ本体1が容器本体30の口筒部31に螺合した状態において、フランジ9の下面と対向することとなる容器本体30の肩部32の2箇所の位置には凸リブ33が周方向に所定の間隔を有して突設されている。キャップ本体1側の凸リブ9a及び容器本体30側の2箇所の凸リブ33は、凸リブ9aが2箇所の凸リブ33間に入り込むことにより、容器本体30に対するキャップ本体1の回転を防止する回り止め機構Pを構成している。すなわち、この回り止め機構Pは、キャップ本体1と容器本体30とが使用中に周方向に回転して螺脱することを防止する。ただし、入り込んでいる凸リブ9aを凸リブ33間から強制的に抜くことにより、キャップ本体1を容器本体30の口筒部31から取り外すことが可能となっている。
【0027】
ノズルキャップ10は、主にキャップ本体1の被装着部4に対向するノズル装着部11と、ノズル装着部11の天面を形成するノズル頂壁12と、ノズル頂壁12上に突設された細筒状の外ノズル13とを有して形成されている。
ノズル装着部11の内周面にはキャップ本体1の被装着部4に形成された雄ねじ4aに螺合する雌ネジ11Aが刻設され、ノズル装着部11の下端には外方向に突出するフランジ突起11Bが周設されている。また外ノズル13はノズル頂壁12上に、内ノズル6の場合同様の位置、すなわち中心軸Oから所定の距離L離れた位置に形成されている。
【0028】
ここでノズル頂壁12は、その中心軸O(ノズル頂壁の中央部)に導入孔14が貫通形成された構成が好ましく、さらにはノズル頂壁12の下面に筒状の保持部15を垂下設し、保持部15に導入孔14に連通して容器本体30内に延びる空気置換用のパイプ17の上端を保持する構成が好ましい。この構成では、後述するように外部の空気を導入孔14及びパイプ17を通じて容器本体30内に取り入れることが可能となり、内容液をスムーズに注出することが可能となる。
またノズル頂壁12の下面にはインナーリング16を設ける構成が好ましく、この構成ではノズルキャップ10でキャップ本体1を被冠したときに、インナーリング16がキャップ本体1側の被装着部4の内周面に密着することで液漏れを防止することが可能となる。
【0029】
外ノズル13内の略中間高さ位置には、半球面状の閉塞部13bが形成されており、その中心には小孔13aが形成されている。そして、外ノズル13の上部空間13Aと下部空間13Bとが小孔13aを通じて連通されている。なお、閉塞部13bの形状は、上方に向かって内径寸法が徐々に細くなる縮径状であっても良い。
【0030】
ノズルキャップ10側のノズル装着部11の下端とキャップ本体1側の被装着部4とが対向する部分には、容器本体30内に充填されている内容液を、一定量毎に注出する定量注出モードと直接注出する適量注出モードとを自由に切り替えるモード切替機構Qが設けられている。図3に平断面図で示すように、本実施例におけるモード切替機構Qは、キャップ本体1側の被装着部4の外周面に突設された凸リブと、ノズルキャップ10側のノズル装着部11の内周面に形成された複数の突起を有して構成される。より具体的には被装着部4の外周面には凸リブ4bが突設されている。またノズル装着部11の内周面には周方向に所定の間隔を有して形成された一対のストッパ突起11a,11bが設けられている。さらに本実施例では、これらストッパ突起11a,11b間で且つストッパ突起11a,11bと隣接する位置に係止突起11c,11dが夫々形成されている。そして、凸リブ4bは両端のストッパ突起11a,11b間を周方向に移動可能となっている。なお、ストッパ突起11a及び係止突起11cの間は定量注出設定部S1を形成し、一対の係止突起11b,11dの間は適量注出設定部S2を形成している。
【0031】
ノズルキャップ10は、キャップ本体1を被冠した状態で所定の回転角θ(例えば30度)内で回転させることにより、注出キャップを定量注出モードと適量注出モードのいずれかに選択的に設定することが可能となっている。例えば、図3に示すようにノズルキャップ10の回転角θを0度にすると、凸リブ4bが定量注出設定部S1を構成する係止突起11cを乗り越え、定量注出設定部S1を構成するストッパ突起11aと係止突起11cとの間に保持されるため、定量注出モードにセットすることが可能となる、また、図示することは省略するが、この位置からノズルキャップ10のみを反時計回り方向に回転させて回転角θ=30度にすると、凸リブ4bが係止突起11cに続いて係止突起11dを乗り越え、適量注出設定部S2を構成する一対の係止突起11dとストッパ突起11b間に保持されるため、適量注出モードにセットすることが可能となる。
【0032】
オーバーキャップ30は、外ノズル13の保護を主目的とするものであることから、少なくとも外ノズル13を覆うことが可能な構成であれば良いのであるが、図2に示す実施例では、オーバーキャップ30は、ノズルキャップ10の被装着部4に対向する円筒状のオーバー外周壁21、天面を形成してノズル頂壁12を覆うオーバー頂壁部22及び外ノズル13を覆って保護する細筒状のノズル被冠部23を有して構成されている。
【0033】
またオーバー頂壁部22の下面中央の位置には、ノズルキャップ10側の導入孔14を閉鎖して空気の流入を止める封止突起24が突設され、ノズル被冠部23の先端の下面にはノズルキャップ10側の外ノズル13の先端に嵌入して外ノズル13を閉塞する閉塞栓25が形成されている。またオーバー外周壁21の内周側の下端には、オーバーキャップ20がノズルキャップ10を被冠したときに、ノズルキャップ10側のフランジ突起11Bに下方から組み付いて係止するアンダーカット状の係止部26が形成されている。
【0034】
次に、注出キャップを取り付けた注出容器を用いての注出動作について説明する。
(定量注出モード)
図4は定量注出モードにセットした状態を示すノズルキャップの平面図、図5は定量注出モードにおける注出状態を示す注出容器の断面図、図6は定量注出モードにおける終了状態を示す注出容器の断面図である。
図4に示すように、ノズルキャップ10の回転角θを0度に設定した定量注出モードでは、キャップ本体1側の内ノズル6とノズルキャップ10側の外ノズル13と周方向にて重なる。そして、図1に示すように、外ノズル13側の下部空間13Bと内ノズル6側の上部空間6Aとが連通した状態に設定され、ボール弁Bは下部空間13Bと上部空間6Aとによって形成された新たな空間内を自由に往復移動できる状態にある。
【0035】
この状態から容器本体30を傾けると、図5に示すようにボール弁Bは内ノズル6側の上部空間6Aから外ノズル13側の下部空間13Bに移動する。その際ボール弁Bの移動と共に、容器本体30内に充填されている内容液が、主として内ノズル6の下部空間6Bから孔6b及び内ノズル6の上部空間6A内を流れ、さらに連通する外ノズル13側の下部空間13B、小孔13a及び上部空間13Aを通って外ノズル13の先端から外部に注出される。そして、図6に示すように、ボール弁Bが外ノズル13側の閉塞部13bに達すると、小孔13aが閉塞されて内容液の注出が堰き止められる。
【0036】
この定量注出モードでは、内ノズル6側の上部空間6Aから外ノズル13側の下部空間13Bに向かって移動するボール弁Bが、外ノズル13側の閉塞部13bに達するまでの間だけ注出される。この定量注出モードにおいて注出される内容液の量は、ボール弁Bの移動距離に応じて定まる容量、または移動したボール弁Bが閉塞部13bに到達する時間に応じて定まる容量であり、簡易的な定量注出を行うことが可能となっている。
このため、容器本体30を一旦正立姿勢に戻した後に再び傾けると、上記同様に一定量の内容液を注出することができる。そして、このような操作を繰り返すことにより、一定量毎の内容液を注出すること可能となっている。
なお、内容液が注出される間は、空気が導入孔14からパイプ17を通じて容器本体30内に流入するため、注出時に内容液の脈動や液暴れを起こすことなくスムーズに注出することが可能である。
【0037】
(適量注出モード)
図7は適量注出モードにセットした状態を示すノズルキャップの平面図、図8は適量注出モードにおける注出状態を示すと共に図7のVIII−VIII線矢視方向の断面図、図9は適量注出モードにおける注出状態を示すと共に図7のIX−IX線矢視方向の断面図である。
図7に示すように、ノズルキャップ10を回転させて、回転角θを30度に設定した適量注出モードでは、キャップ本体1側の内ノズル6とノズルキャップ10側の外ノズル13とが周方向に位置ずれした状態にある。
そして、この状態から容器本体30を傾けると、ボール弁Bは内ノズル6内を移動しようとするが、図8図7のVIII−VIII矢視断面図)に示すように、ボール弁Bはノズルキャップ10側のノズル頂壁12に当接してその移動が制限されため、ボール弁Bは内ノズル6側の上部空間6A内に留まる。
【0038】
他方、図9図7のIX−IX矢視断面図)の断面図に示すように、容器本体30の他の位置では、ノズルキャップ10側の外ノズル13の下部空間13Bはキャップ本体1の内部と連通している。このため、容器本体30を傾ければ、本体容器30内の内容液は、キャップ本体1の開口部7からキャップ本体1の内部を通じて外ノズル13に流れ込むため、外ノズル13の先端から連続して直接注出させることができる。また傾けた容器本体30を元の正立姿勢に戻すことにより、その注出を停止させることができる。すなわち、使用者が容器本体30を傾ける角度や時間を任意に調整することにより、使用者の好みに応じた適量注出を行うことができる。
【0039】
なお、適量注出モードにおいても、内容液が注出される間、空気が導入孔14からパイプ17を通じて容器本体30内に流入するため、内容液の脈動や液暴れを起こすことなくスムーズに注出することができる。しかも空気は注出中の外ノズル13を通じて容器本体30内に入り込むことがないため、内容液の注出を連続的に行うことが可能である。
【0040】
以上、実施例に沿って本発明の構成とその作用効果について説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではない。
例えば、上記実施例ではオーバーキャップ20を有する構成を示して説明したが、オーバーキャップ20を有さない構成であっても良い。
【0041】
また上記実施例では、ノズルキャップ10の回転角θを30度にすることにより、定量注出モードと適量注出モードとが切り替わる場合を示して説明したが、ノズルキャップ10の回転角θは30度に限られるものではない。
【0042】
また上記実施例では、キャップ本体1側の被装着部4の外周面に凸リブ4bを突設し、ノズルキャップ側のノズル装着部11の内周面にストッパ突起11aと係止突起11cとから成る定量注出設定部S1及びストッパ突起11bと係止突起11dから成る適量注出設定部S2を形成した構成を示して説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではなく、ノズルキャップ側に凸リブを形成し、キャップ本体1側にストッパ突起と係止突起とから成る定量注出設定部S1及び適量注出設定部S2を形成する構成であっても良い。また、いずれの場合も、係止突起を周方向に所定の間隔を有して形成された一対のストッパ突起間に全く設けない構成であっても良い。この構成では、少なくともノズルキャップ10を定量注出モード又は適量注出モードに確実に移行させることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、定量注出と適量注出との切り替えを必要とする注出キャップの分野における用途展開をさらに広い領域で図ることができる。
【符号の説明】
【0044】
1 : キャップ本体
2 : 本体装着部
2a : 雌ネジ
3 : 本体頂壁部
4 : 被装着部
4a : 雄ねじ
4b : 凸リブ
5 : 段差部
6 : 内ノズル
6A : 内ノズル側の上部空間
6B : 内ノズル側の下部空間
6a : 縮径部
6b : 孔
7 : 開口部
8 : インナーリング
9 : フランジ
9a : 凸リブ
10 : ノズルキャップ
11 : ノズル装着部
11A: 雌ネジ
11a: ストッパ突起
11b: ストッパ突起
11c: 係止突起
11d: 係止突起
12 : ノズル頂壁
13 : 外ノズル
13A: 外ノズル側の上部空間
13B: 外ノズル側の下部空間
13a: 小孔
13b: 閉塞部
14 : 導入孔
15 : 保持部
16 : インナーリング
17 : パイプ
20 : オーバーキャップ
21 : オーバー外周壁
22 : オーバー頂壁部
23 : ノズル被冠部
24 : 封止突起
25 : 閉塞栓
26 : 係止部
30 : 容器本体
31 : 口筒部
32 : 肩部
33 : 凸リブ
B : ボール弁(弁体)
O : 中心軸
P : 回り止め機構
Q : モード切替機構
S1 : 定量注出設定部
S2 : 適量注出設定部
θ : ノズルキャップの回転角
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9