特開2018-203384(P2018-203384A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-203384(P2018-203384A)
(43)【公開日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】エレベーター制御装置および方法
(51)【国際特許分類】
   B66B 5/02 20060101AFI20181130BHJP
【FI】
   B66B5/02 X
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-106525(P2017-106525)
(22)【出願日】2017年5月30日
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】兪 明敏
(72)【発明者】
【氏名】中川 公人
(72)【発明者】
【氏名】山下 幸一
【テーマコード(参考)】
3F304
【Fターム(参考)】
3F304CA15
3F304EA30
3F304EA34
3F304ED13
(57)【要約】
【課題】乗りかごのドア開走行を適切に判断して利用者の安全を図るための運転制御を行うエレベーター制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】乗りかごドアおよび乗場ドアが手動開閉され、乗りかごドアおよび乗場ドアに閉端位置検知センサが設けられているエレベーター装置におけるエレベーター制御装置であって、乗りかごドアの閉端位置検知センサの出力、および乗場ドアの閉端位置検知センサ出力を入力する入力手段と、乗りかごドアの閉端位置検知センサの出力および乗場ドアの閉端位置検知センサ出力が、予め定めた所定の順番で所定の変化をすることをもって、ドア開閉が正しく行われたことを確認する演算手段と、ドア開閉が正しく行われなかったときに、乗りかごの走行を停止する乗りかご走行停止手段を備えたことを特徴とするエレベーター制御装置。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗りかごドアおよび乗場ドアが手動開閉され、乗りかごドアおよび乗場ドアに閉端位置検知センサが設けられているエレベーター装置におけるエレベーター制御装置であって、
前記乗りかごドアの前記閉端位置検知センサの出力、および前記乗場ドアの前記閉端位置検知センサ出力を入力する入力手段と、
前記乗りかごドアの前記閉端位置検知センサの出力および前記乗場ドアの前記閉端位置検知センサ出力が、予め定めた所定の順番で所定の変化をすることをもって、ドア開閉が正しく行われたことを確認する演算手段と、
前記ドア開閉が正しく行われなかったときに、乗りかごの走行を停止する乗りかご走行停止手段を備えたことを特徴とするエレベーター制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載のエレベーター制御装置であって、
前記閉端位置検知センサは、乗りかごドアおよび乗場ドアが閉じている時に「1」を、それ以外では「0」を出力するときに、前記予め定めた所定の順番で所定の変化とは、
利用者が乗りかごに乗る場合には、乗場ドア側閉端位置検知センサの出力が「1→0」となり、その後乗りかご側閉端位置検知センサの出力が「1→0」となり、その後乗場ドア側閉端位置検知センサの出力が「0→1」となり、その後乗りかご側閉端位置検知センサの出力が「0→1」となったことを順次確認するものであることを特徴とするエレベーター制御装置。
【請求項3】
請求項1に記載のエレベーター制御装置であって、
前記閉端位置検知センサは、乗りかごドアおよび乗場ドアが閉じている時に「1」を、それ以外では「0」を出力するときに、前記予め定めた所定の順番で所定の変化とは、
利用者が乗りかごから降りる場合には、乗りかご側閉端位置検知センサの出力が「1→0」となり、その後乗場ドア側閉端位置検知センサの出力が「1→0」となり、その後乗りかご側閉端位置検知センサの出力が「0→1」となり、その後乗場ドア側閉端位置検知センサの出力が「0→1」となったことを順次確認するものであることを特徴とするエレベーター制御装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエレベーター制御装置であって、
前記乗りかごドアの前記閉端位置検知センサの出力及びおよび前記乗場ドアの前記閉端位置検知センサ出力が、予め定めた所定の順番で所定の変化をしていないことを検知したあとに、前記予め定めた所定の順番で所定の変化をすることが確認できた場合に、前記乗りかごの走行を停止する処置を解除することを特徴とするエレベーター制御装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のエレベーター制御装置であって、
前記乗りかごドアの前記閉端位置検知センサの出力及びおよび前記乗場ドアの前記閉端位置検知センサ出力が、予め定めた所定の順番で所定の変化をしていないことを検知し、これが継続して発生していることをもって装置故障と判断することを特徴とするエレベーター制御装置。
【請求項6】
乗りかごドアおよび乗場ドアが手動開閉され、乗りかごドアおよび乗場ドアに閉端位置検知センサが設けられているエレベーター装置におけるエレベーター制御方法であって、
前記乗りかごドアの前記閉端位置検知センサの出力および前記乗場ドアの前記閉端位置検知センサ出力が、予め定めた所定の順番で所定の変化をすることをもって、ドア開閉が正しく行われたことを確認し、前記ドア開閉が正しく行われなかったときに、乗りかごの走行を停止することを特徴とするエレベーター制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベーター制御装置および方法に係り、特に乗りかごドアおよび乗場ドアが手動開閉される形式である場合のエレベーター制御装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベーター装置では、乗りかごがドア開のまま走行することを防止するため、ドア開中の乗りかごが停止階から特定以上の距離を移動したときにこれを検知するセンサが設置されている。
【0003】
当該センサでドア開中の乗りかごが停止階から特定以上の距離を移動したことが検知されると、エレベーター装置では「乗りかごがドア開走行している」と判断し、エレベーターの運転を停止させる。
【0004】
このような停止制御が行われることにより、乗りかごに乗り降りする利用者の安全を確保することができる。
【0005】
なお、ドア開中の乗りかごの停止制御を行うエレベーター装置として、特許文献1に記載の技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第5714655号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載のエレベーター制御装置は、乗りかごドアおよび乗場ドアが自動開閉される形式のものである。また乗りかごドアおよび乗場ドアの開閉状態を検知するために、各ドアについて開端位置検知センサと閉端位置検知センサが設けられ、合計4個の位置検知センサからの信号を総合的に判断して各ドアの開閉状態を判断し、かつ各ドアを自動にて開閉する形式のものである。特許文献1に記載のエレベーター制御装置におけるドア開中の乗りかごの停止制御は、上記構成を前提として実現されたものである。
【0008】
これに対し、本発明において対象とするエレベーター装置は、乗りかごドアおよび乗場ドアが手動開閉される形式のものである。利用者は、エレベーターかごが目的階に到着したことを確認し、例えば搭乗するのであれば、乗場ドア、乗りかごドアの順に自ら開放し、搭乗後に自ら乗場ドア、乗りかごドアの順に閉成することで初めて、エレベーター移動が可能となるものである。
【0009】
また本発明において対象とするエレベーター制御装置は、乗りかごドアおよび乗場ドアの開閉状態を検知するために、各ドアについて閉端位置検知センサが設けられているのみであり、開端位置検知センサを備えていない設備において、合計2個の閉端位置検知センサからの信号を判断して各ドアの開閉状態を判断し、かつ各ドアを手動にて開閉する形式のものである。
【0010】
本発明が対象とするエレベーター装置において、ドア開中の乗りかごの停止制御を実現するためには、閉端位置検知センサからの信号の反転信号を用いてドア開状態と見做して乗りかごの停止制御を実行することになる。例えばドアが閉端位置にあるときに出力する閉端位置検知センサからの信号が、一定時間以上継続して得られないことをもって、ドア開状態としている。
【0011】
この見做し検知を採用したドア開中の乗りかごの停止制御では、閉端位置検知センサのオン故障(開閉位置と関係なく、常時出力状態側に故障する事)時には、ドアが開いているにも関わらず閉端位置検知センサは出力状態になるため、ドア開中に乗りかごが走行してしまう可能性がある。
【0012】
このため、エレベーター制御装置としては、閉端位置検知センサの故障の可能性を検知し、正常状態に復帰せしめ、さらには真にオン故障が発生していることを検知して、エレベーターの運転に反映させる必要がある。
【0013】
以上のことから本発明においては、乗りかごのドア開走行を適切に判断して利用者の安全を図るための運転制御を行うエレベーター制御装置および方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
以上のことから本発明においては、「乗りかごドアおよび乗場ドアが手動開閉され、乗りかごドアおよび乗場ドアに閉端位置検知センサが設けられているエレベーター装置におけるエレベーター制御装置であって、乗りかごドアの閉端位置検知センサの出力、および乗場ドアの閉端位置検知センサ出力を入力する入力手段と、乗りかごドアの閉端位置検知センサの出力および乗場ドアの閉端位置検知センサ出力が、予め定めた所定の順番で所定の変化をすることをもって、ドア開閉が正しく行われたことを確認する演算手段と、ドア開閉が正しく行われなかったときに、乗りかごの走行を停止する乗りかご走行停止手段を備えたことを特徴とするエレベーター制御装置。」としたものである。
【0015】
また本発明においては、「乗りかごドアおよび乗場ドアが手動開閉され、乗りかごドアおよび乗場ドアに閉端位置検知センサが設けられているエレベーター装置におけるエレベーター制御方法であって、乗りかごドアの閉端位置検知センサの出力および乗場ドアの閉端位置検知センサ出力が、予め定めた所定の順番で所定の変化をすることをもって、ドア開閉が正しく行われたことを確認し、ドア開閉が正しく行われなかったときに、乗りかごの走行を停止することを特徴とするエレベーター制御方法。」としたものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、各乗りかごのドア開走行を適切に判断して利用者の安全を図るための運転制御を行うエレベーター制御装置を実現することができる。
【0017】
また本発明の実施例によれば、開端位置検知センサの故障の可能性を検知することができ、さらには正常状態に復帰せしめることができ、そのうえでさらには真にオン故障が発生していることを検知して、エレベーターの運転に反映させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】一般的なエレベーター装置の構成を示す図。
図2】エレベーター制御盤13に取り込まれた閉端位置検知センサSCの出力を用いて、乗りかごのドア開走行を適切に判断して利用者の安全を図るための処理フローを示す図。
図3a】利用者が乗りかご14に乗る場合の各閉端位置検知センサSCの出力の推移を示す図。
図3b】利用者が乗りかご14から降りる場合の各閉端位置検知センサSCの出力の推移を示す図。
図4】閉端位置検知センサのオン故障を検出可能なエレベーター制御盤13における処理フローを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施例について、図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0020】
実施例1では、閉端位置検知センサの出力を用いて乗りかごのドア開走行を適切に判断して利用者の安全を図るための運転制御を行うエレベーター制御装置の構成について説明する。
【0021】
図1は、一般的なエレベーター装置の構成を示す図である。
【0022】
エレベーター装置1は、建物30上部の機械室11に設置された巻き上げ機12およびエレベーター制御装置としてのエレベーター制御盤13を有している。巻き上げ機12にはロープ15が掛け渡され、その一端には乗りかご14が取り付けられ、他端には釣り合い錘16が取り付けられている。エレベーター制御盤13の制御により巻き上げ機12が駆動されると、乗りかご14および釣り合い錘16が昇降路17内を昇降する。
【0023】
またエレベーター制御盤13は、乗りかご14が所定階に着床したことを検知して、巻き上げ機12が駆動されることを阻止するブレーキ制御を実行する。さらに、乗りかご14は、昇降路17内の昇降により、各昇降階18に位置付けられるが、このための位置確認、停止操作、並びにブレーキ操作についての各機構は周知のものが利用可能であるので、ここでの詳細説明を割愛する。
【0024】
本発明のエレベーター制御装置が適用されるエレベーター装置1は、次の2点において一般的なエレベーター装置とは相違している。第1点は、乗りかごドアDrCと乗場ドアDrhが手動開閉ドアであり、利用者が乗りかごドア取っ手23、乗場ドア取っ手24を自ら開閉して利用するようにされている点である。第2点は、乗りかごドアDrCと乗場ドアDrhについて、その閉位置を検知する乗りかごドアDrC側閉端位置検知センサSCcと乗場ドアDrh側閉端位置検知センサSChが設けられており、開端位置検知センサを備えていないという点である。なお、閉端位置検知センサSCの出力は、その他の必要な各種の情報と共にエレベーター制御盤13に取り込まれているものとする。
【0025】
図2は、エレベーター制御盤13に取り込まれた閉端位置検知センサSCの出力を用いて、乗りかごのドア開走行を適切に判断して利用者の安全を図るための処理フローを示している。
【0026】
図2の処理フローの最初の処理である処理ステップS1では、エレベーター制御盤13に各種入力を取り込む。各種入力の中には、乗りかご14の位置情報として各階の停止位置検知センサの情報、ガバナエンコーダの位置情報、乗りかごドアDrC側閉端位置検知センサSCcと乗場ドアDrh側閉端位置検知センサSChの情報などを含んでいる。
【0027】
処理ステップS2では、乗りかご14の位置情報を用いて乗りかご14の着床状態を判断し、着床状態と判断(Y側)されたときに、処理ステップS3に移り、巻き上げ機12が駆動されることを阻止するブレーキ操作を行う。
【0028】
処理ステップS4では、ドア開閉操作が行われたことを確認する。この確認処理は、乗りかごドアDrCと乗場ドアDrhについて、その閉位置を検知する乗りかごドアDrC側閉端位置検知センサSCcと乗場ドアDrh側閉端位置検知センサSChのみを用いて実施される。
【0029】
具体的には、利用者が乗りかご14に乗る場合について、乗場ドアDrh開放⇒乗りかごドアDrC開放⇒乗場ドアDrh閉成⇒乗りかごドアDrC閉成が、この順番で行われたことを乗りかごドアDrC側閉端位置検知センサSCcと乗場ドアDrh側閉端位置検知センサSChの出力から確認する。この処理が処理ステップS41で行われる。
【0030】
また、利用者が乗りかご14から降りる場合について、乗りかごドアDrC開放⇒乗場ドアDrh開放⇒乗りかごドアDrC閉成⇒乗場ドアDrh閉成が、この順番で行われたことを乗りかごドアDrC側閉端位置検知センサSCcと乗場ドアDrh側閉端位置検知センサSChの出力から確認する。この処理が処理ステップS42で行われる。
【0031】
図3aは、利用者が乗りかご14に乗る場合の各閉端位置検知センサSCの出力の推移を表している。なおここでは、各閉端位置検知センサSCの出力は閉端位置にあるときに「1」を、そうでない時に「0」を与えるものとする。この例では、閉端位置検知センサSChの出力が時刻t1において「1→0」となり、その後の時刻t2で閉端位置検知センサSCcの出力が「1→0」となり、その後の時刻t3で閉端位置検知センサSChの出力が「0→1」となり、その後の時刻t4で閉端位置検知センサSCcの出力が「0→1」となったことを順次確認する。
【0032】
図3bは、利用者が乗りかご14から降りる場合の各閉端位置検知センサSCの出力の推移を表している。ここでも、各閉端位置検知センサSCの出力は閉端位置にあるときに「1」を、そうでない時に「0」を与えるものとする。この例では、閉端位置検知センサSCcの出力が時刻t1において「1→0」となり、その後の時刻t2で閉端位置検知センサSChの出力が「1→0」となり、その後の時刻t3で閉端位置検知センサSCcの出力が「0→1」となり、その後の時刻t4で閉端位置検知センサSChの出力が「0→1」となったことを順次確認する。
【0033】
処理ステップS43、S44では、それぞれ上記順番での閉端位置検知センサSCの出力変更が生じていることをもって、正常動作と判断する。乗車の時の処理ステップS43において正常と判断された場合には、処理ステップS5において乗りかご14に乗り込んだ利用者の行先階指定の有無を確認し、処理ステップS6において巻き上げ機のブレーキを解除して以降通常の走行運転に入る。後者の時の処理ステップS44において正常と判断された場合には、処理ステップS5において乗りかご14に新たな行先階指定の有無を確認し、処理ステップS6において巻き上げ機のブレーキを解除して以降通常の走行運転に入る。
【0034】
処理ステップS43、S44の処理により、上記順番での閉端位置検知センサSCの出力変更が生じていいないことをもって、異常動作と判断された場合、処理ステップS8において異常状態の表示を行う。
【0035】
なお、異常状態の表示に応じてその後作業員による回復処置が実行され、回復後は、処理ステップS6において巻き上げ機のブレーキを解除して以降通常の走行運転に入ることになる。
【0036】
以上説明の実施例1によれば、乗りかごドアDrC側閉端位置検知センサSCcと乗場ドアDrh側閉端位置検知センサSChの出力のみから、乗りかごのドア開走行を適切に判断して利用者の安全を図るための運転制御を行うエレベーター制御装置を提供することができる。また、閉端位置検知センサの故障の可能性を検知することができる。
【実施例2】
【0037】
実施例2では、図2において作業員が実施する回復処置の内容について説明する。そのまえに、異常状態の表示がされるに至る原因についてみると、この多くは利用者による操作ミスの可能性が高い。一部のドアを閉め忘れている、閉めたつもりが確実ではなかったなどである。ごく稀に装置故障(例えば閉端位置検知センサのオン故障)の可能性がある。
【0038】
実施例2では、利用者による操作ミスを想定した回復処置について説明する。簡単なことであるが、これはエレベーターの利用動作を注意深く最初からやり直すことである。
【0039】
具体的には、利用者が乗りかご14に乗る場合について、乗場ドアDrh開放⇒乗りかごドアDrC開放⇒乗場ドアDrh閉成⇒乗りかごドアDrC閉成を、この順番で確実にやり直すことで、図2の処理ステップS43、S44は正常判断を行い、以降の運転が可能になる可能性が高い。同様に、利用者が乗りかご14から降りる場合について、乗りかごドアDrC開放⇒乗場ドアDrh開放⇒乗りかごドアDrC閉成⇒乗場ドアDrh閉成を、この順番で確実にやり直すことで、図2の処理ステップS43、S44は正常判断を行い、以降の運転が可能になる可能性が高い。この対応によれば利用者自身が解決できることが多いので、不要に作業者を呼ばずとも良い。なお言うまでもないことであるが、この対応により正常に移行した場合には、処理ステップS8での異常状態表示は解除される。
【0040】
以上説明の実施例2によれば、正常状態に復帰せしめることができる。
【実施例3】
【0041】
実施例3では、ごく稀にではあるが発生する可能性がある装置故障として、閉端位置検知センサのオン故障を検出することについて説明する。
【0042】
ここで、閉端位置検知センサのオン故障について説明すると、これは図3aの例で示すと、乗りかごドアDrC側閉端位置検知センサSCc(または乗場ドアDrh側閉端位置検知センサSCh)の出力が「1」のままとなってしまう状態である。これは乗りかごドアDrCの実際の開閉状態に関わらず、ドアが閉じたままと判断されることを示している。
【0043】
図2の処理ステップS41,S42の処理内容に照らして明らかなように、閉端位置検知センサのオン故障では、エレベーター乗りかごは停止状態に置かれ、運行を阻止される。装置故障状態において運転が停止されること自体は安全サイドの処置であるが、このまま放置することはできないので何らかの検知手法が必要である。
【0044】
図4は、閉端位置検知センサのオン故障を検出可能なエレベーター制御盤13における処理フローを示している。
【0045】
図4は、図2の処理フローに処理ステップS9、S10を追加したものであり、処理ステップS9では処理ステップS43、S44での異常判定が継続的に発生していることをもって、処理ステップS10では装置故障(オン故障)を放置、表示する。なお処理ステップS10の表示は、作業員による確認対応が完了するまでは解除されない。
【0046】
実施例3によれば、不注意によるものか、装置故障(例えば閉端位置検知センサのオン故障)によるものかを区別して表示することができる。
【符号の説明】
【0047】
1:エレベーター装置、11:機械室、12:巻き上げ機、13:エレベーター制御盤、14:乗りかご、15:ロープ、16:釣り合い錘、17:昇降路、18:乗場、23:乗りかごドア取っ手、24:乗場ドア取っ手24、DrC:乗りかごドア、Drh:乗場ドアDrh、SCc:乗りかごドアDrC側閉端位置検知センサ、SCh:乗場ドアDrh側閉端位置検知センサ
図1
図2
図3a
図3b
図4