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特開2018-205107アダプターフック及びアースフック用増設部材
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-205107(P2018-205107A)
(43)【公開日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】アダプターフック及びアースフック用増設部材
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/02 20060101AFI20181130BHJP
   G01R 31/327 20060101ALI20181130BHJP
   G01R 31/333 20060101ALI20181130BHJP
【FI】
   G01R31/02
   G01R31/32 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-110621(P2017-110621)
(22)【出願日】2017年6月5日
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126561
【弁理士】
【氏名又は名称】原嶋 成時郎
(72)【発明者】
【氏名】藤田 誠
(72)【発明者】
【氏名】佐田 剛作
【テーマコード(参考)】
2G014
【Fターム(参考)】
2G014AA32
2G014AB05
2G014AB09
2G014AC17
(57)【要約】
【課題】接地接続されている状態で試験装置に接続可能であり、誘導感電のおそれがないアースフック用のアダプターフックを提供する。
【解決手段】アダプターフック1は、遮断器100に設けられているアースフック接続金具132aに係止され、従来のアースフック300a,300bが係止されてアースフック接続金具132aとの間を導通状態にする装置である。このアダプターフック1は、絶縁材で断面略円形の棒状に構成されている操作棒2と、アースフック接続金具132aに係止される金属製フック部3と、アースフック300a,300bが係止される増設金具4と、フック部3と増設金具4とを導通させるための中継ケーブル5とを備えている。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遮断器と、前記遮断器に接続される送電線との接続端子から延設されたアースフック接続金具に係止されるアダプターフックであって、
絶縁保護された操作棒と、
前記操作棒の一端部に設けられ、前記操作棒を把持する把持部と、
前記操作棒の他端部に設けられ、前記アースフック接続金具に係止されるフック部と、
前記把持部と前記フック部との間に設けられた増設金具と、
前記フック部と前記増設金具とを通電する中継ケーブルと、を備え、
前記増設金具には、前記遮断機に備えられた変流器の通電試験を行う試験装置に接続されて試験電流が流される第1のアースフックと、接地接続されて前記通電試験の前に前記遮断機の残留電荷を放電する第2のアースフックと、が係止される、
ことを特徴とするアダプターフック。
【請求項2】
前記増設金具は、
前記操作棒に周設され、前記操作棒の軸方向に移動自在な支持部と、
前記支持部の側面からそれぞれ左右に延びて設けられた2つのアーム部と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のアダプターフック。
【請求項3】
遮断器と、前記遮断器に接続される送電線との接続端子から延設されたアースフック接続金具に係止されるアースフックに用いられるアースフック用増設部材であって、
前記アースフックの操作棒に取り付けられ、前記操作棒の軸方向に移動自在な支持部と、
前記支持部の側面からそれぞれ左右に延びて設けられた2つのアーム部と、
を備えたことを特徴とするアースフック用増設部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遮断器に接続される送電線との接続端子から延設されたアースフック接続金具に係止されるアースフック用のアダプターフック、及びアースフックに用いられるアースフック用増設部材に関する。
【背景技術】
【0002】
発電所のような施設には、高圧送電線に短絡電流等の事故電流が流れた場合、この電流を遮断する遮断器が配設されている。この遮断器には、高圧送電線に流れる電流を検出する変流器が設けられ、変流器が検出する電流に基づいて事故電流を遮断するように構成されている。
【0003】
図5は、従来の遮断器100の例を示す斜視図である。この遮断器100は、主として台部110と、本体ケース120と、ブッシング130a,130bと、収納ケース140a,140bと、変流器150a,150bとを備え、送電線200a,200bに接続されている。
【0004】
台部110は、本体ケース120を支持する箇所であり、金属で作られて接地するように構成されている。本体ケース120は、金属で作られた中空のケースであり、内部に遮断装置が収納されている。ブッシング130a,130bは、送電線200a,200bと本体ケース120とをそれぞれ絶縁する箇所であり、先端側にそれぞれ接続端子131a,131bと、アースフック接続金具132a,132bとが設けられている。接続端子131a,131bは、ブッシング130a,130bの内部に備えられている導体を送電線200に接続する端子である。アースフック接続金具132a,132bは、後述する変流器の試験を行うために、アースフックが接続されるための金具である。接続端子131a,131bと、アースフック接続金具132a,132bとは、それぞれ通電している。収納ケース140a,140bは、変流器150a,150bが収納されるためのケースである。変流器150a,150bは、送電線200a,200bに流される電流を検出し、本体ケース120内の遮断装置に送るための装置である。本体ケース120内の遮断装置は、変流器150a,150bからの検出電流を基にして、送電線200aと送電線200bとの間を遮断する。
【0005】
こうした遮断器100が寿命その他の理由により取り替えられた場合、変流器150a,150bの試験(以下、「CT試験」という。)が行われている。CT試験は、一次側の変流器150aに試験電流を流し、二次側の変流器150bに発生する電流を検出することにより行われる。
【0006】
図6は、図5のアースフック接続金具132aに接地接続されているアースフック300aが係止されている状態の例を示す斜視図である。また、図7は、図5のアースフック接続金具132aに試験装置400が接続されているアースフック300bが係止されている状態の例を示す斜視図である。CT試験は、アースフック接続金具132a,132bにアースフック300a,300bを接続することにより行われる。このアースフック300a,300bは、絶縁材で構成されている棒状の操作棒310a,310bと、操作棒310a,310bの先端に設けられた金属性のフック320a,320bと、フック320a,320bに接続されている導電性のアース線330a,330bとにより構成されている。
【0007】
従来のCT試験について、アースフック接続金具132a側を例として説明する。まず、図6に示すように、アース線330aの先端が台部110に接続されて接地接続されているアースフック300aは、作業者により操作棒310aが把持されて操作され、フック320aがアースフック接続金具132aに係止される。これにより、接続端子131a側の残留電荷が放電される。次に、アースフック300aがアースフック接続金具132aから外され、図7に示すように、アース線330bの先端が試験装置400に接続されているアースフック300bは、作業者により操作棒310bが把持されて操作され、フック320bがアースフック接続金具132aに係止される。これにより、試験装置400が一次側の変流器150aに接続され、試験電流が流される。そして、二次側の変流器150bに電流が発生するので、これを検出することによりCT試験が行われる。
【0008】
このようなCT試験では、アースフック接続金具132aにアースフック300bを係止する際、アースフック接続金具132aが接地接続されていないため、アースフック300bの帯電により誘導感電等が発生するおそれがあった。また、アースフック接続金具132aは小さいため、一つのアースフックしか係止させることができないが、仮に2つのアースフック300a,300bを係止させた場合、アース線330aとアース線330bとが絡まり合うことにより、誤って外してしまうおそれがあった。さらに、アースフック接続金具132a,132bは高所に設けられているため、作業者のふらつき等によりブッシング130a,130bを破損するおそれがあった。
【0009】
そこで、このようなCT試験を安全に行うため、変流器の一次試験を行う際に、試験装置側で接続の変更を行う変流器一次試験の試験方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2014−066666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、この試験方法であっても、接続の変更時には接地接続されていない状態になるため、誘導感電が発生するおそれがあり、作業上危険が伴うものであった。
【0012】
そこでこの発明は、試験装置が接続されているアースフックを遮断器に接続する際に、接地接続されている状態で接続可能であり、誘導感電のおそれがないアースフック用のアダプターフック及びアースフック用増設部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、遮断器と、前記遮断器に接続される送電線との接続端子から延設されたアースフック接続金具に係止されるアダプターフックであって、絶縁保護された操作棒と、前記操作棒の一端部に設けられ、前記操作棒を把持する把持部と、前記操作棒の他端部に設けられ、前記アースフック接続金具に係止されるフック部と、前記把持部と前記フック部との間に設けられた増設金具と、前記フック部と前記増設金具とを通電する中継ケーブルと、を備え、前記増設金具には、前記遮断機に備えられた変流器の通電試験を行う試験装置に接続されて試験電流が流される第1のアースフックと、接地接続されて前記通電試験の前に前記遮断機の残留電荷を放電する第2のアースフックと、が係止される、ことを特徴とする。
【0014】
この発明では、アダプターフックはアースフック接続金具に係止されるフック部を備えている。また、増設金具を備え、試験装置に接続されて試験電流が流される第1のアースフックと、接地接続されて通電試験の前に遮断機の残留電荷を放電する第2のアースフックと、が係止される。このフック部と増設金具とは、中継ケーブルにより通電している。
【0015】
請求項2の発明は、請求項1に記載のアダプターフックにおいて、前記増設金具は、前記操作棒に周設され、前記操作棒の軸方向に移動自在な支持部と、前記支持部の側面からそれぞれ左右に延びて設けられた2つのアーム部と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項3の発明は、遮断器と、前記遮断器に接続される送電線との接続端子から延設されたアースフック接続金具に係止されるアースフックに用いられるアースフック用増設部材であって、前記アースフックの操作棒に取り付けられ、前記操作棒の軸方向に移動自在な支持部と、前記支持部の側面からそれぞれ左右に延びて設けられた2つのアーム部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1の発明によれば、増設金具を備え、試験装置に接続されて試験電流が流される第1のアースフックと、接地接続されて通電試験の前に遮断機の残留電荷を放電する第2のアースフックとが係止されるので、この増設金具に第2のアースフックが係止されている状態で、第1のアースフックを係止することが可能になる。これにより、接地接続されている状態で試験装置に接続することが可能であるため、アダプターフック及びアースフックが帯電して誘導感電のおそれがなくなる。また、フック部がアースフック接続金具に係止されるので、第1のアースフック及び第2のアースフックの係止位置が低くなるため、作業者のふらつき等によりブッシングを破損するおそれがなくなる。
【0018】
請求項2の発明によれば、増設金具は、操作棒に周設された支持部の側面からそれぞれ左右に延びて設けられた2つのアーム部を備えているため、第1のアースフック及び第2のアースフックを左右のアーム部にそれぞれ係止させることにより、第1のアースフックと第2のアースフックとの間の距離が適切に保たれるので、第1のアースフック及び第2のアースフックのそれぞれのアース線が絡まり合うことを防止する。これにより、第1のアースフック及び第2のアースフックのいずれかを外す際に、誤って外すことを防止できる。また、支持部が操作棒の軸方向に移動自在に設けられているので、アースフックの長さに応じて位置を調整することができる。
【0019】
請求項3の発明によれば、既存のアースフックに用いられるアースフック用増設部材が、操作棒の軸方向に移動自在な支持部と、支持部の側面からそれぞれ左右に延びて設けられた2つのアーム部とを備えたことにより、この増設金具に第2のアースフックが係止されている状態で、第1のアースフックを係止することが可能になる。これにより、接地接続されている状態で試験装置に接続することが可能であるため、アダプターフック及びアースフックが帯電して誘導感電のおそれがなくなる。また、この増設金具を既存のアースフックに装着することができるので、既存のアースフックに本発明を適用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】この発明の実施の形態1に係るアダプターフック1の概略を示す図であり、正面図(a)、及び左側面図(b)である。
図2図1のアダプターフック1が図5のアースフック接続金具132aに係止され、フック320aがアーム部42aに係止されている状態の例を示す斜視図である。
図3図1のアダプターフック1が図5のアースフック接続金具132aに係止され、フック320aがアーム部42aに係止され、フック320bがアーム部42bに係止されている状態の例を示す斜視図である。
図4図1のアダプターフック1が図5のアースフック接続金具132aに係止され、フック320bがアーム部42bに係止され、フック320aがアーム部42aから外された状態の例を示す斜視図である。
図5】従来の遮断器100の例を示す斜視図である。
図6図5のアースフック接続金具132aに接地接続されているアースフック300aが係止されている状態の例を示す斜視図である。
図7図5のアースフック接続金具132aに試験装置400が接続されているアースフック300bが係止されている状態の例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0022】
(実施の形態1)
図1ないし図4は、この発明の実施の形態1に係るアダプターフック1を示し、図1は、アダプターフック1の正面図(a)、及び左側面図(b)である。このアダプターフック1は、図5に示す遮断器100に設けられているアースフック接続金具132a,132bに係止され、図6及び図7に示すような従来のアースフック300a,300bが係止されてアースフック接続金具132a,132bとの間を導通状態にする装置であり、主として操作棒2と、フック部3と、増設金具4と、中継ケーブル5とを備えている。
【0023】
操作棒2は、絶縁材で断面略円形の棒状に構成されているアダプターフック1の本体部分であり、その一端部には、作業者がこの操作棒2を把持する把持部21が設けられている。
【0024】
フック部3は、アースフック接続金具132a,132bに係止される金属製のフックであり、アースフック300a,300bに設けられているフック320a,320bと略同様に構成され、操作棒2の把持部21が設けられている側とは反対側の一端部に設けられている。このフック部3は、主として可動部31と、固定部32と、連結部33とを備えている。可動部31は、固定部32に回動可能に固定されている箇所であり、この固定箇所を軸として開く方向に所定の力が加えられると開き、アースフック接続金具132a,132bを挟持するように構成されている。固定部32は、操作棒2に固定されて可動部31を支持する箇所であり、可動部31と共にアースフック接続金具132a,132bを挟持する箇所である。連結部33は、操作棒2に固定される連結箇所である。
【0025】
増設金具4は、従来のアースフック300a,300bが係止される箇所であり、操作棒2の把持部21とフック部3との間に、操作棒2の軸方向(図1(a)に示す矢印A方向)に対して移動自在であり、操作棒2の円周方向(図1(a)に示す矢印B方向)に対して移動自在に設けられている。この増設金具4は、主として支持部41と、アーム部42a,42bと、ストッパ43とを備えている。支持部41は、操作棒2の側面に周設されてアーム部42a,42bを支持する箇所であり、操作棒2の軸方向及び円周方向に対して滑動して移動自在に設けられている。この支持部41は、絶縁材であるプラスチック樹脂等により形成され、中継ケーブル5との接続端子を備え、この接続端子がアーム部42a,42bと接続されるように形成されている。アーム部42a,42bは、アースフック300a,300bが係止される箇所であり、棒状の金属部材が支持部41の側面からそれぞれ左右に延びて略L字型に形成されている。ストッパ43は、移動自在な支持部41を動かなくするための部材であり、ゴム樹脂等により形成され、操作棒2の側面に取り外し自在に周設されている。
【0026】
中継ケーブル5は、フック部3の固定部32と、増設金具4の支持部41とに接続され、フック部3とアーム部42a,42bとを導通させるための電気ケーブルであり、断面略中央に導電性のケーブルが設けられ、周囲が絶縁材により覆われて形成されている。
【0027】
なお、増設金具4の支持部41は、操作棒2の軸方向に対して移動自在であるが、これはアーム部42a,42bに係止されるアースフック300a,300bの長さに応じて調整自在にするためであり、そのとき、支持部41の位置によっては中継ケーブル5が弛んでしまい、遮断器100と接触事故を起こすおそれがある。そのため、支持部41は操作棒2の円周方向に対して移動自在であり、操作棒2を軸として支持部41を回転させ、中継ケーブル5を操作棒2の連結部33と支持部41との間に巻き付けることにより、中継ケーブル5の弛みを防止することができる。操作棒2の側面には、中継ケーブル5が巻き付けられるための溝(図示略)が設けられている。
【0028】
次に、このようなアダプターフック1を使用するCT試験の方法及び作用等について、遮断器100のアースフック接続金具132a側を例として、以下に説明する。
【0029】
図2は、図1のアダプターフック1が図5のアースフック接続金具132aに係止され、接地接続されているフック320aがアーム部42aに係止されている状態の例を示す斜視図である。図3は、図1のアダプターフック1が図5のアースフック接続金具132aに係止され、フック320aがアーム部42aに係止され、試験装置400が接続されているフック320bがアーム部42bに係止されている状態の例を示す斜視図である。また、図4は、図1のアダプターフック1が図5のアースフック接続金具132aに係止され、フック320bがアーム部42bに係止され、フック320aがアーム部42aから外された状態の例を示す斜視図である。
【0030】
まず、アダプターフック1は、作業者によって把持部21が把持され、操作棒2の操作によりフック部3の可動部31がアースフック接続金具132aに接触して押圧され、可動部31が開いてアースフック接続金具132aに係止される。このとき、アースフック300aの長さに応じて、事前に増設金具4の支持部41が操作棒2の軸方向に対して移動して位置が調整され、中継ケーブル5が弛む場合には支持部41を回転させ、中継ケーブル5を操作棒2に巻き付ける。アースフック(第2のアースフック)300aのアース線330aの先端は、台部110に接続されて接地接続されている。そして、アダプターフック1のアーム部42aには、アースフック300aの操作棒310aの操作によりフック320aが係止され、図2に示すような状態になる。すると、接続端子131a側の残留電荷は、アダプターフック1のフック部3から中継ケーブル5を経由してアーム部42aに流され、アースフック300aのフック320aからアース線330aを経由して台部110に流される。これにより、接続端子131a側の残留電荷が放電される。
【0031】
次に、アダプターフック1のアーム部42bには、アースフック(第1のアースフック)300bの操作棒310bの操作により、アースフック300bのフック320bが係止され、図3に示すような状態になる。このアースフック300bのアース線330bの先端は、試験装置400に接続されている。また、アーム部42aには、接地接続されているアースフック300aのフック320aが係止された状態で保持されている。なお、アーム部42aに係止されているアースフック300aの操作棒310aは、フック320aから取り外し可能である。これにより、増設金具4が接地されている状態で試験装置400に接続されるので、誘導感電等のおそれがなくなる。
【0032】
さらに、アダプターフック1のアーム部42aから、接地接続されているアースフック300aのフック320aが外され、図4に示す状態になる。これにより、試験装置400が一次側の変流器150aに接続され、試験電流が流される。そして、二次側の変流器150bに電流が発生するので、これを検出することによりCT試験が行われる。
【0033】
このように、このアダプターフック1によれば、増設金具4にアーム部42a,42bが設けられ、アース線330aの先端が接地接続されているアースフック300aと、アース線330bの先端が試験装置400に接続されているアースフック300bとがそれぞれ係止される。そして、CT試験のときに、アースフック300aが係止されている状態で、アースフック300bを係止することができるので、接地接続されている状態で、試験装置400を接続することが可能である。これにより、CT試験の回路を構成するときに、アダプターフック1及びアースフック300a,300bが帯電して誘導感電するおそれがなくなる。
【0034】
また、アーム部42a,42bはアースフック接続金具132aより低くなるので、アースフック300a,300bの係止位置も低くなる。そのため、作業者のふらつき等により、ブッシング130a,130bを破損するおそれがなくなる。
【0035】
さらに、増設金具4がアーム部42a,42bを備え、アーム部42a,42bにアースフック300a,300bがそれぞれ係止されることにより、アースフック300aとアースフック300bとの間の距離が適切に保たれる。これにより、アース線330aとアース線330bとが絡まり合うことを防止できるので、アースフック300aとアースフック300bとを誤って外してしまうことを防止できる。
【0036】
(実施の形態2)
この発明の実施の形態2に係るアースフック用増設部材は、図1に示すアダプターフック1の増設金具4と同様の構成を有しており、増設金具4が操作棒2及び中継ケーブル5から取り外された状態である。具体的には、増設金具4から中継ケーブル5を取り外し、支持部41が操作棒2の把持部21側から抜き出されたものである。このアースフック用増設部材は、既存のアースフック300a,300bの操作棒310a,310bの下端側に挿入されることにより取り付け可能であり、中継ケーブル5に代えてアース線330a,330bを支持部41に接続することにより、実施の形態1に係るアダプターフック1と同様の効果を得ることができる。
【0037】
このように、このアースフック用増設部材によれば、実施の形態1と同様に、アーム部42a,42bが設けられ、アースフック300aとアースフック300bとがそれぞれ係止される。そして、CT試験のときに、アースフック300aが係止されている状態で、アースフック300bを係止することができるので、接地接続されている状態で、試験装置400を接続することが可能である。これにより、CT試験の回路を構成するときに、アダプターフック1及びアースフック300a,300bが帯電して誘導感電するおそれがなくなる。また、既存のアースフック300a,300bに取り付け可能に構成されているため、既存のアースフック300a,300bにこのアースフック用増設部材を適用することが可能になる。
【0038】
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上述した実施の形態では、アーム部42a,42bを支持部41から延びて略L字型に形成したが、アースフック300a,300bが係止しやすい形状であれば良く、例えば、環状に形成しても良い。
【符号の説明】
【0039】
1 アダプターフック
2 操作棒
3 フック部
4 増設金具(アースフック用増設部材)
5 中継ケーブル
21 把持部
31 可動部
32 固定部
33 連結部
41 支持部
42a,42b アーム部
43 ストッパ
100 遮断器
110 台部
120 本体ケース
130a,130b ブッシング
131a,131b 接続端子
132a,132b アースフック接続金具
140a,140b 収納ケース
150a,150b 変流器
200a,200b 送電線
300a アースフック(第2のアースフック)
300a アースフック(第1のアースフック)
400 試験装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7