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2018-205285電磁波検出装置、電磁波検出システム、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-205285(P2018-205285A)
(43)【公開日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】電磁波検出装置、電磁波検出システム、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/481 20060101AFI20181130BHJP
   G01S 17/89 20060101ALI20181130BHJP
   H04N 5/30 20060101ALI20181130BHJP
【FI】
   G01S7/481 A
   G01S17/89
   H04N5/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-114597(P2017-114597)
(22)【出願日】2017年6月9日
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100188307
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 昌宏
(74)【代理人】
【識別番号】100132045
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 伸
(72)【発明者】
【氏名】岡田 浩希
(72)【発明者】
【氏名】内田 絵梨
【テーマコード(参考)】
5C024
5J084
【Fターム(参考)】
5C024AX04
5C024EX12
5C024EX41
5C024HX50
5J084AA05
5J084AA14
5J084AD01
5J084AD05
5J084BA02
5J084BA36
5J084BA38
5J084BB02
5J084BB28
5J084DA01
5J084EA04
(57)【要約】
【課題】解像度を変更する。
【解決手段】電磁波検出装置10は検出部17と進行部15と制御部13とを有する。検出部17は第1の検出素子21を有する。第1の検出素子21は電磁波を検出する。進行部15は第1の進行素子群18を有する。第1の進行素子群18は複数の進行素子20を有する。進行素子20は入射する電磁波の第1の検出素子21への進行の可否を切替える。制御部13は進行の可否の切替えを進行素子20毎に制御可能である。制御部13は順次異なる進行素子20の可否を切替えさせる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁波を検出する第1の検出素子を有する検出部と、
入射する電磁波の前記第1の検出素子への進行の可否を切替える複数の進行素子を含む第1の進行素子群を有する進行部と、
前記進行の可否の切替えを前記進行素子毎に制御可能であり、順次、異なる前記進行素子の前記可否を切替えさせる制御部と、を備える
電磁波検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電磁波検出装置において、
前記進行素子が進行の可否を切替える電磁波は、照射部から対象に照射された電磁波の反射波である
電磁波検出装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電磁波検出装置において、
前記照射部は、周期的に電磁波を放射し、
前記制御部は、前記照射部が前記電磁波を放射する度に、順次、異なる前記進行素子の前記可否を切替えさせる
電磁波検出装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の電磁波検出装置において、
前記照射部を、さらに備える
電磁波検出装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の電磁波検出装置において、
前記制御部が順次前記可否を切替える前記進行素子の数は、同じである
電磁波検出装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の電磁波検出装置において、
前記検出部は、前記第1の検出素子を含む、電磁波を検出する複数の検出素子を有し、
前記進行部は、前記第1の進行素子群を含む複数の進行素子群を有し、
前記複数の進行素子群それぞれが有する複数の進行素子は、入射する電磁波の、前記複数の進行素子群毎に対応する前記検出素子への進行の可否を切替える、
前記制御部は、前記複数の進行素子群それぞれにおいて独立して、順次、異なる前記進行素子の前記可否を切替えさせる
電磁波検出装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の電磁波検出装置において、
前記制御部は、前記進行部が有するすべての前記進行素子の前記可否を切替えるまで、順次、異なる前記進行素子の前記可否を切替えさせる
電磁波検出装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の電磁波検出装置において、
前記制御部は、前記可否の切替えに応じて取得した前記検出素子による検出結果を、前記可否を切替えた前記進行素子の前記進行部における位置に合わせて配置することにより、所定の視野範囲に関する情報を取得する
電磁波検出装置。
【請求項9】
請求項8に記載の電磁波検出装置において、
前記情報は、前記所定の視野範囲における画像情報を含む
電磁波検出装置。
【請求項10】
請求項8または9に記載の電磁波検出装置において、
前記情報は、前記所定の視野範囲における視方向への距離情報を含む
電磁波検出装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1項に記載の電磁波検出装置において、
前記検出部は、イメージセンサを含む
電磁波検出装置。
【請求項12】
請求項1から10のいずれか1項に記載の電磁波検出装置において、
前記検出部は、測距イメージセンサを含む
電磁波検出装置。
【請求項13】
電磁波を検出する第1の検出素子を有する検出部と、
入射する電磁波の前記第1の検出素子への進行の可否を切替える複数の進行素子を含む第1の進行素子群を有する進行部と、
前記進行の可否の切替えを前記進行素子毎に制御可能であり、順次、異なる前記進行素子の前記可否を切替えさせる制御部と、を備える
電磁波検出システム。
【請求項14】
電磁波を検出する第1の検出素子を有する検出部と、入射する電磁波の前記第1の検出素子への進行の可否を切替える複数の進行素子を含む第1の進行素子群を有する進行部と、前記進行の可否の切替えを前記進行素子毎に制御する制御部とを備える電磁波検出装置に、
順次、異なる前記進行素子の前記可否を切替えさせるステップを実行させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波検出装置、電磁波検出システム、およびプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、電磁波を検出する検出器による検出結果から周囲に関する情報を得る装置が開発されている。例えば、検出の対象までの距離を、検出素子毎に二次元状に測定する検出部が知られている(特許文献1参照)。このような電磁波検出装置において、検出部の解像度の向上が求められている
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−220732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1においては、TOFイメージセンサは高画素化が困難であり、その結果、解像度の向上が困難である。
【0005】
従って、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされた本開示の目的は、解像度を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した諸課題を解決すべく、第1の観点による電磁波検出装置は、
電磁波を検出する第1の検出素子を有する検出部と、
入射する電磁波の前記第1の検出素子への進行の可否を切替える複数の進行素子を含む第1の進行素子群を有する進行部と、
前記進行の可否の切替えを前記進行素子毎に制御可能であり、順次、異なる前記進行素子の前記可否を切替えさせる制御部と、を備える。
【0007】
また、第2の観点による電磁波検出システムは、
電磁波を検出する第1の検出素子を有する検出部と、
入射する電磁波の前記第1の検出素子への進行の可否を切替える複数の進行素子を含む第1の進行素子群を有する進行部と、
前記進行の可否の切替えを前記進行素子毎に制御可能であり、順次、異なる前記進行素子の前記可否を切替えさせる制御部と、を備える。
【0008】
上述したように本開示の解決手段を装置、及びシステムとして説明してきたが、本開示は、これらを含む態様としても実現し得るものであり、また、これらに実質的に相当する方法、プログラム、プログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものであり、本開示の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
【0009】
例えば、本開示の第3の観点によるプログラムは、
電磁波を検出する第1の検出素子を有する検出部と、入射する電磁波の前記第1の検出素子への進行の可否を切替える複数の進行素子を含む第1の進行素子群を有する進行部と、前記進行の可否の切替えを前記進行素子毎に制御する制御部とを備える電磁波検出装置に、
順次、異なる前記進行素子の前記可否を切替えさせるステップを実行させる。
【発明の効果】
【0010】
上記のように構成された本開示によれば、解像度を向上し得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係る電磁波検出装置の概略構成を示す構成図である。
図2図1の照射部、対象、進行部、および検出部への電磁波の進行状態を示すための状態図である。
図3図1の検出素子の内部構成を模式的に示す機能ブロック図である。
図4図1の進行部が第1のタイミングで各進行素子群の中の1つの進行素子を第1の状態に切替えたときの電磁波の進行状態を示すための状態図である。
図5図1の進行部が第2のタイミングで各進行素子群の中の1つの進行素子を第1の状態に切替えたときの電磁波の進行状態を示すための状態図である。
図6図1の進行部が第3のタイミングで各進行素子群の中の1つの進行素子を第1の状態に切替えたときの電磁波の進行状態を示すための状態図である。
図7図1の照射部、検出素子、および制御部が構成する測距イメージセンサによる測距の原理を説明するための電磁波の放射時期、第1の蓄積素子および第2の蓄積素子が蓄積する電気信号の信号強度、および検出素子における検出期間を示すタイミングチャートである。
図8図1の制御部が実行する所定の視野範囲の情報の生成のための制御を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を適用した電磁波検出装置の実施形態について、図面を参照して説明する。電磁波検出装置において、検出部における検出素子の個数を増やすことが、解像度を向上させる。しかし、TOFイメージセンサのように、構造が複雑で高画素化が困難な検出部がある。そこで、本発明を適用した電磁波検出装置は、検出素子を増やすこと無く、一つの検出素子で複数の位置における電磁波を検出するように構成されることにより、解像度を向上し得る。
【0013】
図1に示すように、本開示の本実施形態に係る電磁波検出装置10は、電磁波検出ユニット11、照射部12、および制御部13を含んで構成されている。
【0014】
以後の図において、各機能ブロックを結ぶ破線は、制御信号または通信される情報の流れを示す。破線が示す通信は有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。また、各機能ブロックから突出する実線は、ビーム状の電磁波を示す。
【0015】
電磁波検出ユニット11は、前段光学系14、進行部15、および後段光学系16、検出部17を有している。
【0016】
前段光学系14は、例えば、レンズおよびミラーの少なくとも一方を含み、被写体となる対象obの像を結像させる。
【0017】
進行部15は、前段光学系14から所定の位置をおいて離れた対象obの像の、前段光学系14による結像位置である一次結像位置、又は当該一次結像位置近傍に、設けられていればよい。本実施形態において、進行部15は、当該一次結像位置に、設けられている。
【0018】
進行部15は、前段光学系14を通過した電磁波が入射する作用面asを有している。作用面asは、後述する第1の状態および第2の状態の少なくともいずれかにおいて、電磁波に、例えば、反射および透過などの作用を生じさせる面である。作用面asには、少なくとも第1の進行素子群18が配置されている。
【0019】
本実施形態において、作用面asには、より具体的には、第1の進行素子群18を他の進行素子群19とともに含む複数の進行素子群18、19が一次元状または二次元状に配置されている。
【0020】
各進行素子群18、19は、作用面as上に配置される複数の進行素子20によって構成されている。複数の進行素子20は、作用面as上に一次元状または二次元状に配置されている。本実施形態において、各進行素子群18、19における進行素子20は、より具体的には、行列状に配置されている。なお、図1において、描かれた9つの進行素子20は模式的であって、本実施形態の説明における他の図における進行素子20の数に必ずしも一致していない。
【0021】
進行部15は、作用面asに入射する電磁波を、第1の方向d1に進行させる第1の状態と、第2の方向d2に進行させる第2の状態とに、進行素子20毎に切替可能である。なお、後述するように、検出部17は進行部15から第1の方向d1に設けられているので、進行部15は、第1の状態において、作用面asに入射する電磁波を、検出部17に向かって進行させる。また、進行部15は、第2の状態において、作用面asに入射する電磁波を、検出部17以外の方向に向かって進行させる。
【0022】
後述するように、各進行素子群18、19は、検出部17が有する検出素子21、22に対応付いている。各進行素子群18、19が有する進行素子20は、第1の状態において、作用面asに入射する電磁波を当該進行素子群18、19に対応する検出素子21、22に進行させる。したがって、任意の進行素子群18、19が有する複数の進行素子20は、入射する電磁波の、当該進行素子群18、19に対応する単一の検出素子21、22への進行の可否を切替える。
【0023】
本実施形態において、第1の状態は、作用面asに入射する電磁波を、第1の方向d1に反射する第1の反射状態である。また、第2の状態は、作用面asに入射する電磁波を、第2の方向d2に反射する第2の反射状態である。
【0024】
本実施形態において、進行部15は、より具体的には、進行素子20毎に電磁波を反射する反射面を含んでいる。進行部15は、進行素子20毎の反射面の向きを変更することにより、第1の反射状態および第2の反射状態を進行素子20毎に切替える。
【0025】
本実施形態において、進行部15は、例えばDMD(Digital Micro mirror Device:デジタルマイクロミラーデバイス)を含む。DMDは、作用面asを構成する微小な反射面を駆動することにより、進行素子20毎に当該反射面を作用面asに対して+12°および−12°のいずれかの傾斜状態に切替可能である。なお、作用面asは、DMDにおける微小な反射面を載置する基板の板面に平行である。
【0026】
後段光学系16は、進行部15から第1の方向d1に設けられている。後段光学系16は、例えば、レンズおよびミラーの少なくとも一方を含む。後段光学系16は、進行部15において進行方向を切替えられた電磁波としての対象obの像を結像させる。
【0027】
本実施形態において、後段光学系16は、所定の焦点距離となるように形成されている。所定の焦点距離を有する後段光学系16は、各進行素子群18、19を、後述する検出部17のいずれかの検出素子21、22に対応付ける。より具体的には、後段光学系16は、前段光学系14が進行素子群18、19に形成した電磁波の像を、いずれかの検出素子21、22上に結像させることにより対応付ける。言換えると、後段光学系16は、進行素子群18、19の第1の状態の複数の進行素子20に入射する電磁波を、当該進行素子群18、19に対応する検出素子21、22に、進行させる。
【0028】
図2に示すように、照射部12から照射された電磁波が、対象obの表面の各小領域において、反射散乱する。対象obの反射波による像が前段光学系14により進行部15上に結像する。進行部15により第1の方向d1に進行させられた電磁波の像は、後段光学系16により検出部17上に結像する。
【0029】
後段光学系16は、進行部15の第1の進行素子群18に形成された電磁波の像を、第1の検出素子21に形成する。したがって、第1の進行素子群18を構成する16個の全進行素子20は、当該進行素子20に入射する電磁波を第1の検出素子21に進行させる。他の進行素子群19における進行素子20も同様に、当該進行素子群19に対応する検出素子22に電磁波を進行させる。
【0030】
なお、図2に描かれた、進行部15の4つの進行素子群18、19、各進行素子群18、19における16個の進行素子20、および検出部17の4つの検出素子21、22は模式的である。したがって、図2に描かれた進行素子群18、19、進行素子20、および検出素子21の数は、本実施形態の説明における他の図における進行素子群18、19、進行素子20、および検出素子21の数に必ずしも一致していない。
【0031】
図1において、検出部17は、進行部15による第1の方向d1に進行した後に後段光学系16を経由して進行する電磁波の経路上に、設けられている。検出部17は、少なくとも第1の検出素子21を有している。本実施形態において、検出部17は、より具体的には、第1の検出素子21を他の検出素子22とともに含む複数の検出素子21、22を有している。各検出素子21、22は、後段光学系16を経由した電磁波、すなわち第1の方向d1に進行した電磁波を検出する。
【0032】
本実施形態において、検出部17は、より具体的には、測距イメージセンサ、イメージセンサ、およびサーモセンサを含む。本実施形態において、検出部17は、いっそう具体的には測距イメージセンサである。測距イメージセンサである検出部17の検出素子21、22は、赤外線の帯域の電磁波を検出する。
【0033】
なお、検出素子21、22は、イメージセンサおよびサーモセンサとして機能するために、可視光の像など、赤外線の帯域以外の電磁波の像を検出してもよい。イメージセンサである検出部17を有する電磁波検出装置10は、画像情報を取得し得る。また、サーモセンサである検出部17を有する電磁波検出装置10は、温度画像情報を取得し得る。
【0034】
なお、図3に示すように、本実施形態における、測距イメージセンサである検出部17の各検出素子21、22は、より具体的には、単一の変換素子23、複数のスイッチ素子24、およびスイッチ素子24と同数の蓄積素子25を有している。
【0035】
変換素子23は、測距センサを構成する素子を含む。変換素子23は、例えば、APD(Avalanche PhotoDiode)およびPD(PhotoDiode)である。変換素子23は、入射する電磁波を、当該電磁波の強度に応じた電気信号に変換する。スイッチ素子24は、例えば、FED(Field Effect Transistor)である。スイッチ素子24は、変換素子23が生成した電気信号の蓄積素子25への転送の可否を切替える。蓄積素子25は、例えばコンデンサである。蓄積素子25は変換素子23が生成した電気信号を蓄積する。
【0036】
本実施形態において、各検出素子21、22は、さらに具体的には、単一の変換素子23、2つのスイッチ素子24、および2つの蓄積素子25を有している。なお、各検出素子21、22は、複数の変換素子23を有する構成であってもよい。
【0037】
各検出素子21、22内において、変換素子23からの複数の蓄積素子25への電気信号の転送期間は、他の蓄積素子25に対して所定の位相差でずれている。本実施形態において、各検出素子21、22における2つの蓄積素子25の蓄積期間は180°ずれている。
【0038】
本実施形態では、検出部17は、より具体的には、照射部12から対象obに向けて照射された電磁波の当該対象obからの反射波を検出するアクティブセンサである。なお、検出部17は、本実施形態において、照射部12から照射されることにより対象obに向けて照射された電磁波の当該対象obからの反射波を検出する。
【0039】
本実施形態において、検出部17は、各検出素子21、22が検出した対象obからの反射波の強度に相当する検出結果を電気信号として制御部13に通知する。
【0040】
なお、本実施形態における測距イメージセンサである検出部17は、画像状の情報を生成するので、検出部17が結像位置に近付くほど、ボケが低減する。それゆえ、検出部17は、後段光学系16による結像位置である二次結像位置近傍に設けられることが好ましく、二次結像位置に設けられることが最も好ましい。本実施形態において、検出部17は、より具体的には、二次結像位置に設けられている。
【0041】
ただし、単一の検出素子21を有する検出部17においては、電磁波を検出できればよく、検出面において結像される必要はない。それゆえ、単一の検出素子21のみを有する構成においては、検出部17は後段光学系16による結像位置である二次結像位置に設けられなくてもよい。すなわち、この構成において、検出部17は、すべての画角からの電磁波が検出面上に入射可能な位置であれば、進行部15により第1の方向d1に進行した後に後段光学系16を経由して進行する電磁波の経路上のどこに配置されてもよい。
【0042】
照射部12は、赤外線、可視光線、紫外線、および電波の少なくともいずれかを放射する。照射部12は、本実施形態において、より具体的には、赤外線を放射する。照射部12は、放射する電磁波を、対象obに向けて、照射する。
【0043】
照射部12は、広角の放射状の電磁波を放射する。また、照射部12は、周期的にパルス状の電磁波を放射可能である。照射部12は、例えば、LED(Light Emitting Diode)およびLD(Laser Diode)などを含む。照射部12は、後述する制御部13の制御に基づいて、電磁波の放射および停止を切替える。
【0044】
制御部13は、1以上のプロセッサおよびメモリを含む。プロセッサは、特定のプログラムを読み込ませて特定の機能を実行する汎用のプロセッサ、および特定の処理に特化した専用のプロセッサの少なくともいずれかを含んでよい。専用のプロセッサは、特定用途向けIC(ASIC;Application Specific Integrated Circuit)を含んでよい。プロセッサは、プログラマブルロジックデバイス(PLD;Programmable Logic Device)を含んでよい。PLDは、FPGA(Field−Programmable Gate Array)を含んでよい。制御部13は、1つまたは複数のプロセッサが協働するSoC(System−on−a−Chip)、およびSiP(System In a Package)の少なくともいずれかを含んでもよい。
【0045】
制御部13は、進行素子20毎に、各検出素子21、22への進行の可否の切替え、言い換えると、第1の状態および第2の状態間の切替えを制御可能である。制御部13は、所定の視野範囲の情報の生成のための制御の実行時に、入射する電磁波の検出素子21、22への進行の可否を、順次、異なる進行素子20に切替えさせる。本実施形態では、制御部13は、順次、異なる進行素子20を第1の状態に切替えさせることにより、入射する電磁波の検出素子21、22への進行の可否を切替させる。本実施形態において、制御部13は、複数の進行素子群18、19それぞれにおいて独立して、入射する電磁波の検出素子21、22への進行の可否を、順次、異なる進行素子20に切替させる。
【0046】
図4に示すように、制御部13は、第1のタイミングにおいて、各進行素子群18、19の中の1つの進行素子20を第1の状態に切替える。図5に示すように、制御部13は、第1のタイミングの次の第2のタイミングにおいて、各進行素子群18、19の中の、第1のタイミングで第1の状態に切替えた進行素子20とは異なる進行素子20を第1の状態に切替える。図6に示すように、制御部13は、第2のタイミングの次の第3のタイミングにおいて、各進行素子群18、19の中の、第1のタイミングおよび第2のタイミングで第1の状態に切替えた進行素子20とは異なる進行素子20を第1の状態に切替える。
【0047】
本実施形態では、制御部13は、所定の視野範囲の情報の生成のための制御の実行時に、照射部12にパルス状の電磁波を周期的に放射させる。また、本実施形態では、制御部13は、照射部12が電磁波を放射する度に、入射する電磁波の検出素子21、22への進行の可否を、順次、異なる進行素子20に切替えさせる。
【0048】
本実施形態では、制御部13は、入射する電磁波の検出素子21、22への進行の可否を切替える進行素子20の数が、切替え毎に同じとなるように、進行部15を制御する。本実施形態では、制御部13は、入射する電磁波の検出素子21、22への進行の可否の毎回の切替時において、1つの進行素子20を別の1つの進行素子20に切替させる。なお、切替える進行素子20の数は1つに限定されず、2つ以上であってよい。
【0049】
本実施形態では、制御部13は、所定の視野範囲の情報の生成のための制御の実行時に、進行部15が有するすべての進行素子20において進行の可否を切替えさせるまで、進行素子20の順次の切替えを実行させる。
【0050】
制御部13は、検出部17から取得する検出結果に基づいて、電磁波検出装置10の所定の視野範囲の情報を取得する。制御部13は、検出結果を、入射する電磁波を検出素子21、22に進行させる進行素子20の進行部15における位置に合わせて配置することにより、検出部17に入射する所定の視野範囲に関する情報を取得する。
【0051】
所定の視野範囲の情報は、例えば、電磁波検出装置10の所定の視野範囲における、視方向への距離情報、画像情報、および温度情報などである。本実施形態において、制御部13は、前述のように、検出部17が検出する検出結果に基づいて、以下に説明するように、Flash ToF(Time−of−Flight)方式により、所定の視野範囲における視方向への画像状の距離情報を取得する。
【0052】
図7に示すように、制御部13は、照射部12にパルス状にON/OFFが切替わる電磁波放射信号を入力することにより、パルス状の電磁波を放射させる(“照射部放射時期”欄参照)。本実施形態において、制御部13は、単一のパルス状の電磁波を放射する時に同期して、全検出素子21、22における第1のスイッチ素子24をONに切替え、第1の蓄積素子25に電気信号を蓄積させる(“第1の蓄積素子蓄積量”欄参照)。制御部13は、電磁波の放射を停止している時に同期して、全検出素子21、22における第2のスイッチ素子24をONに切替え、第2の蓄積素子25に電気信号を蓄積させる(“第2の蓄積素子蓄積量”欄参照)。
【0053】
なお、検出素子21、22における蓄積素子25の数が3以上である構成においては、照射部12におけるパルス状の電磁波の照射および非照射の1周期を、蓄積素子25の数で除した各期間に同期させてそれぞれの蓄積素子25に電気信号を蓄積させればよい。
【0054】
制御部13は、時期T1からT2の期間の単一のパルス状の電磁波の放射に対して、第1の蓄積素子25の蓄積期間中に変換素子23が検出する電磁波の強度に応じた電気信号I1を取得する(“第1の蓄積素子蓄積量”欄参照)。また、制御部13は、時期T1からT2の期間の電磁波の放射に対して、第2の蓄積素子25の蓄積期間中に変換素子23が検出する電磁波の強度に応じた電気信号I2を取得する(“第2の蓄積素子蓄積量”欄参照)。
【0055】
制御部13は、第1の蓄積素子25および第2の蓄積素子25がそれぞれ蓄積した電磁波の強度に応じた電気信号I1、I2の比率に基づいて、検出素子21、22に電磁波が到達した時期T3を算出する(“検出時期”欄参照)。
【0056】
なお、照射部12からの電磁波の照射に対して検出素子21、22への電磁波の到達は、照射された電磁波を反射する対象obの電磁波検出装置10からの距離に応じて遅延する。遅延量が増えるほど、第1の蓄積素子25への電気信号の蓄積量に比較して、第2の蓄積素子25への電気信号の蓄積量が増加する。それゆえ、前述のように、第1の蓄積素子25および第2の蓄積素子25がそれぞれ蓄積した電気信号I1、I2の比率に基づいて、検出素子21、22に電磁波が到達した時期T3を算出可能である。
【0057】
制御部13は、検出素子21、22毎に、電磁波の放射開始時期T1から電磁波が検出素子21、22に到達した時期T3までの時間ΔTを算出する。さらに、制御部13は、当該時間ΔTに、光速を乗算し、且つ2で除算することにより、各検出素子21、22に対応する対象ob上の各小領域までの距離を算出する。
【0058】
制御部13は、進行素子群18、19を構成する進行素子20毎に、各検出素子21、22の検出結果を用いて、対象ob上の各小領域までの距離の算出を実行する。制御部13は、全進行素子20に対応する対象ob上の各小領域までの距離に相当する距離情報によって構成される、所定の視野範囲における視方向への画像状の距離情報を取得する。
【0059】
次に、本実施形態において制御部13が実行する所定の視野範囲の情報の生成のための制御について、図8のフローチャートを用いて説明する。制御部13は、例えば、電磁波検出装置10の電源がONに切替えられる場合、所定の視野範囲の情報の生成のための制御を開始する。制御部13は、例えば、電磁波検出装置10の電源がOFFになる場合、および電磁波検出装置10の動作モードが情報生成以外のモードに切替えられる場合に終了する。
【0060】
ステップS100において、制御部13は、照射部12にパルス状の電磁波の放射を開始させる。また、制御部13は、各検出素子21、22に電磁波の検出を開始させる。なお、検出素子21、22における電磁波の検出は、上述のように、複数の蓄積素子25に電気信号を蓄積させ、制御部13に検出結果として通知することを意味する。制御部13による電磁波の放射および検出の開始後、プロセスはステップS101に進む。
【0061】
ステップS101では、制御部13は、各進行素子群18、19中の1つの進行素子20を第1の状態に切替えさせる。制御部13による1つの進行素子20の第1の状態への切替え後、プロセスはステップS102に進む。
【0062】
ステップS102では、制御部13は、ステップS101において第1の状態に切替えた進行素子20に対応する対象ob上の小領域までの距離を算出する。制御部13が距離を算出した後、プロセスはステップS103に進む。
【0063】
ステップS103では、制御部13は、各進行素子群18、19内の全進行素子20を第1の状態に切替えたか否かを判別する。制御部13が全進行素子20を第1の状態に切替えていないと判別する場合、プロセスはステップS104に進む。制御部13が全進行素子20を第1の状態に切替えたと判別する場合、プロセスはステップS105に進む。
【0064】
ステップS104では、制御部13は、各進行素子群18、19内で第1の状態に切替えていない1つの進行素子20を第1の状態に切替えさせる。制御部13による第1の状態への切替え後、プロセスはステップS102に戻る。
【0065】
ステップS105では、制御部13は、全進行素子20に対して算出した距離を用いて、1フレームの所定の視野範囲における視野方向への画像状の距離情報を生成する。制御部13による1フレームの距離情報の生成後、プロセスはステップS101に戻る。
【0066】
以上のような構成の本実施形態の電磁波検出装置10は、第1の検出素子21への進行の可否を切替える複数の進行素子20を含む第1の進行素子群18を有する進行部15と、入射する電磁波の第1の検出素子21への進行の可否を、順次、異なる進行素子20に切替えさせる制御部13とを備えている。このような構成により、電磁波検出装置10では、1つの検出素子21に、対象ob上の複数の小領域において発する電磁波を検出させ得る。したがって、電磁波検出装置10は、例えば、高画素化が困難な、検出部17であっても、解像度を向上し得る。
【0067】
また、本実施形態の電磁波検出装置10では、進行素子20が進行の可否を切替える電磁波は、照射部12から対象obに照射された電磁波の反射波である。したがって、電磁波検出装置10は、検出部17をアクティブセンサとして機能させ得る。
【0068】
また、本実施形態の電磁波検出装置10では、周期的に電磁波を照射し、電磁波を放射する度に、入射する電磁波の第1の検出素子21への進行の可否が、順次、異なる進行素子20に切替えられる。このような構成により、電磁波検出装置10は、各進行素子20に対応する対象obの各小領域の情報を照射される電磁波に基づいて生成し得る。したがって、電磁波検出装置10は、各進行素子20に対応する対象obの各小領域の情報を生成可能なアクティブセンサとして検出部17を機能させ得る。
【0069】
また、本実施形態の電磁波検出装置10は、照射部12を有している。したがって、電磁波検出装置10は、単体でアクティブセンサを構成し得る。
【0070】
また、本実施形態の電磁波検出装置10では、入射する電磁波の第1の検出素子21への進行の可否が順次切替えられる進行素子20の数は同じである。このような構成により、電磁波検出装置10は、電磁波の検出のために当該検出素子21に進行させる電磁波の広さを、均一化し得る。したがって、電磁波検出装置10は、広さ辺りの情報の密度が均質な、所定の視野範囲の情報を生成し得る。
【0071】
また、本実施形態の電磁波検出装置10では、検出部17が複数の検出素子21、22を有し、進行部15が複数の進行素子群18、19を有し、制御部13は複数の進行素子群18、19それぞれにおいて独立して、入射する電磁波の検出素子21、22への進行の可否を、順次異なる進行素子20に切替えさせている。したがって、電磁波検出装置10は、例えば、高画素化が困難な、複数の検出素子21、22を有する検出部17であっても、解像度を向上し得る。
【0072】
また、本実施形態の電磁波検出装置10では、入射する電磁波の検出素子21への進行の可否を進行部15が有するすべての進行素子20に切替えさせるまで、順次、異なる進行素子20に当該可否を切替えさせる。したがって、電磁波検出装置10は、全進行素子20に対応する対象obの全小領域における電磁波に基づく情報を生成し得る。
【0073】
また、本実施形態の電磁波検出装置10は、検出素子21による検出結果を、電磁波の検出素子21への進行の可否を切替えた進行素子20の進行部15における位置に合わせて配置することにより、所定の視野範囲に関する情報を取得する。したがって、電磁波検出装置10は、所定の視野範囲に関する情報を、一次元画像または二次元画像状の情報として生成し得る。
【0074】
本発明を諸図面および実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形および修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形および修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
【0075】
例えば、本実施形態において、照射部12、制御部13、および電磁波検出ユニット11が電磁波検出装置10を構成しているが、単独の装置でなく、少なくとも制御部13および電磁波検出ユニット11が電磁波検出システムを構成してよい。
【0076】
また、本実施形態において、進行部15は、作用面asに入射する電磁波の進行方向を第1の方向d1および第2の方向d2の2方向に切替可能であるが、2方向のいずれかへの切替えでなく、3以上の方向に切替可能であってよい。
【0077】
また、本実施形態の進行部15において、第1の状態および第2の状態は、作用面asに入射する電磁波を、それぞれ、第1の方向d1に反射する第1の反射状態、および第2の方向d2に反射する第2の反射状態であるが、他の態様であってもよい。
【0078】
例えば、第2の状態が、作用面asに入射する電磁波を、透過させて第2の方向d2に進行させる透過状態であってもよい。進行部15は、より具体的には、進行素子20毎に電磁波を反射する反射面を有するシャッタを含んでいてもよい。このような構成の進行部15においては、進行素子20毎のシャッタを開閉することにより、第1の反射状態および第2の反射の状態としての透過状態を進行素子20毎に切替え得る。このような構成の進行部15として、例えば、開閉可能な複数のシャッタがアレイ状に配列されたMEMSシャッタを含む進行部が挙げられる。また、進行部15は、電磁波を反射する反射状態と電磁波を透過する透過状態とを液晶配向に応じて切替え可能な液晶シャッタを含む進行部が挙げられる。このような構成の進行部15においては、進行素子20毎の液晶配向を切替えることにより、第1の状態としての反射状態および第2の状態としての透過状態を進行素子20毎に切替え得る。
【0079】
また、本実施形態において、電磁波検出装置10は、検出部17がアクティブセンサである構成を有する。しかし、電磁波検出装置10は、このような構成に限られない。例えば、電磁波検出装置10は、検出部17がパッシブセンサである構成でも第1の実施形態と類似の効果が得られる。
【0080】
例えば、第1の実施形態において、検出部17がイメージセンサであって、照射部12を設けずに、または照射部12に電磁波を照射させずに、検出部17に電磁波を検出させてよい。このような構成においても、本実施形態と類似の効果が得られる。
【符号の説明】
【0081】
10 電磁波検出装置
11 電磁波検出ユニット
12 照射部
13 制御部
14 前段光学系
15 進行部
16 後段光学系
17 検出部
18 第1の進行素子群
19 他の進行素子群
20 進行素子
21 第1の検出素子
22 他の検出素子
23 変換素子
24 スイッチ素子
25 蓄積素子
as 作用面
d1 第1の方向
d2 第2の方向
ob 対象
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8