特開2018-205826(P2018-205826A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2018-205826プログラム開発支援装置、プログラム開発支援システム、プログラム開発支援方法、および、プログラム開発支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-205826(P2018-205826A)
(43)【公開日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】プログラム開発支援装置、プログラム開発支援システム、プログラム開発支援方法、および、プログラム開発支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/36 20060101AFI20181130BHJP
   G06F 9/455 20060101ALI20181130BHJP
【FI】
   G06F11/36 196
   G06F9/06 620M
   G06F9/44 310D
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-106948(P2017-106948)
(22)【出願日】2017年5月30日
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】特許業務法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 直人
(72)【発明者】
【氏名】岩村 慎太郎
【テーマコード(参考)】
5B042
5B376
【Fターム(参考)】
5B042GA12
5B042GA21
5B042GB02
5B042GB07
5B042HH06
5B042HH07
5B042HH25
5B042HH49
5B042LA09
5B042NN09
5B042NN11
5B376BC08
5B376BC67
5B376GA13
(57)【要約】
【課題】シーケンス制御プログラムとHMI制御プログラムとを同期させてシミュレーションする。
【解決手段】プログラム開発支援部11は、演算部111および記憶部112を備える。記憶部112には、シーケンス制御編集部を実現するためのシーケンス制御編集プログラム211、HMI制御編集部を実現するためのHMI制御編集プログラム212、統合シミュレーション管理部を実現するための統合シミュレーション管理プログラム220が記憶されている。統合シミュレーション管理部は、シーケンス制御プログラムのシミュレーションとHMI制御プログラムのシミュレーションとの同期を管理する。統合シミュレーション管理部は、変数管理処理221を実行する。変数管理処理221では、シーケンス制御プログラムのシミュレーションとHMI制御プログラムのシミュレーションとの実行中に、シーケンス制御プログラムとHMI制御プログラムとに共通の変数の受け渡しを行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シーケンス制御プログラムの編集を行うシーケンス制御編集部と、
HMI制御プログラムの編集を行うHMI制御編集部と、
前記シーケンス制御プログラムのシミュレーションと前記HMI制御プログラムのシミュレーションとの同期を管理する統合シミュレーション管理部と、
を備え、
前記統合シミュレーション管理部は、
前記シーケンス制御プログラムのシミュレーションと前記HMI制御プログラムのシミュレーションとが実行されているときに、前記シーケンス制御プログラムと前記HMI制御プログラムとに共通の変数の受け渡しを行う変数管理部、を備える、
プログラム開発支援装置。
【請求項2】
前記統合シミュレーション管理部は、
前記シーケンス制御プログラムのシミュレーションが条件付きブレークポイントで停止した際の変数から、該変数が設定された前記HMI制御プログラムのコードを検出するフィードバック処理部、を備える、
請求項1に記載のプログラム開発支援装置。
【請求項3】
前記統合シミュレーション管理部は、
前記フィードバック処理部において検出された変数と該変数の関連情報とを含むコールスタック情報を表示する、
請求項2に記載のプログラム開発支援装置。
【請求項4】
前記統合シミュレーション管理部は、
前記フィードバック処理部で検出した前記HMI制御プログラムの前記コードに、前記HMI制御プログラムの編集点を移動させる、
請求項3に記載のプログラム開発支援装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のプログラム開発支援装置と、
前記シーケンス制御プログラムのシミュレーションを実行するシーケンス制御シミュレータと、
前記HMI制御プログラムのシミュレーションを実行するHMI制御シミュレータと、
前記プログラム開発支援装置、前記シーケンス制御シミュレータ、および、前記HMI制御シミュレータが接続される通信ネットワークと、
を備える、プログラム開発支援システム。
【請求項6】
シーケンス制御プログラムの編集を行うシーケンス制御編集工程と、
HMI制御プログラムの編集を行うHMI制御編集工程と、
前記シーケンス制御プログラムのシミュレーションと前記HMI制御プログラムのシミュレーションとの同期を管理する統合シミュレーション管理工程と、
を有し、
前記統合シミュレーション管理工程では、
前記シーケンス制御プログラムのシミュレーションと前記HMI制御プログラムのシミュレーションとの実行中に、前記シーケンス制御プログラムと前記HMI制御プログラムとに共通の変数の受け渡しを行う、
プログラム開発支援方法。
【請求項7】
シーケンス制御プログラムの編集を行うシーケンス制御編集処理と、
HMI制御プログラムの編集を行うHMI制御編集処理と、
前記シーケンス制御プログラムのシミュレーションと前記HMI制御プログラムのシミュレーションとの同期を管理する統合シミュレーション管理処理と、
前記シーケンス制御プログラムのシミュレーションと前記HMI制御プログラムのシミュレーションとの実行中に、前記シーケンス制御プログラムと前記HMI制御プログラムとに共通の変数の受け渡しを行う変数受け渡し処理と、
を情報処理装置に実行させる、
プログラム開発支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、制御機器の制御プログラムおよびHMI(ヒューマン マシン インターフェース)プログラムの開発を支援するプログラム開発支援技術に関する。
【背景技術】
【0002】
シーケンス制御装置が多く実用化されている。このようなシーケンス制御装置には、HMIを備える表示器が接続されている。オペレータは、当該表示器への操作入力によって、シーケンス制御装置への設定を行う。
【0003】
シーケンス制御装置は、シーケンス制御プログラムに基づいて動作し、表示器は、HMI制御プログラムに基づいて動作する。
【0004】
このようなシーケンス制御プログラムおよびHMI制御プログラムは、制御機器や表示器への実装前に、一般的には動作シミュレーションが実行される。そして、このシミュレーションによって、各プログラムのデバッグ等が実行される。
【0005】
例えば、このようなシミュレーションプログラムとして、特許文献1には、コントローラの制御プログラム(シーケンス制御プログラム)のデバッグを行うためのシミュレーションプログラムが記載されている。同様に、HMI制御プログラム用のシミュレーションプログラムも各種実用化されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012−194632号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、シーケンス制御プログラムとHMI制御プログラムとは、目的とする処理が全く異なるので、シーケンス制御プログラム用シミュレータのとHMI制御プログラム用のシミュレータとは、異なるプロセスで動作するものもあり、ひいては、異なるOSで動作するものもある。
【0008】
このような場合、シーケンス制御プログラムとHMI制御プログラムとは、個別にデバッグされる。すなわち、シーケンス制御プログラムとHMI制御プログラムとを同期させてデバッグすることはできない。このため、例えば、シーケンス制御プログラムのシミュレーションにブレークポイントを設けた場合、シーケンス制御プログラムのシミュレーションはストップするが、HMI制御プログラムのシミュレーションは、対応箇所でストップしない。
【0009】
このため、シーケンス制御プログラムとHMI制御プログラムとの効率的なデバッグを行うことが難しかった。
【0010】
したがって、本発明の目的は、シーケンス制御プログラムとHMI制御プログラムとを同期させてシミュレーションすることができるプログラム開発支援技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明のプログラム開発支援装置は、シーケンス制御編集部、HMI制御編集部、統合シミュレーション管理部を備える。シーケンス制御編集部は、シーケンス制御プログラムの編集を行う。HMI制御編集部は、HMI制御プログラムの編集を行う。統合シミュレーション管理部は、シーケンス制御プログラムのシミュレーションとHMI制御プログラムのシミュレーションとの同期を管理する。統合シミュレーション管理部は、変数管理部を備える。変数管理部は、シーケンス制御プログラムのシミュレーションとHMI制御プログラムのシミュレーションとが実行されているときに、シーケンス制御プログラムとHMI制御プログラムとに共通の変数の受け渡しを行う。
【0012】
この構成では、シミュレーションの進行にしたがって、シーケンス制御プログラムで設定された変数がHMI制御プログラムに引き渡され、HMI制御プログラムで設定された変数がシーケンス制御プログラムに引き渡される。
【0013】
また、このプログラム開発支援装置では、統合シミュレーション管理部は、フィードバック処理部を備える。フィードバック処理部は、シーケンス制御プログラムのシミュレーションが条件付きブレークポイントで停止した際の変数から、該変数が設定されたHMI制御プログラムのコードを検出する。
【0014】
この構成では、シーケンス制御プログラムの停止要因がHMI制御プログラムにあっても、この停止要因となるHMI制御プログラムのコードが検出される。
【0015】
また、このプログラム開発支援装置では、統合シミュレーション管理部は、フィードバック処理部において検出された変数と該変数の関連情報とを含むコールスタック情報を表示する。
【0016】
この構成では、停止要因をプログラマに視認させられる。
【0017】
また、このプログラム開発支援装置では、統合シミュレーション管理部は、フィードバック処理部で検出したHMI制御プログラムのコードに、HMI制御プログラムの編集点を移動させる。
【0018】
この構成では、停止要因に対する編集が容易になる。
【発明の効果】
【0019】
この発明によれば、シーケンス制御プログラムとHMI制御プログラムとを同期させてシミュレーションできる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第1の実施形態に係るプログラム開発支援装置を含む情報処理装置およびプログラム開発支援システムの概略構成図である。
図2】情報処理装置の表示画面の一例を示す図である。
図3】変数管理の概念を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係るプログラム開発支援方法におけるブレークポイントを設定したシミュレーションのフローチャートである。
図5】本発明の第2の実施形態に係るプログラム開発支援装置を含む情報処理装置およびプログラム開発支援システムの概略構成図である。
図6】フィードバック処理の概念を示す図である。
図7】コールスタックを含む表示画面の一例を示す図である。
図8】本発明の実施形態に係るプログラム開発支援方法における条件付きブレークポイントに対するフィードバック処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の第1の実施形態に係るプログラム開発支援技術について、図を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るプログラム開発支援装置を含む情報処理装置およびプログラム開発支援システムの概略構成図である。
【0022】
図1に示すように、プログラム開発支援システム1は、情報処理装置10、シーケンス制御シミュレータ30、HMI制御シミュレータ40、および、ネットワーク100を備える。情報処理装置10、シーケンス制御シミュレータ30、および、HMI制御シミュレータ40は、ネットワーク100によって接続されている。情報処理装置10、シーケンス制御シミュレータ30、および、HMI制御シミュレータ40は、このネットワーク100を介して、相互にデータ通信できる。
【0023】
情報処理装置10は、プログラム開発支援部11、操作入力部12、通信制御部13、および、表示部14を備える。情報処理装置10は、パーソナルコンピュータ等によって実現される。
【0024】
操作入力部12は、例えば、マウスやキーボードである。プログラマは、操作入力部12を用いて、プログラム開発支援部11に対する各種の操作、入力を受け付ける。
【0025】
通信制御部13は、ネットワーク100に接続されている。通信制御部13は、情報処理装置10における、シーケンス制御シミュレータ30およびHMI制御シミュレータ40に対するデータ通信を制御する。また、通信制御部13は、シーケンス制御装置(図示を省略している。)との通信制御を行う。
【0026】
表示部14は、例えば、液晶ディスプレイ等である。表示部14は、プログラム開発支援部11からの画像を表示する。例えば、表示部14には、シーケンス制御プログラムおよびHMI制御プログラムの編集およびシミュレーション時に、図2に示すような画像が表示される。図2は、情報処理装置の表示画面の一例を示す図である。図2に示すように、表示画面140には、シーケンス制御プログラム編集ウィンドウ141、HMI制御プログラム編集ウィンドウ142、マルチビューエクスプローラーウィンドウ411、ツールボックスウィンドウ412、シミュレーション操作ウィンドウ413、および、HMI画面表示ウィンドウ420が表示される。なお、シミュレーション操作ウィンドウ413、および、HMI画面表示ウィンドウ420は、シミュレーションの操作入力が行われた場合に、表示画面140に表示される。なお、これらの複数のウィンドウの表示画面140における位置および大きさは、操作入力部12によって変更可能である。
【0027】
プログラム開発支援部11は、演算部111、記憶部112を備える。記憶部112には、プログラム開発支援プログラム210が記憶されている。プログラム開発支援プログラム210は、シーケンス制御編集プログラム211、HMI制御編集プログラム212、および、統合シミュレーション管理プログラム220を有する。統合シミュレーション管理プログラム220には、変数管理処理221が含まれている。
【0028】
演算部111は、シーケンス制御編集プログラム211を記憶部112から読み出して実行する。これによって、本願の「シーケンス制御編集部」が実現される。このシーケンス制御編集プログラム211は、シーケンス制御プログラムの作成、編集を行うプログラムであり、この作成状態、編集状態が上述のシーケンス制御プログラム編集ウィンドウ141に表示される。
【0029】
演算部111は、HMI制御編集プログラム212を記憶部112から読み出して実行する。これによって、本願の「HMI制御編集部」が実現される。このHMI制御編集プログラム212は、HMI制御プログラムの作成、編集を行うプログラムであり、この作成状態、編集状態が上述のHMI制御プログラム編集ウィンドウ142に表示される。
【0030】
シーケンス制御プログラムとHMI制御プログラムには、グローバル変数が設定されている。シーケンス制御プログラムによる制御とHMI制御プログラムによる表示、設定とは、このグローバル変数によって関連付けられている。そして、このグローバル変数を用いることによって、シーケンス制御プログラムとHMI制御プログラムとは、同期した動作が可能になる。
【0031】
演算部111は、統合シミュレーション管理プログラム220を記憶部112から読み出して実行する。これによって、本願の「統合シミュレーション管理部」が実現される。また、演算部111が統合シミュレーション管理プログラム220の変数管理処理221を実行することによって、本願の「変数管理部」が実現される。
【0032】
統合シミュレーション管理部は、シーケンス制御編集部で編集されたシーケンス制御プログラムと、HMI制御編集部で編集されたHMI制御プログラムとのシミュレーションを実行する。そして、このシミュレーションによるHMIの表示の遷移が上述のHMI画面表示ウィンドウ420に表示される。また、シミュレーション操作ウィンドウ413の実行ボタン、一時停止ボタン、ステップ実行ボタン等の操作入力によって、統合シミュレーション管理部は、シミュレーションの実行等を管理する。
【0033】
この際、統合シミュレーション管理部は、シーケンス制御シミュレータ30によるシーケンス制御プログラムのランタイムと、HMI制御シミュレータ40によるHMI制御プログラムのランタイムとの同期を管理する。ここでの同期の管理とは、お互いのプログラムで共通の変数を受け渡しを確認しながら、それぞれのプログラムを実行することである。この同期の管理に、変数管理処理221が用いられる。
【0034】
図3は、変数管理の概念を示す図である。図3は、HMI制御のランタイム(HMIランタイム)からシーケンス制御プログラムのランタイム(シーケンス制御ランタイム)へ変数の設定を行う場合を示す。HMIランタイムは、HMI制御シミュレータ40でHMI制御プログラムをシミュレーションで実行したものであり、シーケンス制御ランタイムは、シーケンス制御シミュレータ30でシーケンス制御プログラムを実行したものである。
【0035】
統合シミュレーション管理部は、HMI制御シミュレータ40から変数設定用のアドレス要求を受け付けると、シーケンス制御シミュレータ30の仕様に変換して、シーケンス制御シミュレータ30に、アドレス要求を渡す。これにより、HMIランタイムからシーケンス制御ランタイムへのアドレス要求が実行される。
【0036】
統合シミュレーション管理部は、シーケンス制御シミュレータ30から変数設定用のアドレス送信を受け付けると、HMI制御シミュレータ40の仕様に変換して、HMI制御シミュレータ40に、アドレスを渡す。これにより、シーケンス制御ランタイムからHMIランタイムへのアドレス送信が実行される。
【0037】
以下、HMI制御シミュレータ40とシーケンス制御シミュレータ30との間の変数設定に関する通信は、統合シミュレーション管理部によって管理され、適宜仕様変換が行われる。これにより、HMIランタイムからシーケンス制御ランタイムへの変数要求、シーケンス制御ランタイムからHMIランタイムへの変数送信、および、HMIランタイムからシーケンス制御ランタイムへの変数設定が、この順で実行される。すなわち、HMI制御プログラムとシーケンス制御プログラムとによる共通の変数の受け渡しが行われる。
【0038】
このような構成および処理を用いることによって、シーケンス制御シミュレータ30とHMI制御シミュレータ40とが異なるプロセス、ひいては異なるOSで実行されるものであっても、シーケンス制御ランタイムとHMIランタイムとの同期が可能になる。すなわち、シーケンス制御プログラムのシミュレーションとHMI制御プログラムのシミュレーションとを、同期して行うことができる。
【0039】
また、このような同期が可能になることで、一方のプログラムにブレークポイント(本発明の条件付きブレークポイント)を設定した場合に、当該ブレークポイントに対応して両方のプログラムを一時停止させることができる。条件付きブレークポイントとは、条件を設定し、条件を満たした場合に停止する、または、条件を満たさない場合に停止する、ランタイム(プログラムの実行処理)上のポイントである。
【0040】
図4は、本発明の実施形態に係るプログラム開発支援方法におけるブレークポイントを設定したシミュレーションのフローチャートである。
【0041】
プログラム開発支援部11は、シーケンス制御編集プログラムを有効化し(S11)、HMI編集プログラムを有効化する(S12)。ここで、プログラムの有効化とは、当該プログラムをシミュレーション可能な状態にすることである。
【0042】
プログラム開発支援部11は、シーケンス制御編集プログラムのランタイムまたはHMI編集プログラムのランタイムに対して、ブレークポイントを設定する(S13)。
【0043】
プログラム開発支援部11は、シミュレーション操作ウィンドウ413への操作入力にしたがって、シミュレーションを開始する(S14)。プログラム開発支援部11は、両方のプログラムに記載された変数(グローバル変数)の引き渡しによって、シーケンス制御とHMI制御とを同期してシミュレーションを実行する(S15)。
【0044】
プログラム開発支援部11は、ブレークポイントを検出すると(S16:YES)、このブレークポイントに応じて、両方のプログラムのシミュレーションを一時停止する(S17)。例えば、プログラム開発支援部11は、ブレークポイントに用いられる変数を参照して、両方のプログラムのシミュレーションを一時停止する。
【0045】
プログラム開発支援部11は、シミュレーションの再開が選択されれば(S18:YES)、ステップS15に戻り、シーケンス制御とHMI制御とを同期してシミュレーションを実行する。なお、プログラム開発支援部11は、シミュレーションの再開が選択されない期間は(S18:NO)、ステップS17に戻り、一時停止状態を保持する。
【0046】
プログラム開発支援部11は、ブレークポイントを検出しなければ(S16:NO)、シミュレーションの終了を検知するまで(S19:NO)、ステップS15に戻り、シミュレーションを継続し、シミュレーションの終了を検知することで(S19:YES)、統合シミュレーションを終了する。
【0047】
このような処理を用いることによって、ブレークポイントを一方のプログラムに設定していても、このブレークポイントにしたがって両方のプログラムのシミュレーションが一時停止する。言い換えれば、ブレークポイントが設定されたプログラムのシミュレーションだけが一時停止し、ブレークポイントが設定されていないプログラムのシミュレーションが停止せずに実行し続けることを防止できる。
【0048】
これにより、シーケンス制御プログラムとHMI制御プログラムとの統合的なデバッグが容易になり、プログラム開発速度の向上に繋げることができる。
【0049】
次に、本発明の第2の実施形態に係るプログラム開発支援技術について、図を参照して説明する。図5は、本発明の第2の実施形態に係るプログラム開発支援装置を含む情報処理装置およびプログラム開発支援システムの概略構成図である。
【0050】
第2の実施形態に係るプログラム開発支援部11Aは、第1の実施形態に係るプログラム開発支援部11に対して、シミュレーションのブレークポイントのフィードバック処理を追加した点で異なる。プログラム開発支援部11Aの他の構成は、プログラム開発支援部11と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0051】
より具体的には、プログラム開発支援プログラム210Aの統合シミュレーション管理プログラム220Aには、フィードバック処理222が含まれている。演算部111がこのフィードバック処理222を読み出して実行することによって、本願の「フィードバック処理部」が実現される。
【0052】
図6は、フィードバック処理の概念を示す図である。図6に示すように、フィードバック処理部は、シーケンス制御ランタイムの条件付きブレークポイントで停止(STOP)が発生すると、シーケンス制御ランタイムに対応するシーケンス制御プログラムにおけるこの停止要因となる変数を検出する。さらに、フィードバック処理部は、この停止要因の変数に関連するHMI制御プログラムのコード(所謂、ソースコード)と変数の設定とを検出する。これにより、プログラマは、条件付きブレークポイントでの停止要因を容易に把握でき、シーケンス制御プログラムのデバッグを容易に行うことができる。
【0053】
統合シミュレーション管理プログラム220Aによって実現される統合シミュレーション管理部は、検出された変数と該変数の関連情報とを含むコールスタックの1項目として表示する。変数の関連情報としては、例えば変数に対する設定値、データ型等がある。コールスタックとは、複数のプログラムが実行されている時であって、呼び出し側に戻る時に、どこに戻ればいいかを示す情報である。図7は、コールスタックを含む表示画面の一例を示す図である。図7に示すように、コールスタックは、コールスタック表示ウィンドウ143に表示される。このコールスタック表示ウィンドウ143に表示された各項目は、操作入力部12による操作によって選択可能である。統合シミュレーション管理部は、コールスタック表示ウィンドウ143に表示された項目が選択されると、選択された項目に関連付けられたプログラムのコードに編集点を移動させる。
【0054】
これにより、プログラマは、シーケンス制御プログラムのデバッグをさらに容易に行うことができる。
【0055】
全体の処理フローとしては、図8の通りである。図8は、本発明の実施形態に係るプログラム開発支援方法における条件付きブレークポイントに対するフィードバック処理を示すフローチャートである。
【0056】
統合シミュレーション管理部は、条件付きブレークポイントに到達すると(S101)、停止条件を満たすか否かを検出する(S102)。統合シミュレーション管理部は、停止条件を満たすことを検出すると(S102:YES)、シミュレーションの停止、すなわち、シーケンス制御ランタイムおよびHMIランタイムを停止する(S103)。なお、統合シミュレーション管理部は、停止条件を満たしていないことを検出すると(S102:NO)、シミュレーションを継続する。
【0057】
統合シミュレーション管理部は、シミュレーションの停止(S103)の後、停止要因となる変数を設定したコードを検出する(S104)。統合シミュレーション管理部は、検出した変数と該変数の関連情報とを、コールスタックの1項目として追加し(S105)、表示する。
【0058】
統合シミュレーション管理部は、コールスタックの項目が選択されると(S106)、編集点を移動する(S107)。
【符号の説明】
【0059】
1:プログラム開発支援システム
10:情報処理装置
11、11A:プログラム開発支援部
12:操作入力部
13:通信制御部
14:表示部
30:シーケンス制御シミュレータ
40:HMI制御シミュレータ
100:ネットワーク
111:演算部
112:記憶部
140:表示画面
141:シーケンス制御プログラム編集ウィンドウ
142:HMI制御プログラム編集ウィンドウ
143:コールスタック表示ウィンドウ
210:プログラム開発支援プログラム
210A:プログラム開発支援プログラム
211:シーケンス制御編集プログラム
212:HMI制御編集プログラム
220:統合シミュレーション管理プログラム
220A:統合シミュレーション管理プログラム
221:変数管理処理
222:フィードバック処理
411:マルチビューエクスプローラーウィンドウ
412:ツールボックスウィンドウ
413:シミュレーション操作ウィンドウ
420:HMI画面表示ウィンドウ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8