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特開2018-206171ソフトウエアのインストール作業支援方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-206171(P2018-206171A)
(43)【公開日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】ソフトウエアのインストール作業支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/61 20180101AFI20181130BHJP
   G06F 17/22 20060101ALI20181130BHJP
   G06F 17/30 20060101ALI20181130BHJP
【FI】
   G06F9/06 610L
   G06F17/22 611
   G06F17/30 210A
   G06F17/30 350C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2017-112423(P2017-112423)
(22)【出願日】2017年6月7日
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(72)【発明者】
【氏名】河野 亜紀
【テーマコード(参考)】
5B109
5B376
【Fターム(参考)】
5B109SA12
5B376AD11
5B376AD25
5B376BB15
5B376BB17
(57)【要約】
【課題】人間によるソフトウエアのインストール作業を支援して、作業品質の向上を図る。
【解決手段】機械学習を用いたソフトウエアのインストール作業支援方法であって、
複数のキーワードからなる類語データベースを作成して、
第1のインストール手順書を読込み、そのキーワードを抽出して学習ファイルに出力して、
第2のインストール手順書を読込み、そのキーワードを抽出して前記学習ファイルに出力して、
第1、第2の学習ファイルにあるキーワードどうしを比較して、キーワード間の一致度を判断して、前記一致度が所定のしきい値を超えたか否かで、当該インストール手順書の合否を検証して、前記合否の結果をユーザーに通知することを特徴とするソフトウエアのインストール作業支援方法である。
【選択図】 図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のキーワードからなる類語データベースを作成するステップと、
第1のインストール手順書を読込み、そのキーワードを抽出して学習ファイルに出力するステップと、
第2のインストール手順書を読込み、そのキーワードを抽出して前記学習ファイルに出力するステップと、
第1、第2の学習ファイルにあるキーワードどうしを比較して、キーワード間の一致度を判断するステップと、
前記一致度が所定のしきい値を超えたか否かで、当該インストール手順書の合否を検証するステップと、
前記合否の結果をユーザーに通知するステップと、
を特徴とするソフトウエアのインストール作業支援方法。
【請求項2】
前記の第1のインストール手順書を読込み、そのキーワードを抽出して学習ファイルに出力するステップは、
そのキーワード個々について重みづけをすること
を特徴とする請求項1に記載のソフトウエアのインストール作業支援方法。
【請求項3】
前記の第1、第2の学習ファイルにあるキーワードどうしを比較して、キーワード間の一致度を判断するステップは、
一次的に、キーワード数/キーワード総数から求めたフラットな一致度を求めることと、
二次的に、キーワードにつけられている重みを用いて一致度を求めることと、
の二段階構成を特徴とする請求項2に記載のソフトウエアのインストール作業支援方法。
【請求項4】
前記の合否の結果をユーザーに通知するステップは、
合格の場合に、所定のセットアップ結果確認コマンドを実行すること
を特徴とする請求項1に記載のソフトウエアのインストール作業支援方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報処理の技術に関し、特に、機械学習を用いたソフトウエアの作業支援方法にかかる。
【背景技術】
【0002】
コンピュータを操作する作業において、人間による手作業は、作業者個人の経験、感覚に左右される部分があるため、作業成果の品質にばらつきがある。そのため、作業手順書(マニュアル)を用意して、ミス等を防ぐ取り組みがされてきているが、その手順書自体に問題があることがある。
【0003】
そもそも、文書の作成及びその支援に係わる先行技術例としては、 特許文献1が挙げられる。この文献は、提案書作成装置として、作成した提案書を一元的に管理し、既存のデータの流用、見積りの自動化を目的とし、文書や図表の入力、編集、見積り、及び提案書の印刷を支援することが記載されている。
【0004】
また、特許文献2の発明では、IT関連のサービス等の提供に係わる文書の作成を支援する技術として、顧客の要求等に応じた好適な文書を少ない労力で迅速に作成することができる技術を提供する。上記目的を達成するために、文書を作成する支援の情報処理を行う文書作成支援システムを特徴とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−129691号公報
【特許文献2】特開2015−184723号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
先行技術等による、汎用的なITサービスの提供では、文書作成者は、当該文書の作成のために、多大な労力及び時間を費やす。このため、特許文献2などでは、効率的な文書作成支援システムが開発提案されている。
【0007】
しかし、ある種の作業工程に特化する手順書については、それまでに問題なく作業できている規定の手順から学習することで、一定の効果が挙げられることが予想できる。いわゆる機械学習的な技術を用いるのである。
【0008】
本願発明は、人間による手作業によるソフトウエアのインストール作業に対象を限定し、それを支援して、特定のオペレーティング環境の製品の品質を確保し、かつその工数を削減することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明は、複数のキーワードからなる類語データベースを作成するステップと、
第1のインストール手順書を読込み、そのキーワードを抽出して学習ファイルに出力するステップと、
第2のインストール手順書を読込み、そのキーワードを抽出して前記学習ファイルに出力するステップと、
第1、第2の学習ファイルにあるキーワードどうしを比較して、キーワード間の一致度を判断するステップと、
前記一致度が所定のしきい値を超えたか否かで、当該インストール手順書の合否を検証するステップと、
前記合否の結果をユーザーに通知するステップと、
を特徴とするソフトウエアのインストール作業支援方法である。
【0010】
本願発明は、さらに、そのキーワード個々に対して重みづけをすること、
また、その一致度を判断するステップは、一次的に、キーワード数/キーワード総数から求めたフラットな一致度を求めることと、二次的に、キーワードにつけられている重みを用いて一致度を求めることと、の二段階構成をとってもよい。
【0011】
また、本願発明は、合否の結果をユーザーに通知するステップでは、さらに、合格の場合に、所定のセットアップ結果確認コマンドを実行することで、所定のインストール作業を実行した結果の確認をすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本願発明は、手順書は電子テキストファイルであるため、本検証の結果に基づいて、容易にコマンド内容を確認、修正もできる。本願発明にかかる技術は種々のソフトウエアの作業用途に応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本願発明の実施の形態にかかる類語データベースの構成を示す。
図2】本願発明の実施の形態にかかる第1のインストール手順書による(初期)学習ファイルを示す。
図3】本願発明の実施の形態にかかる第2のインストール手順書による(反復)学習ファイルを示す。
図4】第2のインストール手順書が合格時の場合の学習ファイルの更新を示す。
図5】第3のインストール手順書が不合格時の場合の学習ファイルの蓄積を示す。
図6】本願発明の実施の形態にかかるインストール作業支援方法のフローを例示する。
図7】本願発明の実施の形態にかかる作業支援装置の構成を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
まず、図1に類語データベースの構成を示す。そこでは、学習ファイルにかかるキーワードを、カテゴリに分類し、代表キーワードと同義語が定義されている。いわゆる、あいまい検索を有効にするためである。カタカナ英語、呼称の揺らぎを考慮する。
【0015】
本実施の形態を説明するために、手順書の例を挙げる。多分に簡略化されている:
第1の手順書には、「表計算 2016 日本語版のインストールは、メディアをセットして、メディア内のSetup.exeファイルを実行する。」とある。
第2の手順書には、「表計算 英語版 のインストールは、DVDをセットして、Setup.exeを実行する。」とある。
第3の手順書には、「表計算 2013 のインストールは、メディアのセットアップをクリックする。」とある、と定義する。
【0016】
さて、図2に示すとおり、第1のインストール手順書をそのキーワードを抽出して学習ファイルに出力(初期学習)させるが、その際に、各項目に重みづけを行うことが可能である。適宜整数のウエイトを付す。例えば、比較的アプリケーション名とバージョンNo.に大きい重みが付けられている。
【0017】
なお、第1のインストール手順書は既に検証済であり、そのインストール作業の結果を、セットアップ結果確認コマンドで確認することが行われる。そのバッチコマンドの例を示すと、次の式(1)になる。
req query “HKCU\Software\OS\Office\16.0” if /I “&ErrorLEVEL%==0” (1)
【0018】
次に、第2のインストール手順書を用意する。そのキーワードを抽出して学習ファイルの#2に出力(反復学習)させる。この状況は図3に示すとおりである。併記された学習ファイル#1と#2を比較する。ここでは、完全一致と同義語は一致に勘定する、学習ファイル#2に該当キーワードが存在しない項目はカウントしないことにした。なお、簡略化のため、しきい値は、後述の一次的、二次的判断ともに70%と設定した。
【0019】
この例で、フラットな一次的判断では、全体項目数(6)において、完全一致と同義語が4個あるので、合否しきい値70%に対し、一次検証結果は4/5で、合格である。
二次的に、重みを参酌する。完全一致と同義語で計8点、不一致が「言語」のみの1点、で、結果は8/9で、やはり、しきい値を超え合格である。
【0020】
こうして、第2のインストール手順書の結果を適宜ヒューマンインタフェースに通知される。そして、学習ファイル#1は、図4に示すように、第1の学習ファイルに末尾に完全一致でなかった二項目(言語、記憶媒体)が追加(Append)されて、学習ファイルは#1‘に示すように拡張される。こうすることで、より学習の習熟度が増すことができるのである。なお、セットアップ結果確認コマンドでは上式(1)が第1のインストール手順書と共通に使える。
【0021】
次に、第3のインストール手順書が用意されたとする。図5に示すように、その学習ファイル#3の項目は少ないが、やはり不記載の項目は無視するとして、完全一致と同義語は4個であって、#3の記入項目数5個で除すると、4/5で一次合否しきい値を上回る。一次的にはパスしたとしても二次的判断は重みを考慮すると、バージョンの差異が重く、8/18であって、しきい値を下回ることになる。
【0022】
そうした場合、もちろん、不合格の結がを通知された上に、学習ファイル#3が存続する形になる。これも学習ファイルとして価値があり、#3に近い手順書などを検証することに役立てるためである。
【0023】
そしてこの場合、セットアップ結果確認コマンドは別途用意されることになる。例えば、次式(2)となる。
req query “HKCU\Software\OS\Office\13.0” if /I “&ErrorLEVEL%==0” (2)
【0024】
なお、このセットアップ結果確認コマンドは、DOSコマンドの形式で提示したが、別途ブラウザ表示などのソフトウエアで構成されてもよい。いずれにしても、インストール結果にかかるシステムレジストリなどの情報を提示するもの設計されてあればよい。
【0025】
次に、本願発明の実施例であるインストール作業支援方法のフローを示す。
ステップ(S)1で、システムのセットアップが行われる。類語データベースの準備、しきい値その他のパラメータの設定を行う。
【0026】
ステップ2で、第1のインストール手順書を読み込む。そのキーワードを抽出して学習ファイル#1に出力することと、項目の重みづけなどを行う。
【0027】
ステップ3で、第2のインストール手順書を読み込む。そのキーワードを抽出して学習ファイル#2に出力する。
【0028】
ステップ4で、前記第1の学習ファイルと第2の学習ファイルのキーワードによる一致度を判断する。ここでは、一次的及び二次的な多段で判断してもよい。より多段にして細密に行うことを図ることは可能である。
【0029】
ステップ5で、上記の結果により合否検証して分岐する。そして、オペレータに対して合否結果を通知することを行う。実際のインストール作業自体はこの直後オペレータにより手動で行うことになる。
【0030】
ステップ6では、上記の検証結果が合格の場合に、学習ファイルを整理するべくファイル(#1‘)の更新を行う。またセットアップ結果確認コマンドの実行も行う。
なお、ステップ5で、不合格であった場合には何も行わずにフロー終了にしてあるが、別途手順書の改訂や、セットアップ結果確認コマンドの実行を準備することをしてもよい。
【0031】
最後に、図7で、本願発明方法の実施態様に当たる作業支援装置の概略構成を例示する。
作業支援装置1は、機能構成として、例えば、読込部11と、作業情報取得部12と、相違検出部13と、通知部14と、学習部15などを有する。読取装置4は、インストール手順書を電子的又は光学的にテキストで読み取る。その他の部位はいままで説明してきた機能を実現する手段に相当するので、これ以上の説明は割愛する。
【0032】
なお、作業支援装置1は、物理構成として、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、メモリと、入出力インターフェースとを含んで構成される。メモリには、例えば、CPUで処理されるプログラムやデータを記憶するROM(Read Only Memory)やHDD(Hard Disk Drive)、主として制御処理のための各種作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等の要素が含まれる。これらの要素は、互いにバスを介して接続される。CPUが、ROMに記憶されたプログラムを実行し、入出力インターフェースを介して受信されるデータや、RAMに展開されるデータを処理することで、作業支援装置1の各部機能が発現する。
【0033】
図7に示す作業情報DB3は、インストール手順書情報を学習ファイルとして記憶するデータベースである。本情報は、作業を識別するための作業番号(識別 #n)に対応付けて記憶されている。本情報は、過去に実施した作業手順を、機械学習アルゴリズムを用いて時系列に学習することで生成される作業情報である。機械学習アルゴリズムとして、例えば、時系列的な重みを考慮する、RNN(Recurrent Neural Network)に代表されるニューラルネットワークを用いたディープラーニングの技術を用いることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本願発明はその実施形態は上述のとおり、コンピュータ資源を用いて行うのであるが、説明したスタンドアローン型のPCのみならず、クライアントサーバ形式、クラウドコンピューティングで実施し、特に作業場情報DBを上位に置くなど、することもできる。
その他種々のハードウエア、ソフトウエアの変形追加は可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7