【課題】巡回作業者が料金回収を行なった時点で自動販売機のカラム毎販売個数などの情報を取得しサーバに蓄積することで、料金回収と自動販売機のカラム毎販売個数などの情報を同期させ、売上金の算定を巡回作業者から管理者に変更し、巡回作業者の作業軽減を行なう。
【解決手段】自動販売機1から売上金額算定情報を含む自動販売機側個別稼働情報を収集して蓄積する自動販売機情報管理機4と、料金回収ボタンの押下により料金回収ボタン押下情報を出力させる操作部と送受信部とを有した通信端末装置2とを備え、自動販売機1に接続の通信端末装置2の料金回収ボタンの押下により、料金回収ボタン押下情報を自動販売機情報管理機4に送信し、自動販売機情報管理機4は、自動販売機1に売上金額算定コマンド情報を送信し売上金額算定情報を収集して蓄積し、売上金額算定情報の収集処理結果を通信端末装置2に送信し、売上金額算定情報の収集処理結果を受信した通信端末装置2は売上金額算定情報の収集処理結果を記憶するようにした。
公衆通信回線を介して自動販売機の制御装置からこの自動販売機での商品販売個数などの売上金額を算定するために必要な売上金額算定情報を含む自動販売機側個別稼働情報を収集して情報収集サーバに蓄積する自動販売機情報管理機と、
料金回収ボタンの押下により料金回収ボタン押下情報を出力させる操作部と送受信部とを有し、前記送受信部を介して前記自動販売機情報管理機に料金回収ボタン押下情報を送信可能とされた通信端末装置とを備えていて、
自動販売機の制御装置に接続された前記通信端末装置は、前記料金回収ボタンの押下により、前記料金回収ボタン押下情報を前記自動販売機情報管理機に送信し、
前記自動販売機情報管理機は、通信端末装置からの前記料金回収ボタン押下情報を受信したときに、該通信端末装置が接続されている前記自動販売機の制御装置に売上金額算定コマンド情報を送信し売上金額算定情報を収集して情報収集サーバに蓄積し、
前記料金回収ボタン押下情報の受信によって前記売上金額算定情報を収集した自動販売機情報管理機は、売上金額算定情報の収集処理結果を通信端末装置に送信し、
自動販売機情報管理機からの前記売上金額算定情報の収集処理結果を受信した通信端末装置は、該売上金額算定情報の収集処理結果を記憶することを特徴とする料金回収システム。
上記通信端末装置は、上記自動販売機情報管理機からの売上金額算定情報の収集処理結果を受信して記憶したときに、売上金額算定情報の収集処理結果をLED素子などからなる表示手段で表示する表示部を有している請求項1に記載の料金回収システム。
自動販売機情報管理機からの売上金額算定情報の収集処理結果が正常終了の場合、通信端末装置における上記表示部の表示は、自動販売機に蓄えられている販売売上金の現金及び釣り銭の全額回収と、事前に準備されている釣り銭の自動販売機への収納との作業開始を指示表示するものとされている請求項2に記載の料金回収システム。
自動販売機情報管理機からの売上金額算定情報の収集処理結果が異常終了の場合、通信端末装置における上記表示部の表示は、自動販売機から売上金額算定情報を抽出するための売上金額算定コマンド情報が事前組み込みされている簡易情報取込装置を、自動販売機が有するオフライン用赤外線通信インターフェースである赤外線通信ユニットに赤外線通信で接続することを指示し、
前記簡易情報取込装置が自動販売機に送出した売上金額算定コマンド情報に基づく売上金額算定情報の簡易情報取込装置への収集蓄積と、蓄積完了後自動販売機に蓄えられている販売売上金の現金及び釣り銭の全額回収と、事前に準備されている釣り銭の自動販売機への収納との作業開始を指示表示するものとされている請求項2に記載の料金回収システム。
【背景技術】
【0002】
飲料缶やペットボトル飲料など複数種類の飲料商品を独立した棚である各カラムに収容した自動販売機は、商品が販売されるカラムの在庫が減り、売上金が貯まっていくため、上述した巡回作業者によって商品の補充作業や金銭の回収作業が定期的に行なわれている。
【0003】
一般に飲料商品の補充作業や金銭の回収作業を行なう巡回作業者は、ハンディターミナルと称される作業者用端末装置を携帯している。そして自動販売機からの金銭の回収作業では、巡回作業者がその作業者用端末装置を使用しながらつぎの作業を行なっている。
【0004】
まず、作業者用端末装置と自動販売機との間で赤外線通信を利用して作業者用端末装置と自動販売機とを接続する。そして自動販売機内のデータ(カラム毎販売個数等)を作業者用端末装置に取得し、その作業者用端末装置などで自動販売機の現金売上金額を算定する。
【0005】
つぎに、商品購入に際して投入された金銭の収納部を自動販売機から取り外し、その収納部から回収した金銭の現金額を数える。続いて、算定した上記現金売上金額と前回収納した釣り銭用金額の合計と、自動販売機から回収した前記金銭の現金額とが一致することを確認する。そしてその確認後、回収した前記金銭から釣り銭用の現金を金種を選んで自動販売機の釣り銭払い出し機構部分に収納していた。
【0006】
また、巡回作業者には、上述したように自動販売機に飲料商品を補充する作業があり、この商品補充作業を軽減するためのシステムが、特許文献1に示されている。
【0007】
上記特許文献1では、巡回作業者が巡回ルート内の自動販売機の商品在庫の状況を、ネットワークを通じて入力し、巡回作業者が巡回ルート内の何れかの補充対象地域に到達した時点で、配送車の商品在庫から巡回ルート内の自動販売機の商品在庫状況および自動販売機毎に予め設定した補充基準に基づき、自動販売機に配分する商品およびその数量を算出し、配分する商品と数量を、ネットワークを通じて情報端末機に出力し、これによって輸送コストや作業コストを低減しようとするシステムであった。
【0008】
また、
図4で他の従来のシステムの構成の概略を示した。この
図4に示す従来のシステムでは、自動販売機BDの制御装置BD1とこれに接続された送受信機BD2を備え、飲料販売業者DMの端末装置DM1を、インターネットに代表される公衆通信回線NTを介して自動販売機BDの送受信機BD2に接続するようにしている。
【0009】
そして、飲料販売業者DMは必要とする情報を収集するため、コマンド記憶部DM2に記憶されているコマンド情報を自動販売機BDに送信し、そのコマンド情報に応答して自動販売機BDから返信された情報をサーバDM3に蓄積するようにしているものである。自動販売機から返信される前記情報は飲料販売業者が必要とする情報であり、例えば自動販売機個々での、販売数量、欠品の有無、釣銭切れ、故障・不具合に関するアラート報知などの自動販売機側個別稼働情報である。
【0010】
上述した従来の情報収集のシステムは、自動販売機からの上記自動販売機側個別稼働情報を収集するために、通信サーバから自動販売機の制御装置にコマンド情報を送信して、一台毎の自動販売機側個別稼働情報を収集する方式となる。
【0011】
上記情報収集のシステムでは、大都市圏のような自動販売機の設置台数の多い地域において、例えば5万台以上の膨大な数の自動販売機から上記情報(自動販売機側個別稼働情報)を収集する場合、個々の自動販売機にアクセスして情報収集することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
(巡回作業者の売上金回収)
上述したように巡回作業者が現場で行なう売上金の回収作業は、巡回作業者が携帯している作業者用端末装置と自動販売機とを赤外線通信を利用して接続して、自動販売機内の情報(カラム毎販売個数等)を作業者用端末装置に取得し、自動自販機の現金売上金額を算定し、現金売上金額と前回収納した釣り銭用金額の合計と、自動自販機から回収した金銭の現金額とが一致することを確認し、回収した金銭の売上金から釣り銭用の現金を金種を選んで自動販売機に収納するものであり、この売上金回収作業に多くの時間を要しており、売上金回収作業業務中に現金紛失等の事故が発生する可能性がある。
【0014】
また巡回作業者には、作業者用端末装置の操作等を含めて巡回現場での作業をこなすスキルが求められる。そのスキルは、巡回作業者採用の閾値を高くしており、巡回作業者の補充を難しくしている。
【0015】
(サーバ蓄積の情報の利用検討)
そのため巡回作業者の作業を軽減することが色々検討されている。その一つとして、上記情報収集のシステムでは、飲料販売業者(DM)のサーバ(DM3)に集められて蓄積されるので、前記サーバから、作業の対象となる自動販売機の情報(カラム毎販売個数等)を作業者用端末装置に取得することは、作業者用端末装置を単純な操作手順で取り扱うことで実施でき、巡回作業者の作業を軽減させる上で利点になると考えられる。
【0016】
そして巡回作業者が作業の現場やその現場に向かう準備の時点で、自動販売機の上記情報を作業者用端末装置に取得できれば、売上金回収作業での作業者用端末装置の操作を簡便なものとすることができると考えられる。
【0017】
(サーバ側の情報の低即時性)
しかしながら、上記情報収集のシステムでは、自動販売機の設置台数が多いことから個々の自動販売機にアクセスして情報収集しようとすると長時間を要することになる。そして夜間に集中して情報収集する方式に限られ、オンラインシステムを導入しても一日遅れのような情報で業務管理を行なうため、業務改善効果が限定的なものであった。また、このように収集された多くの情報の即時性が乏しいという点があった。
【0018】
このように飲料販売業者のサーバに収集された多くの情報に即時性が乏しいことから、巡回作業者が、そのサーバから現場の自動販売機のデータを作業者用端末装置に取得して現金売上金額を算定しても、作業者用端末装置で得られた現金売上金額と、現場におけるその時点での従来作業により算出する現金売上金額とが相違する可能性が高い。よって、従来の情報収集のシステムにおけるサーバから取得するデータには、自動販売機の現金売上金額の算定に利用できないという不具合がある。
【0019】
そこで本発明は上記事情に鑑み、巡回作業者が料金回収を行なった時点で自動販売機のカラム毎販売個数などの情報を取得しサーバに蓄積することで、料金回収と自動販売機のカラム毎販売個数などの情報を同期させ、売上金の算定を巡回作業者から管理者に変更し、巡回作業者の作業軽減を行なうことを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
(請求項1の発明)
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、公衆通信回線を介して自動販売機の制御装置からこの自動販売機での商品販売個数などの売上金額を算定するために必要な売上金額算定情報を含む自動販売機側個別稼働情報を収集して情報収集サーバに蓄積する自動販売機情報管理機と、
料金回収ボタンの押下により料金回収ボタン押下情報を出力させる操作部と送受信部とを有し、前記送受信部を介して前記自動販売機情報管理機に料金回収ボタン押下情報を送信可能とされた通信端末装置とを備えていて、
自動販売機の制御装置に接続された前記通信端末装置は、前記料金回収ボタンの押下により、前記料金回収ボタン押下情報を前記自動販売機情報管理機に送信し、
前記自動販売機情報管理機は、通信端末装置からの前記料金回収ボタン押下情報を受信したときに、該通信端末装置が接続されている前記自動販売機の制御装置に売上金額算定コマンド情報を送信し売上金額算定情報を収集して情報収集サーバに蓄積し、
前記料金回収ボタン押下情報の受信によって前記売上金額算定情報を収集した自動販売機情報管理機は、売上金額算定情報の収集処理結果を通信端末装置に送信し、
自動販売機情報管理機からの前記売上金額算定情報の収集処理結果を受信した通信端末装置は、該売上金額算定情報の収集処理結果を記憶することを特徴とする料金回収システムを提供して、上記課題を解消するものである。
【0021】
(請求項2の発明)
そして、本発明において、上記通信端末装置は、上記自動販売機情報管理機からの売上金額算定情報の収集処理結果を受信して記憶したときに、売上金額算定情報の収集処理結果をLED素子などからなる表示手段で表示する表示部を有していることが良好である。
【0022】
(請求項3の発明)
また、本発明において、自動販売機情報管理機からの売上金額算定情報の収集処理結果が正常終了の場合、通信端末装置における上記表示部の表示は、自動販売機に蓄えられている販売売上金の現金及び釣り銭の全額回収と、事前に準備されている釣り銭の自動販売機への収納との作業開始を指示表示するものとされていることが良好である。
【0023】
(請求項4の発明)
また、本発明において、自動販売機情報管理機からの売上金額算定情報の収集処理結果が異常終了の場合、通信端末装置における上記表示部の表示は、自動販売機から売上金額算定情報を抽出するための売上金額算定コマンド情報が事前組み込みされている簡易情報取込装置を、自動販売機が有するオフライン用赤外線通信インターフェースである赤外線通信ユニットに赤外線通信で接続する事を指示し、
前記簡易情報取込装置が自動販売機に送出した売上金額算定コマンド情報に基づく売上金額算定情報の簡易情報取込装置への収集蓄積と、蓄積完了後自動販売機に蓄えられている販売売上金の現金及び釣り銭の全額回収と、事前に準備されている釣り銭の自動販売機への収納との作業開始を指示表示するものとされていることが良好である。
【0024】
(請求項5の発明)
また本発明において、上記簡易情報取込装置は、近距離無線通信の通信インターフェースとなる送受信部を有していて、
この簡易情報取込装置が、上記自動販売機情報管理機に公衆通信回線を介して接続する無線モデム部と近距離無線通信の通信インターフェースとなる送受信部とを有する携帯型通信機器に対して近距離無線通信を行なって、
簡易情報取込装置が、上記収集蓄積した売上金額算定情報を、前記携帯型通信機器経由で自動販売機情報管理機に送信することが良好である。
【発明の効果】
【0025】
(請求項1の発明の効果)
請求項1の発明によれば、巡回作業者による通信端末装置の操作は、現場で自動販売機の扉を開けて自動販売機の制御部に繋がるようにセットされた通信端末装置の料金回収ボタンを押下するという単純なものとなる。
そして、巡回作業者の管理者は、情報収集サーバに記憶されている売上金額算定情報(自動販売機の売上金額を算定するのに必要とする情報)を入手でき、売上金額を算定できる。即ち、巡回作業者個々が現場で商品の売上金額を算定する作業を無くすことができる。
【0026】
そのため、現場での作業時間の短縮が図れ、操作が複雑な作業者用端末装置(ハンディーターミナル)の操作等、現場の作業の難易度が下がり、巡回作業者の補充の難しさが軽減される。
【0027】
また、この発明によれば、現金は自動販売機毎の全額販売料金回収袋等に収納する単純な作業とすることができ、そのようにすることで現金紛失等の事故発生の可能性を低くする。釣り銭金についても、予め定めた釣り銭額及び金種とすることができ、そのようにすることで、事前に釣り銭額を準備する作業も単純化できる。そのため現場の作業が単純化でき、自動販売機に釣り銭額を揃えるように現金を補充する作業も削減できる。
【0028】
(請求項2の発明の効果)
請求項2の発明によれば、通信端末装置は、自動販売機情報管理機側から送信された売上金額算定情報の収集処理結果を記憶し、表示部にて表示する機能を持つことになる。
【0029】
そして、通信端末装置の表示部、例えば料金回収ボタンに内蔵されているLED素子からなる表示部で、上記自動販売機情報管理機が収集した売上金額算定情報の取得が正常に行われたことが表示(例えば青色点灯)にて示されるようにすれば、その表示(前記青色点灯)を巡回作業者が確認することで、販売売上金の現金と、釣り銭を全額販売料金回収袋等に収納し、予め準備した釣り銭金を自動販売機に収納するといった単一化された現金回収作業を開始できるようになる。
【0030】
(請求項3の発明の効果)
請求項3の発明によれば、自動販売機情報管理機が売上金額算定情報を正常に受信したことを巡回作業者が表示部で確認することで、巡回作業者は、
自動販売機に蓄えられている販売売上金及び釣り銭金を全額販売料金回収袋等に収納し、予め準備した釣り銭を自動販売機に収納するという単一化された現金回収作業を開始できるようになる。
【0031】
そして、このような料金管理方式を採ることで巡回作業者の現場作業を短縮できる。
【0032】
(請求項4の発明の効果)
請求項4の発明によれば、自動販売機情報管理機が売上金額算定情報を正常に受信できなかったことを巡回作業者が表示部で確認することで、巡回作業者は、
簡易情報取込装置を赤外線通信にて自動販売機に接続し、自動販売機からの売上金額を算定するために必要となる売上金額算定情報の簡易情報取込装置への収集蓄積作業と、
自動販売機に蓄えられている販売売上金及び釣り銭金を全額販売料金回収袋等に収納し、予め準備した釣り銭を自動販売機に収納するという単一化された現金回収作業を開始できるようになる。
【0033】
そして、このような料金管理方式を採ることで情報収集サーバからの売上金額算定情報が正常に受信できなかた場合でも、巡回作業者の現場作業を短縮できる。
【0034】
(請求項5の発明の効果)
請求項5の発明によれば、簡易情報取込装置が、BLuetooth(登録商標)規格などに基づく近距離無線通信を用いて携帯電話などの携帯型通信機器経由で自動販売機情報管理機に送信する機能を持つものとなる。
【0035】
これによって、巡回作業者が帰社する前に、簡易データロガーなどの簡易情報取込装置に収集蓄積した自動販売機からの売上金額算定情報を、データ管理センターなどに設置されている自動販売機情報管理機に送信し、管理者の自動販売機の売上金額を算出業務の効率化が図れる。なお、自動販売機情報管理機は、巡回作業者の管理者が、該自動販売機情報管理機が蓄積する情報にアクセスできる設備機器である。
【0036】
(簡易データロガー)
上記簡易情報取込装置は、簡易データロガーなどと称されていて、一般化されたオフライン用赤外線通信インターフェースとしている赤外線通信部と同じく一般化された近距離無線通信インターフェイスとしている作業者用情報取込装置側送受信部とを有する。
【0037】
(フューチャーフォン、スマートフォン)
また、上記携帯型通信機器は、個人用や業務用として広く普及している携帯電話などであって、一般化された近距離無線通信インターフェイスとしている送受信部と公衆通信回線の通信インターフェースとしている無線モデム部とを有する。
【発明を実施するための形態】
【0039】
つぎに本発明の実施の形態を図に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明による料金回収システムの概要を示すブロック図で示していて、図中1は飲料缶やペットボトル飲料などの飲料商品を収容する自動販売機である。本実施の形態において一台以上の自動販売機1を含むことができるものであるが、図においては説明を容易にするため一台の自動販売機1を含んだ例を示している。
【0040】
(自動販売機)
まず
図1に示されているように自動販売機1は内部に制御装置10が組み込まれていて、この制御装置10は、自動販売機1の全体を制御する役割を果たすものであり、その役割の一部としてカラムごとの商品販売個数、欠品の有無、釣銭切れ、故障・不具合に関するアラート通知などからなる自動販売機側個別稼働情報を記憶する機能も有している。
【0041】
自動販売機1の制御装置10は、自動販売機の各部に設置したスイッチやセンサーからの信号を集合させて自動販売機全体を制御する制御部11と、上述したようにカラムごとの商品販売個数、欠品の有無、釣銭切れ、故障・不具合に関するアラート通知などの自動販売機側個別稼働情報を記憶する状態記憶部12で構成している。
【0042】
状態記憶部12には上記自動販売機側個別稼働情報が記憶されるが、特に商品販売個数の場合は、飲料商品の販売ごとに数量データが生成されて状態記憶部12内の数量データが更新され、自動販売機1での商品販売の状態がリアルタイムで記憶されることになる。そして状態記憶部12は上記制御部11との間で、この制御部11の制御の下で前記自動販売機側個別稼働情報の受け渡しが行なえるようにしている。
【0043】
また、自動販売機1の上記制御部11は、通信端末装置2との間で情報の送受信が行えるように設けられている。
【0044】
(通信端末装置)
上記通信端末装置2は、図示されているように通信端末装置2を制御する制御部20と、料金回収ボタンを実現する操作部21と、LED素子などの表示手段を組み込んでなる表示部22と、データ記憶部24と、送受信部25とで構成されている。
【0045】
そして制御部20は、データ記憶部24、送受信部25との間で、この制御部20の制御の下で後述するように情報の受け渡しが行なえるようにしているとともに、巡回作業者が操作することでの操作部21の情報を受け、さらに表示部22での動作もこの制御部20が制御する。
【0046】
(自動販売機情報管理機)
通信端末装置2は上記送受信部25から公衆通信回線3を介して自動販売機情報管理機4に接続でき、必要に応じて自動販売機情報管理機4との間で情報の送受信が行なえるように設けられ、自動販売機情報管理機4にあっては後述するようにこの通信端末装置2を介した状態で自動販売機1との間での情報の受け渡しの関係が成立するようにしている。
【0047】
公衆通信回線3を介して自動販売機1側と情報のやり取りを行なう自動販売機情報管理機4は、商品販売業者のデータ管理センターなどの施設に設置されている機器である。そして
図1に示すように自動販売機情報管理機4全体を制御する制御装置14と、この制御装置14に接続されて制御装置14との間で情報の受け渡しや情報の蓄積をこの制御装置14の制御の下で行なう情報収集サーバ15とを備えている。
【0048】
さらに自動販売機情報管理機4の上記制御装置14は、通信端末装置2から情報を受信することができ、その情報に基づいて上記情報収集サーバ15から自動販売機1に送信するコマンド情報を取り込んで通信端末装置2を介して自動販売機1へ送信することができるものである。
【0049】
上記通信端末装置2では、後述するように巡回作業者が通信端末装置2の操作部21での不図示の料金回収ボタンを押下すると、自動販売機情報管理機4に向けて料金回収業ボタン押下情報が送信されるようにしている。
【0050】
そして自動販売機情報管理機4は、上記料金回収業ボタン押下情報を受け取ると、通信端末装置2が接続されている自動販売機1から、この自動販売機1が蓄積している売上金額算定情報を取得できるように、自動販売機1の制御部11に通信端末装置2を介して売上金額算定コマンド情報を出力するように設けられている。
【0051】
その売上金額算定コマンド情報を受けた自動販売機1の制御部11は、売上金額算定コマンド情報を受信した時点で自動販売機1が蓄積している売上金額算定情報を通信端末装置2を介して自動販売機情報管理機4に向けて送信するように設けられており、自動販売機情報管理機4が前記売上金額算定情報を取得するように設けられている。
【0052】
上述したように自動販売機情報管理機4は自動販売機1から売上金額算定情報を取得することで、情報収集サーバ15が売上金額算定情報を収集する形となってこの売上金額算定情報を蓄積するように設けられている。
【0053】
(通信端末装置の表示部)
自動販売機情報管理機4側で売上金額算定情報が蓄積されると、自動販売機情報管理機4は、受信した売上金額算定情報が正常に受信された情報(正常終了)であるか、或いは正常に受信されていない情報(異常終了)であるかの売上金額算定情報の収集処理結果を、通信端末装置2に送信する。
【0054】
通信端末装置2は、受信した上記売売上金額算定情報の収集処理結果が正常終了である場合と異常終了である場合とで表示部22の動作が異なるように設けられている。本実施の形態では、表示部22の表示動作において、受信した売上金額算定情報の収集処理結果が正常終了であるときには青色点灯し、異常終了であるときには赤色点灯するように設けられている。
【0055】
(正常終了のとき)
正常終了であった場合の表示部22の表示は、巡回作業者側に、自動販売機に蓄えられている販売売上金及び釣り銭を全額販売料金回収袋等に収納し、予め準備した釣り銭を自動販売機に収納するという現金回収作業を開始してもよいという指示を表すものとしている。
【0056】
(異常終了のとき)
反対に異常終了であった場合の表示部22は、巡回作業者側に、後述の簡易情報取込装置を赤外線通信にて自動販売機1に接続し、自動販売機1からの売上金額を算定するために必要となる売上金額算定情報を簡易情報取込装置に収集蓄積する指示を行なう。以後の処理は、簡易情報取込装置で売上金額算定情報を取得・蓄積し、簡易情報取込装置の表示により、自動販売機1に蓄えられている販売売上金の現金及び釣り銭を全額回収し、事前に準備されている釣り銭を自動販売機へ収納する作業を開始してもよいという指示を表すものとしている。
【0057】
上記表示部22は操作部21での上記料金回収ボタンの内部に組み入れられるようにして、その料金回収ボタンを通して点灯状態が視認できるようにしてもよい。
【0058】
簡易情報取込装置については後述するが、汎用の簡易データロガーなどと称されているものが採用できる。簡易情報取込装置は、一般化されたオフライン用赤外線通信インターフェースとしている赤外線通信部と、同じく一般化された近距離無線通信インターフェイスとしている送受信部とを有している。そして前記赤外線通信部にて、自動販売機が有する赤外線通信ユニットとの間で赤外線通信を行なうことで、この簡易情報取込装置と自動販売機との間で情報の受け渡しが可能となるように設けられている。
【0059】
上記簡易情報取込装置が送受信部を有していることから、携帯型通信機器との間で近距離無線通信を行なえるものとされている。そのため簡易情報取込装置の操作部を操作して収集蓄積したその売上金額算定情報を携帯型通信機器を介して、自動販売機情報管理機4の情報収集サーバ15に蓄積されるようにその自動販売機情報管理機4側に送信できるように設けられている。
【0060】
携帯型通信機器は個人用や業務用として広く普及している携帯電話などである。そしてこの携帯型通信機器は、一般化された近距離無線通信インターフェイスとしている送受信部と公衆通信回線の通信インターフェースとしている無線モデム部とを有するものであることから、上述した情報の送信作業に十分にして、かつ手軽に利用することができる。
【0061】
つぎに上記実施の形態における通信端末装置2の処理の流れの例を
図3のフローチャート図に基づいて以下に説明する。
【0062】
(Sa1)
Sa1は、自動販売機1の扉が巡回作業者により開かれ、通信端末装置2の操作部21の料金回収ボタンが押下されるのを待っている段階である。なお、通信端末装置2は、自動販売機1での制御部11との間で情報の受け渡しが行なえるように自動販売機1に取り付けられている。
操作部21の料金回収ボタンが押下されると、Sa2へ移行する。
【0063】
(Sa2)
Sa2は、通信端末装置2の操作部21の料金回収ボタンが押下されたことを判定した後、自動販売機1の扉が開かれてから操作部21の料金回収ボタンが押下されたのが、一回目か二回目かの判定を行なう段階である。
操作部21の料金回収ボタンが押下されたのが一回目であると、通信完了フラグは、初期値の0になる。その通信完了フラグが0であれば、Sa3に移行し、通信完了フラグが1のときは、表示部22の表示を待機状態に戻すために押下されたと判断し、Sa11に移行する。
表示部22の表示を待機状態に戻すための押下は、例えば巡回作業が全て終了した時点で行なう。
【0064】
(Sa3)
Sa3は、送受信部25から公衆通信回線3を介してデータ管理センターなどに設置されている自動販売機情報管理機4に料金回収ボタン押下情報を送信する段階である。通信端末装置2が料金回収ボタン押下情報を送信すると、Sa4に移行する。
【0065】
自動販売機情報管理機4の制御装置14は上記料金回収ボタン押下情報を受け取ると、料金回収ボタン押下情報を送出した通信端末装置2を介して通信端末装置2が接続されている自動販売機1に売上金額算定コマンド情報を送出して売上金額算定情報を取得する。
【0066】
(Sa4)
Sa4は、送受信部25が受信した情報が、自動販売機1に転送すべき情報かどうかをチェックする段階である。そして、自動販売機1に転送すべき情報であればSa5に移行し、送受信部25が受信した情報が自動販売機1に転送する情報でない場合(即ち、送受信部25が受信した情報が、売上金額算定情報の収集処理結果である場合)はSa6に移行する。
【0067】
(Sa5)
Sa5では、送受信部25が受信した情報は、制御部20を介して自動販売機1の制御装置10に情報を転送し、自動販売機1の制御装置10から受け取った情報は、送受信部25から自動販売機情報管理機4に公衆通信回線3を介して自動販売機情報管理機4に転送し、Sa4に戻る。
【0068】
フローでの選択がY(yes)となったときにSa5に移行するようにしている上記Sa4は、制御装置14が通信端末装置2を介して自動販売機1に売上金額算定コマンド情報を送出し、制御装置14が自動販売機1から売上金額算定情報を取得する処理を行なうために存在する。このとき通信端末装置2は、自動販売機1と制御装置14の間でデータを中継する。この中継の処理がSa5の段階である。
【0069】
(Sa6)
Sa6は、自動販売機情報管理機4から売上金額算定情報の収集処理結果を受信し、データ記憶部24に記憶させる段階である。そして、売上金額算定情報の収集処理結果をデータ記憶部24に記憶させた後は、フローがSa7に移行する。
収集処理結果とは自動販売機情報管理機4での処理結果のことであり、正常終了と異常終了とのいずれかとなる。
【0070】
(Sa7)
Sa7は、データ記憶部24に記憶させた情報、即ち、上記売上金額算定情報の収集処理結果が正常終了であるか異常終了であるかを判定する段階である。
取集処理結果が正常終了である場合は、Sa8に移行し、取集処理結果が異常終了である場合は、Sa10に移行する。
【0071】
(Sa8)
Sa8は、表示部22で正常終了と表示する段階である。そして、Sa9に移行する。前記表示部22で正常終了と表示する動作は、上述した表示手段の青色点灯を伴なう。そして青色点灯は、巡回作業者に対する上述の作業開始を指示表示する点灯となるものとしている。
【0072】
(Sa10)
Sa10は、表示部22で異常終了と表示する段階である。そしてSa9に移行する。表示部22で異常終了と表示する動作は、上述した表示手段の赤色点灯を伴なう。赤色点灯の場合の巡回作業員の対応については後述する。
【0073】
(Sa9)
Sa9は、通信完了フラグを1にセットし、自動販売機情報管理機4に料金回収ボタン押下情報を送信済状態にする。
【0074】
(Sa9の目的)
巡回作業者が、一度料金回収ボタンを押下すると料金回収ボタン押下情報が制御装置14に送出され、収集処理結果が戻ってきて、青色または赤色のLED素子などからなる表示部22が点灯する。
そして、料金回収作業が終了した時、青色または赤色の点灯状態のままにしておくと、次回の料金回収時に困ることとなる。そのため、作業終了時に料金回収ボタンを押下することで青色または赤色の表示発光している表示手段を消灯させる。この動作をさせるフラグセットがSa9の目的である。
【0075】
(Sa11)
Sa11は、表示部22が正常終了または異常終了となっている表示についてこれを消去処理し、表示部22を待機状態に戻す段階である。その後、Sa12に移行する。
【0076】
(Sa12)
Sa12は、通信完了フラグをリセットし0に戻す段階である。その後、Sa1に移行する。
【0077】
上述のように通信端末装置2の処理を行なっており、巡回作業者は、自動販売機1の扉を開けて、通信端末装置2の操作部21の料金回収ボタンを押下して、料金回収業務を開始することになる。巡回作業者が料金回収ボタンを押下したあとの料金回収業務は、
・販売売上金の現金及び釣り銭を全額、販売料金回収袋等に収納し、
・予め準備した釣り銭を自動販売機に収納し、
・商品の補充作業を完了後、自動販売機1の扉を閉める前に料金回収ボタンを押下して、表示部22を待機状態に戻す(この場合、正常終了の表示の消去)、
こととなり、表示部22を待機状態に戻して料金回収業務が終了するため、標準手順で作業を間違いなく終えることができる。
【0078】
(簡易情報取込装置)
つぎに、自動販売機情報管理機からの収集処理結果が異常終了の場合は、簡易情報取込装置(簡易データロガー)を用いて、自動販売機から売上金額算定情報を収集する形態を、図に基づいて詳細に説明する。
図2は簡易情報取込装置6を用いて売上金額算定情報を収集する時の概要を示すブロック図である。
【0079】
図2に示されているように自動販売機1は、制御装置10において制御部11と情報のやり取りが行なえる赤外線通信ユニット13を有している。
【0080】
なお、
図1に示す実施の形態での自動販売機1では、制御装置10において赤外線通信ユニットが示されていないが、
図2に示す自動販売機1の上記制御装置10と同一の構成であって、赤外線通信により外部機器と接続をするためのオフライン用赤外線通信インターフェースを備えている赤外線通信ユニットを有し、その赤外線通信ユニットは制御部11と情報のやり取りが行なえるものである。また、
図2は、簡易情報取込装置6の構成の説明を容易にするために通信端末装置2についての構成が省略されているものであって、通信端末装置2が存在しないわけではない。
【0081】
上述したように収集処理結果が異常終了の場合に、自動販売機1の上記赤外線通信ユニット13と簡易情報取込装置6の赤外線通信部45とを使って赤外線通信で自動販売機1と簡易情報取込装置6を接続し、自動販売機1の状態記憶部12に記憶されている自動販売機側個別稼働情報から売上金額算定情報を抽出して取得し、その売上金額算定情報を簡易情報取込装置6に蓄積するものである。
【0082】
簡易情報取込装置6は簡易型データロガーからなるものである。簡易情報取込装置6は、この簡易情報取込装置全体を制御する制御部40、簡易情報取込装置6の表面などに上記通信端末装置2での操作部21と同様に料金回収ボタン(図示せず)を含む各種のボタンが設けられて、ボタンの押下により操作信号を制御部40に送る操作部41、制御部40から表示動作の制御が行なわれるようにした表示部42、そして自動販売機1の赤外線ユニット13との間で赤外線通信を行なうようにオフライン用赤外線通信インターフェースを備え、制御部40とで情報のやり取りを行なう上記赤外線通信部45を有している。
【0083】
また、簡易情報取込装置6は、図示されているように制御部40とで情報のやり取りをそれぞれ行なうコマンド記憶部43、データ記憶部44、一般化された近距離無線通信インターフェイスとしている送受信部49を有している。さらに、後述の蓄電池などからなる電源部46、外部電源から電源部46に充電を行なえるようにするための機構と外部機器との信号受け渡しの接続機構とを兼ねる充電端子48、充電端子48を介して外部機器が制御部40とで情報のやり取りを行なえるようにしたシリアルI/F(インターフェース)47を備えている。
【0084】
簡易情報取込装置6のコマンド記憶部43には、売上金額算定情報を収集するために、必要な売上金額算定コマンド情報が予め記憶されている。操作部41の料金回収ボタンを押下すると、制御部40は、コマンド記憶部43から売上金額算定コマンド情報を読み出し、この売上金額算定コマンド情報を赤外線通信部45から自動販売機1の制御装置10に赤外線通信で送出するように設けられている。
【0085】
自動販売機1では、赤外線通信ユニット13から売上金額算定コマンド情報を制御部11が受けると、制御部11が、状態記憶部12に蓄積の自動販売機側個別稼働情報から売上金額算定情報を抽出し、これを赤外線通信ユニット13から簡易情報取込装置6に向けて送り出すように設けられている。
【0086】
簡易情報取込装置6は、自動販売機1から売上金額算定情報を取得し、データ記憶部44に蓄積するとともに、表示部42に売上金額算定情報の取得が完了したことを示す表示を行なうように設けられている。
【0087】
巡回作業者は、簡易情報取込装置6の操作部41の料金回収ボタンを押下して、表示部42に売上金額算定情報の取得の完了を示す表示を確認した後に、料金回収業務を開始することになる。
巡回作業者が料金回収ボタンを押下して表示部42の売上金額算定情報の取得の完了を示す表示を消去したあとの料金回収業務は、
・販売売上金の現金及び釣り銭を全額、販売料金回収袋等に収納し、
・予め準備した釣り銭を自動販売機に収納し、
・商品の補充作業を完了後、自動販売機1の扉を閉める前に通信端末装置2の料金回収ボタンを押下して、通信端末装置2の表示部22を待機状態に戻す、
ことであり、以上の作業を行なって料金回収業務を終了する。
【0088】
上記料金回収業務の終わりの段階で通信端末装置2の料金回収ボタンを押下する点について説明する。即ち、通信端末装置2の料金回収ボタンを押下して表示部22に異常終了が表示された後、上述のように簡易情報取込装置6で売上金額算定情報の取得した場合でも、作業終了時(自動販売機の扉を閉める前に)、通信端末装置2の料金回収ボタンを押下することで、通信端末装置2の表示部22の異常終了の表示が消去されるように設けられている。
【0089】
このようにして料金回収業務が終了するため、簡易情報取込装置6に売上金額算定情報を取得する場合でも、標準手順で作業を間違いなく終えることができる。
【0090】
上記簡易情報取込装置6の自動販売機1への通信接続は、上述したように通信端末装置2での表示部22において、自動販売機情報管理機4からの売上金額算定情報が異常終了した状態であることの表示があったために行なうものである。そして上述したように簡易情報取込装置6での料金回収ボタンを押下したあとの料金回収業務は、通信端末装置2での表示部22において正常終了が表示されたあとの料金回収業務と同様のものとなる。
【0091】
よって通信端末装置2での表示部22での異常終了の表示自体も、簡易情報取込装置6を自動販売機1に接続する作業と上述の作業との簡単な作業を開始することを指示表示するものである。
【0092】
簡易情報取込装置6の送受信部49は、BLuetooth(登録商標)規格に基づく近距離無線通信を用いることができる近距離無線通信の通信インターフェースが搭載されているものである。そしてBluetooth通信のペアリングをした携帯電話などからなる携帯型通信機器7とBluetooth通信で接続し、簡易情報取込装置6の操作部45の不図示の送信キーを押下することで、簡易情報取込装置6のデータ記憶部44に蓄積した自動販売機1の上記売上金額算定情報を携帯型通信機器7から公衆無線回線3を介してデータ管理センターの自動販売機情報管理機4の情報収集サーバ15に送信することもできる。
【0093】
このように携帯型通信機器7にあっては、簡易情報取込装置6の送受信部49とBluetooth通信のペアリングによる接続を行なうために、BLuetooth(登録商標)規格に基づく近距離無線通信の通信インターフェースが搭載された送受信部70を有している。また、自動販売機情報管理機4と公衆通信回線3を介して通信による接続を行なえるようにするための無線モデム部71を有している。
【0094】
上記Bluetooth通信のペアリングによる接続を行なうための送信部と無線モデム部は、個人個々や業務用として広く一般に普及している携帯電話に設けられている。そのため、携帯型通信機器7としては、携帯電話が十分にして簡単に利用できる。
【0095】
簡易情報取込装置6の電源部46には、リチュームイオン電池などの二次電池を使っている。そして、巡回作業者は、データ管理センターなどへの帰社後に、簡易情報取込装置6を専用の充電台に装着してリチュームイオン電池などを充電する。この状態で簡易情報取込装置6のデータ記憶部44に記憶されている売上金額算定情報を、巡回作業者の管理部門が準備する上位パソコンなどにシリアルI/F(シリアルインターフェース)47から転送することができるように設けられている。
【0096】
以上に説明した実施の形態では飲料商品を対象とする例を挙げたが、本発明の料金回収システムはこれに限定されるものではない。本発明は、自動販売機による販売可能となる商品を対象として広範に応用することが可能である。