特開2018-207374(P2018-207374A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2018-207374無線通信装置、無線情報収集システム、及び無線通信方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-207374(P2018-207374A)
(43)【公開日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】無線通信装置、無線情報収集システム、及び無線通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 56/00 20090101AFI20181130BHJP
   H04J 3/00 20060101ALI20181130BHJP
   H04L 7/00 20060101ALI20181130BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20181130BHJP
   H04W 4/30 20180101ALN20181130BHJP
【FI】
   H04W56/00 130
   H04J3/00 H
   H04L7/00 990
   H04W72/04 131
   H04W4/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2017-112885(P2017-112885)
(22)【出願日】2017年6月7日
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085006
【弁理士】
【氏名又は名称】世良 和信
(74)【代理人】
【識別番号】100096873
【弁理士】
【氏名又は名称】金井 廣泰
(74)【代理人】
【識別番号】100123319
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 武彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125357
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100123098
【弁理士】
【氏名又は名称】今堀 克彦
(74)【代理人】
【識別番号】100138357
【弁理士】
【氏名又は名称】矢澤 広伸
(72)【発明者】
【氏名】大前 壮司
(72)【発明者】
【氏名】村井 彬人
(72)【発明者】
【氏名】グエン マインタイ
(72)【発明者】
【氏名】上山 勇樹
【テーマコード(参考)】
5K028
5K047
5K067
【Fターム(参考)】
5K028AA14
5K028BB04
5K028HH00
5K047AA18
5K047BB01
5K067AA33
5K067BB21
5K067BB43
5K067CC04
5K067DD30
5K067EE10
5K067EE12
5K067EE13
5K067EE59
5K067EE72
5K067FF05
5K067GG03
(57)【要約】
【課題】FA分野において高速高信頼性の無線通信による情報収集を可能とする無線通信技術を提供する。
【解決手段】自己が有する所定情報を所定の送信周期で自己に対応した親機に対して無線送信するように構成され、少なくとも基準無線子機を含む一又は複数の無線子機とともに、該所定の時分割多元接続方式に従った自己タイムスロットで該無線送信を実行する、無線通信装置であって、基準無線子機に対応する親機へ所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得し、該第1非関連送信情報の取得時刻と、該第1非関連送信情報に含まれる基準送信時刻情報とから算出される補正量に基づいて、内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自己が有する所定情報を所定の送信周期で自己に対応した親機に対して無線送信するように構成された無線通信装置であって、該無線通信装置とは異なる一又は複数の無線子機から、該一又は複数の無線子機のそれぞれに対応した親機に対して、該一又は複数の無線子機のそれぞれが有する情報を所定の時分割多元接続方式で無線送信するように構成された該一又は複数の無線子機とともに、該所定の時分割多元接続方式に従った自己タイムスロットで該無線送信を実行する、無線通信装置であって、
前記一又は複数の無線子機には少なくとも基準無線子機が含まれ、該基準無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該基準無線子機が有する情報に加えて、該基準無線子機が無線送信を行う時刻に関する基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成され、
前記一又は複数の無線子機に前記基準無線子機以外の無線子機が含まれる場合、該無線子機である所定無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該所定無線子機が有する情報に加えて、該基準無線子機を起点として該所定無線子機に到達した前記基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成され、
前記無線通信装置は、
自己内の時刻をカウントする内部タイマー部であって、前記自己タイムスロットは該内部タイマー部によりカウントされた時刻に従い決定される、内部タイマー部と、
前記基準無線子機から、該基準無線子機に対応する親機へ前記所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、前記基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得し、又は、前記所定無線子機から、該所定無線子機に対応する親機へ該所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、該所定無線子機が有する該基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得する取得部と、
前記内部タイマー部によりカウントされる時刻として表現された、前記取得部による該第1非関連送信情報の取得時刻と、該第1非関連送信情報に含まれる前記基準送信時刻情報とから算出される補正量に基づいて、前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正する補正部と、
を備える無線通信装置。
【請求項2】
前記第1非関連送信情報は、自己に対応した親機が送信先として設定されていない送信情報である、
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記無線通信装置は、前記一又は複数の無線子機のうち前記基準無線子機を除く少なくとも1つの無線子機と、前記所定の時分割多元接続方式に従った無線送信の送信先である親機を共通とするように構成され、
前記取得部は、前記所定の時分割多元接続方式で、前記少なくとも1つの無線子機から前記共通の親機に対して送信された前記第1非関連送信情報を取得する、
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの、前記基準無線子機又は前記所定無線子機がその親機に前記無線送信を行う、前記所定の時分割多元接続方式に従った他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部により前記第1非関連送信情報を取得した場合、前記補正部は、該他機タイムスロットに対応する期間内に、該第1非関連送信情報に対応する前記補正量に基づいて前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正する、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの、前記基準無線子機又は前記所定無線子機がその親機に前記無線送信を行う、前記所定の時分割多元接続方式に従った他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部により前記基準無線子機又は前記所定無線子機からの前記第1非関連送信情報を取得できなかった場合であって、前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの該他機タイムスロットより前の期間で、該取得部により該基準無線子機又は該所定無線子機とは異なる無線子機からの該第1非関連送信情報である他の第1非関連送信情報を取得していた場合には、前記補正部は、該他機タイムスロットに対応する期間内に、該他の第1非関連送信情報に対応する前記補正量に基づいて前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正する、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項6】
前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの、前記基準無線子機又は前記所定無線子機がその親機に前記無線送信を行う、前記所定の時分割多元接続方式に従った他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部により前記基準無線子機又は前記所定無線子機からの前記第1非関連送信情報を取得できなかった場合、前記補正部は、該他機タイムスロットに対応する期間内に、前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正せず、
前記取得部により前記基準無線子機又は前記所定無線子機からの前記第1非関連送信情報を取得できない状態が、連続して2以上の所定数の前記他機タイムスロットに対応する期間にわたって続いた後に、所定の他機タイムスロットに対応する期間で該取得部により前記基準無線子機又は前記所定無線子機からの前記第1非関連送信情報が取得できた場合、前記補正部は、該所定の他機タイムスロットに対応する期間内に、該第1非関連送信情報に対応する前記補正量と、該所定数と、に基づいて前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正する、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項7】
前記所定無線子機は、該所定無線子機が有する情報をその親機に無線送信するまでに前記基準送信時刻情報が該所定無線子機に到達しなかった場合には、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該所定無線子機が有する情報に加えて、該基準送信時刻情報が到達しなかったことを意味するエラー情報も共に無線送信するように構成され、
前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの、前記基準無線子機又は前記所定無線子機がその親機に前記無線送信を行う、前記所定の時分割多元接続方式に従った他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部が、前記所定無線子機から、前記第1非関連送信情報に代えて、該所定無線子機に対応する親機へ該所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、該エラー情報を含む第2非関連送信情報を、その無線送信に際して取得した場合、前記補正部は、前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正しない、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項8】
前記所定無線子機は、該所定無線子機が有する情報をその親機に無線送信するまでに前記基準送信時刻情報が該所定無線子機に到達しなかった場合には、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該所定無線子機が有する情報に加えて、該基準送信時刻情報が到達しなかったことを意味するエラー情報も共に無線送信するように構成され、
前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの、前記基準無線子機又は前記所定無線子機がその親機に前記無線送信を行う、前記所定の時分割多元接続方式に従った他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部が、前記所定無線子機から、前記第1非関連送信情報に代えて、該所定無線子機に対応する親機へ該所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、該エラー情報を含む第2非関連送信情報を、その無線送信に際して取得した場合であって、前記基準
無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの該他機タイムスロットより前の期間で、該取得部が該所定無線子機とは異なる無線子機からの該第1非関連送信情報である他の第1非関連送信情報を取得していた場合には、前記補正部は、該他機タイムスロットに対応する期間内に、該他の第1非関連送信情報に対応する前記補正量に基づいて前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正する、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項9】
前記自己タイムスロットにおいて前記所定情報を自己に対応した親機に対して送信する送信部を更に備え、
前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクル中、前記自己タイムスロットの直前のタイムスロットであって前記基準無線子機又は前記所定無線子機がその親機に前記無線送信を行う、前記所定の時分割多元接続方式に従った他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部により前記第1非関連送信情報を取得した場合、前記送信部は、前記所定情報とともに該第1非関連送信情報に含まれる前記基準送信時刻情報を自己の親機に対して送信し、
前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクル中、前記他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部により前記第1非関連送信情報を取得できなかった場合、前記送信部は、前記所定情報とともに前記基準送信時刻情報が到達しなかったことを意味するエラー情報を自己の親機に対して送信する、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項10】
前記自己タイムスロットにおいて前記所定情報を自己に対応した親機に対して送信する送信部を更に備え、
前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクル中、前記自己タイムスロットまでの期間において、前記取得部により前記第1非関連送信情報を少なくとも一度取得した場合、前記送信部は、前記所定情報とともに該第1非関連送信情報に含まれる前記基準送信時刻情報を自己の親機に対して送信し、
前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクル中、前記自己タイムスロットまでの期間において、前記取得部により前記第1非関連送信情報を一度も取得できなかった場合、前記送信部は、前記所定情報とともに前記基準送信時刻情報が到達しなかったことを意味するエラー情報を自己の親機に対して送信する、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項11】
前記基準無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該基準無線子機が有する情報及び該基準無線子機を識別する識別情報に加えて、前記基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成され、
前記所定無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該所定無線子機が有する情報及び該所定無線子機を識別する識別情報に加えて、前記基準無線子機を起点として該所定無線子機に到達した前記基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成され、
前記取得部は、前記基準無線子機から、該基準無線子機を識別する識別情報及び前記基準送信時刻情報を含む前記第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得し、又は、前記所定無線子機から、該所定無線子機を識別する識別情報及び該所定無線子機が有する該基準送信時刻情報を含む前記第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得し、
前記無線通信装置は、
前記一又は複数の無線子機及び自己の、前記所定の時分割多元接続方式における無線送信の順序に関する送信順序情報を保持する情報保持部と、
前記取得部が取得した前記第1非関連送信情報に含まれる前記識別情報、前記第1非関連送信情報の取得時刻、及び前記情報保持部が保持する前記送信順序情報に基づいて、前記自己タイムスロットを決定するタイムスロット決定部と、
を更に備える、請求項1から請求項10の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項12】
前記タイムスロット決定部は、前記第1非関連送信情報に含まれる前記識別情報に基づいて該第1非関連送信情報の送信主体である前記基準無線子機又は前記所定無線子機を認識し、前記送信順序情報における該基準無線子機又は該所定無線子機と自己との相関と、前記取得時刻とに基づいて、前記内部タイマー部によりカウントされる自己の前記所定の送信周期内における前記自己タイムスロットを決定する、
請求項11に記載の無線通信装置。
【請求項13】
自己が有する所定情報を所定の送信周期で自己に対応した親機に対して無線送信するように構成され、該無線送信は所定の時分割多元接続方式に従って実行される、無線通信装置と、該親機とで形成される無線通信組合せを、複数組有する、無線情報収集システムであって、
前記複数組の無線通信組合せのうち一の無線通信組合せに含まれる前記無線通信装置は基準無線子機であって、該基準無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該基準無線子機が有する情報に加えて、該基準無線子機が無線送信を行う時刻に関する基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成され、
前記複数組の無線通信組合せのうち前記一の無線通信組合せ以外の無線通信組合せに含まれるそれぞれの前記無線通信装置は、
自己内の時刻をカウントする内部タイマー部であって、前記自己タイムスロットは該内部タイマー部によりカウントされた時刻に従い決定される、内部タイマー部と、
前記基準無線子機から、該基準無線子機に対応する親機へ前記所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、前記基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得し、又は、前記所定無線子機から、該所定無線子機に対応する親機へ該所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、該所定無線子機が有する該基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得する取得部と、
前記内部タイマー部によりカウントされる時刻として表現された、前記取得部による該第1非関連送信情報の取得時刻と、該第1非関連送信情報に含まれる前記基準送信時刻情報とから算出される補正量に基づいて、前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正する補正部と、
前記自己タイムスロットにおいて前記所定情報を自己に対応した親機に対して送信する送信部と、
を備え、
前記複数組の無線通信組合せにおける前記親機のそれぞれは、
前記親機に対応する前記無線通信装置から無線送信された前記所定情報を、所定の情報処理装置に送信する親機側送信部を、
備える、無線情報収集システム。
【請求項14】
無線通信装置が有する所定情報を所定の送信周期で自己に対応した親機に対して無線送信する無線通信方法であって、
前記無線通信装置は、該無線通信装置とは異なる一又は複数の無線子機から、該一又は複数の無線子機のそれぞれに対応した親機に対して、該一又は複数の無線子機のそれぞれが有する情報を所定の時分割多元接続方式で無線送信するように構成された該一又は複数の無線子機とともに、該所定の時分割多元接続方式に従った自己タイムスロットで該無線送信を実行し、
前記一又は複数の無線子機には少なくとも基準無線子機が含まれ、該基準無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該基準無線子機が有する情報に加えて、該基準無線子機が無線送信を行う時刻に関する基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成され、
前記一又は複数の無線子機に前記基準無線子機以外の無線子機が含まれる場合、該無線子機である所定無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該所定無線子機が有する情報に加えて、該基準無線子機を起点として該所定無線子機に到達した前記基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成され、
前記無線通信装置では、内部タイマー部により自己内の時刻がカウントされ、前記自己タイムスロットは該内部タイマー部によりカウントされた時刻に従い決定され、
前記無線通信方法は、
前記基準無線子機から、該基準無線子機に対応する親機へ前記所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、前記基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得し、又は、前記所定無線子機から、該所定無線子機に対応する親機へ該所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、該所定無線子機が有する該基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得するステップと、
前記内部タイマー部によりカウントされる時刻として表現された、前記取得部による該第1非関連送信情報の取得時刻と、該第1非関連送信情報に含まれる前記基準送信時刻情報とから算出される補正量に基づいて、前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正するステップと、
を含む無線通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自己が有する情報を時分割多元接続方式に従ってその親機に無線送信する無線通信装置、及び、当該無線通信装置とその親機をペアとしたときに複数組のペアを含んでなる無線情報収集システムに関する。
【背景技術】
【0002】
端末等が有する情報を、無線通信を介して好適に情報収集するためには、送信元と送信先との間で適切な情報の授受が行われる必要がある。例えば、特許文献1には、マスタが存在しないマルチホップ型の無線通信ネットワークで、各無線機の間に障害物が存在し時間同期が確立されていない無線機に対して、各無線機が時間同期情報の伝達を行う技術が開示されている。具体的には、ある無線機(自己)から別の無線機に情報を無線送信する場合には、その送信前に自己の無線機のタイムスロットに関する情報を、把握し得る無線機間でやり取りし、無線送信のための時間同期を確立する(無線送信するためのタイムスロットを決定する)。したがって、その時間同期が確立されるまでには、無線機間で複数の信号の授受が必要となる。
【0003】
また、特許文献2や特許文献3には、複数の無線通信端末を有するシステムにおいて、各無線通信端末が無線通信を行うタイミングを決定するためのビーコン信号を送信する構成が開示されている。このような構成では、無線通信端末はビーコン信号を受信すると、当該信号に含まれている情報に基づいて通信タイミングを算出したり、無線通信端末間の同期を取ったりすることが可能とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−6437号公報
【特許文献2】特開2005−253038号公報
【特許文献3】特開2007−235445号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
製造現場等のFA分野での制御機器の無線化には、無線通信の高速高信頼性が要求される。例えば、製造現場では、製造状態を適正に把握するために多数のセンサ等の制御機器が高密度に設置されている。これらの制御機器により取得、生成等された情報を集めるために、各制御機器に無線機を設置するとなると、無線機に割り当てるための通信チャンネルが多数必要となる。一方で、通信チャンネルの数には限りがあるため、時分割多元接続方式に従った無線通信技術が利用されている。この技術により通信の時分割を行うことで、制御機器に設置する無線機の台数を可及的に増やすことが可能となる。そして、一般にはこのような時分割通信を行う場合には、無線機間の無線通信が干渉しないように通信時期の同期を取る必要がある。
【0006】
しかしFA分野においては、各無線機間に、姿勢を変化させるロボットや移動を行う搬送装置等が障害物として介在するタイミングがあり得る。時分割通信のために同期を取る通信が、このような障害物によって遮られ、シャドーイングの影響により通信時期の同期を取ることができなくなると、無線通信の干渉が発生し、無線通信の高速高信頼性を担保することができない。また、各無線機間の同期を取る上で重要となるのが、各無線機の内部時刻をカウントするタイマー部である。何らかの手法で各無線機における通信タイミングが決定されたとしても、無線機内の時刻が互いにずれていれば結果として通信タイミン
グの同期が取れないこととなるからである。上述の従来技術によれば、このような無線機間の時刻ずれの補正については、十分な課題解決を提供しているとは言えない。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、FA分野において高速高信頼性の無線通信による情報収集を可能とする無線通信技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明においては、上記課題を解決するために、親機に対して所定情報を所定の時分割多元接続方式で無線通信するように構成された無線通信装置において、当該装置と同じく所定の時分割多元接続方式で無線通信を行う他の無線子機とその親機との間の送信情報を取得する構成、すなわち、当該装置とは関係なく行われている他の無線子機とその親機との間の送信情報を傍受する構成を採用した。この構成により無線通信装置では基準となる無線子機の時刻情報を取得し、自己(当該装置)の無線送信のための内部時刻の補正に利用することで、無線通信装置及び無線子機の間の時刻ずれを解消し、以て高速高信頼性の無線通信による情報収集が可能となる。
【0009】
詳細には、本発明は、自己が有する所定情報を所定の送信周期で自己に対応した親機に対して無線送信するように構成された無線通信装置であって、該無線通信装置とは異なる一又は複数の無線子機から、該一又は複数の無線子機のそれぞれに対応した親機に対して、該一又は複数の無線子機のそれぞれが有する情報を所定の時分割多元接続方式で無線送信するように構成された該一又は複数の無線子機とともに、該所定の時分割多元接続方式に従った自己タイムスロットで該無線送信を実行する、無線通信装置である。そして、前記一又は複数の無線子機には少なくとも基準無線子機が含まれ、該基準無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該基準無線子機が有する情報に加えて、該基準無線子機が無線送信を行う時刻に関する基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成され、前記一又は複数の無線子機に前記基準無線子機以外の無線子機が含まれる場合、該無線子機である所定無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該所定無線子機が有する情報に加えて、該基準無線子機を起点として該所定無線子機に到達した前記基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成される。その上で、上記無線通信装置は、自己内の時刻をカウントする内部タイマー部であって、前記自己タイムスロットは該内部タイマー部によりカウントされた時刻に従い決定される、内部タイマー部と、前記基準無線子機から、該基準無線子機に対応する親機へ前記所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、前記基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得し、又は、前記所定無線子機から、該所定無線子機に対応する親機へ該所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、該所定無線子機が有する該基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得する取得部と、前記内部タイマー部によりカウントされる時刻として表現された、前記取得部による該第1非関連送信情報の取得時刻と、該第1非関連送信情報に含まれる前記基準送信時刻情報とから算出される補正量に基づいて、前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正する補正部と、を備える。
【0010】
本発明に係る無線通信装置は、自己の親機に対して所定情報を周期的に送信するように構成されており、その周期的な送信は、所定の時分割多元接続方式に従って実行される。したがって、当該無線通信装置が無線送信を行えるように割り当てられたタイムスロット(自己タイムスロット)以外の時間では、当該無線通信装置以外の通信装置、すなわち上記一又は複数の無線子機がそれぞれの親機に対して無線送信を行い得る。このように、所定の時分割多元接続方式に従った無線送信(以下、単に「無線送信」ともいう)には、無線通信装置及び一又は複数の無線子機が関与している。
【0011】
ここで、本発明に係る無線通信装置では、自己の有する所定情報を親機に対して送信し
ようとする場合、無線送信に関与する他の無線子機との同期を考慮して自己タイムスロットにおいて無線送信を行うが、このとき、無線通信装置において内部タイマー部によってカウントされている内部時刻と、それぞれの無線子機の内部時刻との間にずれが生じていると、無線通信装置の自己タイムスロットが他の無線子機のタイムスロットと重複しないように予定されていたとしても、事実上無線送信が干渉してしまう虞がある。このような無線送信の干渉を避けるためには、各装置内部の時刻を合わせる必要があるが、本発明の無線通信装置は、他の無線子機に対して直接同期処理を行わない。これは、他の無線子機に対して直接同期処理を行うとすると、自己が無線送信を行う前に、必ず、他の無線子機との信号の授受が必要となり、比較的長い時間を要し無線送信の高速性が阻害されるからである。
【0012】
そこで、本発明に係る無線通信装置では、取得部が第1非関連送信情報を取得する。この第1非関連送信情報は、当該無線通信装置とは別の無線子機(基準無線子機又は所定無線子機)が、その親機に対して無線送信する送信情報であり、いわば当該無線通信装置とその親機との間の無線送信には関連しない送信情報である。ここで、基準無線子機とは、無線通信装置とともに無線送信を行う一又は複数の無線子機に含まれる無線子機であり、無線通信装置及び全無線子機のそれぞれの内部時刻の基準となる時刻情報(基準送信時刻情報)を生成する無線子機である。また、所定無線子機とは、一又は複数の無線子機に基準無線子機以外の無線子機が含まれている場合には、その基準無線子機以外の一の無線子機を代表的に示すものである。一又は複数の無線子機のうち基準無線子機ではない所定無線子機は、基準無線子機とは異なり内部時刻の基準となる時刻情報を生成することはなく、基準無線子機が生成する基準送信時刻情報が該基準無線子機を起点として所定無線子機に到達することで、所定無線子機が該基準送信時刻情報を有する状態となる。
【0013】
そして、無線通信装置における取得部による第1非関連送信情報の取得は、当該無線通信装置を送信先として基準無線子機又は所定無線子機から無線送信された情報を受信する形態ではなく、基準無線子機又は所定無線子機とその親機との間で行われている無線送信に際して、両者間での無線送信の意図とは関係なく無線通信装置により実行される情報の受信形態であり、当該無線送信中の情報の参照や傍受等という文言で表すこともできる。このため取得部による取得は、無線通信装置から基準無線子機又は所定無線子機への特定の処理(同期確認のための信号処理等)を伴わない、一方向的な情報の取得となる。
【0014】
そして、取得部により取得された第1非関連送信情報には、基準送信時刻情報が含まれている。この基準送信時刻情報は、無線通信装置とともに無線送信を行う一又は複数の無線子機に含まれる基準無線子機がその親機に対して無線送信を行う時刻に関する情報である。すなわち、基準送信時刻情報は、基準無線子機の内部時刻を反映する無線送信の実行時刻に関する情報である。この基準送信時刻情報は、取得部が、基準無線子機とその親機との間の無線送信において傍受することにより取得する場合と、所定無線子機が自身の傍受により基準送信時刻情報を有している場合、取得部が、所定無線子機とその親機との間の無線送信において傍受することにより取得する場合とがある。
【0015】
このように無線通信装置が、基準無線子機の基準送信時刻情報を取得することにより、無線通信装置は、基準無線子機の内部時刻を基準としたときの、基準無線子機による無線送信の実行時刻を把握することが可能となる。ここで、その基準送信時刻情報を含んでいた上記第1非関連送信情報を取得部が取得した時刻は、内部タイマー部によってカウントして得られた時刻、すなわち無線通信装置の内部時刻を基準とした時刻となる。そして、所定の時分割多元接続方式に従う無線送信では、無線通信装置及び無線子機のそれぞれには、予め長さが決まったタイムスロットが割り当てられており、また、無線通信装置において第1非関連送信情報を取得するのに要する処理時間も知られた長さとなっている。したがって、第1非関連送信情報を取得部が取得した時刻に基づいて、無線通信装置の内部
時刻を基準としたときの、基準無線子機による無線送信の実行時刻を算出又は推定することが可能である。この点を踏まえて、無線通信装置では補正部により、内部タイマー部によりカウントされる時刻、すなわち無線通信装置の内部時刻の補正が行われる。すなわち、基準無線子機の内部時刻と無線通信装置の内部時刻にずれが生じていた場合には、基準無線子機の内部時刻を基準としたときの、基準無線子機による無線送信の実行時刻と、無線通信装置の内部時刻を基準としたときの、基準無線子機による無線送信の推定される実行時刻との間に差分が存在することになるから、当該差分を補正量として、補正部による上記補正が行われる。
【0016】
このように補正部による無線通信装置の内部時刻の補正が行われることで、無線通信装置の内部時刻は、実質的に基準無線子機の内部時刻に同期した状態となる。そして、この補正部による補正に用いられる基準送信時刻情報は、取得部による取得処理、すなわち基準無線子機とその親機との無線送信に対する傍受処理、又は所定無線子機とその親機との無線送信に対する傍受処理により取得される。そのため、補正部による無線通信装置の内部時刻の補正は高頻度で行うことができ、無線通信装置や無線子機が配置されている空間での、局所的な無線通信環境の影響を受けにくい。このことは、FA分野での高速高信頼性の無線通信による好適な情報収集に大きく資するものである。
【0017】
また、上記の無線通信装置において、前記第1非関連送信情報は、自己に対応した親機が送信先として設定されていない送信情報であってもよい。また、別法として、前記無線通信装置は、前記一又は複数の無線子機のうち少なくとも1つの無線子機と、前記所定の時分割多元接続方式に従った無線送信の送信先である親機を共通とするように構成されてもよい。この場合は、第1非関連送信情報は、自己に対応した親機が送信先として設定され、そこで、前記取得部は、前記所定の時分割多元接続方式で、前記少なくとも1つの無線子機から前記共通の親機に対して送信された前記第1非関連送信情報を取得するようにしてもよい。第1非関連送信情報に関しては、何れの態様であっても、基準無線子機又は所定無線子機から無線通信装置に対して、当該無線通信装置を送信先として無線送信された情報ではない点で一致する。
【0018】
ここで、上述までの無線通信装置において、前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの、前記基準無線子機又は前記所定無線子機がその親機に前記無線送信を行う、前記所定の時分割多元接続方式に従った他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部により前記第1非関連送信情報を取得した場合、前記補正部は、該他機タイムスロットに対応する期間内に、該第1非関連送信情報に対応する前記補正量に基づいて前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正してもよい。取得部による第1非関連送信情報の取得処理は、自己(無線通信装置)が無線送信を行わず他の無線子機が無線送信を行う他機タイムスロットに行われるが、補正部による補正処理も、当該取得処理が行われる他機タイムスロット内で実行されることで、いわば内部時刻の補正を第1非関連送信情報を取得する度に、高頻度で実行することができる。
【0019】
一方で、シャドウイング等が要因で、ある他機タイムスロットにおいて取得部による第1非関連送信情報を取得できない場合もある。そのような場合は、基準無線子機による無線送信を基準としたときの所定の送信周期の1サイクル内で既に別の第1非関連送信情報を取得している場合には、その既に取得済みの情報を用いて補正部による補正処理を行ってもよい。すなわち、上述までの無線通信装置において、前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの、前記基準無線子機又は前記所定無線子機がその親機に前記無線送信を行う、前記所定の時分割多元接続方式に従った他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部により前記基準無線子機又は前記所定無線子機からの前記第1非関連送信情報を取得できなかった場合であって、前記基
準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの該他機タイムスロットより前の期間で、該取得部により該基準無線子機又は該所定無線子機とは異なる無線子機からの該第1非関連送信情報である他の第1非関連送信情報を取得していた場合には、前記補正部は、該他機タイムスロットに対応する期間内に、該他の第1非関連送信情報に対応する前記補正量に基づいて前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正してもよい。これにより、ある他機タイムスロットにおいて取得部による第1非関連送信情報を取得できない場合でも、内部時刻の補正処理を行う機会を確保することができる。
【0020】
また、上述までの無線通信装置は、前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの、前記基準無線子機又は前記所定無線子機がその親機に前記無線送信を行う、前記所定の時分割多元接続方式に従った他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部により前記基準無線子機又は前記所定無線子機からの前記第1非関連送信情報を取得できなかった場合、前記補正部は、該他機タイムスロットに対応する期間内に、前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正しないように構成されてもよい。このように他機タイムスロットで内部時刻が補正されないと、カウントされる内部時刻にずれが含まれているとそのずれが解消されない。そして、そのような内部時刻が補正されない他機タイムスロットが連続すると、内部時刻のずれが蓄積していくことになる。
【0021】
そこで、上記無線通信装置では、前記取得部により前記基準無線子機又は前記所定無線子機からの前記第1非関連送信情報を取得できない状態が、連続して2以上の所定数の前記他機タイムスロットに対応する期間にわたって続いた後に、所定の他機タイムスロットに対応する期間で該取得部により前記基準無線子機又は前記所定無線子機からの前記第1非関連送信情報が取得できた場合、前記補正部は、該所定の他機タイムスロットに対応する期間内に、該第1非関連送信情報に対応する前記補正量と、該所定数と、に基づいて前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正してもよい。このように連続して第1非関連送信情報を取得できない他機タイムスロット数である所定数を考慮することで、内部時刻の蓄積を踏まえ補正部による補正処理の精度を向上させることができる。
【0022】
ここで、所定無線子機において、該所定無線子機が有する情報をその親機に無線送信するまでに前記基準送信時刻情報が該所定無線子機に到達しない場合も生じ得る。そのような場合には、所定無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該所定無線子機が有する情報に加えて、該基準送信時刻情報が到達しなかったことを意味するエラー情報も共に無線送信するように構成されてもよい。このように所定無線子機が構成されることで、所定無線子機がその親機に無線送信を実行する際に、本発明の無線通信装置は、取得部による取得処理を通して、所定無線子機が基準送信時刻情報を有していないことを把握することが可能となる。
【0023】
そこで、上記の無線通信装置において、前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの、前記基準無線子機又は前記所定無線子機がその親機に前記無線送信を行う、前記所定の時分割多元接続方式に従った他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部が、前記所定無線子機から、前記第1非関連送信情報に代えて、該所定無線子機に対応する親機へ該所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、該エラー情報を含む第2非関連送信情報を、その無線送信に際して取得した場合、前記補正部は、前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正しないように構成されてもよい。
【0024】
また別法として、上記の無線通信装置において、前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの、前記基準無線子機又は前記所定無
線子機がその親機に前記無線送信を行う、前記所定の時分割多元接続方式に従った他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部が、前記所定無線子機から、前記第1非関連送信情報に代えて、該所定無線子機に対応する親機へ該所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、該エラー情報を含む第2非関連送信情報を、その無線送信に際して取得した場合であって、前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの該他機タイムスロットより前の期間で、該取得部が該所定無線子機とは異なる無線子機からの該第1非関連送信情報である他の第1非関連送信情報を取得していた場合には、前記補正部は、該他機タイムスロットに対応する期間内に、該他の第1非関連送信情報に対応する前記補正量に基づいて前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正するように構成されてもよい。これにより、ある他機タイムスロットにおいて取得部により第2非関連送信情報を取得した場合でも、それよりも前に取得した他の第1非関連送信情報を利用することで内部時刻の補正処理を行う機会を確保することができる。
【0025】
また、上記の無線通信装置は、前記自己タイムスロットにおいて前記所定情報を自己に対応した親機に対して送信する送信部を更に備えてもよい。この場合、無線通信装置は、前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクル中、前記自己タイムスロットの直前のタイムスロットであって前記基準無線子機又は前記所定無線子機がその親機に前記無線送信を行う、前記所定の時分割多元接続方式に従った他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部により前記第1非関連送信情報を取得した場合、前記送信部は、前記所定情報とともに該第1非関連送信情報に含まれる前記基準送信時刻情報を自己の親機に対して送信し、前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクル中、前記他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部により前記第1非関連送信情報を取得できなかった場合、前記送信部は、前記所定情報とともに前記基準送信時刻情報が到達しなかったことを意味するエラー情報を自己の親機に対して送信してもよい。
【0026】
すなわち、自己タイムスロットの直前の他機タイムスロットに対応する期間に第1非関連送信情報を取得した場合には、該第1非関連送信情報を利用して補正部による内部時刻を補正するとともに、送信部により第1非関連送信情報に含まれる基準送信時刻情報も自己の親機に無線送信することで、他の無線子機が、そこに含まれる当該基準送信時刻情報を含む送信情報を傍受できるようにする。逆に、自己タイムスロットの直前の他機タイムスロットに対応する期間に第1非関連送信情報を取得できなかった場合には、送信部によりエラー情報も自己の親機に無線送信することで、他の無線子機が、そこに含まれる無線通信装置からの送信情報を傍受した際に基準送信時刻情報が存在しないことを把握することが可能となる。この場合、他の子機は、自身の内部時刻を補正しなくてもよく、又は、他の情報を利用して代替的に自身の内部時刻を補正してもよい。
【0027】
また、上記無線通信装置が上記送信部を備えている場合、無線通信装置は、前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクル中、前記自己タイムスロットまでの期間において、前記取得部により前記第1非関連送信情報を少なくとも一度取得した場合、前記送信部は、前記所定情報とともに該第1非関連送信情報に含まれる前記基準送信時刻情報を自己の親機に対して送信し、前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクル中、前記自己タイムスロットまでの期間において、前記取得部により前記第1非関連送信情報を一度も取得できなかった場合、前記送信部は、前記所定情報とともに前記基準送信時刻情報が到達しなかったことを意味するエラー情報を自己の親機に対して送信してもよい。
【0028】
すなわち、自己タイムスロットまでの期間において少なくとも第1非関連送信情報を取得した場合には、該第1非関連送信情報を利用して補正部により内部時刻を補正するとと
もに、送信部により第1非関連送信情報に含まれる基準送信時刻情報も自己の親機に無線送信することで、他の無線子機が、そこに含まれる当該基準送信時刻情報を含む送信情報を傍受できるようにする。逆に、自己タイムスロットまでの期間において一度も第1非関連送信情報を取得できなかった場合には、送信部によりエラー情報も自己の親機に無線送信することで、他の無線子機が、そこに含まれる無線通信装置からの送信情報を傍受した際に基準送信時刻情報が存在しないことを把握することが可能となる。この場合、他の子機は、自身の内部時刻を補正しなくてもよく、又は、他の情報を利用して代替的に自身の内部時刻を補正してもよい。
【0029】
ここで、高速高信頼性を担保したうえで無線送信を実現するためには、上記のように無線通信装置と基準無線子機との間の内部時刻のずれを可及的に抑制するとともに、自己タイムスロットが、他の無線子機のタイムスロットと干渉しないように決定されることが求められる。そこで、上述までの無線通信装置において、前記基準無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該基準無線子機が有する情報及び該基準無線子機を識別する識別情報に加えて、前記基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成され、前記所定無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該所定無線子機が有する情報及び該所定無線子機を識別する識別情報に加えて、前記基準無線子機を起点として該所定無線子機に到達した前記基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成されてもよい。そして、前記取得部は、前記基準無線子機から、該基準無線子機を識別する識別情報及び前記基準送信時刻情報を含む前記第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得し、又は、前記所定無線子機から、該所定無線子機を識別する識別情報及び該所定無線子機が有する該基準送信時刻情報を含む前記第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得してもよい。その上で、前記無線通信装置は、前記一又は複数の無線子機及び自己の、前記所定の時分割多元接続方式における無線送信の順序に関する送信順序情報を保持する情報保持部と、前記取得部が取得した前記第1非関連送信情報に含まれる前記識別情報、前記第1非関連送信情報の取得時刻、及び前記情報保持部が保持する前記送信順序情報に基づいて、前記自己タイムスロットを決定するタイムスロット決定部と、を更に備えてもよい。なお、当該送信順序情報については、固定的な情報(すなわち、無線送信に関与し、又は関与し得る装置、無線子機等が予め決められている場合の情報)であってもよく、変動的な情報(無線送信に関与する装置、無線子機等が適時変化する場合の情報)であってもよい。
【0030】
上記の構成においては、取得部により取得された第1非関連送信情報には、その情報を送信した送信主体である無線子機を識別するための識別情報が更に含まれている。そのため、本発明に係る無線通信装置は、第1非関連送信情報を取得すると、それがどの無線子機から無線送信されたのかを判断することができる。そこで、タイムスロット決定部は、情報保持部が有する送信順序情報における、第1非関連送信情報に含まれるその識別情報から識別される無線子機と、自己(無線通信装置)との送信順序に関する相関と、第1非関連送信情報の取得時刻、すなわち換言すれば無線子機の送信時刻と関連する時刻とに基づいて、自己が無線送信において所定情報を送信可能となる自己タイムスロットを決定することが可能となる。すなわち、無線送信では、当該無線子機に対する自己の送信順序が送信順序情報に定められているため、その送信順序に関する相関を利用すれば、自己タイムスロットを決定することができる。
【0031】
そして、タイムスロット決定部によって決定された自己タイムスロットを用いて、無線通信装置は所定情報を、他の無線子機と干渉することなく所定の時分割多元接続方式に従ってその親機に無線送信することができる。このように本発明に係る無線通信装置では、取得部により一方向的に取得された第1非関連送信情報を利用して、所定情報を無線送信するための自己タイムスロットが正確に決定されることになる。そのため、無線送信の高速高信頼性を好適に維持することができる。より具体的には、前記タイムスロット決定部
は、前記第1非関連送信情報に含まれる前記識別情報に基づいて該第1非関連送信情報の送信主体である前記基準無線子機又は前記所定無線子機を認識し、前記送信順序情報における該基準無線子機又は該所定無線子機と自己との相関と、前記取得時刻とに基づいて、前記内部タイマー部によりカウントされる自己の前記所定の送信周期内における前記自己タイムスロットを決定してもよい。
【0032】
また、本願発明を、自己が有する所定情報を所定の送信周期で自己に対応した親機に対して無線送信するように構成され、該無線送信は所定の時分割多元接続方式に従って実行される、無線通信装置と、該親機とで形成される無線通信組合せを、複数組有する、無線情報収集システムの側面から捉えることもできる。この場合、前記複数組の無線通信組合せのうち一の無線通信組合せに含まれる前記無線通信装置は基準無線子機であって、該基準無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該基準無線子機が有する情報に加えて、該基準無線子機が無線送信を行う時刻に関する基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成される。また、前記複数組の無線通信組合せのうち前記一の無線通信組合せ以外の無線通信組合せに含まれるそれぞれの前記無線通信装置は、自己内の時刻をカウントする内部タイマー部であって、前記自己タイムスロットは該内部タイマー部によりカウントされた時刻に従い決定される、内部タイマー部と、前記基準無線子機から、該基準無線子機に対応する親機へ前記所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、前記基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得し、又は、前記所定無線子機から、該所定無線子機に対応する親機へ該所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、該所定無線子機が有する該基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得する取得部と、前記内部タイマー部によりカウントされる時刻として表現された、前記取得部による該第1非関連送信情報の取得時刻と、該第1非関連送信情報に含まれる前記基準送信時刻情報とから算出される補正量に基づいて、前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正する補正部と、前記自己タイムスロットにおいて前記所定情報を自己に対応した親機に対して送信する送信部と、を備え、前記複数組の無線通信組合せにおける前記親機のそれぞれは、前記親機に対応する前記無線通信装置から無線送信された前記所定情報を、所定の情報処理装置に送信する親機側送信部を、備える。なお、当該無線情報収集システムの発明には、上記無線通信装置の発明に関し開示した技術思想を、技術的な齟齬が生じない限りで適用することが可能である。
【0033】
また、本願発明を、無線通信装置が有する所定情報を所定の送信周期で自己に対応した親機に対して無線送信する無線通信方法の側面から捉えることもできる。この場合、前記無線通信装置は、該無線通信装置とは異なる一又は複数の無線子機から、該一又は複数の無線子機のそれぞれに対応した親機に対して、該一又は複数の無線子機のそれぞれが有する情報を所定の時分割多元接続方式で無線送信するように構成された該一又は複数の無線子機とともに、該所定の時分割多元接続方式に従った自己タイムスロットで該無線送信を実行する。また、前記一又は複数の無線子機には少なくとも基準無線子機が含まれ、該基準無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該基準無線子機が有する情報に加えて、該基準無線子機が無線送信を行う時刻に関する基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成され、前記一又は複数の無線子機に前記基準無線子機以外の無線子機が含まれる場合、該無線子機である所定無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該所定無線子機が有する情報に加えて、該基準無線子機を起点として該所定無線子機に到達した前記基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成される。更に、前記無線通信装置では、内部タイマー部により自己内の時刻がカウントされ、前記自己タイムスロットは該内部タイマー部によりカウントされた時刻に従い決定される。そして、前記無線通信方法は、前記基準無線子機から、該基準無線子機に対応する親機へ前記所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、前記基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得し、又は、前記所定無線子
機から、該所定無線子機に対応する親機へ該所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、該所定無線子機が有する該基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得するステップと、前記内部タイマー部によりカウントされる時刻として表現された、前記取得部による該第1非関連送信情報の取得時刻と、該第1非関連送信情報に含まれる前記基準送信時刻情報とから算出される補正量に基づいて、前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正するステップと、を含む。なお、当該無線通信方法の発明には、上記無線通信装置の発明に関し開示した技術思想を、技術的な齟齬が生じない限りで適用することが可能である。
【発明の効果】
【0034】
FA分野において高速高信頼性の無線通信による情報収集を可能とする無線通信技術を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明に係る無線情報収集システムの概略構成を示す第1の図である。
図2A】本発明に係る無線情報システムに含まれる基準無線子機の機能ブロック図である。
図2B】本発明に係る無線情報システムに含まれる、基準無線子機以外の無線子機の機能ブロック図である。
図3】本発明に係る無線情報システムに含まれる無線子機で実行される送信処理のフローチャートである。
図4】本発明に係る無線情報システムに含まれる無線子機が有する送信順序情報のデータ構造を示すである。
図5図1に示す無線情報システムで行われる情報授受の流れを示す第1の図である。
図6図5に示す情報授受において、各無線子機2a〜4aで行われるそれぞれの親機への無線送信のタイミングを示した図である。
図7図5に示す情報授受において、無線子機1aで行われるその親機への無線送信のタイミングを示した図である。
図8図1に示す無線情報システムで行われる情報授受の流れを示す第2の図である。
図9】本発明に係る無線情報収集システムの概略構成を示す第2の図である。
図10図9に示す無線情報システムで行われる情報授受の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
<実施例1>
図面を参照して本発明に係る無線情報収集システム(以下、単に「システム」と称する場合もある)10、および当該システムに含まれる情報収集ペア1〜4、情報処理装置20について説明する。なお、以下の実施形態の構成は例示であり、本発明はこの実施の形態の構成に限定されるものではない。図1は、工場等のFA(ファクトリーオートメーション)分野で使用されるシステム10の概略構成、およびそこに含まれる複数の情報収集ペア1〜4、情報処理装置20の配置を示す図である。詳細には、システム10が形成されている領域には、工場内のロボット群21や搬送装置が配置され、そのロボット群によって所定の製品の製造が行われている。そして、その製品製造に関連する様々な情報(例えば、部品の通過や製造装置の状態を表す環境パラメータ(温度や振動等)に関連する情報)が、情報収集ペア1〜4によって情報処理装置20へと収集される。なお、製品製造のためのロボット群21の駆動制御そのものについては、本願発明の中核をなすものではないため、その詳細な説明は省略する。
【0037】
ここで、情報収集ペアについて、情報収集ペア1と情報収集ペア2を例にとって説明す
る。情報収集ペア1は、本発明に係る基準無線子機に相当する無線子機1aを含むペアである。また、情報収集ペア2は、本発明に係る無線通信装置に相当する無線子機2aを含むペアであり、情報収集ペア2に関する説明は、原則として情報収集ペア3、4にも適用される。なお、本実施例では、無線子機2aを無線通信装置に相当すると、情報収集ペア3、4の無線子機3a、4aが所定無線子機に相当することになる。
【0038】
情報収集ペア1、2は、それぞれ、無線子機1a、無線子機2a、及び親機1b、親機2bを有する。無線子機1a、2aは、システム10が配置される製造領域における様々な情報を検出するセンサが搭載されている。例えば、製造ラインにおける部品の通過や近接を検知するための近接センサやその環境パラメータ(温度、湿度、加速度等)を計測するためのセンサが例示できる。そして、その搭載されたセンサによって計測された情報(計測情報)は、無線子機1a、2aから、それぞれの親機1b、2bへ無線送信される。そして、親機1b、2bは情報処理装置20と有線接続されており、無線子機1aから送信されてきた計測情報及び無線子機2aから送信されてきた計測情報は、その有線回路を通じて情報処理装置20に集約され、そこで所定の処理に供されることになる。ここで、無線子機1a、2aに搭載されるセンサとしては、上記近接センサの他に、例えば、温度センサ、湿度センサ、照度センサ、フローセンサ、圧力センサ、地温センサ、パーティクルセンサ等の物理系センサや、COセンサ、pHセンサ、ECセンサ、土壌水分センサ等の化学系センサがある。
【0039】
このように情報収集ペア1での無線子機1aと親機1bとの間や情報収集ペア2での無線子機2aと親機2bとの間では、所定の時分割多元接続方式に従った無線送信(以下、単に「無線送信」と称する場合もある)が行われる。この所定の時分割多元接続方式は、システムに含まれる情報収集ペアによって周期的な情報収集のための無線送信の方式である。したがって、各情報収集ペア間において無線送信の干渉が生じないように、所定の時分割多元接続方式に従った無線送信の送信周期や送信順序等の緒元が決定されている。なお、所定の時分割多元接続方式に従った無線子機1aから親機1bへの無線送信を行うタイミング(タイムスロット)の決定の詳細については、後述する。
【0040】
このように構成されるシステム10では、各情報収集ペア1〜4が有する無線子機1a〜4aで計測情報が取得され、その計測情報が対応する親機1b〜4bに無線送信される。そして、親機に送信された計測情報は、各親機が接続されている情報処理装置20へと集約される。ここで、上記の通り情報収集ペアにおける無線子機と親機との間での無線送信は、所定の時分割多元接続方式を採用しているため、情報収集ペア間の無線送信が干渉しないように無線送信のためのタイムスロットの決定が重要となる。一般には、無線送信のためのタイムスロット決定のために同期通信が行われるが、システム10のように無線送信が行われる領域に姿勢を変化させるロボット群21や移動を行う搬送装置等が存在する場合、これらが無線送信の障害物となり得る。そのため、同期通信が、このような障害物によって遮られ、シャドーイングの影響により送信時期の同期を取ることができなくなると、無線送信の干渉が発生し、無線送信の高速高信頼性を担保することができない。また、各無線子機による無線送信を同期させるためには、各無線子機が有する内部時刻にずれが無いことが前提となるが、一般に各無線子機で内部時刻を発生させるタイマーには時刻ずれが生じ得るため、無線送信の高速高信頼性を担保するためには無線子機間の時刻ずれを適時解消させる必要がある。
【0041】
そこで、本実施例では、情報収集ペアにおける無線送信の高速高信頼性の担保を可能とする、無線子機間の時刻ずれの解消と無線子機から親機への無線送信が許可されるタイムスロットの決定について、以降説明する。そして、図2Aには、当該時刻ずれの解消及びタイムスロットの決定を可能とする無線子機1aの機能ブロック図を示し、図2Bには、当該時刻ずれの解消及びタイムスロットの決定を可能とする無線子機2aの機能ブロック
図を示す。無線子機1a、2aは、内部に演算装置、メモリ等を有し、無線通信機能だけではなく、当該演算装置により所定の制御プログラムが実行されることで様々な機能が発揮される。そして、図2A図2Bに示す機能ブロック図は、無線子機1a、2aの有する機能をイメージ化したものである。
【0042】
先ず、無線子機1aについて説明する。無線子機1aは、機能部として、通信部11、計測部13、計測情報記録部14、制御部15を有している。制御部15は、無線子機1aにおける様々な制御を司る機能部であるが、特に、情報保持部151、取得部152、タイムスロット決定部153、内部タイマー部154、基準送信時刻情報取得部155、送信情報形成部156を有している。情報保持部151は、システム10に参加している情報収集ペアに含まれる無線子機に関する情報を保持する機能部である。当該情報は、システム10において、無線子機からその親機に対して当該無線子機が有する計測情報を、所定の時分割多元接続方式に従って無線送信するための送信順序に関する送信順序情報である。当該情報の具体的な構成については、後述の図4に基づいて説明する。
【0043】
取得部152は、自己(無線子機1a)と異なる無線子機(例えば、無線子機2a)がその親機(例えば、親機2b)に対して送信する計測情報(すなわち、無線子機2aにおいて計測された情報)とともに送信する情報であって、無線子機2aの識別情報を取得する機能部である。なお、無線子機1aの取得部152は、後述するその他の無線子機(例えば、無線子機2a)の取得部159と異なり、当該無線子機の識別情報とともに後述する基準送信時刻情報の取得処理は行わない。これは、無線子機1aは、本発明に係る基準無線子機に相当し、その他の無線子機の内部時刻の基準となる無線子機であり、後述する補正部157による補正処理を行う必要がないからである。取得部152による情報の取得処理は、送信元から本来送信すべき送信先(その親機)への情報の受信に相当する行為ではなく、その情報の送信過程で本来の送信先ではない無線子機1aが傍受、参照する行為に相当するものと言える。
【0044】
次にタイムスロット決定部153は、取得部152によって取得された自己とは異なる無線子機の識別情報と、その取得時刻と、情報保持部151が保持している送信順序情報とに基づいて、自己(無線子機1a)がその計測情報を親機1bに無線送信するためのタイムスロットを決定する機能部である。システム10に参加する情報収集ペアに含まれる無線子機は、所定の時分割多元接続方式に従った無線送信によりその親機に計測情報を周期的に無線送信するため、情報収集ペア間の無線送信に干渉が生じないようにタイムスロット決定部153が自己(無線子機1a)のためのタイムスロットを決定する。タイムスロットの具体的な決定の詳細については後述する。また、内部タイマー部154は、自己(無線子機1a)内の時刻をカウントする機能部である。内部タイマー部154による内部時刻は、他の無線子機と同期されたものではなく、独立してカウントされている。
【0045】
また、基準送信時刻情報取得部155は、無線子機1aからその親機1bへ計測情報を無線送信する時刻を基準送信時刻として、当該基準送信時刻に関する情報である基準送信時刻情報を取得する機能部である。当該基準送信時刻は、内部タイマー部154によりカウントされた時刻により決定される。そして、送信情報形成部156は、親機1bに送信されるべき送信情報を形成する機能部である。当該送信情報には、センサ12によって計測された計測情報、上記基準送信時刻情報、及び自己の識別情報が含まれる。
【0046】
計測部13は、センサ12を介して計測を行う機能部である。そして、この計測部13による計測情報は、制御部15の指示の下、計測情報記録部14によって随時メモリ内に格納されていく。この計測情報記録部14は制御部15と相互作用するように形成され、制御部15からの指示に従い、記録された計測情報が制御部15に引き渡されて、送信情報形成部156により親機1bへの送信情報の形成が行われることになる。
【0047】
そして、通信部11は、無線子機1aの外部との通信、すなわち情報の送受信を行う機能部である。具体的には、通信部11は、制御部15と相互作用するように形成される。その結果、通信部11は、記録された計測情報に基づいて生成された送信情報の親機1bへの送信に携わるとともに、取得部152による情報取得のための受信(傍受)にも携わることになる。
【0048】
次に、無線子機2aについて説明する。無線子機2aは、機能部として、通信部11、計測部13、計測情報記録部14、制御部15を有している。制御部15は、無線子機2aにおける様々な制御を司る機能部であるが、特に、情報保持部151、取得部159、タイムスロット決定部153、内部タイマー部154、補正部157、送信情報形成部158を有している。なお、これらの機能部のうち無線子機1aが有する機能部と実質的に同一のものについては同一の参照番号を付すことで、その詳細な説明は省略する。
【0049】
ここで、無線子機2aが有する取得部159は、自己(無線子機2a)と異なる無線子機(例えば、無線子機1a)がその親機(例えば、親機1b)に対して送信する計測情報(すなわち、無線子機1aにおいて計測された情報)とともに送信する情報であって、自己と異なる無線子機の識別情報及び上記基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を取得する機能部である。このように無線子機2aの取得部159は、無線子機1aの取得部152と異なり、当該無線子機の識別情報とともに基準送信時刻情報の取得処理を行う。これは、無線子機2aは、本発明に係る基準無線通信装置に相当し、基準無線子機である無線子機1aの基準送信時刻に基づいて補正部157による補正処理を行うからである。また、取得部159は、自己と異なる無線子機の識別情報に加えて、上記基準送信時刻情報に代えてエラー情報を含む第2非関連送信情報も取得し得る。当該エラー情報は、無線子機1a以外の無線子機に基準送達時刻情報が到達していないことを意味する情報であり、その詳細は後述する。なお、この第1非関連送信情報及び第2非関連送信情報は、自己(無線子機2a)がその親機2bに送信すべき情報とは関連しない情報であり、また自己(無線子機2a)が送信先となっていない情報である。したがって、取得部159による第1非関連送信情報及び第2非関連送信情報の取得は、送信元から本来送信すべき送信先(その親機)への情報の受信に相当する行為ではなく、その情報の送信過程で本来の送信先ではない無線子機が傍受、参照する行為に相当するものと言える。なお、本実施例では、第1非関連送信情報と第2非関連送信情報を「非関連送信情報」と総称する場合もある。
【0050】
次に補正部157は、取得部159によって取得された非第1関連送信情報に含まれる基準送信時刻情報に基づいて、内部タイマー部154によってカウントされている内部時刻を補正する機能部である。当該補正処理の詳細については後述する。そして、送信情報形成部158は、親機2bに送信されるべき送信情報を形成する機能部である。当該送信情報には、センサ12によって計測された計測情報(計測情報記録部14に記録されている計測情報)、上記基準送信時刻情報、及び自己の識別情報が含まれる。また、別法として、当該送信情報には、センサ12によって計測された計測情報、上記エラー情報、及び自己の識別情報が含まれる場合もある。
【0051】
<送信処理>
図2A及び図2Bに示すように構成される無線子機を有する情報収集ペアによる計測情報の収集のための送信処理、すなわち情報収集ペアにおける無線子機で行われる、親機への上記送信情報の送信処理について、図3及び図4に基づいて説明する。システム10に参加する情報収集ペア間では、各ペアに含まれる無線子機からの無線送信は所定の時分割多元接続方式に従って行われる際にその無線送信同士が干渉しないように、基準無線子機である無線子機1a以外の無線子機においては、その内部時刻が、無線子機1aを起点と
して各無線子機に到達する基準送信時刻情報に基づいて補正されるとともに、各無線子機が有するタイムスロット決定部153が決定するタイムスロットに従って無線送信が実行される。図3に示すフローチャートに係る送信処理は、無線子機1a以外の無線子機で行われる処理であり、各無線子機において所定の制御プログラムが実行されることで制御部15によって実現される。また、無線子機1aにおいては、内部時刻の補正処理(後述のS107、S109、S113の処理)は行われないが、タイムスロット決定部153によるタイムスロットの決定に関する処理は行われる。なお、図3に示す送信処理の説明においては、例示的に無線子機2aにおいて実行されているものとする。
【0052】
先ずS101では、取得部152によって非関連送信情報が取得されたか否かが判定される。当該非関連送信情報には、上記の第1非関連送信情報と第2非関連送信情報とが含まれ、何れの非関連送信情報にも、当該情報を送信した送信主体である無線子機を識別するための識別情報は、共通に含まれている。これらの非関連送信情報は、自己(無線子機2a)以外の無線子機からその親機に対して送信された送信情報を取得部159が取得(傍受、参照)したものである。そしてS101で肯定判定されるとS102へ進み、否定判定されるとS110へ進む。そして、S102では、S101で取得されたと判定された非関連送信情報が、前回に送信情報を送信してから自己(無線子機2a)の1送信周期内での最初の非関連送信情報であるか否かが判定される。S102で肯定判定されるとS103及びS104を経てS105へ進み、否定判定されると直接S105へ進む。S103及びS104は、タイムスロット決定部153による自己タイムスロットの決定に関連する処理である。したがって、当該自己タイムスロットの決定に関連する処理は、S102で肯定判定されたとき、すなわち自己(無線子機2a)の1送信周期内での最初の非関連送信情報が取得されたときにのみ実行されることになる。
【0053】
そこで、S103では、自己(無線子機2a)の1送信周期内での最初の非関連送信情報に含まれている、当該最初の非関連送信情報を送信した送信元である無線子機の識別情報の抽出が行われる。例えば、当該最初の非関連送信情報を送信したのが無線子機1aだとすると、そこに含まれる無線子機1aの識別情報が抽出される。この抽出によって、自己(無線子機2a)は、システム10に参加している情報収集ペアのうち無線子機1aから非関連送信情報を取得したことを認識することができる。S103の処理が終了すると、S104へ進む。
【0054】
S104では、上記最初の非関連送信情報の取得時刻と、S103で抽出された送信元となる無線子機1aの識別情報と、情報保持部151が有する送信順序情報に基づいて、自己(無線子機2a)が次に送信情報を所定の時分割多元接続方式に従って無線送信する際のタイムスロットである自己タイムスロットが決定される。なお、最初の非関連送信情報の取得時刻は、当該最初の非関連送信情報が取得部159によって取得された時刻であって、自己(無線子機2a)における内部タイマー部154のカウントによって特定される時刻とされる。また、情報保持部151が有する送信順序情報の構成を、図4に示す。送信順序情報では、システム10に参加する4つの情報収集ペアに含まれる無線子機の識別情報と送信順序が関連付けられている。図4に示す例では、システム10における無線送信の干渉回避を可能とするために、無線子機1a、2a、3a、4aの順序で、時分割で無線送信を行うことが定められている。なお、最終順序として定められている無線子機4aの次には、最初順序として定められている無線子機1aが続くことになる。
【0055】
ここで、所定の時分割多元接続方式に従った無線送信での送信周期を40msecとし、その時間は内部タイマー部154のカウントによる40クロックに相当するものとする。図4に示す送信順序情報に従えば、上記最初の第1非関連送信情報を送信した無線子機1aに対して、自己(無線子機2a)は、その次に無線送信を行うことになる。そこで、無線子機1aが上記の最初の非関連送信情報を送信した時刻を自己(無線子機2a)が当
該最初の非関連送信情報が取得された時刻とみなすと、その取得時刻から、その次の無線子機として無線送信を行うための自己タイムスロットが、タイムスロット決定部153によって決定されることになる。なお、別法として、無線子機1aが上記の最初の非関連送信情報を送信した時刻として、当該非関連送信情報が第1非関連送信情報である場合には、そこに含まれている基準送信時刻情報を利用してもよい。システム10には4つの無線子機による無線送信が、所定の時分割多元接続方式に従って行われることから、1つの無線子機に対して最大で10msecの長さ(10クロック分の長さ)のタイムスロットを割り当てることができる。そこで、無線子機1aからの最初の非関連送信情報の取得時刻を基準として、1つの無線子機分のタイムスロット長さである10msec(10クロック分)後の時刻から始まる10msec(10クロック分)の期間が、自己(無線子機2a)のための自己タイムスロットとしてタイムスロット決定部153によって決定される。S104の処理が終了すると、S105へ進む。
【0056】
なお、次のS105〜S109の処理は、自己(無線子機2a)の内部時刻の補正に関する処理が行われるが、当該補正処理の説明をする前に、S101で否定判定されてS110へ進んだ場合の処理について説明する。S110では、前回に送信情報を送信してから自己(無線子機2a)の1送信周期が経過したか否かが判定される。すなわち、S110ではその1送信周期内にいずれの無線子機からも非関連送信情報を取得することができなかったか否かが判定される。S110で肯定判定されるとS111へ進み、否定判定されるとS112へ進む。これにより、自己(無線子機2a)において1送信周期内に、他の無線子機から第1非関連送信情報又は第2非関連送信情報を取得することができなかった場合には、S111の処理が行われることになる。そして、S111では、代替タイミングの決定が行われる。代替タイミングは、自己(無線子機2a)においてタイムスロット決定部153による自己タイムスロットの決定が行えなかった場合に、次の送信情報の無線送信のために代替的に決定される送信タイミングである。本実施例の場合、当該1周期に最も近い周期内で決定された過去の自己タイムスロットを、代替タイミングとして利用する。S111の処理が終了すると、S114へ進む。また、S110で否定判定されると、S112及びS113へ進むが、S112及びS113では、自己(無線子機2a)の内部時刻の補正に関する処理が行われる。その詳細については後述する。
【0057】
ここで、話をS105の処理に戻す。S104の処理後、又は、S102で否定判定された後、S105では、取得部159で取得された非関連送信情報が、第1関連送信情報であるか否かが判定される。S105で肯定判定されるとS106及びS107へ進み、S105で否定判定されると、すなわち当該非関連送信情報が第2非関連送信情報である場合には、S108及びS109へ進む。
【0058】
ここで、S106では、取得部159で取得された非関連送信情報が第1非関連送信情報であることを踏まえ、そこに含まれている基準送信時刻情報が抽出される。上記の通り、無線子機1aがその親機1bに無線送信を行う場合、計測情報と無線子機1aの識別情報と共に、基準送信時刻情報取得部155で取得された基準送信時刻情報が親機1bに対して無線送信され、その情報内容を、無線子機2aの取得部159が取得する。S106では、その取得された情報から基準送信時刻情報が抽出されることになる。また、後述するように、無線子機2a、3a、4aにおいては、このように他の無線子機の無線送信の際に基準送信時刻情報を抽出した場合、自己での計測情報の無線送信の際には抽出した基準送信時刻情報を計測情報および自己の識別情報と共に無線送信する。このような構成により、S106では、基準無線子機ではない無線子機からその親機に無線送信される場合でも、取得部159が取得した第1非関連送信情報から、基準送信時刻情報が抽出されることになり、他の無線子機が、基準送信時刻情報を取得できる機会を確保することができる。
【0059】
S106の処理が終了すると、S107へ進む。S107では、S106で抽出された基準送信時刻情報に基づいて、自己(無線子機2a)の内部時刻の補正が行われる。以下にその具体的な補正処理について説明する。ここで、基準送信時刻情報に基づく基準送信時刻をTS1とするとともに、基準送信時刻情報を含む第1非関連送信時刻情報を取得した時刻をt’とする。前者TS1は、基準無線子機である無線子機1aの内部時刻に従って特定される時刻であり、後者t’は、取得部159による取得を行った無線子機(例えば、無線子機2a)の内部時刻に従って特定される取得時刻である。ここで、取得時刻t’に基づいて、無線子機2aの内部時刻に従った、基準無線子機である無線子機1aによる送信時刻t1を、以下の式1に従って算出できる。なお、ここで、タイムスロット番号nは、送信周期の1サイクルにおいて基準無線子機である無線子機1aがその親機1bに無線送信を行うタイムスロットの番号を1としたときに、図4に示す送信順序に従ってインクリメントされる。したがって、無線子機2aがその親機2bに無線送信を行うタイムスロットの番号nは2となり、無線子機3aがその親機3bに無線送信を行うタイムスロットの番号nは3となり、無線子機4aがその親機4bに無線送信を行うタイムスロットの番号nは4となる。
t1 = 取得時刻t’−10msec×(タイムスロット番号n−1)−処理時間Δt ・・・(式1)
したがって、例えば、基準無線子機である無線子機1aがその親機1bに無線送信を行うタイムスロットにて、無線子機2aが第1非関連送信情報を取得した場合には、式1においてタイムスロット番号nに1を代入すればよい。また、別の例として、無線子機3aがその親機に無線送信を行うタイムスロットにて、無線子機2aが第1非関連送信情報を取得した場合には、式1においてタイムスロット番号nに3を代入すればよい。また、上記10msecは、予め定められているタイムスロットの長さであり、処理時間Δtは、無線子機内での情報取得のための処理(ソフトウェア処理等)に要する時間であり、予め知られている時間とされる(具体的には、図5に示す処理時間Δtに相当)。
【0060】
ここで、基準無線子機である無線子機1aの内部時刻と、無線子機2aの内部時刻との間にずれが生じていない場合には、理論的に、基準送信時刻TS1と、上記式1に従って算出された送信時刻t1とが一致する。基準送信時刻TS1と算出された送信時刻t1との間に時刻ずれToffset(=TS1−t1)が存在する場合は、無線子機1aの内部時刻を基準としたときに無線子機2aの内部時刻がずれていることを意味することから、時刻ずれToffsetに基づいて内部時刻を補正することで、無線子機2aの内部時刻を、基準無線子機である無線子機1aと一致させることが可能となる。そこで、S107では、補正部157により、S106で抽出された基準送信時刻情報に基づいて上記式1に従って時刻ずれToffsetを算出し、無線子機2aの内部時刻が補正され、以て、無線子機間の時刻ずれが解消される。具体的には、Toffset<0である場合には、無線子機2aの内部時刻を|Toffset|分、早める補正を行い、逆に、Toffset>0である場合には、無線子機2aの内部時刻を|Toffset|分、遅くする補正を行う。S107の処理が終了すると、S114へ進む。当該時刻ずれが、本発明の補正量に相当する。
【0061】
次に、S105で否定判定されS108に進んだ場合について説明する。ここで、取得部159で取得された非関連送信情報が第1非関連送信情報でない場合、すなわち第2非関連送信情報である場合には、第2非関連送信情報には、基準送信時刻情報に代えてエラー情報が含まれているため、取得した第2非関連送信情報に基づいて上述のS107で示したように補正部157による補正処理は行えない。そこで、この点を踏まえ、S108では、基準無線子機である無線子機1aによる無線送信を基準としたときの送信周期の1サイクルにおいて以前に行われたS107の処理で使用された基準送信時刻情報であって、無線子機2aのメモリ内に保持されている基準送信時刻情報の中で最新の基準送信時刻情報が読み出される。そして、S109で、その読み出された基準送信時刻情報に基づい
て、補正部157による補正処理が行われる。また、エラー情報を含む第2非関連送信情報を取得した場合の当該補正処理の別法として、過去のタイムスロットで取得した複数回の基準送信時刻情報により算出された補正量を記憶しておき、その複数の補正量の平均値や中央値を用いてもよい。当該補正処理の更なる別法として、システム10において図3に示す送信処理が運用される前の段階で、ロボット群21を稼働させた状態で当該送信処理を試行し、その際に取得された第1非関連送信情報に含まれていた基準送信時刻情報により算出された複数回分の補正量に基づいたその平均値や中央値等を、各無線子機が予め記憶しておく。そして、第2非関連送信情報を取得した場合には、その記憶してある補正量を利用してS109の補正処理を行ってもよい。
【0062】
次に、S110で否定判定されS112に進んだ場合について説明する。ここで、取得部159によって第1非関連送信情報も第2非関連送信情報も取得されていない場合、上述のS107で示したように補正部157による補正処理は行えない。そこで、この点を踏まえ、S108と同様にS112でも、上記無線子機2aのメモリ内に保持されている基準送信時刻情報の中で最新の基準送信時刻情報が読み出される。そして、S113で、その読み出された基準送信時刻情報に基づいて、補正部157による補正処理が行われる。また、別法として、過去複数回の補正量の平均値等や、予めの試行運転で得られた補正量を利用して、S113の補正処理を行ってもよい。
【0063】
そして、S107、S109、S113の処理後、S114では、S104での自己タイムスロットの決定、又はS111での代替タイミングの決定を踏まえて、その決定されたタイミングが到達し、送信情報の送信が可能になったか否かが判定される。なお、タイミングの到達は、内部タイマー部154のカウントに従って判定される。S114で肯定判定されるとS115へ進み、送信情報形成部158によって送信情報の形成が行われ、その形成された送信情報が、通信部11を介して親機2bへ無線送信される。この送信情報形成部158による送信情報の形成では、計測情報記録部14に記録されている計測情報と自己(無線子機2a)の識別情報に、取得部159によって取得された第1非関連送信情報に含まれる基準送信時刻情報、又は、第2非関連送信情報に含まれるエラー情報を加えて送信情報が形成される。また、第1非関連送信情報及び第2非関連送信情報のいずれも取得できなかった場合には、計測情報と自己(無線子機2a)の識別情報に、新たに生成したエラー情報を加えて送信情報が形成される。
【0064】
送信情報形成部158による送信情報の形成の別形態について、更に言及する。取得部159により第2非関連送信情報が取得された場合、又は、取得部159により何れの非関連送信情報が取得されなかった場合であっても、基準無線子機である無線子機1aによる無線送信を基準としたときの送信周期の1サイクルにおいて、以前に取得部159により第1非関連送信情報が少なくとも一度取得されている場合には、その第1非関連送信情報に含まれている基準送信時刻情報を含めて送信情報を形成するようにしてもよい。
【0065】
このように上記送信処理では補正部157により内部時刻の補正処理が行われるため、無線子機2aの内部時刻を可及的に基準無線子機である無線子機1aの内部時刻に合わせることが可能となる。特に、原則として、第1非関連送信情報を取得する度に、その取得された第1非関連送信情報に含まれる基準送信時刻情報に基づいて内部時刻の補正処理が行われるため、高頻度の内部時刻の補正が行われることになる。その結果、内部タイマー部154のカウントに起因する時刻ずれを逐次補正することができ、以て、タイムスロット決定部153によって決定された自己タイムスロットに正確に従って無線送信を実行できることになる。当該補正処理については、補正部157を有する無線子機3a、4aについても同様に適用できる。また、S109、S113の補正処理では、その時点で抽出された基準送信時刻情報は利用されず、メモリ内に保持されている基準送信時刻情報が利用されているが、内部時刻の補正頻度を確保する点に立てば、有意な処理である。なお、
別法として、エラー情報を含む第2非関連送信情報を取得した場合(S105で否定判定された場合)、又は、第1非関連送信情報も第2非関連送信情報も取得しなかった場合(S110で否定判定された場合)には、上記補正処理を行わないようにしてもよい。
【0066】
また、自己(無線子機2a)は、送信情報を送信するための自己タイムスロットは、取得部159によって取得された非関連送信情報に基づいて決定される。この非関連送信情報は、自己以外の無線子機からその親機に対して周期的に送信されている情報であり、自己からの要求に従って送信されたものではなく、自己にとってはあくまでも受動的に取得した情報である。そのため、非関連送信情報の取得は比較的容易でありまたその取得に要する時間は極めて短時間である。仮に、非関連送信情報を1送信周期内に取得できない場合でも、代替的に決定されたタイミングで無線送信が行われるため計測情報の収集が阻害されることも可及的に回避される。このような観点から、図3に示す送信処理は、特にFA分野において高速高信頼性の無線送信による情報収集を可能とするものである。
【0067】
<システム10における送信情報の無線送信の流れ1>
ここで図3に示す送信処理を、情報収集ペア2〜4のそれぞれに含まれる無線子機2a〜4aがそれぞれ実行したときに、システム10において行われる送信情報の収集のための無線送信の処理の流れについて、図5に基づいて説明する。なお、図5において、ペア1〜ペア4の各軸は、各情報収集ペアに含まれる無線子機の処理を表す。図5に示す処理の流れでは、時刻T1において、情報収集ペア1の無線子機1aから親機1bへの送信情報の無線送信が行われる。なお、図5に示す時刻T1〜T5は、基準無線子機である無線子機1aの内部時刻に従って特定された時刻である。なお、無線子機1aにおける無線送信については、内部時刻の補正処理が行われないことから、図3に示す送信処理のうち内部時刻の補正に関連する処理を除いた処理によって実行される。また、その際の送信情報は、送信情報形成部156によって、計測情報と無線子機1aの識別情報に、基準送信時刻情報取得部155によって取得された基準送信時刻情報が加えられて形成される。そして、この無線子機1aによる送信情報の無線送信に対応して、概ね同時刻において情報収集ペア2の無線子機2a、情報収集ペア3の無線子機3a、情報収集ペア4の無線子機4aのそれぞれが有する取得部159が、当該送信情報を、それぞれの無線子機の第1非関連送信情報として取得する。
【0068】
そして、第1非関連送信情報を取得した無線子機2a〜4aのそれぞれにおいて、タイムスロット決定部153が各無線子機のためのタイムスロットが決定される。ここで、無線子機2a〜4aのそれぞれにおける、第1非関連送信情報の取得時刻T1と、決定されるそれぞれのタイムスロットts2〜ts4との相関を図6に示す。図6は上段に無線子機2aにおける当該相関を示し、中段は無線子機3aにおける当該相関を示し、下段は無線子機4aにおける当該相関を示している。図4の送信順序情報に示すように無線子機2aは無線子機1aの次に無線送信することとなっている。そこで、無線子機1aからの第1非関連送信情報の取得時刻T1を基準として、1つの無線子機分のタイムスロット長さである10msec(図中のΔt2であり、10クロック分)後の時刻T2から始まる10msec(10クロック分)の期間が、無線子機2aの無線送信のためのタイムスロットts2として決定される。更に、タイムスロットts2が決定された後に、無線子機2aの内部時刻の補正が行われる。そして、補正された内部時刻で特定される時刻T2が、無線子機2aのタイムスロットts2の開始タイミングとされる。
【0069】
そして、無線子機3aについても同じように、図4の送信順序情報を考慮して、無線子機1aからの第1非関連送信情報の取得時刻T1を基準として、2つの無線子機分のタイムスロット長さである20msec(図中のΔt3であり、20クロック分)後の時刻T3から始まる10msec(10クロック分)の期間が、無線子機3aの無線送信のためのタイムスロットts3として決定される。そして、無線子機2aと同じように、無線子
機3aの内部時刻も補正され、補正された内部時刻で特定される時刻T3が、無線子機3aのタイムスロットts3の開始タイミングとされる。また、無線子機4aについても同じように、図4の送信順序情報を考慮して、無線子機1aからの第1非関連送信情報の取得時刻T1を基準として、3つの無線子機分のタイムスロット長さである30msec(図中のΔt4であり、30クロック分)後の時刻T4から始まる10msec(10クロック分)の期間が、無線子機4aの無線送信のためのタイムスロットts4として決定される。そして、無線子機2aと同じように、無線子機4aの内部時刻も補正され、補正された内部時刻で特定される時刻T4が、無線子機4aのタイムスロットts4の開始タイミングとされる。
【0070】
そして、このように決定された各タイムスロットts2、ts3、ts4に含まれる時刻T2、T3、T4において、無線子機2a〜4aのそれぞれが対応する親機2b〜4bに送信情報を無線送信することになる。なお、図5に示す例では、送信順序情報で定められた送信順序に従い、無線子機1aに続いて、順次、無線子機2a、3a、4aが無線送信を行うが、タイムスロットts2で無線子機2aがその親機2bに無線送信する際に、無線子機3a、4aは、その送信情報を第1非関連送信情報として取得し、タイムスロットts2でも再びそれぞれの内部時刻の補正を行う。同じように、タイムスロットts3で無線子機3aがその親機3bに無線送信する際に、無線子機2a、4aは、その送信情報を第1非関連送信情報として取得し、タイムスロットts3でも再びそれぞれの内部時刻の補正を行い、タイムスロットts4では無線子機4aがその親機4bに無線送信する際に、無線子機2a、3aは、その送信情報を第1非関連送信情報として取得し、タイムスロットts4でも再びそれぞれの内部時刻の補正を行う。このように各無線子機の自己タイムスロットを決定した後でも再度内部時刻の補正を行うことで、時刻ずれを可及的に解消した上で決定された自己タイムスロットでの無線送信を実現でき、以て、高速高信頼性の情報収集が可能となる。
【0071】
なお、繰り返しになるが、タイムスロットts3における無線子機3aでの内部時刻の補正について、図5に基づいて具体的に説明する。無線子機3aが無線送信を行った際に、無線子機2aはその送信情報を取得するのに要する処理時間がΔtで表されており、また、無線子機2aによるその取得時刻t’は、無線子機2aの内部時刻に従って特定される時刻である。ここで、タイムスロットts3のタイムスロット番号nは3であるため、式1に従って算出される送信時刻t1は、t1=t’−10msec×2−Δtで表され、当該送信時刻t1と基準送信時刻TS1との差分である時刻ずれToffsetによって内部時刻の補正が行われることになる。
【0072】
ここで、時刻T4での無線子機4aによる送信情報の無線送信に対応して、同時刻において情報収集ペア1の無線子機1aが有する取得部152が、当該送信情報を取得し、その後、タイムスロット決定部153が次の無線子機1aでの無線送信のためのタイムスロットts1を決定する。このときの無線子機1aにおける取得時刻T4と、決定されるタイムスロットts1との相関を図7の上段に示す。図4の送信順序情報に示すように無線子機1aは無線子機4aの次に無線送信することとなっている。そこで、無線子機4aからの第1非関連送信情報の取得時刻T4を基準として、1つの無線子機分のタイムスロット長さである10msec(図中のΔt1であり、10クロック分)後の時刻T5から始まる10msec(10クロック分)の期間が、無線子機1aの無線送信のためのタイムスロットts1として決定される。なお、無線子機1aは基準無線子機であるため、無線子機1aにおいてはその内部時刻の補正は行われない。
【0073】
なお、図7の下段には、情報収集ペア1の無線子機1aが有する取得部152が、無線子機3aによる送信情報を取得し、その後、タイムスロット決定部153が次の無線子機1aでの無線送信のためのタイムスロットを決定した場合の、取得時刻T3と、決定され
るタイムスロットts1との相関を示している。この場合でも、タイムスロットts1は、図4の送信順序情報に基づいて決定されるため、図7の上段で示されたタイムスロットts1と一致することになる。そして、このように決定されたタイムスロットts1に含まれる時刻T5において、無線子機1aが親機1bに送信情報を無線送信する。
【0074】
<その他の内部時刻の補正例>
図5に示すように、無線子機2a〜4aにおいて送信情報をその親機2b〜4bに無線送信する場合、それぞれの無線子機の自己タイムスロットでは、その内部時刻の補正は行われない。そして、その次に迎える他の無線子機のタイムスロットに対応する期間で内部時刻の補正が行われる。例えば、タイムスロットts2で無線子機2aがその親機2bに無線送信を行う場合、タイムスロットts2では無線子機2aは内部時刻の補正は行わずに、次の無線子機3aの自己タイムスロットts3に対応する期間で内部時刻の補正を行っている。このような場合、無線子機2aにおいてタイムスロットts3に対応する期間で算出される時刻ずれは、いわば2つのタイムスロット分蓄積された時間でのずれ量となるため、そのまま算出された時刻ずれに基づいて内部時刻の補正を行うと、補正量が大きくなり過ぎる場合がある。そこで、このように、無線子機の自己タイムスロットの次に迎える他の無線子機のタイムスロットに対応する期間で内部時刻の補正を行う場合には、式1に従って算出される時刻ずれ|Toffset|の半分の値に基づいて、無線子機の内部時刻の補正を行ってもよい。
【0075】
<システム10における送信情報の無線送信の流れ2>
システム10における送信情報の無線送信の別の流れについて、図8に基づいて説明する。図8に示す処理の流れは、時刻T2において情報収集ペア4の無線子機4aが、無線子機2aからの送信情報を非関連送信情報として取得できなかった点、時刻T3において情報収集ペア4の無線子機4aが、無線子機3aからの送信情報を非関連送信情報として取得できなかった点、時刻T4において情報収集ペア3の無線子機3aが、無線子機4aからの送信情報を非関連送信情報として取得できなかった点で、図5に示す処理の流れと異なる。このような非関連送信情報の取得失敗の要因としては、ロボット群21によるシャドウイング等が挙げられる。
【0076】
このような場合、非関連送信情報を取得できなかった無線子機においても、基準無線子機である無線子機1aによる無線送信を基準としたときの送信周期の1サイクルにおいて以前に取得された非関連送信情報から抽出された基準送信時刻情報を用いて、内部時刻の補正が行われる(S113の処理)。例えば、タイムスロットts2、ts3における無線子機4aでの内部時刻の補正については、タイムスロットts1で取得された非関連送信情報(第1非関連送信情報)から抽出された基準送信時刻情報が利用される。また、別法として、過去複数回の内部時刻の補正量の平均値等や、予めの試行運転で得られた内部時刻の補正量を利用して、上記補正を行ってもよい。
【0077】
また、基準無線子機である無線子機1aによる無線送信を基準としたときの送信周期の1サイクルにおいて、非関連送信情報(第1非関連送信情報)が取得できなかった無線子機(例えば、無線子機4a)においては、タイムスロットts4でその親機4bに無線送信をする場合の送信情報には、計測情報及び無線子機4aの識別情報に加えて、直前のタイムスロットts3で非関連送信情報を取得できず基準送信時刻情報が無線子機4aに到達していないことを意味するエラー情報を含めてもよい。このようにエラー情報を含む送信情報を取得した無線子機(例えば、タイムスロットts4での無線子機2a)では、第2非関連送信情報を取得することになるため、その場合は、基準無線子機である無線子機1aによる無線送信を基準としたときの送信周期の1サイクルにおいて以前に取得された非関連送信情報から抽出された基準送信時刻情報を用いて、内部時刻の補正が行われる(S109の処理)。また、別法として、過去複数回の内部時刻の補正量の平均値等や、予
めの試行運転で得られた内部時刻の補正量を利用して、上記補正を行ってもよい。なお、無線子機4aは、基準無線子機である無線子機1aによる無線送信を基準としたときの送信周期の1サイクル内のタイムスロットts1で、第1非関連送信情報を取得し、そこから基準送信時刻情報が抽出されている。そこで、別法として、無線子機4aにおいては、タイムスロットts4でその親機4bに無線送信をする場合の送信情報には、計測情報及び無線子機4aの識別情報に加えて、タイムスロットts1で抽出された基準送信時刻情報を含めてもよい。この場合、タイムスロットts4で無線子機2aは、当該基準送信時刻情報を利用して内部時刻の補正を行うことができる。
【0078】
<その他の内部時刻の補正例>
無線子機2a〜4aが非関連送信情報を取得できなかった場合、又は、エラー情報を含む第2非関連送信情報を取得した場合、そのタイムスロットに対応する期間で無線子機2a〜4aは内部時刻を補正しなくてもよい。なお、この場合、内部時刻を補正しないタイムスロットに対応する期間が連続すると、その分、その無線子機では内部時刻のずれが蓄積されていくことになる。そのため、そのまま算出された時刻ずれに基づいて内部時刻の補正を行うと、補正量が大きくなり過ぎる場合がある。そこで、このように内部時刻を補正しないタイムスロットに対応する期間が連続した場合、その後、内部時刻の補正を行う場合には、式1に従って算出される時刻ずれ|Toffset|の値を、当該連続数で割った値に基づいて、無線子機の内部時刻の補正を行ってもよい。
【0079】
<実施例2>
ここで、図9に、本発明の第2の実施例に係るシステム10の概略構成を示す。図1に示すシステム10の構成のうち、図1に示すシステム10の構成と実質的に同一のものについては同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。ここで、図9に示すシステム10と図1に示すシステム10とで異なる点は、情報収集ペア4に関する構成である。具体的には、図9に示すシステム10では、情報収集ペア4は、2つの無線子機4a1、4a2を有しており、更に、それらの共通の親機4bを有している。したがって、無線子機4a1、4a2のそれぞれからの送信情報が、所定の時分割多元接続方式に従って共通の親機4bに無線送信され、情報処理装置20に収集されていく。このようなシステム10に参加する各無線子機は、参加する全ての無線子機の送信順序に関する送信順序情報を有することで、上述した自己タイムスロットの決定、及び無線子機1a以外の無線子機における内部時刻の補正が行われ、干渉を回避しながらの送信情報の無線送信が実現される。
【0080】
そこで、図10に、図9に示すシステム10において行われる送信情報の収集のための無線送信の処理の流れを示す。なお、図10においては、説明を簡便にするために情報収集ペア2に関する記載は省略されている。図10に示す処理の流れにおいては、情報収集ペア1の無線子機1aから親機1bに送信情報が送信された際に、その送信情報を他の無線子機が第1非関連送信情報として取得することを試みる。その結果、全ての無線子機が第1非関連送信情報を取得でき、それぞれの自己タイムスロットが決定されるとともに、それぞれの内部時刻の補正が行われる。また、情報収集ペア4に着目したとき、例えば、無線子機4a2は、同じ情報収集ペア4に属する無線子機4a1がタイムスロットts14で親機4bに送信した送信情報を第1非関連送信情報として取得し、それに基づいて内部時刻の補正を行う。すなわち、無線子機4a1からの送信情報は、無線子機4a2にとっては共通の親機4bへの送信情報であるが、そのような送信情報も第1非関連送信情報として内部時刻の補正のために利用することが可能である。なお、図10に示す処理の流れでは、無線子機4a2から親機4bへ送信された送信情報が、無線子機1aにとって非関連送信情報として取得され、その後の無線子機1aの自己タイムスロットの決定に供される。
【符号の説明】
【0081】
1、2、3,4・・・・情報収集ペア
1a、2a、3a、4a・・・・無線子機
1b、2b、3b、4b・・・・親機
10・・・・無線情報収集システム(システム)
20・・・・情報処理装置
21・・・・ロボット群
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2018年5月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自己が有する所定情報を所定の送信周期で自己に対応した親機に対して無線送信するように構成された無線通信装置であって、該無線通信装置とは異なる一又は複数の無線子機から、該一又は複数の無線子機のそれぞれに対応した親機に対して、該一又は複数の無線子機のそれぞれが有する情報を所定の時分割多元接続方式で無線送信するように構成された該一又は複数の無線子機とともに、該所定の時分割多元接続方式に従った自己タイムスロットで該無線送信を実行する、無線通信装置であって、
前記一又は複数の無線子機には少なくとも基準無線子機が含まれ、該基準無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該基準無線子機が有する情報に加えて、該基準無線子機が無線送信を行う時刻に関する基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成され、
前記一又は複数の無線子機に前記基準無線子機以外の無線子機が含まれる場合、該無線子機である所定無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該所定無線子機が有する情報に加えて、該基準無線子機を起点として該所定無線子機に到達した前記基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成され、
前記無線通信装置は、
自己内の時刻をカウントする内部タイマー部であって、前記自己タイムスロットは該内部タイマー部によりカウントされた時刻に従い決定される、内部タイマー部と、
前記基準無線子機から、該基準無線子機に対応する親機へ前記所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、前記基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得し、又は、前記所定無線子機から、該所定無線子機に対応する親機へ該所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、該所定無線子機が有する該基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得する取得部と、
前記内部タイマー部によりカウントされる時刻として表現された、前記取得部による該第1非関連送信情報の取得時刻と、該第1非関連送信情報に含まれる前記基準送信時刻情報とから算出される補正量に基づいて、前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正する補正部と、
を備える無線通信装置。
【請求項2】
前記第1非関連送信情報は、自己に対応した親機が送信先として設定されていない送信情報である、
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記無線通信装置は、前記一又は複数の無線子機のうち前記基準無線子機を除く少なくとも1つの無線子機と、前記所定の時分割多元接続方式に従った無線送信の送信先である親機を共通とするように構成され、
前記取得部は、前記所定の時分割多元接続方式で、前記少なくとも1つの無線子機から前記共通の親機に対して送信された前記第1非関連送信情報を取得する、
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの、前記基準無線子機又は前記所定無線子機がその親機に前記無線送信を行う、前記所定の時分割多元接続方式に従った他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部により前記第1非関連送信情報を取得した場合、前記補正部は、該他機タイムスロットに対応する期間内に、該第1非関連送信情報に対応する前記補正量に基づいて前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正する、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの、前記基準無線子機又は前記所定無線子機がその親機に前記無線送信を行う、前記所定の時分割多元接続方式に従った他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部により前記基準無線子機又は前記所定無線子機からの前記第1非関連送信情報を取得できなかった場合であって、前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの該他機タイムスロットより前の期間で、該取得部により該基準無線子機又は該所定無線子機とは異なる無線子機からの該第1非関連送信情報である他の第1非関連送信情報を取得していた場合には、前記補正部は、該他機タイムスロットに対応する期間内に、該他の第1非関連送信情報に対応する前記補正量に基づいて前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正する、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項6】
前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの、前記基準無線子機又は前記所定無線子機がその親機に前記無線送信を行う、前記所定の時分割多元接続方式に従った他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部により前記基準無線子機又は前記所定無線子機からの前記第1非関連送信情報を取得できなかった場合、前記補正部は、該他機タイムスロットに対応する期間内に、前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正せず、
前記取得部により前記基準無線子機又は前記所定無線子機からの前記第1非関連送信情報を取得できない状態が、連続して2以上の所定数の前記他機タイムスロットに対応する期間にわたって続いた後に、所定の他機タイムスロットに対応する期間で該取得部により前記基準無線子機又は前記所定無線子機からの前記第1非関連送信情報が取得できた場合、前記補正部は、該所定の他機タイムスロットに対応する期間内に、該第1非関連送信情報に対応する前記補正量と、該所定数と、に基づいて前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正する、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項7】
前記所定無線子機は、該所定無線子機が有する情報をその親機に無線送信するまでに前記基準送信時刻情報が該所定無線子機に到達しなかった場合には、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該所定無線子機が有する情報に加えて、該基準送信時刻情報が到達しなかったことを意味するエラー情報も共に無線送信するように構成され、
前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの、前記基準無線子機又は前記所定無線子機がその親機に前記無線送信を行う、前記所
定の時分割多元接続方式に従った他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部が、前記所定無線子機から、前記第1非関連送信情報に代えて、該所定無線子機に対応する親機へ該所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、該エラー情報を含む第2非関連送信情報を、その無線送信に際して取得した場合、前記補正部は、前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正しない、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項8】
前記所定無線子機は、該所定無線子機が有する情報をその親機に無線送信するまでに前記基準送信時刻情報が該所定無線子機に到達しなかった場合には、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該所定無線子機が有する情報に加えて、該基準送信時刻情報が到達しなかったことを意味するエラー情報も共に無線送信するように構成され、
前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの、前記基準無線子機又は前記所定無線子機がその親機に前記無線送信を行う、前記所定の時分割多元接続方式に従った他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部が、前記所定無線子機から、前記第1非関連送信情報に代えて、該所定無線子機に対応する親機へ該所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、該エラー情報を含む第2非関連送信情報を、その無線送信に際して取得した場合であって、前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクルでの該他機タイムスロットより前の期間で、該取得部が該所定無線子機とは異なる無線子機からの該第1非関連送信情報である他の第1非関連送信情報を取得していた場合には、前記補正部は、該他機タイムスロットに対応する期間内に、該他の第1非関連送信情報に対応する前記補正量に基づいて前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正する、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項9】
前記自己タイムスロットにおいて前記所定情報を自己に対応した親機に対して送信する送信部を更に備え、
前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクル中、前記自己タイムスロットの直前のタイムスロットであって前記基準無線子機又は前記所定無線子機がその親機に前記無線送信を行う、前記所定の時分割多元接続方式に従った他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部により前記第1非関連送信情報を取得した場合、前記送信部は、前記所定情報とともに該第1非関連送信情報に含まれる前記基準送信時刻情報を自己の親機に対して送信し、
前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクル中、前記他機タイムスロットに対応する期間において、前記取得部により前記第1非関連送信情報を取得できなかった場合、前記送信部は、前記所定情報とともに前記基準送信時刻情報が到達しなかったことを意味するエラー情報を自己の親機に対して送信する、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項10】
前記自己タイムスロットにおいて前記所定情報を自己に対応した親機に対して送信する送信部を更に備え、
前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクル中、前記自己タイムスロットまでの期間において、前記取得部により前記第1非関連送信情報を少なくとも一度取得した場合、前記送信部は、前記所定情報とともに該第1非関連送信情報に含まれる前記基準送信時刻情報を自己の親機に対して送信し、
前記基準無線子機による無線送信を基準としたときの前記所定の送信周期の1サイクル中、前記自己タイムスロットまでの期間において、前記取得部により前記第1非関連送信情報を一度も取得できなかった場合、前記送信部は、前記所定情報とともに前記基準送信時刻情報が到達しなかったことを意味するエラー情報を自己の親機に対して送信する、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項11】
前記基準無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該基準無線子機が有する情報及び該基準無線子機を識別する識別情報に加えて、前記基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成され、
前記所定無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該所定無線子機が有する情報及び該所定無線子機を識別する識別情報に加えて、前記基準無線子機を起点として該所定無線子機に到達した前記基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成され、
前記取得部は、前記基準無線子機から、該基準無線子機を識別する識別情報及び前記基準送信時刻情報を含む前記第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得し、又は、前記所定無線子機から、該所定無線子機を識別する識別情報及び該所定無線子機が有する該基準送信時刻情報を含む前記第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得し、
前記無線通信装置は、
前記一又は複数の無線子機及び自己の、前記所定の時分割多元接続方式における無線送信の順序に関する送信順序情報を保持する情報保持部と、
前記取得部が取得した前記第1非関連送信情報に含まれる前記識別情報、前記第1非関連送信情報の取得時刻、及び前記情報保持部が保持する前記送信順序情報に基づいて、前記自己タイムスロットを決定するタイムスロット決定部と、
を更に備える、請求項1から請求項10の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項12】
前記タイムスロット決定部は、前記第1非関連送信情報に含まれる前記識別情報に基づいて該第1非関連送信情報の送信主体である前記基準無線子機又は前記所定無線子機を認識し、前記送信順序情報における該基準無線子機又は該所定無線子機と自己との相関と、前記取得時刻とに基づいて、前記内部タイマー部によりカウントされる自己の前記所定の送信周期内における前記自己タイムスロットを決定する、
請求項11に記載の無線通信装置。
【請求項13】
自己が有する所定情報を所定の送信周期で自己に対応した親機に対して無線送信するように構成され、該無線送信は所定の時分割多元接続方式に従って実行される、無線通信装置と、該親機とで形成される無線通信組合せを、複数組有する、無線情報収集システムであって、
前記複数組の無線通信組合せのうち一の無線通信組合せに含まれる前記無線通信装置は基準無線子機であって、該基準無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該基準無線子機が有する情報に加えて、該基準無線子機が無線送信を行う時刻に関する基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成され、
前記複数組の無線通信組合せのうち前記一の無線通信組合せ以外の無線通信組合せに含まれるそれぞれの前記無線通信装置は、
自己内の時刻をカウントする内部タイマー部であって、自己タイムスロットは該内部タイマー部によりカウントされた時刻に従い決定される、内部タイマー部と、
前記基準無線子機から、該基準無線子機に対応する親機へ前記所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、前記基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得し、又は、所定無線子機から、該所定無線子機に対応する親機へ該所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、該所定無線子機が有する該基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得する取得部と、
前記内部タイマー部によりカウントされる時刻として表現された、前記取得部による該第1非関連送信情報の取得時刻と、該第1非関連送信情報に含まれる前記基準送信時刻情報とから算出される補正量に基づいて、前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正する補正部と、
前記自己タイムスロットにおいて前記所定情報を自己に対応した親機に対して送信する送信部と、
を備え、
前記複数組の無線通信組合せにおける前記親機のそれぞれは、
前記親機に対応する前記無線通信装置から無線送信された前記所定情報を、所定の情報処理装置に送信する親機側送信部を、
備える、無線情報収集システム。
【請求項14】
無線通信装置が有する所定情報を所定の送信周期で自己に対応した親機に対して無線送信する無線通信方法であって、
前記無線通信装置は、該無線通信装置とは異なる一又は複数の無線子機から、該一又は複数の無線子機のそれぞれに対応した親機に対して、該一又は複数の無線子機のそれぞれが有する情報を所定の時分割多元接続方式で無線送信するように構成された該一又は複数の無線子機とともに、該所定の時分割多元接続方式に従った自己タイムスロットで該無線送信を実行し、
前記一又は複数の無線子機には少なくとも基準無線子機が含まれ、該基準無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該基準無線子機が有する情報に加えて、該基準無線子機が無線送信を行う時刻に関する基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成され、
前記一又は複数の無線子機に前記基準無線子機以外の無線子機が含まれる場合、該無線子機である所定無線子機は、その親機に対して前記所定の時分割多元接続方式で、該所定無線子機が有する情報に加えて、該基準無線子機を起点として該所定無線子機に到達した前記基準送信時刻情報も共に無線送信するように構成され、
前記無線通信装置では、内部タイマー部により自己内の時刻がカウントされ、前記自己タイムスロットは該内部タイマー部によりカウントされた時刻に従い決定され、
前記無線通信方法は、
前記基準無線子機から、該基準無線子機に対応する親機へ前記所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、前記基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得し、又は、前記所定無線子機から、該所定無線子機に対応する親機へ該所定の時分割多元接続方式で無線送信された送信情報であって、該所定無線子機が有する該基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を、その無線送信に際して取得するステップと、
前記内部タイマー部によりカウントされる時刻として表現された、前記第1非関連送信情報の取得時刻と、該第1非関連送信情報に含まれる前記基準送信時刻情報とから算出される補正量に基づいて、前記内部タイマー部によりカウントされる時刻を補正するステップと、
を含む無線通信方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
図1】本発明に係る無線情報収集システムの概略構成を示す第1の図である。
図2A】本発明に係る無線情報システムに含まれる基準無線子機の機能ブロック図である。
図2B】本発明に係る無線情報システムに含まれる、基準無線子機以外の無線子機の機能ブロック図である。
図3】本発明に係る無線情報システムに含まれる無線子機で実行される送信処理のフローチャートである。
図4】本発明に係る無線情報システムに含まれる無線子機が有する送信順序情報のデータ構造を示す図である。
図5図1に示す無線情報システムで行われる情報授受の流れを示す第1の図である。
図6図5に示す情報授受において、各無線子機2a〜4aで行われるそれぞれの親機への無線送信のタイミングを示した図である。
図7図5に示す情報授受において、無線子機1aで行われるその親機への無線送信のタイミングを示した図である。
図8図1に示す無線情報システムで行われる情報授受の流れを示す第2の図である。
図9】本発明に係る無線情報収集システムの概略構成を示す第2の図である。
図10図9に示す無線情報システムで行われる情報授受の流れを示す図である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0049】
ここで、無線子機2aが有する取得部159は、自己(無線子機2a)と異なる無線子機(例えば、無線子機1a)がその親機(例えば、親機1b)に対して送信する計測情報(すなわち、無線子機1aにおいて計測された情報)とともに送信する情報であって、自己と異なる無線子機の識別情報及び上記基準送信時刻情報を含む第1非関連送信情報を取得する機能部である。このように無線子機2aの取得部159は、無線子機1aの取得部152と異なり、当該無線子機の識別情報とともに基準送信時刻情報の取得処理を行う。これは、無線子機2aは、本発明に係る無線通信装置に相当し、基準無線子機である無線子機1aの基準送信時刻に基づいて補正部157による補正処理を行うからである。また、取得部159は、自己と異なる無線子機の識別情報に加えて、上記基準送信時刻情報に代えてエラー情報を含む第2非関連送信情報も取得し得る。当該エラー情報は、無線子機1a以外の無線子機に基準送信時刻情報が到達していないことを意味する情報であり、その詳細は後述する。なお、この第1非関連送信情報及び第2非関連送信情報は、自己(無線子機2a)がその親機2bに送信すべき情報とは関連しない情報であり、また自己(無線子機2a)が送信先となっていない情報である。したがって、取得部159による第1非関連送信情報及び第2非関連送信情報の取得は、送信元から本来送信すべき送信先(その親機)への情報の受信に相当する行為ではなく、その情報の送信過程で本来の送信先ではない無線子機が傍受、参照する行為に相当するものと言える。なお、本実施例では、第1非関連送信情報と第2非関連送信情報を「非関連送信情報」と総称する場合もある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
次に補正部157は、取得部159によって取得された第1非関連送信情報に含まれる基準送信時刻情報に基づいて、内部タイマー部154によってカウントされている内部時刻を補正する機能部である。当該補正処理の詳細については後述する。そして、送信情報形成部158は、親機2bに送信されるべき送信情報を形成する機能部である。当該送信情報には、センサ12によって計測された計測情報(計測情報記録部14に記録されている計測情報)、上記基準送信時刻情報、及び自己の識別情報が含まれる。また、別法として、当該送信情報には、センサ12によって計測された計測情報、上記エラー情報、及び自己の識別情報が含まれる場合もある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
ここで、話をS105の処理に戻す。S104の処理後、又は、S102で否定判定された後、S105では、取得部159で取得された非関連送信情報が、第1非関連送信情報であるか否かが判定される。S105で肯定判定されるとS106及びS107へ進み、S105で否定判定されると、すなわち当該非関連送信情報が第2非関連送信情報である場合には、S108及びS109へ進む。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0079】
<実施例2>
ここで、図9に、本発明の第2の実施例に係るシステム10の概略構成を示す。図9示すシステム10の構成のうち、図1に示すシステム10の構成と実質的に同一のものについては同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。ここで、図9に示すシステム10と図1に示すシステム10とで異なる点は、情報収集ペア4に関する構成である。具体的には、図9に示すシステム10では、情報収集ペア4は、2つの無線子機4a1、4a2を有しており、更に、それらの共通の親機4bを有している。したがって、無線子機4a1、4a2のそれぞれからの送信情報が、所定の時分割多元接続方式に従って共通の親機4bに無線送信され、情報処理装置20に収集されていく。このようなシステム10に参加する各無線子機は、参加する全ての無線子機の送信順序に関する送信順序情報を有することで、上述した自己タイムスロットの決定、及び無線子機1a以外の無線子機における内部時刻の補正が行われ、干渉を回避しながらの送信情報の無線送信が実現される。