(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-2140(P2018-2140A)
(43)【公開日】2018年1月11日
(54)【発明の名称】自動車の駆動アームをフロントガラスワイパーに組み付けるためのコネクタ及びワイパー装置
(51)【国際特許分類】
B60S 1/40 20060101AFI20171208BHJP
【FI】
B60S1/40 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-124564(P2017-124564)
(22)【出願日】2017年6月26日
(31)【優先権主張番号】1655937
(32)【優先日】2016年6月27日
(33)【優先権主張国】FR
(71)【出願人】
【識別番号】512092737
【氏名又は名称】ヴァレオ システム デシュヤージュ
【氏名又は名称原語表記】VALEO SYSTEMES D’ESSUYAGE
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 卓久
(72)【発明者】
【氏名】ステファヌ、ウサ
(72)【発明者】
【氏名】バンサン、ゴシェ
(72)【発明者】
【氏名】エリック、ポトン
【テーマコード(参考)】
3D025
【Fターム(参考)】
3D025AA01
3D025AB01
3D025AB02
3D025AC01
3D025AD02
3D025AE25
(57)【要約】 (修正有)
【課題】接続手段をより安定的にロックすることができるサイドロックコネクタ又はサイドフックコネクタを提供する
【解決手段】フロントガラスワイパーに取り外し可能に固定するために、フロントガラスワイパーのベース10と相互作用するように設計された接続装置15と接続装置15の側壁17上で、駆動アームに接続される第2の横断ピンを有するサイドインタフェース16と、を備えるコネクタ3において、接続装置15は、フロントガラスワイパーのベース10内のハウジング11と相互作用する、少なくとも1つのブリッジにより側壁17に接続されている第1の部材26と、側壁17から垂直にハウジング11の方向に突出する、少なくとも1つのサイドロックタブ22a、22bであって、ハウジング11の反対側に配置されたフロントガラスワイパーの側縁部と相互作用するように設計されているサイドロックタブ22a、22bとを備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の駆動アームをフロントガラスワイパー(2)に組み付けるためのコネクタ(3)であって、
−前記コネクタ(3)を前記フロントガラスワイパー(2)に取り外し可能に固定するために、前記フロントガラスワイパー(2)のベース(10)と相互作用するように設計された接続装置(15)と、
−前記接続装置(15)の側壁(17)上のサイドインタフェース(16)であって、駆動アームに接続されるように設計された第2の横断ピン(18)を有するサイドインタフェース(16)と、を備えるコネクタ(3)において、
前記接続装置(15)は、
−前記フロントガラスワイパー(2)の前記ベース(10)内のハウジング(11)と相互作用するように設計された第1の部材(26)であって、少なくとも1つのブリッジ(23)により前記側壁(17)に接続されている第1の部材(26)と、
−前記側壁(17)から垂直に前記ハウジング(11)の方向に突出する、少なくとも1つのサイドロックタブ(22a、22b)であって、前記ハウジング(11)の反対側に配置された前記フロントガラスワイパー(2)の側縁部(24)と相互作用するように設計されているサイドロックタブ(22a、22b)とを備えることを特徴とするコネクタ(3)。
【請求項2】
前記接続装置(15)は、前記側壁(17)の長手方向の端部に配置された2つのサイドロックタブ(22a、22b)を備えることを特徴とする、請求項1に記載のコネクタ(3)。
【請求項3】
前記接続装置(15)は、前記フロントガラスワイパー(2)の前記ベース(10)内の前記ハウジング(11)の内側に配置された少なくとも1つの部材(12、28a、28b)に対してスナップ結合によって相互作用するように設計された、保持手段(21a、21b、27a、27b)を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載のコネクタ(3)。
【請求項4】
前記保持手段は、前記ハウジング(11)の内側に配置された第1の横断ピン(12)に対してスナップ結合によって相互作用するように設計された、少なくとも一対の弾性タブ(21a、21b)を備えることを特徴とする、請求項3に記載のコネクタ(3)。
【請求項5】
前記弾性タブ(21a、21b)は、前記第1の部材(26)の下方に固定された前記接続装置(15)の基礎構造(25)に作られ、前記基礎構造(25)は、枠の形態をとっており、一対の弾性タブ(21a、21b)は、前記枠の長手方向の各壁に形成されていることを特徴とする、請求項4に記載のコネクタ(3)。
【請求項6】
前記接続装置(15)は、前記第1の部材(26)における2つの長手方向の端部にそれぞれ配置された2つの弾性フック(27a、27b)を有する保持手段を備え、前記弾性フック(27a、27b)のそれぞれが、前記ハウジング(11)の内側に配置された相補的な横断方向の円筒ペッグ(28a、28b)と相互作用するように設計されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のコネクタ(3)。
【請求項7】
前記接続装置(15)は、少なくとも2つの側面(33)を有する保持手段を備え、これらの前記側面(33)は、互いに対向するとともに、前記ハウジング(11)の側壁(13)に当接するように構成されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のコネクタ(3)。
【請求項8】
前記接続装置(15)は、少なくとも一対のフランジ(31)を備え、前記フランジ(31)のそれぞれが、2つの逆向きの側面(33)を有することを特徴とする、請求項7に記載のコネクタ(3)。
【請求項9】
前記サイドインタフェース(16)は、前記インタフェース(16)の底部(20)をサイドロックタブ(22a、22b)の後方に接続する少なくとも1つの強化リブ(32)を有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のコネクタ(3)。
【請求項10】
前記接続装置(15)は、前記第1の部材(26)上の少なくとも1つの補強板(29)を備え、前記補強板(29)は、前記ベース(10)内の前記ハウジング(11)内に挿入されるように設計されており、前記ハウジング(11)の第1の横断ピン(12)と相補的な円筒状の底部を有する切欠き(30)が、前記接続装置(15)を前記ベースに案内するために、前記補強板(29)に作られていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載のコネクタ(3)。
【請求項11】
前記第1の部材(26)は、前記ハウジング(11)を閉じるように設計されたカバーであることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載のコネクタ(3)。
【請求項12】
前記第1の部材(26)は、前記ハウジング(11)の少なくとも1つの部材(12、28a、28b、13)と相互作用するように、前記ハウジング(11)内に挿入されるように設計された、少なくとも1つの保持手段(21a、21b、27a、27b、33)を有することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載のコネクタ(3)。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか一項に記載のコネクタ(3)を備えるワイパー装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の駆動アームをフロントガラスワイパーに組み付けるためのコネクタに関する。本発明はまた、コネクタを含むワイパー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
平坦なブレードワイパーには、コンペンセータ構造を有さないという特有の特徴がある。平坦なブレードワイパーは、ブレードを車両のフロントガラスに押圧する一助となるようにワイパーブレードに剛性を付与する、少なくとも1つの柱状部を含む。この柱状部は湾曲しており、柱状部の湾曲により、ワイパーの長手方向の端部においてでさえ、ブレードがフロントガラスに押圧された状態が保たれる。
【0003】
これらのワイパーは、角度をもった往復運動をするように駆動される適切な形状の駆動アームに接続されている。この点について、フックアーム、サイドヒンジピン付きアーム、長手方向のクリップ式機構付きアーム等の、様々な互いに異なるタイプの駆動アームが存在することに留意されたい。
【0004】
ワイパーは、2タイプの接続手段、即ち直接的に又はアダプタを介して間接的に駆動アームをコネクタに接続するための手段と、コネクタをワイパーに組み付けてロックするための手段とにより、駆動アームに取り付けられる。
【0005】
また、通常、駆動アームをワイパーに接続するための2種類のコネクタ、即ちサイドロックコネクタもしくはサイドフックコネクタ、又はトップロックコネクタが存在する。
【0006】
サイドロックコネクタ又はサイドフックコネクタは、駆動アームをコネクタに接続するための側面にずらされた接続手段を含む。しかしながら、ずらされた接続手段によるロックは、安定性が十分ではない場合があり、これによりコネクタがワイパーに対して過度に動いてしまうことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、ずらされた接続手段をより安定的にロックすることができるサイドロックコネクタ又はサイドフックコネクタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このため、本発明は、自動車の駆動アームをフロントガラスワイパーに組み付けるためのコネクタであって、
−コネクタをフロントガラスワイパーに取り外し可能に固定するために、フロントガラスワイパーのベースと相互作用するように設計された接続装置と、
−接続装置の側壁上のサイドインタフェースであって、駆動アームに接続されるように設計された第2の横断ピンを有するサイドインタフェースと、を備えるコネクタにおいて、
接続装置は、フロントガラスワイパーのベース内のハウジングと相互作用するように設計された第1の部材であって、少なくとも1つのブリッジにより側壁に接続されている第1の部材を備えることを特徴とするコネクタに関する。
【0009】
第1の部材は、ハウジングを閉じるように設計されたカバーであってもよい。
【0010】
第1の部材は、ハウジングの少なくとも1つの部材と相互作用するように、ハウジング内に挿入されるように設計された少なくとも1つの保持手段を有してもよい。
【0011】
したがって、コネクタは、ワイパーに安定的に組み付けられ得る。その上、組み立てられた状態では、保持手段は、ハウジングの内側に保護されている。
【0012】
一実施形態によれば、接続装置の少なくとも1つのサイドロックタブは、側壁から垂直にハウジングの方向に突出し、ハウジングの反対側に配置されたフロントガラスワイパーの側縁部と相互作用するように設計されている。したがって、接続装置は、例えば側壁の長手方向の端部に配置された2つのサイドロックタブを含む。
【0013】
ベースが配置されている側とは反対側のワイパーの下側で、サイドロックタブが、ワイパーの側面の側縁部にクリップ留めされている。保持手段がベースの適切な位置に第1の部材を保持していることにより、このようなクリップ留めが可能になる。したがって、コネクタは、上部と底部との両方でロックされ、これにより確実に、安定的かつ永続的にワイパーに保持されるようになる。
【0014】
単独で又は組み合わせて用いられるコネクタの1つ以上の特徴によれば、
−接続装置は、フロントガラスワイパーのベースにおけるハウジングの内側に配置された少なくとも1つの部材に対してスナップ結合によって相互作用するように設計された、保持手段を備え、
−保持手段は、ハウジングの内側に配置された第1の横断ピンに対してスナップ結合によって相互作用するように設計された、少なくとも一対の弾性タブを備え、
−弾性タブは、第1の部材の下方に固定された接続装置の基礎構造に作られ、基礎構造は、枠の形態をとっており、一対の弾性タブは、枠の長手方向の各壁に形成されており、
−接続装置は、第1の部材における2つの長手方向の端部にそれぞれ配置された2つの弾性フックを有する保持手段を備え、弾性フックのそれぞれが、ハウジングの内側に配置された相補的な横断方向の円筒ペッグと相互作用するように設計されており、
−接続装置は、少なくとも2つの側面を有する保持手段を備え、これらの側面は、互いに対向するとともに、ハウジングの側壁に当接するように構成されており、
−接続装置は、少なくとも一対のフランジを備え、フランジのそれぞれが、2つの逆向きの側面を有し、
−サイドインタフェースは、インタフェースの底部をサイドロックタブの後方に接続する少なくとも1つの強化リブを有し、
−接続装置は、第1の部材上の少なくとも1つの補強板を備え、補強板は、ベースにおけるハウジング内に挿入されるように設計されており、ハウジングの第1の横断ピンと相補的な、底部が円筒状の切欠きが、接続装置をベースに案内するために、補強板に作られている。
【0015】
本発明はまた、上述のようなコネクタを備えることを特徴とするワイパー装置に関する。
【0016】
本発明の詳細、及び本発明がどのように実現され得るかについては、非限定的な例と見なされるべき添付の図面を参照した以下の説明からより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図3】分解された状態における
図2のワイパー装置の斜視図である。
【
図4】
図3のワイパー装置用コネクタを下から見た斜視図である。
【
図5】組み立てられた状態の
図3のワイパー装置を真横から見た図である。
【
図7】分解された状態におけるワイパー装置の、第2の実施形態の斜視図である。
【
図8】
図7のワイパー装置用コネクタの斜視図である。
【
図9】分解された状態におけるワイパー装置の、第3の実施形態の斜視図である。
【
図10】
図9のワイパー装置用コネクタを下から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本明細書の残りの部分では、非限定的な様式で、フロントガラスワイパー2に対して固定された3面体(L、V、T)により
図1に示される、長手方向、垂直方向、及び横断方向について言及する。長手方向Lは、平坦な場合のフロントガラスワイパー2の主方向に対応する。
【0019】
同一又は同様の要素は、同じ参照数字によって表される。
【0020】
以下の実施形態は例である。本明細書は1つ以上の実施形態を参照しているが、このことは、参照のそれぞれが同じ実施形態に関するということ、又は特徴が単一の実施形態にのみ当てはまるということを必ずしも意味するものではない。様々な実施形態の個々の特徴はまた、さらなる実施形態を生み出すために組み合わされてもよく、置き換えられてもよい。
【0021】
図1及び
図2は、フロントガラスワイパー2と、自動車のモータ付きワイパー機構の駆動アームをフロントガラスワイパー2に組み付けるように設計されたコネクタ3とを含むワイパー装置1の全体図である。
【0022】
フロントガラスワイパー2は、平坦なブレードワイパーであり、ワイパーの主方向は、ワイパーが水平に置かれた場合は長手方向Lである。
【0023】
ワイパー2は、ワイパーブレード4、支持マウント5、及び少なくとも1つの長手方向の柱状部6を含む。この実施形態では、柱状部6及びワイパーブレード4は、支持マウント5によって保持されている。
【0024】
ワイパー2は、スポイラー7をさらに含み、スポイラー7は、車両の動きによって生じる相対的な風がフロントガラスワイパー2をフロントガラスに押圧する一助となる力を生み出すように、空気力学的に形状が定められている。スポイラー7は、例えば、コネクタ3のいずれかの側で支持マウント5に組み付けられる2つの部分からなる。
【0025】
スポイラー7及びワイパーブレード4は、可撓性材料から作られる。これらは、1つ以上の材料を鋳造又は押出し加工することによって作られてもよい。
【0026】
一例として柱状部6は、例えば平坦な金属帯からなる一体物によって作られる。この金属帯は、詳細には垂直に湾曲しており、ワイパー2に湾曲形状を付与している。このため、フロントガラスワイパー2が車両のフロントガラスに置かれた場合、駆動アームによって加えられる押圧力が、ワイパーブレード4の長さ全体に分散する。
【0027】
フロントガラスワイパー2の長手方向の各端部は、柱状部6及びワイパーブレード4が支持マウント5及びスポイラー7に対して長手方向に摺動するのをロックする端部取付具8を有する。
【0028】
この実施形態では、ワイパー2は、ベース10を含む中央マウント9をさらに備え、ベース10内にはハウジング11が作られる。第1の横断ピン12が、ハウジング11の内側に配置されている。第1の横断ピン12は、ハウジング11における2つの平行な長手方向の壁13の間に垂直に位置する。
【0029】
中央マウント9は、スポイラー7に結合しており、また空気力学的に形成された形状をしている。図示されてはいないが、スポイラー7及び中央マウント9はまた、ベース10がワイパー2又はワイパー2に固定されたプラットフォームと一体化した状態の、単一部品として作られてもよい。
【0030】
駆動アームをフロントガラスワイパー2に組み付けるために、ワイパー装置1は、コネクタ3を含む。
【0031】
コネクタ3は、
図3〜
図6により明瞭に見ることができるが、接続装置15と、接続装置15の第1の側壁17におけるサイドインタフェース16とを含む。
【0032】
サイドインタフェース16は、第1の横断ピン12と同様の第2の横断ピン18を備える。ピン12、18は、直接的に、又はアダプタ14(
図2)により、駆動アームに接続されている場合もある。
【0033】
フックアーム、サイドヒンジピン付きアーム、長手方向のクリップ式/スナップ式機構付きアーム等の、駆動アームのそれぞれの取り付けタイプに対応して、専用のアダプタ14が存在するが、これらのアダプタ14のそれぞれは、標準的なインタフェースにより同じコネクタ3に適合する。
【0034】
第2の横断ピン18は、第1の側壁17と、インタフェース16の第2の側壁19との間に垂直に配置されており、第1の横断ピン12(
図3及び
図5)に対して平行になっている。側壁17、19は、互いに平行であり、断面がU字型のハウジングを形成するために、互いの下部で、少なくとも1つの横断方向の棒又はプレートから構成される底部20によって接続されている。
【0035】
したがってサイドインタフェース16により、駆動アームに接続された横断ピンを横方向にずらすことができる(サイドロック又はサイドフックと呼ばれる)。
【0036】
接続装置15は、コネクタ3をフロントガラスワイパー2に取り外し可能に固定するために、ワイパー2のベース10と相互作用するように設計されている。
【0037】
このため、接続装置15は、少なくとも1つのブリッジ23により第1の側壁17に接続された第1の部材26を含み、第1の部材26は、フロントガラスワイパー2のベース10のハウジング11と相互作用するように設計されている。例えば、ブリッジ23は、第1の側壁17に向かって実質的に垂直に延びる。
【0038】
第1の部材26は、例えば、ハウジング11を閉じるように設計されたカバーである。
【0039】
第1の部材26は、ハウジング11の少なくとも1つの部材と相互作用するように、ハウジング11内に挿入されるように設計された少なくとも1つの保持手段を有してもよい。したがって組み立てられた状態では、保持手段は、ハウジング11の内側で保護されている。
【0040】
図3〜
図6は、コネクタ3の第1の実施形態を示している。
【0041】
この例では、接続装置15は、少なくとも1つの保持手段21a、21b、27a、27bを含む。これらの保持手段は、フロントガラスワイパー2のベース10におけるハウジング11の内側に配置される部材12、28a、28bのうち少なくとも1つに対してスナップ結合によって相互作用するように設計されている。
【0042】
保持手段は、例えば少なくとも一対の弾性タブ21a、21bを含む。これらの弾性タブは、フロントガラスワイパー2のベース10内のハウジング11の内側に配置された第1の横断ピン12に対してスナップ結合によって相互作用するように設計されている(
図3及び
図4)。向かい合う弾性タブ21a、21bの間の間隙により、例えば、第1の横断ピン12の断面と相補的な略円筒形状が定められる。
【0043】
弾性タブ21a、21bは、例えば、第1の部材26の下方に固定された接続装置15の基礎構造25に作られ、基礎構造25は枠の形態をとっており、一対の弾性タブ21a、21bは、枠の長手方向の各壁に形成されている(
図4)。組み立てられた状態では、基礎構造25は、ハウジング11内に十分に挿入されている。したがって弾性タブ21a、21bは、ハウジング11の内側で保護され、隠されている。
【0044】
接続装置15は、第1の部材26における2つの長手方向の端部に配置された2つの弾性フック27a、27bを有する保持手段を含んでもよく、弾性フック27a、27bのそれぞれは、ハウジング11の内側に配置された相補的な横断方向の円筒ペッグ28a、28bと相互作用するように設計されている。円筒ペッグ28a、28bは、横断方向Tに位置しており、ハウジング11の上部で、ベース10内のハウジング11の2つの端部にある2つの小さな凹部に配置されている。
【0045】
接続装置15は、第1の部材26上の少なくとも1つの補強板29をさらに含んでもよく、補強板29は、コネクタ3が組み立てられた状態にある場合には、ハウジング11内に挿入されている。補強板29は、例えば、第1の部材26に沿って長手方向に延びる。例えば、補強板29は、基礎構造25を通る。
【0046】
ハウジング11の第1の横断ピン12と相補的な、底部が円筒状の切欠き30は、コネクタ3の長手方向の位置を決める際に案内役を果たし、コネクタ3の挿入軸線における停止手段として作用するために、第1の横断ピン12と相互作用するように補強板29に作られていてもよい。
【0047】
接続装置15は、少なくとも2つの側面33を有する保持手段を含んでもよく、これらの側面は、互いに対向しており、ハウジング11の側壁13に当接するように構成されている。側面33は、補強板29に対して垂直に配置された横断方向のプレートによって接続されていてもよい。
【0048】
したがって、サイドロックコネクタ3又はサイドフックコネクタ3は、ワイパーの上側でワイパー2に接続された1つ以上の保持手段により、ワイパー2のベース10に安定的かつ取り外し可能に固定され得る。
【0049】
固定装置15はまた、第1の側壁17からベース10におけるハウジング11の方向に垂直に突出する少なくとも1つのサイドロックタブ22a、22bを含んでもよく、サイドロックタブ22a、22bは、フロントガラスワイパー2の側縁部24と相互作用するように設計されており、この側縁部は、ハウジング11の反対側か、ハウジング11がワイパー2の上部で外に開いていると考えられる場合は下側に配置されている。
【0050】
この例では、接続装置15は、第1の側壁17における長手方向の端部に配置された2つのサイドロックタブ22a、22bを含む。サイドロックタブ22a、22bは、長さが同じであり、幅も同じであってもよい。
【0051】
サイドロックタブが1つのみ設けられている場合があり、詳細には第1の側壁17の下端の中間に設けられている場合がある。2つよりも多いロックタブが、第1の側壁17の下端に沿って、均一に間隔をあけて設けられてもよい。
【0052】
したがって、使用時に、ユーザーがコネクタ3をワイパー2に組み付ける場合、ユーザーは、コネクタ3の第1の部材26を押圧し、第1の横断ピン12をコネクタ3の弾性タブ21a、21bの間に挿入する。これらの弾性タブは、第1の横断ピン12をスナップ結合によって適切な位置に保持する。弾性フック27a、27bは、ハウジング11内で相補的な横断方向の円筒ペッグ28a、28bと相互作用する。したがって、第1の部材26は、ワイパー2の適切な位置に保持され得る。
【0053】
したがって、トップロック装置の駆動アームに接続されるように設計された第1の横断ピン12は、サイドロック装置又はサイドフック装置において、ワイパー2をコネクタ3に接続するための接続部材として使用される。したがって、コネクタ3は、アダプタ14の位置で第1の横断ピン12に直接的に固定される。
【0054】
ベース10が配置されている側とは反対側のワイパー2の下側で、サイドロックタブ22a、22bが、ワイパー2の側面の側縁部24にクリップ留めされている。保持手段である弾性タブ21a、21bがベース10の適切な位置に第1の部材26を保持していることにより、このようなクリップ留めが可能になる。したがって、コネクタ3は、上部と底部との両方でロックされ、これにより確実に、安定的かつ永続的にワイパー2に保持されるようになる。
【0055】
図6及び
図7は、コネクタ3の第2の実施形態を示している。
【0056】
第1の実施形態における場合のように、コネクタ3は、第1の部材26上の少なくとも1つの補強板29を含んでもよく、この補強板は長手方向に延び、コネクタ3が組み立てられた状態である場合は、ハウジング11内に挿入される。第1の横断ピン12と相補的な円筒状底部を有する切欠き30が、コネクタ3の位置を決める際に案内役を果たすように、補強板29に作られてもよい。したがって、例えば、第1の部材26の下で並列に配置された2つの補強板29が存在する。
【0057】
この例では、保持手段は、ベース10におけるハウジング11とスナップ結合によって相互作用するように設計されているわけではない。
【0058】
しかしながら、コネクタ3は、クリップ留めを行うことなく、ハウジング11の上部にある、ベース10におけるハウジング11の2つの端部の小さな凹部を隠すように、第1の部材26における2つの長手方向の端部に配置された2つのタブ34を含んでもよい。
【0059】
接続装置15を保持するための保持手段は、ハウジング11の側壁13に当接するように構成された、2つの逆向きの側面33を有する少なくとも1つのフランジ31を含む。
【0060】
2組の平行なフランジ31は、例えば、第1の部材26の下に配置され、フランジの各組は、切欠き30とタブ34との間に置かれている。
【0061】
固定装置15はまた、第1の側壁17から垂直にベース10におけるハウジング11の方向に突出する、少なくとも1つのサイドロックタブ22a、22bを含み、サイドロックタブ22a、22bは、ハウジング11の方を向くように配置されたフロントガラスワイパー2の側縁部24と相互作用するように設計されている。
【0062】
この実施形態ではまた、コネクタ3のサイドインタフェース16が、インタフェース16の底部20をサイドロックタブ22a、22bの後方に接続する、少なくとも1つの強化リブ32を有する。したがって、平坦かつ平行な2つの強化リブ32は、例えば、サイドロックタブ22a、22bのそれぞれをインタフェース16の底部20に接続する。
【0063】
したがって、使用時に、ユーザーがコネクタ3をワイパー2に組み付ける場合、ユーザーは、コネクタ3の第1の部材26を押圧し、フランジ31をハウジング11内に挿入する。そしてフランジ31の側面33が、ハウジング11に当接するようになる。
【0064】
ワイパー2の下側で、サイドロックタブ22a、22bは、ワイパー2の側面の側縁部24にクリップ留めされる。このクリップ留めは、ブリッジ23が変形し、第1の部材26が保持手段によりベース10内で不動化することによって可能になる。したがって、コネクタ3は、上部と底部との両方でロックされ、これにより確実に、安定的かつ永続的にワイパー2に保持されるようになる。
【0065】
図9及び
図10は、コネクタ3の第3の実施形態を示している。
【0066】
第1の実施形態での場合のように、この実施形態では、接続装置15は、少なくとも1つの保持手段21a、21b、27a、27bを含む。これらの保持手段は、フロントガラスワイパー2のベース10におけるハウジング11の内側に配置される部材12、28a、28bのうち少なくとも1つに対してスナップ結合によって相互作用するように設計されている。
【0067】
保持手段は、例えば少なくとも一対の弾性タブ21a、21bを含む。これらの弾性タブは、フロントガラスワイパー2のベース10におけるハウジング11の内側に配置された第1の横断ピン12と、スナップ結合によって相互作用するように設計されている。
【0068】
保持手段は、第1の部材26における2つの長手方向の端部に配置された2つの弾性フック27a、27bを含んでもよく、弾性フック27a、27bのそれぞれは、ハウジング11の内側に配置された相補的な横断方向の円筒ペッグ28a、28bと相互作用するように設計されている。
【0069】
保持手段は、少なくとも2つの側面33を含んでもよく、これらの側面は、互いに対向しており、ハウジング11の側壁13に当接するように構成されている。
【0070】
安定的かつ取り外し可能にワイパー2のベース10にコネクタ3を固定するためには、これらの保持手段で十分である。実際、この第3の実施形態では、固定装置15は、いかなるサイドロックタブ22a、22bも含まない。
【外国語明細書】