特開2018-22323(P2018-22323A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社 ゆうちょ銀行の特許一覧

特開2018-22323情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム
<>
  • 特開2018022323-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム 図000003
  • 特開2018022323-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム 図000004
  • 特開2018022323-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム 図000005
  • 特開2018022323-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム 図000006
  • 特開2018022323-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム 図000007
  • 特開2018022323-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム 図000008
  • 特開2018022323-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム 図000009
  • 特開2018022323-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム 図000010
  • 特開2018022323-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム 図000011
  • 特開2018022323-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム 図000012
  • 特開2018022323-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム 図000013
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-22323(P2018-22323A)
(43)【公開日】2018年2月8日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/08 20120101AFI20180112BHJP
【FI】
   G06Q20/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-152771(P2016-152771)
(22)【出願日】2016年8月3日
(71)【出願人】
【識別番号】507417422
【氏名又は名称】株式会社 ゆうちょ銀行
(74)【代理人】
【識別番号】100113608
【弁理士】
【氏名又は名称】平川 明
(74)【代理人】
【識別番号】100175190
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 裕明
(72)【発明者】
【氏名】山崎 天弓
(72)【発明者】
【氏名】大渕 将彰
(72)【発明者】
【氏名】庄野 佑香
(72)【発明者】
【氏名】片岡 弘太
(72)【発明者】
【氏名】川野 美枝
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA21
(57)【要約】
【課題】支払者のお金が不測の支払いに使用される可能性を可及的に抑制する。
【解決手段】情報処理装置は、所定の識別媒体に紐づけされた口座の管理者によって設定される購買条件を受け付ける受付手段と、所定の識別媒体を管理者から預かった利用者の購買行動に関連して通知される購買情報が、購買条件を満たす場合に、口座から購買情報に基づく購買に対する支払処理を行う処理手段と、を備える。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の識別媒体に紐づけされた口座の管理者によって設定される購買条件を受け付ける受付手段と、
前記所定の識別媒体を前記管理者から預かった利用者の購買行動に関連して通知される購買情報が、前記購買条件を満たす場合に、前記口座から前記購買情報に基づく購買に対する支払処理を行う処理手段と、を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
前記処理手段は、さらに前記管理者が前記購買情報を承認した場合に、前記支払処理を行う、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記所定の識別媒体が前記利用者が訪れる店舗を含む所定のエリア内に到達した際、前記管理者に前記利用者が前記店舗に到達した旨を通知する通知手段を、さらに備える、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記処理手段は、前記所定の識別媒体が前記口座から所定の金額がチャージされるプリペイド方式の媒体である場合に、前記所定の識別媒体にチャージされた金額から前記購買情報に基づく購買に対する支払処理を行う、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記処理手段は、前記支払処理の後、所定のタイミングで前記所定の識別媒体にチャージされた金額の残金を前記口座に返金する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記購買条件は、過去に設定された購買条件に基づいて設定される、
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
サーバと、所定の識別媒体と、前記所定の識別媒体を管理する端末とを有する情報処理システムであって、
前記サーバは、
前記所定の識別媒体に紐づけされた口座の管理者によって設定される購買条件を受け付ける受付手段と、
前記所定の識別媒体を前記管理者から預かった利用者の購買行動に関連して通知される購買情報が、前記購買条件を満たす場合に、前記口座から前記購買情報に基づく購買に対する支払処理を行う処理手段と、を備え、
前記端末は、
前記管理者から前記購買条件の設定入力を受け付ける入力手段と、
受け付けた前記購買条件を前記サーバに送信する送信手段と、を備える、
情報処理システム。
【請求項8】
コンピュータが、
所定の識別媒体に紐づけされた口座の管理者によって設定される購買条件を受け付ける受付ステップと、
前記所定の識別媒体を前記管理者から預かった利用者の購買行動に関連して通知される購買情報が、前記購買条件を満たす場合に、前記口座から前記購買情報に基づく購買に対する支払処理を行う処理ステップと、を実行する、
情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに、
所定の識別媒体に紐づけされた口座の管理者によって設定される購買条件を受け付ける受付ステップと、
前記所定の識別媒体を前記管理者から預かった利用者の購買行動に関連して通知される購買情報が、前記購買条件を満たす場合に、前記口座から前記購買情報に基づく購買に対する支払処理を行う処理ステップと、を実行させる、
情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
家族から子供又は高齢者に買い物を頼む場合、現金を渡して支払をさせることが考えられる。また、親権者の承認があれば未成年者であってもクレジットカードの所有が可能であり、買い物を頼まれた未成年者又は高齢者は、クレジットカード又はプリペイドカード等により支払をすることも考えられる。カード等による支払において、支払額及び使途を制限するため、カード等の発行機関が利用者との契約に基づいて、利用金額及び使途を制限することが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−326174号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現金を受け取って買い物に行く場合、子供又は高齢者は、現金を紛失したり余計なものを購入したりする可能性がある。例えば、子供は、お遣いのために渡された現金を道中で落としたり、頼んだものとは異なる商品を誤って購入したりすることがある。また、高齢者は、余分に現金を渡されると、不要なものを購入してしまうことがある。カード等によって支払いをする場合、支払者本人が利用する場合の支払額及び使途を制限することはできても、本人以外の未成年者又は高齢者が利用する場合の支払額及び使途を支払者が管理することは困難である。
【0005】
このような状況に鑑み、本発明は、支払者のお金が不測の支払いに使用される可能性を可及的に抑制する技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明では、所定の識別媒体に紐づけされた口座の管理者によって設定された購買条件を満たす購買に対して、所定の識別媒体による支払処理を行うようにした。
【0007】
詳細には、本発明は、情報処理装置であって、所定の識別媒体に紐づけされた口座の管理者によって設定される購買条件を受け付ける受付手段と、所定の識別媒体を管理者から預かった利用者の購買行動に関連して通知される購買情報が、購買条件を満たす場合に、口座から購買情報に基づく購買に対する支払処理を行う処理手段と、を備える。
【0008】
上記の情報処理装置によれば、所定の識別媒体に紐づけされた口座から利用者の購買に対する支払処理が行われるため、口座の管理者は、子供又は高齢者に買い物を頼む場合、現金ではなく所定の識別媒体を持たせれば良い。この場合、所定の識別媒体の利用者である子供又は高齢者は、キャッシュレスでの買い物が可能となり、ひったくりや紛失による金銭的損害は回避される。口座は、プリペイド方式の識別媒体に対して残高を管理する口座、クレジットカードに紐づけされた銀行口座等、購買に対して支払われるお金を管理する口座である。
【0009】
利用者の購買行動に関連して通知される購買情報が管理者によって設定された購買条件を満たす場合に、支払処理が行われる。このため、支払者である管理者は、お金が不測の支払いに使用される可能性を抑制することができる。さらに、購買条件を満たさない購買が回避されるため、不正利用に対するセキュリティが向上する。なお、購買は、商品の購入の他、サービスの利用に対する料金の支払い等も含む。購買情報は、利用者が購入する商品、数量、代金、利用するサービス、料金等の他、購買行動が行われる店舗の情報も含む。店舗には、利用者が訪れる実店舗に限られず、購買に対する支払対象となり得る自動販売機やインターネット上の店舗等も含まれる。購買行動は、店舗への到着や訪れた店舗における購買等、利用者の購買に関連する行為を含み、購買情報は、購買行動を契機として管理者に通知される。
【0010】
また、処理手段は、さらに管理者が購買情報を承認した場合に、支払処理を行うようにしてもよい。このような処理手段であれば、管理者が承認した場合のみ、支払処理が行われるため、管理者は、利用者の買い物を監視して無駄な購買を低減し、お金が不測の支払いに使用される可能性を抑制することができる。購買情報は、購入する商品や利用するサービスごとに承認されるようにしてもよい。
【0011】
また、情報処理装置は、所定の識別媒体が利用者が訪れる店舗を含む所定のエリア内に到達した際管理者に利用者が店舗に到達した旨を通知する通知手段を、さらに備えるようにしてもよい。所定のエリア内に到達した際とは、例えば、所定の識別媒体が店舗のセキュリティゲートを通過した時、利用者の現在位置が店舗の位置と一致した時、管理者が指定したエリアに到達した時である。このような情報処理装置であれば、管理者は、利用者が店舗に到達したことを知ることができ、利用者の行動範囲を監視することができる。また、管理者は、利用者が店舗に到達した旨の通知を事前に受けることにより、決済時の承認を遅滞なく確実に行うことができる。
【0012】
また、処理手段は、所定の識別媒体が口座から所定の金額がチャージされるプリペイド方式の媒体である場合に、所定の識別媒体にチャージされた金額から購買情報に基づく購買に対する支払処理を行うようにしてもよい。このような処理手段であれば、管理者は、支払金額をチャージされた所定の金額の範囲内に制限する事ができ、お金が不測の支払いに使用される可能性を抑制することができる。
【0013】
また、所定の識別媒体が口座から所定の金額がチャージされるプリペイド方式の媒体である場合、処理手段は、前記支払処理の後、所定のタイミングで前記所定の識別媒体にチャージされた金額の残金を前記口座に返金するようにしてもよい。所定のタイミングは、例えば、管理者が、情報処理装置に対して所定の識別媒体から口座への返金を指示したとき、又は所定の識別媒体による決済が完了したときである。このような処理手段であれば、管理者は、支払金額をチャージされた所定の金額の範囲内に制限する事ができるとともに、チャージされたお金が残っても、無駄にしないようにすることができる。
【0014】
また、購買条件は、過去に設定された購買条件に基づいて設定されるようにしてもよい。受付手段によって、過去に設定した購買条件が提示されることで、管理者は、購買条件を簡便に設定することができる。
【0015】
なお、本発明は、情報処理システムの側面から捉えることもできる。例えば、本発明は、サーバと、所定の識別媒体と、所定の識別媒体を管理する端末とを有する情報処理システムであって、サーバは、所定の識別媒体に紐づけされた口座の管理者によって設定される購買条件を受け付ける受付手段と、所定の識別媒体を管理者から預かった利用者の購買行動に関連して通知される購買情報が、購買条件を満たす場合に、口座から購買に対する
支払処理を行う処理手段と、を備え、端末は、管理者から購買条件の設定入力を受け付ける入力手段と、受け付けた購買条件をサーバに送信する送信手段と、を備える、ものであってもよい。
【0016】
また、本発明は、方法の側面から捉えることもできる。例えば、本発明は、コンピュータが、所定の識別媒体に紐づけされた口座の管理者によって設定される購買条件を受け付ける受付ステップと、所定の識別媒体を管理者から預かった利用者の購買行動に関連して通知される購買情報が、購買条件を満たす場合に、口座から購買情報に基づく購買に対する支払処理を行う処理ステップと、を実行する、情報処理方法であってもよい。
【0017】
また、本発明は、コンピュータプログラムの側面から捉えることもできる。例えば、本発明は、コンピュータに、所定の識別媒体に紐づけされた口座の管理者によって設定される購買条件を受け付ける受付ステップと、所定の識別媒体を管理者から預かった利用者の購買行動に関連して通知される購買情報が、購買条件を満たす場合に、口座から購買情報に基づく購買に対する支払処理を行う処理ステップと、を実行させる、情報処理プログラムであってもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、支払者のお金が不測の支払いに使用される可能性を可及的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、実施形態に係るサーバを含む情報処理システムの構成を例示する図である。
図2図2は、実施形態におけるサーバのハードウェア構成を例示する図である。
図3図3は、実施形態における端末のハードウェア構成を例示する図である。
図4図4は、実施形態に係るサーバの機能構成を例示する図である。
図5図5は、実施形態に係る端末の機能構成を例示する図である。
図6図6は、購買情報テーブルの一例を示す図である。
図7図7は、端末の購買条件設定画面を例示する図である。
図8図8は、端末の到着通知画面を例示する図である。
図9図9は、端末の購買承認画面を例示する図である。
図10図10は、実施形態に係る情報処理システムにおける購買承認処理の全体的な動作の流れを例示する図である。
図11図11は、サーバにおける購買承認処理の流れを例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する一例を示すものであって、本発明を以下に説明する具体的な構成に限定するものではない。
【0021】
本実施形態では、例えば、子供をお遣いに行かせる場合に、親は予め買い物の内容、利用する店舗、購入金額等の条件(以下、購買条件ともいう)を設定する。設定された購買条件は、サーバに保持される。親は、購買条件を満たす買物に対して決済可能なカードを子供に持たせて、買い物に行かせる。子供が、購入しようとする商品やサービスの情報を含む購買情報は、店舗において商品情報を管理する店舗サーバから取得され、カードを介してサーバに送信される。サーバは、受信した購買情報が、購買条件を満たす場合に支払処理を実行する。以下、支払者として子供や高齢者等に買い物を依頼する者を管理者という。また、管理者からカードを受け取って買い物に行く者を利用者という。
【0022】
<システム構成>
図1は、実施形態に係るサーバを含む情報処理システムの構成を例示する図である。図1には、サーバ1(「情報処理装置」の一例である)、端末2、カード3(「所定の識別媒体」の一例である)及びインターネットNを含む情報処理システム10が示されている。サーバ1と端末2とは、インターネットNを介して通信可能である。また、カード3は、例えば、店舗に備えられるカードリーダ31等で読み取らせることで、インターネットNを介してサーバ1及び端末2と通信可能である。
【0023】
サーバ1は、カード3の発行会社等により設置されるコンピュータであり、カード3による決済時の購買条件を保持する。購買条件は、管理者により設定される。サーバ1は、利用者がカード3によって支払をする際、カード3から購買情報を受信し、購買情報が購買条件を満たす場合に支払処理を実行する。
【0024】
端末2は、管理者が利用可能な携帯電話、スマートフォン、パーソナルコンピュータ(PC、Personal Computer)等の端末である。管理者は、端末2に対して、利用者に依頼する買い物の購買条件を設定する。設定された購買条件は、サーバ1に送信される。また、端末2は、カード3を持った利用者が店舗に近づいたり、入店したりした旨の通知を受信して管理者に通知する。さらに、端末2は、利用者がカード3によって支払をしようとする際、購買情報を受信する。管理者は、端末2で受信した購買情報を確認し承認する。
【0025】
カード3は、買い物を頼まれた利用者によって、店舗における買い物の支払いに使用される。カード3は、固有の識別子を有し、当該識別子によって管理者の口座番号又はクレジットカード番号と紐づけられる。利用者がカード3によって商品等を購入する場合、購入代金は、カード3に紐づけられた口座から引き落とされたり、カード3に紐づけられたクレジットカードによって決済されたりする。カード3がプリペイド方式のカードである場合には、購入代金は、チャージされた金額から決済される。
【0026】
カード3は、例えば、プリペイド方式のIC(Integrated Circuit)カード又は磁気カードである。カード3は、QRコード(登録商標)又はバーコード等により、カード3の識別子が記録された媒体であってもよい。この場合、カード3は、当該識別子に紐づけられた口座またはクレジットカードから決済される。さらに、カード3は、カード型の媒体に限らず、携帯電話又はスマートフォン等の電子機器であってもよい。この場合、例えば、カード3に相当する電子機器は、識別子の情報を含むQRコードを表示部に表示した状態でカードリーダ31にかざすことで、認識された当該識別子に紐づけられた口座またはクレジットカードから決済することができる。また、カード3に相当する電子機器は、予め識別子の情報を記憶し、カードリーダ31によって読み取られることなく、サーバ1又は端末2と、直接インターネットNを介して通信し、チャージ金額又は口座等から決済することができる。また、カード3は、顔、静脈、指紋等のバイオメトリクス情報を記憶し、当該バイオメトリクス情報によって利用者が認証されるようにしてもよい。カード3に利用者認証の機能を持たせることで、不正利用に対するセキュリティが向上する。
【0027】
インターネットNは、世界規模の公衆パケット通信網であり、サーバ1、端末2、カード3を読み取るためのカードリーダ31等を相互に接続する。なお、インターネットNの代わりに、WAN(Wide Area Network)やその他の通信網が採用されてもよい。
【0028】
<ハードウェア構成>
図2は、実施形態におけるサーバのハードウェア構成を例示する図である。サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、ROM(Read Only Memory)13、補助記憶装置14、ゲートウェイ等を介してインターネットに接続されるNIC(Network Interface Controller)15を備えるコンピュータである。なお、サーバ1は、CPU11等の汎用プロセッサの代わりに、専用プロセッサや専用回路等により実現されてもよい。
【0029】
CPU11は、中央演算処理装置であり、RAM12等に展開された各種プログラムの命令及びデータを処理することで、RAM12、補助記憶装置14等を制御する。RAM12は、主記憶装置であり、CPU11によって制御され、各種命令やデータが書き込まれ、読み出される。ROM13は、読出し専用であり、主記憶装置としてBIOS(Basic Input/Output System)やファームウェアを記憶する。補助記憶装置14は、不揮発性の記憶装置であり、RAM12にロードされる各種プログラム等、永続性が求められる情報が書き込まれ、読み出される。補助記憶装置14は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等である。補助記憶装置14には、管理者によって設定される購買条件に係る情報、及び購買情報が購買条件を満たすか否かを判定する処理を実行するプログラム等が記憶される。
【0030】
図3は、実施形態における端末のハードウェア構成を例示する図である。端末2は、CPU21、RAM22、ROM23、補助記憶装置24、NIC25、入力部26、及び表示部27を備えるコンピュータである。なお、端末2は、CPU21等の汎用プロセッサの代わりに、専用プロセッサや専用回路等により実現されてもよい。
【0031】
入力部26は、管理者から、カード3によって支払う際の購買条件の設定入力を受け付ける。入力部26は、例えば、タッチパッド、マウス、タッチパネル等のポインティングデバイス、キーボード、操作ボタン等である。表示部27は、利用者が店舗に到着した旨の通知、又は利用者が購入しようとする商品やサービスの内容についての購買情報を表示する。表示部27は、例えば、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)である。
【0032】
なお、カード3は、スマートフォン等の電子機器である場合、図3に示す端末2と同様のハードウェア構成とるすことができる。
【0033】
<機能構成>
(サーバの機能構成)
図4は、実施形態に係るサーバの機能構成を例示する図である。サーバ1は、補助記憶装置14に記憶されているプログラムが、RAM12に読み出され、CPU11によって実行されることで、購買管理データベースD11、購買条件受付部F11、識別媒体管理部F12、支払処理部F13を備えるコンピュータとして機能する。
【0034】
なお、本実施形態において、サーバ1の備える各機能は、汎用プロセッサであるCPU11によって実行されるが、これらの機能の一部又は全部は、1又は複数の専用プロセッサ、ハードウェアの演算回路等によって実行されてもよい。ここで、ハードウェアの演算回路とは、例えば、論理ゲートを組み合わせた加算回路、乗算回路、フリップフロップ等をいう。また、これらの機能の一部又は全部は、別途のコンピュータにおいて実行されてもよい。
【0035】
購買管理データベースD11は、管理者により設定されたカード3に対する購買条件を格納するためのデータベースである。購買条件は、例えば、購買品、購入数量、購買額、購買店等に対して指定される条件である。購買条件は、カード3の識別子と紐づけて購買管理データベースD11に格納される。購買管理データベースD11は、CPU11によって実行されるデータベース管理システム(DBMS)のプログラムが、補助記憶装置14に記憶されるデータを管理することで構築される。購買管理データベースD11は、例えば、リレーショナルデータベースである。購買管理データベースD11は、購買情報テーブルを有する。
【0036】
購買条件受付部F11は、端末2で設定入力された購買条件を受信する。購買条件受付部F11は、受信した購買条件を購買情報テーブルに格納する。購買条件受付部F11は、「受付手段」の一例である。
【0037】
識別媒体管理部F12は、カード3から位置情報を受信したり、端末2に受信したカード3の位置情報を送信したりする。カード3の位置情報は、例えば、カード3がスマートフォン等の電子機器である場合には、GPS(Global Positioning System)機能によって取得可能である。また、識別媒体管理部F12は、カード3が店舗に設置されるセキュリティゲートを通過した場合に、セキュリティゲートを管理するシステムから、カード3の利用者が当該店舗内に入店した旨の通知を受信するようにしてもよい。識別媒体管理部F12は、受信したカード3の位置情報を端末2に送信する。なお、識別媒体管理部F12は、端末2からカード3の位置情報の取得依頼があった場合に、カード3の位置情報を送信するようにしてもよい。識別媒体管理部F12は、「通知手段」の一例である。
【0038】
支払処理部F13は、利用者が、訪れた店舗において商品を購入しようとする際に、商品の値段や個数等の購買情報を、カード3を介して取得する。支払処理部F13は、取得した購買情報が、購買情報テーブルに格納された購買条件を満たすか否かを判定する。なお、支払処理部F13は、利用者が持っているカード3の識別子を利用して、当該カード3に紐づく購買条件を特定し、購買情報テーブルから取得する。支払処理部F13は、「処理手段」の一例である。
【0039】
(端末の機能構成)
図5は、実施形態に係る端末の機能構成を例示する図である。端末2は、ROM23や補助記憶装置24に記憶されているプログラムが、RAM22に読み出され、CPU21によって実行されることで、購買条件設定部F21及び購買条件送信部F22を備える端末として機能する。なお、本実施形態において、端末2の備える各機能は、汎用プロセッサであるCPU21によって実行されるが、これらの機能の一部又は全部は、1又は複数の専用プロセッサ、ハードウェアの演算回路等によって実行されてもよい。
【0040】
購買条件設定部F21は、管理者から、カード3に対する購買条件の設定入力を受け付ける。購買条件設定部F21は、「入力手段」の一例である。購買条件送信部F22は、購買条件設定部F21で設定された購買条件をサーバ1に送信する。購買条件送信部F22は、「送信手段」の一例である。
【0041】
(購買情報テーブル)
図6は、購買情報テーブルの一例を示す図である。購買情報テーブルは、カード3に対して設定される購買条件を格納し、カード3による支払の際にサーバ1に通知される購買情報が、購買条件を満たすか否かを判定するために用いられる。図6において、購買情報テーブルのレコードは、端末ID、識別媒体ID、引出元、残高、指定日時、指定解除日、購買条件、条件値のフィールドを有する。
【0042】
端末IDは、端末2を識別するための識別子である。なお、端末2は、複数のカード3に対して、購買条件を設定することができるようにしてもよい。この場合、購買情報テーブルには、複数のカード3と紐づけられた端末2に係るレコードが併存する。識別媒体IDは、カード3を識別するための識別子である。
【0043】
引出元は、カード3による支払の際に、お金が引き出される口座番号、又は決済をするクレジットカードの番号等である。残高は、カード3がプリペイド方式のカードである場合のチャージ金額の残高である。カード3がプリペイド方式のカードでない場合、残高は、引出元の口座の残高を格納してもよい。指定日時は、カード3の使用が可能となる日時である。指定解除日は、カード3の使用期限を示し、指定解除日を過ぎるとカード3による支払処理は実行されなくなる。
【0044】
購買条件は、条件値を指定する項目である。管理者によって設定される購買条件に応じた項目が格納される。条件値は、購買条件のフィールドで指定した項目に対する条件値である。図6では、例えば、1番目のレコードにおいて、食品である牛乳が150円以下である場合に支払が承認される。また、4番目のレコードにおいて、購買店がZスーパーである場合に支払が承認される。
【0045】
なお、図6に示されるフィールドは例示であり、購買管理テーブルに含まれるフィールドは、設定する購買条件等に応じて、適宜追加、変更、削除が可能である。また、図6では、購買情報テーブルに格納されるレコード1件は、1つの購買条件の項目に対する条件値を示すが、各レコードで共通する端末ID、識別媒体ID、引出元、残高、指定日時、指定解除日のフィールドは、別のテーブルで管理するようにしてもよい。
【0046】
<端末の画面例>
図7から図9は、端末2の画面例を示す。図7は、端末の購買条件設定画面を例示する図である。購買条件設定画面は、利用者に対して依頼する買い物について購買の可否をサーバ1によって判定するための購買条件を入力するための画面である。図7の購買条件設定画面には、金額設定欄SC11、行先設定欄SC12、買う物設定欄SC13、および送信ボタンSC14が示される。
【0047】
金額設定欄SC11は、買い物の上限金額を入力するための入力欄である。金額設定欄SC11は、金額を直接入力する場合に限られず、予め設定された金額から選択することで、簡便に入力できるようにしてもよい。行先設定欄SC12は、買い物の行先である店舗を入力するための入力欄である。行先となる店舗は、例えば、電話番号により特定することができる。行先設定欄SC12は、店舗の電話番号を入力することで、図7に示すように、店舗名「○○ストア」が表示されるようにしてもよい。買う物設定欄SC13は、買い物を依頼する商品を入力するための入力欄である。購入対象の商品は、予め商品を識別する商品コードと対応付けられた商品の中から、選択して入力されるようにしてもよい。また、商品ごとに上限金額を入力する欄が設けられてもよい。なお、各入力欄には、購買情報テーブルから取得された過去の購買条件が、予め表示されるようにしてもよい。過去の購買条件を予め表示することで、管理者は、購買条件を簡便に設定することができる。送信ボタンSC14は、各入力欄で入力された購買条件をサーバ1に送信するためのボタンである。
【0048】
図8は、端末の到着通知画面を例示する図である。到着通知画面は、管理者から買い物を依頼されたカード3の利用者が、図7の購買条件設定画面で設定された行先の店舗に到着したか否かを通知するための画面である。利用者が行先の店舗に到着したか否かは、例えば、カード3がスマートフォン等の電子機器である場合には、GPS機能によって利用
者の位置情報を取得することで確認される。また、利用者が行先の店舗に到着したか否かは、店舗に設置されるセキュリティゲートを通過したか否かの情報が、セキュリティゲートを管理するシステムからサーバ1に送信されるようにしてもよい。
【0049】
到着したか否かを通知するタイミングは、例えば、サーバ1が所定の間隔でカード3を所持する利用者の位置情報をGPS機能によって取得し、カード3が店舗のセキュリティゲートを通過した時、利用者の現在位置が店舗の位置と一致した時、管理者が指定したエリア(行先の店舗までの距離が所定の閾値以下のエリア等)に到達した時である。また、到着したか否かを通知するタイミングは、利用者がカード3を店舗内に設置されたカード読取機にかざしたときであってもよい。さらに、カード3がスマートフォン等の電子機器である場合には、利用者が管理者に連絡をしたときに通知するようにしてもよい。この場合、通知用の報告画面を当該電子機器に予め用意しておくことも可能である。
【0050】
図8(A)は、設定された行先の店舗に到着した場合の通知画面を例示する。通知メッセージ欄SC21には、利用者が行先の店舗に到着した旨のメッセージが表示される。図8(B)は、設定された行先の店舗以外の店舗に入店した場合の通知画面を例示する。通知メッセージ欄SC22には、利用者が行先の店舗に到着していない旨のメッセージが表示される。利用者の位置情報をGPS機能によって取得した場合、通知画面は、地図SC23を表示し、利用者の現在位置SC231を示すようにしてもよい。なお、通知画面は、図8(A)、図8(B)に示される項目に限られず、利用者が到着した店舗名、店舗のカテゴリ、現在地、最寄の店舗、利用者との連絡手段等が表示されるようにしてもよい。
【0051】
図9は、端末の購買承認画面を例示する図である。購買承認画面は、利用者が購入しようとする商品に関する購買情報が表示され、管理者が承認するか否かを指定するための画面である。図9の購買承認画面には、利用者が購入しようとする商品が購買条件を満たすか否かを示す購買条件欄SC31、商品の品名SC32、値段SC33、個数SC34、承認チェック欄SC35が、商品ごとに示される。
【0052】
購買条件欄SC31には、対応する商品が購買条件を満たす場合には「○」、満たさない場合には「×」が表示されている。図9のように、購買条件を満たす商品から優先的に表示させるようにしてもよい。なお、購買条件を満たすか否かは、購買条件欄SC31によって区別する場合に限られず、フォント等の表示形態を変えて、区別できるようにしてもよい。また、購買条件で設定した商品で、利用者が購入していない商品を優先的に表示するようにしてもよい。この際、利用者が購入していない商品は、管理者から依頼を受けた日付ごとに表示したり、購入依頼を受けてからの期間、管理者からの依頼回数によって区別をして表示されるようにしてもよい。利用者が購入していない商品は、購入しようとする商品とは表示形態を変えて表示したり、別画面で表示したりするようにしてもよい。
【0053】
また、購買承認画面には、承認ボタンSC36が示される。承認ボタンSC36は、各商品の購買に対する承認可否をサーバー1に送信するためのボタンである。管理者は、購入を承認する商品の承認チェック欄SC35に対してチェックをして承認ボタンSC36を押下する。なお、図9は、商品ごとに購買可否を承認する画面の例を示すが、各商品の購買情報を一括して承認することができるようにしてもよい。
【0054】
<動作の流れ>
図10は、実施形態に係る情報処理システムにおける購買承認処理の全体的な動作の流れを例示する図である。ここで説明される動作の流れでは、管理者は、端末2から、利用者に依頼する買い物に関する購買条件を設定する。カード3を受け取った利用者が店舗に到着すると、管理者は、端末2により到着通知を受信する。また、利用者がカード3で買い物の決済をする際、管理者は、端末2により購買情報を受信し、購買情報の内容を確認
して承認する。なお、図10で説明される動作の内容及び順序は一例であり、動作の内容及び順序には、実施の形態に適したものが適宜採用されることが好ましい。
【0055】
ステップT1では、端末2は、購買条件設定画面を表示し、管理者からの購買条件の設定を受け付ける。端末2は、設定された購買条件をサーバ1に送信する。ステップS1では、サーバ1は、端末2から購買条件を受信する。サーバ1は、受信した購買条件を購買情報テーブルに格納する。また、サーバ1は、カード3に購買条件を送信する。ステップC1では、サーバ1から購買条件を受信したカードライター等によって、カード3に購買条件が登録される。また、カード3に予め識別媒体IDが記憶されている場合、カード3は、購買条件を登録せずに、サーバ1の購買情報テーブルからカード3の識別媒体IDに紐づく購買条件を取得するようにしてもよい。
【0056】
管理者からカード3を受け取った利用者は、行先の店舗に向かう。ステップC2では、利用者が買い物をしようとする店舗に到着すると、カード3は、利用者の現在位置の位置情報及び到着した店舗の情報をサーバ1に通知する。ステップS2では、サーバ1は、利用者が到着した店舗が、ステップT1で購買条件として設定された行先の店舗であるか否かを判定する。サーバ1は、判定結果を端末2に送信する。なお、カード3が、スマートフォン等の電子機器である場合には、当該電子機器(カード3)が、サーバ1から購買条件を取得し、利用者が到着した店舗が行先の店舗であるか否かを判定してもよい。この場合、サーバ1は、当該電子機器(カード3)から受信した判定結果を端末2に送信する。ステップT2では、端末2は、サーバ1から受信した到着通知の内容を、到着通知画面に表示する。なお、利用者が行先の店舗に到着したか否かを管理者に通知しない場合には、ステップC2、ステップS2、及びステップT2の処理は省略される。
【0057】
利用者は、買い物を頼まれた商品をレジに持っていく。ステップC3ではPOS(Point of sale system)端末等で読み取られた購買内容の情報が、カード3を介して、サーバ1に通知される。ステップS3では、サーバ1は、カード3から通知された購買内容が、ステップT1において買い物設定に入力された商品等の条件と合致し、正しいか否かを判定する。サーバ1は、判定結果を端末2に送信する。ステップT3では、端末2は、サーバ1から購買内容及び、購買内容が購買条件を満たすか否かの通知を受信する。
【0058】
ステップT4では、端末2は、サーバ1から受信した購買内容及び、購買内容が購買条件を満たすか否かを購買承認画面に表示する。管理者は、購買承認画面に表示された購買内容を確認し承認する。端末2は、承認結果をサーバ1に送信する。ステップS4では、サーバ1は、承認結果を受信する。サーバ1は、承認結果に応じて、引出元の口座から購買金額の支払処理を行う。サーバ1は、カード3に支払処理が行われた旨を通知する。ステップC4では、カード3は、サーバ1の支払処理により決済を完了する。
【0059】
カード3がプリペイド方式のカードである場合、ステップC5では、カード3は、ステップC4での決済の後、チャージされた金額の残高をサーバ1に通知する。ステップS5では、サーバ1は、カード3の残高を引出元の口座に返金する。ステップS5の返金処理は、ステップT5において、端末2から管理者による指示を受けて実行されてもよい。なお、カード3による決済がプリペイド方式でない場合には、ステップC5、ステップS5、及びステップT5の処理は省略される。
【0060】
図11は、サーバにおける購買承認処理の流れを例示するフローチャートである。この処理の流れは、端末2において管理者によって設定された購買条件が、サーバ1に送信されることを契機に開始する。
【0061】
まず、ステップS101では、購買条件受付部F11は、管理者によって設定された購買条件を端末2から受信する。購買条件受付部F11は、受信した購買条件を、当該購買条件が設定されるカード3の識別媒体IDと紐づけて、購買情報テーブルに格納する。
【0062】
次に、ステップS102では、識別媒体管理部F12は、カード3から行先の店舗に到着したか否かの通知を受信する。具体的には、識別媒体管理部F12は、カード3から利用者の現在位置の位置情報及び到着した店舗の情報等、利用者が到着した店舗が購買条件として指定された行先の店舗であるか否かを判定するための情報を受信する。カード3から行先の店舗に到着したか否かの通知を受信した場合(S102;YES)、処理はステップS103へ進む。カード3から行先の店舗に到着したか否かの通知を受信しない場合(S102;NO)、処理はステップS102に戻る。
【0063】
ステップS103では、識別媒体管理部F12は、利用者が行先の店舗に到着したか否かの情報を端末2に送信する。具体的には、識別媒体管理部F12は、利用者が到着した店舗が購買条件として指定された行先の店舗であるか否かを判定し、判定結果を端末2に送信する。端末2に判定結果が表示され、管理者は、利用者が行先の店舗に到着したか否かを確認する。
【0064】
次に、ステップS104では、支払処理部F13は、カード3から購買情報を受信する。購買情報は、利用者が購入しようとする商品をレジに持っていき、カード3で支払処理をする際、カード3を読み取ったカードリーダ31を介して、サーバ1に送信される。カード3から購買情報を受信した場合(S104;YES)、処理はステップS105へ進む。カード3から購買情報を受信しない場合(S104;NO)、処理はステップS104に戻る。
【0065】
ステップS105では、支払処理部F13は、カード3から受信した購買情報が、購買情報テーブルを参照し、購買条件を満たすか否かを判定する。支払処理部F13は、判定結果とともに、端末2に購買情報を送信する。端末2において、図9に示す購買承認画面が表示され、管理者は、購買情報を承認する。承認結果は、サーバ1に送信される。
【0066】
ステップS106では、支払処理部F13は、端末2から購買情報の承認結果を受信し、処理はステップS107に進む。
【0067】
ステップS107では、支払処理部F13は、管理者によって承認された商品に対する決済を実行する。支払処理部F13は、例えば、承認された商品の購入金額を、引出元の口座又はチャージ金額から減額することにより支払処理を実行する。支払処理部F13は、承認された商品に対する支払処理が完了した旨をカード3に通知し、図11に示される購買承認処理は終了する。
【0068】
以上説明した本実施形態では、管理者は、購買条件を満たす買い物が可能なカード3を、子供又は高齢者に渡して買い物を頼むことができるため、キャッシュレスでの買い物が可能となり、ひったくりや紛失による金銭的損害は回避される。また、購買条件を満たさない購買が回避されるため、不正利用に対するセキュリティが向上する。さらに、管理者が承認した場合のみ、支払処理が行われるため、管理者は、利用者の買い物を監視して無駄な購買を低減し、お金が不測の支払いに使用される可能性を抑制することができる。
【0069】
また、サーバ1は、カード3を所持した利用者が行先の店舗に到着した場合に、到着した旨を管理者の端末2に通知することで、管理者は、利用者が店舗に到達したことを知ることができ、利用者の行動範囲を監視し、決済時の承認を遅滞なく確実に行うことができる。
【0070】
また、カード3が口座から所定の金額がチャージされるプリペイド方式の媒体である場合、支払金額をチャージされた所定の金額の範囲内に制限する事ができ、お金が不測の支払いに使用される可能性が抑制される。また、残金が口座に返金されるようにすることで、チャージされたお金を無駄にしないようにすることができる。
【符号の説明】
【0071】
10・・情報処理システム:1・・サーバ:2・・端末:3・・カード:31・・カードリーダ:11,21・・CPU:12,22・・RAM:13,23・・ROM:14,24・・補助記憶装置:15,25・・NIC:26・・入力部:27・・表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11