【解決手段】太陽電池アレイ21,22,…,2nそれぞれに対応して設置し、負荷30に対する電力供給を制御する各電源制御回路11,12,…,1nそれぞれを、第1のスイッチ素子TR1または第2のスイッチ素子TR2のスイッチング動作時におけるノイズ発生源の直近である、正極側電力出力ラインSAP HOTと負極側電力出力ラインSAP RTNとの間に接続した第1のスイッチ素子TR1の負極側端子と、正極側電力出力ラインSAP HOT上に接続した第1の電流逆流防止素子D1の下流側端子と、の間に、スイッチングノイズ吸収用の第2のキャパシタバンクC2と、スイッチング動作時の共振抑制用の第3の抵抗R3と、を直列接続した回路構成とする。
単数または複数の太陽電池アレイそれぞれに対応して、各前記太陽電池アレイの正極側電力出力ラインと負極側電力出力ラインとに、負荷に対する電力供給を制御する電源制御回路それぞれを接続し、各前記電源制御回路の前記正極側電力出力ラインと前記負極側電力出力ラインとの出力端において互いに接続して、正極側バス電圧ラインと負極側バス電圧ラインとして、前記負荷に接続するとともに、前記正極側バス電圧ラインと前記負極側バス電圧ラインとの間に、前記負荷へ供給するバス電圧を平滑するための第1のキャパシタバンクを接続した電源制御装置であって、
各前記電源制御回路は、
前記正極側電力出力ラインと前記負極側電力出力ラインとの間に接続した第1のスイッチ素子と、
前記正極側電力出力ライン上に接続した第1の電流逆流防止素子と
を有し、さらに、
前記第1のスイッチ素子のスイッチング動作時におけるノイズ発生源の直近である前記第1の電流逆流防止素子の下流側端子と前記第1のスイッチ素子の負極側端子との間に、スイッチングノイズ低減用として接続した第2のキャパシタバンク
を備え、
前記正極側バス電圧ラインと前記負極側バス電圧ラインとの間に接続された前記第1のキャパシタバンクの両端の電位差である前記バス電圧をモニタした結果と当該電源制御回路にあらかじめ割り振られている第1の基準電圧との比較結果に応じて、前記第1のスイッチ素子をシャントまたは開放する
ことを特徴とする電源制御装置。
前記差動アンプを、各前記電源制御回路毎に備える代わりに、各前記電源制御回路共通に、1個のみ備えるか、または、多数決冗長構成にして複数個備えることを特徴とする請求項4に記載の電源制御装置。
前記第1のスイッチ素子および前記第2のスイッチ素子はMOS型電界効果トランジスタを用いて構成し、前記第1の電流逆流防止素子および前記第2の電流逆流防止素子はダイオードを用いて構成し、前記第1キャパシタバンクおよび前記第2のキャパシタバンクはコンデンサを用いて構成することを特徴とする請求項1ないし6いずれかに記載の電源制御装置。
単数もしくは複数の太陽電池アレイまたは太陽電池模擬装置それぞれに対応して、各前記太陽電池アレイまたは各前記太陽電池模擬装置の正極側電力出力ラインと負極側電力出力ラインとに、負荷に対する電力供給を制御する電源制御回路それぞれを接続し、各前記電源制御回路の前記正極側電力出力ラインと前記負極側電力出力ラインとの出力端において互いに接続して、正極側バス電圧ラインと負極側バス電圧ラインとして、前記負荷に接続するとともに、前記正極側バス電圧ラインと前記負極側バス電圧ラインとの間に、前記負荷へ供給するバス電圧を平滑するための第1のキャパシタバンクを接続した電源制御装置であって、
各前記電源制御回路の動作用の電力を供給するバッテリを備え、前記バッテリの正極側端子は正極側バッテリ電圧ラインを介して前記正極側電力出力ラインに接続し、前記バッテリの負極側端子は負極側バッテリ電圧ラインを介して前記負極側電力出力ラインに接続し、
各前記電源制御回路は、
前記正極側電力出力ラインと前記負極側電力出力ラインとの間に直列接続した第1のスイッチ素子と第1の抵抗とを接続し、
前記正極側電力出力ラインに第1の電流逆流防止素子と第2の抵抗とを直列に接続し、
前記正極側電力出力ライン上の前記第2の抵抗の下流側と前記正極側バッテリ電圧ラインとの間に、前記バッテリに蓄電した電力を放電する放電回路を接続し、
前記正極側バス電圧ライン上の前記第1の電流逆流防止素子の上流側と、前記放電回路と前記バッテリとの接続点との間に、直列接続した第2のスイッチ素子と第2の電流逆流防止素子とを接続し、
前記正極側バス電圧ラインと前記負極側バス電圧ラインとの間の差動電圧をあらかじめ定めた増幅率で増幅する差動アンプの入力端を、前記正極側バス電圧ラインと前記負極側バス電圧ラインとの間に接続し、
前記差動アンプの出力端と第1のコンパレータおよび第2のコンパレータそれぞれの入力端とを接続し、
前記第1のコンパレータの出力端を、前記第1のスイッチ素子を駆動する第1のドライバの制御端に接続し、前記第2のコンパレータの出力端を、前記第2のスイッチ素子を駆動する第2のドライバの制御端に接続し、
前記第1のスイッチ素子または前記第2のスイッチ素子のスイッチング動作時におけるノイズ発生源の直近である前記第1の電流逆流防止素子の下流側端子と、前記第1のドライバが接続される端子を除く前記第1のスイッチ素子の残りの端子のうち低電位側端子との間に、第2のキャパシタバンクと第3の抵抗とを直列に接続した
構成とし、
前記第1のコンパレータにおいて、前記差動アンプからの出力電圧を当該電源制御回路にあらかじめ割り振られている第1の基準電圧と比較した結果を第1の制御量として前記第1のドライバに入力することにより、前記第1のスイッチ素子をシャントするかまたは開放するかというスイッチング動作を制御し、
かつ、
前記第2のコンパレータにおいて、前記差動アンプからの出力電圧を当該電源制御回路にあらかじめ割り振られている第2の基準電圧と比較した結果を第2の制御量として前記第2のドライバに入力することにより、前記第2のスイッチ素子を短絡するかまたは開放するかというスイッチング動作を制御する
ことを特徴とする電源制御装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前述したように、近年の電源制御装置では、バス電圧安定性向上の要求に応じるために、バス電圧変動幅をできるだけ狭くして、1Vから3V以内程度に抑える傾向にあり、同時に、電力増大要求に対応するために、太陽電池アレイを構成する段数の増加、アレイ1段当たりの電流値の増加、バス電圧の上昇(28V→50V→100V)という傾向にある。これらの影響から、太陽電池アレイにおけるアレイ段間に許容される電圧変動幅が非常に狭くなる一方で、電力増大に伴う電流・電圧増加よってスイッチングノイズは増加する傾向にあることも前述したところである。
【0011】
従来の技術においては、電流・電圧増加に伴って増大するスイッチングノイズが、太陽電池アレイにおけるアレイ段間に許容される電圧変動幅から逸脱してしまい、バス電圧変動幅をできるだけ狭くする要求と電力増大の要求とを両立させることが難しかった。具体的には、1段ずつ順次にシャントまたは解放の動作をすることが好ましいにも関わらず、複数の太陽電池アレイそれぞれに対応した各電源制御回路が同時または一斉にシャントまたは開放の動作を行ってしまって、バス電圧が許容変動範囲から逸脱し、バス電圧の制御系が不安定な動作になるという欠点や許容される電圧変動幅を逸脱するという解決するべき課題が従来の技術にはあった。
【0012】
かくのごとき課題の解決には、次に示す3つ程度の解決策が考えられる。一つ目が、負帰還発振制御系の応答を遅くし、スイッチングノイズに対して制御系が応答しないようにする方法である。二つ目が、バス電圧の許容変動幅を拡大する方法である。三つ目が、スイッチングノイズを低減する方法である。
【0013】
一つ目の制御系の応答を遅くするという方法は、スイッチングノイズ以外の通常のバス電圧変動に対する応答も遅らせることになる場合が多く、制御特性が悪化する欠点がある。二つ目のバス電圧の許容変動幅を拡大するという方法は、電源制御装置のバス電圧安定性向上要求(バス電圧変動幅をできるだけ狭くする要求)と矛盾する。よって、三つ目のスイッチングノイズを低減するという方法が最適な解決策であると考えられる。
【0014】
スイッチングノイズ低減には、大きく分けて、次に示す4つ程度の解決策が考えられる。一つ目が、アレイ1段当たりの電流値の低減やバス電圧の低下など電力を低下する方法である。二つ目が、キャパシタバンク容量を大きくする方法である。三つ目が、スイッチングにおける電圧および電流波形のパルスの立ち上がりや立下りを緩やかにする方法である。四つ目が、ノイズ発生源の直近へノイズ除去用回路を追加する方法である。
【0015】
一つ目のアレイ1段当たりの電流値の低減やバス電圧の低下など電力を低下するという方法は、電源制御装置に対する電力増大要求と矛盾するので、採用し難い。二つ目のキャパシタバンク容量を大きくするという方法は、一般的に、キャパシタバンクはスイッチングノイズの発生源から距離が離れた場所にあるため、キャパシタバンク容量を大きくしても、スイッチングノイズ低減の効果が小さい場合が多く、効果を得るためには、キャパシタバンク容量を相当大きくする必要があり、電源制御装置の小型軽量化を阻害することになる。三つ目のスイッチングにおける電圧および電流波形のパルスの立ち上がりや立下りを緩やかにするという方法は、様々な実現策が考えられるが、回路の複雑さや発熱量の増大等のデメリットもあり、これらのデメリットを回避した方法を実際の回路で実現するのは難しい場合が多い。したがって、四つ目のノイズ発生源の直近へスイッチングノイズ除去用回路を追加するという方法が最も望ましいと考えられる。
【0016】
(本発明の目的)
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、バス電圧の変動に応じて電源発生源である各太陽電池アレイまたは各太陽電池模擬装置を順番(シーケンシャル)にシャントまたは開放する制御を行う電源制御装置において、ノイズ発生源の直近へスイッチングノイズ除去用の回路を追加することによってスイッチングノイズの低減を可能にする電源制御装置を提供することを、その目的としている。
【0017】
さらに、小型・軽量・シンプルな回路の構成で実現することができ、かつ、発熱量増大等のデメリットも少なくし、かつ、バス電圧安定性向上の要求(バス電圧変動幅をできるだけ狭くする要求)と電力増大の要求とを同時に実現することが可能な電源制御装置を提供することも、その目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前述の課題を解決するため、本発明による電源制御装置は、主に、次のような特徴的な構成を採用している。
【0019】
(1)本発明による電源制御装置は、
単数または複数の太陽電池アレイそれぞれに対応して、各前記太陽電池アレイの正極側電力出力ラインと負極側電力出力ラインとに、負荷に対する電力供給を制御する電源制御回路それぞれを接続し、各前記電源制御回路の前記正極側電力出力ラインと前記負極側電力出力ラインとの出力端において互いに接続して、正極側バス電圧ラインと負極側バス電圧ラインとして、前記負荷に接続するとともに、前記正極側バス電圧ラインと前記負極側バス電圧ラインとの間に、前記負荷へ供給するバス電圧を平滑するための第1のキャパシタバンクを接続した電源制御装置であって、
各前記電源制御回路は、
前記正極側電力出力ラインと前記負極側電力出力ラインとの間に接続した第1のスイッチ素子と、
前記正極側電力出力ライン上に接続した第1の電流逆流防止素子と
を有し、さらに、
前記第1のスイッチ素子のスイッチング動作時におけるノイズ発生源の直近である前記第1の電流逆流防止素子の下流側端子と前記第1のスイッチ素子の負極側端子との間に、スイッチングノイズ低減用として接続した第2のキャパシタバンク
を備え、
前記正極側バス電圧ラインと前記負極側バス電圧ラインとの間に接続された前記第1のキャパシタバンクの両端の電位差である前記バス電圧をモニタした結果と当該電源制御回路にあらかじめ割り振られている第1の基準電圧との比較結果に応じて、前記第1のスイッチ素子をシャントまたは開放する
ことを特徴とする。
【0020】
(2)本発明による電源制御装置は、
単数もしくは複数の太陽電池アレイまたは太陽電池模擬装置それぞれに対応して、各前記太陽電池アレイまたは各前記太陽電池模擬装置の正極側電力出力ラインと負極側電力出力ラインとに、負荷に対する電力供給を制御する電源制御回路それぞれを接続し、各前記電源制御回路の前記正極側電力出力ラインと前記負極側電力出力ラインとの出力端において互いに接続して、正極側バス電圧ラインと負極側バス電圧ラインとして、前記負荷に接続するとともに、前記正極側バス電圧ラインと前記負極側バス電圧ラインとの間に、前記負荷へ供給するバス電圧を平滑するための第1のキャパシタバンクを接続した電源制御装置であって、
各前記電源制御回路の動作用の電力を供給するバッテリを備え、前記バッテリの正極側端子は正極側バッテリ電圧ラインを介して前記正極側電力出力ラインに接続し、前記バッテリの負極側端子は負極側バッテリ電圧ラインを介して前記負極側電力出力ラインに接続し、
各前記電源制御回路は、
前記正極側電力出力ラインと前記負極側電力出力ラインとの間に直列接続した第1のスイッチ素子と第1の抵抗とを接続し、
前記正極側電力出力ラインに第1の電流逆流防止素子と第2の抵抗とを直列に接続し、
前記正極側電力出力ライン上の前記第2の抵抗の下流側と前記正極側バッテリ電圧ラインとの間に、前記バッテリに蓄電した電力を放電する放電回路を接続し、
前記正極側バス電圧ライン上の前記第1の電流逆流防止素子の上流側と、前記放電回路と前記バッテリとの接続点との間に、直列接続した第2のスイッチ素子と第2の電流逆流防止素子とを接続し、
前記正極側バス電圧ラインと前記負極側バス電圧ラインとの間の差動電圧をあらかじめ定めた増幅率で増幅する差動アンプの入力端を、前記正極側バス電圧ラインと前記負極側バス電圧ラインとの間に接続し、
前記差動アンプの出力端と第1のコンパレータおよび第2のコンパレータそれぞれの入力端とを接続し、
前記第1のコンパレータの出力端を、前記第1のスイッチ素子を駆動する第1のドライバの制御端に接続し、前記第2のコンパレータの出力端を、前記第2のスイッチ素子を駆動する第2のドライバの制御端に接続し、
前記第1のスイッチ素子または前記第2のスイッチ素子のスイッチング動作時におけるノイズ発生源の直近である前記第1の電流逆流防止素子の下流側端子と、前記第1のドライバが接続される端子を除く前記第1のスイッチ素子の残りの端子のうち低電位側端子との間に、直列接続した前記第2のキャパシタバンクと前記第3の抵抗とを接続した
構成とし、
前記第1のコンパレータにおいて、前記差動アンプからの出力電圧を当該電源制御回路にあらかじめ割り振られている第1の基準電圧と比較した結果を第1の制御量として前記第1のドライバに入力することにより、前記第1のスイッチ素子をシャントするかまたは開放するかというスイッチング動作を制御し、
かつ、
前記第2のコンパレータにおいて、前記差動アンプからの出力電圧を当該電源制御回路にあらかじめ割り振られている第2の基準電圧と比較した結果を第2の制御量として前記第2のドライバに入力することにより、前記第2のスイッチ素子を短絡するかまたは開放するかというスイッチング動作を制御する
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明の電源制御装置によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0022】
第1の効果として、電力発生源として用いた太陽電池または太陽電池模擬装置の出力電力を制御する電源制御装置において、第1のスイッチ素子または第2のスイッチ素子のスイッチング動作時におけるノイズ発生源の直近となる、正極側電力出力ライン上に接続した第1の電流逆流防止素子の下流側端子と、正極側電力出力ラインと負極側電力出力ラインとの間に接続した第1のスイッチ素子の負極側端子(低電位側端子)と、の間に、スイッチングノイズ低減用として第2のキャパシタバンクを接続しているので、小型・軽量・シンプルな回路構成で、かつ、スイッチングノイズ低減を実現することができる。
【0023】
第2の効果として、電力発生源として用いた太陽電池または太陽電池模擬装置の出力電力を制御する電源制御装置において、発熱量増大等のデメリットが少なく、かつ、スイッチングノイズ低減を実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明による電源制御装置の好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の各図面に付した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではないことも言うまでもない。
【0026】
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、
単数もしくは複数の太陽電池アレイまたは太陽電池模擬装置を用いた電力発生源の電力を負荷に供給するための各電力出力ライン上に設置して、シャントまたは開放することにより、各前記電力出力ラインの下流側において互いに接続してバス電圧として前記負荷へ出力するバス電圧ライン上の余剰電力によるそのバス電圧の上昇を抑える電源制御装置であって、
前記電力発生源から出力される電力を、正極側電力出力ラインに直列接続した電流逆流防止素子を介してキャパシタバンクによって平滑化した後、下流側の正極側バス電圧ラインと負極側バス電圧ラインとを介して負荷へ供給し
かつ、
電力を前記負荷に供給する際に、前記電力発生源からの正極側電力出力ラインと負極側電力出力ラインとの間に接続したスイッチ素子のシャントまたは開放動作によって生じる急激なバス電圧の変動に伴って発生するスイッチングノイズを、そのスイッチングノイズの発生源の直近になる前記電流逆流防止素子の下流側端子と前記スイッチ素子の負極側端子(低電位側端子)との間に、抵抗を介して接続したコンデンサにより、低減しつつ、スイッチング動作時に発生する共振を抑制する
ことを主要な特徴としている。
【0027】
さらに詳細に説明すると、本発明は、次のような回路構成を採用することに、その特徴を有している。すなわち、
単数もしくは複数の太陽電池アレイまたは太陽電池模擬装置それぞれに対応して、各前記太陽電池アレイまたは各前記太陽電池模擬装置の正極側電力出力ラインと負極側電力出力ラインとに、負荷に対する電力供給を制御する電源制御回路それぞれを接続し、各前記電源制御回路の前記正極側電力出力ラインと前記負極側電力出力ラインとの出力端において互いに接続して、正極側バス電圧ラインと負極側バス電圧ラインとして、前記負荷に接続するとともに、前記正極側バス電圧ラインと前記負極側バス電圧ラインとの間に、前記負荷へ供給するバス電圧を平滑するための第1のキャパシタバンクを接続した電源制御装置であって、
各前記電源制御回路に対して、動作用の電力を、正極側バッテリ電圧ラインを介して供給するバッテリの負極側端子を、負極側バッテリ電圧ラインを介して前記負極側電力出力ラインに接続し、
各前記電源制御回路は、
前記正極側電力出力ラインと前記負極側電力出力ラインとの間に直列接続した第1のスイッチ素子と第1の抵抗とを接続し、
前記正極側電力出力ラインに第1の電流逆流防止素子と第2の抵抗とを直列に接続し、
前記正極側電力出力ライン上の前記第2の抵抗の下流側と前記正極側バッテリ電圧ラインとの間に、前記バッテリに蓄電した電力を放電する放電回路を接続し、
前記正極側バス電圧ライン上の前記第1の電流逆流防止素子の上流側と、前記放電回路と前記バッテリとの接続点との間に、直列接続した第2のスイッチ素子と第2の電流逆流防止素子とを接続し、
前記正極側バス電圧ラインと前記負極側バス電圧ラインとの間の差動電圧をあらかじめ定めた増幅率で増幅する差動アンプの入力端を、前記正極側バス電圧ラインと前記負極側バス電圧ラインとの間に接続し、
前記差動アンプの出力端と第1のコンパレータおよび第2のコンパレータそれぞれの入力端とを接続し、
前記第1のコンパレータの出力端を、前記第1のスイッチ素子を駆動する第1のドライバの制御端に接続し、前記第2のコンパレータの出力端を、前記第2のスイッチ素子を駆動する第2のドライバの制御端に接続し、
前記第1のスイッチ素子または前記第2のスイッチ素子のスイッチング動作時におけるノイズ発生源の直近である前記第1の電流逆流防止素子の下流側端子と、前記第1のドライバが接続される端子を除く前記第1のスイッチ素子の残りの端子のうち低電位側端子との間に、直列接続した前記第2のキャパシタバンクと前記第3の抵抗とを接続した
構成とし、
前記第1のコンパレータにおいて、前記差動アンプからの出力電圧を当該電源制御回路にあらかじめ割り振られている第1の基準電圧と比較した結果を第1の制御量として前記第1のドライバに入力することにより、前記第1のスイッチ素子をシャントするかまたは開放するかというスイッチング動作を制御し、
かつ、
前記第2のコンパレータにおいて、前記差動アンプからの出力電圧を当該電源制御回路にあらかじめ割り振られている第2の基準電圧と比較した結果を第2の制御量として前記第2のドライバに入力することにより、前記第2のスイッチ素子を短絡するかまたは開放するかというスイッチング動作を制御する
ことを
主要な特徴としている。
【0028】
而して、前記第1のスイッチ素子または前記第2のスイッチ素子のスイッチング動作時におけるスイッチングノイズの発生源の直近となる前記第1の電流逆流防止素子の下流側端子と、前記第1のスイッチ素子の3つの端子のうち、前記第1のドライバが接続される端子(ゲート)を除く残りの2つの端子の低電位側端子すなわち負極側端子と、の間に前記第2のキャパシタバンクと前記第3の抵抗とを直列に接続するという回路構成を採用することによって、前記第2のキャパシタバンクにより、前記第1のスイッチ素子または前記第2のスイッチ素子のスイッチングノイズを吸収するとともに、前記第3の抵抗により、前記第1のキャパシタバンク、前記第2のキャパシタバンクと配線に含まれるインダクタンス成分とによりスイッチング動作時に発生する共振をダンピングすることが可能になり、スイッチング動作に起因するバス電圧の変動を許容電圧範囲内に抑制することができる。
【0029】
(実施の形態)
次に、本発明の実施の形態について、
図1、
図2を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る電源制御装置の回路構成の一例を示す回路図であり、スイッチングノイズ低減機構を備えた電源制御装置の一構成例を示している。
図2は、
図1に示した電源制御装置における電圧波形イメージの一例を示す特性図であり、スイッチングノイズ低減機構を備えたことによる
図1の電源制御装置の効果の一例を説明している
【0030】
(実施の形態の構成例)
図1を参照して、まず、本実施の形態の電源制御装置の構成について詳細に説明する。
【0031】
電力発生源は、n段(n:自然数)構成の単数もしくは複数の太陽電池アレイ21,22,…,2nから構成される。太陽電池アレイ21,22,…,2nそれぞれは、単一の太陽電池セルを複数直並列接続して構成される電力発生装置である。なお、負荷30が必要とする負荷電力は、太陽電池アレイ21,22,…,2nの総発生電力すなわち総出力電力よりも小さいものとする。
【0032】
n段構成の単数もしくは複数の太陽電池アレイ21,22,…,2nそれぞれの正極側電力出力ラインSAP HOTと負極側電力出力ラインSAP RTNとに、n段の電源制御回路11,12,…,1nそれぞれが接続される。n段の電源制御回路11,12,…,1nが電源制御装置10を形成する。n段の電源制御回路11,12,…,1nそれぞれは、バス電圧ラインからの電力供給により動作する。また、n段の電源制御回路11,12,…,1nそれぞれの正極側電力出力ラインSAP HOTと負極側電力出力ラインSAP RTNとは、それぞれの出力端において、互いに接続されて、正極側バス電圧ラインBUS HOTと負極側バス電圧ラインBUS RTNとのそれぞれに接続され、正極側バス電圧ラインBUS HOTと負極側バス電圧ラインBUS RTNとは負荷30に接続される。
【0033】
負荷30の上流側の正極側バス電圧ラインBUS HOTと負極側バス電圧ラインBUS RTNとの間には、バス電圧の平滑用の第1のキャパシタバンクC1が接続される。第1のキャパシタバンクC1とは、容量性の電力蓄電素子のことである。バッテリ40は、負荷30が必要とする負荷電力が、太陽電池アレイ21,22,…,2nの総発生電力すなわち総出力電力よりも大きくなった場合に、バス電圧ラインに電力を供給する。負極側バッテリ電圧ラインBAT RTNは、負極側バス電圧ラインBUS RTNに接続される。正極側バッテリ電圧ラインBAT HOTは、後述のとおり、放電回路41の一端と第2の電流逆流防止素子D2との接続点に接続される。バッテリ40とは、単一の蓄電池を複数直並列接続して構成される蓄電装置のことである。
【0034】
n段の電源制御回路11,12,…,1nそれぞれは、同じ回路構成からなっているので、以下では、第1段目の電源制御回路11に着目して、その内部の回路構成について詳細に説明する。
【0035】
太陽電池アレイ21の正極側電力出力ラインSAP HOTと負極側電力出力ラインSAP RTNとの間には、直列接続した第1のスイッチ素子TR1と第1の抵抗R1とが接続される。さらに、正極側電力出力ラインSAP HOT上には、上流側に第1の電流逆流防止素子D1、下流側に第2の抵抗R2が直列に接続される。また、第2の抵抗R2の下流側は、電源制御回路11の出力端に接続された後、他の電源制御回路12,…,1nと互いに接続されて、正極側バス電圧ラインBUS HOTを介して、負荷30に接続される。負極側電力出力ラインSAP RTNも、電源制御回路11の出力端に接続された後、他の電源制御回路12,…,1nと互いに接続されて、負極側バス電圧ラインBUS RTNを介して、負荷30に接続される。
【0036】
また、正極側電力出力ラインSAP HOTの第2の抵抗R2の下流側と正極側バッテリ電圧ラインBAT HOTとの間には、バッテリ40に蓄電された電力を放電するための放電回路41が接続される。さらに、正極側電力出力ラインSAP HOT上の第1の電流逆流防止素子D1の上流側と放電回路41の負極側端子が接続された正極側バッテリ電圧ラインBAT HOTとの間に、直列接続された第2のスイッチ素子TR2と第2の電流逆流防止素子D2とが接続される。
【0037】
また、負荷30に供給するバス電圧の変動をあらかじめ定めた規定の許容電圧変動範囲内に制御するために、正極側バス電圧ラインBUS HOTと負極側バス電圧ラインBUS RTNとの間の電圧(電位差)を入力する差動アンプ51の2つの入力端を、正極側バス電圧ラインBUS HOTと負極側バス電圧ラインBUS RTNとに接続する。正極側バス電圧ラインBUS HOTと負極側バス電圧ラインBUS RTNとの間の差動電圧がバス電圧である。差動アンプ51は、そのバス電圧をあらかじめ定めた増幅率で増幅して、バス電圧をモニタした結果として、出力する回路である。
【0038】
差動アンプ51の出力端は第1のコンパレータ61と第2のコンパレータ71との2つのコンパレータ(比較器)それぞれの入力端に接続される。第1のコンパレータ61の出力端は、第1のスイッチ素子TR1を駆動する第1のドライバ81の制御端に接続される。第2のコンパレータ71の出力端は、第2のスイッチ素子TR2を駆動する第2のドライバ91の制御端に接続される。なお、第1のコンパレータ61は、差動アンプ51で増幅された後の差動電圧、すなわちバス電圧をモニタした結果を、各電源制御回路毎にあらかじめ割り振られている第1の基準電圧と比較し、その比較結果を、第1の制御量として、第1のドライバ81に出力する回路である。第2のコンパレータ71は、差動アンプ51で増幅された後の差動電圧すなわちバス電圧をモニタした結果を、各電源制御回路毎にあらかじめ割り振られている第2の基準電圧と比較し、その比較結果を、第2の制御量として、第2のドライバ91に出力する回路である。
【0039】
第1のドライバ81の出力端は、第1のスイッチ素子TR1の制御端に接続され、第1の制御量として、第1のコンパレータ61から出力された比較結果に応じて、第1のスイッチ素子TR1をオンまたはオフする駆動信号を、第1のスイッチ素子TR1に伝達する。第1のスイッチ素子TR1は、第1のドライバ81から伝達された駆動信号に応じて、入出力端をシャントするか開放するかのスイッチング動作を行う。すなわち、この駆動信号は、第1のスイッチ素子TR1をシャントするか開放するかの選択のための制御用信号である。
【0040】
同様に、第2のドライバ91の出力端は、第2のスイッチ素子TR2の制御端に接続され、第2の制御量として、第2のコンパレータ71から出力された比較結果に応じて、第2のスイッチ素子TR2をオンまたはオフする駆動信号を、第2のスイッチ素子TR2に伝達する。第2のスイッチ素子TR2は、第2のドライバ91から伝達された駆動信号に応じて、入出力端を閉成(短絡)するか開放するかのスイッチング動作を行う。すなわち、この駆動信号は、第2のスイッチ素子TR2を閉成(短絡)するか開放するかの選択のための制御用信号である。
【0041】
また、スイッチングノイズ低減用の回路(本発明の特徴の一つであるスイッチングノイズ低減機構)として、第1のスイッチ素子TR1または第2のスイッチ素子TR2のスイッチング動作時におけるノイズ発生源の直近である、第1の電流逆流防止素子D1の下流側端子と、第1のスイッチ素子TR1の3つの端子のうち、第1のドライバ81が接続されている制御端以外の入出力端の低電位側端子すなわち第1のスイッチ素子TR1の負極側端子と、の間に、スイッチングノイズを吸収して低減するための第2のキャパシタバンクC2と、共振レベルをダンピングするための第3の抵抗R3と、を直列接続している。第2のキャパシタバンクC2とは、容量性の電力蓄電素子のことである。なお、
図1には、第3の抵抗R3を正極側にし、第2のキャパシタバンクC2を負極側にして直列接続しているが、接続順は逆にしても差し支えない。
【0042】
図1に示した電源制御装置の主要な構成要素の具体的な回路素子および数値の一例について参考までに次に示す。ただし、本発明に係る電源制御装置は、かかる場合のみに限るものではないことは言うまでもない。
(1)第1のキャパシタバンクC1:4900μF(コンデンサ)
(2)第2のキャパシタバンクC2:5μF(コンデンサ)
(3)第1の抵抗R1:1mΩ、第2の抵抗R2:1mΩ、第3のR3:1Ω
(4)第1、第2のスイッチ素子TR1,TR2:MOS型電界効果トランジスタ(MOSFET:Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)
(5)第1、第2電流逆流防止素子D1,D2:ダイオード
【0043】
(実施の形態の動作の説明)
次に、
図1に示した電源制御装置の動作について、その一例を、
図2に示した電圧波形イメージの一例を参照しながら詳細に説明する。なお、
図2は、前述したように、
図1に示した電源制御装置における電圧波形イメージの一例を示す特性図であるが、第1のスイッチ素子TR1のシャント(短絡)動作時または開放動作時、あるいは、第2のスイッチ素子TR2の閉成(短絡)動作時または開放動作時の直後に発生するスイッチングノイズの様子を示している。すなわち、正極側バス電圧ラインBUS HOTと負極側バス電圧ラインBUS RTNとの間の電圧(電位差)すなわちバス電圧に生じる電圧変化の様子を示す電圧波形イメージ、言い換えると、第1のキャパシタバンクC1の両端の電圧(電位差)に生じる電圧変化の様子を示す電圧波形イメージを模式的に表している。なお、
図2には、バス電圧の直流分は除き、交流成分のみを示している。
【0044】
ここで、
図2(A)は、
図1に示したスイッチングノイズ低減機構を備えていない従来の電源制御装置におけるバス電圧の電圧波形イメージを参考のために示している。また、
図2(B)は、スイッチングノイズ低減機構を備えた
図1の電源制御装置のうち、共振レベルを低減するダンピング抵抗の第3の抵抗R3は備えず、スイッチングノイズを吸収する第2のキャパシタバンクC2のみを備えている場合のバス電圧の電圧波形イメージを示している。また、
図2(C)は、
図1の電源制御装置の通りの回路構成の場合、すなわち、第2のキャパシタバンクC2のみならず、第3の抵抗R3も備えている場合のバス電圧の電圧波形イメージを示している。
【0045】
図1に示すように、太陽電池アレイ21の出力電力は、正極側電力出力ラインSAP HOTと負極側電力出力ラインSAP RTNとを介して、電源制御回路11に出力される。電源制御回路11において、正極側電力出力ラインSAP HOTには、第1の電流逆流防止素子D1と第2の抵抗R2とが直列に接続されている。電源制御回路11における正極側および負極側の出力端は、第1のキャパシタバンクC1に接続されている。電源制御回路11の出力は、第1のキャパシタバンクC1により平滑化された後、正極側バス電圧ラインBUS HOTと負極側バス電圧ラインBUS RTNとを介して、負荷30に供給される。
【0046】
太陽電池アレイ21の出力電力は、電源制御回路11の第1のスイッチ素子TR1をシャントまたは開放することによって、負荷30に供給されるバス電圧(正極側バス電圧ラインBUS HOTと負極側バス電圧ラインBUS RTNとの間の電位差)が、あらかじめ定めた許容電圧範囲内に収まるように制御される。以下に、かかる制御動作の詳細を説明する。
【0047】
図1において、太陽電池アレイ21の出力電力を負荷30に供給する際に、負荷30が必要とする負荷電力が、太陽電池アレイ21,22,…,2nの発生電力すなわち出力電力よりも小さい場合には、太陽電池アレイ21の発生電力を負荷30側では消費し切れないため、正極側バス電圧ラインBUS HOTと負極側バス電圧ラインBUS RTNとの間の電位差すなわちバス電圧が上昇する。バス電圧の上昇は、電源制御回路11において、差動アンプ51によって常時監視されている。差動アンプ51は、必要に応じて、バス電圧を減衰、増幅または電圧オフセットした後、あらかじめ定めた増幅率によって適切に増幅された差動電圧として、第1のコンパレータ61および第2のコンパレータ71に供給する。
【0048】
(第1の動作例)
次に、第1の動作例として、バッテリ40の充電状態が充足していて、バッテリ40への充電が不要な場合の動作について説明する。
【0049】
第1のコンパレータ61に入力された差動電圧は、各電源制御回路毎にあらかじめ割り振られている第1の基準電圧と比較され、その第1の基準電圧よりも高い電圧であった場合には、第1のコンパレータ61の出力端は、第1のスイッチ素子TR1をシャント(短絡)することが可能なHighまたはLowのいずれかに変化し、変化した情報がドライバ制御用の制御信号(前述の第1の制御量)として第1のドライバ81に対して入力される。第1のドライバ81は、変化した情報に応じた駆動信号を、第1のスイッチ素子TR1の制御端に印加することにより、第1のスイッチ素子TR1をシャント(短絡)する。
【0050】
第1のスイッチ素子TR1がシャント(短絡)すると、正極側電力出力ラインSAP HOTと負極側電力出力ラインSAP RTNとは、第1の抵抗R1を介して短絡した状態になり、その結果として、太陽電池アレイ21の出力電力は、負荷30に供給されない状態になる。つまり、第1のスイッチ素子TR1がシャント(短絡)している間は、第1のキャパシタバンクC1に蓄積された電荷からの電力を負荷30に供給することになるので、正極側バス電圧ラインBUS HOTと負極側バス電圧ラインBUS RTNとの間の電位差すなわちバス電圧が下降する。
【0051】
バス電圧の下降は、電源制御回路11において、差動アンプ51によって常時監視されており、差動アンプ51により増幅された差動電圧(バス電圧をモニタした結果)として、第1のコンパレータ61および第2のコンパレータ71に入力される。
【0052】
第1のコンパレータ61に入力された差動電圧は、前述したように、各電源制御回路毎にあらかじめ割り振られている前記第1の基準電圧と比較され、その第1の基準電圧以下の低い電圧にまで低下していた場合には、第1のコンパレータ61の出力端は、第1のスイッチ素子TR1を開放することが可能なLowまたはHighのいずれかに変化し、変化した情報がドライバ制御用の制御信号(前述の第1の制御量)として第1のドライバ81に対して入力される。第1のドライバ81は、変化した情報に応じた駆動信号を、第1のスイッチ素子TR1の制御端に印加することにより、第1のスイッチ素子TR1のシャント状態を解除して、開放状態に変化させる。
【0053】
第1のスイッチ素子TR1が開放すると、正極側電力出力ラインSAP HOTと負極側電力出力ラインSAP RTNとは、第1の抵抗R1を介した短絡状態が解除されて、開放された状態になり、その結果として、太陽電池アレイ21の出力電力が、再び、負荷30に供給される状態になる。つまり、第1のスイッチ素子TR1が開放された状態に変化すると、第1のキャパシタバンクC1に蓄積された電荷からの電力を負荷30に供給する動作が停止し、太陽電池アレイ21から負荷30への電力供給が再び開始される。ここでは、先に述べた通り、負荷30が必要とする負荷電力が太陽電池アレイ21,22,…,2nの発生電力よりも小さい場合であるので、太陽電池アレイ21,22,…,2nの発生電力を負荷30では消費し切れないので、再び、正極側バス電圧ラインBUS HOTと負極側バス電圧ラインBUS RTNとの間の電位差すなわちバス電圧が上昇し始める。
【0054】
かくのごとく、差動アンプ51と第1のコンパレータ61と第1のスイッチ素子TR1とを用いて、第1のスイッチ素子TR1のシャント(短絡)または開放を繰り返すというバンバン制御に基づくスイッチング動作が実施されるが、そのスイッチング動作によって、バス電圧は、あらかじめ定めた規定電圧の範囲内である許容変動範囲内で、上昇と下降とを繰り返すことになり、バス電圧を安定的に制御することができる。
【0055】
かくのごとき上述の第1の動作例においては、第1のスイッチ素子TR1がシャントまたは開放のスイッチング動作を行った際に、正極側バス電圧ラインBUS HOT上にスイッチングノイズが発生する。
【0056】
つまり、第1のスイッチ素子TR1が開放状態からシャント(短絡)状態に遷移した際には、正極側電力出力ラインSAP HOTの電圧が急激に下降して、第1の電流逆流防止素子D1を逆流する電流(すなわちリカバリ電流)が瞬間的に発生する。従来の技術による電源制御回路の場合のように、スイッチングノイズ低減機構を備えず、第1の電流逆流防止素子D1の下流側端子と第1のスイッチ素子TR1の負極側端子との間に、直列接続された第2のキャパシタバンクC2と第3の抵抗R3とが接続されていない場合には、第1の電流逆流防止素子D1を逆流するリカバリ電流によって、第1のキャパシタバンクC1の電位が急激に低下することに伴い、
図2(A)に示すように、正極側バス電圧ラインBUS HOT上にスイッチングノイズが発生してしまう。
【0057】
前述したように、近年の電源制御装置の性能向上要求等により、構成段数の段間に許容される電圧変動幅が非常に狭くなっていると、かかる第1のキャパシタバンクC1の急激な電圧低下に伴って発生するスイッチングノイズにより、正常な電圧制御ができなくなる。その結果、本来であれば、1段ずつ、順次、第1のスイッチ素子TR1をシャントまたは開放する動作となるべきであるにも拘らず、複数の太陽電池アレイ21,22,…,2nそれぞれに対応している各電源制御回路11,12,…,1nが同時または一斉にシャントまたは開放する動作を行ってしまう。このため、バス電圧が、許容変動範囲を逸脱して、その結果として、バス電圧の制御系が不安定な動作になるという問題や許容される電圧変動幅を逸脱するという問題が生じる。
【0058】
しかし、
図1に本発明の一実施の形態として示したように、本実施の形態における電源制御回路11には、スイッチングノイズ低減機構として、第1のスイッチ素子TR1または第2のスイッチ素子TR2のスイッチング動作時におけるノイズ発生源の直近である第1の電流逆流防止素子D1の下流側端子と第1のスイッチ素子TR1の負極側端子との間に、直列接続された第2のキャパシタバンクC2と第3の抵抗R3とが接続されている。したがって、第1のスイッチ素子TR1がシャント(短絡)した場合には、第2のキャパシタバンクC2に蓄えられている電力に基づき、第1の電流逆流防止素子D1に逆流するリカバリ電流を、第3の抵抗R3を介して供給し、さらに、リカバリ電流として放出したC2の電力は、第一のキャパシタバンクC1から時間をかけて緩やかにC2に供給することができるようになる。
【0059】
その結果、
図2(C)に示すように、第1のキャパシタバンクC1の両端に発生するスイッチングノイズを小さくすることができ、言い換えると、正極側バス電圧ラインBUS HOTと負極側バス電圧ラインBUS RTNとの間の電位差すなわちバス電圧に重畳されるスイッチングノイズを小さくすることができ、さらには、共振も抑制することができ、バス電圧を許容変動範囲内で安定的に制御することが可能となる。
【0060】
また、第1のスイッチ素子TR1がシャント(短絡)状態から開放状態に遷移した際には、第2のキャパシタバンクC2と第3の抵抗R3とが接続されていない従来の電源制御装置の場合、正極側電力出力ラインSAP HOTの電圧が急激に上昇して、第1のキャパシタバンクC1の電位が急激に上昇することに伴い、第1のスイッチ素子TR1がシャント(短絡)状態に遷移した場合と同様、
図2(A)に示すように、正極側バス電圧ラインBUS HOT上にスイッチングノイズが発生してしまう。その結果、バス電圧が許容変動範囲を逸脱してしまい、バス電圧の制御系が不安定な動作になるという問題や許容される電圧変動幅を逸脱するという問題が生じる。
【0061】
これに対して、
図1に示す本実施の形態における電源制御回路11には、スイッチングノイズ低減機構として、第1の電流逆流防止素子D1の下流側端子と第1のスイッチ素子TR1の負極側端子との間に、直列接続された第2のキャパシタバンクC2と第3の抵抗R3とが接続されている。したがって、第1のスイッチ素子TR1を開放した直後であっても、第1のスイッチ素子TR1のシャント(短絡)時の場合と同様、
図2(C)に示すように、第1のキャパシタバンクC1の両端に発生するスイッチングノイズを小さくすることができ、さらには、共振も抑制することができ、バス電圧を許容変動範囲内で安定的に制御することが可能となる。
【0062】
なお、スイッチングノイズ低減機構として、第2のキャパシタバンクC2と第3の抵抗R3との双方ではなく、共振ダンピング(制動)抵抗である第3の抵抗R3を備えず、第2のキャパシタバンクC2のみを備えた構成とした場合、
図2(B)に示すように、第1のスイッチ素子TR1がシャント(短絡)・開放のスイッチング動作をした際に、第1のキャパシタバンクC1と第2のキャパシタバンクC2と配線に含まれているインダクタンス成分との間で共振が発生する。その結果、バス電圧の変動が大きくなり、場合によっては、バス電圧が許容変動範囲を逸脱してしまうという問題を引き起こすおそれもある。したがって、共振ダンピング(制動)抵抗として第3の抵抗R3を用いて、第2のキャパシタバンクC2と直列に接続することにすれば、前記要因による共振のレベルをダンピング(制動)することができ、バス電圧の変動を小さく抑えることが可能になる。
【0063】
(第2の動作例)
次に、第2の動作例として、バッテリ40の充電状態が不足していて、バッテリ40への充電が必要な場合の動作について説明する。
【0064】
第2のコンパレータ71に入力された差動電圧は、各電源制御回路毎にあらかじめ割り振られている第2の基準電圧と比較され、その第2の基準電圧よりも高い電圧であった場合には、第2のコンパレータ71の出力端は、第2のスイッチ素子TR2を閉成(短絡)することが可能なHighまたはLowのいずれかに変化し、変化した情報がドライバ駆動用の駆動信号(前述の第2の制御量)として第2のドライバ91に対して入力される。第2のドライバ91は、変化した情報に応じた駆動信号を、第2スイッチ素子TR2の制御端に印加することにより、第2のスイッチ素子TR2を閉成(短絡)する。
【0065】
第2のスイッチ素子TR2が閉成(短絡)すると、正極側電力出力ラインSAP HOTと正極側バッテリ電圧ラインBAT HOTとは、第2の電流逆流防止素子D2を介して短絡した状態になり、その結果として、太陽電池アレイ21の出力電力により、バッテリ40が充電される状態になる。一方、第2のスイッチ素子TR2が閉成(短絡)している間は、太陽電池アレイ21の出力電力は、負荷30に供給されない状態になる。したがって、第1のキャパシタバンクC1に蓄積された電荷からの電力を負荷30に供給されることになるので、正極側バス電圧ラインBUS HOTと負極側バス電圧ラインBUS RTNとの間の電位差すなわちバス電圧が下降する。
【0066】
バス電圧の下降は、電源制御回路11において、差動アンプ51によって常時監視されており、適当に増幅された差動電圧として、第1のコンパレータ61および第2のコンパレータ71に入力される。
【0067】
第2のコンパレータ71に入力された差動電圧は、前述したように、各電源制御回路毎にあらかじめ割り振られている前記第2の基準電圧と比較され、その第2の基準電圧以下の低い電圧にまで低下していた場合には、第2のコンパレータ71の出力端は、第2のスイッチ素子TR2を開放することが可能なLowまたはHighのいずれかに変化し、変化した情報がドライバ駆動用の駆動信号(前述の第2の制御量)として第2のドライバ91に対して入力される。第2のドライバ91は、変化した情報に応じた駆動信号を、第2のスイッチ素子TR2の制御端に印加することにより、第2のスイッチ素子TR2の閉成(短絡)状態を解除して、開放状態に変化させる。
【0068】
第2のスイッチ素子TR2が開放すると、正極側電力出力ラインSAP HOTと正極側バッテリ電圧ラインBAT HOTとは、第2の電流逆流防止素子D2を介して短絡されていた状態が解除されて、開放された状態になり、その結果として、太陽電池アレイ21の出力電力が、再び、負荷30に供給される状態になる。つまり、第2のスイッチ素子TR2が開放された状態に変化すると、第1のキャパシタバンクC1に蓄積された電荷からの電力を負荷30に供給する動作が停止し、太陽電池アレイ21から負荷30への電力供給が再び開始される。ここで、最初に仮定した通り、負荷30が必要とする負荷電力が太陽電池アレイ21,22,…,2nの発生電力よりも小さい場合、太陽電池アレイ21,22,…,2nの発生電力を負荷30では消費し切れないので、再び、正極側バス電圧ラインBUS HOTと負極側バス電圧ラインBUS RTNとの間の電位差すなわちバス電圧が上昇し始める。
【0069】
かくのごとく、差動アンプ51と第2のコンパレータ71と第2のスイッチ素子TR2とを用いて、第2のスイッチ素子TR2のシャント(短絡)または開放を繰り返すというバンバン制御に基づくスイッチング動作が実施されるが、そのスイッチング動作によって、バス電圧は、あらかじめ定めた規定電圧の範囲内である許容変動範囲内で、上昇と下降とを繰り返すことになり、バス電圧を安定的に制御することができる。
【0070】
なお、かくのごとき第2の動作例においても、第2のスイッチ素子TR2が閉成(短絡)または開放のスイッチング動作を行った際に、正極側バス電圧ラインBUS HOT上にスイッチングノイズが発生する。
【0071】
つまり、第2のスイッチ素子TR2が開放状態から閉成(短絡)状態に遷移した際には、正極側電力出力ラインSAP HOTの電圧が急激に下降して、第1の電流逆流防止素子D1を逆流する電流(すなわちリカバリ電流)が瞬間的に発生する。従来の技術による電源制御回路の場合のように、スイッチングノイズ低減機構を備えていなく、第1の電流逆流防止素子D1の下流側端子と第1のスイッチ素子TR1の負極側端子との間に、直列接続された第2のキャパシタバンクC2と第3の抵抗R3とが接続されていない場合には、第1の電流逆流防止素子D1を逆流するリカバリ電流によって、第1のキャパシタバンクC1の電位が急激に低下することに伴い、
図2(A)に示したように、正極側バス電圧ラインBUS HOT上にスイッチングノイズが発生してしまう。
【0072】
前述したように、近年の電源制御装置の性能向上要求等により、構成段数の段間に許容される電圧変動幅が非常に狭くなっているため、かかる第1のキャパシタバンクC1の急激な電圧低下に伴って発生するスイッチングノイズにより、正常な電圧制御ができなくなる。その結果、本来であれば、1段ずつ、順次、閉成(短絡)または開放する動作となるべきであるが、しかし、複数の太陽電池アレイ21,22,…,2nそれぞれに対応している各電源制御回路11,12,…,1nが同時または一斉に第2のスイッチ素子TR2を閉成(短絡)または開放する動作を行ってしまう。このため、バス電圧が、許容変動範囲を逸脱して、その結果として、バス電圧の制御系が不安定な動作になるという問題や許容される電圧変動幅を逸脱するという問題が生じる。
【0073】
しかし、
図1に本発明の一実施の形態として示したように、本実施の形態における電源制御回路11には、スイッチングノイズ低減機構として、第1のスイッチ素子TR1または第2のスイッチ素子TR2のスイッチング動作時におけるノイズ発生源の直近である第1の電流逆流防止素子D1の下流側端子と第1のスイッチ素子TR1の負極側端子との間に、直列接続された第2のキャパシタバンクC2と第3の抵抗R3とが接続されている。したがって、第2のスイッチ素子TR2が閉成(短絡)した場合には、第2のキャパシタバンクC2に蓄えられている電力に基づき、第1の電流逆流防止素子D1に逆流するリカバリ電流を、第3の抵抗R3を介して供給し、さらに、リカバリ電流として放出したC2の電力は、第一のキャパシタバンクC1から時間をかけて緩やかにC2に供給することができるようになる。
【0074】
その結果、
図2(C)に示すように、第1のキャパシタバンクC1の両端に発生するスイッチングノイズを小さくすることができ、言い換えると、正極側バス電圧ラインBUS HOTと負極側バス電圧ラインBUS RTNとの間の電位差すなわちバス電圧に重畳されるスイッチングノイズを小さくすることができ、さらには、共振も抑制することができ、バス電圧を許容変動範囲内で安定的に制御することが可能となる。
【0075】
また、第2のスイッチ素子TR2が閉成(短絡)状態から開放状態に遷移した際には、第2のキャパシタバンクC2と第3の抵抗R3とが接続されていない従来の電源制御装置の場合、正極側電力出力ラインSAP HOTの電圧が急激に上昇して、第1のキャパシタバンクC1の電位が急激に上昇することに伴い、第2のスイッチ素子TR2が閉成(短絡)状態に遷移した場合と同様、
図2(A)に示すように、正極側バス電圧ラインBUS HOT上にスイッチングノイズが発生してしまう。その結果、バス電圧が許容変動範囲を逸脱してしまい、バス電圧の制御系が不安定な動作になるという問題や許容される電圧変動幅を逸脱するという問題が生じる。
【0076】
これに対して、
図1に示す本実施の形態における電源制御回路11には、スイッチングノイズ低減機構として、第1の電流逆流防止素子D1の下流側端子と第1のスイッチ素子TR1の負極側端子との間に、直列接続された第2のキャパシタバンクC2と第3の抵抗R3とが接続されている。したがって、第2のスイッチ素子TR2を開放した直後であっても、第2のスイッチ素子TR2の閉成(短絡)時の場合と同様、
図2(C)に示すように、第1のキャパシタバンクC1の両端に発生するスイッチングノイズを小さくすることができ、さらには、共振も抑制することができ、バス電圧を許容変動範囲内で安定的に制御することが可能となる。
【0077】
なお、スイッチングノイズ低減機構として、第2のキャパシタバンクC2と第3の抵抗R3との双方ではなく、共振ダンピング(制動)抵抗である第3の抵抗R3を備えていなく、第2のキャパシタバンクC2のみを備えた構成とした場合、
図2(B)に示すように、第2のスイッチ素子TR2が閉成(短絡)・開放のスイッチング動作をした際に、第1のキャパシタバンクC1と第2のキャパシタバンクC2と配線に含まれているインダクタンス成分との間で共振が発生する。その結果、バス電圧の変動が大きくなり、場合によっては、バス電圧が許容変動範囲を逸脱してしまうという問題を引き起こすおそれもある。したがって、共振ダンピング(制動)抵抗として第3の抵抗R3を用いて、第2のキャパシタバンクC2と直列に接続することにすれば、前記要因による共振レベルをダンピング(制動)することができ、バス電圧の変動を小さく抑えることが可能になる。
【0078】
(本発明に係る他の実施の形態)
図1に示した太陽電池アレイ21,22,…,2nは、電力を発生する電力源の一例であり、同様の機能を有する他の電源、例えば、太陽電池を模擬した太陽電池模擬装置に置き換えても良い。また、
図1に示した実施の形態においては、太陽電池アレイ21,22,…,2nや電源制御装置10は、人工衛星に搭載されているものと仮定していたが、地上等に設置するようにしても良いことは言うまでもない。
【0079】
また、
図1に示した電源制御装置10においては、第1、第2の電流逆流防止素子D1,D2は、それぞれに対応する太陽電池アレイ21,22,…,2nへの電流の逆流を防止する逆流防止素子であり、一例としてダイオードを用いているが、同様の機能を有する他の電流逆流防止素子に置き換えても良い。
【0080】
また、
図1に示した電源制御装置10においては、第1、第2のスイッチ素子TR1,TR2の一例として、MOS型電界効果トランジスタ(MOSFET)を用いているが、他のスイッチ素子を用いても良い。
【0081】
また、
図1に示した電源制御装置10においては、第1、第2のキャパシタバンクC1,C2の一例として、コンデンサを用いているが、他の容量性の電力蓄積素子を用いても良い。
【0082】
また、
図1に示した電源制御装置10においては、第3の抵抗R3と第2のキャパシタバンクC2との接続関係として、第3の抵抗R3を正極側すなわち高電位側に、第2のキャパシタバンクC2を負極側すなわち低電位側に配置して接続しているが、逆にして、第3の抵抗R3を低電位側に、第2のキャパシタバンクC2を高電位側に接続しても良い。
【0083】
また、
図1に示した電源制御装置10においては、第1、第2の抵抗R1,R2を接続しているが、第1、第2の抵抗R1,R2は電流検出用の抵抗であり、電流検出が不要な場合や、あるいは、別の方法により電流を検出する場合には、第1、第2の抵抗R1,R2は不要である。
【0084】
また、
図1に示した電源制御装置10においては、電源制御回路11〜電源制御回路1nそれぞれに1つずつ差動アンプ51を備えて構成している例を示したが、差動アンプ51を、電源制御回路11〜電源制御回路1nの全てに共通に1つだけを備えるようにしても良いし、あるいは、電源制御回路11〜電源制御回路1nの全てに共通に、複数個(例えば3個)の差動アンプ51を多数決冗長構成(例えば3分の2冗長構成)として備える等の構成にしても良い。
【0085】
また、
図1に示した電源制御装置10においては、第2のコンパレータ71、第2のドライバ91、第2のスイッチ素子TR2、第2の電流逆流防止素子D2の代わりに、バッテリ充電制御器(バッテリ充電制御装置、バッテリ充放電制御器、バッテリ充放電制御装置 とも呼ぶ場合がある)を搭載する構成としても良い。
【0086】
また、
図1に示した電源制御装置10においては、第2のコンパレータ71、第2のドライバ91、第2のスイッチ素子TR2、第2の電流逆流防止素子D2、放電回路41を無くし、正極側バッテリ電圧ラインBAT HOTと正極側バス電圧ラインBUS HOTを接続する構成としても良い。
【0087】
(実施の形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本発明に係る実施の形態においては、以下のような効果を奏することができる。
【0088】
第1の効果は、電力発生源として用いた太陽電池または太陽電池模擬装置の出力電力を制御する電源制御装置10において、小型・軽量・シンプルな回路構成で、かつ、スイッチングノイズ低減を実現することができる。
【0089】
第2の効果は、電力発生源として用いた太陽電池または太陽電池模擬装置の出力電力を制御する電源制御装置10において、発熱量増大等のデメリットが少なく、かつ、スイッチングノイズ低減を実現することができる。