特開2018-3170(P2018-3170A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2018-3170糸製造用レース地、糸の製造方法及び糸
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-3170(P2018-3170A)
(43)【公開日】2018年1月11日
(54)【発明の名称】糸製造用レース地、糸の製造方法及び糸
(51)【国際特許分類】
   D04B 21/20 20060101AFI20171208BHJP
   D02G 3/34 20060101ALI20171208BHJP
【FI】
   D04B21/20 A
   D02G3/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-126496(P2016-126496)
(22)【出願日】2016年6月27日
(71)【出願人】
【識別番号】502183120
【氏名又は名称】寺井レース有限会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088133
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 正道
(72)【発明者】
【氏名】井波 秀俊
【テーマコード(参考)】
4L002
4L036
【Fターム(参考)】
4L002AB04
4L002CA01
4L002CA03
4L002DA00
4L002FA00
4L036RA04
4L036RA05
4L036UA25
(57)【要約】
【課題】羽毛を模倣し、その特殊な形状を繊維で再現した生体模倣材料の糸の製造において熱処理が必要なく、柔らかさの異方性を抑制することができる糸の製造に必要な糸製造用レース地、その糸を大量生産可能な製造方法、及び、糸を提供すること。
【解決手段】本発明の糸製造用レース地1は、複数の地糸11と、各地糸11と複数個所で係合し、この地糸11の係合箇所の間にある複数の突出ループがウェール方向両隣の地糸に向かって突出している柄糸12,13とを有し、ウェール方向に隣り合う地糸11,11の間で、それぞれの地糸11から突出する柄糸12,13の突出ループ同士を交互が編まれ、オープンループが連続する編み地を形成している。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の地糸と、
各地糸と複数個所で係合し、この地糸の係合箇所の間にある複数の突出ループがウェール方向両隣の地糸に向かって突出している柄糸とを有し、
ウェール方向に隣り合う地糸の間で、それぞれの地糸から突出する前記突出ループ同士が編まれ、オープンループが連続する編み地を形成していることを特徴とする糸製造用レース地。
【請求項2】
複数の地糸と、
各地糸と複数個所で係合し、この地糸の係合箇所の間にある複数の突出ループがウェール方向両隣の地糸に向かって突出している柄糸とを有し、
ウェール方向に隣り合う地糸の間で、それぞれの地糸から突出する前記突出ループ同士が二重解け結びとなっている編み地を形成していることを特徴とする糸製造用レース地。
【請求項3】
前記地糸は、コース方向に連続する鎖編ループを繰り返し、
前記柄糸は、前記鎖編ループと係合していることを特徴とする請求項1又は2に記載の糸製造用レース地。
【請求項4】
前記柄糸は、前記鎖編ループと係合する係合ループを有しており、
係合する前記鎖編ループ又は前記係合ループの少なくとも一方がクローズドループとなっていることを特徴とする請求項3に記載の糸製造用レース地。
【請求項5】
前記地糸及び前記柄糸は、捲縮性を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の糸製造用レース地。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れかの糸製造用レース地を製造する工程と、前記突出ループ同士の編み又は前記突出ループ同士の二重解け結びを一つ解くことによって、コース方向に次々と突出ループ同士の編み又は突出ループ同士の二重解け結びを解く工程とを有することを特徴とする地糸に複数の突出ループを有する柄糸が係合された糸の製造方法。
【請求項7】
地糸と、
地糸と複数個所で係合し、地糸の周囲に向かって突出する複数のループとを有する柄糸とを備え、
前記地糸及び前記柄糸は、捲縮性を有すること特徴とする糸。
【請求項8】
前記地糸は連続する鎖編ループを繰り返し、
前記柄糸は、鎖編ループと係合する係合ループを有しており、
係合する鎖編ループ又は係合ループの少なくとも一方がクローズドループとなっていることを特徴とする請求項7に記載の糸。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、糸製造用レース地、その糸製造用レース地を使用した糸の製造方法及び糸に関する。
【背景技術】
【0002】
寝具や衣類の充填材として、水鳥の羽毛が使用されている。水鳥の羽毛は、羽毛の羽枝は柔軟性及び復元性が高く、かつ、空気を含むための嵩高性も高いという利点がある。そのため、この羽毛を充填材として使用した寝具や衣類は、保温性及び軽量性に優れたものとなる。
【0003】
しかし、天然の羽毛は野生の水鳥から得られるものであり、天然の羽毛の供給は安定しない。また、充填材として使用する羽毛は、水を吸うと復元性及び嵩高性が低下するので手入れが難しい。さらに、天然の羽毛は、独特のにおいが発生する場合とともに、アレルギーの原因となるダニが発生する場合がある。
【0004】
そこで、天然の羽毛を模倣し、その特殊な形状を繊維で再現した生体模倣材料として、特許文献1に示す人工羽毛が提案されている。特許文献1に示す人工羽毛は、ループ状繊維と芯糸をまとめて撚りをかけてループヤーンを形成し、そのループヤーンの熱処理をおこなうことによって、芯糸にループ状繊維を熱融着して一体化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−114584号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、ループヤーンを熱処理する人工羽毛は芯が存在するため、ループ状繊維のみが曲がる方向と芯糸が曲がる方向とを比較すると、柔らかさの異方性が生じるという問題があった。
【0007】
撚り工程及び熱処理工程が必要なため、大量生産には限界があることに加えて、熱処理工程でエネルギーが必要となり、大量生産するとCO2の排出量が増大するという問題もあった。
【0008】
そこで、羽毛を模倣し、その特殊な形状を繊維で再現した生体模倣材料の糸の製造において熱処理が必要なく、柔らかさの異方性を抑制することができる糸、その糸の製造に必要な糸製造用レース地、及び、その糸を大量生産可能な製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1の糸製造用レース地は、複数の地糸と、各地糸と複数個所で係合し、この地糸の係合箇所の間にある複数の突出ループがウェール方向両隣の地糸に向かって突出している柄糸とを有し、ウェール方向に隣り合う地糸の間で、それぞれの地糸から突出する前記突出ループ同士を交互が編まれ、オープンループが連続する編み地を形成している。
【0010】
請求項2の糸製造用レース地は、複数の地糸と、各地糸と複数個所で係合し、この地糸の係合箇所の間にある複数の突出ループがウェール方向両隣の地糸に向かって突出している柄糸とを有し、ウェール方向に隣り合う地糸の間で、それぞれの地糸から突出する前記突出ループ同士が二重解け結びとなっている編み地を形成している。
【0011】
請求項1及び2の糸製造用レース地によれば、突出ループ同士の編み又は前記突出ループ同士の二重解け結びを一つ解くことによって、コース方向に次々と突出ループ同士の編み又は突出ループ同士の二重解け結びを解くことができ、地糸の周囲に向かって突出する複数のループとを有する柄糸を糸製造用レース地から容易かつ大量に製造することができる。
【0012】
請求項3の糸製造用レース地は、請求項1又は2の糸製造用レース地において、前記地糸は、コース方向に連続する鎖編ループを繰り返し、前記柄糸は、前記鎖編ループと係合している。
【0013】
請求項3の糸製造用レース地によれば、請求項1又は2の糸製造用レース地と同様に作用する上に、地糸の鎖編ループに柄糸が係合することによって、熱処理を行うことなく、地糸に柄糸を係合できる。
【0014】
請求項4の糸製造用レース地は、請求項3の糸製造用レース地において、前記柄糸は、前記鎖編ループと係合する係合ループを有しており、係合する前記鎖編ループ又は前記係合ループの少なくとも一方がクローズドループとなっている。
【0015】
請求項4の糸製造用レース地によれば、請求項3の糸製造用レース地と同様に作用する上に、係合する鎖編ループ又は係合ループの少なくとも一方がクローズドループとなっていることで、地糸において柄糸が係合する位置が動くことない。そのため、使用によって、地糸において柄糸が係合する位置が偏って柔らかさの異方性が生じることを抑制することができる。
【0016】
請求項5の糸製造用レース地は、請求項1乃至4のいずれかの糸製造用レース地において、前記地糸及び前記柄糸は、捲縮性を有する。
【0017】
請求項5の糸製造用レース地によれば、請求項1乃至4のいずれかの糸製造用レース地と同様に作用する上に、地糸及び柄糸は、捲縮性を有するので、請求項5の糸製造用レース地から生産された糸は柔らかさの異方性を抑制することができる。請求項5の糸製造用レース地から生産された糸を丸めることによって、柔軟性及び復元性が高く、かつ、空気を含むための嵩高性も高い生体模倣材料となる。
【0018】
請求項6の糸の製造方法は、請求項1乃至5の何れかの糸製造用レース地を製造する工程と、前記突出ループ同士の編み又は前記突出ループ同士の二重解け結びを一つ解くことによって、コース方向に次々と突出ループ同士の編み又は突出ループ同士の二重解け結びを解く工程とを有する。
【0019】
請求項6の糸の製造方法によれば、熱処理を行うことなく、地糸に複数の突出ループを有する柄糸が係合された糸を大量にかつ容易に生産することができる。
【0020】
請求項7の糸は、地糸と、地糸と複数個所で係合している柄糸とを有し、地糸の周囲に向かって突出する複数のループとを有する柄糸であって、前記地糸及び前記柄糸は、捲縮性を有すること特徴とする糸。
【0021】
請求項7の糸によれば、地糸及び柄糸は、捲縮性を有するので、地糸又は柄糸の芯が存在せず、柔らかさの異方性が生じることを抑制できる。請求項7の糸を丸めることによって、柔軟性及び復元性が高く、かつ、空気を含むための嵩高性も高い生体模倣材料となる。
【0022】
請求項8の糸は、請求項7の糸において、前記地糸は連続する鎖編ループを繰り返し、前記柄糸は、鎖編ループと係合する係合ループを有しており、係合する鎖編ループ又は係合ループの少なくとも一方がクローズドループとなっている。
【0023】
請求項8の糸によれば、請求項7の糸と同様に作用する上に、地糸の鎖編ループに柄糸の係合ループが係合することによって、熱処理を行うことなく、地糸及び柄糸を一体化することができる。また、係合する鎖編ループ又は係合ループの少なくとも一方がクローズドループとなっていることで、地糸において柄糸が係合する位置が動くことない。そのため、使用によって、地糸において柄糸が係合する位置が偏って柔らかさの異方性が生じることを抑制することができる。
【発明の効果】
【0024】
請求項1乃至5の何れかの発明は、羽毛を模倣し、その特殊な形状を繊維で再現した生体模倣材料の糸の製造に必要な糸製造用レース地を編機で大量生産が可能となるとともに、その糸製造用レース地から容易に生体模倣材料の糸を大量生産が可能となる。
【0025】
請求項6の発明は、羽毛を模倣し、その特殊な形状を繊維で再現した生体模倣材料の糸を容易に大量生産することが可能であるとともに、熱処理が不要なので、大量生産によるCO2の排出量を抑制することができる。
【0026】
請求項7又は8の発明は、柔らかさの異方性が生じることを抑制でき、柔軟性及び復元性が高く、かつ、空気を含むための嵩高性も高い生体模倣材料となる糸を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の一実施形態の糸製造用レース地の編組織を示す図である。
図2図1の糸製造用レース地の一部を拡大して示す実体模式図である。
図3】糸製造用レース地の一部を拡大した写真であって、上下左右に糸製造用レース地を引き延ばした状態を示す。
図4】糸製造用レース地の一部を拡大した写真である。
図5】糸製造用レース地の一部から糸を分離させる様子を示す写真である。
図6】糸の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の一実施形態の糸製造用レース地について、図面に基づいて説明する。
【0029】
図1に示すように、糸製造用レース地1の編組織は、第一組織L1、第二組織L2及び第三組織L3とを有する。
【0030】
複数の地糸11による第一組織L1は、(10//,32//,54//,・・・)である。地糸11と複数個所で係合され図1中においてウェール方向左側に一部が突出する柄糸12による第二組織L2は(21/01//,43/23//,65/45//,・・・)である。地糸11と複数個所で係合され図1中においてウェール方向右側に一部が突出する柄糸13による第三組織L3が(32/12//,54/34//,76/56//,・・・)である。
【0031】
図2に示すように、地糸11は、コース方向に連続する鎖編ループ11aを繰り返し、第一組織L1は鎖編組織となっている。鎖編ループ11aはクローズドループである。
【0032】
第二組織L2において、柄糸12は、地糸11の鎖編ループ11aと係合する係合ループ12aと、ウェール方向に隣り合う地糸11の間で地糸11から突出する突出ループ12bとが交互に繰り返す組織となっている。係合ループ12a及び突出ループ12bはオープンループである。
【0033】
第三組織L3において、柄糸13は、地糸11の鎖編ループ11aと係合する係合ループ13aと、ウェール方向に隣り合う地糸11の間で地糸11から突出する突出ループ13bとが交互に繰り返す組織となっている。係合ループ13a及び突出ループ13bはオープンループである。
【0034】
第二組織L2及び第三組織L3はテンビー編組織となっている。
【0035】
地糸11の連続する鎖編ループ11aは、柄糸12の係合ループ12aと係合した後、次のコースで柄糸13の係合ループ13aと係合することを繰り返す。
【0036】
柄糸12の係合ループ12a及び柄糸13の係合ループ13aは、一方の係合ループに他方の係合ループが挿通されて編まれ、次のコースで、他方の係合ループに一方の係合ループが挿通されて編まれることを繰り返す。柄糸12の係合ループ12a及び柄糸13の係合ループ13aはオープンループであるが、それぞれクローズドループである地糸11の鎖編ループ11aと係合するので、地糸11において、柄糸12及び柄糸13の係合する位置が偏ることがない。
【0037】
柄糸12の突出ループ12b及び柄糸13の突出ループ13bは、一方の係合ループに他方の係合ループが挿通されて編まれ、次のコースで、他方の係合ループに一方の係合ループが挿通されて編まれることを繰り返す。
【0038】
上記のように編まれた糸製造用レース地の一部を上下左右に引き延ばした状態は図3に示すようになる。
【0039】
地糸11及び柄糸12,13は、図4に示すように捲縮性を有する。糸製造用レース地1を編機で製造する際には、地糸11及び柄糸12,13は引き延ばされた状態で編まれる。さらに、糸製造用レース地1は、地糸11及び柄糸12,13が引き延ばされた状態で巻き取ることができるので、糸製造用レース地1の搬送が容易である。
【0040】
本発明の一実施形態の糸の製造方法は、上述の糸製造用レース地1を製造する工程と、突出ループ12b及び突出ループ13bの編みを一つ解くことによって、コース方向に次々と突出ループ12b及び突出ループ13bを解く工程とを有する。
【0041】
図5に示すように、突出ループ12b及び突出ループ13bの編みを一つ解き、例えば、隣り合う地糸11,11を離間させることによって、コース方向に次々と突出ループ12b及び突出ループ13bの編みが解け、図6に示すように地糸に複数の突出ループを有する柄糸が係合された糸2が容易に製造される。
【0042】
糸2は、嵩高性の高い糸2の状態で搬送することも可能であるし、は地糸11及び柄糸12,13が引き延ばされた状態で巻き取られた嵩高性がない糸製造用レース地1で搬送され、搬送先で糸2が必要になるときに糸製造用レース地1から大量の糸2を分離させることも可能である。
【0043】
糸2は、地糸11と、地糸11と複数個所で係合し、地糸11の周囲に向かって突出する複数のループとを有する柄糸12,13を備える。地糸11及び柄糸12,13は、捲縮性を有する。
【0044】
図6では、地糸11及び柄糸12,13が捲縮性を有するので分かりにくいが、地糸11は、連続する鎖編ループを繰り返す鎖編組織となっており、柄糸12,13は、地糸11の鎖編ループと係合する係合ループを有している。地糸11の鎖編ループがクローズドループとなっている。地糸11の周囲に向かって突出する複数のループは、糸製造用レース地では、柄糸12の突出ループであったものである。
【0045】
糸製造用レース地1の地糸11及び柄糸12,13は、撚糸であってもよい。糸製造用レース地1を編む際又は、糸製造用レース地1から糸2を分離する際に撚糸の糸の配列が乱れ、嵩高性がさらに向上する。
【0046】
上記実施形態では、糸製造用レース地1が第一組織L1、第二組織L2及び第三組織L3の3つの組織からなる場合について説明したが、これに限定されることなく、2つの組織又は、4つ以上の組織からなる糸製造用レース地であってもよい。
【0047】
上記実施形態では、糸製造用レース地1において、地糸11及び柄糸12,13の振り幅は、上記説明に限定されることなく、地糸及び柄糸の振り幅は適宜変更してもよい。
【0048】
上記実施形態では、糸製造用レース地1及び糸2の鎖編ループはクローズドループである場合について説明したが、これに限定されることなく、鎖編ループと係合する柄糸の係合ループがクローズドループであってもよく、鎖編ループと係合ループの両方がクローズドループであってもよい。
【0049】
上記実施形態では、第二組織L2及び第三組織L3は、テンビー編組織である場合について説明したが、これに限定されることなく、柄糸の突出ループの編みを一つ解けば、コース方向に次々と突出ループを解くことができるようになっていれば、テンビー編組織以外の編組織であってもよい。
【0050】
上記実施形態では、糸製造用レース地1は、突出ループ同士が編まれ、オープンループが連続する編み地を形成している場合について説明したが、これに限定されることなく、突出ループ同士が二重解け結びとなっている編み地を形成していてもよい。
【0051】
上記実施形態では、糸の製造方法において、隣り合う地糸11,11を離間させることによって、コース方向に次々と突出ループ12b及び突出ループ13bの編みが解ける場合について説明したが、これに限定されることなく、隣り合う地糸を固定し、突出ループ同士の編みを押圧することなど、別の方法で突出ループ同士の編みが解けてもよい。
【符号の説明】
【0052】
1 糸製造用レース地
2 糸
11 地糸
11a 鎖編ループ
12,13 柄糸
12a,13a 係合ループ
12b,13b 突出ループ
L1 第一組織
L2 第二組織
L3 第三組織
図1
図2
図3
図4
図5
図6