(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-40105(P2018-40105A)
(43)【公開日】2018年3月15日
(54)【発明の名称】パイプ状発泡断熱材
(51)【国際特許分類】
E04B 1/80 20060101AFI20180216BHJP
【FI】
E04B1/80 100P
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-172409(P2016-172409)
(22)【出願日】2016年9月5日
(71)【出願人】
【識別番号】597129850
【氏名又は名称】荒城 慶作
(72)【発明者】
【氏名】荒城慶作
【テーマコード(参考)】
2E001
【Fターム(参考)】
2E001DD01
2E001FA03
2E001FA14
2E001FA24
2E001GA12
2E001GA42
2E001HC11
2E001JC03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】鉄筋コンクリート(RC)の外壁断熱、壁中断熱、内壁断熱、天井断熱、床中断熱、屋上断熱が可能なパイプ状発泡断熱材を提供する。
【解決手段】パイプ状発泡断熱材1aは、主にセルロース(パルプ)、ポリプロピレン(PP)、発泡剤(でん粉等)と必要に応じて不燃剤や抗菌性金属イオン剤を加えて発泡したパイプ状発泡細片を集積したパイプ状発泡断面Aを壁面として、鉄筋コンクリート(RC)から一戸建までの建屋の内壁、壁中、外壁に貼り付け又は取付けられる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルロース(パルプ)、ポリプロピレン(PP)、発泡剤(でん粉等)と必要に応じて不燃剤や抗菌性金属イオン剤を加えて発泡したパイプ状発泡細片を集積したパイプ状発泡断面を壁面または壁面側(断熱面側)としたことを特徴とした建屋と自動車のパイプ状発泡断熱材。
【請求項2】
セルロース(パルプ)、ポリプロピレン(PP)、発泡剤(でん粉等)と必要に応じて不燃剤や抗菌性金属イオン剤を加えて発泡したパイプ状発泡細片を集積したパイプ状発泡断面を壁面または壁面側(断熱面側)として、片面または(或いは)両面に板状材である紙、木、人工芝、合成樹脂(プラスチック)、布、革、炭素やガラス繊維、金属や金属箔、石膏ボード、スレート、セラミックス、タイル、サンドペーパー、石または、これらを複合的に組合せた板状材を貼り付け、あるいは(または)取り付けたことを特徴とした請求項1のパイプ状発泡断熱材。
【請求項3】
請求項1の壁面または壁面側(断熱面側)としたパイプ状発泡断面内に紙材や木材または合成樹脂材の縦格子或いは横格子または縦横格子を設けて壁の耐面圧補強した事を特徴とした請求項1と請求項2のパイプ状発泡断熱材。
【請求項4】
壁面または壁面側(断熱面側)としたパイプ状発泡断面の表面上に直接または第二の発明に記載の板状材を張る、或いは取り付けて、その上に紙、セルロース繊維、土、砂、珪藻土、貝殻粉、ゼオライト、酸化チタン、漆喰、液状合成樹脂、セラミック、塗料及び防水の壁材またはこれらの混合壁材を吹き付け、刷毛塗り、コテ塗り、浸み込ませや貼り付けまたは取付けた事を特徴とした請求項1、請求項2、請求項3のパイプ状発泡断熱材。
【請求項5】
請求項1のパイプ状発泡断熱材のパイプ状発泡断面と請求項2に記載の板状材を幾層にも交互に重ね合わせて多層構造にした事を特徴とした多層パイプ状発泡断熱材。
【請求項6】
弾力変形するパイプ状発泡側面を壁面として衝撃を吸収することが出来る壁とする事を特徴としたパイプ状発泡断熱材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建屋(車も含)の断熱材に関し、より詳言すれば、建屋の外壁、壁中、内壁の省エネ断熱としてのパイプ状発泡断熱材に関する。
【背景技術】
【0002】
地球の温暖化で、北極圏や南極大陸の氷河が急速に減少しており、海面上昇で南太平洋の島国(例えばツバル)が沈みつつあり、また猛暑による大陸の砂漠化などの深刻な被害が進んでいる。日本に於いても異常気象による台風の大型化、竜巻の頻繁発生、ゲリラ豪雨など地球環境の悪化による現象が表面化して災害も巨大化となって、50年に一度と云われる洪水・土石流や家屋の倒壊等の風雨災害が多発してきている。特に、都市部では近年猛暑日、真夏日、熱帯夜などの高温注意報が頻繁に出されると共に、実際にゲリラ豪雨災害等の多発や熱中症になる人も多く死亡する人も年々増えている。また生物の生態系に於いても、細菌、昆虫、動植物、海洋生物等の高緯度(北上)化や高山化し、またデング熱やジカ熱など蚊による感染症も広がっている。
【0003】
地球温暖化による異常気象は季節にも現れており、春と秋が無くなり、冬からいきなり夏に、また夏からいきなり冬と四季がなくなってきている。2016年のゴールデンウィークには、梅雨もまだなのに真夏日が各地で観測されクール・ビズや熱中症が話題となり、電気ストーブから行き成り扇風機にかわった。また北の高気圧の関係で8月下旬に台風が立て続けに接近や上陸した。この様に、春と秋が無くなり、冬と夏の気候だけになると家庭やオフイスの暖房と冷房のエアコンの使用が一年中連続して必要になり、更にエネルギー消費が増えて温暖化が進むため、省エネ家電や省エネ家屋・建造物が求められるようになってきている。
【0004】
地球温暖化の原因として化石燃料による地球規模でのCO
2の発生が挙げられ、国連環境計画(UNEP)は、1995年から毎年開かれている温暖化対策の国連気候変動枠組条約の第3回締約国会議(COP3)において採択された京都議定書による温室効果ガスの削減等で国際的に取り組まれているものの、より一層深刻な状態になってきており、地球温暖化によって引き起こされる洪水や干ばつ、海面上昇といった被害を抑える適応策の費用(温暖化対策費)として2050年には最大60兆円必要になる可能性があるとペルーで開催のCOP20(2014.12)で発表された。従って、2015年11月〜12月にパリで開催された第21回国際会議「COP21」では、多くの国(主な国は日本、米国、欧州連合、ロシア、中国等)が温室効果ガスの削減目標を国連に提出。日本は2030年度までに13年度比で26%(2005年度比25.4%)の水準(約10億4,200万t-CO
2)にする削減目標値を掲げている。如何にか世界の温室効果ガスの2大排出国である米国と中国も2016.09.03のG20(中国)でパリ協定(COP21)の批准を発表。
【0005】
しかし、大学などの研究チームが約50の国と組織が定めた温室効果ガス削減目標をもとに、2100年の気温を予測した結果、削減目標を達成しても、1℃抑えるだけにとどまり、3.5℃上昇することがわかり、地球温暖化防止策が不十分であることが判明したという。従って、今後、更なる省エネ運動、再生エネルギーの活用、森林保護とヒートアイランド対策等の推進が国、各自冶体、各企業、及び各家庭までに求められてくる。環境省 地球環境局 地球温暖化対策課は「業務その他部門と家庭部門においては、2013年度比約40%減と大幅に削減することが必要」としている。オフイスや各家庭に於ける家電の省エネについては、家電メーカの技術革新によって進んで来ているものの、建屋内の冷暖房の機器の稼動率は地球温暖化による気候変動により高く、消費エネルギーが増加して来ている。従って、オフイスや各家庭の地球温暖化防止策としては、室内の冷暖房のエアコン使用時間の短縮など効率のよい運用が課題であり、断熱の省エネ住宅が重視されてきている。
【0006】
エアコンをあまり使わないで室内温度を快適温度にする省エネ(エコ)住宅は、「夏は外気の熱い気温が冷房で冷やした屋内空気に伝わるのを抑える(熱い熱を室内に入れない)。また、冬は外気の冷たい気温が暖房で暖めた屋内空気に伝わるのを抑える(室内の暖かい熱を外に逃がさない)」と、この様に省エネ住宅にするためには外気の気温を建屋に対して常に遮断する事が必要であり、何処で断熱するかで、さまざまな断熱技術の方法がある。具体的には壁に断熱材を張ったり、壁・床・天井・屋根に断熱材を入れたり、開口部には断熱性の高い複層ガラス窓や気密性の高い断熱ドアを用いる等があるが、建屋に於いては矢張り壁の面積が一番広いので、壁を断熱する事が一番省エネ(エコ)住宅に繋がり効果的である。建屋の断熱を大別すると、外壁断熱、壁中断熱、内壁断熱がある。
【0007】
外壁断熱方法は、建屋に緑化も含めた外(張り)断熱工法等で太陽の直射日光熱や外気温等の外部からの熱を建屋外壁面で遮断して外壁に伝えない、また外壁の熱を遮断して外気に放出しない外壁面での断熱であり、主に鉄筋コンクリート(RC)の場合は、コンクリートの熱保有量が多く、温まり難くて冷え難い蓄熱性が高いので外気温の変動による影響が少なく建屋中の温度ムラが抑えられて屋内は安定した体感温度が得られる。また、建屋全体を断熱するため、伝わって欲しくない熱が伝わる望ましくない熱の伝導ルートであるヒートブリッジもバルコニーやパラペット部分のみで部屋の室内空調への影響は少なく、結露も室内温度と内壁面の温度差が殆どないので発生し難い。更に、断熱材で外壁表面を覆うため、コンクリート躯体が外部からの影響を受け難くなるので劣化も抑えられると共に、ヒートアイランド対策にもなる。しかし、居住空間である部屋の室内空調温度は建屋全体の温度とほぼ同じくなり、空調容量が大きいため、暖冷房負荷が大きくなる。
【0008】
壁中断熱方法は、主に木造住宅の壁の中に充填断熱工法等で建屋の外壁の温度を遮断して内壁に熱を伝えない、また内壁の温度を遮断して外壁に熱を伝えない壁の中での断熱であり、グラスウール、ロックウール等の繊維系断熱材を充填したり発泡断熱材などを挟むだけの簡単な工法である。しかし、繊維系断熱材の弱点は水分に弱い事で、壁面や内部で水分を吸着して結露ができると誘発されてカビやダニの発生、それによるシックハウスを引き起こす可能性が高い。また柱と柱の間に断熱材を入れるため、継ぎ目や断熱材の入らない部分、或いは繊維が収縮して隙間が出来た場合は、著しく断熱性能が悪くなって断熱効果が低下するため、夏は室内側に暑さを伝え、冬は室内側に寒さを伝える空間のヒートブリッジとなって、冬季の結露になる条件が更に増す。また部屋内は断熱されても建屋外壁は太陽の直射日光熱や外気温度に影響された温度になるため、ヒートアイランド対策にはならない。
【0009】
内壁断熱方法は、建屋の内(張り)断熱工法等で室内空気の熱を内壁に伝いない、また内壁の熱を室内空気に伝いない内壁面での断熱であり、建屋の室内壁面を断熱材が覆うため、室内の密閉した決まった容量の空気だけを冷房・暖房するので冷蔵庫のように室内は高い断熱性能が発揮されて、効率よくエアコンを使用できる。従って、室内空調に於いては非常に省エネ建屋になる。しかし、建屋自体は外気の影響を受け易く、鉄筋コンクリート(RC)に於いては冬場の冷えや夏場の灼熱の影響を受けたコンクリート躯体の熱が最下階の床スラブと間仕切のRC壁、中間階の床スラブと外壁面、RC間仕切壁と外壁、屋根スラブの取合い部分等すべてがヒートブリッジとなって内壁まで伝わるので、内壁まで外気温が影響して、冬場は室内空気と内壁面との温度差が大きくなって室内の湿気が壁体結露になる。また、部屋の室内冷暖房負荷に影響して体感温度が悪いという問題があるため、熱の伝達ルートを抑制する断熱補強が必要となっていた。
【0010】
この様に、外壁断熱、壁中断熱、内壁断熱にはそれぞれ長所と短所があるが、壁中断熱は郊外の一戸建ての木造住宅やプレハブ住宅等の一般的な断熱工法であるが、都市部の鉄筋コンクリート(RC)の断熱は外壁断熱と内壁断熱であり、省エネ(エコ)住宅の重要なポイントとなる。そこで温熱環境と構造躯体の結露面や耐久面から、鉄筋コンクリート(RC)に於いては外断熱工法が有効であり内断熱は基本的に避けるべきであると云われており、欧米では「断熱と云えば外断熱」と云うほど一般的な断熱工法として普及している。しかし、都市部は高層ビルや高層マンション(タワーマンション)等の鉄筋コンクリート(RC)の建造物が著しく増加してきており、ヒートアイランド現象等で外気温が年々上昇しつつあり、真夏(真冬も)にはエアコンがフル稼働しなくては成らず、エアコンがフル稼働すれば室内の熱を屋外に出すだけなのでヒートアイランド現象は増々悪化して電力問題と共に、消費エネルギーによる地球環境問題が増している。もはや省エネ住宅で快適な生活環境を得るためには外断熱だけでは限度があり、環境省がエネルギー起源CO
2削減目標を「業務その他部門と家庭部門においては、2013年度比約40%減と大幅に削減することが必要」としている目標達成のためにも、鉄筋コンクリート(RC)の断熱は、外部の温度環境から影響を受けない様に建屋全体を断熱する外壁断熱と室内温度環境を逃がさないで守る内壁断熱の組み合わせが必要不可欠であり、内壁断熱の必要性と重要性が増してきている。
【0011】
鉄筋コンクリート(RC)の内断熱は結露が大きな原因で避けるべきであると云われているが、内壁断熱であっても結露が発生しない断熱材が発明されて開示されている。例えば、アルミ箔材とアルミ箔材との間にある程度の厚味のある格子材を挟んだ層を作る事により、格子材の厚味の部分だけ、アルミ箔材とアルミ箔材との間に空気空間が幾層にも形成されるようになり、断熱材内に多くの空気が滞留して断熱性能が得られる多層空気層断熱材の断熱パネル(特開平7−150647号公報参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平7−150647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
特許文献1の多層空気層断熱材は、アルミ箔材の一側面に格子材の一側面を縦格子状あるいは格子状に装着し、該格子材の他側面に、他のアルミ箔材の一側面を装着し、次に該アルミ箔材の他側面に、更に他の格子材の一側面を縦格子状あるいは格子状に装着し、また次に該格子材の他側面に、他のアルミ箔材を装着するという様にアルミ箔材と格子材を交互に重ね合せる事によって構成された断熱材の中に多層空気空間が形成されて成る事を特徴としたものであった。
【0014】
従って、特許文献1の多層空気層断熱材であると、アルミ箔材と格子材の重ね組合せで、金属であるアルミ箔を複数枚使ったパネルであるため、熱は断熱できると共に結露もできないが、室内空気の通気性(呼吸)と吸湿性・放湿性が全く無い壁になり快適な生活環境の自然コントロールが出来ない。また多層が必要であり、多層にすればするほど厚くなると共に、格子を使ったアルミ箔のパネルのため、壁中断熱には適するが、人が触れたり、物が当たると穴があく等で内壁面断熱材には向かないと云う課題があった。
【0015】
また、アルミ箔材とアルミ箔材の間にある程度の厚味のある格子材を挟んだ特許文献1であると、格子空間内はお湯が対流で早く沸く様に、空気の対流によって暖かい所から冷たい所、または冷たい所から暖かい所に直接熱が対流伝導される不具合がある。また、アルミ箔材と格子材を交互に重ね合せて構成された断熱材の中に格子空間が形成されている断熱材であるため、取り付け場所の形状に合わせてカットした場合、格子位置と合わずに隙間が出来ると云う加工不具合が生ずる場合もある。更に、断熱材を取り付ける施工工事とコスト高の課題もあった。
【0016】
本発明は、特に鉄筋コンクリート(RC)の内壁面断熱(内断熱)の課題を鑑みて、室内空気の通気性(呼吸)と吸湿性・放湿性があり、快適な生活環境の自然コントロールができる。また壁紙の様に薄く、施工も貼り付け可能で人が触れても弱弾力性があり、見た目も壁紙と同等の見栄えがあり、更に2020年の省エネ住宅の義務化に伴う断熱性、エネルギー消費量の課題に合った主に内壁断熱材であるが、壁中断熱材、更に外壁断熱材も提供して建屋丸ごと断熱を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
従来の上記の課題を解決して目的を達成するための手段は、次のとおりである。
(1)第一の発明は、主にセルロース(パルプ)、ポリプロピレン(PP)、発泡剤(でん粉等)と必要に応じて不燃剤や抗菌性金属イオン剤を加えて発泡したパイプ状発泡細片を集積したパイプ状発泡断面を壁面または壁面側(断熱面側)としたことを特徴とした建屋と自動車のパイプ状発泡断熱材。
(2)第二の発明は、主にセルロース(パルプ)、ポリプロピレン(PP)、発泡剤(でん粉等)と必要に応じて不燃剤や抗菌性金属イオン剤を加えて発泡したパイプ状発泡細片を集積したパイプ状発泡断面を壁面として、片面または(或いは)両面に板状材である紙、木、人工芝、合成樹脂(プラスチック)、布、革、炭素やガラス繊維、金属や金属箔、石膏ボード、スレート、セラミックス、タイル、サンドペーパー、石または、これらを複合的に組合せた板状材を貼り付け、あるいは(または)取り付けたことを特徴とした第一の発明のパイプ状発泡断熱材。
(3)第三の発明は、第一の発明の壁面としたパイプ状発泡断面内に紙材や木材または合成樹脂材の縦格子或いは横格子または縦横格子を設けて壁の耐面圧補強した事を特徴とした第一の発明と第二の発明のパイプ状発泡断熱材。
(4)第四の発明は、壁面としたパイプ状発泡断面の表面上に直接または第二の発明に記載の板状材を張る、或いは取り付けて、その上に紙、セルロース繊維、土、砂、珪藻土、貝殻粉、ゼオライト、酸化チタン、漆喰、液状合成樹脂、セラミック、塗料及び防水の壁材またはこれらの混合壁材を吹き付け、刷毛塗り、コテ塗り、浸み込ませや貼り付けまたは取付けた事を特徴とした第一の発明、第二の発明、第三の発明のパイプ状発泡断熱材。
(5)第五の発明は、第一の発明のパイプ状発泡断熱材のパイプ状発泡断面と第二の発明に記載の板状材を幾層にも交互に重ね合わせて多層構造にした事を特徴とした多層パイプ状発泡断熱材。
(6)第六の発明は、弾力変形するパイプ状発泡側面を壁面として衝撃を吸収することが出来る壁とする事を特徴としたパイプ状発泡断熱材。
なお、本願に於いては、天井断熱と床断熱も水平壁として本願に含まれる。
【0018】
本願の課題解決手段によるとパイプ状発泡断熱材は、鉄筋コンクリート(RC)等の内壁面(天井も含)の断熱は元より、両面に木板等を貼って部屋等の屋内仕切り壁や床の断熱としても使える。また木造やプレハブの住宅の壁中断熱材として直接填め込んで用いる事も出来る。更に、外壁断熱材としても外壁面となるパイプ状発泡断面に防水や耐火性がある外壁材を塗ったり、吹き付けたり、浸み込ませたり、コテ塗り壁材を塗る事により可能である。従って、外・中・内壁断熱材として十分使える。更に、特願2015-210790の技術により、パイプ状発泡断面部に芝を生育すると屋上の芝断熱材とする事ができるため、屋上の断熱と芝緑化が同時にできる(屋上緑化断熱)。この様に、パイプ状発泡断熱材によって建屋を丸ごと断熱する事ができるため、エネルギー消費量の面から課題に合った省エネ住宅や省エネビルディングにする事が出来る。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、パイプ状発泡細片を集積して構成されたパイプ状発泡断熱材であるため、パイプ状の殻内は発泡物質の発泡により必然的に多孔質の空気層になっており、断熱材としては効果的で最適である。特に発泡断面の片面または両面を紙等の板状材、塗り壁材、吹付け壁材、浸込み壁材で塞ぐと多数の密閉空間ができ、パイプ状発泡細片は密閉空間が多くあるパイプ状発泡断熱材となる。また、パイプ状発泡断熱材と紙板や木板等を交互に重ね合わせる事により、更に多層の密閉空間構造体を簡単に作る事もできる、その空間はパイプ状発泡細片の中の発泡隙間(空気溜)であり狭いため、空気対流による熱伝導が起き難く、振動は吸収するので断熱効果と防音効果が非常に大きい多層発泡断熱材となる。また、一般的に鉄筋コンクリート(RC)住宅は気密性が高く温度差があると結露になり易いと言われているが、コンクリート躯体の室内壁面を本願の高い断熱性、通気性、吸湿性、放湿性のある発泡断熱材で断熱すると暖かく湿度がある室内空気であっても温度差のあるコンクリート躯体に冷やされないと共に、湿気はパイプ状発泡断熱材のセルロース繊維によって吸湿・放湿の湿度調節が自然になされるので結露になり難い。なお、木造住宅やプレハブ住宅等の断熱材に用いても同様の断熱効果、結露防止効果と防音効果が得られる。
【0020】
また、多孔質のパイプ状発泡断熱材であっても表面に紙板や木板等を貼ったり、壁材等を塗る或いは吹き付けたり、樹脂等を浸み込ませたり、また中に格子等の補強材を設ける事により丈夫な外壁断熱用、壁中断熱用、中壁断熱用、内壁断熱用と建屋の全て断熱材になり人が触れたり物が当たっても簡単に穴が開いたり傷がついたり、ヒビ割れない。更に変形や壊れる様な不具合が無いと共に耐火・防水の断熱材にする事もできる。また、物によっては発泡壁断熱材を設置する場所の形状に合わせて自由に加工する事ができる。更に、薄く加工や製造が出来るので、壁紙の様に、または壁紙と共に貼ることができ、特に鉄筋コンクリート(RC)建屋の内壁面断熱材に適して、その施工もパイプ状発泡断熱材からなるパイプ状発泡断面を室内壁に貼り付けるだけの簡単な作業で取り扱う事ができ、ヒビ割れも起こり難く、壁紙と同等の見栄えが得られる。更に耐面圧性があると共に弾力性も得られるので安全性が高い。
【0021】
また、外環境の温度を外壁に伝えない外断熱と室内環境の温度を内壁に伝えない内断熱に本願のパイプ状発泡断熱材が施されている鉄筋コンクリート(RC)建屋のコンクリート躯体は温まり難く冷え難い性質の保熱性があるので、蓄熱(蓄冷)された熱はゆっくりした輻射によって放出されて急激な温度変化は起きず、冷暖房を切っても人体にやわらかく伝わり、ほのかな暖かさや涼しさが感じられて快適な空間を保ち、気持ち良い好体感温度の持続が実現できる。また、室内の空気が内壁面で断熱されているので、エアコン等の対流により室内温度だけを効率よく直接(急速に)温度調節する事もできる。更に、内壁面発泡断熱材に於いては断熱性、通気性、調湿性(吸湿、放湿)、防音性、シックハウス吸収によって居住空間の快適な生活環境が自然にコントロールされて得られる。
【0022】
この様に、省エネで断熱効果が大きく結露にもなり難く、また丈夫で施工も簡単、低コスト。更に健康で快適な生活環境が得られる内壁面断熱材、壁中断熱材、中壁面断熱材、外壁面断熱材であり、2020年の省エネ住宅の義務化に対応できると共に、快適な生活環境のための冷暖房による二酸化炭素の排出量も減らす事ができるため、地球温暖化防止になり、世界的にも貢献できるパイプ状発泡断熱材である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】パイプ状発泡断熱材を写真で明示したものである。
【
図2】パイプ状発泡断熱材の特徴を明示したものである。
【
図3】片面板状材付パイプ状発泡断熱材を明示したものである。
【
図4】両面板状材付パイプ状発泡断熱材を明示したものである。
【
図5】多層パイプ状発泡断熱材を明示したものである。
【
図6】耐面圧補強のパイプ状発泡断熱材を明示したものである。
【
図7】壁紙付パイプ状発泡断熱材を明示したものである。
【
図8】壁材で表面処理したパイプ状発泡断熱材を明示したものである。
【
図9】壁材を浸透処理したパイプ状発泡断熱材を明示したものである。
【
図10】木板壁パイプ状発泡断熱材の壁を明示したものである。
【
図11】木板床パイプ状泡断熱材の床を明示したものである。
【
図12】弾力パイプ状発泡断熱材の壁を明示したものである。
【
図13】建屋の各壁にパイプ状発泡断熱材の実施例を示したものである。
【
図14】パイプ状発泡断熱材で地球温暖化防止を示したもの。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態を
図1〜
図14に基づいて詳細に説明する。なお、本発明の実施例のパイプ状発泡断熱材とは、主にセルロース(パルプ)とでん粉と植物性のポリプロピレン(PP)等で発泡したパイプ状発泡細片を集積したものである。また板状材には、シート状材やマット状材も含む。またサンドペーパーとは、金剛砂(エメリー、コランダム、カーネットなど)やガラスの粉末を紙や布に張り付けたもの。また天井も床も水平壁として本願に含まれる。また車両も移動建屋として本願に含まれる。なお、
図1〜
図2はパイプ状発泡断熱材の説明、
図3〜
図12は断熱材の種類の一実施例、
図13はパイプ状発泡断熱材で究極断熱の省エネ建屋を示す、
図14は都会の建屋全ての断熱が出来て環境改善になる事を示した。
【0025】
図1は、本願のパイプ状発泡断熱材を写真で明示したものであり、同図(イ)は、パイプ状発泡細片2を集積したパイプ状発泡断熱材1aの斜視写真でパイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aとパイプ状発泡断熱側面Bを示したものである。同図(ロ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aの拡大写真で、パイプ状発泡断熱断面Aはパイプ状発泡細片2の断面の集積体であり、パイプ状発泡細片2のハニカム構造になっている。同図(ハ)は、更にパイプ状発泡細片2の断面の拡大写真であり、パイプ状発泡細片2の断面Cはパイプ状殻3の中に発泡物質4が発泡して空気と共に詰まったポーラス状態で存在している。従って、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aは、空気を多く含んだポーラス状態の発泡物質4の集積面であり、
パイプ状発泡断熱断面Aを壁面としてブロック化されたパイプ状発泡断熱材1aは断熱材となる。
【0026】
図2は、パイプ状発泡断熱材1aの特徴を明示したものであり、同図(イ)は、パイプ状発泡細片2を単体で図示したものであり、パイプ状殻3内で発泡している発泡物質4はポーラス状態になったパイプ状発泡細片2の断面Cのため断熱性、通気性、吸湿性,放湿性、吸音性の特徴がある。同図(ロ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aの耐面圧は、同図(イ)で図示したパイプ状発泡細片2のパイプ状殻3が柱となるため、耐面圧性の特徴がある事を示したものである。同図(ハ)は、パイプ状発泡断熱材1aの上下左右からの側圧に対しては、同図(イ)で図示したパイプ状発泡細片2のパイプ状殻3が潰れて中の発泡物質4がクッションになって弾力性がある変形をする特徴がある事を示したものである。従って緩衝材として使われている。
【0027】
図3は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aの片面に板状材5を貼り付け、または取付けた実施例であり、同図(イ)は、パイプ状発泡断熱材1aとパイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aの片面に取付ける板状材5とを分解展開図で示したものである。同図(ロ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面A(図示せず)の片面に板状材5を取付けて設けた状態の片面板状材付パイプ状発泡断熱材1bの一実施例を示したものであり、既に壁構造体がある場所の断熱、吸音に適する。例えば、天井、内壁、中壁、外壁、屋上の断熱と防音等。
【0028】
図4は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aの両面に板状材5を貼り付け、または取付けた実施例であり、同図(イ)は、パイプ状発泡断熱材1aとパイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aの両面に取り付ける板状材5をそれぞれ分解展開図で示したものである。同図(ロ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面A(図示せず)の両面に板状材5を取付けて設けた状態の両面板状材付パイプ状発泡断熱材1cの一実施例を示したものであり、建屋内の仕切壁や床等の断熱と防音等に向く。
【0029】
図5は、パイプ状発泡断熱材1aの断熱効果等を大きくするため、パイプ状発泡断熱材1aを多層にした実施例を示したものであり、同図(イ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aと板状材5を交互に組み合わせる3層の分解展開図である。同図(ロ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aと板状材5を交互に3層に組み合わせた状態を段違いのカット図で明示したものである。同図(ハ)は、パイプ状発泡断熱材1aと板状材5の組み合せによる3層の多層パイプ状発泡断熱材1dの一実施例を示したものであり、高断熱性、高防音性が得られる。
【0030】
図6は、耐面圧補強したパイプ状発泡断熱材1aを明示したものであり、同図(イ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aを耐面圧補強するため、パイプ状発泡断熱材1aに耐面圧補強横材61を複数設けた補強横材付パイプ状発泡断熱材Dとパイプ状発泡断熱断面Aの片面に取付けて耐面圧補強プレートとなる板状材5を分解展開図で示したものである。同図(ロ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aを耐面圧補強するため、パイプ状発泡断熱材1aに耐面圧補強縦材62を複数設けた補強縦材付パイプ状発泡断熱材Eとパイプ状発泡断熱断面Aの片面に取付けて耐面圧補強プレートとなる板状材5を分解展開図で示したものである。同図(ハ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aを耐面圧補強するため、パイプ状発泡断熱材1aに耐面圧補強横材61と耐面圧補強縦材62をそれぞれ複数設けた補強縦横材付パイプ状発泡断熱材Fとパイプ状発泡断熱断面Aの片面に取付けて耐面圧補強プレートとなる板状材5を分解展開図で示したものである。同図(ニ)は、パイプ状発泡断熱材1aに耐面圧補強横材61と耐面圧補強縦材62を設けた補強縦横材付パイプ状発泡断熱材Fの片面に耐面圧補強プレートとなる板状材5を設けた一実施例の補強縦横材付片面板状材付パイプ状発泡断熱材1eである。同図(ホ)は、パイプ状発泡断熱材1aに耐面圧補強横材61と耐面圧補強縦材62を設けた補強縦横材付パイプ状発泡断熱材Fの両面に耐面圧補強プレートとなる板状材5を設けた一実施例の補強縦横材付両面板状材付パイプ状発泡断熱材1fである。
【0031】
図7は、壁紙付のパイプ状発泡断熱材を示したものである。同図(イ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aに直接、壁紙7を貼り付ける、または取り付ける方法の分解展開図。同図(ロ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aに直接、壁紙7を貼り付けた壁紙付パイプ状発泡断熱材1gであり、厚い壁紙や丈夫な壁紙の場合。同図(ハ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aに板状材5を貼り付ける、または取り付けて、その上に壁紙7を貼り付ける、または取り付ける方法の分解展開図。同図(ニ)は、パイプ状発泡断熱断面Aに板状材5を設けて、その上に壁紙7を貼り付けた板状材壁紙付パイプ状発泡断熱材1hであり、薄い壁紙や布等の柔らかい、または弱いものを壁材とした場合。なお、サンド・ペーパー壁紙を貼ると簡単に砂塗壁の風格が得られる。
【0032】
図8は、壁材で壁面の表面処理をしたパイプ状発泡断熱材を明示したものであり、同図(イ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aを直接または板状材(図示せず)を貼ったり取付けた上に、吹付ガン8で吹付壁材Gを吹き付けて壁面の表面処理をした吹付パイプ状発泡断熱材1iである。同図(ロ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aを直接または板状材(図示せず)を貼ったり取付けた上に、刷毛9で刷毛塗壁材Hを塗って壁面の表面処理をした刷毛塗パイプ状発泡断熱材1jである。同図(ハ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aを直接または板状材(図示せず)を貼ったり取付けた上をコテ10でコテ塗壁材Iを塗って壁面の表面処理をしたコテ塗パイプ状発泡断熱材1kである。
【0033】
図9は、液状の壁材を浸み込ませ処理したパイプ状発泡断熱材を明示したものである。同図(イ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aに液状壁材11を浸み込ませている浸透壁Jを示したものである。同図(ロ)は、パイプ状発泡断熱材1aの一部(または設定値)まで液状壁材11を浸み込ませた部分浸透壁Kの部分浸透パイプ状発泡断熱材1lの一実施例である。同図(ハ)は、パイプ状発泡断熱材1aの全体(全厚)に液状壁材11を浸み込ませた全浸透壁Lの全浸透パイプ状発泡断熱材1mの一実施例である。例えば、軟硬質性・防水性・防火性等の液状壁材を浸み込ませれば、防水、防火で丈夫な断熱外壁になる。また、難燃性素材や防カビ剤、抗菌剤等を中壁、内壁のパイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱壁面Aに浸み込ませてもよい。
【0034】
図10は、パイプ状発泡断熱材の両面に実際に木板材を貼り付け、または取り付けた一実施例を示したものである。同図(イ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aの表と裏の両面に木板壁材12を貼り付ける、または取り付ける分解展開図を示したものである。同図(ロ)は、実際にパイプ状発泡断熱断面Aの表と裏の両面に木板壁材12を貼り付ける、または取り付けた状態の木板壁パイプ状発泡断熱材1nで,建屋内の部屋等の仕切りの壁材とすると断熱と防音に効果的である。
【0035】
図11はパイプ状発泡断熱材の両面に木板材を貼り付け、または取り付けた他の一実施例を示したものである。同図(イ)は、縦横補強材付パイプ状発泡断熱材Fのパイプ状発泡断熱断面Aの表面(床面)に木板床材13、裏面に木板床台材14を貼り付ける、または取り付ける分解展開図を示したものである。同図(ロ)は、実際にパイプ状発泡断熱断面Aの床上面側に木板床材13と床下面側に木板床台材14を貼り付ける、または取り付けて、縦横補強材付パイプ状発泡断熱材Fを木板床材13と木板床台材14でサンドイッチ状に挟んだ状態の木板床パイプ状発泡断熱材1oで,建屋内の床板とする事ができて、断熱性と防音性に優れ、効果的である。なお、床の基礎部がコンクリート等で有る場合は、木板床台材14は不要の場合がある。
【0036】
図12は、パイプ状発泡断熱材による弾力性がある壁の実施例を示したものである。同図(イ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aを側面とし、パイプ状発泡断熱側面Bを壁面側としたパイプ状発泡弾力材Mに板状材5を両面(または片面)に貼り付ける、または取り付ける分解展開図である。同図(ロ)は、パイプ状発泡断熱材1aのパイプ状発泡断熱断面Aを壁の側面側とし、パイプ状発泡断熱側面Bを壁面側とすることにより、壁面に圧力が掛かるとパイプ状細片2の殻3(図示せず)が潰れて弾力変形するため、圧力や衝撃を吸収する事が出来る弾力パイプ状発泡断熱材1pとなる。
【0037】
図13は、建屋の各部位に於いて各パイプ状発泡断熱材の実施例を示したものであり、外壁断熱、壁中断熱、中壁断熱、内壁断熱、天井断熱、床中断熱および屋上断熱(パイプ状発泡断熱材の芝生断熱は特願2015-210790で可能)が出来る。空調は空調機、断熱は断熱材であり、鮮魚の断熱には発泡スチロールの容器が最適で丸ごと断熱している様に、建屋の断熱にはグラスウール等の繊維材ではなくパイプ状発泡断熱材が最適で丸ごと断熱する事ができる事を示したものである。
【0038】
図14は、都市のコンクリート、アスフアルト、金属のジャングルに於いて、本願のパイプ状発泡断熱材で都市部の全ての建屋の断熱が効果的に実施できるものであり、同図(イ)は、タワー・マンションやオフイス・ビルの断熱。同図(ロ)は、一戸建やアパート、集合住宅の断熱。同図(ハ)は工場や倉庫等の断熱。同図(ニ)は、コンビニや商業施設の断熱が出来る。この様に、都市部の建屋の断熱に伴い都市生活環境の改善と共に省エネ、ヒートアイランド対策になり、更に地球温暖化防止にも繋がり、パイプ状発泡断熱材が世界的にも貢献できる事を示したものである。
【符号の説明】
【0039】
1a パイプ状発泡断熱材
1b 片面板状材付パイプ状発泡断熱材
1c 両面板状材付パイプ状発泡断熱材
1d 多層パイプ状発泡断熱材
1e 補強縦横材付片面板状材付パイプ状発泡断熱材
1f 補強縦横材付両面板状材付パイプ状発泡断熱材
1g 壁紙付パイプ状発泡断熱材
1h 板状材壁紙付パイプ状発泡断熱材
1i 吹付パイプ状発泡断熱材
1j 刷毛塗パイプ状発泡断熱材
1k コテ塗パイプ状発泡断熱材
1l 部分浸透パイプ状発泡断熱材
1m 全浸透パイプ状発泡断熱材
1n 木板壁パイプ状発泡断熱材
1o 木板床パイプ状発泡断熱材
1p 弾力パイプ状発泡断熱材
2 パイプ状発泡細片
3 パイプ状殻
4 発泡物質(セルロース、PP、でん粉等)
5 板状材(紙、木、プラスチック、布や繊維、石膏、金属、石等の板)
61 耐面圧補強横材
62 耐面圧補強縦材
7 壁紙
8 吹付ガン
9 刷毛
10 コテ
11 液状壁材(液状樹脂等)
12 木板壁材
13 木板床材
14 木板床台材
A パイプ状発泡断熱断面
B パイプ状発泡断熱側面
C パイプ状発泡細片2の断面
D 補強横材付パイプ状発泡断熱材
E 補強縦材付パイプ状発泡断熱材
F 補強縦横材付パイプ状発泡断熱材
G 吹付壁材
H 刷毛塗壁材
I コテ塗壁材
J 浸透壁
K 部分浸透壁
L 全浸透壁
M パイプ状発泡弾力材