特開2018-50916(P2018-50916A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 松村 一夫の特許一覧

<>
  • 特開2018050916-美容器具 図000003
  • 特開2018050916-美容器具 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-50916(P2018-50916A)
(43)【公開日】2018年4月5日
(54)【発明の名称】美容器具
(51)【国際特許分類】
   A61H 15/00 20060101AFI20180309BHJP
【FI】
   A61H15/00 310D
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2016-189676(P2016-189676)
(22)【出願日】2016年9月28日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 平成28年7月19日、29日、8月1日、3日、18日 八木産業株式会社に製品(美容器具)を販売 平成28年7月28日、8月19日、22日、23日、24日、30日 株式会社レホルム生活社に製品(美容器具)を販売 平成28年8月10日、24日 HBSに製品(美容器具)を販売 平成28年8月29日 加賀電子株式会社に製品(美容器具)を販売 平成28年8月29日 KGF株式会社に製品(美容器具)を販売 平成28年8月中旬 『「EASY Lift Roller」パンフレット』にて公開 平成28年9月4日 http://fronte−w.com/liftuproller/index.htmlにて公開
(71)【出願人】
【識別番号】513053616
【氏名又は名称】松村 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100087767
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 惠清
(74)【代理人】
【識別番号】100155745
【弁理士】
【氏名又は名称】水尻 勝久
(74)【代理人】
【識別番号】100143465
【弁理士】
【氏名又は名称】竹尾 由重
(74)【代理人】
【識別番号】100155756
【弁理士】
【氏名又は名称】坂口 武
(74)【代理人】
【識別番号】100161883
【弁理士】
【氏名又は名称】北出 英敏
(74)【代理人】
【識別番号】100167830
【弁理士】
【氏名又は名称】仲石 晴樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162248
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 豊
(74)【代理人】
【識別番号】100100262
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 勉
(72)【発明者】
【氏名】松村 一夫
【テーマコード(参考)】
4C100
【Fターム(参考)】
4C100AE06
4C100AE12
4C100AE17
4C100BB01
4C100CA01
4C100DA02
4C100EA02
4C100EA20
(57)【要約】
【課題】簡易構造で効果的なマッサージ効果を得ることができる美容器具を提供する。
【解決手段】ハンドル2の端部に対向する一対の回転可能な施療子6,7が設けられている。少なくとも一対の施療子6,7のうちの一方が、テラヘルツ波を放射する放射部材で構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドルの端部に対向する一対の回転可能な施療子が設けられた美容器具であって、少なくとも前記一対の施療子のうちの一方が、テラヘルツ波を放射する放射部材で構成されたことを特徴とする美容器具。
【請求項2】
前記ハンドルが、テラヘルツ波を放射する放射部材で構成されたことを特徴とする請求項1に記載の美容器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は美容器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、把持部を備えた本体部の端部に、一対の施療子が設けられた美容マッサージ機が開示されている。この美容マッサージ機は、一対の施療子を顔や腕等の施療部の肌に押し付けて回転させながら移動させることで、施療部をマッサージすることができる。
【0003】
また、この美容マッサージ機は、駆動モーターを駆動することで一対の施療子を近接離反させる揺動機構を備えている。このため、揺動機構により一対の施療子を揺動させることで、施療部を挟み込んで効果的なマッサージを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015−228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1には、施療部にテラヘルツ波を当てることが開示されていない。
【0006】
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであって、施療部にテラヘルツ波を当てて、効果的なマッサージを行うことができる美容器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために本発明に係る一態様の美容器具は、ハンドルの端部に対向する一対の回転可能な施療子が設けられた美容器具であって、少なくとも前記一対の施療子のうちの一方が、テラヘルツ波を放射する放射部材で構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る一態様の美容器具は、施療子から放射されたテラヘルツ波を施療部に当てて、効果的なマッサージを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明に係る一実施形態の美容器具の斜視図である。
図2図2Aは、同上の美容器具の正面図であり、図2Bは同上の美容器具の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に示す実施形態は、美容器具に関し、詳しくは、ハンドルの端部に一対の回転可能な施療子が設けられた美容器具に関する。
【0011】
図1図2A及び図2Bに示す本実施形態の美容器具1は、人体の顔や腕、脚等の施療部を手動によりマッサージを行うマッサージ器具である。なお、以下では、各図に示した方向を用いて説明する。
【0012】
美容器具1は、左右対称形状であり、ハンドル2と、ハンドル2の上端部に設けられた左右一対の施療子6,7とを具備している。
【0013】
ハンドル2及び各施療子6,7は、例えばABS樹脂製の本体部分の表面にメッキが施されて形成される。
【0014】
ハンドル2は、図2Aに示すように、正面視Y字状に形成されており、利用者によって把持される把持部20と、把持部20の上端部から二股に分かれた一対の支持部21,22とを備えている。
【0015】
把持部20は、縦長であり、図2Bに示すように、上下方向の中間部が前方に突出するように弧状に湾曲している。また、把持部20は、図2Aに示すように、上端(一対の支持部21,22側の端)に近い部分ほど徐々に細くなっている。
【0016】
把持部20から分岐した一対の支持部21,22は、一対の施療子6,7をそれぞれ回転可能に支持している。一対の支持部21,22の各々は、把持部20から上側に向かって突出している。各支持部21,22は、一対の支持部21,22の間隔が、把持部20から上方に離れる程長くなるように傾斜している。
【0017】
各支持部21,22の上部(把持部20とは反対側の部分)には、施療子6,7が回転可能に設けられている。本実施形態の各施療子6,7の回転軸方向は、対応する支持部21,22の長手方向と平行であり、一方の施療子6の回転中心線L1と他方の施療子7の回転中心線L2は、把持部20において交差している。また、各施療子6,7の回転中心線L1,L2は、図2に示すように上方程後方に位置するように傾斜している。
【0018】
各施療子6は、球面に近似した外面を有する中空の多面体で構成されており、対応する支持部21,22の上部を覆っている。具体的に各施療子6の外面は、対応する支持部21,22の長手方向に長く、かつ対応する支持部21,22の長手方向において支持部21,22から離れた部分程、真球面に近づくような楕円球面に近似した面である。
【0019】
一対の施療子6,7は、左右方向に離間しており、対向している。一対の施療子6,7の間隔は、上方程長くなっている。このため、一対の施療子6,7が、顔や腕、脚等の施療部に押し当てられた状態で、当該施療部の皮膚に沿って把持部20側に転動すると、当該施療部の皮膚が一対の施療子6,7によって挟まれて持ち上げられる。
【0020】
美容器具1は、前述した各施療子6,7、及びハンドル2が、テラヘルツ波を放射する放射部材で構成されており、これにより、各施療子6,7及びハンドル2は、テラヘルツ波を放射している。
【0021】
テラヘルツ波とは、0.1THz以上100THz以下の周波数を有する電磁波である。テラヘルツ波は、電波と光波の中間領域の波長であり、電波の性質である物質透過性を有し、さらに光波の性質である直進性を有する。テラヘルツ波の周波数は、多くの原子や分子の固有振動数とほぼ等しい。
【0022】
各施療子6,7及びハンドル2は、例えば以下の方法により所定の周波数のテラヘルツ波を放射するようになる。
【0023】
第1の方法は、各施療子6,7及びハンドル2に対してテラヘルツ波を所定時間照射する方法である。このとき照射されるテラヘルツ波は、例えば、フェムト秒レーザー光を光伝導素子や光整流素子に照射するなど、電気回路を用いて発生させることができる。また、テラヘルツ波は、例えば、アルミニウム、シリコン、ゲルマニウム、セラミックス等に低周波電力を加えることにより発生させることができる。前記所定時間は、例えば2時間以上12時間以下であり、各施療子6,7の材質や形状、ハンドル2の材質や形状等に応じて適宜決定される。なお、各施療子6,7及びハンドル2にテラヘルツ波を照射する際、周囲の温度は20℃以上100℃以下であることが好ましい。
【0024】
各施療子6,7及びハンドル2からテラヘルツ波を発生させる第2の方法は、各施療子6,7及びハンドル2を構成する材料にテラヘルツ波を発生する物質を混合することである。テラヘルツ波を発生する物質としては、例えば深成岩であるケイ酸塩鉱物が挙げられる。ケイ酸塩化合物は例えば玄武岩や安山岩等である。
【0025】
ケイ酸塩鉱物は、例えばパウダー状にされた上で活性炭が加えられ、このパウダーが無酸素状態の空間で1200℃以上の温度で約十時間加熱し焼結された後、この焼結させた物質が砕かれてパウダー状にされる。そして、このパウダーが各施療子6,7の材料及びハンドル2の材料に混合されたり、各施療子6,7及びハンドル2に塗布されたりすることにより、各施療子6,7及びハンドル2は、テラヘルツ波を放射するようになる。
【0026】
利用者は本実施形態の美容器具1を例えば以下のように利用する。利用者は、まず、ハンドル2の把持部20を把持して、一対の施療子6,7を施療部である自身の体の一部に押し付ける。ここで、施療部としては、前述した顔、腕、脚の他、首や肩、尻、手、足等であってもよい。
【0027】
続いて利用者は、一対の施療子6,7を施療部の皮膚に押し付けた状態で、把持部20を一対の施療子6,7とは反対側に移動することで、一対の施療子6,7を施療部の肌に沿って転動させる。これにより、一対の施療子6,7によって施療部の皮膚が順次挟まれるマッサージが行われる。このマッサージにより、施療部における凝りや疲れ、血流の流れが改善され、また、施療部の皮膚が一対の施療子6,7で持ち上げられるリフトアップ効果も得られる。
【0028】
また、上述のようなマッサージを行っているとき、一対の施療子6,7から放射されたテラヘルツ波(微弱振動波)が、一対の施療子6,7で挟まれた施療部の皮膚に当たる。このため、微弱振動波であるテラヘルツ波が、施療部に刺激を与え、これにより、マッサージ効果が高まり、また、施療部における血流やリンパの流れが促進される効果や、リラックス効果も期待できる。また、テラヘルツ波の効果により、施療部における化粧水や美容液の浸透力も高まりやすくなり、化粧水や美容液等を塗った顔等をマッサージした場合には、化粧乗りの向上も期待できる。また、ハンドル2から放射されたテラヘルツ波は、利用者のハンドル2を把持する手に当たるため、上述したテラヘルツ波による効果を利用者の手にも与えることができる。
【0029】
なお、本実施形態の美容器具1にあっては、適宜設計変更可能である。例えば、ハンドル2や、各施療子6,7の形状は、特に制限されない。例えば、各施療子6,7の形状は、例えば真球状であってもよいし、円筒状であってもよい。また、ハンドル2及び各施療子6,7は、合成樹脂のみ、あるいは金属のみから形成されてもよい。
【0030】
また、本実施形態では、美容器具1全体がテラヘルツ波を放射する放射部材で構成されているが、ハンドル2はテラヘルツ波を放射する放射部材以外の材料から形成されてもよく、また、一対の施療子6,7のうちのいずれか一方の施療子のみがテラヘルツ波を放射する放射部材で構成されてもよい。
【0031】
以上説明した実施形態の美容器具1は、ハンドル2の端部に対向する一対の回転可能な施療子6,7が設けられた美容器具1であって、以下の特徴を有している。少なくとも一対の施療子6,7のうちの一方が、テラヘルツ波を放射する放射部材で構成されている。以下、この特徴を有する美容器具1を、第1の態様の美容器具1という。
【0032】
第1の態様の美容器具1は、一対の施療子6,7により、人体の一部である施療部のマッサージを行ったとき、施療子から照射されたテラヘルツ波を、施療部に当てることができる。このため、施療部には、一対の施療子6,7により挟み込むことによる物理的なマッサージ効果に加えて、テラヘルツ波による効果を与えることができる。また、このテラヘルツ波は、施療子6,7から放射されるため、美容器具1は複雑な構造になり難い。
【0033】
また、前記実施形態の美容器具1は、第1の態様の美容器具1の特徴に加えて、以下に示す付加的な特徴を有する。ハンドル2が、テラヘルツ波を放射する放射部材で構成されている。以下、この特徴を有する美容器具1を第2の態様の美容器具1という。
【0034】
第2の態様の美容器具1にあっては、ハンドル2から放射されたテラヘルツ波を、ハンドル2を把持する利用者の手に当てることができる。このため、利用者の手にもテラヘルツ波による効果を与えることができる。
【符号の説明】
【0035】
1 美容器具
2 ハンドル
6 施療子
7 施療子
図1
図2