特開2018-51523(P2018-51523A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-51523(P2018-51523A)
(43)【公開日】2018年4月5日
(54)【発明の名称】撹拌器、撹拌ユニットおよび撹拌方法
(51)【国際特許分類】
   B01F 7/18 20060101AFI20180309BHJP
   B01F 3/12 20060101ALI20180309BHJP
   B01F 15/02 20060101ALI20180309BHJP
   B01F 15/00 20060101ALI20180309BHJP
【FI】
   B01F7/18 C
   B01F3/12
   B01F15/02 C
   B01F15/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-193657(P2016-193657)
(22)【出願日】2016年9月30日
(71)【出願人】
【識別番号】390022389
【氏名又は名称】サンコーテクノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100106057
【弁理士】
【氏名又は名称】柳井 則子
(72)【発明者】
【氏名】飯沼 雅光
(72)【発明者】
【氏名】石野 達也
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 隼
(72)【発明者】
【氏名】八木沢 康衛
【テーマコード(参考)】
4G035
4G037
4G078
【Fターム(参考)】
4G035AB46
4G035AE13
4G037AA11
4G037DA30
4G037EA04
4G078AA03
4G078AA04
4G078AB20
4G078BA05
4G078CA01
4G078DA03
4G078DB10
4G078EA10
(57)【要約】
【課題】上記の課題の解決を目的としてなされたものであり、撹拌対象物を短時間で均一に撹拌できる撹拌器、撹拌ユニットおよび撹拌方法の提供を目的とする。
【解決手段】有底円筒状の筒体内の撹拌対象物を撹拌する撹拌器であって、筒体の軸方向に並ぶ複数の撹拌部が形成された棒体を備え、撹拌部は、筒体の内壁面に沿って筒体の軸方向に延びる直線部と、筒体の中心軸側から直線部に向かって延びる一対の支持部と、を有する、撹拌器。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有底円筒状の筒体内の撹拌対象物を撹拌する撹拌器であって、
前記筒体の軸方向に並ぶ複数の撹拌部が形成された棒体を備え、
前記撹拌部は、筒体の内壁面に沿って前記筒体の軸方向に延びる直線部と、筒体の中心軸側から前記直線部に向かって延びる一対の支持部と、を有する、
撹拌器。
【請求項2】
前記筒体の開口を覆うとともに、前記棒体の一端部を前記筒体の中心軸上で回転可能に支持する、蓋体を備える、
請求項1に記載の撹拌器。
【請求項3】
前記棒体は、前記筒体内の撹拌対象物に埋没させる三個以上の撹拌部を有する、
請求項1又は2に記載の撹拌器。
【請求項4】
前記直線部の回転軌跡の直径が、前記筒体の直径に対して70%以上90%以下である、
請求項1〜3の何れか一項に記載の撹拌器。
【請求項5】
前記筒体の軸方向に沿うそれぞれの前記撹拌部の長さが、前記筒体の直径に対して50%以上60%以下である、
請求項1〜4の何れか一項に記載の撹拌器。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか一項に記載の撹拌器と、
前記筒体と、
前記筒体の開口を上側に向けた状態で前記筒体を支持する筒体支持具と、を備える、
撹拌ユニット。
【請求項7】
前記撹拌器および前記筒体のうち少なくとも一方を梱包する梱包箱を備え、
前記梱包箱の側面には前記筒体の横断面外形と一致する支持孔が設けられ、
前記梱包箱は、前記支持孔に前記筒体が挿入されることで前記筒体を支持する筒体支持具として機能する、
請求項6に記載の撹拌ユニット。
【請求項8】
前記筒体の開口から挿入されるピストン体と、
前記筒体の底部に設けられた孔に取り付けられるノズル部と、を備え、
前記ノズル部は、透明かつ可撓性のホースを有する、
請求項6又は7に記載の撹拌ユニット。
【請求項9】
請求項1〜5の何れか一項に記載の撹拌器を用いる混合方法であって、
前記撹拌器の棒体を、前記筒体の中心軸に沿って回転させることで、前記筒体内の前記撹拌対象物を撹拌する、
撹拌方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固着剤を撹拌するための撹拌器、撹拌ユニットおよび撹拌方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリート構造物に鉄筋やボルト等を固定するために固着剤が用いられる。このような固着剤は、有機物系や無機系の材料等が複数組み合わせられ混合されてなるもので、例えば、無機粉体と水とを混合して製造される。無機粉体と水との混合および撹拌は、施工現場において鉄筋やボルトを固定する直前に、足場上など作業スペースが狭く不安定な場所で行われるため、短時間で容易に作業可能であることが望ましい。特許文献1および特許文献2には、固着剤の混合を容易とするための撹拌器(撹拌具又は撹拌棒)が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−114037号公報
【特許文献2】特許第5747631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の撹拌具は、撹拌対象物の上側寄りおよび下側寄りに位置する一対のプロペラ片を有する。このような一対のプロペラ片を用いて撹拌を行う場合に、プロペラ片同士の間に撹拌され難い領域が形成されるため、均一な撹拌が完了する迄の時間が長くなりやすいという問題があった。また、特許文献1に記載の撹拌具は、プロペラ片を撹拌対象物に埋没する際の抵抗が大きいため、十分な深さまでプロペラ片を埋没できず撹拌が均一になりにくいという問題もあった。
また、特許文献2に記載の撹拌棒は、容器の吐出口の幅が狭いカートリッジ容器に対し、該吐出口から挿入し、該カートリッジ容器内に収容したセメント組成物を撹拌する。この撹拌棒は、カートリッジ容器の吐出口から挿入されるため、撹拌部が先端の一部にしかない。このため、撹拌棒の回転だけでは確実な撹拌が困難であり、混合ムラが生じやすいという問題があった。
【0005】
本発明は、上記の課題の解決を目的としてなされたものであり、撹拌対象物を短時間で均一に撹拌できる撹拌器、撹拌ユニットおよび撹拌方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の撹拌器は、有底円筒状の筒体内の撹拌対象物を撹拌する撹拌器であって、前記筒体の軸方向に並ぶ複数の撹拌部が形成された棒体を備え、前記撹拌部は、筒体の内壁面に沿って前記筒体の軸方向に延びる直線部と、筒体の中心軸側から前記直線部に向かって延びる一対の支持部と、を有する。
【0007】
この構成によれば、撹拌部が形成された棒体を回転させることで、筒体の内部の撹拌対象物を容易に撹拌することができる。棒体に形成された撹拌部は、軸方向に複数並ぶため、撹拌対象物の量に応じて撹拌部の数を適当に設計することで、撹拌の進まない領域が形成されることを抑制でき、撹拌対象物を短時間で均一に撹拌することができる。また、撹拌部は棒を折り曲げて成形されているため、撹拌器を安価に製造することができる。さらに、棒体の直線部が筒体の内壁面に沿って延びるため、筒体の内壁面と撹拌部との間に、撹拌が進まない領域が形成され難く、均一な撹拌を実現することができる。
【0008】
上述の撹拌器において、前記筒体の開口を覆うとともに、前記棒体の一端部を前記筒体の中心軸上で回転可能に支持する、蓋体を備える、構成としてもよい。
【0009】
この構成によれば、蓋体が筒体の開口を覆うため、筒体内の撹拌対象物が撹拌時に筒体から飛散することを抑制できる。したがって、作業スペースを撹拌対象物により汚すことを抑制できる。また、撹拌対象物が2種類以上である場合は、何れか一種の撹拌対象物が飛散すると、混合比が変わってしまい、撹拌後の生成物が所望の性能を発揮しない虞がある。すなわち、撹拌器が蓋体を有する場合には、所望の混合比が変わることなく2種類以上の撹拌対象物を混合することができる。
加えて、この構成によれば、棒体の一端部を筒体の中心軸上で回転可能に支持するため、棒体の回転を安定させることができる。これにより、回転時に棒体の直線部が筒体の内面に衝突することが抑制されスムーズな撹拌を実現できる。また、筒体の内壁面に傷が生じることを抑制でき、筒体をシリンジの様に用いて撹拌対象物を押し出す場合に、ピストン体が筒体の内壁に引っ掛かることがない。
さらに、この構成によれば、筒体の内部での撹拌器の位置が固定され、常に一定の撹拌をすることができる。また撹拌器が筒体内部の底部に接触することがなく、筒内底部や撹拌器の損傷を防ぐ事が可能となる。
【0010】
上述の撹拌器において、前記棒体は、前記筒体内の撹拌対象物に埋没させる三個以上の撹拌部を有する、構成としてもよい。
【0011】
この構成によれば、筒体内の撹拌対象物を短時間で均一にすることができる。
【0012】
上述の撹拌器において、前記直線部の回転軌跡の直径が、前記筒体の直径に対して70%以上90%以下である、構成としてもよい。
この構成によれば、筒体内の撹拌対象物を短時間で均一にすることができる。加えて、棒体の直線部と筒体の内壁面との距離を十分に確保でき、回転時に棒体の直線部が筒体の内面に衝突することが抑制されスムーズな撹拌を実現できる。また、筒体の内壁面に傷が生じることを抑制できる。
【0013】
上述の撹拌器において、前記筒体の軸方向に沿うそれぞれの前記撹拌部の長さが、前記筒体の直径に対して50%以上60%以下である、構成としてもよい。
【0014】
この構成によれば、筒体内の撹拌対象物を短時間で均一にすることができる。
【0015】
本発明の一態様の撹拌ユニットは、上記の撹拌器と、前記筒体と、前記筒体の開口を上側に向けた状態で前記筒体を支持する筒体支持具と、を備える。
【0016】
この構成によれば、筒体内に撹拌対象物を投入する作業を容易とすることができるとともに、撹拌対象物の種類を用途に応じて自由に設定できる。
【0017】
上述の撹拌ユニットにおいて、前記撹拌器および前記筒体のうち少なくとも一方を梱包する梱包箱を備え、前記梱包箱の側面には前記筒体の横断面外形と一致する支持孔が設けられ、前記梱包箱は、前記支持孔に前記筒体が挿入されることで前記筒体を支持する筒体支持具として機能する、構成としてもよい。
【0018】
この構成によれば、梱包箱を筒体支持具として用いることができるため、コストを低減できる。
【0019】
上述の撹拌ユニットにおいて、前記筒体の開口から挿入されるピストン体と、前記筒体の底部に設けられた孔に取り付けられるノズル部と、を備え、前記ノズル部は、透明かつ可撓性のホースを有する。
【0020】
この構成によれば、ホースが可撓性を有するため、入り組んだ場所であっても孔への挿入作業が容易である。また、ホースが透明であるため、作業者がホース内における固着剤の流動状況を目視することができ、吐出状況の確認を容易に行うことができる。
【0021】
本発明の一態様の撹拌方法は、上記の撹拌器を用いる混合方法であって、前記撹拌器の棒体を、前記筒体の中心軸に沿って回転させることで、前記筒体内の前記撹拌対象物を撹拌する。
【0022】
この構成によれば、筒体内の撹拌対象物を短時間で均一にすることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、撹拌対象物を短時間で均一に撹拌できる撹拌器、撹拌ユニットおよび撹拌方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】一実施形態の撹拌ユニットに含まれる構成部材の模式図。
図2】一実施形態の梱包箱の支持孔に筒体を挿入する手順を示す斜視図。
図3】一実施形態の撹拌器および筒体の正面模式図。
図4】一実施形態の撹拌ユニットを用いた撹拌、吐出方法の工程を示す模式図であり、梱包箱に筒体を支持させる工程を示す。
図5】一実施形態の撹拌ユニットを用いた撹拌、吐出方法の工程を示す模式図であり、筒体内に撹拌対象物を投入する工程を示す。
図6】一実施形態の撹拌ユニットを用いた撹拌、吐出方法の工程を示す模式図であり、筒体に撹拌器を取り付けて撹拌する工程を示す。
図7】一実施形態の撹拌ユニットを用いた撹拌、吐出方法の工程を示す模式図であり、撹拌により固着剤が生成された様子を示す。
図8】一実施形態の撹拌ユニットを用いた撹拌、吐出方法の工程を示す模式図であり、ピストン体を取り付ける工程を示す。
図9】一実施形態の撹拌ユニットを用いた撹拌、吐出方法の工程を示す模式図であり、ノズル部を取り付ける工程を示す。
図10】一実施形態の撹拌ユニットを用いた撹拌、吐出方法の工程を示す模式図であり、筒体にピストン体およびノズル部を取り付けた様子を示す。
図11】一実施形態の撹拌ユニットを用いた撹拌、吐出方法の工程を示す模式図であり、筒体を吐出ガンに取り付ける工程を示す。
図12】一実施形態の撹拌ユニットを用いた撹拌、吐出方法の工程を示す模式図であり、筒体から固着剤を吐出する工程を示す。
図13】一実施形態の撹拌ユニットを用いた撹拌、吐出方法の工程を示す模式図であり、筒体から固着剤を吐出する工程を示す。
図14】実施形態の変形例1の撹拌器および筒体の正面模式図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を用いて一実施形態の撹拌器10、撹拌ユニット1および撹拌方法について説明する。
なお、各図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において、撹拌ユニット1の筒体30の中心軸Jに平行な方向を単に「軸方向」と呼ぶ場合がある。
【0026】
<撹拌器および撹拌ユニット>
図1は、撹拌ユニット1に含まれる構成部材の模式図である。
撹拌ユニット1は、撹拌器10と、筒体30と、ノズル部35と、ピストン体36と、粉体(撹拌対象物)2と、液体(撹拌対象物)3と、梱包箱40と、を有する。粉体2は、袋2aに収容されている。また、液体3は、容器3aに収容されている。粉体2および液体3は、混合および撹拌されて固着剤となる。粉体2および液体3は、予め定量で収容されている。したがって、粉体2および液体3は、施工現場で計量を行うことなく所望の混合比とすることができる。
【0027】
梱包箱40は、撹拌ユニット1の梱包箱40以外のものを梱包する。すなわち、梱包箱(筒体支持具)40は、撹拌器10、筒体30、ノズル部35、ピストン体36、粉体(撹拌対象物)2および液体(撹拌対象物)3を梱包する。
【0028】
梱包箱40は、ボール紙からなる、所謂段ボール箱である。梱包箱40は、矩形状を有する6つの側面を有し、直方体形状を構成する。梱包箱の一側面41には、支持孔45が設けられている。支持孔45の形状は、筒体30の横断面外形と一致する。
【0029】
図2は、梱包箱40の支持孔45に筒体30を挿入する手順を示す斜視図である。
梱包箱40は、支持孔45に筒体30が挿入されることで筒体30を支持する。すなわち、梱包箱40は、筒体30の開口部31を上側に向けた状態で、筒体30を支持する筒体支持具として機能する。筒体30には、撹拌対象物である粉体2および液体3が投入される。粉体2および液体3は、筒体30内で混合および撹拌されて固着剤となる。粉体2および液体3の撹拌は、施工現場で行われる。施工現場は、足場が不安定である場合、又はスペースが狭小である場合など、作業者が筒体30を安定して保持できない場合がある。作業者は、梱包箱40に筒体30を支持させることで、筒体30内への粉体2および液体3の投入および粉体2および液体3の撹拌作業を容易に行うことができる。
【0030】
支持孔45は、側面41に設けられたミシン目46を、筒体30により押し込むことで解放される。すなわち、支持孔45は、梱包箱40に撹拌ユニット1を梱包する際には、閉塞されている。ミシン目46は、支持孔45の形状と一致する円を描く第1のミシン目46aと、第1のミシン目が描く円の中央から放射状に広がる第2のミシン目46bと、を含む。ミシン目46の中央に筒体30を押し込むと、第2のミシン目46bが交差する中央部分に応力が集中して、支持孔45が開放される。また、支持孔45を閉塞していた段ボール片は、梱包箱40の内側に折曲されて、筒体30の周面を支持する。これにより、より安定的な支持が可能となる。
【0031】
支持孔45が設けられた梱包箱40の側面41は、6の側面のうち面積の最も大きい側面であることが好ましい。これにより、梱包箱40は、支持孔45が設けられた側面41とともに最も面積の大きい側面を下面として地面に支持されることとなり、筒体30をより安定的に支持できる。
なお、本実施形態において、梱包箱40は、撹拌ユニット1に含まれる梱包箱40以外のものの全てを梱包する。しかしながら、撹拌ユニット1に含まれるものの一部は、別途梱包されていてもよい。すなわち、梱包箱40は、撹拌器10、筒体30、ノズル部35、ピストン体36、粉体2および液体3のうち少なくとも1つを梱包する。特に、梱包箱40は、撹拌器10および筒体30のうち少なくとも一方を梱包するものであってもよい。
【0032】
図3は、撹拌器10および筒体30の正面模式図であり、撹拌器10を筒体30に取り付けた状態を示す。なお、図3において、筒体30および撹拌器10の蓋体21は、中心軸Jに沿う断面視で図示されている。
【0033】
筒体30は、中心軸Jを中心に一方向に延びる有底円筒状に形成されている。筒体30は、撹拌対象物である粉体2および液体3を投入して撹拌するための容器として用いられる。また、筒体30は、粉体2および液体3を撹拌することで生成された固着剤を吐出するための吐出器として用いられる。
【0034】
筒体30の一方の端部には開口部31が設けられる。開口部31は、粉体2および液体3を投入するための投入口として機能する。また、筒体30の内部において固着剤が生成された後に、開口部31はピストン体36(図1参照)により覆われる。ピストン体36は、筒体30の内径と略一致する外径を有する円柱である。ピストン体36は、筒体30の内部を中心軸Jに沿って移動可能である。筒体30の他方の端部には底部32が設けられている。底部32には、キャップ34により覆われたノズル孔(孔)33が設けられている。筒体30の内部において固着剤が生成された後に、ノズル孔33には、キャップ34に代わってノズル部35(図1参照)が取り付けられる。ノズル部35は、吐出口側に透明かつ可撓性のホース35aを有する。作業者は、ホース35aを固着剤の注入対象である孔に挿入して充填作業を行う。本実施形態によれば、ホース35aが可撓性を有するため、入り組んだ場所であっても孔への挿入作業が容易である。また、本実施形態によれば、ホース35aが透明であるため、作業者がホース35a内における固着剤の流動状況を目視することができ、吐出状況の確認を容易に行うことができる。
なお、筒体30は、両端が開口しており一方側の開口がキャップで塞がれた構成であってもよい。この場合、キャップが底面を構成する。
【0035】
撹拌器10は、棒体11と、蓋体21と、アダプタ部25と、を有する。ここで、棒体11の一方の端部を被支持端部11cと呼ぶ。ここで被支持端部11cは、棒体11の末端のみならず、棒体11の末端近傍の所定長さの部位を表す。被支持端部11cは、直線状に形成されている。蓋体21およびアダプタ部25は、棒体11の被支持端部11c側に取り付けられている。アダプタ部25は、棒体11の被支持端部11cにインパクトドライバ(図示略)の回転部を接続する為に設けられている。
【0036】
蓋体21は、撹拌器10が筒体30の取り付けられた状態で筒体30の開口部31を覆う。また、蓋体21は、棒体の被支持端部11cを筒体30の中心軸J上で回転可能に支持する。蓋体21は、板金加工により形成された板体である。また、蓋体21は、金属材料に限らず合成樹脂など他の材料から構成されていてもよい。蓋体21は、円板部21aと、円板部21aの周縁から筒状に突出す円筒部21bと円筒部21bの端部に設けられたフランジ部21cと、を有する。
【0037】
円板部21aは、筒体30の内部の横断面より若干小さく形成されている。蓋体21の円板部21aの平面視中央には、貫通孔22が設けられている。貫通孔22は、蓋体21を筒体30の開口部31に取り付けた状態で、筒体30の中心軸J上に位置する。貫通孔22は、棒体11の線径より若干大径に形成されている。貫通孔22には、棒体11の被支持端部11cが挿通される。
円筒部21bは、円板部21a側からフランジ部21c側に向かって徐々に直径を大きくするようにテーパ状に形成されている。円筒部21bの外径は、一端側において筒体30の内径より小さく、他端側において筒体30の内径より大きい。円筒部21bを筒体30に挿入することで円筒部21bの外面が筒体30の内面に嵌合され、蓋体21を筒体30に固定することができる。
フランジ部21cは、円筒部21bの軸方向一端側において、径方向外側に向かって延びる。蓋体21を筒体30の開口部31に取り付けた状態で、フランジ部21cは、筒体30の端面に接触してもよい。
【0038】
棒体11は、筒体30の中心軸Jを中心として回転されることで、筒体30の内部の撹拌対象物を撹拌する。棒体11は、一様な線径の棒を折り曲げることにより形成されている。棒体11の線径は、撹拌に対して十分な合成を確保すると共に成形を容易とするために、4mm以上6mm以下とすることが好ましい。
【0039】
棒体11の被支持端部11cは、蓋体21の貫通孔22に挿通されている。棒体11と蓋体21とは、互いに固定されておらず、互いに回転可能である。
棒体11の被支持端部11cであって蓋体21より先端側には、アダプタ部25が固定されている。アダプタ部25の外径は、貫通孔22の直径より大きい。したがって、蓋体21は、アダプタ部25より外側に移動することがない。アダプタ部25が設けられていることによって、蓋体21は、棒体11の被支持端部11cから脱落することがない。
棒体11の被支持端部11cにおいて、蓋体21より内側には、スペーサ26が固定されている。スペーサ26とアダプタ部25との間には、蓋体21の円板部21aの板厚より若干大きい隙間が設けられている。すなわち、蓋体21は、スペーサ26とアダプタ部25との間に若干の隙間を介して配置されている。スペーサ26の外径は、貫通孔22の直径より大きい。したがって、蓋体21は、スペーサ26より内側に移動することがない。
【0040】
このように、棒体11には、蓋体21の貫通孔22に挿通される部分を挟んだ前後に、貫通孔22に挿通される部分より大径な一対の係止部が設けられている。なお、本実施形態において、アダプタ部25およびスペーサ26が一対の係止部に相当する。係止部は、蓋体21に対して棒体11が脱落することを抑制する。また、係止部は、蓋体21に対し棒体11が軸方向に移動することを抑制する。これにより、撹拌時に棒体11が安定し、作業者による撹拌器10および筒体30の支持が容易となる。すなわち、撹拌作業を容易とすることができる。
【0041】
棒体11は、筒体30の軸方向に並ぶ複数(本実施形態では7個)の撹拌部12を有する。撹拌部12は、棒体11を複数回折り曲げることで形成されている。撹拌部12は、直線部13と、一対の支持部(上側支持部14および下側支持部15)と、を有する。
【0042】
撹拌部12の直線部13は、筒体30の内壁面39に沿って筒体30の軸方向に延びる。また、上側支持部14および下側支持部15は、筒体30の中心軸J側から直線部13に向かって延びる。上側支持部14および下側支持部15は、ともに直線部13に直交する方向に延びる。また、上側支持部14および下側支持部15は、互いに平行に延びる。すなわち、撹拌部12は、コ字状に形成されている。
【0043】
複数の撹拌部12のうち、最も上側(すなわち被支持端部11c側)に位置する撹拌部12の上側支持部14は、筒体30の中心軸J上で被支持端部11cと接続されている。また、上下(軸方向)に並ぶ撹拌部12の上側支持部14と下側支持部15とは、互いに連続している。すなわち、上下に並ぶ撹拌部12のうち上側(軸方向一方側)に位置する撹拌部12の下側支持部15と下側(軸方向他方側)に位置する撹拌部12の上側支持部14は、同一直線上を延びる。このように本実施形態の棒体11は、上下方向に沿って隙間なく撹拌部12が配置されている。
【0044】
上下に並ぶ撹拌部12の直線部13は、中心軸Jを挟んで互いに反対側に位置する。上下に並ぶ撹拌部12は、中心軸Jを中心として左右対称な形状を有する。
【0045】
本実施形態によれば、棒体11を回転させることで、筒体30の内部の撹拌対象物を容易に撹拌できる。棒体11に形成された撹拌部12は、軸方向に複数並ぶ。したがって、撹拌対象物の量に応じて撹拌部12の数を適当に設計することで、軸方向に沿って撹拌部12を隙間なく配置できる。本実施形態によれば、撹拌対象物内に、撹拌の進まない領域が形成されることを抑制でき、撹拌対象物を短時間で均一に撹拌することができる。
【0046】
また、本実施形態によれば、撹拌部12は、棒を折り曲げて成形されている。したがって、複数の撹拌部12は、安価に形成することができる。また、撹拌部12が棒体から構成されていることで、撹拌部12を撹拌対象物に埋没する際の抵抗が小さい。したがって、撹拌部12を十分な深さまで容易に埋没させることができ、作業者の負担を軽減するとともに、作業者による作業のばらつきを抑制できる。加えて、本実施形態によれば、撹拌部としてプロペラ片が設けられている場合(特許文献1)などと比較して、撹拌部12を埋没させる際に撹拌部12が空気を巻き込むことが少ない。したがって、撹拌部12を撹拌対象物に埋没させる作業を行う際に、撹拌対象物をこぼしにくく施工現場を汚すことがない。
また、本実施形態によれば、直線部13が筒体30の内壁面39に沿って延びる。したがって、筒体30の内壁面39と撹拌部12との間に、撹拌が進まない部分が発生しづらく、撹拌均一性を高めることができる。また、本実施形態の直線部13は、筒体30の軸方向において、隙間なく配置されている。すなわち、筒体30の内壁面39の近傍は、軸方向の略全体において、直線部13が通過する。したがって、本実施形態によれば、筒体30の内壁面39の近傍に、撹拌されない部分が発生することが十分に抑制される。
【0047】
また、本実施形態によれば、撹拌器10は、筒体30の開口部31を覆う蓋体21を有する。したがって、筒体30内の撹拌対象物が撹拌時に筒体30から飛散することを抑制でき、作業スペースを撹拌対象物により汚すことを抑制できる。また、本実施形態に示すように撹拌対象物が2種類以上(粉体2と液体3)である場合は、何れか一種の撹拌対象物が飛散すると、混合比が変わってしまい、撹拌後の生成物が所望の性能を発揮しない虞がある。本実施形態によれば、撹拌器10が蓋体21を有することで、所望の混合比で2種類以上の撹拌対象物を混合することができる。
【0048】
また、本実施形態によれば、蓋体21は、棒体11の一端部(被支持端部11c)を筒体30の中心軸J上で回転可能に支持する。これにより、棒体11の回転を安定させることができ、回転時に棒体11の直線部13が筒体30の内壁面39に衝突することが抑制される。これにより、スムーズな撹拌を実現し短時間で固着剤を生成することができる。さらに、筒体30の内壁面39が削られ固着剤に混入することも防ぐことができるため、固着剤の性能低下を抑制できる。さらに、筒体30の内壁面39に傷が生じることを抑制でき、吐出時のピストン体36の移動時に引っ掛かるなどの影響を抑制できる。
【0049】
棒体11は、筒体30内の撹拌対象物に埋没させる三個以上の撹拌部12を有することが好ましい。これにより、軸方向に沿う撹拌部12同士の隙間を小さくして、筒体30内の撹拌対象物を短時間で均一にすることができる。
加えて、棒体11が筒体30内の撹拌対象物に埋没させる三個以上の撹拌部12を有することで、筒体30内において撹拌対象物の高さ方向に沿って十分な数の撹拌部12を配置できる。これにより、作業者が撹拌作業時に棒体11を上下に移動させる必要がなく、作業者によって撹拌効率がばらつくことを抑制できる。したがって本実施形態によれば、撹拌時間によって、撹拌作業を管理することが可能となり、作業者が撹拌状況を確認しながら撹拌作業を行う必要がなく、明るさが不十分な作業現場でも固着剤を生成できる。
【0050】
筒体30の軸方向に沿うそれぞれの撹拌部12の長さPは、筒体30の直径Dに対して、50%以上60%以下であることが好ましい。撹拌部12の軸方向に沿う長さPを筒体30の直径Dに対して50%未満とすると、撹拌部12が撹拌対象物の内部に過度な個数配置されて撹拌抵抗が増加する。これにより、撹拌器10をインパクトドライバで回転させる場合に、撹拌部12の回転速度を高めることが困難となり撹拌の不均一さが生じやすくなる。一方で、撹拌部12の軸方向に沿う長さPを筒体30の直径Dに対して60%超とすると、上側支持部14と下側支持部15との距離が大きくなりすぎて、所定時間内での均一な撹拌が困難となる。なお、筒体30の軸方向に沿うそれぞれの撹拌部12の長さPは、52%以上55%以下とすることが、上述と同様の理由から、より好ましい。
加えて同様の理由から、筒体30の軸方向に沿うそれぞれの撹拌部12の長さPは、33mm以上40mm以下であることが好ましく、34mm以上36mm以下とすることがより好ましい。
【0051】
直線部13の回転軌跡の直径dは、筒体30の直径Dに対して70%以上90%以下であることが好ましい(0.7≦d/D≦0.9)。直線部13と筒体30の内壁面39との距離が近すぎると、撹拌抵抗が増加する。これにより、撹拌器10をインパクトドライバで回転させる場合に、撹拌部12の回転速度を高めることが困難となり撹拌の不均一さが生じやすくなく。一方で、直線部13と筒体30の内壁面39との距離が遠すぎると、筒体30の内壁面39の近傍に撹拌により生じる対流が及ばず撹拌が不足した領域が形成されやすくなる。
【0052】
<撹拌方法および吐出>
ついで、本実形態の撹拌ユニット1を用いた撹拌対象物を撹拌する撹拌方法および、撹拌により生成された固着剤を吐出する吐出方法について図4図13を基に説明する。
【0053】
まず、図4に示すように、筒体30の開口部31を上側に向けた状態で、筒体30を梱包箱40の支持孔45に挿入する。これにより、梱包箱40により筒体30を支持させる。この状態で、筒体30のノズル孔33は、キャップ34により塞がれている。
【0054】
次に、図5に示すように、筒体30の開口部31から、液体3および粉体2を投入する。本実施形態において、液体3を先に投入し、次いで粉体2を投入することが好ましい。これにより、撹拌器10による撹拌性が促進される。
【0055】
次に、図6に示すように、筒体30に撹拌器10を取り付ける。このとき筒体30の開口部31は、撹拌器10の蓋体21により塞がれる。さらに、撹拌器10のアダプタ部25にインパクトドライバ(図示略)を接続して、撹拌器10の棒体11を、筒体30の中心軸Jに沿って回転させる。これにより、筒体30内において撹拌対象物である粉体2および液体3を撹拌する。
【0056】
次に、図7に示すように、筒体30から撹拌器10を取り外す。また、筒体30を梱包箱40の支持孔45から取り外す。図7に示すように、撹拌された粉体2および液体3は、固着剤4となる。
【0057】
次に、図8に示すように、筒体30の開口部31にピストン体36を挿入する。これにより、筒体30の開口部31をピストン体36により塞ぐ。
【0058】
次に、図9に示すように、筒体30を上下方向に反転させてノズル孔33を上側に向け、キャップ34を取外してノズル孔33を開放させる。また、ノズル部35を用意する。
【0059】
次に、図10に示すように、ノズル孔33にノズル部35を取り付ける。
【0060】
次いで、図11に示すように、筒体30を吐出ガン50に取り付ける。吐出ガン50は、所謂コーキングガンである。吐出ガン50は、筒体30を収納する収納部51と、筒体30のピストン体36を、中心軸Jに沿って押圧する押圧部52と、押圧部52に接続された押圧軸53と、握ることで押圧軸53を軸方向に移動させる把持部55とを有する。
【0061】
作業者は、把持部55を握ることで、図12および図13に示すように、筒体30に取り付けられたピストン体36を、中心軸Jに沿って移動させることができる。ピストン体36が移動することで、ピストン体36と筒体30の内壁面39で囲まれる固着剤4の収容空間が狭まり、ノズル部35から固着剤4を吐出させることができる。
【0062】
<変形例1>
図14は、本実施形態の変形例1の撹拌器110および筒体130の正面模式図であり、撹拌器110を筒体130に取り付けた状態を示す。以下、図14を基に、変形例1の撹拌器110および筒体130について説明する。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0063】
撹拌器110は、棒体111と、蓋体21と、アダプタ部25と、を有する。蓋体21およびアダプタ部25は、棒体111の被支持端部111c側に取り付けられている。
【0064】
棒体111は、筒体130の軸方向に並ぶ複数(本実施形態では7個)の撹拌部112と、軸方向に並ぶ撹拌部112同士を繋ぐ連結部116と、被支持端部111cの反対側の端部に位置する先端部117と、を有する。
【0065】
撹拌部112は、上述した実施形態の撹拌部112と略同様の構成を有する。すなわち、撹拌部112は、直線部113と、一対の支持部(上側支持部114および下側支持部115)を有する。直線部113は、筒体130の内壁面39に沿って筒体130の軸方向に延びる。また、上側支持部114および下側支持部115は、筒体130の中心軸J側から直線部113に向かって延びる。撹拌部112は、コ字状に形成されている。
【0066】
連結部116は、筒体130の中心軸J上に位置し、中心軸Jに沿って直線状に延びる。連結部116は、上下(軸方向)に並ぶ撹拌部112の下側支持部115と上側支持部114との間に位置し、これらに接続されている。すなわち、連結部116は、上下に並ぶ撹拌部112のうち上側に位置する撹拌部112の下側支持部115および下側に位置する撹拌部112の上側支持部114に接続されている。
【0067】
先端部117は、複数の撹拌部112のうち、最も下側(すなわち被支持端部111cとは反対側)に位置する撹拌部112の下側支持部115に接続されている。先端部117は、連結部116と同様に、筒体130の中心軸J上に位置し、中心軸Jに沿って直線状に延びる。先端部117は、撹拌器110を筒体130に取り付けた際に、筒体130の底部に形成された凹部139内に収容される。筒体130の凹部139は、棒体111の線径より若干大径に形成されている。凹部139に先端部117を収容することで、棒体111を回転させた際に、棒体111の先端部117を安定させることができる。これにより、回転時に棒体111の直線部113が筒体130の内面に衝突することを抑制できる。
【0068】
本変形例によれば、上述の実施形態と同様の効果を奏することができる。なお、本変形例において、連結部116の軸方向に沿う長さSは、撹拌部112の軸方向に沿う長さPと同じか小さくすることが好ましい。連結部116の軸方向に沿う長さSを撹拌部112の軸方向に沿う長さPより小さくすることで、撹拌部112同士の距離を短くして、撹拌部112同士の間であっても撹拌を十分に行うことができる。
【0069】
以上に、本発明の実施形態およびその変形例を説明したが、実施形態および変形例における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
【0070】
例えば本実施形態および変形例1の一対の支持部(上側支持部および下側支持部)は、互いに平行に形成されているが、一対の支持部は、必ずしも平行でなくてもよい。一例として、一対の支持部が、中心軸側から直線部側に向かうに従い互いに離れていく方向に傾斜していてもよい。このような場合、上下方向に隣接する撹拌部の直線部は、回転軌跡が互いに重なり合うため、より撹拌不足が解消されやすい。
【実施例】
【0071】
以下、実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0072】
(第1の試験)
図3に示す撹拌器10であって、筒体30の軸方向に沿う撹拌部12の長さPを様々に変えて、撹拌試験を行い、撹拌不足の有無、撹拌時の抵抗、筒体内壁の傷について評価した。第1の試験の試験結果を、表1に示す。
【0073】
【表1】
【0074】
(第2の試験)
図3に示す撹拌器10であって、直線部13の回転軌跡の直径dを様々に変えて、撹拌試験を行い、撹拌不足の有無、撹拌時の抵抗、筒体内壁の傷について評価した。第2の試験の試験結果を、表2に示す。
【0075】
【表2】
【0076】
第1および第2の試験において、撹拌試験において、粉体2と液体3を混合し撹拌することで、520ccの固着剤4を生成した。また、撹拌試験において、撹拌時間は、80sとした。撹拌時に棒体11を回転させるインパクトドライバとしては、コードレスタイプの電圧14.4Vのものを用いた。
【0077】
撹拌不足の有無の評価は、撹拌後に筒体30の内壁に固着剤4の生成不足が見られた場合を×とし、撹拌時間を延長した場合に固着剤4を生成できた場合を△とした。
撹拌時の抵抗の評価は、インパクトドライバのトルクが撹拌抵抗に及ばずインパクトドライバが撹拌中にクラッチ音を発生した時間とし、撹拌開始から80秒間(最後まで)発生した場合に×、撹拌開始から20秒以上80秒未満で発生した場合には△とした。
筒体内壁の傷は、撹拌後に筒体30の内壁面39に目視で確認可能な傷が見られた場合に×とした。
【0078】
表1に示す第1の試験の結果から、筒体30の軸方向に沿うそれぞれの撹拌部12の長さPは、筒体30の直径Dに対して、50%以上60%以下であることが好ましく、52%以上55%以下とすることが、より好ましいことが確認された。
また、表2に示す第2の試験の結果から、直線部13の回転軌跡の直径dは、筒体30の直径Dに対して70%以上90%以下であることが好ましいことが確認された。
【符号の説明】
【0079】
1…撹拌ユニット、2…粉体(撹拌対象物)、3…液体(撹拌対象物)、10,110…撹拌器、11,111…棒体、12,112…撹拌部、13,113…直線部、21…蓋体、30,130…筒体、33…ノズル孔(孔)、35…ノズル部、35a…ホース、40…梱包箱(筒体支持具)、41…側面、45…支持孔、d、D…直径、J…中心軸、P,S…長さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図14