特開2018-5207(P2018-5207A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-5207(P2018-5207A)
(43)【公開日】2018年1月11日
(54)【発明の名称】スマートフォンケース
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20060101AFI20171208BHJP
   G03B 5/00 20060101ALI20171208BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20171208BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20171208BHJP
【FI】
   G03B17/56 H
   G03B5/00 J
   H04N5/225 F
   H04N5/232 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2016-155000(P2016-155000)
(22)【出願日】2016年7月7日
(71)【出願人】
【識別番号】502023941
【氏名又は名称】株式会社エフティシー
(71)【出願人】
【識別番号】397049893
【氏名又は名称】有限会社アスペン
(72)【発明者】
【氏名】西村 隆
【テーマコード(参考)】
2H105
2K005
5C122
【Fターム(参考)】
2H105DD03
2H105EE26
2K005AA20
2K005CA14
2K005CA22
2K005CA54
5C122DA09
5C122EA41
5C122GE09
5C122GE11
5C122HA82
(57)【要約】      (修正有)
【課題】静止画撮影時における電力消費を抑える。
【解決手段】スマートフォンを装着し、スマートフォン自体をX軸Y軸方向に搖動させて手振れ補正を行う三層構造に形成したスマートフォンケースであって、内ケースにはスマートフォンの端部を係止する爪を設け、X軸方向に延びる回転軸を設けて、回転軸を中ケースの回転軸穴に結合させ、中ケースにはY軸方向に延びる回転軸を設けて、回転軸を外ケースの回転軸穴に結合させ、内ケースと中ケースには搖動を制御する駆動ユニットを装着し、動画撮影用スイッチ部とは別に、電源から駆動ユニットへの電気の供給をオン・オフする別系統の静止画撮影用スイッチ部を備えており、静止画撮影用スイッチ部は、外ケースに設けられており、外ケースの外側に向けて付勢され、外ケースの内側に向けて押圧可能な操作部を有し、操作部が押圧されている時のみ駆動ユニットへ電気の供給をオンにするスマートフォンケース。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートフォンを装着し、スマートフォン自体をX軸Y軸方向に搖動させて手振れ補正を行う三層構造に形成したスマートフォンケースであって、内ケースにはスマートフォンの端部を係止する爪を設け、X軸方向に延びる回転軸を設けて、当該回転軸を中ケースの回転軸穴に結合させ、中ケースにはY軸方向に延びる回転軸を設けて、当該回転軸を外ケースの回転軸穴に結合させ、内ケースと中ケースには搖動を制御する駆動ユニットを装着し、動画撮影用スイッチ部とは別に、電源から駆動ユニットへの電気の供給をオン・オフする別系統の静止画撮影用スイッチ部を備えており、静止画撮影用スイッチ部は、外ケースに設けられており、外ケースの外側に向けて付勢され、外ケースの内側に向けて押圧可能な操作部を有し、操作部が押圧されている時のみ駆動ユニットへ電気の供給をオンにするスマートフォンケース。
【請求項2】
電源となる電池は、外ケースと内ケースの間に有って、中ケースの一部が切り欠かれたスペースに配置される請求項1記載のスマートフォンケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスマートフォンに関し、詳しくは静止画像や動画像の撮影中に生じた手振れを補正して、ブレのない画像を撮影可能にするスマートフォンケースに関する。
【背景技術】
【0002】
静止画や動画の撮影中に手振れがあったとしても,結像面上での像ブレを防いで鮮明な画像が得られるようにした手振れ補正装置が多く実用化されている。
特許文献1,2などで知られるように、デジタルカメラの手振れ補正装置には主として撮影光学系中の一部のレンズを移動させる方式と、レンズユニットを搖動させて補正する方式がある。
【0003】
【特許文献1】特開2004−348147号公報
【特許文献2】特開2007−93953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光学式の手振れ補正装置の場合には、カメラボディの振れを検出する角速度センサーなどの振動センサーと、振動センサーからの手振れ信号に基づいて補正量を算出する演算部と、演算部からの補正信号を受けて光学系などを移動させるアクチュエータが用いられている。電子式の場合は、振動センサーにより手振れに伴う撮影光軸の振れ角を手振れ信号として検出し、デジタル補正して対応する技術などが知られている。
【0005】
光学式の手振れ補正ではレンズやアクチュエータの小型化が困難で、スマートフォンなどのモバイル機器では長い間電子式が採用されてきた。電子式では暗い被写体での手振れ補正が十分ではなく、実質画面の縮小や画質の劣化を伴うなど副作用があるために、光学式の実現が待たれていたが、近年レンズユニットなどの小型化が実現し、光学式手振れ補正装置がスマートフォンにも搭載できるようになった。しかし、スマートフォンという限られたスペース内では、十分な補正量が確保できないという課題が残っている。
【0006】
また、電力消費の大きなカメラ撮影では、電池の消耗が課題になっているが、一方で光学式手振れ補正装置も大きな電力を消費する。特に動画撮影は静止画撮影に比べると膨大な電力を消費することになる為、当該光学式手振れ補正装置は、省エネ対策が必要になる。
【0007】
当該光学式手振れ補正装置は、動画・静止画共用の機構になる為、静止画撮影時にも動画撮影同様の電力を消費するという課題を伴う。動画撮影の場合、機械式スイッチ又はスマートフォン側から無線スイッチで操作するが、動画撮影の開始と終了は撮影者の意図が明確であり、電源のオフを忘れることはない。
しかし、静止画撮影では、次のシャッターチャンスまで電源はオン状態のままで経過する場合が多く、時にはオフを忘れる場合もある。この間、当該光学式手振れ補正装置は駆動し続け、大きな電力を消費することになる。
【0008】
デジタルカメラやスマートフォンによる静止画撮影では、撮影間隔が長くなると、自動的にカメラ機能がオフするように、省エネタイマーが設けられている。
当該光学式手振れ補正装置も、タイマーを内蔵して一定時間が経過すると自動的にオフすることは可能だが、それでも、その間に消費する電力は、静止画撮影時に使用する手振れ補正装置の数百倍の無駄な電力を消耗する。
【0009】
本発明は、動画撮影用スイッチ部とは別に静止画撮影用スイッチ部を設けることで、静止画撮影時の撮影間隔における不必要な電力消費を抑えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
スマートフォンを装着し、スマートフォン自体をX軸Y軸方向に搖動させて手振れ補正を行う三層構造に形成したスマートフォンケースであって、内ケースにはスマートフォンの端部を係止する爪を設け、X軸方向に延びる回転軸を設けて、当該回転軸を中ケースの回転軸穴に結合させ、中ケースにはY軸方向に延びる回転軸を設けて、当該回転軸を外ケースの回転軸穴に結合させ、内ケースと中ケースには搖動を制御する駆動ユニットを装着し、動画撮影用スイッチ部と静止画撮影用スイッチ部とを備えており、静止画用スイッチ部は、外ケースに設けられており、外ケース外側に向けて付勢され、外ケースの内側に向けて押圧可能な操作部を有し、操作部が押圧されている時のみ駆動ユニットへ電気の供給をオンにする。
【発明の効果】
【0011】
動画撮影用スイッチ部とは別に静止画撮影用スイッチ部を設けることで、静止画撮影時の撮影間隔における不必要な電力消費を抑えることができるスマートフォンケースを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係るスマートフォンケース
図2】本発明の構成全体を表す分解斜視図。
図3】スマートフォンケース内に、電池を設置した状態を表す断面図。(a) は図1中A−A断面図であり、(b)は図1中B−B断面図である。
図4】駆動ユニットを構成する主要部品と概念図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
スマートフォンを装着し、スマートフォン自体をX軸Y軸方向に搖動させて手振れ補を行う三層構造に形成したスマートフォンケースであって、内ケースにはスマートフォンの端部を係止する爪を設け、X軸方向に延びる回転軸を設けて当該回転軸を中ケースの回転軸穴に結合させ、中ケースにはY軸方向に延びる回転軸を設けて、当該回転軸を外ケースの回転軸穴に結合させ、内ケースと中ケースには搖動を制御する駆動ユニットを装着し、外ケース内に収容され外ケース外に引出可能な、ケーブルとライトニングを有するスマートフォンケース。
【0014】
駆動ユニットを内ケースと中ケースに設け、駆動ユニットに電気を供給する電池を設け、当該電池とスマートフォンとをケーブルとライトニングを介して接続し、当該スマートフォンの充電を可能にし、電池は外ケースと内ケースの間にあって、中ケースの一部が切り欠かれたスペースに配置されるスマートフォンケースを提供する。
【0015】
図1はスマートフォン15を当該スマートフォンケース100にセットした状態の図である。図2は本発明の全体を構成する図で、番号に従って説明する。
外ケース1は外観部を構成し、スマートフォンケース100は手振れ補正装置を構成する。ライトニングカバー2はライトニング10を外ケースに固定するものである。
電池3は外ケース1に固定され、手振れ補正やスマートフォンへの充電に使用する。
【0016】
PCB4は外ケースに固定される。充電用コネクター5は電池3の充電に利用する。
角速度センサー6A6Bはヨー及びピッチ方向の振れを検出するセンサー。PCB7は内ケース14に固定される。動画撮影用スイッチ8は動画撮影時における手振れ補正装置の電源スイッチである。静止画撮影用スイッチ20はPCB4を介して外ケースに設けられており、外ケース外側に向けて付勢され、外ケースの内側に向けて押圧可能な操作部を有し、操作部が押圧されている時のみ駆動ユニットへ電気の供給をオンにする。
【0017】
バッテリーチェッカーボタン9は電池3の電圧をチェックする。ライトニング10と充電ケーブルは、外ケースに固定されていて、いつでも外ケース外に引き出せる。中ケース11は、電池3との緩衝を避けるため、電池を内蔵した分ケース全体の厚みが増さないように、中心部を切り欠いて対応している状態を図3に示す。ヨー及びピッチ方向の手振れ補正量の範囲内に電池を収納した図になる。
【0018】
トーションばね12Aと12Bは中ケース11と内ケース14に取り付けて、ヨー及びピッチ方向への動力を生み出す。駆動ユニット13Aは中ケース11に取り付けられ、駆動ユニット13Bは内ケース14に取り付けられる。
【0019】
図4に駆動ユニットの概要を示す。ステッピングモータ01に取り付けられているウオームギヤー02がウオームホイール03に噛み合う。カムギヤー04は、等速度カム05と一体になっている。ホームポジションセンサー06はカムギヤー04のホームポジションを認識するセンサー。カムフォロワー7は等速度カムに接して搖動運動を生む(駆動ユニット13A及び13Bは公知の技術で構成されている。特開2007−93953参照)
【0020】
内ケース14は、スマートフォン15を取り付けるための爪と、スマートフォン自体が発する電池の熱を放出するための、複数の穴が設けてある。二つの回転軸は中ケースの回転軸穴に結合する。
【符号の説明】
【0021】
1外ケース
3電池
5充電コネクター
8動画用電源スイッチ
10ライトニング
11中ケース
13A13B駆動ユニット
14内ケース
15スマートフォン
20静止画用電源スイッチ
100スマートフォンケース
図1
図2
図3
図4