【解決手段】情報処理装置であって、車両が事故発生地点に近づいているか否かを判定する判定部を備えた。情報処理装置は、さらに、判定部により、車両が事故発生地点に近づいていると判定された場合、事故発生地点で発生した事故の属性に応じたアラートメッセージを報知する報知部を備えた。情報処理装置は、事故発生地点における事故履歴情報に基づいて属性を分析する分析部さらに備えた。
前記報知手段は、車載端末および前記車両の搭乗者の所持する携帯端末の少なくともいずれか一方に前記アラートメッセージを報知する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
前記属性は、年齢、性別、免許証の色、日時、走行データ、事故態様、車種、用途車種、天候および道路情報の少なくとも1つを含む請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
前記アラートメッセージは、テキストメッセージ、音声メッセージおよび画像メッセージの少なくとも1つを含む、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して、例示的に詳しく説明記載する。ただし、以下の実施の形態に記載されている、構成、数値、処理の流れ、機能要素などは一例に過ぎず、その変形や変更は自由であって、本発明の技術範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
【0012】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての情報処理装置100について、
図1を用いて説明する。情報処理装置100は、車両が事故発生地点に近づいている場合に、当該車両に対してアラートメッセージを報知する装置である。
【0013】
図1に示すように、情報処理装置100は、判定部101と、報知部102とを含む。判定部101は、車両が事故発生地点に近づいているか否かを判定する。報知部102は、判定部101により、車両が事故発生地点に近づいていると判定された場合、事故発生地点で発生した事故の属性に応じたアラートメッセージを報知する。
【0014】
本実施形態によれば、車両に関連する事故を的確に減らすことができる。
【0015】
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態に係る情報処理装置について、
図2乃至
図6を用いて説明する。
図2は、本実施形態に係る情報処理装置の動作の概略を説明する図である。
【0016】
情報処理装置200は、地点210で発生した事故の属性を事故履歴情報に基づいて分析する。例えば、地点210は、夕方の30〜40代のドライバーによる事故発生地点(事故多発地点)を表し、その原因が、速度超過であることを表している。同様に、地点220は、日中の60代以上のドライバーによる事故発生地点を表し、特に、軽自動車による事故が多い地点であることを表している。地点230は、夜間に20代のドライバーによる事故発生地点を表し、追突による事故が多発していることを表している。このように、情報処理装置200は、事故が多く発生している地点における、事故の特性や特徴などに基づいて、事故を起こしやすい人物の傾向や、事故を起こしやすい車両の用途車種、事故発生時の天候、事故発生時間などの事故の属性を分析して、導き出す。情報処理装置200は、このようにして導き出した事故の属性に応じたアラートメッセージ240を報知する。
【0017】
情報処理装置200は、車両がこれらの事故発生地点に近づくと、当該車両のドライバーに対して、アラートメッセージ240を報知する。例えば、車両のドライバーが、30代のドライバーであり、夕方に車両を運転していて、車両が地点210に近づいている場合を考える。そうすると、情報処理装置200は、例えば、その車両またはドライバーに対して、「この先事故多発地点につき注意して下さい!」というアラートメッセージ240を報知する。また、情報処理装置200は、例えば、速度超過による事故が多発している場合には、より具体的に、「速度を落としてください!」のような減速を促すアラートメッセージ240を報知する。一方で、60代のドライバーが運転する車両が地点210に近づいていても、情報処理装置200は、上述のようなアラートメッセージ240は報知しない。また、報知されるアラートメッセージ240は、例えば、テキストメッセージや音声メッセージ、画像メッセージ、または、これらを組み合わせたメッセージなどであるが、これらには限定されない。
【0018】
図3は、本実施形態に係る情報処理装置200の構成を示すブロック図である。情報処理装置200は、判定部301と、記憶部302と、選択部303と、受付部304と、報知部305と、分析部306とを有する。
【0019】
判定部301は、車両が事故発生地点に近づいているか否かを判定する。例えば、判定部301は、車両や車両に取り付けられた車載端末、車両の搭乗者の所持する携帯端末などのGPS(Global Positioning System)などから位置情報を取得し、取得した位置情報と地図データとを比較することにより、判定を行う。なお、判定部301が実行する接近判定の方法は、GPSを用いる方法には限定されず、例えば、事故発生地点に車両接近検知用のセンサを配置しておき、このセンサを用いて車両の接近を検知してもよい。
【0020】
分析部306は、例えば、記憶部302などに蓄積された事故履歴情報に基づいて、事故発生地点で発生した事故の属性を分析する。分析された属性は、例えば、記憶部302などに記憶してもよい。属性は、例えば、年齢、性別、免許証の色、日時、天候、用途車種、運転操作、走行データ、事故態様および道路情報の少なくとも1つを含むが、これらには限定されない。ここで、用途車種の用途とは、自動車の使用形態の区分、つまり、自家用車または営業用車(事業用車)であり、車種とは、普通乗用車、小型乗用車、小型貨物車、小型ダンプカー、バスなどである。属性は、例えば、人口統計データや、ドライバーの睡眠時間、走行(予定)ルート、走行場所などを含んでもよい。
【0021】
記憶部302は、事故履歴情報を記憶している。そして、記憶部302は、分析部306が、事故履歴情報を用いて分析した属性に基づいて、アラートメッセージ240を生成し、生成したアラートメッセージ240を記憶する。記憶部302は、例えば、1つの事故発生地点について、属性に応じて、複数のアラートメッセージ240を生成し、記憶する。生成されるアラートメッセージ240は、属性のうち、例えば、事故発生の時間帯に応じたメッセージであったり、事故発生時の天候に応じたメッセージであったり、事故発生場所の道路状況に応じたメッセージであったりする。
【0022】
事故履歴情報は、その事故の属性に関する情報を含んでおり、例えば、事故を起こした人の年齢や、性別、免許証の色、事故発生の日時、その時の天候、事故車両の用途車種、運転者の運転状況(わき見、不注意、居眠り)などの情報を含んでいる。また、事故履歴情報は、走行データ(スピード、舵角、ブレーキの強弱)、事故態様(正面衝突、出会いがしら、追突)、道路状況(片道○車線、一方通行、対面通行、トンネル、急カーブ、登り、下り、見通し悪い、直線道路)などの情報を含んでいる。なお、事故履歴情報に含まれる情報や属性は、これらには限定されない。例えば、同じ事故発生地点で起こった事故であっても、事故の属性、つまり、事故を起こした人、事故の被害者、事故を起こした車、道路状況、天候、視界など、様々な属性が含まれる。
【0023】
上述の説明では、記憶部302は、情報処理装置200の内部構成として説明をしたが、情報処理装置200の外部構成であってもよい。
【0024】
選択部303は、記憶部302に記憶されているアラートメッセージ240から、事故発生地点で発生した事故の属性に応じたアラートメッセージ240を選択する。また、選択部303は、車両の速度などの走行状況を加味してアラートメッセージ240を選択してもよい。さらに、選択部303は、車両の周辺の天候や、走行時刻などの走行環境を加味してアラートメッセージ240を選択してもよい。そして、選択部303は、これら走行状況や走行環境などを加味してアラートメッセージ240を選択してもよい。なお、走行状況や走行環境は、車両に取り付けられたセンサなどから取得してもよいが、これには限定されない。また、選択部303は、ここに示した車両のリアルタイム状況の他に、ドライバーの感情などを加味して、アラートメッセージ240を選択してもよい。ドライバーの感情の判定は、例えば、短文投稿サイトなどの投稿メッセージを取得し、分析することにより判定してもよい。
【0025】
受付部304は、アラートメッセージ240の報知タイミングの設定を受け付ける。例えば、車両のドライバーは、事故発生地点の何m手前でアラートメッセージ240が報知されるかを設定することができる。ドライバーは、さらに、事故発生地点に到達するまでの時間、つまり、事故発生地点に到達する何秒手前でアラートメッセージ240が報知されるかを設定することもできる。
【0026】
また、受付部304は、例えば、ドライバーが、カーナビゲーションシステムに出発地と目的地とを入力し、推奨ルートが表示されたタイミングでアラートメッセージ240が報知されるような設定を受け付けてもよい。すなわち、受付部304は、ドライバーが車両の運転を開始する前に、推奨ルート上にある事故発生地点についてのアラートメッセージ240が報知されるような設定を受け付ける。これにより、ドライバーは、これから通過する予定の走行ルートにおける、アラートメッセージを運転前に知ることができる。
【0027】
また、受付部304は、事故の属性の設定を受け付ける。このように属性の設定を受け付けるこにより、ドライバーが、報知されるアラートメッセージ240の種類を選ぶことも可能となる。このように属性の設定を可能とすると、例えば、車両のドライバーが20代の若者の場合に、車両が、20代の若者が起こした事故の事故発生地点に近づいても、その事故発生地点で発生した事故の属性に応じたアラートメッセージが報知されないようにできる。また、これとは反対に、60代のドライバーが、20代のドライバーが事故を起こした事故発生地点に近づいた場合に、アラートメッセージ240を報知するようにすることもできる。
【0028】
また、例えば、車両で走行している場所の周辺に子供が多い場合には、子供の飛び出しに関連したアラートメッセージ240を報知するようにすることもできる。つまり、情報処理装置200が、車両のドライバーに応じて自動的にアラートメッセージ240を報知するようにすることもできるし、ドライバー自身が報知して欲しいと思うアラートメッセージ240を報知するようにすることもできる。また、属性の設定において、ドライバーに自由にキーワード、例えば、車種などを入力してもらい、そのキーワードに関連するアラートメッセージ240を報知するようにすることもできる。
【0029】
報知部305は、アラートメッセージ240を報知する。報知部305は、例えば、ドライブレコーダやカーナビゲーションなどの車載端末や、車両の搭乗者の所持するスマートフォンなどの携帯端末などにアラートメッセージ240を報知する。報知部305が、アラートメッセージ240を報知する先は、これには限定されず、例えば、車両に搭載されているカーオーディオのスピーカなどに報知してもよい。
【0030】
図4A乃至
図4Eは、本実施形態に係る情報処理装置の備えるアラートメッセージテーブル401の一例を示す図である。アラートメッセージテーブル401は、属性411に関連付けてアラートメッセージ412を記憶する。なお、アラートメッセージテーブル401は、紙面の大きさの関係で、
図4A乃至4Eに分けて図示している。
【0031】
図4Aには、属性に応じて、以下のようなアラートメッセージ412が示されている。例えば、年齢、天候、運転操作の属性に応じて、「この通りは、16−18時に西日で前が見えづらく特に30−40代の方は速度を出しすぎて事故が多くなっていますので、ご注意ください。」が示されている。年齢、日時、用途車種の属性に応じて、「この先、12−14時で60代以上の方が運転する軽自動車の事故が多発していますので、周囲の車に注意して運転してください。」が示されている。
【0032】
また、年齢、日時、運転操作に応じて、「この先、集中豪雨が予想されます。特に20代の方の事故が多くなっていますので、速度の出し過ぎにご注意ください。」が示されている。年齢、用途車種に応じて、「あなたと同じ年代・車両を運転している人はこの道路の事故発生確率が30%上がります。車間距離を十分にあけて運転しましょう。」が示されている。運転操作、走行データに応じて、「ハンドル操作が不安定になっています。1時間以上運転しているので休憩が必要です。」が示されている。
【0033】
さらに、性別、免許証の色、道路状況に応じて、「この先の道は狭くなっています。女性でグリーン免許の方は、他の車両とすれ違う場合にご注意ください。」が示されている。天候、事故態様に応じて、「この通りは、雨の日に追突事故が多くなっています。速度を落として走行してください。」が示されている。日時、天候に応じて、「夕方、この先のトンネルを抜けると、西日の逆光により視界が悪くなります。ご注意ください。」が示されている。天候、運転操作、事故態様に応じて、「この先のカーブ右折時、雨天時にスリップによる事故が多発しています。速度を落として走行してください。」が示されている。
【0034】
また、年齢、日時、運転操作に応じて、「この先の交差点街灯がなく、夜間の左折時に事故が起きています。60代以上の方は特にご注意ください。」が示されている。年齢、免許証の色に応じて、「免許取立ての若者がこの峠に攻めて、事故を起こしています。安全運転をお願いします。」が示されている。天候、走行データ、事故態様に応じて、「あなたのようにアクセル・ブレーキ操作が荒めの方が、雨天時に、この先で追突事故を起こしています。」が示されている。用途車種、走行データに応じて、「ハイブリッド自動車の低速走行時の事故多発地点です。歩行者に気をつけてください。」が示されている。
【0035】
さらにまた、日時、道路状況に応じて、「児童の登下校の時間帯です。子供の飛び出しに気をつけてください。」が示されている。日時、天候、道路状況に応じて、「暗くなり始めました。早めにヘッドライトをオンにしましょう。」が示されている。年齢、天候、道路状況に応じて、「連続運転時間が〇〇を超えました。休憩をとりましょう。」が示されている。
【0036】
図4Bには、属性に応じて、以下のようなアラートメッセージ412が示されている。例えば、日時、走行データ、事故態様、人口統計データに応じて、「この先、人通りの混雑が予想されます。注意して走行してください。」が示されている。道路状況に応じて、「この先、ブラインドコーナーです。前方の障害物や、対向車が突然現れる可能性が高いです。」が示されている。用途車種、道路状況に応じて、「この先、道が凸凹です。バイクはコケやすいです。」が示されている。天候、用途車種に応じて、「この先、霧が発生しています。ヘルメットが曇って危険です。」が示されている。
【0037】
また、日時、用途車種、道路状況に応じて、「この先、夜になると真っ暗です。バイクのライトでは危険です。夜道も明るいルートはこちらです。」が示されている。日時、天候、道路状況に応じて、「この先、路面が凍結している恐れがあります。」が示されている。道路状況に応じて、「信号の無い交差点です。」が示されている。日時、睡眠時間に応じて、「前日の睡眠時間が○時間以下の人は夕方の時間帯の事故が起こりやすいためこまめに休憩を取りましょう。」が示されている。
【0038】
さらに、日時、道路状況に応じて、「14−16時は○○通りでは交通量が多く追突事故が起こりやすくなるためご注意ください。」が示されている。走行ルートに応じて、「○時○分頃通過予定の○○通りはスピード出しすぎによる事故が多くなっているためご注意ください。」が示されている。走行ルートに応じて、「この先信号機のない横断歩道または自転車横断帯がありますのでご注意ください。(◇マーク)」天候、道路状況に応じて、「〇〇km先、大雪警報(注意報)が出ています。冬タイヤの準備が必要です。」が示されている。走行ルートに応じて、「この先長い下り坂です。スピードの出し過ぎにご注意ください。」が示されている。
【0039】
さらにまた、天候、運転操作に応じて、「(降雪時)スリップする恐れがありますので、急ブレーキ、急発進に注意してください。」が示されている。用途車種、走行ルートに応じて、「(軽と小型車以外)この先道路が狭くなりますので、迂回ルートを案内します。」が示されている。日時、天候、運転操作、道路状況に応じて、「真冬の早朝は路面が凍結しています。速度を落として走行してください。」が示されている。
【0040】
図4Cには、属性に応じて、以下のようなアラートメッセージ412が示されている。例えば、日時、運転操作、事故態様に応じて、「朝○時にこの地点を通る際は朝日で視界がさえぎられます。バイザーをおろしてゆっくり進んでください。」が示されている。日時、道路状況に応じて、「この道は7−8時の間、左車線がバス専用レーンとなります。早めに車線変更をしてください。」が示されている。
【0041】
また、運転操作、走行データ、事項態様に応じて、「このT字路は歩行者の通行が見えにくく事故が多発しています。必ず一時停止してからゆっくりと右左折してください。」が示されている。性別、免許証の色、運転操作、走行データに応じて、「このスクランブル交差点で女性のブルー免許の方の事故が多発しています。注意して走行しましょう。」が示されている。年齢、性別、運転操作、走行データに応じて、「この付近では20代の男性の事故が多発しています。スピードの出しすぎに注意しましょう。」が示されている。
【0042】
さらに、用途車種、運転操作、走行データ、事故態様、道路状況に応じて、「この先、道幅が狭くなっており大型車との接触事故が多発しています。速度を落として安全運転してください。」が示されている。年齢、免許証の色、事故態様に応じて、「この先の交差点では○○(事故形態)事故が多発しています。免許を取得して間もない方は特に注意してください。」が示されている。天候、用途車種、道路状況に応じて、「本日は風が強くなっています。横風にハンドルをとられないように注意してください。」が示されている。
【0043】
また、道路状況に応じて、「この先、急なカーブが続きます。スピードを落としてください。」が示されている。走行ルートに応じて、「この先、通学路です。スピードを落とし、子供の飛び出しに注意してください。」が示されている。道路状況に応じて、「(狭い道路)この先道幅が狭くなります。すれ違いにご注意ください。」が示されている。道路状況、走行ルートに応じて、「この先、反対車線で事故が発生しています。物見による事故にご注意ください。」が示されている。事故態様、場所に応じて、「車両盗難、車上荒らし多発地域です。ご注意ください。」が示されている。
【0044】
さらにまた、用途車種、統計データに応じて、「この先大型車の交通量が多いので気をつけましょう」が示されている。年齢、性別、事故態様に応じて、「この先は高速道路の出口です。逆走事故が多発しています。入らないでください。」が示されている。年齢、性別、事故態様に応じて、「サービスエリアの入口と出口を間違え、逆走してしまう事故が多発しています。気をつけましょう。」が示されている。
【0045】
図4Dには、属性に応じて、以下のようなアラートメッセージ412が示されている。例えば、年齢、性別、事故態様に応じて、「インターンチェンジ・ジャンクションでユーターンしないでください。逆方向から走行する車と衝突します。一旦、料金所まで走行してください。」が示されている。
【0046】
また、年齢、性別、事故態様に応じて、「こちらの交差点での左折時に、バイクや自転車を巻き込む事故が多発しています。左側のサイドミラー確認するほか、ご自身の目で自転車やバイクがきていないか確認しましょう。」が示されている。道路状況に応じて、「ショッピングセンターの立体駐車場では、接触事故が多発しています。急に人や車が飛び出してきます。最新の注意をはらってください。」が示されている。
【0047】
さらに、年齢、性別に応じて、「駐車時に、高齢者や運転に不慣れな方がアクセルとブレーキを踏み間違えてしまう事故が発生しています。気をつけましょう。」が示されている。年齢、性別に応じて、「運転に不慣れな方や20代女性は、駐車時に他の車や柱にぶつけてしまうことがあります。慎重に運転しましょう。」が示されている。運転操作に応じて、「スーパーやショッピングセンターの駐車時は、小さなこどもが急に走ってくることがあります。すぐに止まれる速度で駐車しましょう。」が示されている。
【0048】
さらにまた、天候に応じて、「この先、濃い霧が発生しています。ヘッドライトをつけましょう。」が示されている。運転操作に応じて、「この先、長い下り坂が続きます。不測の速度を落とし、ギアをセカンドに入れて、エンジンブレーキに負荷をかけないようにしましょう。」が示されている。事故態様、道路状況に応じて、「高速道路の渋滞時は、わき見運転、居眠り運転による事故が発生します。前に走っている車との車間距離を十分にとりましょう。」が示されている。天候に応じて、「雨の日(雪の日)は、ブレーキがきかなくなります。スピードを出しすぎず、車間距離を普段より長くとりましょう。」が示されている。
【0049】
図4Eには、属性に応じて、以下のようなアラートメッセージ412が示されている。例えば、道路状況に応じて、「高速道路はスピードがでているため、停車に時間がかかります。前の車との距離は最低○mとって走行しましょう。」が示されている。天候に応じて、「寒い日や湿気の多い日は、前、横、後ろの視界が狭まることにより事故が発生します。曇り止めにエアコンをつける、停車時にサイドミラーや後ろのガラスをふくなどして視界を確保しましょう。」が示されている。
【0050】
また、運転操作に応じて、「住宅街で、道路横断歩行中の高齢者を轢いてしまう事故が多発しています。高齢者は歩く速度が遅く、斜め横断、信号無視してしまうことがあります。いつでも止まれる速度で運転しましょう。」が示されている。運転操作、道路状況に応じて、「高速道路から出た後も高速道路と同じ速度で走行し、事故が発生するケースがあります。一般道の規制速度に落としましょう。」が示されている。
【0051】
さらに、運転操作、道路状況に応じて、「運転に不慣れな方は、高速道路の一番左側の車線を走行することで、事故に遭うリスクを下げられます。」が示されている。日時、道路状況に応じて、「(都市部に限定)通勤通学の時間帯である朝や夕方は、焦って運転している方が多く、事故が多発する時間帯です。落ち着いて運転しましょう。」が示されている。
【0052】
さらにまた、年齢、性別、免許証の色に応じて、「免許取得後1年以内のドライバーは、通常のドライバーの○倍事故を起こしています。できるだけ運転に慣れたドライバーに同乗してもらい、事故を防止しましょう。」が示されている。天候に応じて、「本日の気候により、ブラックアイスバーンが発生している可能性があります。ブラックアイスバーンは、ドライバーからは道路が濡れているようにしか見えませんが、実際は路面凍結している危険な道路状況です。慎重に運転してください。」が示されている。
【0053】
図5は、本実施形態に係る情報処理装置200のハードウェア構成を示す図である。CPU(Central Processing Unit)510は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで
図3の情報処理装置200の機能構成部を実現する。ROM(Read Only Memory)520は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびその他のプログラムを記憶する。また、ネットワークインタフェース530は、ネットワークを介して他の装置などと通信する。なお、CPU510は1つに限定されず、複数のCPUであっても、あるいは画像処理用のGPU(Graphics Processing Unit)を含んでもよい。また、ネットワークインタフェース530は、CPU510とは独立したCPUを有して、RAM(Random Access Memory)540の領域に送受信データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。また、RAM540とストレージ550との間でデータを転送するDMAC(Direct Memory Access Controller)を設けるのが望ましい(図示なし)。さらに、入出力インタフェース560は、CPU510とは独立したCPUを有して、RAM540の領域に入出力データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。したがって、CPU510は、RAM540にデータが受信あるいは転送されたことを認識してデータを処理する。また、CPU510は、処理結果をRAM540に準備し、後の送信あるいは転送はネットワークインタフェース530やDMAC、あるいは入出力インタフェース560に任せる。
【0054】
RAM540は、CPU510が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM540には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。事故履歴情報541は、事故発生地点で発生した事故に関する情報である。事故発生地点542は、例えば、地図データ上に記録された事故発生地点に関するデータである。車両現在位置543は、例えば、車両に取り付けられたGPSなどから取得した車両の現在位置に関するデータである。属性411は、事故の属性に関するデータであり、例えば、アラートメッセージテーブル401から展開されたデータである。アラートメッセージ412は、アラートメッセージに関するデータであり、例えば、アラートメッセージテーブル401から展開されたデータである。
【0055】
入出力データ546は、入出力インタフェース560を介して入出力されるデータである。送受信データ547は、ネットワークインタフェース530を介して送受信されるデータである。また、RAM540は、各種アプリケーションモジュールを実行するためのアプリケーション実行領域548を有する。
【0056】
ストレージ550には、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。ストレージ550は、アラートメッセージテーブル401と、事故履歴情報DB(Database)551とを格納する。アラートメッセージテーブル401は、
図4A乃至
図4Eに示した、属性411とアラートメッセージ412との関係を管理するテーブルである。事故履歴情報DB551は、事故発生地点で発生した事故に関連する情報を格納するデータベースである。ストレージ550は、さらに、判定モジュール552と、選択モジュール553と、受付モジュール554と、報知モジュール555とを格納する。これらのモジュールは、CPU510により実行される。
【0057】
判定モジュール552は、車両が事故発生地点に近づいているか否かを判定するモジュールである。選択モジュール553は、アラートメッセージ240を選択するモジュールである。受付モジュール554は、アラートメッセージ240の報知タイミングおよび報知されるアラートメッセージ240の種類のうち少なくとも一方の設定を受け付けるモジュールである。報知モジュール555は、アラートメッセージ240を報知するモジュールである。これらのモジュール552〜555は、CPU510によりRAM540のアプリケーション実行領域548に読み出され、実行される。制御プログラム556は、情報処理装置200の全体を制御するためのプログラムである。
【0058】
入出力インタフェース560は、入出力機器との入出力データをインタフェースする。入出力インタフェース560には、表示部561、操作部562、が接続される。また、入出力インタフェース560には、さらに、記憶媒体564が接続されてもよい。さらに、音声出力部であるスピーカ563や、音声入力部であるマイク、あるいは、GPS位置判定部が接続されてもよい。なお、
図5に示したRAM540やストレージ550には、情報処理装置200が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関するプログラムやデータは図示されていない。
【0059】
図6は、本実施形態に係る情報処理装置200の処理手順を説明するフローチャートである。このフローチャートは、
図5のCPU510がRAM540を使用して実行し、
図3の情報処理装置200の機能構成部を実現する。
【0060】
ステップS601において、情報処理装置は、事故履歴情報に基づいて事故の属性を分析する。ステップS603において、情報処理装置200は、分析した属性に基づいてアラートメッセージ240を生成する。ステップS605において、情報処理装置200は、生成したアラートメッセージ240を記憶部302に記憶する。ステップS607において、情報処理装置200は、車両が事故発生地点に近づいたか否かを判定する。事故発生地点に近づいていないと判定した場合(ステップS607のNO)、情報処理装置200は、ステップS601に戻る。事故発生地点に近づいていると判定した場合(ステップS607のYES)、情報処理装置200は、次のステップへと進む。
【0061】
ステップS609において、情報処理装置200は、記憶部302からアラートメッセージ240を選択する。ステップS611において、情報処理装置200は、選択したアラートメッセージ240を所定の報知先へ報知する。ステップS613において、情報処理装置200は、車両の運転が終了したか否かを判定する。車両の運転が終了していないと判定した場合(ステップS613のNO)、情報処理装置200は、ステップS601以降のステップを繰り返す。車両の運転が終了したと判定した場合(ステップS613のYES)、情報処理装置200は、処理を終了する。
【0062】
本実施形態によれば、車両に関連する事故を的確に減らすことができる。また、車両のドライバーなどに対して、事故防止のためのアラートメッセージを報知できるので、車両の関係する事故を減らすことができる。
【0063】
[第3実施形態]
次に本発明の第3実施形態に係る情報処理装置について、
図7乃至
図9を用いて説明する。
図7は、本実施形態に係る情報処理装置の構成を説明するためのブロック図である。本実施形態に係る情報処理装置700は、上記第2実施形態と比べると、選択部の代わりに生成部701を有する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0064】
情報処理装置700は、生成部701を有する。生成部701は、判定部301により、車両が事故発生地点に近づいていると判定された場合、事故履歴情報を用いて、アラートメッセージ240を生成する。また、生成部701は、車両の速度などの走行状況を加味してアラートメッセージ240を生成してもよい。さらに、生成部701は、車両の周辺の天候や、走行時刻などの走行環境を加味してアラートメッセージ240を生成してもよい。そして、生成部701は、これら走行状況や走行環境などを加味してアラートメッセージ240を生成してもよい。なお、走行状況や走行環境は、車両に取り付けられたセンサなどから取得してもよいが、これには限定されない。また、生成部701は、ドライバーの感情などを加味してアラートメッセージ240を生成してもよい。
【0065】
図8は、本実施形態に係る情報処理装置700のハードウェア構成を示す図である。ストレージ850は、生成モジュール851を格納する。このモジュールは、CPU510により実行される。生成モジュール851は、アラートメッセージ240を生成するモジュールである。
【0066】
図9は、本実施形態に係る情報処理装置700の処理手順を説明するフローチャートである。ステップS901において、情報処理装置700は、車両が事故発生地点に近づいたか否かを判定する。車両が事故発生地点に近づいていないと判定した場合(ステップS901のNO)、情報処理装置700は、ステップS901へ戻る。車両が事故発生地点に近づいていると判定した場合(ステップS901のYES)、情報処理装置700は、次のステップへ進む。ステップS903において、情報処理装置700は、属性に基づいてアラートメッセージ240を生成する。ステップS905において、情報処理装置700は、生成したアラートメッセージ240を所定の報知先へ報知する。
【0067】
本実施形態によれば、車両に関する事故を的確に減らすことができる。また、車両が事故発生地点に近づいた場合にアラートメッセージを生成して報知するので、ストレージの容量を浪費することなく、事故を減らすことができる。
【0068】
[他の実施形態]
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の範疇に含まれる。
【0069】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。特に、少なくとも、上述した実施形態に含まれる処理ステップをコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)は本発明の範疇に含まれる。