【解決手段】リアクトル1の製造方法は、平角線を直管状にエッジワイズ巻きしてエッジワイズコイル3を作成する工程と、環状のトロイダルコアが周方向に複数個に分割された形状の一組の分割コア22をエッジワイズコイル3に挿入する工程と、一組の分割コア22を互いに締め付けて環状に組み付けるとともに、エッジワイズコイル3の巻線34の間隔を広げることで、環状となった一組の分割コア22の周囲にエッジワイズコイル3を配置する工程と、を有する。
前記エッジワイズコイルの作成後に前記エッジワイズコイルに保護シートを挿入する工程を有し、前記一組の分割コアの内周面側に前記保護シートが位置するように前記一組の分割コアを前記エッジワイズコイルに挿入する請求項1記載のリアクトルの製造方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、エッジワイズ巻きは一般的な丸線の巻き回しと比較して帯状の平角線を平面内で歪ませる必要があり、大きな力を要するため難しい作業である。特に環状のトロイダルコアの周囲にエッジワイズコイルを巻き回す作業は、三次元的な形成が必要であるためとても困難な作業である。
【0007】
そのため特許文献1に記載されているリアクトルでは、直管状に巻き回したエッジワイズコイルのみが用いられていて、U字柱状のコア部分においてはその円弧を描く部分にはエッジワイズコイルは巻き回されていない。
【0008】
また、特許文献2に記載されているリアクトルの製造方法で環状のトロイダルコアに平角線をエッジワイズ巻きすることは困難であると考えられ、仮に可能であったとしても良好な加工精度を得ることは困難であると考えられる。
【0009】
そのため、環状のトロイダルコアの周囲にエッジワイズコイルを容易かつ加工精度よく巻き回せるリアクトルの製造方法があれば好ましい。
【0010】
その一方で、コアの周囲にコイルを巻き回したリアクトルにおいては、リアクトルに振動が加わった際にコイル内でコアが動いてしまうと、コイルを破損してしまう恐れがある。
【0011】
そこで特許文献1に記載されているリアクトルでは、コアとエッジワイズコイルとの間にスペーサを設けることで、エッジワイズコイル内でコアが動いてエッジワイズコイルが破損してしまうことを防止している。
【0012】
しかし、スペーサを設けることは部品点数と作業工程の増加につながり、製造コストの上昇を招いてしまう。そのためこうしたスペーサ等の特別な部材を設けることなく、エッジワイズコイルの破損を防止することができれば好ましい。
【0013】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、環状のトロイダルコアの周囲にエッジワイズコイルを容易かつ加工精度よく巻き回せるリアクトルの製造方法を提供するものである。
【0014】
また、本発明は、エッジワイズコイル内でトロイダルコアが動くことを防止し、エッジワイズコイルの破損を防止することができるリアクトルを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明によれば、平角線を直管状にエッジワイズ巻きしてエッジワイズコイルを作成する工程と、環状のトロイダルコアが周方向に複数個に分割された形状の一組の分割コアを前記エッジワイズコイルに挿入する工程と、前記一組の分割コアを互いに締め付けて環状に組み付けるとともに、前記エッジワイズコイルの巻線の間隔を広げることで、環状となった前記一組の分割コアの周囲に前記エッジワイズコイルを配置する工程と、を有するリアクトルの製造方法が提供される。
【0016】
また、本発明によれば、一組の分割コアが組み合わされて形成された環状のトロイダルコアと、前記トロイダルコアに巻き回されたエッジワイズコイルと、を備え、前記エッジワイズコイルが前記トロイダルコアの内周面に対して、径方向の外向きに弾力的に付勢された状態で当接しているリアクトルが提供される。
【発明の効果】
【0017】
本発明のリアクトルの製造方法によれば、環状のトロイダルコアの周囲にエッジワイズコイルを容易かつ加工精度よく巻き回すことが可能である。また、本発明のリアクトルによれば、エッジワイズコイル内でトロイダルコアが動くことを防止し、エッジワイズコイルの破損を防止することが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は適宜に省略する。
【0020】
図1は実施形態に係るリアクトルの斜視図である。
図2(a)は
図1のA−A線に沿った矢視断面図、(b)は(a)の領域Bの拡大図である。
図3はトロイダルコアを構成する一組の分割コアの斜視図である。
図4はエッジワイズコイルの斜視図である。
図5はエッジワイズコイルの当初状態を示す斜視図である。
【0021】
本実施形態に係るリアクトル1は、一組の分割コアが組み合わされて形成された環状のトロイダルコア2と、トロイダルコア2に巻き回されたエッジワイズコイル3と、を備えて構成されている。エッジワイズコイル3はトロイダルコア2の内周面に対して、径方向の外向きに弾力的に付勢された状態で当接している。
【0022】
トロイダルコア2の管軸方向に沿う平面によるエッジワイズコイル3及び分割コア22の断面形状は矩形となっている(
図2(a)参照)。
【0023】
トロイダルコア2は円筒状の環状部材であり、
図3に示すように、円筒状のコアユニット21を5個、管軸方向に重ねて接着固定したものを管軸方向に沿う平面で切断して2分割した2つの分割コア22から構成されている。すなわち、分割コア22とは、環状のトロイダルコア2が周方向に複数個に分割された形状をなしている。
【0024】
なお、本発明においてはコアユニット21の積み重ねの数は5個に限られず、トロイダルコア2の管軸方向の長さはコアユニット21の数を増減することで任意に調節することができる。また分割コア22の分割態様を変え、例えば3分割して3つで一組の分割コア22としてもよく、それ以上の数の分割コア22に分割したものを用いてもよい。また一組の分割コア22の分割態様も等分とする必要は無く、不等分としてもよい。
【0025】
コアユニット21はフェライト等の磁性材料からなる円筒状の部材で、周囲に絶縁皮膜が形成されている。
【0026】
分割コア22はコアユニット21を複数個(本実施形態においては5個)積み重ねて接着固定した後、管軸と平行な平面で2分割して形成された平面視がC字状の部材である。分割コア22を2分割した際に形成される端面23からは内部の磁性材料が露出した状態となっている。
【0027】
なお、本実施形態においては複数の円環状のコアユニット21を積み重ねて固定したものを2分割することで分割コア22を形成しているが、本発明においてはこれに限らず、円孤状の部分環状の部材として予め個別に成形したものを分割コア22としてもよい。この場合、分割コア22の端面23は絶縁皮膜で覆われていてもよく、あるいは本実施形態のように内部の磁性材料が露出した状態であってもよい。ただし、コアユニット21を積み重ねた環状の構造体を切断して分割コア22を作成した方が安価に製造できる。
【0028】
エッジワイズコイル3は表面に絶縁被覆が形成された導線である平角線を、略矩形にエッジワイズ巻きして形成されているコイルである。エッジワイズコイル3は隣接する巻線34同士が接する密着巻きで形成されている。エッジワイズコイル3の内部空間35には一組の分割コア22が挿入される。
【0029】
エッジワイズコイル3の巻線34は、その曲線部分が楕円弧状の急峻なカーブを描いて巻き回されている。具体的には、
図2(b)に示すように、エッジワイズコイル3の巻線34の板幅をW、楕円弧状のカーブ部分について当該楕円弧が含まれる楕円を想定した場合の当該楕円の短径をRとすると、エッジワイズコイル3は1/2W≦R≦3Wとなる楕円孤を描いて巻き回されている。
【0030】
エッジワイズコイル3は当初
図5に示すように角管状の形状の空芯コイルであり、巻線34に囲まれた内側に内部空間35が平板状に形成されている。そして巻線34の間隔を略等間隔に広げつつ分割コア22に被せ曲げていくことでエッジワイズコイル3の環状の形状が形成される。本実施形態においては後述するように環状となり近接したエッジワイズコイル3の両端部を結束バンド7により仮固定してケース4内に収め(
図9参照)、ケース4内に充填材を注入、硬化させた後結束バンド7を取り外すことでエッジワイズコイル3の環状の形状が充填材を用いない場合よりも更に強固に保たれている。
【0031】
リアクトル1には、
図1に示すようにリアクトル1の下部を覆うケース4が取り付けられる。ケース4は樹脂や金属等により形成されている。ケース4の形状は様々なものを採用することができるが、本実施形態においてはリアクトル1の外径よりも大きな内径を有しリアクトル1を収容可能な筒状部41と、筒状部41の下端側を閉塞する平面視が矩形の平板部42とを備えて構成されている。
【0032】
平板部42の四隅にはそれぞれ貫通孔43が設けられている。これらの貫通孔43はリアクトル1を螺子等により所定の箇所に固定する際に用いられる。
【0033】
リアクトル1がケース4内に載置された状態において、筒状部41の内部にエポキシ系樹脂等の硬化性の充填材が注入される。そして充填材がケース4内に配置されたリアクトル1の下端部分に注入されて硬化することでリアクトル1の下端部分がケース4内で固定される。これにより、エッジワイズコイル3内でトロイダルコア2が振動することが防止され、エッジワイズコイル3の破損を防止することができる。充填材の硬化後は、結束バンド7を取り外した状態でもエッジワイズコイル3を環状の形状に保つことができる。
【0034】
エッジワイズコイル3は鋼線により形成されたばね状部材でもあるため弾性復元力を有しており、環状に曲げられたエッジワイズコイル3は当初の角管状の状態に戻ろうとする。この復元力によりエッジワイズコイル3はその端部がトロイダルコア2の内周面24に対して、径方向の外向きに弾力的に付勢された状態で当接する。
【0035】
このようにエッジワイズコイル3がトロイダルコア2に弾性的に付勢された状態で当接することにより、エッジワイズコイル3内でトロイダルコア2が固定された状態となる。そしてエッジワイズコイル3内でトロイダルコア2が動くことが防止され、トロイダルコア2の衝突によるエッジワイズコイル3の破損を防止することができる。
【0036】
なお、リアクトル1は更にトロイダルコア2の内周側の面とエッジワイズコイル3との間に保護シート6を備えていてもよい(
図6参照)。保護シート6を備えることでこれがガイドとなり、リアクトル1の製造時にエッジワイズコイル3内に分割コア22を挿入しやすくなるとともに、当該挿入時に分割コア22の端面23に形成される角部がエッジワイズコイル3の内周面36に衝突しエッジワイズコイル3を摩損することを効果的に防止することが可能となる。
【0037】
こうした保護シート6として、絶縁シートが用いられることが好ましい。エッジワイズコイル3の絶縁被覆が摩損し内部の導線が露出した部分が生じた場合、当該露出部位同士や、露出部と分割コア22の切断面との間で短絡を生じる恐れがある。しかし絶縁シートである保護シート6を介在させることで、こうした短絡の発生を防止することができる。
【0038】
なお、上述した実施形態に係るリアクトル1ではエッジワイズコイルは平角線から形成されていたが、本発明においてはこれに限らず、長円形断面の平線など、他の平線を用いて形成してもよい。
【0039】
また、トロイダルコア2は管軸方向と平行な平面における断面形状が矩形であったが、本発明においてはこれに限らず、円形や楕円形等、他の形状であってもよい。この場合エッジワイズコイル3についてもトロイダルコア2の形状に合わせて、トロイダルコア2の管軸方向と平行な平面における断面形状が円管状や楕円管状等の形状とすることが好ましい。これによりトロイダルコア2とエッジワイズコイル3との間の間隙を小さくすることができ、エッジワイズコイル3とトロイダルコア2との当接状態を保つことができるため、エッジワイズコイル3内でトロイダルコア2が動いてしまいエッジワイズコイル3が破損してしまうことを防止することができる。
【0040】
更に、エッジワイズコイル3の両端部には必要に応じて端子31が形成されるとともに、両端部に至る直線部分にも必要に応じて絶縁チューブ33が取り付けられる。絶縁チューブ33を取り付けることにより、エッジワイズコイル3の両端部の距離が近接した場合でも当該端部間の短絡の発生を防止することができる。
【0041】
次に、上述したリアクトル1の製造方法について説明する。
図6は、当初状態のエッジワイズコイルに結束バンドと保護シートが挿入された状態を示す斜視図である。
図7は、
図6の状態のエッジワイズコイルに一組の分割コアを挿入した状態を示す斜視図である。
図8は、一組の分割コアを互いに締め付けて環状に組み付けるとともにエッジワイズコイルの巻線間隔を広げることで環状となった一組の分割コアの周囲に空芯コイルを配置していく状態を示す斜視図である。
図9は、分割コアが締め付けられてトロイダルコアとなるとともにトロイダルコアの周囲にエッジワイズコイルが配置された状態を示す斜視図である。
【0042】
リアクトル1は、平角線を直管状にエッジワイズ巻きしてエッジワイズコイル3を作成する工程と、環状のトロイダルコア2が円周方向に複数個に分割された形状の一組の分割コア22をエッジワイズコイル3に挿入する工程と、一組の分割コア22を互いに締め付けて環状に組み付けるとともにエッジワイズコイル3の巻線間隔を広げることで環状となった一組の分割コア22の周囲にエッジワイズコイル3を配置する工程と、を経て製造される。
【0043】
なお、本発明においては任意の工程として、エッジワイズコイル3の作成後にエッジワイズコイル3に保護シート6を挿入する工程を有し、一組の分割コア22の内周面24側に保護シート6が位置するように一組の分割コア22をエッジワイズコイル3に挿入するようにしてもよい。以下に説明する本実施形態に係るリアクトル1の製造方法はこの工程も含むものである。
【0044】
また、本発明においては任意の工程として、一組の分割コア22の周囲にエッジワイズコイル3を配置した後、エッジワイズコイル3を仮固定する工程と、エッジワイズコイル3が仮固定された状態でエッジワイズコイル3とトロイダルコア2とをケース4内に収容する工程と、ケース4内に充填材を注入させるとともに充填材を硬化させエッジワイズコイル3を固定する工程と、を有してもよい。以下に説明する本実施形態に係るリアクトル1の製造方法はこれらの工程も含むものである。
【0045】
まず、
図5に示すように、平線としての平角線が、角管状にエッジワイズ巻きされエッジワイズコイル3が作成される。この角管状のエッジワイズコイル3の作成は、角柱状の芯材の周囲にエッジワイズコイル3を巻き回すことで行われる。芯材はエッジワイズコイル3の完成後に取り外される。
【0046】
次に、
図6に示すように、エッジワイズコイル3の内部空間35内に結束バンド5と保護シート6が挿入される。なおこの工程は必須ではなく、分割コア22の締め付けを結束バンド5以外の手段を用いて行う場合や、保護シート6を用いない場合には省略することが可能である。結束バンド5と保護シート6は上下に重ね合わされるとともに、それぞれの端部がエッジワイズコイル3から突出した状態となっている。保護シート6は、エッジワイズコイル3の巻軸方向の長さよりも長いとよい。
【0047】
次に、一組の分割コア22がエッジワイズコイル3の内部空間35に挿入される。結束バンド5と保護シート6を用いる場合には、分割コア22は分割コア22の内周面24側に保護シート6が位置し、外周面25側に結束バンド5が位置するように挿入される。
【0048】
次に、一組の分割コア22が互いに締め付けて環状に組み付けられるとともに、エッジワイズコイル3の巻線34の間隔が広げられることで、環状となった一組の分割コア22の周囲にエッジワイズコイル3が配置される。
【0049】
本実施形態においては一組の分割コア22の締め付けは結束バンド5を用いて行われる。結束バンド5は一組の分割コア22の端面23同士が当接し締め付けが完了した後、すなわちトロイダルコア2が完成した後も一組の分割コア22に取り付けられたままとなる。なお、結束バンド5に代えて、帯状の面ファスナーを用いてもよい。
【0050】
そして結束バンド5により一組の分割コア22の締め付けを行いつつ、エッジワイズコイル3の巻線34の間隔が略等間隔となるように、エッジワイズコイル3がトロイダルコア2の全周を覆うまで巻線34の間隔が広げられていく。そしてエッジワイズコイル3がトロイダルコア2の全周を覆い、エッジワイズコイル3の両端部32が近接又は当接した状態となる。
【0051】
上述した手順により本発明に係るリアクトル1が完成するが、本実施形態においては更に以下の工程を行うものとする。
【0052】
まず、当該両端部32同士の仮固定手段としての結束バンド7により仮固定される。なお、仮固定手段は結束バンド7に限らず、クリップ等を用いてもよい。
【0053】
次に、エッジワイズコイル3が結束バンド7により仮固定された状態で、リアクトル1がケース4内に収容される。
【0054】
次に、リアクトル1を収容するケース4内に充填材を注入するとともに充填材を硬化させエッジワイズコイル3を固定する。これにより結束バンド7を外してもエッジワイズコイル3がケース4内で固定された状態を保つことができる(
図1参照)。また、トロイダルコア2も充填材によりケース4内で固定されることから、エッジワイズコイル3内でトロイダルコア2が動くことが防止され、エッジワイズコイル3が破損することを効果的に防止することができる。
【0055】
上述した実施形態に係るリアクトル1の製造方法によると、エッジワイズコイル3は当初直管状に形成されるが、直管状にエッジワイズコイル3を形成することは円環状に形成することよりも容易かつ加工精度よく行うことができる。そしてこの直管状のエッジワイズコイル3を分割コア22の締め付けを行いつつその周囲に被せていくようにして配置する。こうした配置はエッジワイズコイルの巻線34の間隔を広げるだけで容易かつ精度よく行うことができる。そのため環状のトロイダルコア2であってもエッジワイズコイル3を容易かつ加工精度よく巻き回すことが可能である。
【0056】
本発明のリアクトル1の製造方法及びリアクトル1の構成要素は、個々に独立した存在である必要はない。複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
【0057】
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)平角線を直管状にエッジワイズ巻きしてエッジワイズコイルを作成する工程と、
環状のトロイダルコアが周方向に複数個に分割された形状の一組の分割コアを前記エッジワイズコイルに挿入する工程と、
前記一組の分割コアを互いに締め付けて環状に組み付けるとともに、前記エッジワイズコイルの巻線の間隔を広げることで、環状となった前記一組の分割コアの周囲に前記エッジワイズコイルを配置する工程と、
を有するリアクトルの製造方法。
(2)前記エッジワイズコイルの作成後に前記エッジワイズコイルに保護シートを挿入する工程を有し、前記一組の分割コアの内周面側に前記保護シートが位置するように前記一組の分割コアを前記エッジワイズコイルに挿入する(1)に記載のリアクトルの製造方法。
(3)前記一組の分割コアの締め付けは結束バンドを用いて行う(1)又は(2)に記載のリアクトルの製造方法。
(4)前記一組の分割コアの周囲に前記エッジワイズコイルを配置した後、前記エッジワイズコイルを仮固定する工程と、
前記エッジワイズコイルが仮固定された状態で前記エッジワイズコイルと前記トロイダルコアとをケース内に収容する工程と、
前記ケース内に充填材を注入するとともに前記充填材を硬化させ前記エッジワイズコイルを固定する工程と、
を有する(1)〜(3)の何れか1つに記載のリアクトルの製造方法。
(5)一組の分割コアが組み合わされて形成された環状のトロイダルコアと、
前記トロイダルコアに巻き回されたエッジワイズコイルと、
を備え、
前記エッジワイズコイルが前記トロイダルコアの内周面に対して、径方向の外向きに弾力的に付勢された状態で当接しているリアクトル。
(6)前記トロイダルコアの内周側の面と前記エッジワイズコイルとの間に保護シートを備える(5)に記載のリアクトル。
(7)前記保護シートが絶縁シートである(6)に記載のリアクトル。
(8)前記トロイダルコアの管軸方向に沿う平面による前記エッジワイズコイル及び前記分割コアの断面形状が矩形である(5)〜(7)の何れか1つに記載のリアクトル。