【解決手段】情報処理システムであって、車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記車両の運転者の生体情報を取得する生体情報取得部と、前記運転者の属性情報を記憶する記憶部と、前記属性情報と、取得した前記生体情報と、に基づいて、前記運転者の健康状態を推定する健康状態推定部と、前記位置情報と目的地とに基づいて、推定した前記健康状態を考慮して、推奨ルートを生成し、前記運転者に報知する報知部と、を備えた。
前記報知手段は、前記運転者の所持する携帯端末および前記車両に取り付けられた車載端末のうち少なくともいずれか一方に前記推奨ルートを報知する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理システム。
前記報知手段は、前記運転者の所持する携帯端末および前記車両に取り付けられた車載端末のうち少なくともいずれか一方に前記メッセージを送信する請求項9に記載の情報処理システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記文献に記載の技術では、運転者の健康状態を管理することができなかったので、事故を的確に減らすことができなかった。
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るシステムは、
車両の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記車両の運転者の生体情報を取得する生体情報取得手段と、
前記運転者の属性情報を記憶する記憶手段と、
前記属性情報と、取得した前記生体情報と、に基づいて、前記運転者の健康状態を推定する健康状態推定手段と、
前記位置情報と目的地とに基づいて、推定した前記健康状態を考慮して、推奨ルートを生成し、前記運転者に報知する報知手段と、
を備えた情報処理システムである。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理装置は、
車両の位置情報を受信する位置情報受信手段と、
前記車両の運転者の生体情報を受信する生体情報受信手段と、
前記運転者の属性情報を取得する属性情報取得手段と、
取得した前記属性情報と、取得した前記生体情報と、に基づいて、前記運転者の健康状態を推定する健康状態推定手段と、
前記位置情報と目的地とに基づいて、推定した前記健康状態を考慮して、推奨ルートを生成し、前記車両に送信する送信手段と、
を備えた。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理方法は、
車両の位置情報を受信する位置情報受信ステップと、
前記車両の運転者の生体情報を受信する生体情報受信ステップと、
前記運転者の属性情報を取得する属性情報取得ステップと、
取得した前記属性情報と、取得した前記生体情報と、に基づいて、前記運転者の健康状態を推定する健康状態推定ステップと、
前記位置情報と目的地とに基づいて、推定した前記健康状態を考慮して、推奨ルートを生成し、前記車両に送信する送信ステップと、
を含む。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理プログラムは、
車両の位置情報を受信する位置情報受信ステップと、
前記車両の運転者の生体情報を受信する生体情報受信ステップと、
前記運転者の属性情報を取得する属性情報取得ステップと、
取得した前記属性情報と、取得した前記生体情報と、に基づいて、前記運転者の健康状態を推定する健康状態推定ステップと、
前記位置情報と目的地とに基づいて、推定した前記健康状態を考慮して、推奨ルートを生成し、前記車両に送信する送信ステップと、
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、運転者の健康状態を管理することができるので、事故を的確に減らすことができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して、例示的に詳しく説明記載する。ただし、以下の実施の形態に記載されている、構成、数値、処理の流れ、機能要素などは一例に過ぎず、その変形や変更は自由であって、本発明の技術範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
【0013】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての情報処理システム100について、
図1を用いて説明する。情報処理システム100は、運転者の健康状態を推定して、運転者に推定した健康状態を考慮して、推奨ルートを生成し、運転者に報知するシステムである。
【0014】
図1に示すように、情報処理システム100は、位置情報取得部101と、生体情報取得部102と、記憶部103と、健康状態推定部104と、報知部105とを含む。
【0015】
位置情報取得部101は、車両の位置情報を取得する。生体情報取得部102は、車両の運転者の生体情報を取得する。記憶部103は、運転者の属性情報を記憶する。健康状態推定部104は、属性情報と、取得した生体情報と、に基づいて、運転者の健康状態を推定する。報知部105は、位置情報と目的地とに基づいて、推定した健康状態を考慮して、推奨ルートを生成し、運転者に報知する。
【0016】
本実施形態によれば、運転者の健康状態を管理することができるので、事故を的確に減らすことができる。
【0017】
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態に係る情報処理システムについて、
図2乃至
図6を用いて説明する。
図2は、本実施形態に係る情報処理システム200の構成の概要を説明するための図である。情報処理システム200は、情報処理装置201と、携帯端末202と、管理者端末203と、記憶部204とを含む。携帯端末202は、車両の運転者が所持している。また、車両には、カーナビゲーション装置などの車載端末やGPS(Global Positioning System)装置などが取り付けられている。なお、GPS装置は、車載端末に搭載されていてもよい。車両の運転者は、ウェアラブル端末を装着しており、ウェアラブル端末により運転者の生体情報を測定し、取得する。なお、運転者の生体情報は、ウェアラブル端末により取得する方法には限定されず、例えば、車両のハンドルや座席に設けられたセンサにより測定し、取得する方法であってもよい。
【0018】
情報処理装置201は、運転者が身に着けているウェアラブル端末が測定した運転者の生体情報を取得する。情報処理装置201は、ウェアラブル端末から直接生体情報を取得してもよいし、携帯端末202などを介して生体情報を取得してもよい。ウェアラブル端末は、メガネ型端末や腕時計型端末、着衣型端末などである。また、運転者の生体情報を取得する端末は、ウェアラブル端末には限定されず、例えば、車両のハンドルや座席に設けられたセンサなどであってもよい。
【0019】
また、情報処理装置201は、記憶部204から運転者の属性情報を取得する。なお、情報処理装置201は、運転者が携帯端末202を用いて入力した属性情報を、当該携帯端末202を介して取得してもよい。そして、情報処理装置201は、取得した生体情報と、属性情報とに基づいて、運転者の健康状態を推定する。健康状態は、例えば、突発的な疾病が発生しそうな状態、持病の状態が良くない状態、疲労が蓄積している状態、睡魔に襲われている状態などであるが、これらには限定されない。また、生体情報は、血圧や体温、脈拍などであるがこれらには限定されない。属性情報は、運転者の年齢や性別、持病情報、病歴などであるが、これらには限定されない。
【0020】
情報処理装置201は、推定した健康状態を考慮して、推奨ルートを生成し、運転者に送信(報知)する。推奨ルートの送信先は、運転者の所持するスマートフォンなどの携帯端末202や、車両に取り付けられた車載端末などである。推奨ルートは、運転者の健康状態で、そのルートを走行しても事故発生の確率が低下するルートである。例えば、健康状態に問題がなく集中力もあるような場合には、ルートを限定して走行しなくても事故発生の確率は低いが、健康状態に問題があり集中力に欠けるような場合には、集中力を要するルートでは、事故発生の確率が高くなる。
【0021】
例えば、運転者が眠気を感じている健康状態であると推定された場合、情報処理装置201は、推奨ルートとして、休憩施設を含むルートを送信する。これにより、運転者に対して休憩施設までのルートを提示することができるので、運転者に対して、休憩をするように促すことができる。また、例えば、運転者が何らかの疾病を発症する兆候が健康状態として推定された場合、情報処理装置201は、推奨ルートとして、病院や薬局などの医療施設を含むルートを送信する。これにより、運転者に対して医療機関までのルートを提示することができるので、運転者に対して、医療機関において診察を受けることを促すことができる。さらに、例えば、運転者の集中力が低下している場合、情報処理装置201は、推奨ルートとして、運転が容易なルートを送信する。
【0022】
また、情報処理装置201は、推奨ルートの送信の他に、アラートを通知してもよい。例えば、運転者が眠気を感じている場合には、警報音を鳴らす、ハンドルを振動させるなどのアラートを通知してもよい。
【0023】
そして、情報処理装置201は、運転者が推奨ルートを走行しているか否かを判定する。例えば、運転者が運転している車両がトラックやバスなどの営業用車両である場合、運転者が推奨ルートを走行していなければ、情報処理装置201は、車両の運行管理者にその旨を送信する。なお、情報処理装置201は、運行管理者に対して、推奨ルートを走行しているか否かの判定結果の他に、例えば、生体情報そのものや、生体情報から導き出される、眠気の度合いや緊張の度合い、ストレス度合いなどを送信してもよい。また、情報処理装置201は、てんかんなどの発作が発生しそうな兆候がある場合には発作危険情報などを運行管理者に送信してもよい。
【0024】
送信を受けた運行管理者は、PC(Personal Computer)などの管理者端末203から、携帯端末202などを介して、運転者に対して、安全運転に関するアドバイスや、運転者の交代、運転禁止等の指示をする。また、運行管理者は、運転者に対して、推奨ルートに従って走行するように指示してもよい。
【0025】
図3は、本実施形態に係る情報処理システム200に含まれる情報処理装置201の構成を説明するブロック図である。情報処理装置201は、位置情報受信部311と、生体情報受信部312と、属性情報取得部313と、健康状態推定部314と、送信部315と、判定部316とを有する。
【0026】
位置情報受信部311は、車両に取り付けられた車載端末に搭載されたGPS装置や、運転者の所持する携帯端末の備えるGPS装置などから車両の位置情報を受信する。位置情報を受信する方法は、これには限定されず、例えば、道路上に設置したセンサにより車両の接近を検知して、車両の位置情報を受信する方法などであってもよい。
【0027】
生体情報受信部312は、生体情報を受信する。生体情報は、運転者が身に着けているウェアラブル端末や、車両のハンドルや座席に設けられたセンサなどにより計測される。生体情報は、血圧や体温、脈拍、瞬き、脳波、呼吸数、発汗量、血中酸素濃度などを含むが、生体情報に含まれる情報は、これらには限定されない。
【0028】
属性情報取得部313は、運転者の属性情報を取得する。属性情報は、例えば、記憶部204に記憶されており、属性情報取得部313は、記憶部204から取得する。属性情報は、例えば、年齢や性別、病歴、事故履歴などを含むが、これらには限定されない。なお、属性情報の取得方法は、これには限定されず、例えば、運転者が車両に乗車するたびに、車載端末などを用いて入力した属性情報を取得してもよい。また、例えば、可搬型メモリやIC(Integrated Circuit)カードに記憶された属性情報を車載端末などで読み取り、属性情報取得部313は、読み取ったデータから属性情報を取得してもよい。
【0029】
健康状態推定部314は、生体情報と属性情報とに基づいて、運転者の健康状態を推定する。健康状態推定部314は、属性情報に含まれる体温の平均値に対して、生体情報受信部312で受信した体温が高ければ、運転者が発熱状態にあると推定する。また、健康状態推定部314は、生体情報の変動や変化、あるいは、平常値との差、所定の閾値を超えたか否かなどに基づいて、健康状態を推定してもよい。
【0030】
運転者の健康状態は、運転時間や運転環境などにより変化する。例えば、運転時間が長いと、疲労が蓄積したり、注意力が低下したり、体調が悪化したりすることがある。さらに、運転者が長時間同じ姿勢でいると、血栓ができたりすることもあり、これが原因で重大な疾病が発症することがある。また、昼間に日差しが強い場合、夜間に前方を凝視している場合、目が疲れ、疲労に繋がる。
【0031】
送信部315は、健康状態推定部314で推定した運転者の健康状態が、例えば、所定の状態である場合、推奨ルートを生成し、運転者に対して送信する。推奨ルートは、車両の現在位置と目的地とに基づいて、生成される。つまり、送信部315は、推奨ルートとして、運転者にとって負担の少ないルートや、健康状態に影響を及ぼさないルート、運転者の健康状態が回復するようなルートなどを生成し、送信する。
【0032】
また、送信部315は、運転者の属性情報、例えば、事故履歴から、過去に事故を起こしたことのあるルートが推奨ルートに含まれている場合、当該ルートを含むルートを推奨ルートから省いてもよい。また、送信部315は、過去に事故を起こしたことのあるルートを通らないルートを推奨ルートとして生成してもよい。
【0033】
推奨ルートは、具体的には、目的地までの走行距離の短いルートや走行時間の短いルートであるが、これらには限定されない。推奨ルートは、例えば、道路幅の広い道路の多いルート、交差点や信号の少ないルート、抜け道や裏道を通らないルート、歩行者が立ち入れない自動車専用道路を含むルート、車両の通行量の少ないルートなどであってもよい。
【0034】
また、推奨ルートには、医療施設や休憩施設などが含まれていてもよい。よって、運転者は、医療施設などが含まれる推奨ルートに従えば、医療施設へと行くことができる。推奨ルートに休憩施設が含まれていれば、運転者は、推奨ルートに従って休憩施設に行くことができ、運転を中断して、休憩することができる。これにより、運転者は健康状態を回復することができる。
【0035】
判定部316は、車両が推奨ルートを走行しているか否かを判定する。例えば、車両が営業用車両である場合、判定部316による判定の結果、車両が推奨ルートを走行していなければ、送信部315により、車両の運行管理者に対して、判定結果を送信する。また、送信部315は、運行管理者から運転者に対するメッセージを送信する。運転者に対するメッセージは、例えば、推奨ルートに従って走行するように促すメッセージや、運転中止を指示するメッセージ、安全運転に関するメッセージ、健康状態の回復に関するメッセージなどである。
【0036】
なお、ここでは、車両が営業用車両である場合に、判定部316により判定を行う例で説明をしたが、車両は自家用車両であってもよい。この場合、送信部315によりメッセージを送信する対象は、例えば、運転者の配偶者や親、兄弟、子などの家族などであってもよい。
【0037】
図4Aは、本実施形態に係る情報処理システム200に含まれる情報処理装置201の備える属性情報テーブル401の一例を説明する図である。属性情報テーブル401は、運転者ID411に関連付けて属性情報412を記憶する。属性情報412には、年齢や性別、病歴、事故履歴などが含まれるが、これらには限定されない。そして、情報処理装置201は、属性情報テーブル401から、運転者の病歴や事故履歴の傾向などを得ることができ、これらに基づいて、推奨ルートを生成する。
【0038】
図4Bは、本実施形態に係る情報処理システム200に含まれる情報処理装置201の備える生体情報テーブル402の一例を説明する図である。生体情報テーブル402は、運転者ID421に関連付けて生体情報422を記憶する。生体情報422には、血圧や体温、脈拍、瞬き、脳波、呼吸数、発汗量などが含まれるが、これらには限定されない。そして、情報処理装置201は、生体情報テーブル402から、運転者の血圧などの情報を得ることができ、これらに基づいて、推奨ルートを生成する。
【0039】
図5は、本実施形態に係る情報処理システム200に含まれる情報処理装置201のハードウェア構成を示す図である。CPU(Central Processing Unit)510は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで
図3の情報処理装置201の機能構成部を実現する。ROM(Read Only Memory)520は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびその他のプログラムを記憶する。また、ネットワークインタフェース530は、ネットワークを介して他の装置などと通信する。なお、CPU510は1つに限定されず、複数のCPUであっても、あるいは画像処理用のGPU(Graphics Processing Unit)を含んでもよい。また、ネットワークインタフェース530は、CPU510とは独立したCPUを有して、RAM(Random Access Memory)540の領域に送受信データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。また、RAM540とストレージ550との間でデータを転送するDMAC(Direct Memory Access Controller)を設けるのが望ましい(図示なし)。さらに、入出力インタフェース560は、CPU510とは独立したCPUを有して、RAM540の領域に入出力データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。したがって、CPU510は、RAM540にデータが受信あるいは転送されたことを認識してデータを処理する。また、CPU510は、処理結果をRAM540に準備し、後の送信あるいは転送はネットワークインタフェース530やDMAC、あるいは入出力インタフェース560に任せる。
【0040】
RAM540は、CPU510が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM540には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。属性情報541は、運転者の属性に関するデータであり、例えば、属性情報テーブル401から展開されたデータである。生体情報542は、運転者の血圧などの生体情報に関するデータであり、例えば、生体情報テーブル402から展開されたデータである。位置情報543は、車両の位置に関するデータであり、例えば、車両に取り付けられたGPS装置から取得したデータである。目的地544は、車両の目的地に関するデータであり、例えば、運転者が車載端末などを用いて入力したデータを当該車載端末から取得したデータである。推奨ルート545は、送信部315が生成した推奨ルートに関するデータである。
【0041】
入出力データ546は、入出力インタフェース560を介して入出力されるデータである。送受信データ547は、ネットワークインタフェース530を介して送受信されるデータである。また、RAM540は、各種アプリケーションモジュールを実行するためのアプリケーション実行領域548を有する。
【0042】
ストレージ550には、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。ストレージ550は、属性情報テーブル401と、生体情報テーブル402とを格納する。属性情報テーブル401は、
図4Aに示した、運転者ID411と属性情報412との関係を管理するテーブルである。生体情報テーブル402は、
図4Bに示した、運転者ID421と生体情報422とを管理するテーブルである。ストレージ550は、さらに、位置情報受信モジュール551と、生体情報受信モジュール552と、属性情報取得モジュール553と、健康状態推定モジュール554と、送信モジュール555と、判定モジュール556とを格納する。これらのモジュールは、CPU510により実行される。
【0043】
位置情報受信モジュール551は、車両の位置情報を受信するモジュールである。生体情報受信モジュール552は、運転者の生体情報を受信するモジュールである。属性情報取得モジュール553は、運転者の属性情報を取得するモジュールである。健康状態推定モジュール554は、運転者の健康状態を推定するモジュールである。送信モジュール555は、推奨ルートを生成して、運転者に対して送信するモジュールである。判定モジュール556は、車両が推奨ルートを走行しているか否かを判定するモジュールである。これらのモジュール551〜556は、CPU510によりRAM540のアプリケーション実行領域548に読み出され、実行される。制御プログラム557は、情報処理装置201の全体を制御するためのプログラムである。
【0044】
入出力インタフェース560は、入出力機器との入出力データをインタフェースする。入出力インタフェース560には、表示部561、操作部562、が接続される。また、入出力インタフェース560には、さらに、記憶媒体564が接続されてもよい。さらに、音声出力部であるスピーカ563や、音声入力部であるマイク、あるいは、GPS位置判定部が接続されてもよい。なお、
図5に示したRAM540やストレージ550には、情報処理装置201が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関するプログラムやデータは図示されていない。
【0045】
図6は、本実施形態に係る情報処理システム200に含まれる情報処理装置201の処理手順を説明するフローチャートである。このフローチャートは、
図5のCPU510がRAM540を使用して実行し、
図3の情報処理装置201の機能構成部を実現する。
【0046】
ステップS601において、情報処理装置201は、運転者の生体情報を受信する。ステップS603において、情報処理装置201は、運転者の属性情報を取得する。ステップS605において、情報処理装置201は、運転者の健康状態を推定する。ステップS607において、情報処理装置201は、車両の位置情報を受信する。なお、ステップS601〜ステップS607の順序は、
図6に示した順序には限定されず、適宜順序を変更してもよい。また、ステップS601〜S607のうちのいくつかの処理を同時に行っても、ステップS601〜S607の処理を同時に行ってもよい。
【0047】
ステップS609において、情報処理装置201は、推定した健康状態に基づいて、ルートを変更するか否かを判断する。ルートを変更しないと判断した場合(ステップS609のNO)、情報処理装置201は、ステップS601へ戻る。ルートを変更すると判断した場合(ステップS609のYES)、情報処理装置201は、ステップS611へ進む。
【0048】
ステップS611において、情報処理装置201は、推定した健康状態を考慮して、推奨ルートを生成する。ステップS613において、情報処理装置201は、生成した推奨ルートを車両に対して送信する。ステップS615において、情報処理装置201は、車両が推奨ルートを走行しているか否かを判断する。車両が推奨ルートを走行している場合(ステップS615のYES)、情報処理装置201は、ステップS601へ戻る。車両が推奨ルートを走行していない場合(ステップS615のNO)、情報処理装置201は、ステップS617へ進む。ステップS617において、情報処理装置201は、運行管理者に、車両が推奨ルートを走行していない旨を送信する。ステップS619において、情報処理装置201は、車両の運転が終了したか否かを判断する。車両の運転が終了していないと判断した場合(ステップS619のNO)、情報処理装置201は、ステップS601へ戻る。車両の運転が終了したと判断した場合(ステップS619のYES)、情報処理装置201は、処理を終了する。
【0049】
本実施形態によれば、運転者の健康状態を管理することができるので、事故を的確に減らすことができる。また、運転者の健康状態を考慮した推奨ルートを送信するので、事故を的確に減らすことができる。
【0050】
[第3実施形態]
次に本発明の第3実施形態に係る情報処理システムについて、
図7乃至
図10を用いて説明する。
図7は、本実施形態に係る情報処理システムに含まれる情報処理装置701の構成を説明するための図である。本実施形態に係る情報処理システムに含まれる情報処理装置701は、上記第2実施形態と比べると、投稿データ取得部と送信部とを有する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0051】
情報処理装置701は、投稿データ取得部711を備える。投稿データ取得部711は、SNS(Social Networking Service)や短文投稿サイトなどへの投稿データを取得する。そして、健康状態推定部314は、取得したSNS(Social Networking Service)へのメッセージの投稿内容を解析したり、アップロードした写真や動画などから表情などを解析したりして、運転者の心理状態を健康状態として推定する。そして、送信部315は、心理状態を含む健康状態を考慮して、推奨ルートを生成し、生成した推奨ルートを運転者に送信する。
【0052】
図8は、本実施形態に係る情報処理システムに含まれる情報処理装置701の備える心理状態テーブル801の一例を説明する図である。心理状態テーブル801は、運転者ID811に関連付けて、投稿データ812と心理状態813とを記憶する。運転者が、例えば、SNSや短文投稿サイトなどに「今日もがんばろう」と投稿した場合、運転者は心理的には前向きな状態にあることが分かり、「昨日喧嘩した」と投稿した場合、運転者は心理的には後向きな状態にあることが分かる。そして、送信部315は、このような運転者の心理状態をも考慮して推奨ルートを生成する。
【0053】
図9は、本実施形態に係る情報処理システムに含まれる情報処理装置701のハードウェア構成を示す図である。RAM940は、CPU510が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。投稿データ941は、運転者がSNSなどに投稿したテキストデータや画像データ、音声データなどである。心理状態942は、心理状態テーブル801から展開されたデータであり、運転者の投稿内容から推定される運転者の心理状態を表す。
【0054】
ストレージ950は、心理状態テーブル801を格納する。心理状態テーブル801は、
図8に示した、投稿データ812と心理状態813との関係を管理するテーブルである。ストレージ950は、さらに、投稿データ取得モジュール951を格納する。このモジュールは、CPU510により実行される。投稿データ取得モジュール951は、SNSなどに投稿された運転者の投稿データを取得するモジュールである。
【0055】
図10は、本実施形態に係る情報処理システムに含まれる情報処理装置701の処理手順を説明するフローチャートである。ステップS1001において、情報処理装置701は、運転者がSNSなどに投稿した投稿内容に関する投稿データを取得する。ステップS1003において、情報処理装置701は、取得した投稿データに基づいて、運転者の心理状態を健康状態として推定する。
【0056】
本実施形態によれば、運転者の健康状態を管理することができるので、事故を的確に減らすことができる。また、運転者の心理状態を考慮するので、運転者の心理状態を加味した推奨ルートを送信でき、事故を的確に減らすことができる。
【0057】
[他の実施形態]
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の範疇に含まれる。
【0058】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。特に、少なくとも、上述した実施形態に含まれる処理ステップをコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)は本発明の範疇に含まれる。