特開2018-64260(P2018-64260A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-64260(P2018-64260A)
(43)【公開日】2018年4月19日
(54)【発明の名称】充電端子保護ホルダー
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/11 20060101AFI20180323BHJP
   H04M 1/02 20060101ALI20180323BHJP
   H01R 13/631 20060101ALI20180323BHJP
   H01R 13/56 20060101ALI20180323BHJP
【FI】
   H04M1/11 Z
   H04M1/02 C
   H01R13/631
   H01R13/56
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-226623(P2016-226623)
(22)【出願日】2016年11月22日
(11)【特許番号】特許第6127240号(P6127240)
(45)【特許公報発行日】2017年5月17日
(31)【優先権主張番号】特願2016-213745(P2016-213745)
(32)【優先日】2016年10月13日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】599036200
【氏名又は名称】小俣 誠
(71)【出願人】
【識別番号】515017979
【氏名又は名称】佐竹 秀一
(74)【代理人】
【識別番号】110001922
【氏名又は名称】特許業務法人 日峯国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小俣 誠
【テーマコード(参考)】
5E021
5K023
【Fターム(参考)】
5E021FA09
5E021FA14
5E021FB15
5E021FB21
5E021FC02
5E021FC31
5E021GB10
5E021HA07
5K023AA07
5K023LL04
5K023MM03
5K023MM25
5K023NN06
5K023PP02
5K023PP12
5K023RR08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】端末機器の充電差込口における充電端子の接合がぐらつくのを防止するための充電端子保護ホルダーを提供する。
【解決手段】充電端子保護ホルダー100は、端末機器の側面に設けられた充電端子差込口の外方に配置され、充電端子差込口に充電用ケーブルのコネクタを差し込む前に貫通させる筒状の固定ケース200と、固定ケース200から端末機器の側面に沿って横方向に延設されたアーム300と、アーム300に中間部が係止され、先端のうち一端が端末機器の上面に、他端が端末機器の下面に延びるように湾曲した弾性のあるクリップ400と、を有する。固定ケース200は、クリップ400で端末機器を挟持したときに充電端子差込口の位置に合うように固定され、コネクタを充電端子差込口に差し込むときに差込角度が一定となるようにガイドする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末機器の側面に設けられた充電端子差込口の外方に配置され、前記充電端子差込口に充電用ケーブルのコネクタを差し込む前に貫通させる筒状の固定ケースと、
前記固定ケースから前記端末機器の側面に沿って横方向に延設されたアームと、
前記アームに中間部が係止され、先端のうち一端が前記端末機器の上面に、他端が前記端末機器の下面に延びるように湾曲した弾性のあるクリップと、を有し、
前記固定ケースは、前記クリップで前記端末機器を挟持したときに前記充電端子差込口の位置に合うように固定され、前記コネクタを前記充電端子差込口に差し込むときに差込角度が一定となるようにガイドする、
ことを特徴とする充電端子保護ホルダー。
【請求項2】
前記クリップは、前記端末機器の上面及び下面の表示並びにそれに対する操作を妨げないように両端が延ばされ、先端に前記端末機器を挟持したときに押さえ付けるための球面部を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の充電端子保護ホルダー。
【請求項3】
前記アームは、延設先に前記端末装置の側面に縦方向に当てられ、前記クリップの中間部を前記端末装置の上面から下面に渡すように掛けるための係止部を有する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の充電端子保護ホルダー。
【請求項4】
前記充電端子差込口に差し込まれた前記充電用ケーブルのコネクタの差込角度が変わらないように、前記端末機器を掴む保持具を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載の充電端子保護ホルダー。
【請求項5】
前記充電用ケーブルの付け根における折り曲げが緩和されるように当該充電用ケーブルを支持する補強材を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一に記載の充電端子保護ホルダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末機器の充電差込口における充電端子の接合がぐらつくのを防止するための充電端子保護ホルダーに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビゲーム機のコントローラは、本体にケーブルで繋がれているとケーブルが操作の邪魔となるので、無線の操作用端末機器が用いられるようになってきている。それに伴い、端末機器を充電機器に接続して充電する必要が生じる。例えば、端末機器を充電台に設置したり、端末機器の充電用差込口に充電用コネクタを接続したりする。また、携帯電話機に代わってスマートフォン(スマホ)やタブレットPC(パーソナルコンピュータ)などの端末機器が利用されるようになり、端末機器の充電差込口に充電用ケーブル等を接続して充電を行うケースも増えている。特許文献1に記載されているように、充電端子が疲労して接触不良を起こすのを防止する充電端子変形防止構造の発明も開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3713169号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の発明は、携帯電話機にバッテリを装着する場合の充電端子変形防止構造であり、携帯型の端末機器のように充電機器の着脱が頻繁に行われる訳ではない。端末機器に充電用ケーブルを繋ぐ場合、コネクタが端末機器から突出していることも多く、端末機器に充電機器を接続したまま操作していると、充電端子の接合がぐらついたり、コネクタの破損やケーブルの断線が生じたりするおそれもある。
【0005】
そこで、本発明は、端末機器の充電差込口における充電端子の接合がぐらつくのを防止するための充電端子保護ホルダーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明である充電端子保護ホルダーは、端末機器の側面に設けられた充電端子差込口の外方に配置され、前記充電端子差込口に充電用ケーブルのコネクタを差し込む前に貫通させる筒状の固定ケースと、前記固定ケースから前記端末機器の側面に沿って横方向に延設されたアームと、前記アームに中間部が係止され、先端のうち一端が前記端末機器の上面に、他端が前記端末機器の下面に延びるように湾曲した弾性のあるクリップと、を有し、前記固定ケースは、前記クリップで前記端末機器を挟持したときに前記充電端子差込口の位置に合うように固定され、前記コネクタを前記充電端子差込口に差し込むときに差込角度が一定となるようにガイドする、ことを特徴とする。
【0007】
また、前記クリップは、前記端末機器の上面及び下面の表示並びにそれに対する操作を妨げないように両端が延ばされ、先端に前記端末機器を挟持したときに押さえ付けるための球面部を有する、ことを特徴とする。
【0008】
また、前記アームは、延設先に前記端末装置の側面に縦方向に当てられ、前記クリップの中間部を前記端末装置の上面から下面に渡すように掛けるための係止部を有する、ことを特徴とする。
【0009】
また、前記充電端子保護ホルダーは、前記充電端子差込口に差し込まれた前記充電用ケーブルのコネクタの差込角度が変わらないように、前記端末機器を掴む保持具を有する、ことを特徴とする。
【0010】
また、前記充電端子保護ホルダーは、前記充電用ケーブルの付け根における折り曲げが緩和されるように当該充電用ケーブルを支持する補強材を有する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、端末機器の充電差込口における充電端子の接合がぐらつくのを防止することができる。また、充電端子のコネクタが破損したり、ケーブルが断線したりすることを防止することができる。それにより、端末機器の故障等により頻繁に交換することもなくなり、断線等により短絡して火災になることも防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明である充電端子保護ホルダーを示す斜視図である。
図2】本発明である充電端子保護ホルダーを示す正面図及び背面図である。
図3】本発明である充電端子保護ホルダーを示す平面図及び底面図である。
図4】本発明である充電端子保護ホルダーを示す左側面図である。
図5】本発明である充電端子保護ホルダーの各パーツの組み立てを示す図である。
図6】本発明である充電端子保護ホルダーのコントローラへの装着を示す図である。
図7】本発明である充電端子保護ホルダーの装着について説明する図である。
図8】本発明である充電端子保護ホルダーのタブレットPCへの装着を示す図である。
図9】本発明である充電端子保護ホルダーのスマートフォンへの装着を示す図である。
図10】本発明である充電端子保護ホルダーに付属させる充電用ケーブル用の補強材を示す斜視図である。
図11】本発明である充電端子保護ホルダーの補強材の装着を示す図である。
図12】本発明である充電端子保護ホルダーの補強材について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
テレビゲーム機のコントローラなどの操作用端末機器や、小型ゲーム機をはじめとする携帯電話、スマートフォン及びタブレットPCなどの小型家電端末機器にとって、有線ケーブルによる外部電力からの充電は不可欠なものとなっている。近年の機器の小型軽量化によって、充電用ケーブルもUSB(ユニバーサル・シリアル・バス)接続を主とする小型化が進むことによって、充電端子の接続強度が外部からの力や衝撃に弱くなっている。
【0014】
小型化によって充電端子のコネクタ形状も目視認識しにくくなっている。そのため、コネクタ形状が分かりやすい構造設計にするなど技術的な工夫もされているが、小さな端子同士の接合だけで、必要最小限の接続強度を維持している機器も見受けられる。
【0015】
必要最小限の構造であっても静止状態で充電するには問題ないが、端末機器、特にテレビゲーム機のコントローラにおいては、使用者の運用に任されており、充電しながらコントローラを激しく動かく状況もある。充電端子がぐらつくなど接続が不安定であると充電が不十分となったり、激しい操作に耐え切れず充電端子が劣化又は破損したりすることもある。端末機器が故障しやすく、頻繁に交換が必要になるだけでなく、ケーブル内で断線したものがショート発火し、火災などが起こる可能性もある。
【0016】
スマートフォンやタブレットPCにおいても、充電時に外部からの衝撃や落下などにより充電端子のコネクタが折れたり、ケーブルが付け根から切れたりすることもある。このように、強度的に不十分な状態で使用されることも多い。
【0017】
充電端子を深い位置で接合させれば強度を上げることは可能であるが、充電端子のコネクタ形状が分かりにくくなると、接合する向きを誤ったり、別の端子に無理やり接合させたりして、破損することもある。このように、静止状態での充電を前提として設計され、充電しながら操作することを想定した充分な強度と精度を備えていない構造の端末機器が多いのが実情である。
【0018】
充電端子の接合を固定するために補助具などを装着することが考えられるが、テレビゲーム機のコントローラの場合、操作性やデザイン性により曲面や流線形が多く、固定面が定まらないという問題がある。それに加え、補助具によって操作ボタンが押しづらくなったり誤操作したりするなどコントローラの操作に支障の出ないように配慮する必要もある。
【0019】
本発明は、それらの問題点を解決するものであり、テレビゲーム機のコントローラに関しては、充電端子がぐらつくのを防ぐために装着する補助具であって、コントローラの操作性に影響を与えずに固定するものである。また、スマートフォンに関しては、充電端子のケーブルの付け根に負荷が掛かって切れないように装着する補助具であって、本体を覆うカバー等により変わる厚みに依らず固定するものである。さらに、タブレットPCに関しては、充電端子のコネクタに負荷が掛かって折れないように装着する補助具であって、同様に本体を覆うカバー等により変わる厚みに依らず固定するものである。
【0020】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【実施例1】
【0021】
まず、本発明である充電端子保護ホルダーの構造について説明する。図1は、充電端子保護ホルダーの(a)斜め前から見た斜視図及び(b)斜め後から見た斜視図である。図2は、充電端子保護ホルダーの(a)正面図及び(b)背面図である。図3は、充電端子保護ホルダーの(a)平面図及び(b)底面図である。図4は、充電端子保護ホルダーの左側面図(右側面図も同様)である。
【0022】
充電端子保護ホルダー100は、樹脂等を成形したもので、充電式コントローラ、タブレットPC又はスマートフォン等の端末機器に装着される。なお、端末機器は充電式であり、端末機器の側面に充電端子差込口が設けられているとする。端末機器は、充電端子差込口に充電用ケーブルを接続して充電が行われる。充電端子保護ホルダー100は、充電端子差込口と充電用ケーブルのコネクタとを電気的に接続する充電端子を保護するために使用される。
【0023】
図1〜4に示すように、充電端子保護ホルダー100は、端末機器の側面に設けられた充電端子差込口の外方に配置され、充電端子差込口に充電用ケーブルのコネクタを差し込む前に貫通させる筒状の固定ケース200と、固定ケース200から端末機器の側面に沿って横方向に延設されたアーム300と、アーム300に中間部(湾曲部410)が係止され、先端のうち一端(上片420)が端末機器の上面に、他端(下片430)が端末機器の下面に延びるように湾曲した弾性のあるクリップ400と、を有する。
【0024】
固定ケース200は、矩形等の内部が中空の管材であり、充電用ケーブルのコネクタを通す貫通孔210を有する。貫通孔210は、コネクタの外形に合わせて最大径の部分が通過できるように空けられれば良い。また、貫通孔210の向きは、コネクタを充電端子差込口に差し込む方向と一直線上になれば良い。
【0025】
固定ケース200は、クリップ400で端末機器を挟持したときに充電端子差込口の位置に合うように固定され、コネクタを充電端子差込口に差し込むときに差込角度が一定となるようにガイドする。
【0026】
アーム300は、固定ケース200の側面から外へ向かって横方向に延びる板材である。固定ケース200が端末機器の側面に対し垂直に配置されている場合、アーム300は端末機器の側面に沿って延びることになる。
【0027】
アーム300は、延設先に端末装置の側面に縦方向に当てられ、クリップ400の湾曲部410を端末装置の上面から下面に渡すように掛けるための係止部320を有する。係止部320は、使用時にクリップ400が外れないように、左右両端よりも中央を窪ませた受け溝330を有する。係止部320は交換可能に着脱させても良い。係止部320を連結するため、さらに連結を補強するために連結材310を介しても良い。
【0028】
クリップ400は、「つ」の字状に湾曲した帯材であり、中間の湾曲部410と、湾曲部410の上側から延びる上片420と、湾曲部410の下側から延びる下片430とを有する。上片420と下片430とは先端に向かうにしたがって近接しており(図4に示す間隔Hを参照)、上片420と下片430を上下に開いて端末機器に嵌め込む。湾曲部410の弾性によって上片420と下片430とが元の位置に戻る力を利用して挟持させる。
【0029】
クリップ400は、端末機器の上面及び下面の表示並びにそれに対する操作を妨げないように切欠部450を設けても良い。また、上片420又は下片430を細くしたり、湾曲等させたりして、端末機器の画面やボタン等の位置を回避するようにしても良い。端末機器の表示が見やすくなり、誤操作もなくなる。
【0030】
また、クリップ400は、先端に端末機器を挟持したときに押さえ付けるための球面部440を有する。球面部440は、上片420又は下片430の一方だけでも両方にしても良い。先端を球状に突出させることで、クリップ400の弾性を確保したり、上片420又は下片430と端末機器との間に隙間を設けて端末機器の表示を確保したりしても良い。
【0031】
図5は、充電端子保護ホルダーの各パーツの組み立てを示す図であり、(a)は固定ケースとアーム、(b)はアームとクリップの組み立てを示す。図6は、充電端子保護ホルダーのコントローラへの装着を示す図であり、(a)は斜め前から見た斜視図、(b)は斜め後から見た斜視図である。図7は、充電端子保護ホルダーの装着について説明する図である。なお、端末機器としてコントローラ500を例に説明する。
【0032】
図5(a)に示すように、固定ケース200とアーム300及び連結材310とが一体的に成形されている場合に、連結材310に対して係止部320を嵌合させる等して取り付ける。端末機器の種類が複数ある場合に、端末機器の形状ごとに係止部320を用意しておき、使用する端末機器に合わせて係止部320を交換すれば良い。また、係止部320を破損した場合に、係止部320のみを交換すれば良い。
【0033】
図5(b)に示すように、係止部320が取り付けられたアーム300に対して、クリップの上片420と下片430の間に係止部320を通して、受け溝330でクリップ400の湾曲部410を受け止めるようにして取り付ける。
【0034】
図6(a)(b)に示すように、充電端子保護ホルダー100をコントローラ500に装着する。両側のクリップ400でコントローラ500を挟持したときに、固定ケース200がコントローラ500の側面にある充電端子差込口の位置に合うように固定される。充電用ケーブルのコネクタを固定ケース200に通せば、充電端子が差込口に差し込まれ、充電端子の差込角度も一定となる。
【0035】
また、充電端子に上下等の向きがある場合に、貫通孔210の形状を変えることで充電端子の向きを一定にさせることも可能である。固定ケース200とコネクタとの間に若干の摩擦が生じるようにしておけば、充電端子が差込口から外れにくくなり、充電端子のぐらつきもなくなる。
【0036】
アーム300の係止部320はコントローラ500の側面に当接しており、クリップ400の弾力によりコントローラ500の上下から挟み込み、その先端の摩擦力によって充電端子保護ホルダー100が外れないように固定される。クリップ400は、コントローラ500の操作部510、表示部520(図8、9参照)、把持部530等に干渉しない位置で、かつ充電端子保護ホルダー100にフィットする位置に配される。
【0037】
コントローラ500の下面など複雑な凹凸がないような場合は、クリップ400の下片については、きしめんのような帯状にして装着面に沿って這わせるように押さえても良い。また、下片を装着面に密着するように変形させても良い。
【0038】
図7(a)に示すように、角度Aは、充電用ケーブル620を差し込む方向に対する係止部320の当接面340の傾きである。なお、当接面340は、コントローラ500の側面に当てられる部分である。また、図7(b)に示すように、角度aは、充電用ケーブル620を差し込む方向に対するコントローラ500の側面の傾きである。幅hは、コントローラ500の厚み(高さ)である。
【0039】
充電用ケーブル620は、充電端子600をコントローラ500の充電端子差込口540に差し込むのに邪魔とならないコネクタ610の形状を有する。充電端子保護ホルダー100を装着するにあたり、固定ケース200、アーム300及び係止部320が充電端子600の接続の邪魔とならず、適切な接続を確保する必要がある。
【0040】
固定ケース200の場合、貫通孔210が充電用ケーブル620を差し込む方向と同じ方向に延びるし、必ずしもコントローラ500の側面に接触しなくても良い。固定ケース200に延設されるアーム300も、必ずしもコントローラ500の側面に接触しなくても良い。
【0041】
アーム300に連設される係止部320は、当接面340でコントローラ500の側面に接触するので、コントローラ500の側面の形状に合わせて傾けたり、凹凸があればそれに合わせて切削等の加工を施したりすれば良い。すなわち、係止部320の当接面340の角度Aを、コントローラ500の側面の角度aに合わせれば良い。また、係止部320の当接面340を、コントローラ500の幅hに渡って形状を合わせれば良い。
【0042】
クリップ400について、図4に示す間隔Hは、幅hよりも狭くし、弾力により幅hよりも開くことで、コントローラ500に装着し、復元力により上下から押さえ付けることで、固定ケース200の位置の固定を可能にする。
【実施例2】
【0043】
図8は、充電端子保護ホルダーのタブレットPCへの装着を示す図である。充電端子保護ホルダー100aは、実施例1と同様に、固定ケース200a、アーム300a(係止部320aを含む)、及びクリップ400a等を有する。なお、端末機器としてタブレットPC500aを例に説明する。
【0044】
タブレットPC500aは重量があるため、充電用ケーブル620を着脱させるときに、コネクタを摘まんで持ち上げたりすると、充電端子差込口に嵌合されている充電端子に負荷が掛かって、充電端子の根元で折れて充電端子差込口内に残ったままになったり、充電端子差込口の形状を変形させて、充電端子が挿入できなくなったりする場合がある。そのため、充電用ケーブルのコネクタの差込角度が変わらないようにする必要がある。
【0045】
充電端子保護ホルダー100aでは、固定ケース200aが固定されている角度を保持するために、アーム300aに保持具350aを設けても良い。保持具350aは、係止部320aと同様にタブレットPC500aの側面に当接し、爪状のものでタブレットPC500aを掴ませる。
【0046】
図9は、充電端子保護ホルダーのスマートフォンへの装着を示す図である。充電端子保護ホルダー100bも同様に、固定ケース200b、アーム300b(係止部320b及び保持具350を含む)、及びクリップ400b等を有する。なお、端末機器としてスマートフォン500bを例に説明する。
【0047】
スマートフォン500bは比較的小型で軽量であるため、アーム300bの延設を一方のみにしたり、係止部320bを連設する側を一方のみにしたりしても良い。クリップ400bによる固定が一方で十分であれば、スマートフォン500bの表示部520(操作部を含む)等の邪魔となる装着物を減らしても良い。
【0048】
クリップ400bについては、スマートフォン500bを挟持する力を持たせるために、指で摘まむと両端が開き、指を離すと両端が閉まるようなものとしても良い。スマートフォン500bの機種に依らず対応するために、段階的に挟持するものでも良い。なお、挟持力は、ゴムやバネなどを利用しても良い。また、クリップ400bの一端から端末機器の反対側を跨ぐようにベルト状のものを延ばしてクリップ400bの他端で留めることにより、充電端子保護ホルダー100bが外れないように補強しても良い。
【0049】
また、クリップ400b等について、表示部520等の邪魔とならない範囲でデザイン性を持たせても良い。例えば、クリップ400bを開閉させる際の摘まみをウサギの耳の形状にする等である。
【実施例3】
【0050】
図10は、充電端子保護ホルダーに付属させる充電用ケーブル用の補強材を示す斜視図である。図11は、充電端子保護ホルダーの補強材の装着を示す図であり、(a)は充電用ケーブルへの装着、(b)は充電端子保護ホルダーへの接続を示す。図12は、充電端子保護ホルダーの補強材について説明する図であり、(a)は充電端子保護ホルダーへ接続した状態、(b)はその内部の状態を示す。
【0051】
端末機器と充電用ケーブルのコネクタの接続を保護しても、使用状況によっては、充電用ケーブルとコネクタの付け根630(図7参照)には負荷が掛かりやすいので、充電用ケーブルの被覆が切れて内部の電線が剥き出しになったり、電線自体が切断されたりする。また、充電用ケーブルのうち頻繁に湾曲する箇所や、折り畳んだような状態が長い時間続いた場合も同様である。そのため、充電用ケーブルの付け根630等における折り曲げを緩和する必要がある。
【0052】
図10に示すように、充電端子保護ホルダー100cは、実施例1、2と同様であるが、補強材700を付属させる。補強材700は、充電用ケーブルよりも一回り大きい径の管材であり、充電用ケーブルに装着するために長手方向に通し溝710を空けるが、充電用ケーブルから外れないように、間欠的に押さえ720も設ける。補強材700は、柔らかい樹脂を成形し、同じ箇所に空きのある複数のリングが間欠的に連結したような形状にすれば良い。
【0053】
図11(a)に示すように、補強材700を充電用ケーブル620に嵌め込み、図11(b)に示すように、その状態で充電用ケーブル620のコネクタ610を、充電端子保護ホルダー100cの固定ケース200に通せば良い。補強材700がある部分において充電用ケーブル620の曲げ等が制限される。
【0054】
図12(a)に示すように、補強材700の一部が固定ケース200内に入るようにすれば、補強材700が固定ケース200と充電用ケーブル620とにより挟まれるので、充電用ケーブル620の曲げ等がより制限される。
【0055】
図12(b)に示すように、固定ケース200の先端Pから距離dだけ内部に入った位置に付け根630があるが、先端Pにおいて充電用ケーブル620が保持されるので、付け根630に余計な負荷が掛かることもない。なお、補強材700は、固定ケース200に連設される形で付属させても良い。
【0056】
本発明によれば、端末機器の充電差込口における充電端子の接合がぐらつくのを防止することができる。また、充電端子のコネクタが破損したり、ケーブルが断線したりすることを防止することができる。それにより、端末機器の故障等により頻繁に交換することもなくなり、断線等により短絡して火災になることも防ぐことができる。
【0057】
以上、本発明の実施例を述べたが、これらに限定されるものではない。例えば、本発明では各パーツを組み立てて端末機器に装着することで、端末機器の機種が異なっても対応させることが可能であるが、端末機器の形状に合わせて全部又は一部を一体成形しても良い。また、本発明では、アームと係止部とが着脱可能であるが、固定ケースとアーム及び係止部とが着脱可能のようにしても良い。
【0058】
本発明は、ドローンやマルチコプター等の遠隔操縦可能な小型の無人航空機、又はラジオコントロールのヘリコプターや車両等の無線により遠隔操作可能な飛行体又は移動体、その他作業用ロボットなどのプロポ(プロポーショナル方式の送信機)にも適用可能である。充電端子もUSB接続だけでなくその他の接続形式のものにも適用可能である。買物弱者対策、災害時のレスキュー、危険箇所での作業に利用する場合など、様々な端末機器に応用が期待される。
【符号の説明】
【0059】
100、100a、100b、100c:充電端子保護ホルダー
200、200a、200b:固定ケース
210:貫通孔
300、300a、300b:アーム
310:連結材
320、320a、320b:係止部
330:受け溝
340:当接面
350a、350b:保持具
400、400a、400b:クリップ
410:湾曲部
420:上片
430:下片
440:球面部
450:切欠部
500:コントローラ
500a:タブレットPC
500b:スマートフォン
510:操作部
520:表示部
530:把持部
540:差込口
600:充電端子
610:コネクタ
620:ケーブル
630:付け根
700:補強材
710:通し溝
720:押さえ
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