特開2018-69824(P2018-69824A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2018-69824スタッドピン及びスタッドピンを備えた空気入りタイヤ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-69824(P2018-69824A)
(43)【公開日】2018年5月10日
(54)【発明の名称】スタッドピン及びスタッドピンを備えた空気入りタイヤ
(51)【国際特許分類】
   B60C 11/16 20060101AFI20180406BHJP
【FI】
   B60C11/16 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-209207(P2016-209207)
(22)【出願日】2016年10月26日
(71)【出願人】
【識別番号】000003148
【氏名又は名称】東洋ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】朝山 佳則
(57)【要約】
【課題】ピン穴からの耐抜け性に優れ、路面に対してボディにより十分なエッジ効果を発揮させる。
【解決手段】空気入りタイヤのピン穴26に装着されるスタッドピンである。円柱状で、少なくとも軸心方向の一端部が、軸心と直交する直線に対して平行に延びるエッジ部8aと、軸心を中心とする円弧状部8bとで構成されているボディ2と、ボディ2の軸心方向の他端部に設けられ、外周部に、エッジ部8aと平行に延びる直線部9を備え、軸心に直交する横軸を挟んで非対称に形成される台座部4と、を備える。空気入りタイヤのタイヤ周方向対してエッジ部8a及び直線部9が直交するように配置される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気入りタイヤのピン穴に装着されるスタッドピンであって、
円柱状で、少なくとも軸心方向の一端部が、前記軸心と直交する直線に対して平行に延びるエッジ部と、
前記軸心を中心とする円弧状部とで構成されているボディと、
前記ボディの前記軸心方向の他端部に設けられ、外周部に、前記エッジ部と平行に延びる直線部を備え、前記軸心に直交する横軸を挟んで縦軸方向に非対称に形成される台座部と、
を備え、
前記空気入りタイヤのタイヤ周方向に対して前記エッジ部及び前記直線部が直交するように配置されることを特徴とするスタッドピン。
【請求項2】
前記台座部は、前記軸心に直交する縦軸方向の長さが、前記軸心と前記縦軸に直交する横軸方向の長さに比べて長いことを特徴とする請求項1に記載のスタッドピン。
【請求項3】
前記台座部は、平面視で、前記横軸によって分割される第1領域と第2領域とで構成され、
前記第1領域の外縁は、前記横軸方向の両側から前記縦軸に向かって傾斜する傾斜部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のスタッドピン。
【請求項4】
前記第2領域の外縁は、前記横軸と平行な直線部を有することを特徴とする請求項3に記載のスタッドピン。
【請求項5】
前記ボディは、上端外縁部にテーパ面を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のスタッドピン。
【請求項6】
前記台座部は、平面視で、前記ボディから全周ではみ出すように形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のスタッドピン。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載のスタッドピンと、
トレッド部に形成され、前記スタッドピンが装着されるピン穴と、
を備えていることを特徴とする空気入りタイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタッドピン及びスタッドピンを備えた空気入りタイヤに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、スタッドピンとして、平面視台形状のボディと、その下端部に設けた同じく平面視台形状のベースとを備えた構成のものが公知である(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2014/122570号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来のスタッドピンでは、ベースの軸心から2辺までの距離がほぼ均等となっている。また、ボディも平面視台形状でありピン穴との密着度にばらつきが生じる。このため、ボディのエッジ部を介して路面から力が作用すると、ピン穴から脱落しやすい。このため、路面に対するボディの上端縁部による十分なエッジ効果が望めない。
【0005】
本発明は、ピン穴からの耐抜け性に優れ、路面に対してボディにより十分なエッジ効果を発揮させることができるスタッドピン及びこのスタッドピンを備えた空気入りタイヤを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、
空気入りタイヤのピン穴に装着されるスタッドピンであって、
円柱状で、少なくとも軸心方向の一端部が、前記軸心と直交する直線に対して平行に延びるエッジ部と、
前記軸心を中心とする円弧状部とで構成されているボディと、
前記ボディの前記軸心方向の他端部に設けられ、外周部に、前記エッジ部と平行に延びる直線部を備え、前記軸心に直交する横軸を挟んで非対称に形成される台座部と、
を備え、
前記空気入りタイヤのタイヤ周方向に対して前記エッジ部及び前記直線部が直交するように配置されることを特徴とするスタッドピンを提供する。
【0007】
この構成により、タイヤのピン穴に装着した状態では、円弧状部がピン穴の内面に密着して保持状態を安定させることができる。また、台座部の直線部が回転方向の位置ずれを効果的に防止することができる。エッジ部と直線部とがタイヤ周方向に直交するように配置されている。したがって、エッジ部によるエッジ効果、特に走行開始時のトラクション性能又は制動時の制動性能を十分に発揮させることができる。
【0008】
前記台座部は、前記軸心に直交する縦軸方向の長さが、前記軸心と前記縦軸に直交する横軸方向の長さに比べて長いのが好ましい。
【0009】
この構成により、縦軸方向に作用する力に対して十分な保持性を維持することができる。
【0010】
前記台座部は、平面視で、前記横軸によって分割される第1領域と第2領域とで構成され、
前記第1領域の外縁は、前記横軸方向の両側から前記縦軸に向かって傾斜する傾斜部を有するのが好ましい。
【0011】
この構成により、縦軸方向に作用する力に対して十分な保持性を維持することができる。
【0012】
前記第2領域の外縁は、前記横軸と平行な直線部を有するのが好ましい。
【0013】
前記ボディは、上端外縁部にテーパ面を有するのが好ましい。
【0014】
この構成により、ドライ路面を走行する際に、ボディの路面に衝突する部分はテーパ面であり、その際に路面に作用する衝撃力を緩和することができる。したがって、路面割れ等の発生を抑制することが可能となる。
【0015】
前記台座部は、平面視で、前記ボディから全周ではみ出すように形成されているのが好ましい。
【0016】
この構成により、台座部による保持性を高めることが可能となる。
【0017】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、
前記いずれかに記載のスタッドピンと、
トレッド部に形成され、前記スタッドピンが装着されるピン穴と、
を備えていることを特徴とする空気入りタイヤを提供する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ボディに円弧状部を形成しているので、タイヤのピン穴への装着状態を安定させることができる。ボディにエッジ部を形成し、台座部に直線部を形成すると共に、タイヤ周方向に対してエッジ部及び直線部が共に直交するように配置しているので、走行開始時又は制動時に十分なエッジ効果を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本実施形態に係るスタッドピンの斜視図である。
図2図1に示すスタッドピンの正面図である。
図3図1に示すスタッドピンの平面図である。
図4図1に示すスタッドピンを装着するタイヤのトレッド部の展開図である。
図5図4に示すピン穴の断面図である。
図6】他の実施形態に係るスタッドピンの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「側」、「端」を含む用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。また、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。さらに、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは相違している。
【0021】
図1及び図2は、本実施形態に係るスタッドピン1を示す。スタッドピン1は、アルミニウム、アルミニウム合金等を成形加工等により形成したもので、ボディ2と、このボディ2の下方側に続くシャンク3と、さらにその下方側に続く台座部4と、ボディ2の上面中央部に設けられるシャフト5とで構成されている。
【0022】
ボディ2は、ほぼ円柱状であるが、外周面の一部には軸心と平行な側面6が形成されている。これにより、少なくともボディ2の上端外縁部には、軸心に直交する直線と平行なボディ側エッジ部8aと、それ以外の円弧状部8bとが形成される。
【0023】
また、ボディ2の上面外縁部はテーパ面7で構成されている。テーパ面7は、スタッドピン1を空気入りタイヤ(スタッドタイヤ)に装着し、路面を走行した際、路面に接触する最初の領域となる。ここでは、ボディ側エッジ部8aに形成されるテーパ面7が最初に路面に衝突する領域となる。したがって、ボディ側エッジ部8aが路面に衝突する際、面当たりとなる。但し、路面に対して尖った部分が衝突しないようにできるのであれば、ここで言うテーパ面7には多少の湾曲面形状を含むものと解する。また、円弧状部8bには、円弧のみに限らず、複数の線分で繋がった多角形状の一部も含む。但し、線分の長さはボディ側エッジ部8aよりも短い。
【0024】
さらに、ボディ2では、平面視で、円柱部分の直径L1とボディ側エッジ部8aの長さL2との関係は、1/4<L2/L1<3/4を満足するように設定されている。1/4以下では、接地時の部分的な接触圧が大きくなり過ぎ、3/4以上では、接地時に破損しやすくなる。
【0025】
図3に示すように、台座部4は、平面視で、縦方向の最大長さaと横方向の最大長さbがa>bを満足する縦長形状に形成されている。台座部4の縦方向の一端側には、ボディ2の側面6と平行な直線部9が形成されている。また、台座部4には、直線部9とは反対側に2つの傾斜部10によって三角形状に突出する突出部11が形成されている。ここでは、突出部11は縦方向の中心線を挟んで左右対称である。そして、傾斜部10が縦方向の中心線となす角度が、90°未満となるように設定されている。特に、この角度は45°であるのが好ましい。直線部9と各傾斜部10とを結ぶ2箇所が円弧部12となる。また、各部位の間は全て円弧面で接続され、エッジが形成されないようにしている。なお、台座部4の外縁部下面にはテーパ面13が形成されている。
【0026】
台座部4の形状は、ここで記載した形状に限定されず、円形、多角形等、平面視でボディ2よりも外径側に広がっているのであれば、種々の形態とすることができる。
【0027】
シャフト5は、平面視奇数角形(ここでは、五角形)をした第1突部14を備えている。第1突部14の1つの辺(エッジ)を含む第1エッジ部15は、ボディ2の側面6と平行な平面である。第1エッジ部15は、ボディ側エッジ部8aの長さよりも短く設定されている。また、第1エッジ部15に隣接する両側の第2エッジ部16及び第3エッジ部17は、台座部4の円弧部分に対向している。さらに、第2エッジ部16に隣接する第4エッジ部18と、第3エッジ部17に隣接する第5エッジ部19は、台座部4の各傾斜部10に対向している。
【0028】
第1突部14の上面には第2突部20が形成されている。第2突部20は平面視矩形状で、その長辺の一方が第1突部14の第1エッジ部15と平行な第6エッジ部21となっている。但し、第2突部20の他のエッジ部(第7エッジ部22、第8エッジ部23及び第9エッジ部24)は第1突部14の他のエッジ部とは延びる方向が相違している。
【0029】
また、シャフト5は、その軸心がボディ2の軸心と合致するように設けられている。これにより、ボディ2の外縁からシャフト5までに全方位で十分な距離を確保することができる。また、第1突部14に比べて第2突部20のエッジ部の数を少なくしている。具体的に、第1突部14では5箇所、第2突部20では4箇所としている。さらにここでは、シャフト5の高さを0.5mm以上、2.5mm以下としている。0.5mm未満では、シャフト5としての機能を十分に発揮できないからであり、2.5mmを超えると、ボディ2よりも先にシャフト5が接地してしまい損傷しやすいからである。また、第1突部14に対する第2突部20の高さの比率を10%以上、80%以下としている。10%未満では、第2突部20のエッジ効果が不十分であり、80%を超えると、第1突部14のエッジ効果を十分に発揮できなくなる。
【0030】
このようにシャフト5を2段で形成することにより、エッジ長さの総計を大きくすることができ、十分なエッジ効果を発揮させることができる。しかも、路面には第1突部14と第2突部20の種々の方向に延びるエッジが衝突することになり、直進方向のみならず、コーナリング時等、種々の方向に対してエッジ効果を発揮させることができる。なお、シャフト5は3段以上で構成することも可能である。
【0031】
前記構成のスタッドピン1は、図4に示すように、スタッドタイヤのトレッド部25に形成したピン穴26に装着して使用する。ピン穴26は、図5に示すように、同一内径の小径部27と、その先端の拡径部28とで構成されている。ピン穴26へのスタッドピン1の装着作業は、ピン打ち込み装置(図示せず)によって自動的に行う。この場合、台座部4の形状を円形等の点対称な形状ではなく、前述のような縦長の異形状としているため、その方向を容易に把握してピン穴26へと正確に装着することができる。ここでは、ボディ2の側面6(シャフト5の第1側面)がタイヤ蹴出側で、タイヤ周方向に直交してタイヤ幅方向に延びるように位置決めする。この状態では、トレッド部25の表面からスタッドピン1のボディ2の上端部(テーパ面7)よりも上の部分が露出する。
【0032】
このようにタイヤに装着されたスタッドピン1によれば、走行する際、まずボディ2の上端部分のボディ側エッジ部8aが路面に衝突する。ボディ側エッジ部8aは、十分な長さと面積を有する。このため、ボディ側エッジ部8aが路面に衝突しても、路面への単位面積当たりの衝撃力を抑制することができる。この結果、ドライ路面を走行する場合であっても、路面割れ等の不具合を回避することが可能となる。また、凍結した路面(氷面)を走行する際、ボディ側エッジ部8aが路面に噛み込み、優れた駆動力を発揮する。
【0033】
続いて、シャフト5が路面に衝突する。この場合、ボディ2とシャフト5との間には十分な距離が確保されている。このため、路面にボディ2が衝突する前にシャフト5が衝突することが回避される。これにより、路面衝突時のシャフト5の損傷を防止することができる。
【0034】
また、路面に衝突するシャフト5は、2段で構成され、周囲の尖った辺の方向が第1突部14と第2突部20とで1箇所を除いて相違している。したがって、そのエッジ効果を十分に発揮させることができる。すなわち、直進であれば、第1突部14の第4エッジ部18、第5エッジ部19及び両者が交差する頂点部分と、第2突部20の第8エッジ部23第1エッジ部15が路面(氷面)に作用する。また、カーブを走行するコーナリング時であれば、第1突部14の第2エッジ部16又は第3エッジ部17と、第2突部20の第7エッジ部22又は第9エッジ部24が路面に対する横ずれを防止する。さらに、ブレーキを踏んだ際には、第1突部14の第1エッジ部15と、第2突部20の第6エッジ部21第4エッジ部18及び第5エッジ部19が路面に対して制動力を作用させる。
【0035】
このとき、スタッドピン1には、ボディ2やシャフト5を介してピン穴26から脱落させるような力が作用する。スタッドピン1では、ボディ2よりも小径となったシャフト5と、これに続くボディ2よりも大径となった台座部4とを備えており、その脱落が有効に防止される。
【実施例】
【0036】
ボディ2及び台座部4の平面視形状が円形の比較例、及び、図1から図3に示す実施例のスタッドピンを使用して抜止性及びエッジ性能について試験を行った。テストタイヤとして、タイヤサイズ:195/65R15、空気圧Fr/Re:220/220(kPa)を使用した。抜止性試験では、ピン穴26に装着したスタッドピン1にワイヤを接続し、前後、斜め及び横方向に一定速度で引っ張った。引っ張り力を徐々に大きくし、スタッドピン1がピン穴26から抜けたときの引っ張り力で評価した。エッジ性能試験では、テストタイヤをテスト車両(1500cc、4WDミドルセダン車)に装着してアイス路面を走行し、エッジ性能(駆動性能、制動性能及び旋回(コーナリング)性能)を評価した。エッジ性能の評価では、比較例1の場合を100として実施例1から9を指数評価した。駆動性能については、アイス路面において停止状態から走行距離が30mに到達するまでの経過時間により評価した。制動性能については、速度40km/hでABS(Antilock Brake System)により制動力を作用させたときの制動距離で評価した。旋回性能については、同じく速度40km/hで旋回した際の旋回半径で評価した。
【0037】
評価結果は、表1に示す通りである。
【表1】
【0038】
このように、実施例では、縦長の非対称形状をした台座部4により横方向以外の抜止性を向上させることができた。また、ボディ2に形成したボディ側エッジ部8aと、シャフト5に形成した各辺エッジ部とにより、エッジ効果の全ての項目で優れた効果を発揮した。このエッジ効果は、ボディ2にボディ側エッジ部8aを形成したこと、シャフト5を2段にすることにより、エッジ部の方向を自由に設定することができたことと、エッジ部を長くすることができたこととがその要因である。
【0039】
なお、本発明は、前記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0040】
前記実施形態では、タイヤの蹴出側に、ボディ側エッジ部8aを、タイヤ周方向と直交してタイヤ幅方向に延びるように配置したが、タイヤの踏込側に配置するようにしてもよい。これによれば、ボディ側エッジ部8aにより制動力を作用させやすくなる。
【0041】
前記実施形態では、ボディ2のボディ側エッジ部8aと、台座部4の直線部9とを横軸を中心として縦軸方向に分割した領域の一方に設けるようにしたが、図6に示すように、反対側に設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0042】
1…スタッドピン
2…ボディ
3…シャンク
4…台座部
5…シャフト
6…側面
7…テーパ面
8a…ボディ側エッジ部(エッジ部)
8b…円弧状部
9…直線部
10…傾斜部
11…突出部
12…円弧部
13…テーパ面
14…第1突部
15…第1エッジ部
16…第2エッジ部
17…第3エッジ部
18…第4エッジ部
19…第5エッジ部
20…第2突部
21…第6エッジ部
22…第7エッジ部
23…第8エッジ部
24…第9エッジ部
25…トレッド部
26…ピン穴
27…小径部
28…拡径部
図1
図2
図3
図4
図5
図6