【解決手段】スタッドピン1は、ボディ4と、ボディ4から突出するシャフト5とを備える。シャフト5は、ボディ4から突出する第1段部11と、第1段部11から突出する第2段部12とを少なくとも含む複数の段部を備える多段構造である。複数の段部は、平面視での外形形状の重心G2,G3の位置が互いに異なる、第N段の段部と第N+1段の段部とを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
シャフトのエッジ成分が特定方向で効果的に機能することで、氷雪路面での走行性能がより向上する。しかし、特許文献1に開示されたものを含む従来のスタッドピンでは、シャフトのエッジ成分を特定方向でより効果的に機能させることについて、特段の考慮は払われていない。
【0006】
本発明は、スタッドピンのシャフトのエッジ成分を、特定方向でより効果的に機能させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、ボディと、前記ボディから突出するシャフトとを備え、前記シャフトは、前記ボディから突出する第1段部と、前記第1段部から突出する第2段部とを少なくとも含む複数の段部を備える多段構造であり、前記複数の段部は、平面視での外形形状の重心の位置が互いに異なる、第N段の前記段部と第N+1段の前記段部とを含む、スタッドピンを提供する。
【0008】
第N段の段部と第N+1段の段部の平面視での外形形状の重心の位置が互いに異なるので、第N段の段部のエッジ成分と第N+1段の段部のエッジ成分との平面視での間隔が密になる方向が存在する。つまり、特定方向でエッジ成分の間隔が密になる。その結果、この特定方向でエッジ成分による引っ掻き効果がより効果的に発揮され、氷雪路面での走行性能を向上できる。
【0009】
前記第N+1番目の前記段部は、最先端段の前記段部であり、前記第N番目の前記段部は、最先端段から2番目の前記段部であることが好ましい。
【0010】
前記第1段部の平面視での外形形状と、前記第2段部の平面視での外形形状が異なることが好ましい。
【0011】
この構成により、第1段部のエッジ成分と、第2段部のエッジ成分とは、平面視での方向が異なることとなる。つまり、シャフトは多方向にエッジ成分を有し、これらのエッジ成分が多方向に作用する。その結果、氷雪路面での走行性能がさらに向上する。
【0012】
最先端段の段部のエッジ成分の数は、最先端段から2番目の段部のエッジ成分の数より多いことが好ましい。
【0013】
一般に、ある段部のエッジ成分の数が多い程、その段部の氷雪路面への突き刺さり効果が高い。また、最先端段の段部は、他の段部と比較して、氷雪路面への突き刺さり効果が最も高い。従って、最先端段の段部のエッジ成分の数を相対的に多く設定することで、シャフトの氷雪路面への突き刺さり効果を効果的に向上できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、スタッドピンのシャフトのエッジ成分の引っ掻き効果を、特定方向でより効果的に発揮させることができ、それによって氷雪路面での走行性能を向上できる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0017】
(第1実施形態)
図1から
図3を参照すると、本実施形態のスタッドピン1の全体的として、それ自体の軸線AXに沿って延びた形状を有する。以下の説明において、スタッドピン1を軸線AXに沿って先端側から見た形状について、「平面視」という用語を使用する場合がある。
【0018】
スタッドピン1は、最も基端側のベース2と、ベース2から突出するシャンク3と、シャンク3の先端に設けられたボディ4とを備える。また、スタッドピン1は、ボディ4から突出するシャフト5を備える。
【0019】
本実施形態手では、ベース2は概ね円盤状で、ボディ4は概ね円柱状である。シャンク3は概ね、ベース2及びボディ4よりも小径の短円柱状である。また、ベース2、シャンク3、及びボディ4は一体構造で、アルミニウム、又はアルミニウム合金製である。ベース2、シャンク3、及びボディ4のいずれについても、他の構造及び他の材料を採用できる。
【0020】
ボディ4は、端面4aと側面4bとを備える。本実施形態に端面4aは、概ね、軸線AXに直交して拡がる平坦面である。端面4aは、軸線AXに対して傾斜していてもよいし、非平坦面であってもよい。ボディ4の端面4aからシャフト5が軸線AXに沿う方向に突出している。シャフト5の平面視での輪郭ないし外形形状は、ボディ4の端面4aの平面視での外形形状に囲まれた領域内に収まっている。つまり、シャフト5の平面視での外形形状の面積は、ボディ4の端面4aの平面視での外形形状の面積よりも狭い。例えば、前者の面積は後者の面積の10〜45%に設定できる。
【0021】
本実施形態では、シャフト5の材質は、タングステンである。また、シャフト5はベース2、シャンク3、及びボディ4とは別部品であり、嵌合によりボディ4に固定されている。シャフト5について、他の材料を採用できる。シャフト5はボディ4と一体構造でもよい。
【0022】
図4を併せて参照すると、スタッドピン1は、空気入りタイヤ6のトレッド部6aに形成されたピン孔6bに装着して使用される。ベース2及びシャンク3の全体がピン孔6bに収容される。ボディ4は、その端面4aとシャフト5とがトレッド部6に露出した状態で、ピン孔6bに収容される。
【0023】
シャフト5は、複数の段部を備える多段構造である。本実施形態では、シャフト5は3段の段部、つまり第1段部11、第2段部12、及び第3段部13を備える。シャフト5の第1から第3段部11,12,13は、端面11a,12a,13aと、側面11b,12b,13bをそれぞれ備える。最基端段側の段部、つまり第1段部11は、ボディ4の端面4aから突出している。また、中間段の段部、つまり第2段部12は、第1段部11の端面11aから突出している。さらに、最先端段の段部、つまり第3段部13は第2段12の端面12aから突出している。シャフト5は4段以上の段部を備えていてもよい。
【0024】
シャフト5の全高(本実施形態ではボディ4の端面4aから第3段部13の端面13aまでの高さ)は、例えば0.5mm以上3mm以下に設定できる。また、シャフトの全高に対する、第1段部11以外の段部の高さの和(本実施形態では第2及び第3段部12,13の高さの和)の割合は、例えば10%以上90%以下に設定できる。
【0025】
シャフト5の第1から第3段部11,12,13は、ボディ4側、つまり基端側ほど平面視での端面11a,12a,13aの外形形状が大きい。逆に言えば、シャフト5の第1から第3段部11,12,13は、先端側ほど平面視での端面11a,12a,13aの外形形状が小さい。そのため、シャフト5は、全体として、ボディ4の端面4aから突出する階段状に尖った突起を構成している。
【0026】
本実施形態では、第1から第3段部11,12,13の端面11a,11b,11cは、概ね、軸線Aに直交し拡がる平坦面である。端面11a,11b,11cは、軸線AXに対して傾斜していてもよいし、非平坦面であってもよい。
【0027】
図2に最も明瞭に示すように、第1から第3段部11,12,13の端面11a,12a,13aの平面視での外形形状は、それぞれ五角形、四角形、及び四角形である。端面11aが五角形である第1段部11では、端面11aと側面11bとにより、5個の辺ないしエッジ成分21a,21b,21c,21d,21eが形成されている。また、端面12aが四角形である第2段部12では、端面12aと側面12bとにより、4個の辺ないしエッジ成分22a,22b,22c,22dが形成されている。さらに、端面13aが四角形である第3段部13では、端面13aと側面13bとにより、4個の辺ないしエッジ成分23a,23b,23c,23dが形成されている。本実施形態では、エッジ成分21a〜21e,22a〜22d,23a〜23dは、直線状である。しかし、これらのエッジ成分21a〜21e,22a〜22d,23a〜23dは、幾何学的に厳密な意味で直線状である必要はなく、氷雪路面に対する引っ掻き効果が得られる限り、ある程度湾曲又は蛇行していてもよい。また、氷雪路面に対する引っ掻き効果が得られる限り、これらのエッジ成分21a〜21e,22a〜22d,23a〜23eに面取りを施してもよい。
【0028】
次に、第1から第3段部11,12,13の平面視での端面11a,12a,13aの外形形状の重心G1,G2,G3について説明する。
図5を参照すると、本明細書において、面積Aの平面図形の重心G(xo,yo)は、以下の式で定義される。
【0030】
記号S
x,S
yは面積モーメントであり、以下の式で定義される。
【0032】
図2及び
図3に示すように、最先端段の段部である第3段部13の端面13aの重心G3は、最先端段から2番目の段部である第2段部12の端面12aの重心G2に対して、
図2において上側にシフトした位置に配置されている。つまり、第3段部13の端面13aの重心G3の位置と、第2段部12の端面12aの重心G2の位置とが互いに異なる。
【0033】
重心G2,G3の位置が互いに異なるので、第2段部12のエッジ成分22aと第3段部13のエッジ成分23aの平面視での間隔が、第2段部12のエッジ成分22cと第3段部のエッジ成分23cの平面視での間隔よりも密になっている。言い換えれば、第3段部13の重心G3を第2段部12の重心G2に対して図において上側にシフトさせたことで、図において上向きの方向で、第2段部12のエッジ成分22aと第3段部13のエッジ成分23aとの平面視での間隔が密になっている。
【0034】
シャフト5の平面視での形状に対して空気入りタイヤ6の回転方向が
図2の矢印R1で示す向きとなるように、スタッドピン1がトレッド部6aに装着された場合、第2段部12のエッジ成分22aと第3段部13のエッジ成分23aとの平面視での間隔が密であるので、エッジ成分23aが氷雪路面を引っ掻いた後、直ちにエッジ成分22aも氷雪路面を引っ掻く。その結果、エッジ成分22a,23aによりエッジ成分による引っ掻き効果がより効果的に発揮され、氷雪路面での走行性能を向上できる。
【0035】
本実施形態では、第1段部11の端面11aの重心G1と第2段部12の端面12aの重心G2は概ね一致している。しかし、重心G1,G2の位置を互いに異ならせてもよい。重心G1,G2の位置を互いに異ならせる場合、重心G2,G3の位置を互いに異ならせてもよいし、重心G2,G3の位置を概ね一致させてもよい。要するに、複数段の段部の平面視での外形形状の重心の位置が互いに異なる、第N段の段部と第N+1段の段部とを含むようにシャフト5を構成すれば、特定方向でのエッジ成分の間隔を密とすることにより、当該特定方向での引っ掻き効果を高める効果が得られる。
【0036】
空気入りタイヤ6に装着されたスタッドピン1のシャフト5は、まず最先端段である第3段部13で氷雪路面を引っ掻き、それに続いて最先端段から2番目の第2段部12で氷雪路面を引っ掻く。従って、本実施形態のように、第2段部12の重心G2に対して第3段部13の重心G3の位置を異ならせることで、より効果的にエッジ成分による引っ掻き効果を高めることができる。
【0037】
図6Aを参照すると、第3段部13の重心G3が第2段部12の重心G2に対して、空気入りタイヤ1の回転方向R1の向きにシフトしている場合、間隔が密である第2段部12のエッジ成分22aと第3段部13のエッジ成分23aとは踏み込み側となる。従って、この場合は、重心G2,G3を互いに異ならせたことが、駆動トルクの向上に効果的に寄与する。
【0038】
図6Bを参照すると、第3段部13の重心G3が第2段部12の重心G2に対して、回転方向R1とは反対向きにシフトしている場合、間隔が密である第2段部12のエッジ成分22aと第3段部13のエッジ成分23aとは蹴り出し側となる。従って、この場合は、重心G2,G3を互いに異ならせたことが、制動力の向上に効果的に寄与する。
【0039】
図6C及び
図6Dを参照すると、第3段部13の重心G3が第2段部12の重心G2に対して、回転方向R1に対して直交る向きにシフトしている場合には、間隔が密である第2段部12のエッジ成分22aと第3段部13のエッジ成分23aとは、横力に対する抵抗として効果的に機能する。
【0040】
前述のように、第1段部11の端面11aの平面形状は五角形で、第2端部12の端面12aの平面形状は四角形である。つまり、シャフト5の第1端部11と第2端部12とは、端面11a,12aの平面視での外形形状が異なる。そのため、そのため、第1段部11のエッジ成分21a〜21dと、第2段部12のエッジ成分22a〜22dは、平面視での方向が異なる。より具体的には、平面視で、第2段部12のエッジ成分22a〜22dはいずれも、第1段部11のエッジ成分21a〜21eのうちのいずれとも平行ではない。つまり、シャフト5は、
図1に符号Eで概念的に示すように多方向に向いたエッジ成分を有し、これらのエッジ成分が多方向に作用する。その結果、氷雪路面での走行性能が向上する。
【0041】
第1段部11は5個のエッジ成分21a〜21eを有し、第2段部12は4個のエッジ成分22a〜22dを有する。また、第2段部12の端面12aは第1段部11の端面11aよりも小さい。一般に、段部の端面の大きさが同じであれば、エッジ成分の数が多い程、個々のエッジ成分の長さは短くなる。従って、端面11aが相対的に大きい第1段部11のエッジ成分の数を相対的に多く設定することで、個々のエッジ成分21a〜21eの長さを確保しつつ、多方向にエッジ成分を確保できる。また、端面12aが相対的に小さい第2段部12のエッジ成分の数を相対的に少なく設定することで、個々のエッジ成分22a〜22dの長さを確保しつつ、第1段部11のエッジ成分21a〜21eとは異なる方向にもエッジ成分22a〜22dを確保できる。その結果、第1段部11の端面11aの外形形状と第2段部12の端面12aの外形形状を単に異ならせた場合よりも、氷雪路面での走行性能がより向上する。
【0042】
シャフト5の平面視での形状に対して空気入りタイヤ6の回転方向が
図2の矢印R1で示す向きとなるように、スタッドピン1がトレッド部6aに装着された場合、第1段部11のエッジ成分21a,21bの接続部分に構成される尖り部31gが踏み込み側となる。そのため、尖り部31gの氷雪路面への突き刺さり効果が、駆動トルク向上に効果的に寄与する。また、この場合、第1段部11のエッジ成分21d、第2段部12のエッジ成分22c、及び第3段部13のエッジ成分23cが蹴り出し側となる。そのため、これらのエッジ成分21d,22c,23cの氷雪路面への引っ掻き効果が、制動力の向上に効果的に寄与する。
【0043】
以下、本発明のその他の実施形態について説明する。これらの実施形態について特に言及しない構造及び機能は、第1実施形態と同様である。また、これらの実施形態に関する図面では、第1実施形態と同一又は同様の要素には、同一の符号を付している。
【0044】
(第2実施形態)
図7A及び
図7Bに示す第2実施形態に係るスタッドピン1では、第1から第3段部11〜13の端面11a〜13aの平面視での外形形状は、それぞれ五角形、四角形、及び円形である。第1段部11は5個のエッジ成分21a〜21eを備え、第2段部12は4個のエッジ成分22a〜22dを備える。また、円形である第3段部13のエッジ成分の数は無限大とみなせる。
【0045】
第3段部13の重心G3は、第2段部12の重心G2に対して
図7Aにおいて上向きにシフトしており、重心G2,G3の位置が互いに異なる。
【0046】
前述のように、最先端段である第3段部13の端面13aは、円形であり、エッジ成分の数は無限大とみなせる。また、最先端段から2番目の段部である第2段部12の端面12aは、四角形であり、4個のエッジ成分22a〜22dを有する。つまり、最先端段である第3段部13のエッジ成分の数は、最先端段から2番目の段部である第2段部12のエッジ成分22a〜22dの数よりも多い。
【0047】
第1から第3段部11〜13の個々については、エッジ成分の数が多い程、その段部の氷雪路面への突き刺さり効果が高い。また、最先端段である第3段部13は、第1及び第2段部11,12と比較して、氷雪路面への突き刺さり効果が最も高い。従って、最先端段である第3段部13のエッジ成分の数を、第2段部12のエッジ成分の数よりも相対的に多く設定することで、シャフト5の氷雪路面への突き刺さり効果を効果的に向上し、それによって氷雪路面での走行性能を向上できる。
【0048】
第1段部11と第2段部12は平面視での外形形状が異なり、かつ第2段部12のエッジ成分の数は4個で、第1段部11のエッジ成分の数である5個よりも少ない。
【0049】
(第3実施形態)
図8A及び
図8Bに示す第3実施形態に係るスタッドピン1では、第1から第3段部11〜13の端面11a〜13cの平面視での外形形状は、それぞれ六角形、五角形、及び三角形である。第1段部11は6個のエッジ成分21a〜21fを備え、第2段部12は5個のエッジ成分22a〜22eを備える。また、第3段部13は3個のエッジ成分23a〜23cを備える。
【0050】
第3段部13の重心G3は、第2段部12の重心G2に対して
図7Aにおいて上向きにシフトしており、重心G2,G3の位置が互いに異なる。
【0051】
第1段部11と第2段部12は平面視での外形形状が異なり、かつ第2段部12のエッジ成分の数は5個で、第1段部11のエッジ成分の数である6個よりも少ない。
【0052】
(第4実施形態)
図9A及び
図9Bに示す第4実施形態に係るスタッドピン1では、第1から第3段部11〜13の端面11a〜13cの平面視での外形形状は、それぞれ五角形、四角形、及び四角形である。第1段部11は5個のエッジ成分21a〜21eを備え、第2段部12は4個のエッジ成分22a〜22dを備える。また、第3段部13は4個のエッジ成分23a〜23dを備える。
【0053】
第3段部13の重心G3は、第2段部12の重心G2に対して
図7Aにおいて上向きにシフトしており、重心G2,G3の位置が互いに異なる。
【0054】
第1段部11と第2段部12は平面視での外形形状が異なり、かつ第2段部12のエッジ成分の数は4個で、第1段部11のエッジ成分の数である5個よりも少ない。
【0055】
(評価試験)
後掲の表1に示すように、比較例、並びに第1から第4実施形態のスタッドピン(いずれも新品)について、駆動性能、制動性能、及び旋回性能の評価試験を行った。
【0056】
テストタイヤとして、タイヤサイズ:195/65R15、空気圧Fr/Re:220/220(kPa)を使用した。この評価試験では、テストタイヤをテスト車両(1500cc、4WDミドルセダン車)に装着してアイス路面を走行した。エッジ性能の評価では、比較例の場合を100として第1から第4実施形態を指数評価した。駆動性能については、アイス路面において停止状態から発進して30mに到達するまでの時間で評価した。制動性能については、速度40km/hでABS(Antilock Brake System)により制動力を作用させたときの制動距離で評価した。旋回性能については、同じく速度40km/hで旋回した際の旋回半径で評価した。
【0057】
比較例のスタッドピン1は、
図10に示すように、多段構造ではなく、単一の円柱で構成されたシャフト5を有する。また、比較例及び第1から第4実施形態のいずれについても、タイヤ回転方向が図において矢印R1で示す向きとなるように、スタッドピン1をテストタイヤに装着した。
【0059】
第2段部12と第3段部13の重心G2,G3の位置を互いに異ならせている第1から第4実施形態は、駆動性能、制動性能、及び旋回性能のいずれについても、比較例を上回る性能を発揮した。