【課題】泡状、ペースト状等の使用形態への調製性、優れた起泡性、豊かな泡量、細かな泡質、弾力性のある泡、優れた洗浄力、良好な洗浄後のコンディショニング効果、優れた組成物の保存安定性、皮膚や毛髪に対する低刺激性、を有する洗浄剤組成物の提供。
【解決手段】アニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤から選ばれる少なくとも一種の界面活性剤を含有する洗浄剤組成物であって、成分(A):式(1)で表されるアスパラギン酸誘導体が組成物中の界面活性剤の全重量に対して0.1重量%以上含有する洗浄剤組成物。更に、成分(B):多価アルコール含有し、その上、成分(C):アルキルグルコシドを必須成分として含有し、亦成分(D):アミドアルキルベタイン型界面活性剤を含有する、洗浄剤組成物。
前記成分(B)が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールイソペンチルジオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセリン、キシリトール、マルチトース及びソルビトールからなる群より選ばれる少なくとも一種である請求項2〜4いずれかに記載の洗浄剤組成物。
前記(C)成分が、オクチルグルコシド、デシルグルコシド及びラウリルグルコシドからなる群より選ばれる少なくとも一種である請求項3〜5いずれかに記載の洗浄剤組成物。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の構成について詳述する。
【0017】
本発明の洗浄剤組成物は、アニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも一種の界面活性剤に加えて、上記成分(A)の一般式(1)で表されるアスパラギン酸誘導体から選ばれる少なくとも一種を特定量含有していることを特徴とし、当該特定量の成分(A)を含有させることにより、泡質の向上、起泡性・速泡性の向上、豊かな泡量及び良好な泡切れ(すすぎ性)の効果を奏する。
本発明に係るアスパラギン酸誘導体は、上記一般式(1)で表される化合物である。一般式(1)におけるR
1は、炭素数10〜22の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基であり、好ましくは12〜22、より好ましくは12〜18の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基が推奨される。
具体的には、n−デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、アラキジル基、ベヘニル基、オレイル基、リノール基、リノレニル基、イソステアリル基、ヤシ油アルキル基、パーム核油アルキル基、パーム油アルキル基、大豆油アルキル基等が例示され、好ましくはラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、オレイル基、ヤシ油アルキル基、パーム油アルキル基、パーム核油アルキル基が推奨される。
【0018】
またアスパラギン酸誘導体を構成する2つのM
1は、同一又は異なって、それぞれ、水素原子、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオンを表す。
アルカリ金属イオンとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等が例示され、好ましくはナトリウムイオン、カリウムイオンが推奨される。
有機アンモニウムイオンとしては、モノエタノールアンモニウムイオン、N−メチルモノエタノールアンモニウムイオン、N−ブチルモノエタノールアンモニウムイオン、ジエタノールアンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオン、イソプロパノールアンモニウムイオン、2−ヒドロキシメチル−2−プロピルアンモニウムイオン等のアルカノールアンモニウムイオン、リシン、アルギニン等の塩基性アミノ酸のアンモニウムイオン等が例示され、好ましくはナトリウムイオン、カリウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオン、アンモニウムイオンが推奨される。
【0019】
アスパラギン酸誘導体を構成する2つのM
1の少なくとも一方がアルカリ金属イオンの場合、アルカリ金属イオンとしてナトリウムイオンを選択するとき、その洗浄剤組成物はペースト状、クリーム状などの固体状となりやすく、持ち運び用の洗浄剤、例えば、1回使い切りの携帯用洗浄剤に適している。また、カリウムイオンを選択するとき、その洗浄剤組成物は液状(水溶液)となりやすく、ポンプフォーマー用の洗浄剤に適している。
【0020】
本発明に係るアスパラギン酸誘導体としては、具体的には、N−n−デシルアスパラギン酸一ナトリウム、N−n−デシルアスパラギン酸一カリウム、N−n−デシルアスパラギン酸一アンモニウム、N−n−デシルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−ラウリルアスパラギン酸一ナトリウム、N−ラウリルアスパラギン酸一カリウム、N−ラウリルアスパラギン酸一アンモニウム、N−ラウリルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−ミリスチルアスパラギン酸一ナトリウム、N−ミリスチルアスパラギン酸一カリウム、N−ミリスチルアスパラギン酸一アンモニウム、N−ミリスチルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−パルミチルアスパラギン酸一ナトリウム、N−パルミチルアスパラギン酸一カリウム、N−パルミチルアスパラギン酸一アンモニウム、N−パルミチルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−ステアリルアスパラギン酸一ナトリウム、N−ステアリルアスパラギン酸一カリウム、N−ステアリルアスパラギン酸一アンモニウム、N−ステアリルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−オレイルアスパラギン酸一ナトリウム、N−オレイルアスパラギン酸一カリウム、N−オレイルアスパラギン酸一アンモニウム、N−オレイルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−イソステアリルアスパラギン酸一ナトリウム、N−イソステアリルアスパラギン酸一カリウム、N−イソステアリルアスパラギン酸一アンモニウム、N−イソステアリルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−アラキジルアスパラギン酸一ナトリウム、N−アラキジルアスパラギン酸一カリウム、N−アラキジルアスパラギン酸一アンモニウム、N−アラキジルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−ベヘニルアスパラギン酸一ナトリウム、N−ベヘニルアスパラギン酸一カリウム、N−ベヘニルアスパラギン酸一アンモニウム、N−ベヘニルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−ヤシ油アルキルアスパラギン酸一ナトリウム、N−ヤシ油アルキルアスパラギン酸一カリウム、N−ヤシ油アルキルアスパラギン酸一アンモニウム、N−ヤシ油アルキルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−パーム核油アルキルアスパラギン酸一ナトリウム、N−パーム核油アルキルアスパラギン酸一カリウム、N−パーム核油アルキルアスパラギン酸一アンモニウム、N−パーム核油アルキルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−パーム油アルキルアスパラギン酸一ナトリウム、N−パーム油アルキルアスパラギン酸一カリウム、N−パーム油アルキルアスパラギン酸一アンモニウム、N−パーム油アルキルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−n−デシルアスパラギン酸、N−ラウリルアスパラギン酸、N−ミリスチルアスパラギン酸、N−パルミチルアスパラギン酸、N−ステアリルアスパラギン酸、N−オレイルアスパラギン酸、N−アラキジルアスパラギン酸、N−ベヘニルアスパラギン酸、N−イソステアリルアスパラギン酸、N−ヤシ油アルキルアスパラギン酸、N−パーム核油アルキルアスパラギン酸、N−パーム油アルキルアスパラギン酸、N−n−デシルアスパラギン酸二ナトリウム、N−ラウリルアスパラギン酸二ナトリウム、N−ミリスチルアスパラギン酸二ナトリウム、N−パルミチルアスパラギン酸二ナトリウム、N−ステアリルアスパラギン酸二ナトリウム、N−オレイルアスパラギン酸二ナトリウム、N−アラキジルアスパラギン酸二ナトリウム、N−ベヘニルアスパラギン酸二ナトリウム、N−イソステアリルアスパラギン酸二ナトリウム、N−ヤシ油アルキルアスパラギン酸二ナトリウム、N−パーム核油アルキルアスパラギン酸二ナトリウム、N−パーム油アルキルアスパラギン酸二ナトリウム、N−n−デシルアスパラギン酸二カリウム、N−ラウリルアスパラギン酸二カリウム、N−ミリスチルアスパラギン酸二カリウム、N−パルミチルアスパラギン酸二カリウム、N−ステアリルアスパラギン酸二カリウム、N−オレイルアスパラギン酸二カリウム、N−アラキジルアスパラギン酸二カリウム、N−ベヘニルアスパラギン酸二カリウム、N−イソステアリルアスパラギン酸二カリウム、N−ヤシ油アルキルアスパラギン酸二カリウム、N−パーム核油アルキルアスパラギン酸二カリウム、N−パーム油アルキルアスパラギン酸二カリウム、N−n−デシルアスパラギン酸二アンモニウム、N−ラウリルアスパラギン酸二アンモニウム、N−ミリスチルアスパラギン酸二アンモニウム、N−パルミチルアスパラギン酸二アンモニウム、N−ステアリルアスパラギン酸二アンモニウム、N−オレイルアスパラギン酸二アンモニウム、N−アラキジルアスパラギン酸二アンモニウム、N−ベヘニルアスパラギン酸二アンモニウム、N−イソステアリルアスパラギン酸二アンモニウム、N−ヤシ油アルキルアスパラギン酸二アンモニウム、N−パーム核油アルキルアスパラギン酸二アンモニウム、N−パーム油アルキルアスパラギン酸二アンモニウム、N−n−デシルアスパラギン酸ビス(トリエタノールアミン)、N−ラウリルアスパラギン酸ビス(トリエタノールアミン)、N−ミリスチルアスパラギン酸ビス(トリエタノールアミン)、N−パルミチルアスパラギン酸ビス(トリエタノールアミン)、N−ステアリルアスパラギン酸ビス(トリエタノールアミン)、N−オレイルアスパラギン酸ビス(トリエタノールアミン)、N−アラキジルアスパラギン酸ビス(トリエタノールアミン)、N−ベヘニルアスパラギン酸ビス(トリエタノールアミン)、N−イソステアリルアスパラギン酸ビス(トリエタノールアミン)、N−ヤシ油アルキルアスパラギン酸ビス(トリエタノールアミン)、N−パーム核油アルキルアスパラギン酸ビス(トリエタノールアミン)、N−パーム油アルキルアスパラギン酸ビス(トリエタノールアミン)、N−n−デシルアスパラギン酸(ナトリウム・カリウム)、N−ラウリルアスパラギン酸(ナトリウム・カリウム)、N−ミリスチルアスパラギン酸(ナトリウム・カリウム)、N−パルミチルアスパラギン酸(ナトリウム・カリウム)、N−ステアリルアスパラギン酸(ナトリウム・カリウム)、N−オレイルアスパラギン酸(ナトリウム・カリウム)、N−アラキジルアスパラギン酸(ナトリウム・カリウム)、N−ベヘニルアスパラギン酸(ナトリウム・カリウム)、N−イソステアリルアスパラギン酸(ナトリウム・カリウム)、N−ヤシ油アルキルアスパラギン酸(ナトリウム・カリウム)、N−パーム核油アルキルアスパラギン酸(ナトリウム・カリウム)、N−パーム油アルキルアスパラギン酸(ナトリウム・カリウム)等が例示される。
また、起泡性、泡質、水溶性及び保存安定性の観点から、N−ラウリルアスパラギン酸一ナトリウム、N−ラウリルアスパラギン酸一カリウム、N−ラウリルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−ラウリルアスパラギン酸一アンモニウム、N−ミリスチルアスパラギン酸一ナトリウム、N−ミリスチルアスパラギン酸一カリウム、N−ミリスチルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−ミリスチルアスパラギン酸一アンモニウム、N−パルミチルアスパラギン酸一ナトリウム、N−パルミチルアスパラギン酸一カリウム、N−パルミチルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−パルミチルアスパラギン酸一アンモニウム、N−オレイルアスパラギン酸一ナトリウム、N−オレイルアスパラギン酸一カリウム、N−オレイルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−オレイルアスパラギン酸一アンモニウム、N−ヤシ油アルキルアスパラギン酸一ナトリウム、N−ヤシ油アルキルアスパラギン酸一カリウム、N−ヤシ油アルキルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−ヤシ油アルキルアスパラギン酸一アンモニウム、N−パーム核油アルキルアスパラギン酸一ナトリウム、N−パーム核油アルキルアスパラギン酸一カリウム、N−パーム核油アルキルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−パーム核油アルキルアスパラギン酸一アンモニウム、N−パーム油アルキルアスパラギン酸一ナトリウム、N−パーム油アルキルアスパラギン酸一カリウム、N−パーム油アルキルアスパラギン酸一トリエタノールアミン、N−パーム油アルキルアスパラギン酸一アンモニウム、が推奨される。
これらは、本発明の洗浄剤組成物に1種で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
【0021】
本発明に係るアスパラギン酸誘導体において、一般式(1)における2つのM
1が水素原子と水素原子以外のイオンとの組み合わせで表される誘導体が実質的に単一であるとき又は主成分であるときが、洗浄剤組成物に適した中性に近いpHになる点と適度な水溶性及び低温保存安定性を得やすい点から、本発明の洗浄剤組成物において推奨される好ましい態様である。
主成分のときの態様とは、2つのM
1の組成比率、即ち水素原子と水素原子以外のイオンとの比率が、好ましくは水素原子:水素原子以外のイオン(当量比)=3:1〜1:3(中和率で25〜75%)、より好ましくは2:1〜1:2(中和率で33〜67%)、特に好ましくは中和率として40〜52%の範囲にある態様である。
このときのアスパラギン酸誘導体は、2つのM
1の一方が水素原子で他方が水素原子以外のイオンであるものと、2つのM
1が両方とも水素原子であるもの、2つのM
1が両方とも水素原子以外のイオンであるものが混在していると推定される。
【0022】
本発明に係るアスパラギン酸誘導体は、特に限定はなく、市販されているものや公知の方法で製造されたものを使用することができる。例えば製造方法としては、特開平5−140059号公報や特開2001−26795号公報に記載の方法で製造することができる。一例として、マレイン酸又はその塩と水及び/又は水と親和性を示す有機溶媒とを混合して比較的高濃度の状態とし、次いで所望する脂肪族第一級アミンを加えてから加熱して付加反応させ、反応終了後に反応溶媒を減圧留去して乾燥し、この乾燥粗物を粉砕して残存する未反応の脂肪族第一級アミンを溶媒で加熱洗浄除去して、最後に減圧乾燥して製造する方法、市販品である商品名「エヌジェボン ASP−12H」(新日本理化(株)製,N−ラウリルアスパラギン酸)や商品名「エヌジェボン ASP−14H」(新日本理化(株)製,N−ミリスチルアスパラギン酸)を直接用いる方法、前記市販品を水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン等を用いて一部又は全部を中和して「塩」を製造する方法(なお、本発明の洗浄剤組成物の調製過程で「塩」を生成させる方法を含む)などが例示される。
【0023】
本発明に係る成分(B)は、多価アルコールであり、水分保持性が良いため、洗浄後の感触がなめらかになる及び毛髪の乾燥後のコンディショニング効果の向上に寄与する。加えて洗浄剤組成物の保存安定性の向上にも寄与する。
【0024】
成分(B)としては、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソペンチルジオール、ペンチレングリコール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセリン、キシリトール、マルチトース、ソルビトールなどが挙げられ、好ましくは1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソペンチルジオール、グリセリン、キシリトール、マルチトース及びソルビトールが推奨される。さらに好ましくは、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール及びジプロピレングリコールが推奨される。これらは、単独で又は2種以上を適宜組み合わせて配合することができる。
【0025】
本発明に係る成分(B)は、通常、洗浄剤に配合され得るものであれば特に限定はなく、市販されているものや公知の方法で製造されたものを使用することができる。市販品としては、商品名「濃グリセリンS」(新日本理化(株)製,グリセリン)商品名「1,3−ブチレングリコールP」(KHネオケム(株)製,1,3−ブチレングリコール)、商品名「1,3−ブチレングリコール」(ダイセル(株)製,1,3−ブチレングリコール)などが例示される。また、例えば「2014年16514の化学商品(発行所;化学工業日報社,発行日2014年1月28日)」にメーカーが記載されている。
【0026】
本発明に係る成分(C)は、アルキルグルコシドであり、低刺激性のノニオン界面活性剤であり、増泡を補助し、起泡性の向上及び速泡性の向上に主に寄与する。
【0027】
成分(C)としては、具体的には、オクチルグルコシド、デシルグルコシド、ラウリルグルコシドが推奨される。その中でも、デシルグルコシドが好ましい。これらは、単独で又は2種以上を適宜組み合わせて配合することができる。
【0028】
本発明に係る成分(C)は、通常、洗浄剤に配合され得るものであれば特に限定はなく、市販されているものや公知の方法で製造されたものを使用することができる。市販品としては、商品名「マイドール 10」(花王(株)製,デシルグルコシド)などが例示される。また、例えば「2014年16514の化学商品(発行所;化学工業日報社,発行日2014年1月28日)」にメーカーが記載されている。
【0029】
本発明に係る成分(D)は、一般式(2)で表されるアルキルベタイン型界面活性剤である。成分(D)は、泡粘度が高く弾力性のある泡に寄与し、洗浄後の毛髪や皮膚になめらかさを与え、毛髪に使用した際は、乾燥後の毛髪に良好なコンディショニング効果を与える主要な成分となる。上記一般式(2)におけるR
2は、炭素数8〜22の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基であり、好ましくは炭素数16〜22の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基が推奨される。R
3及びR
4は、同一又は異なって、それぞれ炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はヒドロキシエチル基であり、好ましくはメチル基が推奨される。
【0030】
本発明に係るアルキルベタイン型界面活性剤としては、具体的には、パルミチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、イソステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アラキジルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ベヘニルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パルミチルジ(ヒドロキシエチル)アミノ酢酸ベタイン、ステアリルジ(ヒドロキシエチル)アミノ酢酸ベタイン、イソステアリルジ(ヒドロキシエチル)アミノ酢酸ベタイン、アラキドイルジ(ヒドロキシエチル)アミノ酢酸ベタイン、オレイルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ベヘニルジ(ヒドロキシエチル)アミノ酢酸ベタイン、n−オクチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−エチルヘキシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、n−デシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、イソデシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジ(ヒドロキシエチル)アミノ酢酸ベタイン等が例示される。
より好ましくは、パルミチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ベヘニルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタインが推奨される。これらは、単独で又は2種以上を適宜組み合わせて配合することができる。これらは、単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、特に泡質の向上及び水分保持への寄与、また皮膚洗浄に使用したときに洗浄後なめらかで、つっぱり感をなくす効果(又は顕著に低減させる効果)の観点から、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタインが好ましい。
【0031】
本発明に係るアルキルベタイン型界面活性剤は、特に限定はなく、市販されているものや公知の方法で製造されたものを使用することができる。市販品としては、商品名「リカビオンA−700」(新日本理化(株)製,ステアリルベタイン)、商品名「アンヒトール86B」(花王(株)製,ステアリルベタイン)、商品名「リカビオンA−100」(新日本理化(株)製,ラウリルベタイン)、商品名「リカビオンA−200」(新日本理化(株)製,ミリスチルベタイン)、商品名「アンヒトール20BS」(花王(株)製,ラウリルベタイン)、商品名「ニッサンアノンBL」(日油(株)製,ラウリルベタイン)などが例示される。また、例えば「2016年版167146化学商品(発行所;化学工業日報社,発行日2016年1月26日)」にも多くのメーカーが記載されている。
【0032】
本発明に係る成分(E)は、一般式(3)で表されるアミドアルキルベタイン型界面活性剤であり、低刺激性の成分である。成分(E)は、泡粘度が高く弾力性のある泡に寄与し、洗浄後の毛髪や皮膚になめらかさを与え、毛髪に使用した際は、乾燥後の毛髪に良好なコンディショニング効果を与える主要な成分となる。特に洗浄後の毛髪や皮膚になめらかさを与え、低刺激性であることから、多様な用途に用いることができる。一般式(3)におけるR
5は、炭素数7〜21の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基であり、好ましくは炭素数9〜17の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基が推奨される。また、R
6は水素原子、炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基であり、好ましくは水素原子またはメチル基、より好ましくは水素原子が推奨される。R
7及びR
8は、同一又は異なって、それぞれ炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はヒドロキシエチル基であり、好ましくはメチル基が推奨される。pは、1〜4の整数であり、好ましくは2又は3、より好ましくは3が推奨される。
【0033】
また、本発明に係るアミドアルキルベタイン型界面活性剤の具体例としては、n−オクタン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−エチルヘキサン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、n−デカン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、イソデカン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パルミチン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アラキジン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ベヘニン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、オレイン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、リノール酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、リノレン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、イソステアリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パーム油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パーム核油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、大豆油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、牛脂脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジ(ヒドロキシエチル)アミノ酢酸ベタイン、オレイン酸アミドプロピルジ(ヒドロキシエチル)アミノ酢酸ベタイン、ヤシ脂肪酸アミドプロピルジ(ヒドロキシエチル)アミノ酢酸ベタインなどが例示される。
より好ましくは、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パーム核油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインが推奨される。
これらは、単独で又は2種以上を適宜組み合わせて配合することができる。
【0034】
前記例示の化合物の名称は、本技術分野では種々の慣用名が用いられる。例えば化粧品成分表示名称(日本化粧品工業連合会)によれば、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインはラウラミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインはコカミドプロピルベタインとして表示されている。本明細書及び特許請求の範囲において、化合物の名称として慣用名で記載することがある。
【0035】
前記アミドアルキルベタイン型界面活性剤は、特に限定はなく、市販されているものや公知の方法で製造されたものを使用することができる。市販品としては、商品名「リカビオンB−200」(新日本理化(株)製,ヤシ脂肪酸アミドプロピル酢酸ベタイン)、商品名「リカビオンB−300」(新日本理化(株)製,ラウリン酸アミドプロピル酢酸ベタイン)、商品名「アンヒトール20AB」(花王(株)製,ラウリン酸アミドプロピル酢酸ベタイン)、商品名「アンヒトール55AB」(花王(株)製,ヤシ酸アミドプロピル酢酸ベタイン)、商品名「ニッサンアノンBDF−SF」(日油(株)製,ヤシ油脂肪酸アミドプロピル酢酸ベタイン)、商品名「ニッサンアノンBDC−SF」(日油(株)製,パーム核油脂肪酸アミドプロピル酢酸ベタイン)、商品名「ニッサンアノンBDL−SF」(日油(株)製,ラウリン酸アミドプロピル酢酸ベタイン)などが例示される。また、例えば「2016年版167146化学商品(発行所;化学工業日報社,発行日2016年1月26日)」にも多くのメーカーが記載されている。
【0036】
本発明に係るアミドアルキルベタイン型界面活性剤の中でも、成分(D)のハンドリング性を良くすること、また洗浄後の毛髪や皮膚の感触がなめらかであるという観点から、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン及びミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインが特に好ましい。
【0037】
成分(D)と成分(E)の使用方法としては、本発明の効果を奏する限り、成分(D)と成分(E)を単独でまたは組み合わせて使用することができる。より好ましい態様としては、(i)一般式(2)においてR
2が炭素数16〜22で表される長鎖アルキルベタイン型界面活性剤成分と一般式(2)においてR
2が炭素数8〜12で表される中鎖アルキルベタイン型界面活性剤成分との組み合せ、(ii)前記長鎖アルキルベタイン型界面活性剤成分と成分(E)との組み合わせ、(iii)前記長鎖アルキルベタイン型界面活性剤成分と前記中鎖アルキルベタイン型界面活性剤成分と成分(E)との組み合わせ、で使用する方法が推奨される。
より具体的な組み合わせとしては、長鎖アルキルベタイン型界面活性剤成分としてパルミチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン及びベヘニルジメチルアミノ酢酸ベタインからなる群より選ばれる少なくとも一種と中鎖アルキルベタイン型界面活性剤成分としてラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン及びミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタインからなる群より選ばれる少なくとも一種との組み合わせ:長鎖アルキルベタイン型界面活性剤成分としてパルミチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン及びベヘニルジメチルアミノ酢酸ベタインからなる群より選ばれる少なくとも一種と成分(E)としてラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン及びミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインからなる群より選ばれる少なくとも一種との組み合わせ:長鎖アルキルベタイン型界面活性剤成分としてパルミチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン及びベヘニルジメチルアミノ酢酸ベタインからなる群より選ばれる少なくとも一種と中鎖アルキルベタイン型界面活性剤成分としてラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン及びミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタインからなる群より選ばれる少なくとも一種と成分(E)としてラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン及びミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインからなる群より選ばれる少なくとも一種との組み合わが推奨される。特に好ましくは、成分(D)としてステアリルベタイン(即ち、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン)と、成分(E)としてラウラミドプロピルベタイン(即ち、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン)との組み合わせが推奨される。
【0038】
本発明にかかるアニオン界面活性剤として、脂肪酸石けん、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン脂肪酸モノエタノールアミドエーテル硫酸塩、コハク酸系界面活性剤(ポリオキシエチレンスルホコハク酸モノアルキルエーテルエステル塩等)、アミノ酸系界面活性剤(N−アシルグリシン塩、N−アシルサルコシン塩、N−アシルアラニン塩、N−アシル−N−メチルアラニン塩、N−アシル−L−グルタミン酸塩、N−アシル−L−アスパラギン酸塩、N−脂肪族アシル−N−メチルタウリン塩等)、イセチオン酸エステル塩、モノアルキルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンモノアルキルエーテルリン酸エステル塩などが挙げられる。
【0039】
具体的には、炭素数10〜20の脂肪酸石けん、アルキル(C8〜22)硫酸塩、ポリオキシエチレン(1〜5)アルキル(C8〜22)エーテル硫酸塩、炭素数8〜18の脂肪族アシル基を有するポリオキシエチレン(1〜5)脂肪酸モノエタノールアミドエーテル硫酸塩、炭素数8〜18のアルキル基(又はアルケニル基)を有するポリオキシエチレン(1〜5)スルホコハク酸モノアルキル(又はアルケニル)エーテルエステル塩、炭素数8〜20の親油基を有するα−オレフィンスルホン酸塩、炭素数8〜18の脂肪酸由来の脂肪酸塩、炭素数8〜18のアルキル基(又はアルケニル基)を有するポリオキシエチレン(1〜7)アルキル(又はアルケニル基)エーテル酢酸塩、炭素数8〜18の脂肪族アシル基を有するポリオキシエチレン脂肪酸モノエタノールアミドエーテル酢酸塩、炭素数8〜18の脂肪酸由来の脂肪族アシルアミノ酸塩(N−アシルグリシン塩、N−アシルサルコシン塩、N−アシルアラニン塩、N−アシル−N−メチルアラニン塩、N−アシル−L−グルタミン酸塩、N−アシル−L−アスパラギン酸塩)、炭素数8〜18の脂肪族アシル基を有するN−脂肪族アシル−N−メチルタウリン塩、炭素数8〜18の脂肪族アシル基を有するイセチオン酸エステル塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するモノアルキルリン酸エステル塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するポリオキシエチレン(1〜7)モノアルキルエーテルリン酸エステル塩などが挙げられる。その中でも、脂肪酸石けん、ポリオキシエチレン(1〜5)アルキル(C8〜22)エーテル硫酸塩が好ましく、特に好ましくは、脂肪酸(炭素数8〜22)石けん、ポリオキシエチレン(2〜3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2〜3)ラウリルエーテル硫酸カリウムである。前記アニオン界面活性剤を構成する対カチオンは、アルカリ金属イオン(リチウムイオン、ナトリムイオン、カリウムイオン等)、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオン等が例示され、好ましくはナトリムイオン、カリウムイオンが推奨される。なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「オキシエチレン」に続く括弧内の数字は、オキシエチレン基の平均付加モル数を意味する。また「アルキル」に続く括弧内の「C数字」は、アルキル基の炭素数を意味する。
【0040】
脂肪酸石けんの具体例としては、脂肪酸アルカリ金属塩が例示され、その脂肪酸部位の炭素数は、好ましくは10〜20、より好ましくは12〜18である。炭素数9以下では刺激が強くなる傾向にあり、炭素数21以上では泡立ちが悪くなる傾向にある。該脂肪酸部位に対応する脂肪酸としては、具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ヒマシ油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸、パーム油脂肪酸およびこれらを含む混合脂肪酸を挙げることができる。前記脂肪酸は飽和および不飽和のいずれでも良く、また分岐脂肪酸でも直鎖脂肪酸でも良い。また、アルカリ金属の部位に関してはカリウム、ナトリウムであることが好ましい。
【0041】
脂肪酸石けんの市販品としては、商品名「アルホーム K−100」(新日本理化(株)製,ヤシ油脂肪酸カリウム)、などが例示される。
【0042】
ポリオキシエチレン(1〜5)アルキル(C8〜22)エーテル硫酸塩の市販品としては、商品名「シノリンSPE−1300」(新日本理化(株)製,ポリオキシエチレン(3)ラウリル硫酸ナトリウム)、商品名「エマール20C」(花王(株)製,ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)などが例示される。また、例えば「2016年版167146化学商品(発行所;化学工業日報社,発行日2016年1月26日)」にも多くのメーカーが記載されている。
【0043】
本発明にかかるノニオン界面活性剤として、アルキルグリセリルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレングリセリルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリコール脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド、アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグルコシドなどが挙げられる。好ましい態様として、前述の通り、アルキルグルコシド(成分(C))を必須成分として含有するノニオン界面活性剤として使用する態様が推奨される。
【0044】
具体的には、例えば、アルキル(C12〜18)グリセリルエーテル、炭素数8〜18の脂肪族アシル基を有するアルカノールアミド、炭素数8〜18の脂肪族アシル基を有するポリオキシエチレン(1〜10)脂肪酸アルカノールアミド、炭素数8〜18のアルキル基を有するポリオキシエチレン(1〜20)アルキルエーテル、炭素数8〜14のアルキル基又はポリオキシエチレン(1〜7)アルキルエーテル基を有するアルキルポリグリコシドなどが挙げられ、炭素数8〜18の脂肪族アシル基を有するアルカノールアミド、炭素数8〜18の脂肪族アシル基を有するポリオキシエチレン(1〜10)脂肪酸アルカノールアミドが好ましく、特に好ましくは、ラウリン酸モノエタノールアミド、ミリスチン酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、パーム核油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ミリスチン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、パーム核油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミド、ミリスチン酸イソプロパノールアミド、ヤシ油脂肪酸イソプロパノールアミド、パーム核油脂肪酸イソプロパノールアミド、ラウリン酸ポリオキシエチレン(1〜6)モノエタノールアミド、ミリスチン酸ポリオキシエチレン(1〜6)モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレン(1〜6)モノエタノールアミド、パーム核油脂肪酸ポリオキシエチレン(1〜6)モノエタノールアミドが推奨される。
【0045】
市販品としては、商品名「アミゾールCME」(川研ファインケミカル(株)製),ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド)、商品名「アミゾールCDE」(川研ファインケミカル(株)製,ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド)、商品名「アミノーンL−02」(花王(株)製,ラウリン酸ジエタノールアミド)などが例示される。また、例えば「2016年版167146化学商品(発行所;化学工業日報社,発行日2016年1月26日)」にも多くのメーカーが記載されている。
【0046】
本発明の洗浄剤組成物における成分(A)、成分(B)の含有量とそれらの組成比を次のような範囲とすることにより、豊かな泡量及びきめ細かな泡質に優れ、すすぎ性(泡切れ)の良好な洗浄剤で、加えて起泡性と速泡性が良好な洗浄剤組成物となる。さらに、洗浄後の毛髪や皮膚がなめらかで、保存安定性が良好であり、これらの種々の効果をより優位に発揮することができる。
【0047】
成分(A)の含有量は、アニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも一種の界面活性剤の総重量に対して、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは1重量%以上である。また、前記界面活性剤の総重量/成分(A)含有量の比率(重量比)は1/30〜5/1の範囲、より好ましくは1/20〜2/1の範囲が推奨される。さらに、前記含有量の範囲でかつ前記含有量の比率とすることにより、本発明の効果がより優位に発揮することができる。
また、成分(A)含有量は、洗浄剤組成物の総重量に対しては、好ましくは0.1〜30重量%、より好ましくは1〜20重量%が推奨される。
【0048】
成分(B)の含有量は、洗浄剤組成物の総重量に対して、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは1〜20重量%が推奨される。
【0049】
成分(A)と成分(B)の含有量の比率(重量比)は、好ましくは(A)/(B)=1/40〜10/1の範囲、より好ましくは(A)/(B)=1/30〜8/1の範囲、さらに好ましくは(A)/(B)=1/10〜6/1の範囲が推奨される。
【0050】
アニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤の含有量として、洗浄剤組成物の総重量に対して、それぞれ、好ましくは0〜35重量%、0〜10重量%、より好ましくは0.1〜10重量%、1〜10重量%、(但し、アニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤が同時に0重量%とはならない。)の範囲が推奨される。そして、成分(A)とアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤との合計の含有量は、洗浄剤組成物の総重量に対して、好ましくは1〜55重量%、より好ましくは4〜50重量%の範囲が推奨される。
【0051】
上記成分(C)の含有量は、洗浄剤組成物の総重量に対して、好ましくは0.05〜15重量%、より好ましくは、0.1〜10重量%の範囲が推奨される。
【0052】
上記成分(D)及び成分(E)の含有量は、洗浄剤組成物の総重量に対して、それぞれ好ましくは0.05〜20重量%、より好ましくは0.1〜10重量%の範囲が推奨される。
また、成分(D)と成分(E)の二者を組み合わせて使用する場合、その成分(D)/成分(E)の比率(重量比)は、好ましくは1/9〜7/3の範囲、より好ましくは3/7〜7/3の範囲が推奨される。
さらに、前記長鎖アルキルベタイン型界面活性剤成分と前記中鎖アルキルベタイン型界面活性剤成分及び/又は成分(E)との組み合わせの使用態様においては、(i)長鎖アルキルベタイン型界面活性剤成分と中鎖アルキルベタイン型界面活性剤成分との組み合せにおける両者の比率(重量比)は、好ましくは1/9〜7/3の範囲、より好ましくは3/7〜7/3の範囲が推奨され、(ii)前記長鎖アルキルベタイン型界面活性剤成分と成分(E)との組み合わせにおける両者の比率(重量比)は、好ましくは1/9〜7/3の範囲、より好ましくは3/7〜7/3の範囲が推奨され、(iii)前記長鎖アルキルベタイン型界面活性剤成分と前記中鎖アルキルベタイン型界面活性剤成分と成分(E)との組み合わせにおける三者の比率(重量比)は、好ましくは1/4/5〜7/1/2の範囲、より好ましくは3/3/4〜7/1/2の範囲が推奨される。
前記組合せのうち、より好ましい態様は前記(ii)の組合せとその比率(重量比)が推奨される。
【0053】
本発明の洗浄剤組成物は、毛髪洗浄剤、頭皮洗浄料、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料等の用途に極めて有用であり、その剤形は、液状、乳液状、クリーム状、ゲル状、泡状等のいずれの形態を所望の用法に応じて選択することができる。
【0054】
本発明の洗浄剤組成物のpH(25℃)は、4〜11が好ましく、さらには4〜10が好ましい。
【0055】
本発明の洗浄剤組成物の調製方法としては、特に限定されず、本技術分野で使用されている方法が適用でき、適宜調製方法を選択して調製することができる。例えば、予め調製した所定量の成分(A)の水溶液と、予め混合した所定量の成分(D)と成分(E)と、アニオン界面活性剤及び/又はノニオン界面活性剤と、さらには成分(C)や成分(B)と、必要に応じて所望量の水(工程剤,バランス剤)や後述の他の成分とを混合することにより、調製することができる。前記の水とは、水道水、イオン交換水、蒸留水、純水、精製水等を含めた総称である。
より具体的には、例えば、(i)アニオン界面活性剤及び/又はノニオン界面活性剤と、成分(B)と、必要に応じて所望量の水(工程剤,バランス剤)や後述の他の成分とを混合した後、成分(A)の水溶液、成分(D)、成分(E)及び成分(C)を加えてさらに混合して洗浄剤組成物とする方法や、(ii)成分(D)と成分(E)を混合した後、成分(C)を加え、次いで成分(A)の水溶液、成分(B)並びにノニオン界面活性剤及び/又はノニオン界面活性剤、必要に応じて所望量の水(工程剤,バランス剤)や後述の他の成分を加えてさらに混合して洗浄剤組成物とする方法、(iii)N−アルキルアスパラギン酸と成分(B)と、アルカリ金属と、ノニオン界面活性剤及び/又はノニオン界面活性剤と、必要に応じて所望量の水(工程剤,バランス剤)や後述の他の成分とを混合し、N−アルキルアスパラギン酸の一部又は全部を中和しながら、さらに成分(C)、成分(D)及び成分(E)を加えて混合する方法などが例示される。成分(D)及び成分(E)を使用する場合は、予め混合しておく方法が、成分(D)のハンドリング性が改良される点で推奨される方法である。なお、前記成分(A)の水溶液は、例えば、N−アルキルアスパラギン酸誘導体を水に溶解させたり、N−アルキルアスパラギン酸をアルカリ金属の水溶液に加えて一部又は全部を中和させたりして、調製することができる。
また、アニオン界面活性剤として脂肪酸石けんを使用する場合であって、中和が完了した脂肪酸アルカリ金属塩(中和率100%)を使用するときは、その脂肪酸アルカリ金属塩と必要成分や所望の成分とを、必要であれば加熱をして、攪拌・混合して、均一になったのを確認し、攪拌を続けながら、冷却し製造する方法や、脂肪酸石けんを調製する方法として、脂肪酸と水酸化カリウム等のアルカリ金属を別々に用意し、必要成分や所望の成分と一緒に加熱撹拌して、洗浄剤組成物を調製する過程で、中和して脂肪酸石けん(脂肪酸アルカリ金属塩)を生成させて、該組成物を調製する方法であってもよい。このとき、脂肪酸の中和率を75〜95%の範囲として脂肪酸の一部残存させておく(即ち、洗浄剤組成物に脂肪酸を含有させておくこと。)場合は、保湿性の向上に寄与する傾向が認められ、好ましい態様と言える。
なお、本発明の洗浄剤組成物は、実質的に水を含有している。水は、必要に応じて配合するが、本発明に係る各成分が水溶液の形態のときはそのまま使用し、また混合に際して水が必要な場合は、水を適宜加えて混合することが推奨される。
【0056】
本発明の洗浄剤組成物には、本発明に係るアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤及び成分(A)〜(E)の他に、一般的に洗浄剤組成物に配合される「他の成分」を、本発明の効果が奏する範囲で配合することができる。
他の成分としては、例えば、カチオン界面活性剤、半極性界面活性剤、両性界面活性剤、ポリアルキレングルコール、無機塩類、油性成分、カチオン性ポリマー、高級アルコール、パール化剤、乳化剤、分散剤、保湿剤、増粘剤、減粘剤、粘度調整剤、起泡助剤、泡増強剤、泡調整剤、溶媒、キレート剤、pH調整剤、酸化防止剤、抗菌・防腐剤、色素(着色剤)、その他ビタミン類、天然エキス、香料、スクラブ剤、精製水など(但し、当該他の成分は、本発明に係るアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤及び成分(A)〜(E)を除く。)を配合することができる。
【0057】
カチオン界面活性剤として、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウムなどが挙げられる。
【0058】
半極性界面活性剤として、アミンオキシドが挙げられ、アミンオキシドとして、オクチルジメチルアミンオキシド、デシルジメチルアミンオキシド、ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、パルミチルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、オレイルジメチルアミンオキシド、ベヘニルジメチルアミンオキシド、アルキルエーテルジメチルアミンオキシド、高級脂肪酸アミドプロピルアミンオキシド、エチレンオキシド付加アミンオキシド等が挙げられる。
【0059】
両性界面活性剤として、炭素数8〜18を有する脂肪酸由来のイミダゾリニウムベタイン型両性界面活性剤、2−アルキル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルイミダゾニウムベタイン、炭素数8〜18のアルキル基を有するN−アルキルアミノジ酢酸塩、N−アルキルアミノジプロピオン酸塩、N−アルキルジアミノエチルグリシン塩などのN−アルキルアミノ酸型両性界面活性剤、アルキルヒドロキシスルホベタイン、脂肪酸アミドプロピルヒドロキシスルホベタイン等のスルホベタイン型両性界面活性剤等が挙げられる。
【0060】
ポリアルキレングルコールとして、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
【0061】
無機塩類としては、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。
【0062】
カチオン性ポリマーとして、カチオン化多糖、カチオン化ポリペプチド、アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムなどが挙げられる。
【0063】
油性成分として、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステル、植物油脂、動物由来油脂、鉱物油などが挙げられる。
【0064】
高級アルコールとして、ステアリルアルコール、コレステロール、フィトステロールなどが挙げられる。
【0065】
高級脂肪酸として、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などが挙げられる。
【0066】
起泡助剤(泡増強剤)としては、上記他の成分に例示した界面活性剤の中にも同様の機
能を有する場合もあるが、例えば上記のアルカノールアミドなどが例示される。具体的に
は、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、ラウリン酸を主体とする脂肪酸由来の脂肪酸エタノールアミド類が推奨される。
【0067】
パール化剤として、エチレングリコールジステアリン酸エステル、マイカなどが挙げられる。
【0068】
保湿剤として、ムコ多糖、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、キトサン、セラミド、コレステロール、ポリオキシエチレングリコール(PEG1500)、PEG−60水添ヒマシ油、ベタイン(トリメチルグリシン)などが挙げられる。特に、高保湿性成分として、ベタインが挙げられ、市販品としては旭化成(株)の「アミノコート」が挙げられる。
【0069】
増粘剤として、メチルセルロース、エチルセルロース、アラビアガム、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチレン(60)セチルステアリルジエーテルなどが挙げられる。
【0070】
溶媒として、エタノール、水などが挙げられる。
【0071】
酸化防止剤として、ブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、フィチン酸などが挙げられる。
【0072】
抗菌剤・防腐剤として、安息香酸、サリチル酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸エステル、ヘキサクロロフェン、フェノキシエタノールなどが挙げられる。
【0073】
コーティングやすべりをよくするために、ジメチルポリシロキサンなどのシリコン類などが挙げられる。
【0074】
その他に、グリシン、アラニンなどのアミノ酸又はこれらの塩、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンB2及びその誘導体、ビタミンC類及びその誘導体、ビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチンなどのビタミン類、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、γ―オリザノール、アラントイン、グリチルリチン酸(塩)、グリチルレチン酸及びその誘導体などの各種薬剤、センブリ、トウキ、ユーカリなどの有機溶剤、アルコール、多価アルコール、水、水性アルコールなどで抽出した天然エキス、香料、スクラブ剤、精製水などを配合することができる。
【実施例】
【0075】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらに限定されるものではない。なお、各実施例及び比較例における分析・評価は以下の方法で行った。実施例等で使用した組成成分は、市販品、試薬又は下記の調製品を用いた。
【0076】
[pH]
本発明の洗浄剤組成物のpHは、pHメーター((株)堀場製作所製F−52、電極型式9615−10D)を用いて、25℃で測定した。
【0077】
[起泡性・速泡性]
本発明の洗浄剤組成物を0.5g秤量し、イオン交換水で10g加えて希釈した。次いで、その希釈した洗浄剤組成物を容器(内径約6cm×高さ約70mm)に取り、泡立て器(HARIO CZ−1)で3秒間、10秒間、60秒間攪拌し、それぞれ、3秒間、10秒間、60秒間攪拌直後の泡高さを目視で読み取った。3秒間攪拌時の泡高が高ければ、良好な速泡性があると評価でき、60秒間攪拌時の泡高が高ければ、良好な起泡性がある。
式(1)を用いて速泡力(%)を算出した。速泡力の数値が大きいほど速泡性に優れることを示す。
速泡力(%)=(3秒後の泡高/60秒後の泡高)×100 (1)
【0078】
[泡密度]
本発明の洗浄剤組成物を0.5g秤量し、イオン交換水で10g加えて希釈した。次いで、その希釈した洗浄剤組成物をミルサー(岩谷産業(株)製Iwatani IFM−650D)のミル容器(内径約6cm×高さ約70mm)に取り、10秒間撹拌した。泡の部分を20mlのビーカーに取り出し、25℃で重量を測定し泡密度(g/ml)を算出した。泡密度が高いほど、泡がきめ細かいと評価できる。
【0079】
[泡粘度]
本発明の洗浄剤組成物を0.5g秤量し、イオン交換水で10g加えて希釈した。次いで、その希釈した洗浄剤組成物をミルサー(岩谷産業(株)製Iwatani IFM−650D)のミル容器(内径約6cm×高さ約70mm)に取り、10秒間撹拌した。泡の部分を20mlビーカーに取り出し、25℃、B型粘度計で粘度(mPa・s)を測定した。泡粘度が高いほど、泡に弾力性があると評価できる。
【0080】
[官能評価]
本発明の洗浄剤組成物をシャンプー用組成物及び泡洗顔料組成物として実使用したときの使用感について官能評価を行い、下記のそれぞれの判定基準に従って判定した。
<泡質の判定基準>
◎:泡質がきめ細かい
○:泡質がややきめ細かい
△:泡質がやや粗い
×:泡質が粗い
<泡立ち(速泡性)の判定基準>
◎:泡立ちが速い
○:泡立ちやや速い
△:泡立ちがやや遅い
× :泡立ちが遅い
<泡量(起泡性)の判定基準>
◎:泡立ちが良い(泡量が多い)
○:泡立ちやや良い(泡量が多い)
△ :泡立ちがやや悪い(泡量がやや少ない)
×:泡立ちが悪い(泡量が少ない)
<泡切れ(すすぎ性)の判定基準>
◎:泡切れが良い
○:泡切れがやや良い
△:泡切れがやや悪い
×:泡切れが悪い
<洗浄性の判定基準>
◎:洗浄性が良い
○:洗浄性がやや良い
△:洗浄性がやや悪い
× :洗浄性が悪い
<感触の判定基準>
◎:洗浄後の毛髪または皮膚がなめらか
○:洗浄後の毛髪または皮膚がややなめらか
△:洗浄後の毛髪または皮膚がややなめらかでない
×:洗浄後の毛髪または皮膚がなめらかでない
<皮膚のさっぱり感の判定基準>
◎:タオルドライ後のさっぱり感がある
○:タオルドライ後のさっぱり感がややある
△:タオルドライ後のさっぱり感があまりない
× :タオルドライ後のさっぱり感がない
<コンディショニング効果の判定基準>
◎:乾燥後の感触が滑らかであり、櫛に引っかかり感がない
○:乾燥後の感触が滑らかであり、櫛に引っかかり感が少ない
△:乾燥後の感触が滑らかであり、櫛に引っかかり感がある
×:乾燥後の感触が滑らかでなく、櫛に引っかかり感がある
【0081】
[実施例1]
<シャンプー用組成物>
表1に記載の組成成分及び組成比率(重量%)に従って、本発明の洗浄剤組成物を調製し、その得られた洗浄剤組成物をシャンプー用組成物として評価した。調製方法は、次の通りである。水酸化ナトリウム、1、3−ブチレングリコール、ジメチコン、ポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−10及びイオン交換水を混合したものを50℃に加温し、撹拌を続けながらN−ミリスチルアスパラギン酸を加え、さらに70℃まで加温した後、卓上ホモミキサーを用いて撹拌した。次いで、予めN−ラウリルアスパラギン酸を水酸化カリウムのイオン交換水溶液で中和して調製しておいたN−ラウリルアスパラギン酸のカリウム塩水溶液を加え、次いで、ステアリルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ココアンホ酢酸ナトリウム及びデシルグルコシドを加え、撹拌を続けながら30℃まで冷却し、本発明の洗浄剤組成物を得た。得られた洗浄剤組成物の性能評価等の結果を表2に記載した。
[実施例2]
<泡洗顔料用組成物>
表1に記載の組成成分及び組成比率(重量%)に従って、本発明の洗浄剤組成物を調製し、得られた洗浄剤組成物を泡洗顔料用組成物として評価した。調製方法は、次の通りである。脂肪酸石けん原料の脂肪酸を水酸化カリウムのイオン交換水溶液で中和して得られた脂肪酸石けんのイオン交換水溶液と、プロピレングリコールと、グリセリン、トリメチルグリシン、ポリオキシエチレンセチルステアリルジエーテル、PEG−60水添ヒマシ油及びイオン交換水と混合したものとを、それぞれ80℃に加温し、予めN−ラウリルアスパラギン酸及びN−ミリスチルアスパラギン酸を水酸化カリウムのイオン交換水溶液で中和して調製しておいたN−ラウリルアスパラギン酸及びN−ミリスチルアスパラギン酸のカリウム塩水溶液を加え、次いで、デシルグルコシド、ラウロイルメチルアラニンナトリウムを加え、撹拌を続けながら冷却した。次いで、クエン酸を加え、本発明の洗浄剤組成物を得た。得られた洗浄剤組成物の性能評価等の結果を表2に記載した。
[比較例1]
<洗顔料用組成物>
表1に記載の組成成分及び組成比率(重量%)に従って、本発明外の洗浄剤組成物を調製した。調製方法は、次の通りである。脂肪酸石けん原料の脂肪酸を水酸化カリウムのイオン交換水溶液で中和して得られた脂肪酸石けんのイオン交換水溶液と、グリセリン、ジステアリン酸PEG−150、コカミドMEA、PEG-1500、ジステアリン酸グリコール及びイオン交換水と混合して、本発明外の洗浄剤組成物を得た。得られた組成物の性能評価等の結果を表2に記載した。
[実施例3]
実施例1及び実施例2の洗浄剤組成物の保存安定性試験を行った。保存条件としては、5℃、室温、40℃で1ヵ月間実施した。いずれも外観の性状に変化はなく、良好であった。
【0082】
[成分(A)]
・N−ラウリルアスパラギン酸;商品名「エヌジェボンASP−12H」(新日本理化(株)製)
・N−ミリスチルアスパラギン酸;商品名「エヌジェボンASP−14H」(新日本理化(株)製)
・水酸化カリウム(ナカライテスク(株)製,試薬特級,有効成分量85%)
・水酸化ナトリウム(ナカライテスク(株)製,試薬特級,有効成分量97%)
[成分(B)]
・1,3−ブチレングリコール;商品名「1,3−ブチレングリコール−P」(KHネオケム(株)製)
・プロピレングリコール;商品名「PG」(ダウ・ケミカル日本(株)製)
・グリセリン;商品名「濃グリセリンS」(新日本理化(株)製)
[成分(C)]
・デシルグルコシド;商品名「マイドール10」(花王(株)製,デシルグルコシド)
[成分(D)]
・ステアリルベタイン;商品名「リカビオンA−700」(新日本理化(株)製,ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン,有効成分量28%)
[成分(E)]
・ラウリン酸アミドプロピルベタイン;商品名「リカビオンB−300」(新日本理化(株)製,ラウラミドプロピルベタイン,有効成分量30%)
[アニオン界面活性剤]
・ココアンホ酢酸ナトリウム;商品名「ソフタゾリンCH」(川研ファインケミカル(株)製)
・ラウロイルメチルアラニンナトリウム;商品名「アランALE」(川研ファインケミカル(株)製)
・脂肪酸石けん原料・・・ラウリン酸;商品名「ラウリン酸 P」(新日本理化(株)製),ミリスチン酸;商品名「ミリスチン酸」(新日本理化(株)製),パルミチン酸;商品名「パルミチン酸 P」(新日本理化(株)製)、ステアリン酸;商品名「ステアリン酸5000」(新日本理化(株)製)
・脂肪酸石けん原料・・・水酸化カリウム(ナカライテスク(株)製,有効成分量85%)
[ノニオン界面活性剤]
・ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;商品名「EMALEX HC−60」(日本エマルジョン(株)製、PEG−60水添ヒマシ油)
・ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド;商品名「アミゾールCME」(川研ファインケミカル(株)製,コカミドMEA)
・ジステアリン酸ポリエチレングリコール;商品名「EMALEX 6300di−ST」(日本エマルジョン(株)製、ジステアリン酸PEG−150)
[その他の成分]
・ポリオキシエチレングリコール;商品名「PEG−1500 」(三洋化成工業(株)製,PEG−1500)
・トリメチルグリシン;商品名「アミノコート」(旭化成(株)製,ベタイン)
・ポリオキシエチレンセチルステアリルジエーテル;商品名「エヌジェボンECS−600」(新日本理化(株)製)
・ジメチコン;商品名「KF−96−100CS」(信越化学工業(株)製,ジメチルポリシロキサン)
・ポリクオタニウム−7;商品名「MEポリマー−09W」(東邦化学(株)製,塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体液、有効成分9%)
・ポリクオタニウム−10;商品名「カチナールHC−100」(東邦化学(株)製,塩化O−〔2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル〕ヒドロキシエチルセルロース)
・クエン酸;商品名「クエン酸(結晶)」(丸善薬品産業(株)製)
・ジステアリン酸グリコール;商品名「ペグノール EDS」(東邦化学工業(株)製,ジステアリン酸グリコール)
なお、表1に記載の上記組成成分の組成比率(重量%)は、純分換算した数値を示している。
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】
【0085】
表2より、アスパラギン酸誘導体(成分(A))を含有させることにより、起泡性や速泡性が向上し、泡量や泡質が良好になることがわかる。加えて、泡粘度が高く弾力性のある泡が得られることがわかる。
また表1より、アスパラギン酸誘導体を構成する2つのM
1を変えることで、クリーム状や液状へと形態を変化させることができることがわかる。