特開2018-71523(P2018-71523A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2018-71523インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-71523(P2018-71523A)
(43)【公開日】2018年5月10日
(54)【発明の名称】インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置
(51)【国際特許分類】
   F02M 35/10 20060101AFI20180406BHJP
   F02M 35/104 20060101ALI20180406BHJP
   F02B 29/04 20060101ALI20180406BHJP
   F02M 26/19 20160101ALI20180406BHJP
【FI】
   F02M35/10 101D
   F02M35/10 311C
   F02M35/104 N
   F02M35/104 B
   F02M35/10 311E
   F02M35/104 P
   F02B29/04 J
   F02M26/19 331
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-216317(P2016-216317)
(22)【出願日】2016年11月4日
(71)【出願人】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100176304
【弁理士】
【氏名又は名称】福成 勉
(72)【発明者】
【氏名】田中 房利
【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】角石 孝央
【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】蜂谷 望
【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ株式会社内
【テーマコード(参考)】
3G062
【Fターム(参考)】
3G062ED05
3G062ED10
(57)【要約】
【課題】インタークーラを収容しながら重量の増加を抑えることができるとともに、多気筒エンジンのシリンダヘッドへの取り付け部分での高い支持剛性を確保することができるインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置を提供する。
【解決手段】多気筒エンジン1のシリンダヘッド1bに取り付けられる吸気装置2は、インテークマニホールド3と、インタークーラ4と、断熱部材5とを備える。インテークマニホールド3は、シリンダヘッド1bの側から、金属筒体31と、樹脂筒体32と、背面カバー33とを有している。インタークーラ4は、樹脂筒体32の筒内方に収容されている。金属筒体31と断熱部材5とは、シリンダヘッドに対してボルトにより共締めされている。これにより、吸気装置3の吸気通路3aは、多気筒エンジン1の吸気ポート1cに接続されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インタークーラを収容し、多気筒エンジンのシリンダヘッドに取り付けられてなるインテークマニホールドを有するインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置において、
前記インテークマニホールドは、
樹脂材料からなる筒状体であって、筒内方に前記インタークーラを収容してなる樹脂筒体と、
金属材料からなる筒状体であって、一方の開口部が前記樹脂筒体の一方の開口部に接続されてなる金属筒体と、
を有し、
さらに、前記金属筒体における他方の開口部と前記多気筒エンジンのシリンダヘッドとの間に介挿されてなる断熱部材を備える、
インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置。
【請求項2】
請求項1記載のインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置であって、
前記金属筒体と前記断熱部材とは、前記多気筒エンジンのシリンダヘッドに対して、第1締結部材を用いて共締めされている、
インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置であって、
前記金属筒体には、当該金属筒体の筒内方に対して排気ガスを還流させるためのEGR経路が設けられている、
インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置。
【請求項4】
請求項3記載のインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置であって、
前記金属筒体における前記EGR経路には、前記排気ガスを前記多気筒エンジンの気筒列方向における複数の箇所に分配するEGR分配路が含まれる、
インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4の何れか記載のインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置であって、
前記樹脂筒体には、複数の吸気通路が設けられており、当該複数の吸気通路の間を隔てる分割壁が形成されてなる、
インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置。
【請求項6】
請求項5記載のインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置であって、
前記インテークマニホールドは、前記樹脂筒体における前記他方の開口部の一部を塞ぐ状態で、前記樹脂筒体における前記他方の開口部の側に取り付けられてなる背面カバーをさらに有する、
インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6の何れか記載のインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置であって、
前記金属筒体は、縦断面において、前記一方の開口部から前記他方の開口部に向けて筒内方の開口断面積が漸減している、
インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7の何れか記載のインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置であって、
前記多気筒エンジンの気筒列方向において、前記金属筒体の幅は、前記樹脂筒体の幅に比べて広い、
インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置。
【請求項9】
請求項1から請求項8の何れか記載のインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置であって、
前記樹脂筒体と前記金属筒体とは、軸部を有する第2締結部材により締結されており、
前記第2締結部材の前記軸部の長手方向において、前記樹脂筒体に対して前記第2締結部材の前記軸部が挿通する長さは、前記金属筒体に対して前記第2締結部材の前記軸部が挿通する長さよりも長い、
インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置。
【請求項10】
請求項1から請求項9の何れか記載のインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置であって、
前記インテークマニホールドでは、前記樹脂筒体における前記インタークーラが収容された部分から、前記金属筒体における前記シリンダヘッドの側の端部に向けて、筒内底面が鉛直方向下側に漸次下がっている、
インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置に関し、特に、インタークーラが収容されてなるインテークマニホールドの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジンシステムの小型化や吸気系レイアウトの簡素化を目的として、インテークマニホールド内にインタークーラが収容されてなる吸気装置が研究開発されている(特許文献1)。
【0003】
特許文献1で開示されているインテークマニホールドは、メインボディと、アッパカバーと、ロアカバーと、シェルと、を備える。インテークマニホールドの構成の内、メインボディ及びアッパカバー及びロアカバーが樹脂材料から構成されている。シェルは、金属材料から構成されている。
【0004】
特許文献1で開示されているインテークマニホールドにおいては、メインボディ内にインタークーラが収容されている。特許文献1では、シェルがロアカバーの底面に接合されており、高温化における樹脂材料の材料強度の低下に対しての補強材としての役割を果たす、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016−125369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に開示の技術では、インテークマニホールドにおけるシェルを除く部分が樹脂材料から構成されており、エンジンのシリンダヘッドへの取り付け部分での支持剛性の不足が懸念される。
【0007】
即ち、特許文献1に開示のインテークマニホールドにおいては、樹脂材料からなるメインボディと、同じく樹脂材料からなるアッパカバーとを溶着することで、エンジンのシリンダヘッドへの取り付け部分であるブランチ部が構成されているが、メインボディに収容されるインタークーラは重量物であり、当該重量を樹脂材料からなるブランチ部で支持することになる。
【0008】
よって、特許文献1に開示のインテークマニホールドでは、エンジンのシリンダヘッドへの取り付け部分について、支持剛性不足が懸念される。
【0009】
本発明は、上記のような問題の解決を図ろうとなされたものであって、インタークーラを収容しながら重量の増加を抑えることができるとともに、多気筒エンジンのシリンダヘッドへの取り付け部分での高い支持剛性を確保することができるインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様に係るインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置は、多気筒エンジンのシリンダヘッドに取り付けられてなるインテークマニホールドを有する。
【0011】
前記インテークマニホールドは、樹脂筒体と、金属筒体と、を有する。
【0012】
前記樹脂筒体は、樹脂材料からなる筒状体であって、筒内方に前記インタークーラを収容してなる。
【0013】
前記金属筒体は、金属材料からなる筒状体であって、一方の開口部が前記樹脂筒体の一方の開口部に接続されてなる。
【0014】
さらに、本態様に係るインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置は、断熱部材を備える。前記断熱部材は、前記金属筒体における他方の開口部と前記多気筒エンジンのシリンダヘッドとの間に介挿されてなる。
【0015】
上記態様では、インテークマニホールドにおける樹脂筒体の筒内方にインタークーラを収容しているので、エンジンシステムの小型化、及び吸気系レイアウトの簡素化を図りながら、吸気冷却が可能である。
【0016】
また、上記態様では、インテークマニホールドを構成する部位の一部として、樹脂筒体を用いているので、重量及び製造コストの低減が図られる。
【0017】
また、上記態様では、インテークマニホールドを構成する部位の一部として、金属筒体を用い、当該金属筒体を多気筒エンジンのシリンダヘッドへの取り付け側に配設している。このため、インタークーラが収容されることにより重量増となっても、シリンダヘッドに対する高い支持剛性を確保することができる。
【0018】
また、上記態様では、多気筒エンジンのシリンダヘッドとインテークマニホールドの金属筒体との間に断熱部材を介在させているので、シリンダヘッドからの熱がインテークマニホールドに伝達されるのを抑制し、吸気の温度上昇を抑制することができる。
【0019】
従って、上記態様に係るインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置では、インタークーラを収容しながら重量の増加を抑えることができるとともに、多気筒エンジンのシリンダヘッドへの取り付け部分での高い支持剛性を確保することができる。
【0020】
本発明の別態様に係るインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置は、上記構成において、前記金属筒体と前記断熱部材とは、前記多気筒エンジンのシリンダヘッドに対して、第1締結部材を用いて共締めされている。
【0021】
上記態様では、金属筒体と断熱部材とが、シリンダヘッドに対して共締めされているので、第1締結部材の数を少なく抑えながら、シリンダヘッドに対する高い支持剛性を確保することができる。
【0022】
本発明の別態様に係るインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置は、上記構成において、前記金属筒体には、当該金属筒体の筒内方に対して排気ガスを還流させるためのEGR経路が設けられている。
【0023】
上記態様では、インテークマニホールドの金属筒体に、EGR(Exhaust Gas Recirculation)経路が設けられているので、燃焼ガス温度の過度の上昇を抑えることで窒素酸化物(NOx)の発生を抑えることができるとともに、吸気時におけるポンピングロスの低減を図ることができる。
【0024】
また、上記態様では、EGR経路をインタークーラが収容された樹脂筒体よりも吸気の流れの下流側の金属筒体に設けることとしているので、EGR経路からの排気ガス中に含まれる固形物(煤など)がインタークーラを目詰まりさせることを防ぐことができる。
【0025】
本発明の別態様に係るインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置は、上記構成において、前記金属筒体における前記EGR経路には、前記排気ガスを前記多気筒エンジンの気筒列方向における複数の箇所に分配するEGR分配路が含まれる。
【0026】
上記態様では、EGR分配路がEGR経路に含まれているので、部品点数を低減することが可能となり、また、吸気装置及びその周辺のレイアウトの簡素化を図ることができる。
【0027】
また、上記態様では、EGR分配路が金属材料で構成されることになり、排気ガスの温度の低減を促進することができる。よって、排気ガスの容積を小さくすることができ、空気充填効率の低下やEGRによるNOx低減効果の目減りなどを抑制することができる。
【0028】
本発明の別態様に係るインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置は、上記構成において、前記樹脂筒体には、複数の吸気通路が設けられており、当該複数の吸気通路の間を隔てる分割壁が形成されてなる。
【0029】
上記態様では、樹脂筒体に分割壁を設け、これにより複数の吸気通路同士の間を隔てているので、吸気の分配性をより優れたものとすることができる。
【0030】
また、上記態様では、樹脂筒体への分割壁の設置により、樹脂筒体の剛性を向上させることもできる。
【0031】
本発明の別態様に係るインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置は、上記構成において、前記インテークマニホールドは、前記樹脂筒体における前記他方の開口部の一部を塞ぐ状態で、前記樹脂筒体における前記他方の開口部の側に取り付けられてなる背面カバーを更に有する。
【0032】
上記態様では、樹脂筒体における他方の開口部の側に背面カバーを取り付けているので、樹脂筒体の剛性を更に向上させることができる。
【0033】
また、上記態様では、樹脂筒体に対して、別体である背面カバーを取り付けることにより、樹脂筒体の構造を簡素化することができ、製造コストの低減を図ることが可能となる。
【0034】
本発明の別態様に係るインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置は、上記構成において、前記金属筒体は、縦断面において、前記一方の開口部から前記他方の開口部に向けて筒内方の開口断面積が漸減している。
【0035】
上記態様では、金属筒体において、前記一方の開口部から前記他方の開口部に向けて筒内方の開口断面積が漸減することとしているので、吸気ポートに流入する吸気流速を高くすることができる。よって、燃焼効率の上昇を図ることができる。
【0036】
本発明の別態様に係るインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置は、上記構成において、前記金属筒体を前記多気筒エンジンの気筒列方向に見る場合に、前記金属筒体の幅は、前記樹脂筒体の幅に比べて広い。
【0037】
上記態様では、樹脂筒体に比べて金属筒体を幅広としているので、シリンダヘッドに対する取り付けにおいて、更に高い支持剛性を確保することができる。
【0038】
本発明の別態様に係るインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置は、上記構成において、前記樹脂筒体と前記金属筒体とは、軸部を有する第2締結部材の締結により接続されており、前記第2締結部材の前記軸部の長手方向において、前記樹脂筒体に対して前記第2締結部材の前記軸部が挿通する長さは、前記金属筒体に対して前記第2締結部材の前記軸部が挿通する長さよりも長い。
【0039】
上記態様では、樹脂筒体に対する第2締結部材の挿通長さを、金属筒体に対する締結部材の挿通長さよりも長くしているので、金属筒体に対して樹脂筒体が低剛性であっても、金属筒体と樹脂筒体との取り付けに係る高い剛性を維持することができる。
【0040】
本発明の別態様に係るインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置は、上記構成において、前記インテークマニホールドでは、前記樹脂筒体における前記インタークーラが収容された部分から、前記金属筒体における前記シリンダヘッドの側の端部に向けて、筒内底面が鉛直方向下側に漸次下がっている。
【0041】
上記態様では、樹脂筒体におけるインタークーラが収容された部分から、金属筒体におけるシリンダヘッド側の端部に向けて、筒内底面が鉛直方向下側に漸次下がる構成としているので、多気筒エンジンの駆動を止めた場合にインタークーラで結露した場合にも、インテークマニホールド内で凝縮水(結露により発生した水)が溜まることを抑えることができる。
【発明の効果】
【0042】
上記の各態様に係るインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置では、インタークーラを収容しながら重量の増加を抑えることができるとともに、多気筒エンジンのシリンダヘッドへの取り付け部分での高い支持剛性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】実施形態に係る多気筒エンジン1及び吸気装置2を示す模式側面図である。
図2】吸気装置2の構成を示す模式平面図である。
図3】吸気装置2の構成を示す模式展開図である。
図4】吸気装置2における空気の流れを示す模式断面図である。
図5】インテークマニホールド3における金属筒体31の構成を示す模式正面図である。
図6図2のVI−VI断面を示す図であって、インテークマニホールド3の内部構成を示す模式断面図である。
図7図2のVII−VII断面を示す図であって、インテークマニホールド3の内部構成を示す模式断面図である。
図8図2のVIII−VIII断面を示す図であって、インテークマニホールド3の内部構成を示す模式断面図である。
図9図2のIX−IX断面を示す図であって、インテークマニホールド3の内部構成を示す模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下では、本発明の実施形態について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下で説明の形態は、本発明の一態様であって、本発明は、その本質的な構成を除き何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
【0045】
[実施形態]
1.多気筒エンジン1及び吸気装置2
本実施形態に係る多気筒エンジン1及び吸気装置2の概略構成及び配置形態について、図1を用い説明する。
【0046】
図1に示すように、多気筒エンジン1は、Z方向上側にシリンダヘッド1aが配置され、その下側にシリンダブロック1bが取り付けられている。なお、多気筒エンジン1では、図1の紙面に垂直な方向に複数の気筒が並んでいる。言い換えると、図1の紙面に垂直な方向が多気筒エンジン1の気筒列方向である。
【0047】
シリンダヘッド1aには、吸気装置2が取り付けられている。吸気装置2は、インテークマニホールド3と、インタークーラ4と、断熱部材5と、を備える。
【0048】
インテークマニホールド3は、金属材料からなる筒状体である金属筒体31と、樹脂材料からなる筒状体である樹脂筒体32と、樹脂筒体32のX方向右側に取り付けられた背面カバー33と、を有する。
【0049】
インタークーラ4は、インテークマニホールド3における樹脂筒体32の筒内方に収容されている。詳細な図示を省略しているが、インタークーラ4は、吸気の流れ方向に沿う複数の冷却フィンを有している。
【0050】
断熱部材5は、シリンダヘッド1aからインテークマニホールド3への熱伝達を抑えるために、シリンダヘッド1aとインテークマニホールド3の金属筒体31との間に介在されている。よって、インテークマニホールド3における吸気通路3aと多気筒エンジン1の吸気ポート1cとは、断熱部材5の開口部を通して連通されている。
【0051】
なお、インテークマニホールド3は、多気筒エンジン1のシリンダヘッド1aへの取り付け状態において、樹脂筒体32におけるインタークーラ4が収容された部分から、金属筒体31のシリンダヘッド1b側の端部に向けて、筒内底面が鉛直方向(Z方向)下側に暫時下がる状態となっている。よって、多気筒エンジン1の停止時において、インタークーラ4の表面で発生した凝縮水(結露により発生した水)が、インテークマニホールド3内に溜まらず、多気筒エンジン1の吸気ポート1cへと排出される。
【0052】
2.吸気装置2の詳細構成
吸気装置2の詳細構成について、図2及び図3を用い説明する。図2は、吸気装置2をZ方向上側より見た模式平面図であり、図3は、吸気装置2の構成部位を展開して表した模式展開図である。
【0053】
図2及び図3に示すように、樹脂筒体32における金属筒体31との接続側とは反対側の部分には、スロットルバルブ6が取り付けられている。スロットルバルブ6は、インテークマニホールド3への吸気流量の制御を行うためのバルブである。
【0054】
また、図2に示すように、インテークマニホールド3の金属筒体31には、EGR(Exhaust Gas Recirculation)パイプ14が設けられている。これにより、排気ガスの一部が、インテークマニホールド3の金属筒体31を通り多気筒エンジン1に還流される。
【0055】
金属筒体31には、EGRパイプ14が接続された部分からY方向の両側に向けて延伸するEGR分配パイプ31aと、EGR分配パイプ31aから枝分かれし、X方向の断熱部材5側に延伸する複数のEGR分枝パイプ31b,31c,31d,31e,31f,31gと、が一体に設けられている。本実施形態に係る金属筒体31では、EGR分配パイプ31aがEGR分配路として設けられている。
【0056】
ここで、EGR分枝パイプ31b,31c,31d,31e,31f,31gにより、還流される排気ガスは、インタークーラ4が収容された樹脂筒体32よりも吸気の流れの下流である金属筒体31に供給される。
【0057】
インテークマニホールド3の金属筒体31と断熱部材5とは、多気筒エンジン1のシリンダヘッド1a(図1を参照。)に対して、第1締結部材である7本のボルト7〜13により共締めされている。各ボルト7〜13は、矢印A〜Aで示すように、断熱部材5を厚み方向に挿通し、シリンダヘッド1aの吸気ポート1c周辺に螺結されている。
【0058】
インテークマニホールド3において、金属筒体31と樹脂筒体32とは、第2締結部材である8本のボルト34〜41(図2及び図3では、図示の都合上、4本のボルト34〜37だけを図示。)により互いに固定されている。
【0059】
図3に示すように、樹脂筒体32におけるX方向右側の端部においては、Y方向の長さの略半分が分割壁32cにより塞がれ、残り略半分が吸気通路32dとして開口されている。そして、樹脂筒体32における分割壁32c及び吸気通路32dをX方向右側から覆うように背面カバー33が接合されている。
【0060】
樹脂筒体32には、Y方向手前側の端部に3つの開口部32a,32b,32eが設けられている。この内、開口部32a,32bが設けられた部分には、スロットルバルブ6が取り付けられる。
【0061】
一方、Y方向からの側面視で矩形状に開けられた開口部32eからは、インタークーラ4が挿入される。樹脂筒体32とインタークーラ4とは、インタークーラ4のフランジ部4aが樹脂筒体32における開口部32eの周囲の側壁部に当接し、ボルト51〜54により互いに固定されている。
【0062】
図3に示すように、断熱部材5には、Y方向に並ぶ複数の開口部5a〜5lが設けられている。本実施形態では、多気筒エンジン1の一例として6気筒のディーゼルエンジンを採用している。そして、断熱部材5においては、多気筒エンジン1における各気筒に対して2つずつ開口部5a〜5b,5c〜5d,5e〜5f,5g〜5h,5i〜5j,5k〜5lが設けられている。
【0063】
ここで、図2及び図3に示すように、インテークマニホールド3においては、金属筒体31におけるY方向の幅が、樹脂筒体32におけるY方向の幅に比べて幅広となっている。
【0064】
3.吸気装置2における空気の流れ
吸気装置2における空気の流れについて、図4を用い説明する。なお、図4は、吸気装置2の内方における空気の流れを示す模式断面図である。
【0065】
図4に示すように、スロットルバルブ6を介して、開口部32a,32bから樹脂筒体32に導入された空気は、分割壁32cにより分割された吸気通路32dと吸気通路32fとに二分される。
【0066】
吸気通路32dと吸気通路32fとを流れてきた空気は、インタークーラ4を通り冷却される。図示を省略しているが、インタークーラ4内には、それぞれがX方向に沿う状態で配された複数のフィンが設けられており、空気は、複数のフィンの間を通過する。そして、この際にフィンを介して吸熱される。
【0067】
インタークーラ4を通過した空気は、樹脂筒体32内の吸気通路32gから金属筒体31内へと流れ込む。
【0068】
ここで、金属筒体31の内方には、それぞれがX方向に延伸し、互いの間に間隙をあけて配置された5つの仕切壁31h〜31lが設けられている。仕切壁31h〜31lの設置により、金属筒体31の内方は、6つの吸気通路31m〜31rに区画されている。ただし、6つの吸気通路31m〜31rについては、相互間が完全に仕切られているのではなく、一部で相互に連通する部分が設けられている。
【0069】
また、6つの吸気通路31m〜31rは、多気筒エンジン1の各気筒に対応しており、断熱部材5における2つずつ対をなす開口部5a〜5b,5c〜5d,5e〜5f,5g〜5h,5i〜5j,5k〜5lにも対応している。
【0070】
よって、吸気通路31m〜31rを通過した空気は、開口部5a〜5b,5c〜5d,5e〜5f,5g〜5h,5i〜5j,5k〜5lを通り、多気筒エンジン1における各気筒の吸気ポート1cへと供給される。
【0071】
4.金属筒体31の内方へのEGR分枝パイプ31b〜31gの開口箇所
金属筒体31の内方へのるEGR分枝パイプ31b〜31gの開口箇所について、図5を用い説明する。図5は、金属筒体31を樹脂筒体32との接合部側より見た模式正面図である。
【0072】
図5に示すように、金属筒体31の内方に対しては、互いに間隔を置いた状態で、EGR分枝パイプ31b〜31gがそれぞれ開口されている。各EGR分枝パイプ31b〜31gの開口は、それぞれ吸気通路31m〜31rのY方向略中央部分に配置されている。
【0073】
また、各EGR分枝パイプ31b〜31gの開口は、金属筒体31における筒軸方向(紙面に垂直な方向)の断熱部材5側に配置されている。
【0074】
5.インテークマニホールド3の内部構成
インテークマニホールド3の内部構成について、図6図9を用い説明する。図6図2のVI−VI断面を、図7図2のVII−VII断面を、図8図2のVIII−VIII断面を、図9図2のIX−IX断面を、それぞれ示す。
【0075】
先ず、図6に示すように、金属筒体31においては、吸気通路31oが、X方向の右側から左側にゆくのに従って、内方空間のZ方向高さが低くなる。言い換えると、金属筒体31の内方空間は、X方向右側における樹脂筒体32との接続部分から、X方向左側における断熱部材5との接続部分に向けて、開口断面積が漸減している。
【0076】
また、図6に示すように、金属筒体31において、EGR分配パイプ31aは、吸気通路31oに対して、金属筒体31の該部分の肉厚を挟んで隣接している。EGR分配パイプ31aと吸気通路31oとの間の部分も金属材料から構成されているので、EGR分配パイプ31a内を流通する排気ガスの熱は、吸気通路31o内を流通する空気によっても冷却される。
【0077】
なお、図6に示した構成については、吸気通路31m,31n,31p,31q,31rにおいても同様である。
【0078】
また、図6に示すように、金属筒体31と樹脂筒体32とは、Z方向の上下でボルト35,39の締結により固定されている。ここで、Z方向上側の締結に用いられているボルト35の長さは、下側の締結に用いられているボルト39の長さよりも短くなっている。ただし、上側の締結に用いられるボルト35の長さを、下側の締結に用いられているボルト39と同等の長さのものとすることもできる。
【0079】
また、ボルト35,39が挿通する長さについては、金属筒体31よりも樹脂筒体32の方が長く設定されている。これは、重量物であるインタークーラ4が収容される樹脂筒体32において、ボルト35,39に対する応力を小さく抑えるためである。
【0080】
なお、金属筒体31と樹脂筒体32とを固定する他のボルト34,36〜38,40〜41の各挿通箇所においても、同様である。
【0081】
次に、図7に示すように、EGR分配パイプ31aから枝分かれしたEGR分枝パイプ31cは、Z方向に沿って延伸するのではなく、Z方向に対してX方向左側に角度をもった状態で、斜め方向に延伸するよう形成されている。これにより、EGR分枝パイプ31cの開口をインタークーラ4から遠い位置とすることができる。これより、排気ガスが有する熱が、インタークーラ4及び当該インタークーラ4を通過する空気に伝達され難いようにすることができる。
【0082】
また、図7に示すように、EGR分枝パイプ31cを斜め方向に延伸させて吸気通路31nに合流させることにより、空気及び排気ガスの流れに乱れ(乱流)を生じ難くすることができる。
【0083】
また、図7に示すように、EGR分枝パイプ31cの延伸方向を延長した場合、金属筒体31における断熱部材5との接合側の開口に含まれる。即ち、EGR分枝パイプ31cの加工に際して、金属筒体31のX方向左側の開口からドリルの刃を侵入させることが可能である。よって、本実施形態に係る金属筒体31の構成では、製造が容易であり、製造コストの低減を図るのに優位である。
【0084】
なお、金属筒体31における他のEGR分枝パイプ31b,31d〜31gについても同様である。
【0085】
次に、図8及び図9に示すように、インテークマニホールド3を多気筒エンジン1のシリンダヘッド1aに取り付けるためのボルト9,10は、金属筒体31の内部空間側に配されている。ボルト9.10は、金属筒体31及び断熱部材5を挿通してシリンダヘッド1aにおける吸気ポート1cの周囲に螺結されている。
【0086】
なお、インテークマニホールド3をシリンダヘッド1aに取り付けるために用いられる他のボルト7〜8,11〜13についても同様である。
【0087】
次に、図8の矢印Bで指し示す部分のように、金属筒体31に設けられた仕切壁31jは、Z方向下部の一部がX方向右側に突出している(下凸部31s)。金属筒部31における仕切壁31jの下凸部31sは、先端部分が樹脂筒体32の内方へと侵入している。そして、下凸部31sの先端は、インタークーラ4のX方向左端部分に近接している。
【0088】
なお、金属筒体31に設けられた仕切壁31h,31lについても同様である。
【0089】
6.効果
本実施形態では、インテークマニホールド3における樹脂筒体32の筒内方にインタークーラ4を収容しているので、エンジンシステムの小型化、及び吸気系レイアウトの簡素化を図りながら、吸気冷却が可能である。
【0090】
また、本実施形態では、インテークマニホールド3を構成する部位の一部として、樹脂筒体32を用いているので、全体を金属材料から構成する場合に比べて、重量及び製造コストの低減を図ることができる。
【0091】
また、本実施形態では、インテークマニホールド3を構成する部位の一部として、金属筒体31を用い、当該金属筒体31を多気筒エンジン1のシリンダヘッド1aへの取り付け側に配設している。このため、インタークーラ4が収容されることにより重量増となっても、シリンダヘッド1aに対する高い支持剛性を確保することができる。
【0092】
また、本実施形態では、多気筒エンジン1のシリンダヘッド1aとインテークマニホールド3の金属筒体31との間に断熱部材5を介在させているので、シリンダヘッド1aからの熱がインテークマニホールド3に伝達されるのを抑制し、吸気の温度上昇を抑制することができる。
【0093】
従って、本実施形態に係る吸気装置2では、インテークマニホールド3にインタークーラ4を収容しながら重量の増加を抑えることができるとともに、多気筒エンジン1のシリンダヘッド1aへの取り付け部分での高い支持剛性を確保することができる。
【0094】
また、本実施形態では、金属筒体31と断熱部材5とが、シリンダヘッド1aに対して、第1締結部材であるボルト7〜13を用いて共締めされているので、ボルト7〜13の数を少なく抑えながら、シリンダヘッド1aに対する高い支持剛性を実現することができる。
【0095】
また、本実施形態では、インテークマニホールド3の金属筒体31には、当該金属筒体31の筒内方に対して排気ガスを還流させるためのEGR経路(EGR分配パイプ31a及びEGR分枝パイプ31b〜31g)が設けられているので、燃焼ガス温度の過度の上昇を抑えることで窒素酸化物(NOx)の発生を抑えることができるとともに、吸気時におけるポンピングロスの低減を図ることができる。
【0096】
また、本実施形態では、EGR分枝パイプ31b〜31gの開口をインタークーラ4が収容された樹脂筒体32よりも空気の流れの下流側の金属筒体31に設けているので、排気ガス中に含まれる固形物(煤など)がインタークーラ4を目詰まりさせることを防ぐことができる。
【0097】
また、本実施形態では、EGR分配パイプ31a及びEGR分枝パイプ31b〜31gが金属筒体31に設けられているので、部品点数を低減することが可能となり、また、吸気装置2及びその周辺のレイアウトの簡素化を図ることができる。
【0098】
また、本実施形態では、EGR分配パイプ31a及びEGR分枝パイプ31b〜31gの管壁が金属材料で構成されることになり、排気ガスの温度の低減を促進することができる。よって、排気ガスの容積を小さくすることができ、空気充填効率の低下やEGRによるNOx低減効果の目減りなどを抑制することができる。
【0099】
また、本実施形態では、樹脂筒体32に分割壁32cを設け、これにより吸気通路32dと吸気通路32fとの間を隔てているので、吸気の分配性をより優れたものとすることができる。さらに、樹脂筒体32への分割壁32cの設置により、樹脂筒体32の剛性を向上させることもできる。
【0100】
また、本実施形態では、樹脂筒体32における背面側(図3におけるX方向右側)に背面カバー33を取り付けているので、樹脂筒体32の剛性を更に向上させることができる。さらに、樹脂筒体32に対して、別体である背面カバー33を取り付けることにより、樹脂筒体32の構造を簡素化することができ、製造コストの低減を図ることが可能となる。
【0101】
また、本実施形態では、インテークマニホールド3の金属筒体31において、空気の流れの上流側から下流側(図6のX方向右側から左側)に向けて筒内方の開口断面積が漸減することとしているので、吸気ポート1cに流入する吸気流速を高くすることができる。よって、燃焼効率の上昇を図ることができる。
【0102】
また、本実施形態では、樹脂筒体32に比べて金属筒体31を幅広としているので、シリンダヘッド1aに対する取り付けにおいて、更に高い支持剛性を確保することができる。
【0103】
また、本実施形態では、金属筒体31と樹脂筒体32との取り付けにおいて、樹脂筒体32に対するボルト34〜41(第2締結部材)の挿通長さを、金属筒体31に対するボルト34〜41の挿通長さ(螺合の長さ)よりも長くしているので、金属筒体31に対して樹脂筒体32が低剛性であっても、金属筒体31と樹脂筒体32との取り付けに係る高い剛性を維持することができる。
【0104】
また、本実施形態では、樹脂筒体32におけるインタークーラ4が収容された部分から、金属筒体31におけるシリンダヘッド1a側の端部に向けて、筒内底面が鉛直方向(Z方向)下側に漸次下がる構成としているので、多気筒エンジン1の駆動を止めた場合にインタークーラ4で結露した場合にも、インテークマニホールド3内で凝縮水(結露により発生した水)が溜まることを抑えることができる。
【0105】
[変形例]
上記実施形態では、多気筒エンジンの一例として、6気筒のディーゼルエンジンを採用したが、本発明は、これに限定を受けるものではない。気筒数については、2気筒以上であればよく、エンジンの種類については、ガソリンエンジンを採用することもできる。
【0106】
また、上記実施形態では、インテークマニホールド3における金属筒体31及び樹脂筒体32を、ともに略矩形の横断面形状を有する筒状態としたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、全体として長円形の横断面形状を有する金属筒体や樹脂筒体を採用することもできる。
【0107】
また、上記実施形態では、金属筒体31における吸気通路31m〜31rの一部同士が繋がっている構成としたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、金属筒体31において、吸気通路31m〜31rの間を完全に仕切った構成とすることもできる。
【0108】
また、上記実施形態では、金属筒体31と樹脂筒体32とが、互いの開口縁同士を突き合せた状態で締結部材を以って固定された構成を採用したが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、金属筒体の底板部の少なくとも一部が樹脂筒体の底板部に一部重なるように構成してもよい。これにより、金属筒体と樹脂筒体との間の固定強度を大きくすることができる。
【0109】
また、上記実施形態では、金属筒体31と樹脂筒体32とを固定するために、第2締結部材として8本のボルト34〜41を用いることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、7本以下のボルトで固定することとしてもよいし、9本以上のボルトで固定することとしてもよい。
【0110】
また、金属筒体31と樹脂筒体32との接合に用いる第2締結部材としては、ボルト以外に、リベットを用いることも可能である。また、金属筒体31と樹脂筒体32との接合には、インサート成形により金属筒体と樹脂筒体とを一体化することも可能である。
【0111】
また、上記実施形態では、金属筒体31をシリンダヘッド1aに対して取り付けるための第1締結部材として、7本のボルト7〜13を用いることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、6本以下のボルトで取り付けることとしてもよいし、8本以上のボルトで取り付けることとしてもよい。
【0112】
また、上記実施形態では、金属筒体31を構成する金属材料、及び樹脂筒体32や背面カバー33を構成する樹脂材料については、特に言及しなかったが、種々の材料を採用することができる。例えば、樹脂筒体32や背面カバー33を構成する樹脂材料としては、ガラス繊維を混入させたナイロン系樹脂材料などを採用することができ、金属筒体31を構成する金属材料としては、アルミニウム合金などを採用することができる。
【0113】
また、上記実施形態では、EGR経路(EGR分配パイプ31aやEGR分枝パイプ31b〜31g)を、金属筒体31に一体形成することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。EGR分配パイプ31a及びEGR分枝パイプ31b〜31gの少なくとも一方を、金属筒体と別体とすることもできる。
【0114】
また、上記実施形態では、樹脂筒体32の背面側に分割壁32cを設け、吸気通路32dと吸気通路32fとの間を隔てることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、分割壁を設けないこととすることもできるし、逆に2つ以上の分割壁を設けて、3つ以上の吸気通路の間を隔てることもできる。
【符号の説明】
【0115】
1 多気筒エンジン
2 吸気装置
3 インテークマニホールド
4 インタークーラ
5 断熱部材
14 EGRパイプ
31 金属筒体
31a EGR分配パイプ
31b〜31g EGR分枝パイプ
31h〜31l 仕切壁
32 樹脂筒体
32c 分割壁
33 背面カバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2018年1月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インタークーラを収容し、多気筒エンジンのシリンダヘッドに取り付けられてなるインテークマニホールドを有するインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置において、
前記インテークマニホールドは、
樹脂材料からなる筒状体であって、筒内方に前記インタークーラを収容してなる樹脂筒体と、
金属材料からなる筒状体であって、一方の開口部が前記樹脂筒体の一方の開口部に接続されてなる金属筒体と、
を有し、
前記吸気装置は、
前記金属筒体における他方の開口部と前記多気筒エンジンのシリンダヘッドとの間に介挿されてなる断熱部材と、
前記金属筒体に接続され、当該金属筒体の筒内方に排気ガスを導入するためのEGRパイプと、
を備え
前記金属筒体は、前記EGRパイプと接続されるとともに、前記多気筒エンジンの気筒列方向に延び、前記多気筒エンジンの各気筒に前記排気ガスを分配するEGR分配路を有する、
インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置。
【請求項2】
請求項1記載のインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置であって、
前記金属筒体と前記断熱部材とは、前記多気筒エンジンのシリンダヘッドに対して、第1締結部材を用いて共締めされている、
インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置であって、
前記樹脂筒体には、複数の吸気通路が設けられており、当該複数の吸気通路の間を隔てる分割壁が形成されてなる、
インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置。
【請求項4】
請求項3記載のインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置であって、
前記インテークマニホールドは、前記樹脂筒体における前記他方の開口部の一部を塞ぐ状態で、前記樹脂筒体における前記他方の開口部の側に取り付けられてなる背面カバーをさらに有する、
インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4の何れか記載のインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置であって、
前記金属筒体は、縦断面において、前記一方の開口部から前記他方の開口部に向けて筒内方の開口断面積が漸減している、
インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5の何れか記載のインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置であって、
前記多気筒エンジンの気筒列方向において、前記金属筒体の幅は、前記樹脂筒体の幅に比べて広い、
インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6の何れか記載のインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置であって、
前記樹脂筒体と前記金属筒体とは、軸部を有する第2締結部材により締結されており、
前記第2締結部材の前記軸部の長手方向において、前記樹脂筒体に対して前記第2締結部材の前記軸部が挿通する長さは、前記金属筒体に対して前記第2締結部材の前記軸部が挿通する長さよりも長い、
インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7の何れか記載のインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置であって、
前記インテークマニホールドでは、前記樹脂筒体における前記インタークーラが収容された部分から、前記金属筒体における前記シリンダヘッドの側の端部に向けて、筒内底面が鉛直方向下側に漸次下がっている、
インタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
さらに、本態様に係るインタークーラ付き多気筒エンジンの吸気装置は、断熱部材とEGRパイプとを備える。前記断熱部材は、前記金属筒体における他方の開口部と前記多気筒エンジンのシリンダヘッドとの間に介挿されてなる。
そして、前記金属筒体は、前記EGRパイプと接続されるとともに、前記多気筒エンジンの気筒列方向に延び、前記多気筒エンジンの各気筒に前記排気ガスを分配するEGR分配路を有する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
また、上記態様では、多気筒エンジンのシリンダヘッドとインテークマニホールドの金属筒体との間に断熱部材を介在させているので、シリンダヘッドからの熱がインテークマニホールドに伝達されるのを抑制し、吸気の温度上昇を抑制することができる。
また、上記態様では、インテークマニホールドの金属筒体に、排気ガスが還流されるようになっているので、燃焼ガス温度の過度の上昇を抑えることで窒素酸化物(NOx)の発生を抑えることができるとともに、吸気時におけるポンピングロスの低減を図ることができる。
また、上記態様では、金属筒体がEGR分配路を有しているので、部品点数を低減することが可能となり、また、吸気装置及びその周辺のレイアウトの簡素化を図ることができる。
また、上記態様では、EGR分配路が金属材料で構成されることになり、排気ガスの温度の低減を促進することができる。よって、排気ガスの容積を小さくすることができ、空気充填効率の低下やEGRによるNOx低減効果の目減りなどを抑制することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】削除
【補正の内容】