(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-71668(P2018-71668A)
(43)【公開日】2018年5月10日
(54)【発明の名称】パイプ支持具
(51)【国際特許分類】
F16L 3/137 20060101AFI20180406BHJP
F16L 3/12 20060101ALI20180406BHJP
F16L 3/08 20060101ALI20180406BHJP
F16B 2/08 20060101ALI20180406BHJP
【FI】
F16L3/137
F16L3/12 B
F16L3/08 C
F16L3/08 D
F16B2/08 G
F16B2/08 E
F16B2/08 A
F16B2/08 U
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-212511(P2016-212511)
(22)【出願日】2016年10月31日
(71)【出願人】
【識別番号】593178409
【氏名又は名称】株式会社オーティス
(74)【代理人】
【識別番号】110002686
【氏名又は名称】協明国際特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100087664
【弁理士】
【氏名又は名称】中井 宏行
(72)【発明者】
【氏名】北村 昌司
【テーマコード(参考)】
3H023
3J022
【Fターム(参考)】
3H023AA05
3H023AC08
3H023AD08
3H023AD31
3J022DA11
3J022EA16
3J022EA42
3J022EB14
3J022EC22
3J022GB43
3J022GB45
3J022GB63
3J022GB75
(57)【要約】
【課題】施工や梱包、保管において取り扱いがしやすいパイプ支持具を提供する。
【解決手段】パイプ支持具1のバンド部10は、軟質帯状材11よりなるバンド本体11と、バンド本体11を、パイプ5を抱持、締め付けするように環状にした状態で固定可能とした留め部20とを有しており、固定部30は、その前端に、パイプ5の周方向に沿うように形成された、バンド保持部32を有する保持板部31を有しており、保持板部31はパイプ5に巻きつけたバンド部10をバンド保持部32で保持する構成とされ、その後端側には壁3に打設される打込み部43が設けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプを抱持、締め付けするバンド部と、該バンド部を前端側で保持し、後端側が壁に固定される固定部とを備えたパイプ支持具であって、
前記バンド部は、軟質帯状材よりなるバンド本体と、該バンド本体を、前記パイプを抱持、締め付けするように環状にした状態で固定可能とした留め部を有しており、
前記固定部は、その前端に、前記パイプの周方向に沿うように形成された、バンド保持部を有する保持板部を有しており、該保持板部は前記パイプに巻きつけた前記バンド部を前記バンド保持部で保持する構成とされ、その後端側には壁に打設される打込み部が設けられていることを特徴とするパイプ支持具。
【請求項2】
請求項1において、
前記留め部は、前記バンド本体の一端部に固着または一体成形されており、
前記バンド保持部は、前記保持板部における前記パイプの周方向に沿った両端部に開設されたバンド通し孔を有してなり、
前記バンド通し孔の両方に通したバンド本体の前記バンド通し孔間の部分が、前記保持板部と、前記バンド本体を巻きつけた前記パイプとの間に配されるようになっており、
前記バンド本体の一端部と他端部とが、前記留め部で固定されることを特徴とするパイプ支持具。
【請求項3】
請求項1において、
前記バンド保持部は、前記保持板部における前記パイプの周方向の両端部に開設されたバンド通し孔を有してなり、
前記バンド通し孔の一方には前記バンド本体の長手方向の一端部が挿通されて固定され、前記バンド通し孔の他方には前記パイプに巻きつけた前記バンド本体の長手方向の他端部が挿通され折り返されるようになっており、
折り返された前記バンド本体の他端部と、前記パイプに巻きつけた前記バンド本体の一部とが前記留め部で固定されることを特徴とするパイプ支持具。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項において、
前記固定部は、前記保持板部と、壁に固定される取付基部とを連結できる構成とされており、
前記固定部および前記取付基部のそれぞれは、相互に重合して固定具で固定される固定具挿通孔を有した板状取付部を備えており、固定具挿通孔のうちのすくなくとも一方が前後方向に長い長孔とされることを特徴とするパイプ支持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外壁などの構造物の表面に沿って上下方向等に配設される雨樋などのパイプを抱持して支持するパイプ支持具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のパイプ支持具は通例、たとえば特許文献1に記載されたもののように、ヒンジ部で開閉可能とした、金属板や樹脂版などの硬質帯状材よりなる環状のバンド部を有しており、このバンド部でパイプを抱持して支持するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−142288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、パイプにはさまざまな径のものがあるため、当然にその径におうじた径のバンド部が必要とされる。したがって従来では、パイプの大きさにおうじたバンド部を準備しなければならなかった。また、バンド部は硬質材料で形成され、かつ固定用の取付片部を延出したいびつな形状となっているため、施工や梱包、保管において取り扱いがしにくかった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮して提案されたもので、その目的は、施工や梱包、保管において取り扱いがしやすいパイプ支持具を提供することにある。また、1種のもので径が異なる種々のパイプに使用できるようにすることも、本発明の目的とされる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載のパイプ支持具は、パイプを抱持、締め付けするバンド部と、バンド部を前端側で保持し、後端側が壁に固定される固定部とを備えたパイプ支持具であって、バンド部は、軟質帯状材よりなるバンド本体と、バンド本体を、パイプを抱持、締め付けするように環状にした状態で固定可能とした留め部とを有しており、固定部は、その前端に、パイプの周方向に沿うように形成された、バンド保持部を有する保持板部を有しており、保持板部はパイプに巻きつけたバンド部をバンド保持部で保持する構成とされ、その後端側には壁に打設される打込み部が設けられていることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載のパイプ支持具は、留め部は、バンド部の一端部に固着または一体成形されており、バンド保持部は、保持板部におけるパイプの周方向に沿った両端部に開設されたバンド通し孔を有してなり、バンド通し孔の両方に通したバンド部のバンド通し孔間の部分が、保持板部と、バンド部を巻きつけたパイプとの間に配されるようになっており、バンド部の一端部と他端部とが、留め部で固定されることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載のパイプ支持具は、バンド保持部は、保持板部におけるパイプの周方向の両端部に開設されたバンド通し孔を有してなり、バンド通し孔の一方にはバンド部の長手方向の一端部が挿通されて固定され、バンド通し孔の他方にはパイプに巻きつけたバンド部の長手方向の他端部が挿通され折り返されるようになっており、折り返されたバンド部の他端部と、パイプに巻きつけたバンド部の一部とが留め部で固定されることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載のパイプ支持具は、固定部は、保持板部と、壁に固定される取付基部とを連結できる構成とされており、固定部および取付基部のそれぞれは、相互に重合して固定具で固定される固定具挿通孔を有した板状取付部を備えており、固定具挿通孔のうちのすくなくとも一方が前後方向に長い長孔とされることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載のパイプ支持具によれば、上述した構成となっているため、施工や梱包、保管において取り扱いがしやすくなる。また、現場での施工作業、特にパイプ抱持作業がしやすくなる。また、軟質帯状材でパイプを抱持する構成であるため、1種のパイプ支持具で種々の径のパイプに用いることができる。
【0011】
請求項2または3に記載のパイプ支持具によれば、上述した構成となっているため、パイプの全周を、バンド部と保持板部とでしっかりと抱持することができる。
【0012】
請求項4に記載のパイプ支持具によれば、上述した構成となっているため、パイプの出具合調整をすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態に係るパイプ支持具の説明図である。(a)は分解斜視図、(b)は取付状態を示す平面図である。
【
図2】留め部の他例を示す横断面図である。(a)は解除された状態を示す図で、(b)は固定された状態を示す図である。
【
図3】(a)(b)は、本発明の他の実施形態に係るパイプ支持具の取付手順を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態の説明における前後方向等の方向は、パイプ支持具1が取り付けられた状態を基準としている。
【0015】
本パイプ支持具1は、パイプ5を抱持、締め付けするバンド部10と、バンド部10を前端側で保持し、後端側が壁に固定される固定部30とを備えている。バンド部10は、軟質帯状材11よりなるバンド本体11と、バンド本体11を、パイプ5を抱持、締め付けするように環状にした状態で固定可能とした留め部20とを有している。また、固定部30は、その前端に、パイプ5の周方向に沿うように形成された、バンド保持部32を有する保持板部31を有している。保持板部31は、パイプ5に巻きつけたバンド部10をバンド保持部32で保持する構成とされ、その後端側には壁3に打設される打込み部43が設けられている。
【0016】
このパイプ支持具1は、竪樋やその他種々のパイプ5を取りつける際に用いられ、たとえば壁3などに上下方向に複数のものを設置して、それら複数のパイプ支持具1で上下方向に配するパイプ5を支持できるようになっている。
【0017】
なお、以下の2実施形態のパイプ支持具1はいずれも、固定部30は相互別体とされた、上記保持板部31と、壁3に固定される取付基部40とを有している。取付基部40は、壁3に添設される基板部41を有し、その後方にねじ部を有した打込み部43を備え、前方に保持板部31を固定するための長孔よりなる固定具挿通孔42aを有した板状取付部42を備えている。
【0018】
また、保持板部31は、バンド保持部32の中央より後方に延びた、2つの丸孔よりなる固定具挿通孔37aを有した板状取付部37を備えている。
【0019】
取付基部40の板状取付部42と、保持板部31の板状取付部37とは、それらを重合させて固定具挿通孔42a、37aどうしが重合して形成された挿通孔にボルト45を通し、ナット46で固定できるようになっており、長孔でパイプ5の出具合調整ができるようになっている。なお、出具合調整をするためには、取付基部40の板状取付部42に丸孔を設け、保持板部31の板状取付部37に長孔を設けた構成としてもよいし、両方に長孔を設けた構成としてもよい。
【0020】
ついで、
図1に示したパイプ支持具1について詳述する。
【0021】
図1(a)(b)に示すように、保持板部31のバンド保持部32はパイプ5の周方向に沿うように湾曲形状となっており、両端部には段差部33、33を介して、パイプ5に当接する当接部35、35を有している。段差部33にはバンド部10のバンド本体11を通すバンド通し孔34が開設されている。
【0022】
バンド部10は、バンド本体11が柔軟な樹脂材料あるいは薄板金属材料などの軟質帯状材で形成され、内面に長手方向に連続した凹凸よりなる係止部11aが形成されている。バンド本体11の一端には留め部20が一体に成形されている。この留め部20は、バンド挿通開口20aを有しており、内部には係止部11aが係止される係止受部(不図示)が形成されている。係止部11aと係止受部との係止構造は、バンド本体11を1点鎖線の矢印方向より留め部20のバンド挿通開口20aにいったん通すと、逆戻り(引き抜き)ができないようになっている。
【0023】
図1(a)(b)に示すように、バンド本体11の他端を保持板部31の前面に配されるように2つのバンド通し孔34に通し、パイプ5にバンド本体11を巻きつけるようにし、バンド本体11の他端を留め部20で留めることでパイプ5を抱持することができる。
【0024】
図1(b)に示すように、バンド通し孔34の両方に通したバンド部10(バンド本体11)のバンド通し孔34間の部分が、保持板部31と、バンド本体11を巻きつけたパイプ5との間に配される。つまり、パイプ5はその全周にバンド部10が巻きつけられてしっかりと抱持され、さらに当接部35に当接されてしっかりと固定される。
【0025】
このように、バンド部10のバンド本体11として軟質帯状材が用いてあるので、施工においてバンド部10の取り扱いがしやすく、パイプ固定作業を迅速に行うことができる。また、バンド本体11が軟質帯状材であるため、梱包、保管の際にはそのバンド本体11自体を折りたたんだり、丸めたりすればよく、工場出荷までの取り扱いもしやすい。
【0026】
また、パイプ5の施工後にバンド部10を取り替える場合には、バンド部10のバンド本体11を切断し新たなバンド部10を用いればよく、再取り付けも比較的簡単に行うことができる。
【0027】
さらに、軟質帯状材でバンド本体11を形成しているため、1種のパイプ支持具1で種々の径のパイプ5に用いることができ、製造手間、製造コストを低減化することができる。また、バンド本体11の長さが足りないような径のパイプ5を支持する場合でも、バンド本体11を長めのものに取り換えればよく、現場でも対応できるし、コスト的にもメリットが大きい。
【0028】
ついで、
図1に示した実施形態における留め部20の他の例について、
図2を参照しながら説明する。
【0029】
図2に示した留め部20は、ベース部22およびそのベース部22に略平行に配した支軸片23とよりなる本体部21と、挟着片25とを有してなり、バンド本体11とは別体とされている。
【0030】
ベース部22には、2つのバンド挿入孔22aが開設されている。また、ベース部22と支軸片23との間の折曲部24には、2つのバンド固定用孔24aが設けられ、それらの孔にバンド本体11の一端が固定されている。支軸片23の先端には支軸部23aが形成され、その支軸部23aに挟着片25が回動自在に取りつけられている。
【0031】
挟着片25は、操作バー25bと挟着部25aとを有した構成とされ、操作バー25bは、支軸片23から離れた状態(
図2(a)参照)と、支軸片23に近接した状態(
図2(b)参照)との間で回動自在となっている。挟着部25aは偏心構造とされ、
図2(a)の状態ではベース部22との間に隙間Sが形成されるが、
図2(b)の状態では挟着部25aの先端がベース部22を押圧するようにベース部22に近づく。
【0032】
バンド本体11の他端をベース部22のバンド挿入孔22aに
図2(a)のように通し、ベース部22の挟着片25側の面に重ね、その重ねた状態のバンド部10のバンド本体11を挟着部で押圧することでバンド部10を固定することができる。なお、バンド本体11の重合ずれが起きないように、バンド本体11の外面に相互に噛み合う連続凹凸を形成してもよい。
【0033】
このような留め部20を用いれば、バンド部10の取り付け、取り外しが簡単にできる。バンド本体11が劣化した場合でも、バンド部10のバンド本体11のみを取り替えればよい。
【0034】
つぎに、
図3を参照しながら、他の実施形態に係るパイプ支持具1について説明する。
【0035】
図3(a)(b)に示すように、保持板部31のバンド保持部32はパイプ5の周方向に沿うように湾曲形状となっており、その両端部にはバンド通し孔34が開設されている。なお、この保持板部31は、
図3に示すように、
図1のもののような段差部33は形成されていないことが望ましい。
【0036】
バンド部10は、柔軟な樹脂材料あるいは薄板金属材料などで形成されている。バンド本体11の一端はバンド保持部32のバンド通し孔34に挿通され、固定されている。また、バンド本体11には別体の留め部20が挿通されている。この留め部20は、
図3(b)の拡大図に示すように、2つのバンド挿通開口20aにバンド本体11が挿通されるようになっている。
【0037】
図3(a)(b)に示すように、バンド部10のバンド本体11の他端を他のバンド通し孔34に内側より通して、パイプ5にバンド本体11を巻きつけるようにし、他端を留め部20のバンド挿通開口20aに通し締め付けることでパイプ5を抱持することができる。
【0038】
図3のものは、バンド本体11はパイプ5の全周には巻きつけられないが、その代わりに湾曲形状のバンド保持部32でパイプ5の一部をしっかりと支持することができる。
【0039】
バンド部10がずれないように、バンド本体11の外側には相互に噛み合う連続凹凸を形成することが望ましい。また、留め部20には、衣料用ベルトや時計バンドのように、つく棒と小穴とによる係止構造を付加してもよい。
【符号の説明】
【0040】
1 パイプ支持具
3 壁
5 パイプ
10 バンド部
11 バンド本体(軟質帯状材)
11a 係止部
20 留め部
30 固定部
31 保持板部
32 バンド保持部
34 バンド通し孔
37 板状取付部
37a 固定具挿通孔
40 取付基部
41 基板部
42 板状取付部
42a 固定具挿通孔
43 打込み部
45 ボルト(固定具)
46 ナット(固定具)
【手続補正書】
【提出日】2017年10月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプを抱持、締め付けするバンド部と、該バンド部を前端側で保持し、後端側が壁に固定される固定部とを備えたパイプ支持具であって、
前記バンド部は、軟質帯状材よりなるバンド本体と、該バンド本体を、前記パイプを抱持、締め付けするように環状にした状態で固定可能とした留め部を有しており、
前記固定部は、その前端側に配した、前記パイプの後部において周方向に沿うように形成されたバンド保持部、および、該バンド保持部の中央より後方に延びた固定具挿通孔付きの板状取付部を有する保持板部と、
後端側に配した、壁に打設される打込み部、および、前記保持板部の板状取付部と相互に重合して固定具で連結、固定される板状取付部を有する取付基部とを備えており、
前記保持板部は、前記パイプに巻きつけた前記バンド部を前記バンド保持部で保持する構成とされていることを特徴とするパイプ支持具。
【請求項2】
請求項1において、
前記留め部は、前記バンド本体の一端部に固着または一体成形されており、
前記バンド保持部は、前記保持板部における前記パイプの周方向に沿った両端部に開設されたバンド通し孔を有してなり、
前記バンド通し孔の両方に通したバンド本体の前記バンド通し孔間の部分が、前記保持板部と、前記バンド本体を巻きつけた前記パイプとの間に配されるようになっており、
前記バンド本体の一端部と他端部とが、前記留め部で固定されることを特徴とするパイプ支持具。
【請求項3】
請求項1において、
前記バンド保持部は、前記保持板部における前記パイプの周方向の両端部に開設されたバンド通し孔を有してなり、
前記バンド通し孔の一方には前記バンド本体の長手方向の一端部が挿通されて固定され、前記バンド通し孔の他方には前記パイプに巻きつけた前記バンド本体の長手方向の他端部が挿通され折り返されるようになっており、
折り返された前記バンド本体の他端部と、前記パイプに巻きつけた前記バンド本体の一部とが前記留め部で固定されることを特徴とするパイプ支持具。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項において、
前記固定部および前記取付基部のそれぞれに設けた前記板状取付部の前記固定具挿通孔のうちのすくなくとも一方が前後方向に長い長孔とされることを特徴とするパイプ支持具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載のパイプ支持具は、パイプを抱持、締め付けするバンド部と、バンド部を前端側で保持し、後端側が壁に固定される固定部とを備えたパイプ支持具であって、バンド部は、軟質帯状材よりなるバンド本体と、バンド本体を、パイプを抱持、締め付けするように環状にした状態で固定可能とした留め部とを有しており、固定部は、その前
端側に配した、パイプの後部において周方向に沿うように形成されたバンド保持部、および、バンド保持部の中央より後方に延びた固定具挿通孔付きの板状取付部を有する保持板部と、後端側に配した、壁に打設される打込み部、および、保持板部の板状取付部と相互に重合して固定具で連結、固定される板状取付部を有する取付基部とを備えており、保持板部は、パイプに巻きつけたバンド部をバンド保持部で保持する構成とさ
れていることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
本パイプ支持具1は、パイプ5を抱持、締め付けするバンド部10と、バンド部10を前端側で保持し、後端側が壁に固定される固定部30とを備えている。バンド部10は、軟質帯状材11よりなるバンド本体11と、バンド本体11を、パイプ5を抱持、締め付けするように環状にした状態で固定可能とした留め部20とを有している。また、固定部30は、その前端に、パイプ5
の後部において周方向に沿うように形成された、バンド保持部32を有する保持板部31を有している。保持板部31は、パイプ5に巻きつけたバンド部10をバンド保持部32で保持する構成とされ、その後端側には壁3に打設される打込み部43が設けられている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
図3(a)(b)に示すように、保持板部31のバンド保持部32はパイプ5
の後部において周方向に沿うように湾曲形状となっており、その両端部にはバンド通し孔34が開設されている。なお、この保持板部31は、
図3に示すように、
図1のもののような段差部33は形成されていないことが望ましい。
【手続補正書】
【提出日】2017年12月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプを抱持、締め付けするバンド部と、該バンド部を前端側で保持し、後端側が壁に固定される固定部とを備えたパイプ支持具であって、
前記バンド部は、軟質帯状材よりなるバンド本体と、該バンド本体を、前記パイプを抱持、締め付けするように環状にした状態で固定可能とした留め部を有しており、
前記固定部は、その前端側に配した、前記パイプの後部において周方向に沿うように形成されたバンド保持部、および、該バンド保持部の中央より後方に延びた固定具挿通孔付きの板状取付部を有し略T字状をなした保持板部と、
後端側に配した、壁に打設される打込み部、および、前記保持板部の板状取付部と相互に重合して固定具で連結、固定される板状取付部を有する取付基部とを備えており、
前記保持板部は、前記パイプに巻きつけた前記バンド部を前記バンド保持部で保持する構成とされていることを特徴とするパイプ支持具。
【請求項2】
請求項1において、
前記留め部は、前記バンド本体の一端部に固着または一体成形されており、
前記バンド保持部は、前記保持板部における前記パイプの周方向に沿った両端部に開設されたバンド通し孔を有してなり、
前記バンド通し孔の両方に通したバンド本体の前記バンド通し孔間の部分が、前記保持板部と、前記バンド本体を巻きつけた前記パイプとの間に配されるようになっており、
前記バンド本体の一端部と他端部とが、前記留め部で固定されることを特徴とするパイプ支持具。
【請求項3】
請求項1において、
前記バンド保持部は、前記保持板部における前記パイプの周方向の両端部に開設されたバンド通し孔を有してなり、
前記バンド通し孔の一方には前記バンド本体の長手方向の一端部が挿通されて固定され、前記バンド通し孔の他方には前記パイプに巻きつけた前記バンド本体の長手方向の他端部が挿通され折り返されるようになっており、
折り返された前記バンド本体の他端部と、前記パイプに巻きつけた前記バンド本体の一部とが前記留め部で固定されることを特徴とするパイプ支持具。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項において、
前記固定部および前記取付基部のそれぞれに設けた前記板状取付部の前記固定具挿通孔のうちのすくなくとも一方が前後方向に長い長孔とされることを特徴とするパイプ支持具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載のパイプ支持具は、パイプを抱持、締め付けするバンド部と、バンド部を前端側で保持し、後端側が壁に固定される固定部とを備えたパイプ支持具であって、バンド部は、軟質帯状材よりなるバンド本体と、バンド本体を、パイプを抱持、締め付けするように環状にした状態で固定可能とした留め部とを有しており、固定部は、その前端側に配した、パイプの後部において周方向に沿うように形成されたバンド保持部、および、バンド保持部の中央より後方に延びた固定具挿通孔付きの板状取付部を
有し略T字状をなした保持板部と、後端側に配した、壁に打設される打込み部、および、保持板部の板状取付部と相互に重合して固定具で連結、固定される板状取付部を有する取付基部とを備えており、保持板部は、パイプに巻きつけたバンド部をバンド保持部で保持する構成とされていることを特徴とする。