【解決手段】液晶表示装置は、カラー画像を表示する第1表示パネルと、白黒画像を表示する第2表示パネルと、を含み、前記第1表示パネルは、第1基板と、前記第1基板より前記第2表示パネルに近い位置に配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に配置された第1液晶層と、前記第1基板と前記第1液晶層との間に配置された第1ブラックマトリクスと、を含み、前記第2表示パネルは、第3基板と、前記第3基板より前記第1表示パネルに近い位置に配置された第4基板と、前記第3基板と前記第4基板との間に配置された第2液晶層と、前記第3基板と前記第2液晶層との間に配置された第2ブラックマトリクスと、を含む。
前記第1表示パネルには、赤色の光を透過する赤色カラーフィルタと、緑色の光を透過する緑色カラーフィルタと、青色の光を透過する青色カラーフィルタと、が形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態について、図面を用いて以下に説明する。以下に示す各実施形態に係る液晶表示装置は、画像を表示する複数の表示パネルと、それぞれの表示パネルを駆動する複数の駆動回路(複数のソースドライバ、複数のゲートドライバ)と、それぞれの駆動回路を制御する複数のタイミングコントローラと、外部から入力される入力映像信号に対して画像処理を行い、それぞれのタイミングコントローラに画像データを出力する画像処理部と、複数の表示パネルに背面側から光を照射するバックライトと、を含んでいる。表示パネルの数は限定されず2枚以上であればよい。また複数の表示パネルは、観察者側から見て前後方向に互いに重ね合わされて配置されており、それぞれが画像を表示する。以下では、2枚の表示パネルを備える液晶表示装置LCDを例に挙げて説明する。
【0020】
図1は、本実施形態に係る液晶表示装置LCDの概略構成を示す斜視図である。
図1に示すように、液晶表示装置LCDは、観察者に近い位置(前側)に配置された表示パネルLCP1と、表示パネルLCP1より観察者から遠い位置(後側)に配置された表示パネルLCP2と、表示パネルLCP1及び表示パネルLCP2を貼り合わせる接着層SEFILと、表示パネルLCP2の背面側に配置されたバックライトBLと、表示面側から表示パネルLCP1及び表示パネルLCP2を覆うフロントシャーシFSとを含んでいる。
【0021】
図2は、本実施形態に係る液晶表示装置LCDの概略構成を模式的に示す図である。
図2に示すように、表示パネルLCP1は、第1ソースドライバSD1と第1ゲートドライバGD1とを含み、表示パネルLCP2は、第2ソースドライバSD2と第2ゲートドライバGD2とを含んでいる。また液晶表示装置LCDは、第1ソースドライバSD1及び第1ゲートドライバGD1を制御する第1タイミングコントローラTCON1と、第2ソースドライバSD2及び第2ゲートドライバGD2を制御する第2タイミングコントローラTCON2と、第1タイミングコントローラTCON1及び第2タイミングコントローラTCON2に画像データを出力する画像処理部IPUと、を含んでいる。例えば、表示パネルLCP1は入力映像信号に応じたカラー画像を第1画像表示領域DISP1に表示し、表示パネルLCP2は入力映像信号に応じた白黒画像を第2画像表示領域DISP2に表示する。画像処理部IPUは、外部のシステム(図示せず)から送信された入力映像信号Dataを受信し、周知の画像処理を実行した後、第1タイミングコントローラTCON1に第1画像データDAT1を出力し、第2タイミングコントローラTCON2に第2画像データDAT2を出力する。また画像処理部IPUは、第1タイミングコントローラTCON1及び第2タイミングコントローラTCON2に同期信号等の制御信号(
図2では省略)を出力する。第1画像データDAT1はカラー画像表示用の画像データであり、第2画像データDAT2は白黒画像表示用の画像データである。尚、表示パネルLCP1が白黒画像を第1画像表示領域DISP1に表示し、表示パネルLCP2がカラー画像を第2画像表示領域DISP2に表示してもよい。以下の実施形態1及び2では、表示パネルLCP1がカラー画像を表示し、表示パネルLCP2が白黒画像を表示する液晶表示装置LCDを例に挙げ、以下の実施形態3及び4では、表示パネルLCP1が白黒画像を表示し、表示パネルLCP2がカラー画像を表示する液晶表示装置LCDを例に挙げる。
【0022】
[実施形態1]
図3は実施形態1に係る表示パネルLCP1の概略構成を示す平面図であり、
図4は実施形態1に係る表示パネルLCP2の概略構成を示す平面図である。
図5は、
図3及び
図4の5−5´切断線における断面図である。
【0023】
図3及び
図5を用いて、表示パネルLCP1の概略構成について説明する。
図5に示すように、表示パネルLCP1は、バックライトBL側に配置された薄膜トランジスタ基板TFT1と、観察者側に配置され、薄膜トランジスタ基板TFT1に対向する対向基板CF1と、薄膜トランジスタ基板TFT1及び対向基板CF1の間に配置された液晶層LC1と、を含んでいる。表示パネルLCP1のバックライトBL側には偏光板POL2が配置されており、観察者側には偏光板POL1が配置されている。
【0024】
薄膜トランジスタ基板TFT1には、
図3に示すように、第1方向(例えば列方向)に延在する複数のソース線SLと、第1方向とは異なる第2方向(例えば行方向)に延在する複数のゲート線GLとが形成され、複数のソース線SLと複数のゲート線GLとのそれぞれの交差部近傍に薄膜トランジスタTFTが形成されている。表示パネルLCP1を平面的に見て、隣り合う2本のソース線SLと隣り合う2本のゲート線GLとにより囲まれる領域が1つの画素PIX1として規定され、該画素PIX1がマトリクス状(行方向及び列方向)に複数配置されている。複数のソース線SLは、行方向に等間隔で配置されており、複数のゲート線GLは、列方向に等間隔で配置されている。薄膜トランジスタ基板TFT1には、画素PIX1ごとに画素電極PXが形成されており、複数の画素PIX1に共通する1つの共通電極CT(
図8参照)が形成されている。薄膜トランジスタTFTを構成するソース電極はソース線SLに電気的に接続され、ドレイン電極DD(
図7参照)はコンタクトホールを介して画素電極PXに電気的に接続され、ゲート電極はゲート線GLに電気的に接続されている。
【0025】
図5に示すように、対向基板CF1には、光を透過する光透過部と、光の透過を遮断するブラックマトリクスBM1(遮光部)とが形成されている。光透過部には、各画素PIX1に対応して複数のカラーフィルタFIL(着色層)が形成されている。各カラーフィルタFILはブラックマトリクスBM1(遮光部)で囲まれており、例えば矩形状に形成されている。また、複数のカラーフィルタFILは、赤色(R色)の材料で形成され、赤色の光を透過する赤色カラーフィルタFILR(赤色層)と、緑色(G色)の材料で形成され、緑色の光を透過する緑色カラーフィルタFILG(緑色層)と、青色(B色)の材料で形成され、青色の光を透過する青色カラーフィルタFILB(青色層)と、を含んでいる(
図8参照)。赤色カラーフィルタFILR、緑色カラーフィルタFILG、及び青色カラーフィルタFILBは、行方向にこの順に繰り返し配列され、同一色のカラーフィルタFILが列方向に配列され、行方向及び列方向に隣り合うカラーフィルタFILの境界部分にブラックマトリクスBM1が形成されている。各カラーフィルタFILに対応して、複数の画素PIX1は、
図3に示すように、赤色カラーフィルタFILRに対応する赤色画素PIXRと、緑色カラーフィルタFILGに対応する緑色画素PIXGと、青色カラーフィルタFILBに対応する青色画素PIXBと、を含んでいる。表示パネルLCP1では、赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、青色画素PIXBが行方向にこの順に繰り返し配列されており、列方向には同一色の画素PIX1が配列されている。尚、複数の画素PIX1は、黄色カラーフィルタに対応する黄色画素や、カラーフィルタが形成されない白色画素を含んでもよい。
【0026】
第1タイミングコントローラTCON1は、周知の構成を備えている。例えば第1タイミングコントローラTCON1は、画像処理部IPUから出力される第1画像データDAT1と第1制御信号CS1(クロック信号、垂直同期信号、水平同期信号等)とに基づいて、第1画像データDA1と、第1ソースドライバSD1及び第1ゲートドライバGD1の駆動を制御するための各種タイミング信号(データスタートパルスDSP1、データクロックDCK1、ゲートスタートパルスGSP1、ゲートクロックGCK1)とを生成する(
図3参照)。第1タイミングコントローラTCON1は、第1画像データDA1と、データスタートパルスDSP1と、データクロックDCK1とを第1ソースドライバSD1に出力し、ゲートスタートパルスGSP1とゲートクロックGCK1とを第1ゲートドライバGD1に出力する。
【0027】
第1ソースドライバSD1は、データスタートパルスDSP1及びデータクロックDCK1に基づいて、第1画像データDA1に応じたデータ信号(データ電圧)をソース線SLに出力する。第1ゲートドライバGD1は、ゲートスタートパルスGSP1及びゲートクロックGCK1に基づいて、ゲート信号(ゲート電圧)をゲート線GLに出力する。
【0028】
各ソース線SLには、第1ソースドライバSD1からデータ電圧が供給され、各ゲート線GLには、第1ゲートドライバGD1からゲート電圧が供給される。共通電極CTには、コモンドライバ(図示せず)から共通電圧Vcomが供給される。ゲート電圧(ゲートオン電圧)がゲート線GLに供給されると、ゲート線GLに接続された薄膜トランジスタTFTがオンし、薄膜トランジスタTFTに接続されたソース線SLを介して、データ電圧が画素電極PXに供給される。画素電極PXに供給されたデータ電圧と、共通電極CTに供給された共通電圧Vcomとの差により電界が生じる。この電界により液晶を駆動してバックライトBLの光の透過率を制御することによって画像表示を行う。表示パネルLCP1では、赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、青色画素PIXBそれぞれの画素電極PXに接続されたソース線SLに、所望のデータ電圧を供給することにより、カラー画像表示が行われる。
【0029】
次に、
図4及び
図5を用いて、表示パネルLCP2の構成について説明する。
図5に示すように、表示パネルLCP2は、バックライトBL側に配置された薄膜トランジスタ基板TFT2と、観察者側に配置され、薄膜トランジスタ基板TFT2に対向する対向基板CF2と、薄膜トランジスタ基板TFT2及び対向基板CF2の間に配置された液晶層LC2と、を含んでいる。表示パネルLCP2のバックライトBL側には偏光板POL4が配置されており、観察者側には偏光板POL3が配置されている。表示パネルLCP1の偏光板POL2と、表示パネルLCP2の偏光板POL3との間には、接着層SEFILが配置されている。
【0030】
薄膜トランジスタ基板TFT2には、
図4に示すように、列方向に延在する複数のソース線SLと、行方向に延在する複数のゲート線GLとが形成され、複数のソース線SLと複数のゲート線GLとのそれぞれの交差部近傍に薄膜トランジスタTFTが形成されている。表示パネルLCP2を平面的に見て、隣り合う2本のソース線SLと隣り合う2本のゲート線GLとにより囲まれる領域が1つの画素PIX2として規定され、該画素PIX2がマトリクス状(行方向及び列方向)に複数配置されている。複数のゲート線GLは、列方向に等間隔で配置されている。薄膜トランジスタ基板TFT2には、画素PIX2ごとに画素電極PXが形成されており、複数の画素PIX2に共通する1つの共通電極CT(
図8参照)が形成されている。薄膜トランジスタTFTを構成するソース電極はソース線SLに電気的に接続され、ドレイン電極DD(
図7参照)はコンタクトホールを介して画素電極PXに電気的に接続され、ゲート電極はゲート線GLに電気的に接続されている。また、薄膜トランジスタ基板TFT2には、平面視でソース線SLに重なるようにブラックマトリクスBM2(遮光部)が形成されている。
【0031】
対向基板CF2には、光を透過する光透過部が形成されている。光透過部には、カラーフィルタFIL(着色層)が形成されていない。また、
図5に示すように、対向基板CF2には、ブラックマトリクス(遮光部)は形成されておらず、例えばオーバーコート膜OCが形成されている。
【0032】
第2タイミングコントローラTCON2は、周知の構成を備えている。例えば第2タイミングコントローラTCON2は、画像処理部IPUから出力される第2画像データDAT2と第2制御信号CS2(クロック信号、垂直同期信号、水平同期信号等)とに基づいて、第2画像データDA2と、第2ソースドライバSD2及び第2ゲートドライバGD2の駆動を制御するための各種タイミング信号(データスタートパルスDSP2、データクロックDCK2、ゲートスタートパルスGSP2、ゲートクロックGCK2)とを生成する(
図4参照)。第2タイミングコントローラTCON2は、第2画像データDA2と、データスタートパルスDSP2と、データクロックDCK2とを第2ソースドライバSD2に出力し、ゲートスタートパルスGSP2とゲートクロックGCK2とを第2ゲートドライバGD2に出力する。
【0033】
第2ソースドライバSD2は、データスタートパルスDSP2及びデータクロックDCK2に基づいて、第2画像データDA2に応じたデータ電圧をソース線SLに出力する。第2ゲートドライバGD2は、ゲートスタートパルスGSP2及びゲートクロックGCK2に基づいて、ゲート電圧をゲート線GLに出力する。
【0034】
各ソース線SLには、第2ソースドライバSD2からデータ電圧が供給され、各ゲート線GLには、第2ゲートドライバGD2からゲート電圧が供給される。共通電極CTには、コモンドライバから共通電圧Vcomが供給される。ゲート電圧(ゲートオン電圧)がゲート線GLに供給されると、ゲート線GLに接続された薄膜トランジスタTFTがオンし、薄膜トランジスタTFTに接続されたソース線SLを介して、データ電圧が画素電極PXに供給される。画素電極PXに供給されたデータ電圧と、共通電極CTに供給された共通電圧Vcomとの差により電界が生じる。この電界により液晶を駆動してバックライトBLの光の透過率を制御することによって画像表示を行う。表示パネルLCP2では、白黒画像表示が行われる。
【0035】
液晶表示装置LCDでは、表示パネルLCP1の単位面積当たりの画素PIX1の数と、表示パネルLCP2の単位面積当たりの画素PIX2の数とが同一となっており、表示パネルLCP1及び表示パネルLCP2は互いに同一の解像度を有している。表示パネルLCP1の対向基板CF1に形成されるブラックマトリクスBM1と、表示パネルLCP2の薄膜トランジスタ基板TFT2に形成されるブラックマトリクスBM2とは、平面視で互いに重なっている。
【0036】
図6は、平面視で互いに重なり合う、表示パネルLCP1の画素PIX1と、表示パネルLCP2の画素PIX2との関係を示す平面図であり、
図7は、
図6に対応する画素PIX1、PIX2の具体的な構成を示す平面図である。
図6に示す例では、平面視で互いに重なり合う、表示パネルLCP1の1個の赤色画素PIXR、1個の緑色画素PIXG及び1個の青色画素PIXBと、表示パネルLCP2の3個の画素PIX2とを示している。表示パネルLCP1の各画素PIX1と表示パネルLCP2の各画素PIX2とは、同一の面積を有している。尚、
図6には、共通電極CTに接続される共通配線CLと、液晶容量CLCとを示している。また
図7には、薄膜トランジスタTFTを構成する半導体層SIとドレイン電極DDとを示している。
図7に示すように、画素電極PXにスリットが形成されてもよい。
【0037】
図8は、
図7の8−8´切断線における断面図である。
図8を用いて画素PIX1、PIX2の断面構造について説明する。
【0038】
表示パネルLCP1の画素PIX1を構成する薄膜トランジスタ基板TFT1(
図5)では、透明基板SUB2(ガラス基板)(第2基板)上にゲート線GL(
図7参照)が形成されており、ゲート線GLを覆うようにゲート絶縁膜GSNが形成されている。ゲート絶縁膜GSN上にソース線SLが形成されており、ソース線SLを覆うように保護膜PAS及び有機膜OPASが形成されており、有機膜OPAS上に共通電極CTが形成されており、共通電極CTを覆うように保護膜UPASが形成されている。保護膜UPAS上に画素電極PXが形成されており、画素電極PXを覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。ソース線SLは行方向に等間隔に配置されている。対向基板CF1(
図5)では、透明基板SUB1(ガラス基板)(第1基板)上に、ブラックマトリクスBM1及びカラーフィルタFIL(赤色カラーフィルタFILR、緑色カラーフィルタFILG、及び青色カラーフィルタFILB)が形成されている。カラーフィルタFILの表面にはオーバーコート膜OCが被覆されており、オーバーコート膜OC上に配向膜(図示せず)が形成されている。
【0039】
表示パネルLCP2の画素PIX2を構成する薄膜トランジスタ基板TFT2(
図5)では、透明基板SUB4(第3基板)上にゲート線GL(
図7参照)が形成されており、ゲート線GLを覆うようにゲート絶縁膜GSNが形成されている。ゲート絶縁膜GSN上にソース線SLが形成されており、ソース線SLを覆うように保護膜PASが形成されている。保護膜PAS上には、平面視でソース線SLに重なるようにブラックマトリクスBM2が形成されており、保護膜PAS及びブラックマトリクスBM2を覆うように有機膜OPASが形成されている。有機膜OPAS上に共通電極CTが形成されており、共通電極CTを覆うように保護膜UPASが形成されている。保護膜UPAS上に画素電極PXが形成されており、画素電極PXを覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。ソース線SLは行方向に等間隔に配置されている。対向基板CF2(
図5)では、透明基板SUB3(第4基板)上にオーバーコート膜OCが被覆されており、オーバーコート膜OC上に配向膜(図示せず)が形成されている。
【0040】
表示パネルLCP1のブラックマトリクスBM1及びソース線SLと、表示パネルLCP2のブラックマトリクスBM2及びソース線SLとは、平面視で互いに重なるように配置されている。また、ブラックマトリクスBM1は、表示パネルLCP1の液晶層LC1及び表示パネルLCP2の液晶層LC2より観察者側に配置されており、ブラックマトリクスBM2は、表示パネルLCP1の液晶層LC1及び表示パネルLCP2の液晶層LC2より背面側に配置されている。すなわち、液晶表示装置LCDでは、ブラックマトリクスBM1とブラックマトリクスBM2との間に、液晶層LC1及び液晶層LC2が配置されている。
【0041】
ここで、実施形態1に係る液晶表示装置LCDにおける混色の低減効果について説明する。
【0042】
図9は、比較例に係る液晶表示装置における画像表示の一例を示す模式図である。比較例に係る液晶表示装置は、1枚のカラー画像表示用の表示パネルLCPを備えている。
図9では、緑色の単色画像を表示する場合の画素の様子を示している。緑色画像を表示する場合、
図9(a)に示すように、緑色画素PIXGに対応する液晶層LCがオン状態になり、赤色画素PIXR及び青色画素PIXBに対応する液晶層LCがオフ状態になる。この構成において、例えば、薄膜トランジスタ基板及び対向基板の位置ずれが生じた場合、
図9(b)に示すように、バックライト光の(A)方向の光が、緑色画素PIXGの液晶層LCを通過した後、赤色カラーフィルタFILRを通過し、漏れ光として観察者側に出射される。これにより、観察者が(A)方向に対向する方向に表示画面を見た場合に、赤味を帯びた緑色画像が視認される。
【0043】
図10は、実施形態1に係る液晶表示装置LCDにおける画像表示の一例を示す模式図である。同様に緑色画像を表示する場合、
図10(a)に示すように、緑色画素PIXGに対応する液晶層LC1、LC2がオン状態になり、赤色画素PIXR及び青色画素PIXBに対応する液晶層LC1、LC2がオフ状態になる。尚、
図10において、バックライト光の(A)方向の光は、比較例で示した
図9のバックライト光の(A)方向の光と同じ方向の光を示している。また、バックライト光の(B)方向の光は、表示パネルLCP2に対する角度が、(A)方向の角度θより大きい光を示している。実施形態1に係る液晶表示装置LCDでは、
図10(b)に示すように、バックライト光の(A)方向の光は、表示パネルLCP2のブラックマトリクスBM2で遮光され、観察者側に出射されない。またバックライト光の(B)方向の光は、緑色画素PIXGに重畳する表示パネルLCP2の画素PIX2のオン状態の液晶層LC2と、表示パネルLCP1の緑色画素PIXGのオン状態の液晶層LC1とを通過した後、表示パネルLCP1のブラックマトリクスBM1で遮光され、観察者側に出射されない。また、表示パネルLCP2に対して上記角度θより小さい角度の光は、緑色画素PIXGに重畳する表示パネルLCP2の画素PIX2に隣接する画素PIX2の液晶層LC2がオフ状態のため偏光板POL4とクロスニコルの配置となる偏光板POL3により遮断され、観察者側に出射されない。さらに、上記(A)方向の角度から上記(B)方向の角度までの間の角度の光は、オン状態の液晶層LC1、LC2に隣接する赤色画素PIXRのオフ状態の液晶層LC1、LC2により遮断されるため観察者側に出射されない。そして、表示パネルLCP2に対して上記(B)方向の光の角度より大きい角度の光は、緑色画素PIXGのオン状態の液晶層LC1、LC2を通過した後、緑色カラーフィルタFILGを通過して本来の表示光として観察者側に出射される。
【0044】
このように、実施形態1に係る液晶表示装置LCDでは、液晶層LC1及び液晶層LC2を挟み込むように、ブラックマトリクスBM1及びブラックマトリクスBM2を配置することにより、混色の原因になり得る、特に小さい角度θで表示パネルに入射される光の進行を遮断することができる。よって、隣接画素からの光漏れを抑えることができるため、混色を抑えることができる。また、上記光漏れを抑えるためにブラックマトリクスBM1、BM2の幅を大きくする必要がないため、画素の開口率の低下を抑えることもできる。
【0045】
図11は、表示パネルLCP1及び表示パネルLCP2のドライバの構成を示す図である。表示パネルLCP1には、それぞれにソースドライバIC(SIC)が実装された6個のTCP(Tape Carrier Package)が接続されており、各TCPがソースプリント基板SKIBに接続されている。同様に、表示パネルLCP2には、それぞれにソースドライバIC(SIC)が実装された6個のTCPが接続されており、各TCPがソースプリント基板SKIBに接続されている。また、表示パネルLCP1及び表示パネルLCP2には、それぞれ4個のゲートドライバICが搭載されている。
【0046】
[実施形態2]
本発明の実施形態2について、図面を用いて以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1において示した構成要素と構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。また、実施形態1において定義した用語については特に断らない限り本実施形態においてもその定義に則って用いるものとする。なお、後述の各実施形態についても同様である。
【0047】
図12は実施形態2に係る表示パネルLCP1の概略構成を示す平面図であり、
図13は実施形態2に係る表示パネルLCP2の概略構成を示す平面図である。
【0048】
図12に示すように、実施形態2に係る表示パネルLCP1の構成は、実施形態1に係る表示パネルLCP1の構成(
図2参照)と同一である。一方、実施形態2に係る表示パネルLCP2は、単位面積当たりの画素PIX2の数が、表示パネルLCP1の単位面積当たりの画素PIX1の数より少なくなるように構成されている。例えば、
図12及び
図13に示すように、表示パネルLCP1の3個の画素PIX1(赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、青色画素PIXB)と、表示パネルLCP2の1個の画素PIX2とが、平面視で互いに重畳するように構成されている。
【0049】
図14は、互いに重なり合う、表示パネルLCP1の画素PIX1と、表示パネルLCP2の画素PIX2との関係を示す平面図であり、
図15は、
図14に対応する画素PIX1、PIX2の具体的な構成を示す平面図である。
図14に示す例では、表示パネルLCP1の1個の赤色画素PIXR、1個の緑色画素PIXG及び1個の青色画素PIXBと、表示パネルLCP2の1個の画素PIX2とが平面視で互いに重なり合うように配置されている。表示パネルLCP1の各画素PIX1の面積(大きさ)が互いに等しい場合、表示パネルLCP2の1個の画素PIX2の面積は、表示パネルLCP1の1個の画素PIX1の面積の3倍となっている。また1個の画素PIX2の面積は、1個の赤色画素PIXRの面積と1個の緑色画素PIXGの面積と1個の青色画素PIXBの面積とを合計した面積に等しなっている。
【0050】
図16は、
図15の16−16´切断線における断面図である。表示パネルLCP1の画素PIX1の断面構造は、実施形態1に係る表示パネルLCP1の画素PIX1の断面構造と同一である。表示パネルLCP2の画素PIX2の断面構造は、実施形態1に係る表示パネルLCP2の画素PIX2の断面構造と比較して、ソース線SLの数が少なくなっている。また、ブラックマトリクスBM2は、平面視で表示パネルLCP1の赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、及び青色画素PIXBの境界に重畳する位置に配置されている。このため、ブラックマトリクスBM2は、平面視で、隣り合う画素PIX2の境界と、各画素PIX2に対応する画素電極PXに重畳するように配置されている。すなわち、ブラックマトリクスBM2における列方向に延在する部分と、表示パネルLCP1のソース線SLと、ブラックマトリクスBM1における列方向に延在する部分とは、平面視で互いに重畳するように配置されている。
【0051】
図17は、実施形態2に係る液晶表示装置LCDにおける画像表示の一例を示す模式図である。実施形態2に構成においても、実施形態1の構成(
図10参照)と同様に、液晶層LC1及び液晶層LC2を挟み込むように、ブラックマトリクスBM1とブラックマトリクスBM2とを配置することにより、混色の原因になり得る、特に小さい角度θで表示パネルに入射される光の進行を遮断することができる。よって、隣接画素からの光漏れを抑えることができるため、混色を抑えることができる。また、上記光漏れを抑えるためにブラックマトリクスBM1、BM2の幅を大きくする必要がないため、開口率の低下を抑えることもできる。
【0052】
図18は、表示パネルLCP1及び表示パネルLCP2のドライバの構成を示す図である。表示パネルLCP1には、ソースドライバIC(SIC)が6個実装されており、表示パネルLCP2には、ソースドライバIC(SIC)が3個実装されている。よって、表示パネルLCP1と比較して、表示パネルLCP2のソースドライバICの数を削減することができるため、液晶表示装置LCDのコストを低減することができる。
【0053】
[実施形態3]
図19は実施形態3に係る表示パネルLCP1の概略構成を示す平面図であり、
図20は実施形態3に係る表示パネルLCP2の概略構成を示す平面図である。
図21は、
図19及び
図20の21−21´切断線における断面図である。
【0054】
実施形態3に係る液晶表示装置LCDでは、観察者から遠い位置に配置された表示パネルLCP2がカラー画像を表示し、観察者に近い位置に配置された表示パネルLCP1が白黒画像を表示する。具体的には、表示パネルLCP2は、赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、青色画素PIXBを含み、カラー画像を表示する。表示パネルLCP1の単位面積当たりの画素PIX1の数と、表示パネルLCP2の単位面積当たりの画素PIX2の数とが同一となっており、表示パネルLCP1及び表示パネルLCP2は互いに同一の解像度を有している。
【0055】
図21に示すように、表示パネルLCP1の対向基板CF1には、光を透過する光透過部と、光の透過を遮断するブラックマトリクスBM1とが形成されている。光透過部には、カラーフィルタFILは形成されていない。表示パネルLCP2の薄膜トランジスタ基板TFT2には、ブラックマトリクスBM2と、赤色カラーフィルタFILRと緑色カラーフィルタFILGと青色カラーフィルタFILBとが形成されている。また表示パネルLCP2の対向基板CF2には、ブラックマトリクス及びカラーフィルタFILは形成されておらず、例えばオーバーコート膜OCが形成されている。
【0056】
図22は、互いに重なり合う、表示パネルLCP1の画素PIX1と、表示パネルLCP2の画素PIX2との関係を示す平面図であり、
図23は、
図22に対応する画素PIX1、PIX2の具体的な構成を示す平面図である。
図24は、
図23の24−24´切断線における断面図である。
図24を用いて画素PIX1、PIX2の断面構造について説明する。
【0057】
表示パネルLCP1の画素PIX1を構成する薄膜トランジスタ基板TFT1では、透明基板SUB2(ガラス基板)上にゲート線GL(
図23参照)が形成されており、ゲート線GLを覆うようにゲート絶縁膜GSNが形成されている。ゲート絶縁膜GSN上にソース線SLが形成されており、ソース線SLを覆うように保護膜PAS及び有機膜OPASが形成されており、有機膜OPAS上に共通電極CTが形成されており、共通電極CTを覆うように保護膜UPASが形成されている。保護膜UPAS上に画素電極PXが形成されており、画素電極PXを覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。対向基板CF1では、透明基板SUB1(ガラス基板)上に、ブラックマトリクスBM1が形成されており、ブラックマトリクスBM1で囲まれた領域には、カラーフィルタ(着色層)は形成されておらず、例えばオーバーコート膜OCが形成されている。ブラックマトリクスBM1は、透明基板SUB1のうちの表示パネルLCP2側を向く面に積層されている。
【0058】
表示パネルLCP2の画素PIX2を構成する薄膜トランジスタ基板TFT2では、透明基板SUB4上にゲート線GL(
図23参照)が形成されており、ゲート線GLを覆うようにゲート絶縁膜GSNが形成されている。ゲート絶縁膜GSN上にソース線SLが形成されており、ソース線SLを覆うように保護膜PASが形成されている。保護膜PAS上には、平面視でソース線SLに重なるようにブラックマトリクスBM2が形成されており、ブラックマトリクスBM2で囲まれた領域(光透過部)にカラーフィルタFIL(赤色カラーフィルタFILR、緑色カラーフィルタFILG、及び青色カラーフィルタFILB)が形成されている。ブラックマトリクスBM2は、透明基板SUB4のうちの表示パネルLCP1側を向く面に積層されている。これらを覆うように有機膜OPASが形成されており、有機膜OPAS上に共通電極CTが形成されており、共通電極CTを覆うように保護膜UPASが形成されている。保護膜UPAS上に画素電極PXが形成されており、画素電極PXを覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。対向基板CF2では、透明基板SUB3上にオーバーコート膜OCが被覆されており、オーバーコート膜OC上に配向膜(図示せず)が形成されている。
【0059】
図25は、実施形態3に係る液晶表示装置LCDにおける画像表示の一例を示す模式図である。実施形態3の構成によれば、バックライト光の(A)方向の光は、表示パネルLCP2のブラックマトリクスBM2で遮光され、観察者側に出射されない。また、ブラックマトリクスBM2及びカラーフィルタFILを同一の薄膜トランジスタ基板TFT2上に形成しているため、薄膜トランジスタ基板及び対向基板の位置ずれによる光漏れの影響を抑えることができる。例えばバックライト光の(C)方向の光漏れを確実に遮光することができる。よって、実施形態1と同様に、混色を抑えることができる。尚、ブラックマトリクスBM2の幅を、ブラックマトリクスBM1の幅より狭くすることもできる。
【0060】
以上のように、本実施形態3に係る液晶表示装置LCDは、カラー画像を表示する表示パネルLCP2(第1表示パネル)と、白黒画像を表示する表示パネルLCP1(第2表示パネル)と、を含み、表示パネルLCP2は、透明基板SUB4(第1基板)と、透明基板SUB4より表示パネルLCP1に近い位置に配置された透明基板SUB3(第2基板)と、透明基板SUB4と透明基板SUB3との間に配置された液晶層LC2(第1液晶層)と、透明基板SUB4と液晶層LC2との間に配置されたブラックマトリクスBM2(第1ブラックマトリクス)と、を含み、表示パネルLCP1は、透明基板SUB1(第3基板)と、透明基板SUB1より表示パネルLCP2に近い位置に配置された透明基板SUB2(第4基板)と、透明基板SUB1と透明基板SUB2との間に配置された液晶層LC1(第2液晶層)と、透明基板SUB1と液晶層LC1との間に配置されたブラックマトリクスBM1(第2ブラックマトリクス)と、を含み、表示パネルLCP1が表示パネルLCP2より観察者に近い位置に配置され、表示パネルLCP2は、ブラックマトリクスBM2と透明基板SUB4との間に配列された複数のソース線SLと、を含む。このような形態によれば、ブラックマトリクスBM2とソース線SLとを精度よく位置合わせすることができる。このため、ブラックマトリクスBM2とソース線SLとの位置ずれを考慮してブラックマトリクスBM2の幅L2を太くする必要がないことから、ブラックマトリクスBM2の幅L2を狭くすることができる。ここで、
図9(a)に示す1枚のカラー画像表示用の表示パネルLCPからなる液晶表示装置の場合、ブラックマトリクスBMが薄膜トランジスタ基板に形成されていても、
図9(b)を用いて前述した混色の問題が起こり得るため、ブラックマトリクスBMの幅を狭くすることができない。これに対して、本実施形態3によれば、ブラックマトリクスBM2の幅L2を狭くしても、混色を起こし得るような
図25(b)の(B)に示すような光が、表示パネルLCP1のブラックマトリクスBM1で遮光されたり、表示パネルLCP1のオフ状態の画素PIX1の液晶層LC1を通過して偏光板POL1で遮光され得るため、混色の問題が起こり難い。この結果、ブラックマトリクスBM2の幅L2を狭くして透過率を高めつつ混色の問題も起こり難い液晶表示装置LCDを得ることができる。尚、本実施形態3に係る液晶表示装置LCDは、表示パネルLCP2が、複数のソース線SLが配置された透明基板SUB4(薄膜トランジスタ基板TFT2)にカラーフィルタFILが形成されたいわゆるカラーフィルタオンアレイ(COA)の構成を有している。すなわち、表示パネルLCP2(第1表示パネル)は、透明基板SUB4(第1基板)と液晶層LC2(第1液晶層)との間に配置されたカラーフィルタFILを含み、カラーフィルタFILは、ブラックマトリクスBM2(第1ブラックマトリクス)に囲まれている。但し、表示パネルLCP2は、COAの構成に限定されず、例えば、ブラックマトリクスBM2が薄膜トランジスタ基板TFT2に形成され、カラーフィルタFILが対向基板CF2に形成されてもよい。
【0061】
また、本実施形態3によれば、
図24に示すように、表示パネルLCP2(第1表示パネル)の複数のソース線SLは、第1方向(列方向)に延在し、且つ、第1方向に交差する第2方向(行方向)に並べて配置され、表示パネルLCP1(第2表示パネル)は、各々が第1方向(列方向)に延在し、且つ、第2方向(行方向)に並べて配置された複数のソース線SLをさらに含み、ブラックマトリクスBM2(第1ブラックマトリクス)は、平面視で、表示パネルLCP2(第1表示パネル)のうちの各々に対応するソース線SLに重なる複数のストライプ部分BM2a(第1ストライプ部分)を含み、ブラックマトリクスBM1(第2ブラックマトリクス)は、平面視で、表示パネルLCP1(第2表示パネル)のうちの各々に対応するソース線SLに重なる複数のストライプ部分BM1a(第2ストライプ部分)を含み、第2方向(行方向)におけるストライプ部分BM2a(第1ストライプ部分)の長さL2は、第2方向(行方向)におけるストライプ部分BM1a(第2ストライプ部分)の長さL1よりも短い。この場合、第2方向(行方向)におけるストライプ部分BM2a(第1ストライプ部分)の長さL2を相対的に短くすることができるため透過率を高めることに寄与する。
【0062】
[実施形態4]
図26は実施形態4に係る表示パネルLCP1の概略構成を示す平面図であり、
図27は実施形態4に係る表示パネルLCP2の概略構成を示す平面図である。
【0063】
図26に示すように、実施形態4に係る表示パネルLCP2の構成は、実施形態3に係る表示パネルLCP2の構成(
図20参照)と同一である。一方、実施形態4に係る表示パネルLCP1は、単位面積当たりの画素PIX1の数が、表示パネルLCP2の単位面積当たりの画素PIX2の数より少なくなるように構成されている。例えば、
図26及び
図27に示すように、表示パネルLCP2の3個の画素PIX2(赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、青色画素PIXB)と、表示パネルLCP1の1個の画素PIX1とが、平面視で互いに重畳するように構成されている。
【0064】
図28は、互いに重なり合う、表示パネルLCP1の画素PIX1と、表示パネルLCP2の画素PIX2との関係を示す平面図であり、
図29は、
図28に対応する画素PIX1、PIX2の具体的な構成を示す平面図である。
図28に示す例では、表示パネルLCP1の1個の画素PIX1と、表示パネルLCP2の1個の赤色画素PIXR、1個の緑色画素PIXG及び1個の青色画素PIXBとが平面視で互いに重なり合うように配置されている。表示パネルLCP2の各画素PIX2の面積(大きさ)が互いに等しい場合、表示パネルLCP1の1個の画素PIX1の面積は、表示パネルLCP2の1個の画素PIX2の面積の3倍となっている。また1個の画素PIX1の面積は、1個の赤色画素PIXRの面積と1個の緑色画素PIXGの面積と1個の青色画素PIXBの面積とを合計した面積に等しなっている。
【0065】
図30は、
図29の30−30´切断線における断面図である。表示パネルLCP2の画素PIX2の断面構造は、実施形態3に係る表示パネルLCP2の画素PIX2の断面構造と同一である。表示パネルLCP1の画素PIX1の断面構造は、実施形態3に係る表示パネルLCP1の画素PIX1の断面構造と比較して、ソース線SLの数が少なくなっている。また、ブラックマトリクスBM1は、平面視で表示パネルLCP2の赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、及び青色画素PIXBの境界に重畳する位置に配置されている。このため、ブラックマトリクスBM1は、平面視で、隣り合う画素PIX1の境界と、各画素PIX1に対応する画素電極PXに重畳するように配置されている。すなわち、ブラックマトリクスBM1における列方向に延在する部分と、表示パネルLCP2のソース線SLと、ブラックマトリクスBM2における列方向に延在する部分とは、平面視で互いに重畳するように配置されている。
【0066】
図31は、実施形態4に係る液晶表示装置LCDにおける画像表示の一例を示す模式図である。実施形態4に構成においても、実施形態3の構成(
図24参照)と同様に、ブラックマトリクスBM2及びカラーフィルタFILが同一の薄膜トランジスタ基板TFT2上に形成されているため、光漏れを抑えることができるとともに、透過率を高めることができる。
【0067】
図32は、表示パネルLCP1及び表示パネルLCP2のドライバの構成を示す図である。表示パネルLCP1には、ソースドライバIC(SIC)が3個実装されており、表示パネルLCP2には、ソースドライバIC(SIC)が6個実装されている。よって、表示パネルLCP2と比較して、表示パネルLCP1のソースドライバICの数を削減することができるため、液晶表示装置LCDのコストを低減することができる。
【0068】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で上記各実施形態から当業者が適宜変更した形態も本発明の技術的範囲に含まれることは言うまでもない。