(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-79767(P2018-79767A)
(43)【公開日】2018年5月24日
(54)【発明の名称】空気入りタイヤ
(51)【国際特許分類】
B60C 11/13 20060101AFI20180420BHJP
B60C 11/01 20060101ALI20180420BHJP
【FI】
B60C11/13 B
B60C11/01 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-222627(P2016-222627)
(22)【出願日】2016年11月15日
(71)【出願人】
【識別番号】000003148
【氏名又は名称】東洋ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】横枕 聖二
(57)【要約】
【課題】耐偏摩耗性を向上した空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】トレッド踏面に、タイヤ周方向に延びるショルダー陸部1と、ショルダー陸部1の接地端TEよりもタイヤ赤道面側にてタイヤ周方向に延び、ショルダー陸部1をタイヤ赤道面側のメイン陸部11と接地端側のサブ陸部12とに区分する細溝2と、を有する空気入りタイヤにおいて、細溝2のタイヤ幅方向の断面形状は、トレッド踏面からタイヤ径方向内側へ向かってタイヤ赤道面に平行に延びる第1溝部21と、第1溝部21よりもタイヤ径方向内側かつタイヤ赤道面側に設けられ、タイヤ赤道面に平行に延びる第2溝部22と、第1溝部21のタイヤ径方向内側の端部と第2溝部22のトレッド踏面側の端部とに接続される連結部23と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレッド踏面に、タイヤ周方向に延びるショルダー陸部と、前記ショルダー陸部の接地端よりもタイヤ赤道面側にてタイヤ周方向に延び、前記ショルダー陸部をタイヤ赤道面側のメイン陸部と接地端側のサブ陸部とに区分する細溝と、を有する空気入りタイヤにおいて、
前記細溝のタイヤ幅方向の断面形状は、トレッド踏面からタイヤ径方向内側へ向かってタイヤ赤道面に平行に延びる第1溝部と、
前記第1溝部よりもタイヤ径方向内側かつタイヤ赤道面側に設けられ、タイヤ赤道面に平行に延びる第2溝部と、
前記第1溝部のタイヤ径方向内側の端部と前記第2溝部のトレッド踏面側の端部とに接続される連結部と、を備えることを特徴とする空気入りタイヤ。
【請求項2】
前記第2溝部のトレッド踏面側の端部は、前記第1溝部のタイヤ径方向内側の端部よりもタイヤ径方向内側に位置し、前記連結部は直線状であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項3】
前記第1溝部と前記連結部のなす角度及び前記第2溝部と前記連結部のなす角度は、130〜160度であることを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ。
【請求項4】
前記第1溝部の溝幅中心と前記第2溝部の溝幅中心とのタイヤ幅方向の距離は、前記第1溝部の溝幅の0.3〜1.0倍であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の空気入りタイヤ。
【請求項5】
前記第1溝部の溝壁と前記連結部の溝壁との接続部位、及び前記第2溝部の溝壁と前記連結部の溝壁との接続部位は、曲率半径2〜4mmの円弧で構成されることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の空気入りタイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ショルダー陸部と、ショルダー陸部をタイヤ赤道面側のメイン陸部と接地端側のサブ陸部とに区分する細溝と、を有する空気入りタイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
走行中の空気入りタイヤでは、一般にトレッド面のショルダー陸部の接地端近傍において、接地圧が高くなる傾向があり、その結果、トレッド面の他の陸部に比べて、ショルダー陸部の接地端近傍での摩耗量が大きくなる、偏摩耗が問題となることがある。このような偏摩耗を防止する方法として、トレッド面のショルダー陸部の接地端近傍に、その接地端よりもタイヤ幅方向内側にてタイヤ周方向に延びる細溝を設けることが広く行われている。細溝は、ショルダー陸部をタイヤ赤道面側のメイン陸部と接地端側のサブ陸部に区分し、メイン陸部の摩耗を抑制する。
【0003】
しかしながら、このような細溝を設けても、タイヤ赤道面側のメイン陸部において、細溝に近い部分では接地圧が高くなり、メイン陸部内での新たな偏摩耗の原因となり得る。また、接地端側のサブ陸部は、走行中に受ける変形によって欠けてしまい、細溝による偏摩耗抑制効果が失われることがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2008/111582号公報
【特許文献2】特開2014−213835号公報
【特許文献3】特開2013−244935号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、耐偏摩耗性を向上した空気入りタイヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。即ち、本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド踏面に、タイヤ周方向に延びるショルダー陸部と、前記ショルダー陸部の接地端よりもタイヤ赤道面側にてタイヤ周方向に延び、前記ショルダー陸部をタイヤ赤道面側のメイン陸部と接地端側のサブ陸部とに区分する細溝と、を有する空気入りタイヤにおいて、
前記細溝のタイヤ幅方向の断面形状は、トレッド踏面からタイヤ径方向内側へ向かってタイヤ赤道面に平行に延びる第1溝部と、
前記第1溝部よりもタイヤ径方向内側かつタイヤ赤道面側に設けられ、タイヤ赤道面に平行に延びる第2溝部と、
前記第1溝部のタイヤ径方向内側の端部と前記第2溝部のトレッド踏面側の端部とに接続される連結部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の空気入りタイヤでは、第2溝部を第1溝部よりもタイヤ赤道面側に設けることで、メイン陸部の細溝に近い部分での接地圧が低減して、メイン陸部内で接地圧が均一化するため、耐偏摩耗性を向上できる。また、第2溝部を第1溝部よりもタイヤ赤道面側に設けることで、細溝の溝底位置においてサブ陸部のタイヤ幅方向厚みが大きくなり、サブ陸部の剛性を高くすることができるため、偏摩耗抑制効果を高め、かつサブ陸部の欠けを防止することができる。その結果、本発明によれば、耐偏摩耗性を向上した空気入りタイヤを提供できる。
【0008】
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記第2溝部のトレッド踏面側の端部は、前記第1溝部のタイヤ径方向内側の端部よりもタイヤ径方向内側に位置し、前記連結部は直線状であることが好ましい。この構成によれば、第1溝部と連結部との接続部位及び第2溝部と連結部との接続部位が屈曲しているため、石噛み時に石が細溝の奥へ侵入することを防止できる。
【0009】
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記第1溝部と前記連結部のなす角度及び前記第2溝部と前記連結部のなす角度は、130〜160度であることが好ましい。第1溝部と連結部のなす角度及び第2溝部と連結部のなす角度がこの範囲であれば、第1溝部と連結部との接続部位及び第2溝部と連結部との接続部位を起点とするクラックを効果的に抑制することができる。
【0010】
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記第1溝部の溝幅中心と前記第2溝部の溝幅中心とのタイヤ幅方向の距離は、前記第1溝部の溝幅の0.3〜1.0倍であることが好ましい。この範囲となるように第2溝部を第1溝部よりもタイヤ赤道面側に設けることで、耐偏摩耗性を効果的に向上できる。
【0011】
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記第1溝部の溝壁と前記連結部の溝壁との接続部位、及び前記第2溝部の溝壁と前記連結部の溝壁との接続部位は、曲率半径2〜4mmの円弧で構成されることが好ましい。この構成によれば、第1溝部と連結部との接続部位及び第2溝部と連結部との接続部位を起点とするクラックを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の空気入りタイヤのショルダー陸部におけるタイヤ子午線方向の断面図の一例
【
図2】他の実施形態に係るショルダー陸部におけるタイヤ子午線方向の断面図
【
図3】比較例1のショルダー陸部におけるタイヤ子午線方向の断面図
【
図4】比較例2のショルダー陸部におけるタイヤ子午線方向の断面図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の空気入りタイヤのショルダー陸部におけるタイヤ子午線方向の断面図の一例である。
図1において、RDはタイヤ径方向を示し、WDはタイヤ幅方向を示す。
【0014】
図1に示すように、本実施形態に係る空気入りタイヤは、トレッド踏面に、タイヤ周方向に延びるショルダー陸部1と、ショルダー陸部1の接地端TEよりもタイヤ赤道面側(
図1の左側)にてタイヤ周方向に延び、ショルダー陸部1をタイヤ赤道面側のメイン陸部11と接地端側のサブ陸部12とに区分する細溝2と、を有する。
【0015】
ショルダー陸部1は、トレッド踏面のタイヤ幅方向最外側にてタイヤ周方向に延びる主溝(
図1においては、図示を省略)よりもタイヤ幅方向外側に位置する。主溝の幅は、細溝2の幅より大きく、主溝の幅は、例えば8mm〜12mmである。本実施形態では、メイン陸部11およびサブ陸部12を含むショルダー陸部1が、リブタイプで構成された例を示す。ただし、本発明における空気入りタイヤでは、トレッドパターンとしてリブタイプ、ブロックタイプ、あるいはラグタイプなど、特に限定なく採用可能である。
【0016】
細溝2は、ショルダー陸部1の接地端TEよりもタイヤ赤道面側(タイヤ幅方向内側)にてタイヤ周方向に延びる。ここで、本発明においては、空気入りタイヤの偏摩耗を効果的に低減するために、接地端TEを基準にしてトレッド接地幅の5%以内の領域に細溝2を設けることが好ましい。
【0017】
細溝2のタイヤ幅方向WDの断面形状は、第1溝部21、第2溝部22、及び第1溝部21と第2溝部22とに接続される連結部23を備える。
【0018】
第1溝部21は、トレッド踏面に開口しており、トレッド踏面からタイヤ径方向内側に向かって延びている。また、第1溝部21は、タイヤ径方向RDに沿って、タイヤ赤道面に平行に延びている。第1溝部21の溝幅Wは、延設方向に一定であり、第1溝部21の両溝壁は、タイヤ赤道面に平行となっている。第1溝部21の溝壁をタイヤ赤道面に平行とすることで、加硫工程の脱釜時、細溝2を形成するための骨部の抜け抵抗を小さくできる。第1溝幅21の溝幅Wは、例えば1.5mm〜3mmである。
【0019】
第2溝部22は、タイヤ径方向RDに沿って、タイヤ赤道面に平行に延びている。また、第2溝部22の溝幅は、延設方向に一定である。第2溝部22の溝幅は、第1溝部21の溝幅Wと同じであっても異なっていてもよい。第2溝部22は、第1溝部21よりもタイヤ径方向内側に設けられ、第2溝部22のトレッド踏面側の端部は、第1溝部21のタイヤ径方向内側の端部よりもタイヤ径方向内側に位置している。
【0020】
また、第2溝部22は、第1溝部21よりもタイヤ赤道面側に設けられている。すなわち、第2溝部22は、第1溝部21をタイヤ赤道面側にオフセットして配置されている。第2溝部22を第1溝部21よりもタイヤ赤道面側に設けることで、メイン陸部11の細溝2に近い部分での接地圧が低減して、メイン陸部11内で接地圧が均一化するため、耐偏摩耗性をさらに向上できる。また、第2溝部22を第1溝部21よりもタイヤ赤道面側に設けることで、細溝2の溝底位置においてサブ陸部12のタイヤ幅方向厚みが大きくなり、サブ陸部12の剛性を高くすることができるため、偏摩耗抑制効果を高め、かつサブ陸部12の欠けを防止することができる。
【0021】
連結部23は、第1溝部21のタイヤ径方向内側の端部と第2溝部22のトレッド踏面側の端部とに接続される。連結部23は直線状をしている。これにより、第1溝部21と連結部23との接続部位及び第2溝部22と連結部23との接続部位は屈曲した形状となるため、石噛み時に石が細溝2の奥へ侵入することを防止できる。連結部23の溝幅は、延設方向に一定である。連結部23の溝幅は、第1溝部21の溝幅Wと同じであっても異なっていてもよい。
【0022】
第1溝部21と連結部23のなす角度θ及び第2溝部22と連結部23のなす角度θは、鈍角が好ましく、110〜170度がより好ましく、130〜160度が特に好ましい。角度θが110度未満の場合、加硫工程の脱釜時、細溝2を形成するための骨部の抜け抵抗が大きくなり、さらに第1溝部21と連結部23との接続部位及び第2溝部22と連結部23との接続部位を起点とするクラックが発生しやすくなる。一方、角度θが170度より大きい場合、メイン陸部11の細溝2に近い部分での接地圧低減効果が弱まり、さらに石噛み時に石が細溝2の奥へ侵入しやすくなる。
【0023】
第2溝部22の第1溝部21からのオフセット距離、すなわち、第1溝部21の溝幅中心と第2溝部22の溝幅中心とのタイヤ幅方向WDの距離WFは、第1溝部21の溝幅Wの0.3〜1.0倍であることが好ましい。WFがWの0.3倍未満の場合、メイン陸部11の細溝2に近い部分での接地圧低減効果が弱まり、さらに石噛み時に石が細溝2の奥へ侵入しやすくなる。一方、WFがWの1.0倍より大きい場合、加硫工程の脱釜時、細溝2を形成するための骨部の抜け抵抗が大きくなり、さらに、メイン陸部11の細溝2に近い部分での接地圧が急激に変化するため好ましくない。
【0024】
第1溝部21の溝壁と連結部23の溝壁との接続部位R1,R2、及び第2溝部22の溝壁と連結部23の溝壁との接続部位R3,R4は、曲率半径2〜4mmの円弧で構成されることが好ましい。この構成によれば、第1溝部21と連結部23との接続部位R1,R2及び第2溝部22と連結部23との接続部位R3,R4を起点とするクラックを抑制することができる。また、曲率半径が2mm未満の場合、加硫工程の脱釜時、細溝2を形成するための骨部の抜け抵抗が大きくなり、さらに接続部位R1〜R4を起点とするクラックが発生しやすくなる。一方、曲率半径が4mmより大きい場合、メイン陸部11の細溝2に近い部分での接地圧低減効果が弱まり、さらに石噛み時に石が細溝2の奥へ侵入しやすくなる。
【0025】
細溝2は、第2溝部22のタイヤ赤道面側の溝壁がタイヤ赤道面側へ窪んで溝幅が広がった溝底部24をさらに備える。溝底部24は、第2溝部22の接地端側の溝壁よりもタイヤ赤道面側に位置する。溝底部24を設けることにより、メイン陸部11の細溝2に近い部分での接地圧が低減して、メイン陸部11内で接地圧が均一化するため、耐偏摩耗性をさらに向上できる。また、溝底部24は、曲率中心が第2溝部22の溝幅中心よりもタイヤ赤道面側に位置し、曲率半径が2mm以上の円弧で構成されている。溝底部24を円弧状とすることで、溝底での歪集中を分散し、溝底クラックを抑制できる。
【0026】
第2溝部22の溝壁と溝底部24の溝壁との接続部位R5は、曲率半径2〜4mmの円弧で構成されることが好ましい。この構成によれば、第2溝部22と溝底部24との接続部位R5を起点とするクラックを抑制することができる。また、曲率半径が2mm未満の場合、加硫工程の脱釜時、細溝2を形成するための骨部の抜け抵抗が大きくなり、さらに接続部位R5を起点とするクラックが発生しやすくなる。一方、曲率半径が4mmより大きい場合、メイン陸部11の細溝2に近い部分での接地圧低減効果が弱まり、さらに石噛み時に石が細溝2の奥へ侵入しやすくなる。
【0027】
本発明の空気入りタイヤは、細溝2を上記の如き断面形状とする以外は、通常の空気入りタイヤと同等であり、従来公知の材料、形状、構造、製法などが何れも本発明に採用することができる。
【0028】
[他の実施形態]
(1)前述の実施形態では、連結部23を直線状としているが、曲線状でもよい。
【0029】
(2)細溝2は、
図2に示すように、第2溝部22よりもタイヤ径方向内側かつタイヤ赤道面側に設けられ、タイヤ赤道面に平行に延びる第3溝部25をさらに備えてもよい。第2溝部22のタイヤ径方向内側の端部と第3溝部25のトレッド面側の端部には、連結部26が接続される。
【実施例】
【0030】
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例などについて説明する。なお、実施例などにおける評価項目は下記のようにして測定を行った。
【0031】
耐偏摩耗性
テストタイヤ(295/75R22.5)を、リムサイズ22.5×8.25のホイールに空気圧760kPa(TRA規定内圧)で組み付け、速度80km/h、荷重27.5kN(TRA100%荷重)の条件で走行試験を実施した。ショルダー陸部摩耗量のセンター陸部摩耗量に対する比の逆数を、比較例1を100とした指数で示した。値が大きいほど、耐偏摩耗性に優れる。
【0032】
耐石噛み性
耐偏摩耗性と同じ条件で走行試験を実施し、5万km走行した時点での石噛みの個数を測定し指数評価した。比較例1を100とし、100より大きいほど耐石噛み性に優れる。
【0033】
実施例1
図1に示す細溝2を設けたショルダー陸部1を備える空気入りタイヤを製造した。かかる空気入りタイヤを用いて、上記評価を行った結果を表1に示す。
【0034】
実施例2〜5
第1溝部21と連結部23のなす角度θ及び第2溝部22と連結部23のなす角度θを実施例1と異ならせた以外は、実施例1と同じ構成を有する空気入りタイヤを製造した。かかる空気入りタイヤを用いて、上記評価を行った結果を表1に示す。
【0035】
比較例1
図3に示す細溝を設けたショルダー陸部を備える空気入りタイヤを製造した。かかる空気入りタイヤを用いて、上記評価を行った結果を表1に示す。
【0036】
比較例2
図4に示す細溝を設けたショルダー陸部を備える空気入りタイヤを製造した。かかる空気入りタイヤを用いて、上記評価を行った結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
表1に示すとおり、実施例1〜5に係る空気入りタイヤでは、比較例1に係る空気入りタイヤに比べて、耐偏摩耗性及び耐石噛み性が向上することがわかる。一方、比較例2に係る空気入りタイヤでは、比較例1に係る空気入りタイヤに比べて、耐偏摩耗性が向上するものの、耐石噛み性は向上しなかった。
【符号の説明】
【0039】
1 ショルダー陸部
2 細溝
11 メイン陸部
12 サブ陸部
21 第1溝部
22 第2溝部
23 連結部
RD タイヤ径方向
WD タイヤ幅方向
TE 接地端