【解決手段】ポリマー粒子モデルを構成する一部の粒子を架橋可能粒子20に設定し、架橋可能粒子20に対して、第1の架橋確率T1を設定する初期設定部10と、分子動力学計算を行い、架橋可能粒子20が架橋剤粒子3に所定距離以内に近づいた場合に架橋可能粒子20に設定された架橋確率で両者を結合させる反応処理を実行する反応処理実行部11と、反応処理の後に、架橋剤粒子3が結合している数を算出する結合数算出部12と、架橋可能粒子20に設定されている架橋確率を変更する架橋確率変更部13と、を有する。架橋確率変更部13は、架橋剤粒子3の結合数が0であるポリマー粒子モデルの架橋可能粒子20の架橋確率を、第1の架橋確率T1よりも高い第2の架橋確率T2に変更する。反応処理実行部11は、第2の架橋確率T2への変更がされた後、反応処理を再度実行する。
直鎖状又は分岐状のポリマー粒子モデルを構成する一部の粒子を架橋可能粒子に設定し、前記架橋可能粒子に対して、架橋剤粒子と架橋する確率を表す第1の架橋確率を設定する初期設定部と、
予め設定された解析条件に基づいて分子動力学計算を行い、前記ポリマー粒子モデルの架橋可能粒子が前記架橋剤粒子に所定距離以内に近づいた場合に当該架橋可能粒子に設定された架橋確率で両者を結合させる反応処理を実行する反応処理実行部と、
前記反応処理の後に、前記架橋剤粒子が結合している数を全てのポリマー粒子モデル毎に算出する結合数算出部と、
前記架橋可能粒子に設定されている架橋確率を変更する架橋確率変更部と、を備え、
前記架橋確率変更部は、前記架橋剤粒子の結合数が0であるポリマー粒子モデルの前記架橋可能粒子の架橋確率を、前記第1の架橋確率よりも高い第2の架橋確率に変更し、
前記反応処理実行部は、前記第2の架橋確率への変更がされた後、反応処理を再度実行する、分子動力学計算用架橋粒子モデルの生成装置。
前記架橋確率変更部は、前記架橋剤粒子の結合数が所定数以上であるポリマー粒子モデルの前記架橋可能粒子の架橋確率を、前記第1の架橋確率よりも低い第3の架橋確率に変更する、請求項1に記載の装置。
前記架橋剤粒子の結合数が所定数以上であるポリマー粒子モデルの前記架橋可能粒子の架橋確率を、前記第1の架橋確率よりも低い第3の架橋確率に変更するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本開示の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0016】
[架橋粒子モデルの生成装置]
本実施形態の装置は、粘弾性を算出するために利用される分子動力学計算用架橋粒子モデルを生成する装置である。
【0017】
図1に示すように、装置1は、初期設定部10と、反応処理実行部11と、結合数算出部12と、架橋確率変更部13と、を有する。これら各部10〜13は、CPU、メモリ、各種インターフェイス等を備えたパソコン等の情報処理装置において予め記憶されている
図4に示すモデル生成処理ルーチンをCPUが実行することによりソフトウェア及びハードウェアが協働して実現される。
【0018】
図1に示す初期設定部10は、キーボードやマウス等の既知の操作部を介してユーザからの操作を受け付け、ポリマー粒子モデルに関する情報の設定、硫黄等の架橋剤に関する設定、架橋に必要となる分子動力学計算に用いる各種解析条件の設定を実行し、これらをメモリに記憶する。
【0019】
図1に示す初期設定部10は、
図2(a)に示す直鎖状のポリマーモデルを構成する粒子2(図中では丸で示す)のうち、一部の粒子を架橋可能粒子20に設定し、
図2(c)に示す架橋剤粒子3(図中では塗りつぶし円で示す)と架橋する確率を表す第1の架橋確率T1を設定する。本実施形態では、第1の架橋確率T1は0.8(80%)に設定されている。架橋可能粒子20以外の粒子は架橋不可粒子21に設定している。なお、本実施形態では、複数の粒子が直列接続された直鎖状のモデルを例に挙げているが、これに限定されない。例えば、分岐を有する分岐状のモデルでもよい。
【0020】
具体的に、架橋可能粒子20の設定方法は、
図2(b)及び(c)に示すように、ポリマー粒子モデルを構成する全粒子2からランダムで粒子を選択し、選択した粒子を架橋可能粒子20に設定する。なお、架橋可能粒子20の設定はランダムによる選択ではなく、架橋可能粒子20の間に所定数(例えば20個)の架橋不可粒子21が存在するように、ポリマー端から順次設定してもよい。
【0021】
図1に示す反応処理実行部11は、予め設定された解析条件に基づいて分子動力学計算を行い、ポリマー粒子モデルの架橋可能粒子20が架橋剤粒子3に所定距離以内に近づいた場合に当該架橋可能粒子20に対応する架橋確率(T1)で両者を結合させる反応処理を実行する。
【0022】
具体的に、
図2(d)に示すように優先架橋粒子20と架橋剤粒子3の反応処理を実行し、
図2(e)に示すように反応処理は所定時間継続すればよい。
【0023】
図1に示す結合数算出部12は、反応処理実行部11による所定時間の反応処理の後、架橋剤粒子3が結合している数を全てのポリマー粒子モデル毎に算出する。
図3の例では、ポリマー粒子モデル(G1〜G4)が存在する。ポリマー粒子モデルG3には架橋剤粒子3が結合していないので、ポリマー粒子モデルG3について架橋剤粒子3が結合している数は0となる。ポリマー粒子モデルG1、G2、G4では、2個になる。
【0024】
図1に示す架橋確率変更部13は、架橋可能粒子20に設定されている架橋確率を変更する。架橋確率変更部13は、架橋剤粒子3の結合数が0であるポリマー粒子モデルG3の架橋可能粒子20の架橋確率を、第1の架橋確率T1よりも高い第2の架橋確率T2に変更する。また、架橋確率変更部13は、架橋剤粒子3の結合数が所定数以上であるポリマー粒子モデルの架橋可能粒子20の架橋確率を、第1の架橋確率T1よりも低い第3の架橋確率T3に変更する。所定数としては、1、2、3といった1以上の値を適宜設定可能であり、本実施形態では、所定数が3個に設定されているが、適宜変更可能である。本実施形態では、第2の架橋確率T2は0.9(90%)に設定され、第3の架橋確率T3は、0.4(40%)又は0.1(10%)に設定されているが、適宜変更可能である。
【0025】
本実施形態では、架橋剤粒子3の結合数が0の場合は確率を0.9にし、架橋剤粒子3の結合数が1〜2の場合は確率を0.8とし、架橋剤粒子3の結合数が3〜4の場合は確率を0.4とし、架橋剤粒子3の結合数が5以上の場合は確率を0.1としている。すなわち、架橋確率変更部13は、架橋確率が4段階(0.1、0.4、0.8、0.9)の異なる値になるように設定しているが、これに限定されない。少なくとも3段階の異なる値が設定されればよい。
【0026】
具体的に、本実施形態では、分子動力学の計算にLAMMPS(Large-scale Atomic/Molecular Massively Parallel Simulator)を使用している。
【0027】
初期設定部10は、次のコマンドを実行することで、架橋可能粒子に第1の架橋確率T1を設定する。
fix BOND all bond/create 1000 2 3 1.1 1 prob 0.8 123 iparam2 4 jparam 3 4
ここでは、各粒子に識別子を付与している。識別子「2」は架橋剤粒子3を意味し、識別子「3」は架橋可能粒子20を意味する。このコマンドでは、識別子「2」である架橋剤粒子3と、識別子「3」である架橋可能粒子20との結合について、所定距離を1.1とし、第1の架橋確率T1は0.8に設定している。
【0028】
架橋確率変更部13は、次のコマンドを実行することで、架橋剤粒子3の結合数が0である架橋可能粒子20(識別子「3」)に、第2の架橋確率T2(0.9)を設定する。
fix BOND1 all bond/create 1000 2 3 1.1 1 prob 0.9 123 iparam2 4 jparam 3 4
架橋確率変更部13は、次のコマンドを実行することで、架橋剤粒子3の結合数が1〜2である架橋可能粒子20(識別子「5」)に、第1の架橋確率T1を設定(再定義)する。
fix BOND2 all bond/create 1000 2 5 1.1 1 prob 0.8 1234 iparam2 4 jparam 3 4
架橋確率変更部13は、次のコマンドを実行することで、架橋剤粒子3の結合数が3〜4である架橋可能粒子20(識別子「6」)に、第3の架橋確率(0.4)を設定する。
fix BOND3 all bond/create 1000 2 6 1.1 1 prob 0.4 1234 iparam2 4 jparam 3 4
架橋確率変更部13は、次のコマンドを実行することで、架橋剤粒子3の結合数が5以上である架橋可能粒子20(識別子「7」)に、第3の架橋確率(0.1)を設定する。
fix BOND4 all bond/create 1000 2 7 1.1 1 prob 0.1 1234 iparam2 4 jparam 3 4
【0029】
このように、架橋剤粒子3の結合数に応じて架橋可能粒子20に異なる識別子を付与し、識別子毎に架橋確率を設定している。このようにすれば、処理を簡素化できる。
【0030】
[架橋粒子モデルの生成方法]
上記装置1を用いて架橋粒子モデルを生成する方法について、
図4を用いて説明する。
【0031】
まず、ステップST1において、
図1に示す初期設定部10は、設定されたデータに基づいて
図2(a)に例示するような、複数の粒子が連続するポリマー粒子モデルを生成する。
【0032】
次のステップST2において、初期設定部10は、
図2(b)に示すように、ランダム又は所定の規則に基づいて、ポリマー粒子モデルを構成する全粒子2のうち、一部の粒子を架橋可能粒子20に設定する。架橋可能粒子20には、第1の架橋確率T1(0.8)が設定される。
【0033】
次のステップST3において、
図2(c)に示すように、設定データに基づき硫黄等の架橋剤粒子3を生成する。
【0034】
次のステップST4において、反応処理実行部11は、
図2(d)及び
図2(e)に示すように、架橋可能粒子20と架橋剤粒子3の反応処理を実行する。反応処理は、予め設定された解析条件に基づいて分子動力学計算を行い、ポリマー粒子モデルの架橋可能粒子20が架橋剤粒子3に所定距離以内に近づいた場合に、当該架橋可能粒子20に対応する架橋確率T1で両者を結合させる処理である。
【0035】
次のステップST5において、結合数算出部12は、架橋剤粒子3の結合数を全てのポリマー粒子モデル毎に算出する。
【0036】
次のステップST6において、架橋確率変更部13は、架橋剤粒子3の結合数が0であるポリマー粒子モデルの架橋可能粒子20の架橋確率を、第1の架橋確率T1(0.8)よりも高い第2の架橋確率T2(0.9)に変更する。
【0037】
次のステップST7において、架橋確率変更部13は、架橋剤粒子3の結合数が所定数以上(本実施形態では3以上)であるポリマー粒子モデルの架橋可能粒子20の架橋確率を、第1の架橋確率T1(0.8)よりも低い第3の架橋確率T3に変更する。具体的には、架橋剤粒子3の結合数が3〜4の場合に架橋確率を0.4とし、架橋剤粒子3の結合数が5以上の場合に架橋確率を0.1としている。これにより、4段階の異なる架橋確率(0.1、0.4、0.8、0.9)が設定され、架橋剤粒子3の結合数が大きいほど架橋可能粒子20の架橋確率は小さく設定される。
【0038】
次のステップST8において、架橋確率が変更された後に、反応処理実行部11は、架橋可能粒子20と架橋剤粒子3の反応処理を実行する。
【0039】
上記ステップST1〜8を実行すれば、架橋剤粒子3の結合数が0であるポリマー粒子モデルを低減又は無くすことが可能となり、粘弾性計算に適した架橋粒子モデルを生成することが可能となる。
【0040】
上記装置及び方法の有効性を確認するために、次に述べるポリマー粒子モデルを生成し、当該ポリマー粒子モデルを用いて分子動力学計算を行い、架橋剤粒子3の結合数を得た。
【0041】
200個のビーズからなる高分子鎖100本に対し、端から2個目〜192個目に、20個の架橋可能粒子20を設定した。架橋可能粒子20の間には架橋不可粒子21が設定されている。架橋剤の粒子数をそれぞれ200個、400個、600個、800個とした4つの架橋粒子モデルを生成した。これらの架橋粒子モデルに対して反応処理を実行した。
【0042】
図5は、架橋剤粒子3の結合数を横軸にし、ポリマー粒子モデルの数を縦軸にプロットした図である。
図5に示すように、架橋剤粒子3の数が400、600、800の場合には、架橋剤粒子3の結合数が0であるポリマー粒子モデルは無い。しかし、架橋剤粒子3の数が200の場合には、架橋剤粒子3の結合数が0であるポリマー粒子モデルが数個存在する。
【0043】
架橋剤粒子3の数が200である架橋粒子モデルについて、反応処理実行部11による反応処理後の架橋剤粒子3の結合数に応じて、架橋確率を変更した。上記で述べた通り、結合数が0個の場合には、架橋確率を0.9に変更した。結合数が1〜2個の場合は、架橋確率を0.8のまま変更していない。結合数が3〜4個の場合は、架橋確率を0.4に変更した。結合数が5個以上の場合は、架橋確率を0.1に変更した。
図6において、本開示による方法を適用した架橋粒子モデルを200(New)と表記した。
図6に示すように、本開示の方法で生成した架橋粒子モデルは、架橋剤粒子3の結合数が0であるポリマー粒子モデルが無くなった。
図6において、「200」及び「200(New)」で示す架橋粒子モデルを用いて、緩和弾性率及びtanδを算出した例を
図7に示す。
【0044】
緩和弾性率について、
図7に示すように、架橋粒子モデル「200」では、長時間領域において値が無くなっている。これは、独立状態のポリマー粒子モデルによる影響である。本開示の方法により生成した架橋粒子モデル「200(New)」では、長時間領域においても値が存在している。
【0045】
tanδについて、
図7に示すように、架橋粒子モデル「200」では、低周波数領域にて値が急激に上昇しており、値が正しいと言えない。これは、独立状態のポリマー粒子モデルによる影響である。本開示の方法により生成した架橋粒子モデル「200(New)」では、低周波数領域においても値が適切な形状である。
【0046】
図6及び
図7によれば、架橋剤粒子3の結合数が0であるポリマー粒子モデルが無くなり、それによって緩和弾性率及びtanδなどの粘弾性計算に適切な架橋粒子モデルが得られていることが分かる。
【0047】
以上のように、本実施形態の分子動力学計算用架橋粒子モデルの生成装置は、直鎖状又は分岐状のポリマー粒子モデルを構成する一部の粒子を架橋可能粒子20に設定し、架橋可能粒子20に対して、架橋剤粒子3と架橋する確率を表す第1の架橋確率T1を設定する初期設定部10と、予め設定された解析条件に基づいて分子動力学計算を行い、ポリマー粒子モデルの架橋可能粒子20が架橋剤粒子3に所定距離以内に近づいた場合に架橋可能粒子20に設定された架橋確率で両者を結合させる反応処理を実行する反応処理実行部11と、反応処理の後に、架橋剤粒子3が結合している数を全てのポリマー粒子モデル毎に算出する結合数算出部12と、架橋可能粒子20に設定されている架橋確率を変更する架橋確率変更部13と、を備える。架橋確率変更部13は、架橋剤粒子3の結合数が0であるポリマー粒子モデルの架橋可能粒子20の架橋確率を、第1の架橋確率T1よりも高い第2の架橋確率T2に変更する。反応処理実行部11は、第2の架橋確率T2への変更がされた後、反応処理を再度実行する。
【0048】
本実施形態の分子動力学計算用架橋粒子モデルの生成方法は、コンピュータが実行する方法であって、直鎖状又は分岐状のポリマー粒子モデルを構成する一部の粒子を架橋可能粒子20に設定し、架橋可能粒子20に対して、架橋剤粒子3と架橋する確率を表す第1の架橋確率T1を設定するステップ(ST2)と、予め設定された解析条件に基づいて分子動力学計算を行い、ポリマー粒子モデルの架橋可能粒子20が架橋剤粒子3に所定距離以内に近づいた場合に架橋可能粒子20に設定された架橋確率で両者を結合させる反応処理を実行するステップ(ST4)と、反応処理の後に、架橋剤粒子3が結合している数を全てのポリマー粒子モデル毎に算出するステップ(ST5)と、架橋剤粒子3の結合数が0であるポリマー粒子モデルの架橋可能粒子20の架橋確率を、第1の架橋確率T1よりも高い第2の架橋確率T2に変更するステップ(ST6)と、第2の架橋確率T2への変更がされた後、反応処理を再度実行するステップ(ST)と、を含む。
【0049】
このように、第1の架橋確率T1による反応処理の後で、架橋剤粒子3と結合していないポリマー粒子モデルの架橋確率をより大きな第2の架橋確率T2に設定して再び反応処理をするので、架橋剤粒子3と結合していないポリマー粒子モデルを減らすことができ、粘弾性計算に適した架橋粒子モデルを得ることが可能となる。
【0050】
本実施形態では、架橋確率変更部13は、架橋剤粒子3の結合数が所定数以上であるポリマー粒子モデルの架橋可能粒子20の架橋確率を、第1の架橋確率T1よりも低い第3の架橋確率T3に変更する。
【0051】
架橋剤粒子3の結合数が高くなるほど架橋剤粒子3と結合し易くなり、架橋剤粒子数は有限であるので、独立状態のポリマーモデルと結合し得る架橋剤粒子3の数が減る。よって、架橋剤粒子3の結合数が所定数以上であるポリマー粒子モデルの架橋可能粒子20の架橋確率を、より低い第3の架橋確率T3に変更することで、独立状態のポリマーモデルと架橋剤粒子3との結合が促進される。よって、粘弾性計算に適した架橋粒子モデルを得ることが可能となる。
【0052】
本実施形態では、少なくとも3段階の異なる架橋確率が設定され、架橋剤粒子3の結合数が大きいほど架橋可能粒子20の架橋確率は小さく設定される。
【0053】
この構成によれば、独立状態のポリマーモデルと架橋剤粒子3との結合が促進するので、好ましい。
【0054】
本実施形態に係るコンピュータプログラムは、上記方法を構成する各ステップをコンピュータに実行させるプログラムである。このプログラムを実行することによっても、上記方法の奏する作用効果を得ることが可能となる。言い換えると、上記方法を使用しているとも言える。
【0055】
以上、本開示の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0056】
例えば、
図1に示す各部10〜13は、所定プログラムをコンピュータのCPUで実行することで実現しているが、各部を専用メモリや専用回路で構成してもよい。
【0057】
また、本実施形態では、架橋剤粒子3の結合数が0以外のポリマー粒子モデルも架橋確率を変更しているが、架橋剤粒子3の結合数が0であるポリマー粒子モデルの架橋確率を変更していれば、架橋剤粒子3の結合数が0以外の場合の架橋確率の変更を適宜省略可能である。
【0058】
上記の各実施形態で採用している構造を他の任意の実施形態に採用することは可能である。各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。