(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-83880(P2018-83880A)
(43)【公開日】2018年5月31日
(54)【発明の名称】防振ゴム用ゴム組成物
(51)【国際特許分類】
C08L 9/00 20060101AFI20180427BHJP
C08K 3/22 20060101ALI20180427BHJP
C08L 101/00 20060101ALI20180427BHJP
C08K 3/06 20060101ALI20180427BHJP
C08K 9/00 20060101ALI20180427BHJP
F16F 15/08 20060101ALI20180427BHJP
【FI】
C08L9/00
C08K3/22
C08L101/00
C08K3/06
C08K9/00
F16F15/08 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-226848(P2016-226848)
(22)【出願日】2016年11月22日
(71)【出願人】
【識別番号】000003148
【氏名又は名称】東洋ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大石 晃
【テーマコード(参考)】
3J048
4J002
【Fターム(参考)】
3J048AA01
3J048BA00
4J002AA00X
4J002AC01W
4J002AC02W
4J002AC03W
4J002AC06W
4J002AC07W
4J002AC08W
4J002BA01X
4J002BB18W
4J002BB24W
4J002BB27W
4J002BD12W
4J002BK00X
4J002CH08X
4J002CP03W
4J002DA047
4J002DE076
4J002DE086
4J002DE106
4J002DE236
4J002FB076
4J002FD147
4J002GT00
(57)【要約】
【課題】動倍率の低減と加工安定性の向上とが両立可能な防振ゴム用ゴム組成物を提供すること。
【解決手段】少なくとも1種類以上のジエン系ゴムを含むゴム成分、複合亜鉛華および混合樹脂を含有し、混合樹脂が、芳香族炭化水素樹脂および脂肪族炭化水素樹脂を少なくとも含む混合樹脂である防振ゴム用ゴム組成物。ゴム成分100重量部に対し、複合亜鉛華を2〜40重量部および混合樹脂を1〜5重量部含有することが好ましく、ゴム成分100重量部に対し、さらに硫黄を1.5重量部未満含有することが好ましい。
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種類以上のジエン系ゴムを含むゴム成分、複合亜鉛華および混合樹脂を含有し、前記混合樹脂が、芳香族炭化水素樹脂および脂肪族炭化水素樹脂を少なくとも含む混合樹脂であることを特徴とする防振ゴム用ゴム組成物。
【請求項2】
前記ゴム成分100重量部に対し、前記複合亜鉛華を2〜40重量部および前記混合樹脂を0.5〜5重量部含有する請求項1に記載の防振ゴム用ゴム組成物。
【請求項3】
前記ゴム成分100重量部に対し、さらに硫黄を1.5重量部未満含有する請求項1または2に記載の防振ゴム用ゴム組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防振ゴム用ゴム組成物に関し、特に自動車用エンジンマウントなどの防振部材として好適に用いることができる防振ゴム用ゴム組成物およびこれを用いた防振ゴムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から天然ゴムに補強材としてのカーボンブラックを配合したものが防振ゴムとして使用されている。近年の市場においては、防振ゴム、特に自動車用防振ゴムとして、動倍率(動的バネ定数/静的バネ定数)の低減が要求されている。
【0003】
防振ゴムの低動倍率化を図るためには、天然ゴム中のカーボンブラックの分散性を高めることが重要となる。従来は、カーボンブラックとして大粒径のものを使用することで、天然ゴム中のカーボンブラックの分散性を高める方法が採用されてきたが、この方法では防振ゴムの耐久性が損なわれる傾向があった。
【0004】
ところで、一般にゴム組成物においては、硫黄を含む加硫剤と併用して、加硫時間の短縮、加硫温度の低下、加硫剤の減量を目的として加硫促進剤が配合される。かかる加硫促進剤を活性化し、促進効果をさらに高めるものとして、酸化亜鉛(亜鉛華)を代表とする金属酸化物が挙げられる。下記特許文献1では、天然ゴム100重量部に対し、微粒子化された亜鉛華を特定量配合したゴム組成物を加硫することにより、動倍率が低減された防振ゴムが得られる点が記載されている。しかしながら、本発明者が鋭意検討した結果、防振ゴムの低動倍率化の観点から、かかる特許文献に記載の技術において、さらなる改良の余地があることが判明した。
【0005】
また、特に自動車用途で用いられる防振ゴムには、動倍率の低減とともに耐熱性の向上が強く求められる場合がある。下記特許文献2では、ゴム組成物中にジエン系ゴム成分100重量部に対し、複合亜鉛華を3〜50重量部配合することにより、防振ゴムの動倍率を低減する技術が開示されている。ただし、本発明者が鋭意検討した結果、防振ゴムの耐熱性向上の観点から、さらなる改良の余地があることが判明した。
【0006】
なお、下記特許文献3では、極低温領域での動的バネ定数の経時変化を抑制できる防振ゴム用ゴム組成物の提供を目指して、ゴム組成物中に混合樹脂を配合する技術が記載されている。しかしながら、この文献に記載の発明は、極低温領域という特殊な状況下での課題解決を図るものであり、動倍率の低減を目指すとの記載も示唆も無い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−193621号公報
【特許文献2】特開2014−77050号公報
【特許文献3】特開2016−138179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、動倍率の低減と加工安定性の向上とが両立可能な防振ゴム用ゴム組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決すべく、金属酸化物と混合樹脂との組み合わせについて鋭意検討した。その結果、ジエン系ゴムに対し、複合亜鉛華と混合樹脂とを組み合わせて配合したゴム組成物を原料とすることで、動倍率が著しく低減され、かつスコーチを防止し、加工安定性に優れた防振ゴムが得られることを見出した。本発明は、上記の検討の結果なされたものであり、下記の如き構成により上述の目的を達成するものである。
【0010】
すなわち、本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、少なくとも1種類以上のジエン系ゴムを含むゴム成分、複合亜鉛華および混合樹脂を含有し、前記混合樹脂が、芳香族炭化水素樹脂および脂肪族炭化水素樹脂を少なくとも含む混合樹脂であることを特徴とする。本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物では、ジエン系ゴムに対し、複合亜鉛華と混合樹脂とを組み合わせて配合されているため、これを原料として製造される防振ゴムの動倍率を著しく低減し、かつかつスコーチを防止し、加工安定性を特に向上することができる。かかる効果が得られる理由は明らかでは無いが、複合亜鉛華および混合樹脂がゴム成分の架橋反応に影響を及ぼすことで、動倍率の低減と加工安定性の向上とがバランス良く達成できるものと考えられる。製造される防振ゴムの動倍率の低減と加工安定性の向上とをさらにバランス良く達成するためには、前記ゴム成分100重量部に対し、前記複合亜鉛華を2〜40重量部および前記混合樹脂を0.5〜5重量部含有することが好ましい。
【0011】
上記防振ゴム用ゴム組成物において、さらに硫黄を含有することが好ましく、前記ゴム成分100重量部に対し、硫黄を1.5重量部未満含有することがより好ましい。ジエン系ゴムに対し、複合亜鉛華と混合樹脂と硫黄とを組み合わせて配合し、特にこの3者の配合比率を特定の配合比とした場合に、製造される防振ゴムの動倍率の低減と加工安定性の向上とを特にバランス良く達成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、少なくとも1種類以上のジエン系ゴムを含むゴム成分、複合亜鉛華および混合樹脂を含有することを特徴とする。
【0013】
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、ゴム成分としてジエン系ゴムを少なくとも1種、好ましくは主成分として含有する。本発明において、「主成分として」とは、ゴム成分としてジエン系ゴムを50重量部以上含有することを意味し、ゴム成分としてジエン系ゴムを80重量部以上含有することが好ましく、ゴム成分としてジエン系ゴムを95重量部含有することがより好ましい。ジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR);イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、およびアクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)などのジエン系合成ゴム;臭素化ブチルゴム(BR−IIR)などのハロゲン化ブチルゴム;その他ポリウレタンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム、およびクロロスルホン化ポリエチレンなどを含めた合成ゴム類などが挙げられる。
【0014】
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物では、複合亜鉛華を含有し、好ましくはゴム成分100重量部に対し、2〜40重量部、さらに好ましくは2〜20重量部含有する。複合亜鉛華は、ゴム中へのキャリアーとしてのcoreに、CaCO
3、Ca(OH)
2、CaSO
4、ZnO、MgO、Mg(OH)
2、MgCO
3などを有し、そのcoreの表面に一般の亜鉛華よりもさらに活性度の高い亜鉛華を被覆した構造を有する。かかるcoreの大きさと亜鉛華の被覆層の厚み比率などは任意に設定可能である。かかる複合亜鉛華としては市販品も好適に使用可能であり、例えば井上石灰工業社製のMETA−Z Lシリーズ(META−Z L40、L50、L60)などが例示される。
【0015】
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物中、複合亜鉛華とともに含有される樹脂として、芳香族炭化水素樹脂および脂肪族炭化水素樹脂を少なくとも含む混合樹脂を使用する。混合樹脂は、フェノール性粘着樹脂、クマロン樹脂、インデン樹脂、およびクマロインデン樹脂などの芳香族炭化水素樹脂、ならびにC5、C8、C9などの脂肪族炭化水素樹脂を少なくとも含む。必要に応じて、当業者に公知の他の樹脂、例えば、キシレン樹脂、フェノール樹脂、テルペン系樹脂、ケトン樹脂を含んでも良い。極低温領域での動的バネ定数の経時変化を効果的に抑制する見地から、ゴム成分100重量部に対する混合樹脂の含有量は、0.5〜5重量部であることが好ましく、2〜4重量部であることがより好ましい。
【0016】
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物では、硫黄系加硫剤を含有することが好ましい。かかる硫黄系加硫剤としての硫黄は通常のゴム用硫黄であればよく、例えば粉末硫黄、沈降硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などを用いることができる。本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物における硫黄の含有量は、ゴム成分100重量部に対して1.5重量部未満であることが好ましく、製造される防振ゴムの動倍率および耐熱性を考慮した場合、0.05重量部以上、かつ0.1重量部以下であることが好ましく、0.05重量部以上、かつ0.5重量部未満であることが特に好ましい。
【0017】
本発明の防振ゴム用ゴム組成物は、上記ゴム成分、複合亜鉛華、混合樹脂、硫黄系加硫剤と共に、加硫促進剤、カーボンブラック、シリカ、シランカップリング剤、ステアリン酸、加硫促進助剤、加硫遅延剤、老化防止剤、ワックスやオイルなどの軟化剤、加工助剤などの通常ゴム工業で使用される配合剤を、本発明の効果を損なわない範囲において適宜配合し用いることができる。
【0018】
カーボンブラックとしては、例えばSAF、ISAF、HAF、FEF、GPFなどが用いられる。カーボンブラックは、加硫後のゴムの硬度、補強性、低発熱性などのゴム特性を調整し得る範囲で使用することができる。カーボンブラックの配合量はゴム成分100重量部に対して、20〜120重量部の範囲であることが好ましく、より好ましくは30〜100重量部であり、さらに好ましくは30〜60重量部である。この配合量が20重量部未満では、カーボンブラックの補強効果が充分に得られず、120重量部を超えると、発熱性、ゴム混合性および加工時の作業性などが悪化する。
【0019】
加硫促進剤としては、ゴム加硫用として通常用いられる、スルフェンアミド系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チオウレア系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤などの加硫促進剤を単独、または適宜混合して使用しても良い。
【0020】
老化防止剤としては、ゴム用として通常用いられる、芳香族アミン系老化防止剤、アミン−ケトン系老化防止剤、モノフェノール系老化防止剤、ビスフェノール系老化防止剤、ポリフェノール系老化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系老化防止剤、チオウレア系老化防止剤などの老化防止剤を単独、または適宜混合して使用しても良い。
【0021】
本発明の防振ゴム用ゴム組成物は、上記ゴム成分、複合亜鉛華、混合樹脂、硫黄系加硫剤、必要に応じて、カーボンブラック、ステアリン酸、加硫促進剤、老化防止剤、ワックスなどを、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどの通常のゴム工業において使用される混練機を用いて混練りすることにより得られる。
【0022】
また、上記各成分の配合方法は特に限定されず、硫黄系加硫剤、および加硫促進剤などの加硫系成分以外の配合成分を予め混練してマスターバッチとし、残りの成分を添加してさらに混練する方法、各成分を任意の順序で添加し混練する方法、全成分を同時に添加して混練する方法などのいずれでもよい。
【0023】
上記各成分を混練し、成形加工した後、加硫を行うことで、低動倍率である防振ゴムを製造することができる。かかる防振ゴムは、エンジンマウント、トーショナルダンパー、ボディマウント、メンバーマウント、ストラットマウント、マフラーマウントなどの自動車用防振ゴムを始めとして、鉄道車両用防振ゴム、産業機械用防振ゴムに好適に用いることができ、特にエンジンマウントなどの低動倍率および耐熱性を必要とする自動車用防振ゴムの構成部材として有用である。
【実施例】
【0024】
以下に、この発明の実施例を記載してより具体的に説明する。
【0025】
(ゴム組成物の調製)
ゴム成分100重量部に対して、表1の配合処方に従い、実施例1〜5、比較例1〜2のゴム組成物を配合し、通常のバンバリーミキサーを用いて混練し、ゴム組成物を調整した。表1に記載の各配合剤を以下に示す。
【0026】
a)ゴム成分
天然ゴム(NR) 「RSS#3」
イソプレンゴム(IR) 「IR2200」(JSR社製)
ブタジエンゴム(BR) 「BR01」(JSR社製)
b)複合亜鉛華 「META−Z L60」(井上石灰工業社製)
酸化亜鉛 「3号ZnO」(三井金属鉱業社製)
c)ステアリン酸 (日油社製)
d)カーボンブラック 「シーストV」(東海カーボン社製)
e)老化防止剤 「ノクラック6C」(大内新興化学社製)
f)アロマオイル 「プロセスX−140」(ジャパンエナジー社製)
g)硫黄 5%オイル処理硫黄
h)加硫促進剤
(A)スルフェンアミド系加硫促進剤 N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド 「ノクセラー CZ」、大内新興化学工業社製
(B)チウラム化合物 テトラメチルチウラムモノスルフィド 「ノクセラー TS」、大内新興化学工業社製
(C)チウラム化合物 テトラメチルチウラムジスルフィド 「ノクセラー TT」、大内新興化学工業社製
(i)芳香族炭化水素樹脂および脂肪族炭化水素樹脂を少なくとも含む混合樹脂
(A)「ストラクトールHP−55」、ストラクトール社製
(B)「ストラクトール40MSフレーク」、ストラクトール社製
【0027】
(評価)
評価は、各ゴム組成物を所定の金型を使用して、170℃で20分間加熱、加硫して得られたゴムについて行った。
【0028】
<動倍率>
(静的バネ定数(Ks))
各ゴム組成物を加硫しつつプレス成形して、円柱形状(直径50mm、高さ25mm)の加硫ゴムサンプルを作製した後、かかる加硫ゴムサンプルの上下面に対し、円柱状金具(直径60mm、厚み6mm)の一対を、接着剤を使用して接着することによりテストピースを作製した。作製したテストピースを円柱軸方向に2回、7mm圧縮させた後、歪が復元する際の荷重たわみ曲線から、1.5mmおよび3.5mmのたわみ荷重を測定し、これらの値から静的バネ定数(Ks)(N/mm)を算出した。
(動的バネ定数(Kd))
静的バネ定数(Ks)を測定する際に使用したテストピースを円柱軸方向に2.5mm圧縮し、この2.5mm圧縮した位置を中心として、下方から100Hzの周波数で振幅0.05mmの定変位調和圧縮振動を与え、上方のロードセルにて動的加重を検出し、JIS−K 6394に準拠して動的バネ定数(Kd)(N/mm)を算出した。
(動倍率:Kd/Ks)
動倍率は、以下の式より算出した。
(動倍率)=(動的バネ定数(Kd))/(静的バネ定数(Ks))
算出した動的バネ定数と静的バネ定数とに基づき、動倍率を算出した。なお、動倍率の目標値を1.6以下と設定し、この目標値を達成する場合を○、達成できない場合を×で評価した。評価結果を表1に示す。
【0029】
<加工安定性>
JIS K6300に準拠して、125℃で測定時のスコーチタイムt5(分)を求めた。なお、加工安定性の目標値をt5(分)が14分以上と設定し、この目標値を達成する場合を○、達成できない場合を×で評価した。評価結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
比較例1では複合亜鉛華を配合せず、単に酸化亜鉛を配合するのみであるため、加硫ゴムの動倍率が目標値を達成できなかった。また、比較例2では混合樹脂を配合していないため、加工安定性の目標値を達成できなかった。一方、複合亜鉛華と混合樹脂を配合した実施例1〜5では、加硫ゴムの動倍率の低減と加工安定性の向上とをバランス良く達成できることがわかる。特に、硫黄の配合量をゴム成分100重量部に対し0.5重量部未満に抑えた実施例4では、加硫ゴムの動倍率の低減と加工安定性の向上とをさらにバランス良く達成できることがわかる。