【解決手段】本技術の写真作成ゲーム機は、利用者を被写体として撮影を行う撮影部と、撮影によって得られた撮影画像の編集を行い、編集画像を生成する編集部とを有し、撮影と編集とを含む写真作成ゲームを利用者に提供する写真作成ゲーム機であって、写真作成ゲーム機の電源オンの時刻と電源オフの時刻のうちの少なくともいずれかの時刻を設定し、時刻を計時し、設定した時刻になった場合、電源オンまたは電源オフを制御する。本技術は、撮影した画像をシール紙に印刷する一連のゲームを提供する写真作成ゲーム機に適用することができる。
前記電源制御部は、前記設定部により設定された電源オフの時刻になったタイミングで、前記利用者に対する前記写真作成ゲームの提供が行われている場合、前記写真作成ゲームが終了したときに電源をオフにする
請求項1乃至3のいずれかに記載の写真作成ゲーム機。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<<1.写真シール作成装置の構成と動作>>
<1−1.写真シール作成装置の外観構成>
図1および
図2は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
【0014】
写真シール作成装置1は、撮影画像や編集画像を提供するゲーム機である。写真シール作成装置1は、画像をシール紙に印刷したり、画像を利用者の携帯端末上で閲覧可能にしたりすることで、利用者に画像を提供する。写真シール作成装置1は、ゲームセンターなどのアミューズメント施設や店舗に設置される。写真シール作成装置1の利用者は、主に女子高生や若い女性が中心とされる。写真シール作成装置1において、1組あたり主に2人や3人などの複数人の利用者がゲームを楽しむことができる。もちろん、写真シール作成装置1において、1人の利用者がゲームを楽しむこともできる。
【0015】
写真シール作成装置1において、利用者は、自身が被写体となって撮影作業を行う。利用者は、編集作業により、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した画像に、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を合成させる。これにより、撮影画像が彩り豊かな画像に編集される。利用者は、編集済みの画像である編集画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。
【0016】
図1に示すように、写真シール作成装置1は、基本的に、撮影ユニット11と編集ユニット12が接した状態で設置されることによって構成される。
【0017】
撮影ユニット11は、事前選択部20、撮影部21、および背景部22から構成される。事前選択部20は、撮影部21の側面に設置される。事前選択部20の前方の空間が、事前選択処理が行われる事前選択空間となる。また、撮影部21と背景部22は所定の距離だけ離して設置される。撮影部21と背景部22の間に形成される空間が、撮影処理が行われる撮影空間となる。
【0018】
事前選択部20は、事前選択処理として、写真シール作成装置1によって提供されるゲームを紹介するガイダンスを行ったり、撮影空間で行われる撮影処理における各種の設定を行ったりする。事前選択部20には、利用者が代金を投入する硬貨投入口や、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。事前選択部20は、撮影空間の空き状況に応じて、適宜、事前選択空間にいる利用者を撮影空間へと案内する。
【0019】
撮影部21は、利用者を被写体として撮影するための装置である。撮影部21は、撮影空間に入った利用者の正面に位置する。撮影空間に臨む撮影部21の正面には、カメラや、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間において正面を向いている利用者からみて左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影部21の左側面が側面パネル41Aにより構成され、右側面が側面パネル41Bにより構成される。さらに、撮影部21の正面が正面パネル42により構成される。側面パネル41Aには、上述した事前選択部20が設置される。なお、事前選択部20が、側面パネル41Bに設置されるようにしてもよい。
【0020】
背景部22は、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bから構成される。背面パネル51は、正面を向いている利用者の背面側に位置する板状の部材である。側面パネル52Aは、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル41Aより横幅の狭い板状の部材である。側面パネル52Bは、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル41Bより横幅の狭い板状の部材である。
【0021】
側面パネル41Aと側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Aと側面パネル52Aの上部は、板状の部材である連結部23Aによって連結される。側面パネル41Aと側面パネル52Aの下部は、床面に設けた例えば金属製の部材である連結部23A’によって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bも同様に、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Bと側面パネル52Bの上部は、連結部23Bによって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bの下部は、連結部23B’によって連結される。
【0022】
なお、背面パネル51の撮影空間側の面には、例えば緑色のクロマキー用のシートが貼り付けられる。写真シール作成装置1は、クロマキー用のシートを背景として撮影することで、撮影処理や編集処理においてクロマキー合成を行う。これにより、利用者が所望する背景画像がシートの部分に合成される。
【0023】
側面パネル41A、連結部23A、および側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口となる。また、側面パネル41B、連結部23B、および側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口となる。
【0024】
撮影空間の上方には、撮影部21の正面、連結部23A、および連結部23Bに囲まれた天井が形成される。その天井の一部に、天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて光を照射するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24の内部には、ストロボの他に蛍光灯が設けられている。これにより、天井ストロボユニット24は、撮影空間の照明としても機能する。
【0025】
編集ユニット12は、撮影画像に編集を施すための装置である。編集ユニット12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル42に接するようにして、撮影ユニット11に連結している。
【0026】
図1に示される編集ユニット12の構成を正面側の構成とすると、編集ユニット12の正面側と背面側のそれぞれに、編集作業で用いられる構成が設けられる。この構成により、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。
【0027】
編集ユニット12の正面側は、面61と、面61の上方に形成された斜面62から構成される。面61は、床面に対して垂直で、撮影部21の側面パネル41Aとほぼ平行な面である。斜面62には、編集作業に用いられる構成として、タブレット内蔵モニタやタッチペンが設けられる。斜面62の左側には、照明装置64の一端を支持する柱状の支持部63Aが設けられる。斜面62の右側には、照明装置64の他端を支持する柱状の支持部63Bが設けられる。支持部63Aの上面にはカーテンレール26を支持する支持部65が設けられる。
【0028】
編集ユニット12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、3本のレール26A乃至26Cを、組み合わせて構成される。3本のレール26A乃至26Cは、上から見たときの形状がコの字状となるように組み合わせられる。平行に設けられるレール26Aとレール26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、レール26Aとレール26Bの他端は、レール26Cの両端にそれぞれ接合される。
【0029】
カーテンレール26には、編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。そのカーテンにより囲まれる編集ユニット12の正面前方の空間と背面後方の空間が、利用者が編集作業を行う編集空間となる。
【0030】
後述するが、編集ユニット12の左側面には、印刷済みのシール紙が排出される排出口が設けられる。編集ユニット12の左側面前方の空間が、利用者が印刷済みのシール紙が排出されるのを待つ印刷待ち空間となる。
【0031】
<1−2.利用者の移動について>
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について説明する。
図3は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
【0032】
利用者は、事前選択部20の前方の空間である事前選択空間A0において硬貨投入口に代金を投入する。次に、利用者は、タッチパネルモニタに表示される画面に従って各種の設定を行う。利用者は、例えば、撮影空間で行われる撮影に関するコースの選択などを事前選択作業として行う。
【0033】
事前選択作業を終えた利用者は、白抜き矢印#1で示すように、側面パネル41Aと側面パネル52Aの間の出入り口G1から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入る。利用者は、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影作業を行う。
【0034】
撮影作業を終えた利用者は、白抜き矢印#2で示すように出入り口G1から撮影空間A1を出て編集空間A2−1に移動するか、または、白抜き矢印#3で示すように出入り口G2から撮影空間A1を出て編集空間A2−2に移動する。
【0035】
編集空間A2−1は、編集ユニット12の正面側の編集空間である。一方、編集空間A2−2は、編集ユニット12の背面側の編集空間である。利用者が編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかは、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は、編集作業を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集作業を行うことができる。
【0036】
編集作業が終了した後、編集画像の印刷が開始される。印刷が開始されると、編集空間A2−1での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#4で示すように編集空間A2−1から印刷待ち空間A3に移動する。また、編集空間A2−2での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−2から印刷待ち空間A3に移動する。
【0037】
印刷待ち空間A3に移動した利用者は、印刷が終わるのを待つ。印刷が終了すると、利用者は、編集ユニット12の右側面に設けられた排出口から排出されたシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終える。
【0038】
次に、各装置の構成について説明する。
【0039】
<1−3.事前選択部の構成>
図4は、事前選択部20の構成例を示す図である。
【0040】
事前選択部20の上側にはタッチパネルモニタ71が設けられる。タッチパネルモニタ71は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ71は、各種のGUI(Graphical User Interface)を表示し、利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。タッチパネルモニタ71には、利用者の人数の選択、撮影コースの選択などを行わせる事前選択処理に用いられる画面が表示される。
【0041】
タッチパネルモニタ71の下方には、スピーカ72が設けられる。スピーカ72は、事前選択処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音などを出力する。スピーカ72に隣接するようにして、利用者が硬貨を入れる硬貨投入返却口73が設けられる。
【0042】
<1−4.撮影部の構成>
図5は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、側面パネル41A、側面パネル41B、および正面パネル42に囲まれるようにして構成される。
【0043】
正面パネル42の中央よりやや上側には、カメラユニット81が設けられる。カメラユニット81は、カメラ91、タッチパネルモニタ92、および正面ストロボ93から構成される。
【0044】
カメラ91は、例えば一眼レフカメラであり、レンズが露出するようにカメラユニット81の内部に取り付けられる。カメラ91は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子を有し、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91は、利用者を被写体として撮影を行う撮影部として機能する。
【0045】
カメラ91により取り込まれた動画像(以下、ライブビュー画像ともいう)は、タッチパネルモニタ92にリアルタイムで表示される。撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた静止画像は、撮影画像として保存される。
【0046】
タッチパネルモニタ92は、カメラ91の下方に設けられる。タッチパネルモニタ92は、LCDなどのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ92は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUIを表示し利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。タッチパネルモニタ92には、カメラ91により取り込まれた動画像(ライブビュー画像)や静止画像(撮影画像)が表示される。
【0047】
正面ストロボ93は、カメラ91の上方に設けられる。正面ストロボ93は、乳白アクリル板よりなる横長長方形の発光面を有する。正面ストロボ93は、カメラ91による撮影に合わせて発光することで、被写体としての利用者の顔付近を正面から照射する。
【0048】
カメラユニット81の上方には、曲面の発光面を利用者に向けた上ストロボユニット82が設置される。上ストロボユニット82は、利用者の正面上方から、利用者の顔および上半身に光を照射する。
【0049】
カメラユニット81の下方には、利用者の下半身および足元に光を照射する足元ストロボユニット83が設けられる。
【0050】
上ストロボユニット82および足元ストロボユニット83は、蛍光灯とストロボ発光可能な照明機器とにより構成される。上ストロボユニット82および足元ストロボユニット83は、撮影空間を明るくして、利用者の操作性や安全性を確保するために、撮影空間内を常時照らすとともに、撮影画像の画質を向上させるために、撮影タイミングでストロボ発光し、被写体となる利用者に光を照射する。
【0051】
足元ストロボユニット83と側面パネル41Aとの間には、箱状部84が設けられる。また、足元ストロボユニット83と側面パネル41Bとの間には、箱状部85が設けられる。箱状部84,85の上面は、写真シール作成装置1の設置面と略水平な面をなし、撮影作業を行う利用者が手荷物などを置くための荷物置き場として用いられる。
【0052】
なお、図示はしないが、正面パネル42の例えば天井付近には、スピーカが設けられる。そのスピーカは、撮影処理の案内音声、BGM、効果音などを出力する。
【0053】
<1−5.背景部の構成>
図6は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
【0054】
背面パネル51の上方には、背面上ストロボ101が設置される。背面上ストロボ101は、背面上方から利用者に光を照射する。
【0055】
図中、背面パネル51の左方には、背面左ストロボ102が設置される。背面左ストロボ102は、背面右方から利用者を照射する。図中、背面パネル51の右方には、背面右ストロボ103が設置される。背面右ストロボ103は、背面左方から利用者を照射する。
【0056】
また、背面パネル51の撮影空間A1側(図中、手前側)の面には、クロマキーシート121が貼り付けられる。クロマキーシート121の色は、例えば緑色とされる。
【0057】
なお、図示はしないが、側面パネル52A,52Bの撮影空間A1側の面の下側(床面側)にも、クロマキーシート121と同様に、クロマキーシートが貼り付けられる。
【0058】
<1−6.編集ユニットの構成>
図7は、編集ユニット12の正面側(編集空間A2−1側)の構成例を示す図である。
【0059】
斜面62のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131の左側にはタッチペン132Aが設けられる。タブレット内蔵モニタ131の右側にはタッチペン132Bが設けられる。
【0060】
タブレット内蔵モニタ131は、タブレットとディスプレイを積層して構成される。タブレットは、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bを用いた操作入力を可能とする。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集作業に用いられる編集画面が表示される。2人の利用者が同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aはタブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン132Bはタブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる。
【0061】
なお、タッチペン132Aを用いた操作とタッチペン132Bを用いた操作は識別される。適宜、タブレット内蔵モニタ131の左側の表示に対してはタッチペン132Aを用いた操作のみが可能とされ、右側の表示に対してはタッチペン132Bを用いた操作のみが可能とされる。以下、適宜、タッチペン132Aとタッチペン132Bを区別する必要がない場合、まとめてタッチペン132という。
【0062】
図8は、編集ユニット12の左側面の構成例を示す図である。
【0063】
編集ユニット12の左側面の下側にはシール紙排出口161が設けられる。編集ユニット12の内部にはプリンタが設けられている。そのプリンタにより、編集空間A2−1の利用者が写る画像、または、編集空間A2−2の利用者が写る画像が所定のレイアウトでシール紙に印刷され、シール紙排出口161から排出される。
【0064】
<1−7.シール紙の例>
図9は、以上のような外観構成を有する写真シール作成装置1により作成されるシール紙の例を示す図である。
【0065】
図9に示す横長のシール紙には、5枚の編集画像である編集画像181−1乃至181−5が横に並べて印刷されている。
【0066】
編集画像181−1乃至181−5のうち、編集画像181−1乃至181−3は、アップ画像に対して編集が施されることによって生成された画像であり、編集画像181−4と編集画像181−5は、全身画像に対して編集が施されることによって生成された画像である。
【0067】
アップ画像は、被写体の顔と上半身が大きく写る画像である。一方、全身撮影は、被写体の全身が写る画像である。
【0068】
アップ画像と全身画像は縦横比が異なる。例えば、アップ画像の横方向の長さと縦方向の長さの比は1:1.2であり、全身画像の横方向の長さと縦方向の長さの比は3:4である。
図9の例においては、アップ画像と全身画像が、横方向の長さを同じ長さとして印刷されている。なお、実際には、利用者の背景には、所定の色や柄の画像である背景画像が、前景には、手書きの文字やスタンプ画像などの前景画像が合成される。
【0069】
シール紙の縁の余白には、機種名(LOVERY)と撮影日の他に、シールIDなどが印刷される。余白領域に印刷されたシールIDは、写真シール作成装置1からサーバに送信された画像を携帯電話機などの携帯端末で閲覧するときに利用される。携帯端末に対する画像の送信は、サーバを介して行われる。
【0070】
<1−8.写真シール作成装置の内部構成>
図10は、写真シール作成装置1の構成例を示すブロック図である。
図10において、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0071】
図10に示すように、写真シール作成装置1は、PC(Personal Computer)部301に対して、事前選択部302、撮影部304、編集部305A,305B、および印刷部306が外部入出力インタフェース303を介して接続されることによって構成される。情報処理部であるPC部301は、例えば編集ユニット12の筐体内部に収納される。
【0072】
PC部301を構成するCPU(Central Processing Unit)311、ROM(Read Only Memory)312、RAM(Random Access Memory)313は、バス314により相互に接続される。
【0073】
CPU311は、所定のプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。ROM312は、CPU311が実行するプログラムやデータを記憶する。RAM312は、CPU311が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
【0074】
バス314には、さらに、入出力インタフェース315が接続される。入出力インタフェース315には、記憶部316、通信部317、およびドライブ318が接続される。
【0075】
記憶部316は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶部316は、CPU311から供給された各種の設定情報などを記憶する。記憶部316に記憶されている情報はCPU311により適宜読み出される。
【0076】
通信部317は、インターネットなどのネットワークのインタフェースである。通信部317は、CPU311による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部317は、利用者により選択された画像を、例えば写真シール作成装置1の製造メーカが管理するサーバに送信する。通信部317から送信された画像は、サーバにおいて所定の記憶領域が割り当てられて保存され、サーバにアクセスしてきた携帯端末上で表示されたり、その携帯端末にダウンロードされたりする。
【0077】
ドライブ318には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア319が適宜装着される。ドライブ318によりリムーバブルメディア319から読み出されたプログラムやデータは、CPU311に供給され、記憶部316に記憶されたり、インストールされたりする。
【0078】
入出力インタフェース315には外部入出力インタフェース303が接続される。PC部301による各部の制御が、外部入出力インタフェース303を介して行われる。
【0079】
事前選択部302は、事前選択空間A0にいる利用者を対象とした事前選択処理を実現する。事前選択部302は、タッチパネルモニタ71、スピーカ72、および硬貨処理部321から構成される。
【0080】
タッチパネルモニタ71は、PC部301による制御に従って各種の選択画面を表示し、選択画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号はPC部301に供給され、各種の設定が行われる。
【0081】
硬貨処理部321は、硬貨投入返却口73への硬貨の投入を検出する。硬貨処理部321は、所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、ゲームの開始を指示する起動信号をPC部301に出力する。
【0082】
撮影部304は、撮影空間A1にいる利用者を対象とした撮影処理を実現する。撮影部304は、照明装置331、カメラ91、タッチパネルモニタ92、およびスピーカ332から構成される。
【0083】
照明装置331は、撮影空間A1内の各ストロボユニットであり、PC部301から供給される照明制御信号に従って発光する。
【0084】
カメラ91は、PC部301によるシャッタ制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像(画像データ)をPC部301に出力する。
【0085】
編集部305Aは、編集空間A2−1にいる利用者を対象とした編集処理を実現する。編集部305Aは、タブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ341から構成される。編集部305Bは、編集空間A2−2にいる利用者を対象とした編集処理を実現し、編集部305Aと同一の構成を有する。なお、以下、編集部305A,305Bを特に区別しない場合には、単に、編集部305という。
【0086】
タブレット内蔵モニタ131は、PC部301による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号はPC部301に供給され、編集対象となる撮影画像が編集される。
【0087】
印刷部306は、印刷待ち空間A3にいる利用者に、印刷済みのシール紙である写真シールを出力する印刷処理を実現する。印刷部306は、プリンタ351を含むように構成される。プリンタ351にはシール紙ユニット352が装着される。
【0088】
プリンタ351は、内蔵するヘッド361を駆動し、PC部301から供給された印刷データに基づいて、シール紙ユニット352に収納されているロール状のシール紙363に画像を印刷する。また、プリンタ351は、画像を印刷したシール紙363をカッター362によって所定のカット位置でカットして、シール紙排出口161に排出する。
【0089】
<1−9.写真シール作成装置の動作>
ここで、
図11のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の動作について説明する。
【0090】
ステップS1において、CPU311は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを、硬貨処理部321から供給される起動信号に基づいて判定し、硬貨が投入されたと判定するまで待機する。硬貨が投入されたとステップS1において判定された場合、処理はステップS2に進む。
【0091】
ステップS2において、CPU311は、事前選択部302を制御することで、事前選択処理を行う。事前選択処理により、例えば、利用者の人数の選択、撮影空間A1で行われる撮影に関する撮影コースの選択などが行われる。
【0092】
撮影コースには、例えば、アップ撮影のみを行うコースと、アップ撮影および全身撮影を行うコースが用意されている。アップ撮影はアップ画像の撮影であり、全身撮影は全身画像の撮影である。アップ撮影および全身撮影を行う後者のコースの場合、例えば、1〜3回目の撮影がアップ撮影となり、4回目と5回目の撮影が全身画像の撮影となる。
【0093】
ステップS3において、CPU311は、撮影部304を制御することで、撮影処理を行う。例えば、CPU311は、カメラ91により取り込まれた動画像に基づいてライブビュー画面をタッチパネルモニタ92に表示させ、撮影空間A1にいる利用者を被写体として撮影を行う。撮影処理により、焦点距離を適宜変えて、5枚などの複数の撮影画像が取得される。
【0094】
ステップS4において、CPU311は、編集空間A2−1と編集空間A2−2のうち、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間に対応する編集部305を制御することで、編集処理を行う。
【0095】
例えば、CPU311は、タブレット内蔵モニタ131に編集画面を表示させ、撮影処理により得られた撮影画像に対して利用者に編集作業を行わせる。編集画面には、編集対象の撮影画像とともに、撮影画像に合成する合成用画像を選択するときに操作されるボタンなどが表示される。編集対象の撮影画像は、編集画面に並べて表示される、撮影画像を縮小したサムネイル画像を用いて選択される。CPU311は、利用者の操作に応じて合成用画像を合成することによって撮影画像の編集を行い、編集画像を生成する。
【0096】
撮影画像の編集後、CPU311は、分割数の選択に用いられる画面、サーバに送信する画像の選択に用いられる画面などの各種の画面をタブレット内蔵モニタ131に表示する。CPU311は、各種の画面に対する利用者の操作に応じて処理を行う。
【0097】
ステップS5において、CPU311は、プリンタ351を制御することで、印刷処理を行う。CPU311は、編集処理を行うことによって生成した印刷データをプリンタ351に出力し、所定のレイアウトで配置された編集画像をシール紙363に印刷する。
【0098】
印刷が終了した場合、ステップS6において、プリンタ351は、カッター362で切り離したシール紙363をシール紙排出口161に排出し、処理を終了させる。
【0099】
写真シール作成装置1の利用者の各グループに対しては、以上のような一連の処理からなる写真作成ゲームが提供される。あるグループの利用者に続けて他のグループの利用者が写真シール作成装置1の利用を開始した場合、写真シール作成装置1の利用を先に始めた利用者の写真作成ゲームと、後から始めた利用者の写真作成ゲームとが適宜並行して行われることになる。適宜、写真シール作成ゲームを単にゲームともいう。
【0100】
なお、写真シール作成装置1には編集空間が2つ設けられるものとしたが、編集空間が1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また、撮影と編集とが同じ空間で行われるようにしてもよい。
【0101】
<<2.第1の実施の形態(電源制御機能)>>
写真シール作成装置1は、上述した各機能の他に、電源オンと電源オフのうちの少なくともいずれかを自動的に切り替える機能を有する。写真シール作成装置1の電源をオンにする時刻である電源オン時刻と、オフにする時刻である電源オフ時刻のうちの少なくともいずれかが、管理者により予め設定される。
【0102】
電源オンの状態にある場合、写真シール作成装置1は、上述した処理を行うことによって利用者にゲームを提供することができる。
【0103】
図10に示す写真シール作成装置1の構成のうち、事前選択部302、撮影部304、編集部305A,305B、および印刷部306をPC部301の周辺機器とすると、写真シール作成装置1が電源オンの状態にあるとき、PC部301と周辺機器の双方に電源が供給されている(PC部301と周辺機器が電源オンになっている)。
【0104】
一方、電源オフの状態にある場合、写真シール作成装置1は、利用者にゲームを提供することができない。
【0105】
写真シール作成装置1が電源オフの状態にあるとき、PC部301と周辺機器には電源が供給されていない(PC部301と周辺機器が電源オフになっている)。PC部301だけが電源オンであり、周辺機器が電源オフである状態も、利用者にゲームを提供することができない状態であるから、写真シール作成装置1の電源オフの状態に含まれる。
【0106】
写真シール作成装置1の電源オン/オフは、自動での電源オン/オフだけでなく、当然、管理者による手動での操作にも応じて行われる。写真シール作成装置1の電源オン/オフを切り替えるときに押下されるスイッチが、写真シール作成装置1の所定の位置に設けられる。
【0107】
図12は、設定画面の例を示す図である。
【0108】
図12に示す設定画面は、例えば、写真シール作成装置1が電源オンになっているときに管理者が所定の操作を行うことによってメンテナンスモードを起動させた場合にタッチパネルモニタ92に表示される。タッチパネルモニタ71またはタブレット内蔵モニタ131を用いて各種の設定が行われるようにしてもよい。
【0109】
設定画面を用いて、電源オン時刻の設定、電源オフ時刻の設定などの各種の設定が行われる。設定画面の左端のメニューボタン領域401には、設定内容を選択するときに押下される各種のボタンが並べて表示される。
図12に示す設定画面は、メニューボタン領域401に表示されているボタンのうち、上から2つ目の「制限時間設定」の文字が表示されたボタンが押下された場合に表示される画面である。
【0110】
設定画面の右側最上段の表示欄402には現在の日時が表示される。
【0111】
表示欄403と表示欄404は、写真シール作成装置1の電源を自動的にオンにする機能である自動電源オン機能に関する情報の表示欄である。表示欄403には、自動電源オン機能を利用するか否かの選択に用いられるボタンが表示され、表示欄404には、時刻の設定に用いられるボタンが表示される。管理者は、自動電源オン機能を利用する場合、表示欄404の表示を操作し、電源オン時刻を設定する。
【0112】
表示欄405と表示欄406は、写真シール作成装置1の電源を自動的にオフにする機能である自動電源オフ機能に関する情報の表示欄である。表示欄405には、自動電源オフ機能を利用するか否かの選択に用いられるボタンが表示され、表示欄406には、時刻の設定に用いられるボタンが表示される。管理者は、自動電源オフ機能を利用する場合、表示欄406の表示を操作し、電源オフ時刻を設定する。
【0113】
例えば、電源オン時刻と電源オフ時刻は、時間については1時間単位、分については10分単位で設定することが可能とされる。
【0114】
電源オン時刻と電源オフ時刻を、ゲームセンターの営業時間等に合わせて、曜日や日付毎に設定することも可能とされる。例えば、電源オフ時刻として、平日よりも、土曜日と日曜日の方が遅い時刻が設定される。
【0115】
電源オン時刻と稼働時間が設定され、電源オン時刻から稼働時間経過後の時刻が、電源オフ時刻として扱われるようにしてもよい。
【0116】
<1−1.電源オフをソフトウェアで制御する例>
(1)PC部と周辺機器の電源が一体である場合
はじめに、自動電源オフ機能により写真シール作成装置1の電源を自動的にオフにする場合について説明する。電源オンについては、例えば管理者により手動で行われる。
【0117】
図13は、電源の制御に関する写真シール作成装置1の構成例を示すブロック図である。
図13に示す構成が、
図10に示す構成とは別に写真シール作成装置1に設けられる。
【0118】
図13に示すように、写真シール作成装置1には、PC部301の他に、電源のオン/オフに関する構成として、主電源スイッチ回路501、保護回路502、および副電源スイッチ回路503が設けられる。
【0119】
なお、主電源は、写真シール作成装置1を運転可能な状態に保つのに必要な電力を供給する電源である。副電源は、写真シール作成装置1を構成する電気機器の機能を動かすための電源である。
【0120】
主電源スイッチ回路501は、例えば安全ブレーカーであり、外部のコンセントから供給された電源(電力)を後段に常時供給する。例えば、写真シール作成装置1がゲームセンターの所定の場所に設置され、写真シール作成装置1の電源プラグがコンセントに差し込まれた後、主電源スイッチ回路501のスイッチは常時オンの状態とされる。
【0121】
主電源スイッチ回路501を構成するスイッチがオンになっている場合、コンセントから供給された電源(電力)は、保護回路502に供給される。
【0122】
保護回路502は、サージアブソーバーやノイズフィルターなどとして機能する回路である。保護回路502は、主電源スイッチ回路501からの電源を副電源スイッチ回路503に供給する。
【0123】
副電源スイッチ回路503は、保護回路502からの電源を副電源として後段に中継する。副電源スイッチ回路503は、副電源スイッチ回路503を構成するスイッチを切り替え、PC部301と周辺機器の電源のオン/オフを切り替える。
【0124】
副電源スイッチ回路503を構成するスイッチがオンになっている場合、保護回路502からの電源はPC部301と周辺機器に供給される。一方、副電源スイッチ回路503のスイッチがオフになっている場合、保護回路502からの電源はPC部301と周辺機器には供給されない。
【0125】
図14は、PC部301の機能構成例を示すブロック図である。
図14に示す機能部のうちの少なくとも一部は、CPU311により所定のプログラムが実行されることによって実現される。
【0126】
PC部301においては、時刻設定部521、計時部522、判定部523、および電源制御部524が実現される。なお、
図14には、電源の制御に関する構成のみが示されている。PC部301においては、上述した各処理を行うための構成も実現される。
【0127】
時刻設定部521は、設定画面に対する管理者の操作に従って電源オフ時刻を設定する。時刻設定部521により設定された電源オフ時刻の情報は判定部523に供給される。
【0128】
計時部522は、時刻を計測し、現在時刻の情報を判定部523に繰り返し出力する。
【0129】
PC部301の内部の時刻を用いるのではなく、計時部522が、通信部317を制御して外部のサーバと通信を行うことによって現在時刻を外部のサーバから取得し、判定部523に出力するようにしてもよい。外部のサーバからの現在時刻の取得は、常時行われるのではなく、電源オン時等の所定のタイミングで行われる。
【0130】
外部のサーバから現在時刻を取得することにより、写真シール作成装置1の設定場所による時差を考慮する必要がなく、写真シール作成装置1と同一の機種の写真シール作成装置の電源をまとめて管理する場合にその制御が容易になる。
【0131】
なお、外部のサーバから取得された時刻と、PC部301の内部で管理している時刻が所定時間以上乖離している場合、外部のサーバから取得された時刻を用いて、PC部301の内部で管理している時刻が補正されるようにしてもよい。
【0132】
判定部523は、時刻設定部521により設定された電源オフ時刻と、計時部522から供給された現在時刻とを比較し、電源オフ時刻になった場合、そのことを表す情報を電源制御部524に出力する。
【0133】
電源制御部524は、電源オフ時刻になったことを表す情報が判定部523から供給された場合、副電源スイッチ回路503を制御し、PC部301と周辺機器の電源をオフにする。
【0134】
ここで、
図15のフローチャートを参照して、自動電源オフ機能によって電源の供給を制御する写真シール作成装置1の処理について説明する。
【0135】
図15の処理は、写真シール作成装置1の電源がオンになっている場合に開始される。写真シール作成装置1を利用している人がいる場合、写真シール作成装置1においては、
図11を参照して説明した処理が行われる。
【0136】
ステップS11において、PC部301の判定部523は、電源オフ時刻になったか否かを判定し、電源オフ時刻になったと判定するまで待機する。
【0137】
電源オフ時刻になったとステップS11において判定した場合、ステップS12において、判定部523は、ゲームが稼働中、すなわち、写真シール作成装置1を利用している人がいるか否かを判定する。
【0138】
ゲームが稼働中であるとステップS12において判定した場合、判定部523は、ゲームが終わるまで待機する。編集処理後の外部のサーバへの画像の送信や、画像の印刷などを含む一連の処理が完了するまでの間は、ゲームが稼働中であると判定されることになる。
【0139】
一方、利用者がいないことから、または、行われていたゲームが終了したことから、ゲームが稼働中ではないとステップS12において判定された場合、ステップS13において、電源制御部524は、副電源スイッチ回路503のスイッチを切り替え、PC部301と周辺機器の電源をオフにする。写真シール作成装置1は電源オフとなり、利用者が新たにゲームを開始させることができない状態になる。
【0140】
以上のように、写真シール作成装置1においては、管理者により設定された電源オフ時刻になった場合、手動での操作によらずに、電源が自動的にオフになる。
【0141】
これにより、写真シール作成装置1の電源をオフにするための操作を人が行う必要がない。写真シール作成装置1が無人のゲームセンターに設置されている場合であっても電源が自動的にオフになるため、電源を常時オンにしておく必要がなくなり、効率的な稼働が可能になる。
【0142】
また、周辺機器が正常に動作するか否かの確認を電源オン時に行う機能を写真シール作成装置1が有している場合、その確認のタイミングを定期的に確保することができる。
【0143】
電源オフ時刻になったタイミングでゲームが稼働中である場合、そのゲームが終了するまで電源がオフにならないようにすることにより、ゲームが途中で終了してしまうといった不都合を回避することができる。
【0144】
なお、電源オフ時刻になったタイミングで複数のグループによってゲームが行われている場合、写真シール作成装置1の利用を最後に終えるグループのゲームが完了するまで電源オフにならないようにすることが可能である。
【0145】
例えば、2人などの複数人の利用者のグループであるグループAが撮影を終えて編集空間A2−1で編集を行っているときに、グループBが撮影空間A1に入り、ゲームを始めたときに電源オフ時刻になった場合、ゲームの進行状況が最も遅いグループがグループBであるときには、そのグループBのゲームが完了するまでは、電源オフにならない。
【0146】
グループAがゲームを終えたタイミングで電源オフにするとした場合、そのタイミングで続いているグループBのゲームが途中で終了してしまうことになるが、そのような不都合が発生するのを回避することができる。なお、先にゲームを始めたグループAが時間をかけて編集を行い、後からゲームを始めたグループBが編集を早く終えた場合、写真シール作成装置1の利用を最後に終えるグループが、先にゲームを始めたグループAになることもある。この場合、グループAのゲームが完了したタイミングで電源オフになることになる。
【0147】
また、電源オフの操作が不要であるため、グループBのゲームが完了するまで電源オンの状態を継続させた場合であっても、人を待たせるなどの問題もない。例えば、写真シール作成装置1の電源を人が手動でオフにする場合、電源オフ時刻を経過した後にグループBのゲームが続けられるとしたときには、その人は、グループBのゲームが完了するのを待ってから電源をオフにする必要があるが、そのような必要もない。
【0148】
電源オフ時刻になったタイミングで複数のグループによってゲームが行われている場合、以下のような動作が行われるようにしてもよい。
【0149】
(1)撮影空間と2つの編集空間のうちの一方が稼働している場合
撮影空間A1と一方の編集空間のそれぞれにおいてグループが作業を行っているときに電源オフ時刻になった場合、撮影空間A1で撮影を終えたグループは、空いている方の編集空間に案内される。
【0150】
なお、編集作業の制限時間を延長する機能が写真シール作成装置1に搭載されている場合、電源オフ時刻を経過した後に編集を始める利用者による延長を制限することで、電源オフの時刻を早めることができる。この場合、電源オフ時刻が経過する前から編集を行っている利用者は、電源オフ時刻を経過した後であっても、編集作業の制限時間を延長することが可能とされる。
【0151】
(2)両方の編集空間が稼働している場合
編集空間A2−1,A2−2の双方でグループが作業を行っているときに電源オフ時刻になった場合、先に編集を終えた一方のグループによるゲームが完了するまでは、他方のグループは編集を続けることが可能とされる。
【0152】
このように、写真シール作成装置1の電源を人がオフにする必要がないため、電源オフ時刻の経過後の動作として様々なパターンの動作が考えられることになる。
【0153】
電源オフ時刻が経過した場合、硬貨投入返却口73が閉鎖されて硬貨の投入が物理的に禁止されるようにしてもよいし、閉鎖されないものの、投入された硬貨がそのまま返却口から返金されるようにしてもよい。
【0154】
また、以上においては、電源オフ時刻を設定するものとしたが、利用者の人数をカウントし、100人などの所定の人数になったときに写真シール作成装置1の電源が自動的にオフになるようにしてもよい。管理者は、設定画面を用いて、利用者の人数を設定することになる。利用者の人数は、例えば、撮影によって得られた撮影画像を解析し、顔認識を行うことによってカウントされる。
【0155】
ゲームが行われた回数をカウントし、100回などの所定の回数になったときに写真シール作成装置1の電源が自動的にオフになるようにしてもよい。管理者は、設定画面を用いて、ゲームの回数を設定することになる。ゲームの回数は、例えば、硬貨の投入回数によってカウントされる。
【0156】
(2)PC部と周辺機器の電源が独立である場合
次に、
図16のフローチャートを参照して、自動電源オン機能により周辺機器の電源をオンとし、自動電源オフ機能により周辺機器の電源をオフにする写真シール作成装置1の処理について説明する。
【0157】
この場合、PC部301は、常時、電源オンの状態となる。副電源スイッチ回路503は、PC部301の電源のオン/オフと、周辺機器の電源のオン/オフを別々に切り替えることが可能な構成を有している。上述したように、PC部301の電源がオンであるとしても周辺機器の電源がオフである場合、利用者にゲームを提供することができない状態であるから、写真シール作成装置1の状態としては電源オフの状態である。
【0158】
図16の処理は、PC部301の電源がオンになり、周辺機器の電源がオフになっている場合に開始される。
【0159】
ステップS21において、PC部301の判定部523は、電源オン時刻になったか否かを判定し、電源オン時刻になったと判定するまで待機する。
【0160】
電源オン時刻になったとステップS21において判定した場合、ステップS22において、電源制御部524は、副電源スイッチ回路503のスイッチを切り替え、周辺機器の電源をオンにする。写真シール作成装置1は電源オンの状態となり、利用者に対してゲームを提供することが可能になる。
【0161】
ステップS23以降の処理は、
図15のステップS11以降の処理と同様である。すなわち、ステップS23において、判定部523は、電源オフ時刻になったか否かを判定し、電源オフ時刻になったと判定するまで待機する。
【0162】
電源オフ時刻になったとステップS23において判定した場合、ステップS24において、判定部523は、ゲームが稼働中であるか否かを判定し、ゲームが稼働中であると判定した場合、ゲームが終わるまで待機する。
【0163】
利用者がいないことから、または、行われていたゲームが終了したことから、ゲームが稼働中ではないとステップS24において判定された場合、ステップS25において、電源制御部524は、副電源スイッチ回路503のスイッチを切り替え、周辺機器の電源をオフにする。写真シール作成装置1は電源オフの状態となり、利用者が新たにゲームを開始させることができない状態になる。
【0164】
以上のように、PC部301を常時稼働させておくことにより、写真シール作成装置1の電源オンと電源オフを自動的に切り替えることが可能になる。写真シール作成装置1の電源のオン/オフを人が手動で行う必要がないため、効率的な稼働が可能になる。
【0165】
<1−2.電源オン/オフをタイマー部で制御する例>
以上においては、電源オン/オフの切り替えをソフトウェアで行うものとしたが、物理的なタイマーを写真シール作成装置1の内部に設け、写真シール作成装置1の電源オン/オフの切り替えをハードウェアで行うようにしてもよい。
【0166】
(1)タイマー部の設置位置が副電源スイッチ回路の前段の位置である場合
図17は、電源の制御に関する写真シール作成装置1の他の構成例を示すブロック図である。
【0167】
図17に示す構成のうち、
図13を参照して説明した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。後述する図についても同様である。
図17の例においては、保護回路502と副電源スイッチ回路503の間にタイマー部511が設けられている点で、
図13の構成と異なる。
【0168】
タイマー部511は、PC部301により設定された時刻に従って、保護回路502からの電源を後段に中継する。タイマー部511は、保護回路502を介して供給される電源を用いて駆動するものであってもよいし、バッテリーなどの他の電源を用いて駆動するものであってもよい。
【0169】
例えば、副電源スイッチ回路503のスイッチは、タイマー部511から供給された電源をPC部301と周辺機器に供給できるように常時オンになっている。タイマー部511から副電源スイッチ回路503に電源が供給されている場合にはPC部301と周辺機器の電源はオンになり、タイマー部511から副電源スイッチ回路503に電源が供給されていない場合にはPC部301と周辺機器の電源はオフになる。
【0170】
図18は、PC部301とタイマー部511の機能構成例を示すブロック図である。
【0171】
図18のPC部301においては時刻設定部521が実現され、タイマー部511においては、計時部531、判定部532、および電源制御部533が実現される。
【0172】
PC部301の時刻設定部521は、設定画面に対する管理者の操作に従って電源オン時刻と電源オフ時刻を設定する。時刻設定部521により設定された時刻の情報はタイマー部511の判定部532に供給される。
【0173】
タイマー部511の計時部531は、時刻を計測し、現在時刻の情報を判定部532に繰り返し出力する。
【0174】
判定部532は、PC部301の時刻設定部521により設定された時刻と、計時部531から供給された現在時刻とを比較する。判定部532は、電源オン時刻または電源オフ時刻になった場合、そのことを表す情報を電源制御部533に出力する。
【0175】
電源制御部533は、判定部532から供給された情報に従って、副電源スイッチ回路503に対する電源の供給を制御する。
【0176】
図19のフローチャートを参照して、タイマー部511を用いた電源制御処理について説明する。
図19の処理は、PC部301と周辺機器が電源オフのときに開始される。
【0177】
ステップS31において、タイマー部511の判定部532は、PC部301の時刻設定部521により設定された電源オン時刻になったか否かを判定し、電源オン時刻になったと判定するまで待機する。
【0178】
電源オン時刻になったとステップS31において判定した場合、ステップS32において、電源制御部533は、副電源スイッチ回路503に対する電源の供給を開始し、PC部301と周辺機器の電源をオンにする。写真シール作成装置1は電源オンの状態となり、利用者に対してゲームを提供することが可能になる。
【0179】
ステップS33において、判定部532は、PC部301の時刻設定部521により設定された電源オフ時刻になったか否かを判定し、電源オフ時刻になったと判定するまで待機する。
【0180】
電源オフ時刻になったとステップS33において判定した場合、ステップS34において、電源制御部533は、副電源スイッチ回路503に対する電源の供給を遮断し、PC部301と周辺機器の電源をオフにする。写真シール作成装置1は電源オフの状態となり、利用者が新たにゲームを開始させることができない状態になる。
【0181】
以上のように、写真シール作成装置1の自動電源オン機能と自動電源オフ機能を、タイマー部511を用いて実現することも可能である。これによっても、写真シール作成装置1の電源のオン/オフを人が手動で行う必要がないため、効率的な稼働が可能になる。
【0182】
タイマー部511が、副電源スイッチ回路503のスイッチを切り替えることで、PC部301と周辺機器の電源を制御するようにしてもよい。この場合、保護回路502からの電源は、タイマー部511を中継して副電源スイッチ回路503に常時供給される。
【0183】
タイマー部511の電源制御部533により、副電源スイッチ回路503のスイッチがオンにされたとき、PC部301と周辺機器の電源はオンとなり、副電源スイッチ回路503のスイッチがオフにされたとき、PC部301と周辺機器の電源はオフとなる。
【0184】
(2)タイマー部の設置位置が副電源スイッチ回路の後段の位置である場合
タイマー部511の設置位置を、
図18に示す保護回路502と副電源スイッチ回路503の間の位置以外の位置とすることも可能である。
【0185】
図20は、電源の制御に関する写真シール作成装置1のさらに他の構成例を示すブロック図である。
【0186】
図20の例においては、タイマー部511は、副電源スイッチ回路503と周辺機器の間に設けられている。副電源スイッチ回路503より後段にあるPC部301とタイマー部511には、常時、副電源スイッチ回路503から電源が供給される。PC部301は、常時、電源オンの状態となる。
【0187】
タイマー部511は、PC部301により設定された時刻に従って、周辺機器に対する電源のオン/オフを切り替える。
図20のタイマー部511も、
図18に示す構成と同じ構成を有している。
【0188】
図21のフローチャートを参照して、タイマー部511を用いた他の電源制御処理について説明する。
図21の処理は、PC部301が電源オンであり、周辺機器が電源オフの状態の時に行われる。
【0189】
ステップS41において、タイマー部511の判定部532は、PC部301の時刻設定部521により設定された電源オン時刻になったか否かを判定し、電源オン時刻になったと判定するまで待機する。
【0190】
電源オン時刻になったとステップS41において判定した場合、ステップS42において、電源制御部533は、副電源スイッチ回路503から供給される電源を中継して周辺機器に供給し、周辺機器の電源をオンにする。写真シール作成装置1は電源オンの状態となり、利用者に対してゲームを提供することが可能になる。
【0191】
ステップS43において、判定部532は、PC部301の時刻設定部521により設定された電源オフ時刻になったか否かを判定し、電源オフ時刻になったと判定するまで待機する。
【0192】
電源オフ時刻になったとステップS43において判定した場合、ステップS44において、電源制御部533は、副電源スイッチ回路503から周辺機器に対する電源の供給を遮断し、周辺機器の電源をオフにする。写真シール作成装置1は電源オフの状態となり、利用者が新たにゲームを開始させることができない状態になる。
【0193】
以上のように、タイマー部511を副電源スイッチ回路503の後段に設けることで、写真シール作成装置1の自動電源オン機能と自動電源オフ機能を実現することも可能である。
【0194】
タイマー部511に対する時刻の設定が、PC部301により行われるのではなく、タイマー部511に設けられたボタンを用いて管理者により直接行われるようにしてもよい。
【0195】
<1−3.電源オンをタイマー部で制御し、電源オフをソフトウェアで制御する例>
自動電源オン機能をタイマー部511を用いて実現し、自動電源オフ機能をソフトウェアで実現するようにしてもよい。
【0196】
図22は、電源の制御に関する写真シール作成装置1の構成例を示すブロック図である。
【0197】
図22の例においては、
図17の構成と同様に、保護回路502と副電源スイッチ回路503の間にタイマー部511が設けられる。
【0198】
タイマー部511は、PC部301により設定された電源オン時刻になった場合、保護回路502からの電源を副電源スイッチ回路503に供給する。副電源スイッチ回路503からPC部301と周辺機器に対して電源が供給され、PC部301と周辺機器は電源オンの状態になる。
【0199】
副電源スイッチ回路503は、PC部301により設定された電源オフ時刻になった場合、スイッチを切り替え、PC部301と周辺機器を電源オフにする。
【0200】
図23は、
図22のPC部301とタイマー部511の機能構成例を示すブロック図である。
【0201】
PC部301においては、時刻設定部521、計時部522、判定部523、および電源制御部524が実現され、タイマー部511においては、計時部531、判定部532、および電源制御部533が実現される。
【0202】
PC部301の時刻設定部521は、設定画面に対する管理者の操作に従って電源オン時刻と電源オフ時刻を設定する。時刻設定部521により設定された電源オン時刻の情報はタイマー部511の判定部532に供給され、電源オフ時刻の情報は判定部523に供給される。
【0203】
計時部522は、時刻を計測し、現在時刻の情報を判定部523に繰り返し出力する。
【0204】
判定部523は、時刻設定部521により設定された電源オフ時刻と、計時部522から供給された現在時刻とを比較し、電源オフ時刻になった場合、そのことを表す情報を電源制御部524に出力する。
【0205】
電源制御部524は、判定部523から供給された情報に従って、副電源スイッチ回路503のスイッチを切り替え、PC部301と周辺機器の電源をオフにする。
【0206】
タイマー部511の計時部531は、時刻を計測し、現在時刻の情報を判定部532に繰り返し出力する。
【0207】
判定部532は、PC部301の時刻設定部521により設定された電源オン時刻と、計時部531から供給された現在時刻とを比較し、電源オン時刻になった場合、そのことを表す情報を電源制御部533に出力する。
【0208】
電源制御部533は、判定部532から供給された情報に従って、副電源スイッチ回路503に電源を供給する。副電源スイッチ回路503に供給された電源はPC部301と周辺機器に供給される。
【0209】
ここで、
図24のフローチャートを参照して、
図23の構成により実現される電源制御処理について説明する。
図24の処理は、PC部301と周辺機器が電源オフのときに開始される。
【0210】
ステップS51において、タイマー部511の判定部532は、PC部301の時刻設定部521により設定された電源オン時刻になったか否かを判定し、電源オン時刻になったと判定するまで待機する。
【0211】
電源オン時刻になったとステップS51において判定した場合、ステップS52において、電源制御部533は、保護回路502からの電源を副電源スイッチ回路503に供給し、副電源スイッチ回路503からPC部301と周辺機器に供給させることで、PC部301と周辺機器の電源をオンにする。写真シール作成装置1は電源オンの状態となり、利用者に対してゲームを提供することが可能になる。
【0212】
ステップS53において、PC部301の判定部523は、電源オフ時刻になったか否かを判定し、電源オフ時刻になったと判定するまで待機する。
【0213】
電源オフ時刻になったとステップS53において判定した場合、ステップS54において、判定部523は、ゲームが稼働中であるか否かを判定し、稼働中でないと判定するまで待機する。
【0214】
利用者がいないことから、または、行われていたゲームが終了したことから、ゲームが稼働中ではないとステップS54において判定された場合、ステップS55において、電源制御部524は、副電源スイッチ回路503のスイッチを切り替え、PC部301と周辺機器の電源をオフにする。写真シール作成装置1は電源オフの状態となり、利用者が新たにゲームを開始させることができない状態になる。
【0215】
以上のように、自動電源オン機能についてはハードウェアとしてのタイマー部511を用いて実現し、自動電源オフ機能についてはソフトウェアで実現することも可能である。
【0216】
<1−4.変形例>
(1)エラー対策
電源オフ時刻になったときにエラーが発生している場合、エラーが解消されるまで、写真シール作成装置1の電源がオフにならないようにしてもよい。
【0217】
例えば、エラーが解消されないまま写真シール作成装置1の電源を自動的にオフにした場合、次に電源オンになったときにエラーが生じた状態のままとなり、利用者がゲームを始めることができない。エラーが解消されるまで写真シール作成装置1の電源がオフにならないようにすることにより、そのような不具合が生じるのを防ぐことができる。
【0218】
写真シール作成装置1のエラーには、例えば、シール紙363の残りがないシール紙切れ、外部の装置と通信を行うことができない通信エラーなどがある。
【0219】
エラーが発生した場合、そのことが、電子メールなどによって管理者に通知されるようにしてもよい。この場合、管理者は、通知先となるメールアドレスを写真シール作成装置1に予め登録しておく必要がある。通知を見た管理者によりエラーが解消された場合、写真シール作成装置1の電源は自動的にオフになる。
【0220】
(2)ゲームモードの切り替え
電源オフ時刻より所定時間だけ前の時刻になった場合、通常モードとは異なる特別モードでゲームが進められるようにしてもよい。
【0221】
特別モードによるゲームは、例えば、通常モードでの1回のゲームにかかる時間よりも短い時間で完了するように進められる。電源オフ時刻に近くなってから接客能力をあげることで、限られた時間で、多くの利用者にゲームを提供することが可能になる。
【0222】
特別モードでのゲームは、例えば、以下のような制限が設定された形で進められる。
・事前選択処理、撮影処理、編集処理等の各処理の時間の短縮
・撮影回数の制限
・編集できる撮影画像の枚数の制限
・背景画像の選択禁止
・携帯送信専用画像の作成禁止
【0223】
なお、携帯送信専用画像は、シール紙363には印刷されず、携帯端末に送信するための画像である。通常モードにおいては、撮影画像の編集時、撮影画像を用いて携帯送信専用画像を作成することが可能とされる。
【0224】
このような機能が制限された形でゲームが行われるとした場合、通常モードでのゲームと比較すると不公平感が出る。従って、電源オフ時刻より所定時間だけ前の時刻以降の写真シール作成装置1の利用については、写真シール作成装置1の料金を通常の料金よりも下げるようにしてもよいし、また、機能が制限される旨を提示することによって写真シール作成装置1を利用するかしないかを利用者に選択させるようにしてもよい。
【0225】
特別モードでのゲームの内容について詳細に説明する。
【0226】
(2−1)
撮影画像の編集が禁止されるようにしてもよい。この場合、ゲームの流れは、撮影から印刷の流れになるため、タブレット内蔵モニタ131を非表示にしたり、撮影後、編集空間A2−1,A2−2ではなく印刷待ち空間A3に移動する旨の案内をタッチパネルモニタ92に表示したりすることが可能である。
【0227】
この場合、撮影画像の編集は、例えば、ゲーム終了後、利用者が、自身の携帯端末を操作することによってサーバにアクセスして撮影画像を取得し、携帯端末上で行われる。
【0228】
(2−2)
電源オフ時刻より所定時間だけ前の時刻になった場合、編集画面の表示のうち、編集処理を終了させるときに操作される終了ボタン以外をグレーアウトすることによって、終了ボタン以外を選択しにくくしてもよい。この場合、グレーアウトして表示された各種のボタンは、実際には押下することが可能な状態となる。
【0229】
電源オフ時刻に近くなると、編集画面の各ボタンの透過度を時間の経過とともに上げ、終了ボタン以外を見づらくするようにしてもよい。
【0230】
(2−3)
撮影画像の編集を行わせるものの、利用者の操作に応じた画像処理を撮影画像に施さずに、原画のみを表示し、出力するようにしてもよい。画像処理にかかる分だけ時間を短縮することが可能になる。
【0231】
(2−4)
撮影画像の編集中に電源オフ時刻になった場合、利用者が、編集対象とする撮影画像を切り替えたタイミングで、「もう1枚だけ落書きができるよ!」などの案内を編集画面に表示することによって、編集可能な撮影画像の数に制限が設定されたことを提示するようにしてもよい。この場合、編集対象として次に選択された撮影画像の編集のみが受け付けられることになる。
【0232】
(2−5)
電源オフ時刻より所定時間だけ前の時刻になった場合、上述したようなシール紙の作成とは異なるゲームが提供されるようにしてもよい。例えば、占いゲーム、手相ゲームなどのゲームが提供されるようにすることが可能である。
【0233】
また、USBメモリ等のリムーバブルメディアを用いて取り込んだ画像をシール紙363に印刷し、利用者に提供するようにしてもよい。この場合、利用者は、画像データが記憶されたリムーバブルメディアを写真シール作成装置1に装着して取り込ませ、写真シール作成装置1を、画像印刷装置として利用することになる。
【0234】
(3)料金
電源オフ時刻より所定時間だけ前の時刻になった場合、1回のゲームのプレイ料金が高くなるようにしてもよい。プレイ料金が高くなることにより、利用者は、写真シール作成装置1の利用を躊躇することになる。
【0235】
(4)写真シール作成装置1の筺体のハードウェア制御
(4−1)
電源オフ時刻より所定時間だけ前の時刻になった場合、写真シール作成装置1に設けられるストロボや照明機器の発光がオフになる。写真シール作成装置1の筐体の所定の位置には、例えば撮影空間A1の内部の照明として定常光を発光する照明機器が設けられている。発光をオフにするのではなく、光量を低く設定するようにしてもよい。
【0236】
(4−2)
電源オフ時刻より所定時間だけ前の時刻になった場合、BGMを消したり、通常のBGMとは異なるBGMを流したりするようにしてもよい。
【0237】
(5)モニタの表示画面
(5−1)
電源オフ時刻より所定時間だけ前の時刻になった場合、タッチパネルモニタ92、タブレット内蔵モニタ131等の全てのモニタの画面が、通常時の表示と異なる色味で表示されるようにしてもよい。モニタの電源をオフにしてもよいし、スリープ状態にするようにしてもよい。電源オフまたはスリープ状態の場合、モニタには黒色の画面が表示される。その他、画面の輝度値、コントラスト等のパラメータを調整してもよい。
【0238】
(5−2)
電源オフ時刻より所定時間だけ前の時刻になった場合、写真シール作成装置1の稼働時間や店舗の営業時間等の、写真シール作成装置1の利用を終了させて欲しい時間をそれぞれのモニタに表示し、利用者に提示するようにしてもよい。このような時間表示が行われた後に例えば電源オフ時刻になった場合、モニタには、「落書きの途中でもゲームが閉店時間になったので終わるよ!」などのような注意を促すメッセージが表示される。音声のアナウンスによって注意が促されるようにしてもよい。
【0239】
写真シール作成装置1の利用を終了させて欲しい時間やその後の注意を促すメッセージが、各モニタの画面にポップアップ表示されるようにしてもよい。ポップアップ表示は、1回だけ行われるようにしてもよいし、所定時間毎に繰り返し行われるようにしてもよい。
【0240】
(5−3)
電源オフ時刻より所定時間だけ前の時刻になった場合、タッチパネルモニタ71とタッチパネルモニタ92に対する指による操作や、タブレット内蔵モニタ131に対するタッチペン132を用いた操作が禁止され、操作が受け付けられないようにしてもよい。例えば撮影画像の編集中にタブレット内蔵モニタ131に対する操作が禁止された場合、編集を行うことができなくなるため、利用者は編集を終了することになる。
【0241】
(5−4)
電源オフ時刻より所定時間だけ前の時刻になった場合、タッチパネルモニタ71とタッチパネルモニタ92に対する指による操作や、タブレット内蔵モニタ131に対するタッチペン132を用いた操作の回数が制限されるようにしてもよい。この場合、例えば背景選択や明るさ選択などの、必要最小限の選択のみが受け付けられるようにすることが可能である。
【0242】
(5−5)
電源オフ時刻より所定時間だけ前の時刻になった場合、タブレット内蔵モニタ131に表示される画面の上下左右を反転して表示させたり、一部を非表示にさせたりしてもよい。編集がやりにくくなるため、利用者は撮影画像の編集を早く終えることになる。
【0243】
(5−6)
電源オフ時刻より所定時間だけ前の時刻になった場合、エラー画面を表示するようにしてもよい。このエラー画面は、上述したような写真シール作成装置1のエラーが起きていないにも関わらず表示されるエラー画面である。エラー画面には、「ゲームがこれ以上できません!」等のメッセージが表示される。これにより、ゲームをこれ以上行うことができないと利用者に思わせることができる。
【0244】
(5−7)
電源オフ時刻より所定時間だけ前の時刻になった場合、エンドロールなどの所定の画面をタッチパネルモニタ71に表示させるようにしてもよい。これにより、ゲームを行うことができないことを利用者に伝えることができる。
【0245】
<<2.第2の実施の形態(シール紙切れ予報機能の例)>>
<2−1.シール紙切れ予報機能を実現する構成例>
次に、写真シール作成装置1が有するシール紙切れ予報機能について説明する。
【0246】
シール紙切れ予報機能は、シール紙363を使い切ってしまう前に、シール紙363がなくなることを管理者に通知する機能である。シール紙363がなくなった場合、上述したようにエラー状態となって写真シール作成装置1の稼働が停止してしまうが、それを予防するための機能となる。
【0247】
管理者に対する通知は、モニタの画面表示により、または電子メールを用いて行われる。電子メールを用いて通知を行う場合、管理者は、通知先となるメールアドレスを写真シール作成装置1に予め登録しておく必要がある。通知を見た管理者は、シール紙363を交換したり発注したりすることになる。
【0248】
以下、適宜、シール紙切れ予報機能によって行われる通知を、シール紙切れ予報という。
【0249】
写真シール作成装置1の稼働停止を防ぐことにより、シール紙363の販売元は、売り上げの減少を回避することができる。また、写真シール作成装置1の管理者は、写真シール作成装置1の稼働が停止してしまうことによる機会損失の発生を防ぐことができる。写真シール作成装置1を利用しようとしていたエンドユーザ(利用者)にとっても、写真シール作成装置1で遊ぶことができないといったことを防ぐことができる。
【0250】
図25は、シール紙切れ予報機能を実現するPC部301の構成例を示すブロック図である。
図25に示す機能部のうちの少なくとも一部も、CPU311により所定のプログラムが実行されることによって実現される。
【0251】
PC部301においては、予報条件設定部601、計測部602、判定部603、および予報制御部604が実現される。
【0252】
予報条件設定部601は、設定画面に対する管理者の操作に従って、シール紙切れ予報を行う条件である予報条件を設定する。設定画面には、シール紙切れ予報機能を利用するか否かの選択に用いられるボタン、予報条件の設定に用いられるボタン、シール紙切れ予報の仕方の設定に用いられるボタンなどが表示される。
【0253】
例えば、予報条件として、下の2つの条件の中から選択することが可能とされる。
【0254】
・条件(1)
任意に設定された枚数を、シール紙363の残り枚数が下回った場合
【0255】
ロール状のシール紙363がプリンタ351に用意される場合、シール紙363の残り枚数は、残りの長さ、重さ、新品のシール紙363が装着されてからの印刷枚数などによって特定される。
【0256】
・条件(2)
連続する4日間などの所定の日数の消費予測枚数が、シール紙363の残り枚数を上回った場合
【0257】
条件(2)は下式(1)により表される。
【数1】
【0258】
例えば、式(1)において、X1は、当日から7日前のシール紙363の実際の印刷枚数であり、X2は、当日から6日前のシール紙363の実際の印刷枚数である。X3は、当日から5日前のシール紙363の実際の印刷枚数であり、X4は、当日から4日前のシール紙363の実際の印刷枚数である。
【0259】
ゴールデンウイーク、夏休み、冬休み、春休みなどの、写真シール作成装置1の主な利用者となる高校生、中学生の休暇期間の印刷枚数は、通常期間の印刷枚数と比べて増加する。従って、X1〜X4のそれぞれの値に対しては、期間に応じた係数が乗算され、予報条件の補正が行われる。
【0260】
予報条件の補正が、写真シール作成装置1の設置場所に応じて行われるようにしてもよい。なお、写真シール作成装置1の設置直後はX1〜X4の値として参照する情報がないため、そのような期間については、デフォルトで設定された値が用いられる。
【0261】
予報条件設定部601により設定された予報条件の情報は判定部603に供給される。
【0262】
計測部602は、シール紙363の印刷枚数などの写真シール作成装置1の稼働状況を計測し、稼働状況の情報を判定部603に出力する。
【0263】
判定部603は、予報条件設定部601により設定された予報条件と、計測部602から供給された稼働状況に基づいて、予報条件を満たすか否かを判定する。予報条件を満たすか否かの判定は、例えば写真シール作成装置1の電源オン時に行われる。写真シール作成装置1の電源オンは、管理者による手動での操作によるものであってもよいし、上述した自動電源オン機能によるものであってもよい。
【0264】
判定部603は、予報条件を満たすと判定した場合、そのことを表す情報を予報制御部604に出力する。
【0265】
予報制御部604は、予報条件を満たすことを表す情報が判定部603から供給された場合、シール紙切れ予報を行う。
【0266】
シール紙切れ予報を画面表示により行う場合、予報制御部604は、シール紙がなくなることを通知するメッセージを例えばタッチパネルモニタ92に表示させる。また、シール紙切れ予報を電子メールにより行う場合、予報制御部604は、通信部317を制御し、シール紙がなくなることを通知するメッセージを本文に含む電子メールを予め設定されたアドレス宛に送信する。
【0267】
<2−2.シール紙切れ予報処理>
ここで、
図26のフローチャートを参照して、シール紙切れ予報を画面表示により行う写真シール作成装置1の動作について説明する。
図26の処理は、例えば、写真シール作成装置1の電源がオンになったときに開始される。
【0268】
ステップS101において、計測部602は、プリンタ351の状況を確認する。プリンタ351には、前回電源オフになるまでの印刷枚数の情報などが管理されている。計測部602により確認された状況を表す情報は判定部603に供給される。
【0269】
ステップS102において、判定部603は、シール紙切れ予報機能がオン、すなわち、シール紙切れ予報機能を利用することが管理者により設定されているか否かを判定する。
【0270】
シール紙切れ予報機能がオンであるとステップS102において判定した場合、ステップS103において、判定部603は、予報条件設定部601により設定された予報条件と、計測部602から供給された稼働状況に基づいて、予報条件が成立したか否かを判定する。
【0271】
予報条件が成立したとステップS103において判定された場合、ステップS104において、予報制御部604は、シール紙がなくなることを通知するメッセージを含む予報画面を例えばタッチパネルモニタ92に表示させる。
【0272】
ステップS105において、予報制御部604は、予報の内容を確認したときに操作されるサービススイッチが押下されたか否かを判定する。サービススイッチは、筐体の所定の位置に物理的に設けられるボタンであってもよいし、予報画面に表示されるボタンであってもよい。
【0273】
サービススイッチが押下されていないとステップS105において判定された場合、ステップS106において、予報制御部604は、予報画面を表示してから規定時間が経過したか否かを判定する。
【0274】
規定時間が経過していないとステップS106において判定された場合、ステップS105に戻り、それ以降の処理が行われる。
【0275】
一方、規定時間が経過したとステップS106において判定された場合、または、サービススイッチが押下されたとステップS105に判定された場合、ステップS107において、予報制御部604は、予報画面の表示を消去する。
【0276】
ステップS108において、予報制御部604は、デモ画面の表示を開始する。デモ画面は、例えばタッチパネルモニタ71に表示される画面であり、写真シール作成装置1の機能を紹介する動画像などが含まれる。
【0277】
ステップS102においてシール紙切れ予報機能がオンではないと判定された場合、および、ステップS103において予報条件が成立していないと判定された場合も、処理はステップS108に進み、デモ画面の表示が開始される。
【0278】
次に、
図27のフローチャートを参照して、シール紙切れ予報を電子メールにより行う写真シール作成装置1の動作について説明する。
【0279】
図27の処理は、シール紙切れ予報の仕方が異なる点を除いて、基本的に、
図26を参照して説明した処理と同様の処理である。
図27の処理も、例えば、写真シール作成装置1の電源がオンになったときに開始される。
【0280】
ステップS121において、計測部602は、プリンタ351の状況を確認する。
【0281】
ステップS122において、判定部603は、シール紙切れ予報機能がオンであるか否かを判定する。
【0282】
シール紙切れ予報機能がオンであるとステップS122において判定した場合、ステップS123において、判定部603は、予報条件が成立したか否かを判定する。
【0283】
予報条件が成立したとステップS123において判定された場合、ステップS124において、予報制御部604は、通信部317を制御し、シール紙がなくなることを通知するメッセージを本文に含む電子メールである予報メールを送信する。
【0284】
ステップS125において、予報制御部604は、デモ画面の表示を開始する。ステップS122においてシール紙切れ予報機能がオンではないと判定された場合、および、ステップS123において予報条件が成立していないと判定された場合も、ステップS125においてデモ画面の表示が開始される。
【0285】
以上の一連の処理により、管理者は、シール紙切れが実際に発生する前に、シール紙切れが発生しそうであることを写真シール作成装置1からの通知を見て確認することができる。
【0286】
<2−3.変形例>
以上においては、シール紙切れ予報を画面表示により、または電子メールにより行うものとしたが、スピーカから出力する音声、所定の位置に設けられるLEDなどのランプの点灯などにより行われるようにしてもよい。
【0287】
また、シール紙363の残りが少ないことを管理者に予報するものとしたが、予測可能な各種のエラーを予報する場合にも適用可能である。
【0288】
本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。