【解決手段】スマートウォッチの100は、絶縁静的静電力電極105及び絶縁静的静電力電極に取り付けられる可撓性サスペンション110を有する。可撓性サスペンションは、絶縁静的静電力電極によって提供される静的静電力フィードバックを変更するように静的静電力電極の接触状態を制御する。
ユーザに静的静電力フィードバックを提供するように構成され且つ前記ユーザの皮膚の方を向くように構成される第1の表面と前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを備える絶縁静的静電力電極と、
前記絶縁静的静電力電極の前記第2の表面に取り付けられ且つ前記絶縁静的静電力電極に対応する接触状態を制御するために前記絶縁静的静電力電極に対して少なくとも部分的に移動するように構成される可撓性サスペンションと
を備える、静的静電力出力デバイス。
前記可撓性サスペンションは、前記絶縁静的静電力電極の前記第2の表面に取り付けられるスマート材料を含み、前記絶縁静的静電力電極は、剛性静的静電力電極である、請求項1に記載の静的静電力出力デバイス。
前記可撓性サスペンションは、前記絶縁静的静電力電極の前記第2の表面に取り付けられるスマート材料及び前記スマート材料に取り付けられる複数の可撓性ポストを含み、前記絶縁静的静電力電極は、可撓性静的静電力電極である、請求項1に記載の静的静電力出力デバイス。
前記絶縁静的静電力電極は、複数の静的静電力電極を含み、前記可撓性サスペンションは、第1の複数の静的静電力電極に対応する複数のバネを含む、請求項1に記載の静的静電力出力デバイス。
前記可撓性サスペンションは、前記ユーザによって装着される絶縁静的静電力出力デバイスの一部から延びる可撓性フラップを含み、前記絶縁静的静電力電極は、前記可撓性フラップに取り付けられる、請求項1に記載の静的静電力出力デバイス。
前記可撓性サスペンションは、スマート材料を含み、前記デバイスは、前記スマート材料に統合される又は取り付けられるアクチュエータを更に備える、請求項1に記載の静的静電力出力デバイス。
前記アクチュエータは、スマート材料を含み、前記アクチュエータは、前記絶縁静的静電力電極を移動させるように前記スマート材料を変更することにより前記変化を実行する、請求項18に記載の方法。
前記接触状態は、前記ユーザの皮膚と前記絶縁静的静電力電極との間の距離、前記ユーザの皮膚と前記絶縁静的静電力電極との間の圧力の量、又は前記ユーザの皮膚と前記静的静電力電極との間の圧力分布の少なくとも1つを含む、請求項18に記載の方法。
プロセッサによって実行されるように構成される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを含む非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記1つ以上のソフトウェアアプリケーションは、
センサから絶縁静的静電力電極に対応する接触状態を受信すること、
前記絶縁静的静電力電極によってユーザに提供される静的静電力を改善するための前記接触状態への変化を決定すること、
前記変化をアクチュエータに実行させるように構成されるアクチュエータ信号を生成すること、及び
前記変化を実行するために前記アクチュエータに前記アクチュエータ信号を出力すること
を行うように構成される、非一時的なコンピュータ可読媒体。
前記アクチュエータは、スマート材料を含み、前記アクチュエータは、前記絶縁静的静電力電極を移動させるように前記スマート材料を変更することにより前記変化を実行する、請求項25に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
前記接触状態は、前記ユーザの皮膚と前記絶縁静的静電力電極との間の距離、前記ユーザの皮膚と前記絶縁静的静電力電極との間の圧力の量、又は前記ユーザの皮膚と前記絶縁静的静電力電極との間の圧力分布の少なくとも1つを含む、請求項25に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
前記変化は、前記絶縁静的静電力電極によって前記ユーザに一貫した静的静電力フィードバックを提供させるように構成される、請求項25に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
前記変化は、前記絶縁静的静電力電極によって前記ユーザに増大した静的静電力フィードバックを提供させるように構成される、請求項25に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
前記アクチュエータ信号は、前記アクチュエータによって前記絶縁静的静電力電極を傾斜させるように構成される、請求項25に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書では、SESFのための接触状態を制御するためのデバイス、システム及び方法の文脈で例示が記載されている。当業者であれば、以下の記載は例示目的であり、如何なる限定も意図していないことを理解するであろう。次に、添付の図面に示された例示的な実装を詳細に参照する。同じ参照記号が同じ又は同様の項目を参照するために図面及び以下の記載を通じて使用される。
【0010】
明確のため、本明細書に記載の例示の定型的な特徴の全てが示され且つ記載されているわけではない。勿論、このような実際の実装の開発において、アプリケーション及びビジネス関連の制約の遵守等の多くの実装固有の決定が開発者の特定の目的を達成するために行われなければならず、こうした特定の目的は実装ごとに又は開発者ごとに変化することが理解されるであろう。
【0011】
(静的静電力のための接触状態の制御の例示)
一例では、ユーザは自身の手首にスマートウォッチを装着している。ユーザが動き回ると(例えば、歩く、走る等)、スマートウォッチは、ユーザの手首を上下にスライドすること、又はユーザの手首の周りを回転すること等によってユーザの手首に沿って移動する。スマートウォッチは、ユーザにSESFフィードバックを提供することができるコンポーネントを含む。ユーザに一貫したSESFフィードバックを提供するために、スマートウォッチは、スマートウォッチにおける絶縁SESF電極とユーザの手首の皮膚との間の固定又は相対固定距離を維持するためのサスペンション機構を含む。従って、スマートウォッチがユーザの手首に沿って移動したとしても、スマートウォッチにおける絶縁SESF電極とユーザの皮膚との間の所定の距離接触状態を制御することによって一貫したSESFフィードバックがユーザに提供される。
【0012】
次に
図1を参照すると、この図は、例示的なSESFデバイスを有するスマートウォッチ100を示す。SESFデバイスは、可撓性サスペンション110及び絶縁剛性SESF電極105を有する。例えば、SESF電極105は、絶縁剛性静電摩擦電極であってもよい。可撓性サスペンション110は、一実施形態による絶縁剛性SESF電極105の接触状態を受動的に制御する。また、
図1に示されたスマートウォッチ100は、ユーザが自身の腕又は手首120に巻き付けることができるバンド115も有する。SESF電極105は、ユーザの手首120の方を向く第1の表面及び第1の表面の反対側であって可撓性サスペンション110及び時計の盤面(図示せず)の方を向く第2の表面を有する。この例示では、可撓性サスペンション110は、絶縁剛性SESF電極105に対応する接触状態を制御するために絶縁剛性SESF電極105の第2の表面に直接又は間接的に取り付けられる可撓性表面、例えば、ゴムの層、発泡体の層又は別の適切な材料を有する。例えば、可撓性表面は、圧力に応答して可撓性サスペンションを変形させてもよい。この例示では、絶縁剛性SESF電極105に加えられた圧力が絶縁剛性SESF電極105を移動させる。それに応答して、可撓性サスペンション110は、絶縁剛性SESF電極105がユーザの皮膚に加える圧力の量等、圧力接触状態を制御するために変形する。従って、
図1に示されるように、絶縁剛性SESF電極105は、可撓性サスペンションが絶縁剛性SESF電極105に加えられた圧力の量を制御するように、スマートウォッチ100の可撓性サスペンション110に設置され得る。
【0013】
この例示は、限定することを全く意図しておらず、本願の主題の導入部を提供することが意図されている。外部からアクティブ化される触覚デバイスの他の例示が以下に記載される。
【0014】
次に
図2A及び2Bを参照すると、図面は一実施形態によるSESF電極の接触状態を受動的に制御するための可撓性サスペンションを有する例示的なSESFデバイスを示している。
図2Aに示されるように、SESFデバイス200は、可撓性サスペンション(集合的に、210、215、220)上に設置されるSESF電極205を含む。SESF電極205は、静電摩擦電極であり得る。
【0015】
この例示では、可撓性サスペンションは、剛性表面220上に設置されるバネ210及び215を有する。従って、複数の実施形態において、可撓性サスペンションは、1つ以上のバネ等の機械式サスペンションを含む。一部の実施形態では、可撓性サスペンションは、1つ以上のバネ、並びに/又は圧縮及び/若しくは伸長等、バネと類似の特性を示す他の(複数の)材料である。
図2A及び2Bでは、可撓性サスペンションは、機械式サスペンションに取り付けられる剛性ベース220を有する。他の実施形態では、可撓性サスペンションは、半剛性ベースを含む。複数の実施形態において、SESF電極205は、絶縁SESF電極である。
【0016】
ユーザの手225が
図2Bに示されたSESF電極205に接触すると、バネ210、215は接触に反応する。例えば、
図Bにおいて、SESF電極205とユーザの手225との間の圧力の均一性を改善するように適合するために、バネ210が圧縮し、バネ215が伸展し、SESF電極205が傾斜する。複数の実施形態において、限定されないが、1本又は複数のユーザの指、1つ又は複数のユーザの手、ユーザの手首、ユーザの腕、ユーザの脚首等を含む任意の数の体の部分がSESF電極205と接触してもよい。複数の実施形態において、機械式サスペンションは、不均等な圧力分布に適応するために電極を傾斜させることによってSESF電極とユーザとの間の圧力の均一性を改善する。複数の実施形態において、SESFデバイスは、加えられた圧力の量又は加えられた圧力の分布又は両方を制御する可撓性サスペンションに取り付けられるSESF電極を有する。
【0017】
次に
図3を参照すると、この図面は一実施形態によるSESF電極の接触状態を受動的に制御するための可撓性サスペンションを有する例示的なSESFデバイスを示している。
図3に示されるように、SESFデバイス300は、複数の小型SESF電極(305,310,315,320,325,330,335)、剛性表面375に設置される、複数の機械式サスペンション(例えば、バネ340,345,350,355,360,365,370)を備える可撓性サスペンションを含む。1つ以上の小型SESF電極(305,310,315,320,325,330,335)は静電摩擦電極であり得る。この例示では、各SESF電極は、対応する機械式サスペンションに取り付けられる。例えば、
図3において、SESF電極305はバネ340に取り付けられ、SESF電極310はバネ345に取り付けられ、SESF電極315はバネ350に取り付けられ、SESF電極320はバネ355に取り付けられ、SESF電極325はバネ360に取り付けられ、SESF電極330はバネ365に取り付けられ、SESF電極335はバネ370に取り付けられる。
【0018】
この例示では、各機械式サスペンションは、剛性表面375に取り付けられる。ユーザの皮膚380が1つ以上の小型SESF電極(305,310,315,320,325,330,335)に接触すると、各バネ(340,345,350,355,360,365,370)が加えられた圧力によって圧縮又は伸展する。このようにして、小型SESF電極のアレイは、圧力制御が皮膚の異なる区画に局所的に加えられ得るように使用され得る。
図3に示されるように、複数のSESF電極(305,310,315,320,325,330,335)は、SESF電極ごとに加えられた圧力の量又は加えられた圧力の分布又は両方を制御するために、SESFデバイス300におけるバネ(340,345,350,355,360,365,370)等の各機械式サスペンションに取り付けられ得る。複数の実施形態において、剛性SESF電極405は、絶縁剛性SESF電極である。
【0019】
一部の例では、1つ以上の小型SESF電極は、特定の順番でアクティブ化され得る。例えば、移動効果を生成するために、小型SESF電極305がアクティブ化され、次に小型SESF電極310のアクティブ化が続き、次に小型SESF電極315のアクティブ化が続き、次に小型SESF電極320のアクティブ化等が続いてもよい。別の例示として、移動効果を生成するために、小型SESF電極305、310がアクティブ化され、次に小型SESF電極315,320のアクティブ化が続き、次に小型SESF電極325、330のアクティブ化等が続いてもよい。一部の実施形態では、パターン化効果を生成するために、小型SESF電極の一部が同時にアクティブ化され、次に他の小型SESF電極のアクティブ化が続き得る。一実施形態では、小型SESF電極(305,310,315,320,325,330,330)の全てが同時にアクティブ化される。
【0020】
次に
図4を参照すると、この図面は一実施形態によるSESF電極の接触状態を能動的に制御するための可撓性サスペンション及びアクチュエータを有する例示的なSESFデバイスを示している。この例示では、SESFデバイス400は、可撓性材料410に取り付けられる剛性SESF電極405及び可撓性材料410に取り付けられるアクチュエータ415を含む。剛性SESF電極405は、剛性静電摩擦電極であってもよい。この例示では、SESFデバイス400は、アクチュエータ415を使用して、剛性SESF電極405の少なくとも一部に加えられた圧力の量を変化させるように可撓性材料410を変更する。例えば、アクチュエータ415は、剛性SESF電極405の少なくとも一部に加えられた圧力の量を変化させるために、可撓性材料410の剛性、サイズ等を変化させること等によって、可撓性材料410の特性を変更し得る。
【0021】
複数の実施形態において、可撓性材料410は、磁性レオロジー流体、電子レオロジー流体、形状記憶ポリマー、スマートゲル又は形状記憶合金等のスマート材料である。複数の実施形態において、アクチュエータ415は、スマートゲル、電磁石アクチュエータ、DCモータ、空気圧式アクチュエータ、又は形状記憶作動(SMA)アクチュエータである。複数の実施形態において、剛性SESF電極405の接触状態は、可撓性材料410に対応する磁界を変更することによって制御される。複数の実施形態において、剛性SESF電極405の接触状態は、可撓性材料410に対応する電界を変更することによって制御される。
【0022】
図4では、アクチュエータ415は可撓性材料410に取り付けられる。他の実施形態では、アクチュエータ415は可撓性材料410に統合される。
図4では、単一のSESF電極405、単一の可撓性材料410、及び単一のアクチュエータ415が示されている。他の実施形態では、SESFデバイスは、1つ以上のSESF電極、1つ以上の可撓性材料、及び1つ以上のアクチュエータを含む。例えば、SESFデバイスは、複数の小型線形ソレノイドアクチュエータ等のDC電磁石アクチュエータアレイ及びSESF電極アレイを有してもよい。この例示では、所定の距離接触状態は、DC電磁石アクチュエータアレイにおける1つ以上のアクチュエータを使用して制御され得る。
【0023】
一実施形態では、SESFデバイスは、剛性SESF電極に取り付けられるヒドロゲル等のスマートゲルを有する。この実施形態では、電圧、電流及び/又は光等の刺激がスマートゲルに加えられる。刺激が加えられると、スマートゲルは、形状が変化するので、それが取り付けられている剛性SESF電極に対応する接触状態を制御するために使用され得る。
【0024】
次に
図5及び6を参照すると、これらの図面は複数の実施形態によるSESF電極の接触状態を制御するための可撓性SESF電極を有する例示的なSESFデバイスを示している。こうした図面に示されるように、SESFデバイス(500、600)は、可撓性フレーム(例えば、集合的に
図5における510、515、520、及び集合的に
図6における610、615)に取り付けられる可撓性SESF電極(505、605)を備える。例えば、
図5では、可撓性フレーム(例えば、集合的に、510,515,520)は、剛性ベース520に取り付けられる複数の可撓性ポスト(例えば、510、515)を含む。
図6では、可撓性フレーム(例えば、集合的に、610,615)は、剛性ベース615に取り付けられる可撓性レイヤ610を含む。こうした例では、可撓性SESF電極(505、605)は、可撓性SESF電極(505、605)にタッチしているユーザの体の部分(例えば、ユーザの指、ユーザの手首等)に一致するようにユーザのタッチに基づいて可撓性SESF電極(505、605)が曲がるように可撓性フレームに取り付けられる。複数の実施形態において、SESF電極505、605は絶縁された可撓性静電摩擦電極である。
【0025】
一部の実施形態では、可撓性SESF電極は、単一のポスト、2つのポスト、3つのポスト、4つのポスト、5つのポスト等の任意の数のポストを有する可撓性フレームに取り付けられる。一部の実施形態では、可撓性SESF電極は、単一の可撓性レイヤ、2つの可撓性レイヤ、3つの可撓性レイヤ等の任意の数の可撓性レイヤを有する可撓性フレームに取り付けられる。
【0026】
一部の実施形態では、可撓性SESF電極は、加えられる圧力の量の接触状態を制御する。一部の実施形態では、可撓性SESF電極は、圧力分布の接触状態を制御する。更に他の実施形態では、可撓性SESF電極は、加えられた圧力の量及び圧力分布等の少なくとも2つの接触状態を制御する。
【0027】
複数の実施形態において、SESF電極は絶縁される。例えば、可撓性又は剛性SESF電極は、カプトンテープで覆われた薄金属板を含み得る。一実施形態では、絶縁SESF電極は、絶縁層で覆われた導電性ゴム及び/又は導電性ゲル等の導電性表面を含む。複数の実施形態において、絶縁SESF電極は伸縮可能である。この例示では、絶縁可撓性SESF電極は剛性フレームに取り付けられてもよい。他の実施形態では、絶縁SESF電極は剛性である。
【0028】
次に
図7を参照すると、この図面はSESF電極の接触状態を受動的に制御するための可撓性SESF電極を有する例示的なSESFデバイスを示している。
図7に示されるように、SESFデバイス700は、表面705から延びている複数の可撓性構造(710,715,720,725,730)を含む。この例示では、複数の可撓性構造(710,715,720,725,730)上で可撓性SESF電極735を取り付けることによって可撓性SESF電極735に複数のカール又はループが形成されている。この例示では、カールは、ユーザの手首の周りの圧力分布を制御するためのバネとして作用する。複数の実施形態において、可撓性SESF電極735は、絶縁可撓性SESF電極である。SESF電極735は、可撓性静電摩擦電極であってもよい。
【0029】
次に
図8を参照すると、この図面は一実施形態によるSESF電極の接触状態を能動的に制御するための可撓性SESF電極及びアクチュエータを有する例示的なSESFデバイスを示している。この例示では、SESFデバイス800は、可撓性材料810に取り付けられる可撓性SESF電極805を含む。複数の実施形態において、可撓性SESF電極805は、絶縁可撓性静電摩擦電極である。
図8では、可撓性材料810はアクチュエータ815を含む。しかしながら、他の実施形態では、可撓性材料810はアクチュエータに取り付けられる。例示的な可撓性材料及び例示的なアクチュエータは、可撓性材料410及びアクチュエータ415に関して
図4等において本明細書で検討されている。
図8に示された例では、可撓性材料810への変化によって、可撓性SESF電極805の接触状態が制御される。例えば、可撓性SESF電極805の可撓性は、加えられた圧力の量又は圧力分布、又は両方を制御するように変更され得る。一実施形態では、可撓性材料810は、可撓性SESF電極805の可撓性を制御するために可撓性SESF電極805の背後に適用されるスマート材料を含む。一実施形態では、可撓性SESF電極805は可撓性材料810を含む。
【0030】
次に
図9及び10を参照すると、これらの図面は一実施形態によるSESF電極の接触状態を受動的に制御するように形成されるSESF電極を有する例示的なSESFデバイスを示している。
図9において、SESFデバイス900は、ユーザの手首の湾曲に一致するように形成されるSESF電極905を含む。SESF電極905は、絶縁SESF電極であってもよく、静電摩擦電極であってもよい。一部の実施形態では、SESF電極905は、SESFデバイス900の平均的なユーザに基づいて形成される。他の実施形態では、SESF電極905は特定のユーザ用に形成される。この例示では、特定のユーザ用に形成され且つカスタマイズされるSESF電極を設計するために成形又は3Dスキャンが使用されてもよい。他の例では、特定のユーザ用に形成され且つカスタマイズされるSESF電極を設計するために、メモリフォーム又は他の適切な材料が使用されて、ユーザの体の一部のカスタマイズ形状をキャプチャ及び保持してもよい。
図9において、SESFデバイス905は、平均的なユーザの手首の湾曲に一致するような外形を有する。他の実施形態では、SESF電極905は、限定されないが、ユーザの手首、ユーザの掌、ユーザの指、ユーザの腕、又はユーザの足首を含む任意の数の体の部分の湾曲に一致するような外形を有する。様々な実施形態において、SESF電極の形状は、ユーザの皮膚に対する間隔又はユーザの皮膚に対する圧力分布、又は両方を制御する。
【0031】
図10に示された例では、SESFデバイス1000は、正弦波形状を有するSESF電極1005を含む。複数の実施形態において、SESF電極1005は、絶縁SESF電極であり、且つ静電摩擦電極である。
図10に示された例では、SESF電極1005の正弦波形状は、接触部(接触部1010等)と間隙部(間隙部1015等)との間の交互状態を生み出す。一部の実施形態では、SESF電極の形状は、異なる構成間で交互に起こる。例えば、SESF電極は、浅い構成又は深い構成の間で交互に起こってもよい。SESF電極が正弦波SESF電極である一部の例では、正弦波SESF電極の深さは、電圧及び/又は熱等を加えることによって浅い正弦波構成と深い正弦波構成との間で変更され得る。
【0032】
他の実施形態では、SESF電極の形状は、ユーザの体の一部の形状に適合するように能動的に変更される。例えば、SESF電極の湾曲は、圧力分布の均一性を高めるために1つ以上のアクチュエータを使用して変更され得る。別の例示として、正弦波SESF電極の深さは、ユーザの皮膚との距離を制御するために能動的に変更されてもよい。一実施形態では、SESF電極は、少なくとも1つの導電材料で被覆される形状記憶ポリマーシートを含み、SESF電極によって提供されるSESFフィードバックを改善するために、電圧が印加されて、SESF電極の形状を変化させるようにポリマーシートの少なくとも一部を変形させる。別の実施形態では、SESF電極は、少なくとも1つの導電材料で被覆される形状記憶ポリマーシートを含み、SESF電極によって提供されるSESFフィードバックを改善するために、ユーザの皮膚又は別の熱源からの熱等の熱が加えられて、SESF電極の形状を変化させるようにポリマーシートの少なくとも一部を変形させる。
【0033】
次に
図11を参照すると、この図面は、一実施形態によるSESF電極の接触状態を受動的に制御するためのスペーサを備えたSESF電極を有する例示的なSESFデバイスを示す。
図11では、ユーザの皮膚とSESF電極1105との間に空間を提供するためにスペーサグリッド1110がSESF電極1105に取り付けられている。複数の実施形態において、SESF電極1105は、絶縁されており、且つ静電摩擦電極である。SESF電極1105の距離接触状態が、ユーザの皮膚とSESF電極1105との間に空間を提供するためにスペーサグリッド1110を使用することにより受動的に制御され得る。従って、複数の実施形態において、1つ以上のSESF電極の距離接触状態は、ユーザの皮膚と1つ以上のSESF電極との間に空間を提供するように構成される1つ以上のスペーサを使用することにより受動的に制御され得る。
【0034】
例えば、
図11では、スペーサグリッド1110は、SESF電極1105上にユーザの皮膚を浮かせて、距離及び/又は加えられる圧力を制御するために0.5mmの厚みを有してもよい。他の実施形態では、1つ以上のスペーサは、SESF電極上にユーザの皮膚を浮かせるために、0.4mm、0.6mm又は別の適切な厚みを有してもよい。複数の実施形態において、スペーサは、ユーザの皮膚との接触領域を減少又は拡大するために異なる長さ及び/又は幅を有し得る。複数の実施形態において、1つ以上のスペーサは、1つ以上のSESF電極の距離又は圧力接触状態を制御するために1つ以上のSESF電極に適用され得る。
【0035】
次に
図12を参照すると、この図面は、SESF電極の接触状態を受動的に制御するための溝を備えたSESF電極を有する例示的なSESFデバイスを示す。
図12には、SESFデバイス1200のバンド1215の断面が示されており、これは溝1210等の複数の溝を有している。
図12に示されるように、溝1210等の各溝は、SESF電極1205等のSESF電極で部分的に満たされている。複数の実施形態において、
図12に示された溝の中のSESF電極1205及び/又は他のSESF電極は絶縁SESF電極である。
図12に示された溝の中のSESF電極1205及び/又は他のSESF電極は静電摩擦電極であり得る。SESF電極の上部と溝の上部との間隔距離が、SESF電極に加えられる圧力接触状態及び/又は距離接触状態を受動的に制御し得る。
【0036】
他の実施形態では、1つ以上の空間及び/又は1つ以上の溝が、SESF電極の接触状態を能動的に制御するためにSESF電極の深さを変化させるように作動され得る。例えば、
図13は、一実施形態によるSESF電極の接触状態を能動的に制御するための作動スマート材料スペーサ1310、1315、1325に取り付けられるSESF電極1305を有する例示的なSESFデバイス1300を示す。複数の実施形態において、SESF電極1305は、絶縁SESF電極であり、且つ静電摩擦電極である。
図13において、スマート材料スペーサ1310、1315、1320は、SESF電極1305の接触状態を能動的に制御するために、堅い皮膚又は肉厚の皮膚等の異なるタイプの皮膚に適応するように厚みを能動的に変化させる。複数の実施形態において、1つ以上の作動スペーサ及び/又は1つ以上の作動溝は、1つ以上のSESF電極がユーザの皮膚に対して存在する深さを変化させるように構成される。従って、複数の実施形態において、1つ以上のスマート材料スペーサ及び/又はより多くのスマート材料溝が、1つ以上のSESF電極に対応する1つ以上の接触状態を能動的に制御するように構成される。
【0037】
次に
図14を参照すると、この図面は、一実施形態によるSESF電極の接触状態を受動的に制御するための片持ちSESF電極を有する例示的なSESFデバイスを示す。
図14に示されるように、腕時計1400は、片持ちSESF電極1405、時計の盤面1410及びバンド1415を有する。この例示では、片持ちSESF電極1405は、加えられた圧力の量を制御するように構成される。複数の実施形態において、片持ちSESF電極1405は、絶縁されており、且つ片持ち静電摩擦電極である。複数の実施形態において、1つ以上のSESF電極は、ユーザによって装着されるSESFデバイスの一部から延びる可撓性フラップの下等の可撓性表面に取り付けられる。この例示では、このような構成は、加えられた圧力の量を制御するために1つ以上のSESF電極間で接触の領域に延び得る。複数の実施形態において、1つ以上の片持ち電極を有するSESFデバイスは、少なくとも1つの剛性SESF電極及び/又は少なくとも1つの可撓性SESF電極を有する。
【0038】
複数の実施形態において、1つ以上の片持ち電極は、SESF電極の加えられた圧力の量等の接触状態を制御するように作動される。例えば、
図15は、一実施形態によるSESF電極の接触状態を能動的に制御するための片持ちSESF電極を有する例示的なSESFデバイスを示す。
図15では、SESFデバイス1500は、作動ヒンジ1510に取り付けられる片持ちSESF電極1505を有する。この例示では、片持ちSESF電極1505は、SESF電極1505の圧力接触状態を制御するために作動ヒンジ1510を使用して作動される。複数の実施形態において、片持ちSESF電極1505は、絶縁されており、且つ片持ち静電摩擦電極である。
【0039】
複数の実施形態において、ユーザの皮膚とSESF電極との間の1つ以上の接触状態(例えば、距離、圧力、圧力分布等)が受動的に又は能動的に制御される。例えば、SESFフィードバックは、ユーザの皮膚がSESF電極から所定の距離だけ離れている場合に感じることができる。典型的には、この距離はユーザの皮膚から約1mmである。しかしながら、より大きな又は小さな距離も本開示の範囲内である。ユーザの皮膚がSESF電極に接触するときにユーザが感じるSESFフィードバックは、ユーザの皮膚がESF電極にタッチしていない場合とは異なっていてもよい。例えば、SESF電極がユーザの皮膚にタッチしている場合に、SESF電極がユーザの皮膚に近いが(例えば、約10ミクロン)、ユーザの皮膚にタッチしていない場合よりもSESFフィードバックが小さくてもよい。
【0040】
一実施形態では、距離に関して、SESF電極がユーザの皮膚に非常に接近しているがタッチはしていない場合に、SESFフィードバックは最も強い。例えば、距離に関してSESF電極がユーザの皮膚から約10ミクロンである場合に、SESFフィードバックは最も強くてもよい。一部の実施形態では、SESFフィードバックは、約1ミリメートルからユーザの皮膚に殆どタッチしている状態までユーザの皮膚とSESF電極との間の距離が小さくなると増加する。例えば、SESFフィードバックは、約1ミリメートルから10ミクロンまでユーザの皮膚とSESF電極との間の距離が小さくなると増加してもよい。
【0041】
圧力に関して、SESFフィードバックは、一部の実施形態において皮膚と電極との間の圧力の量が最小である場合に最も強い。例えば、ユーザがSESF電極に対して掌でより大きな圧力を加える場合にユーザがSESF電極に対して掌で小さな圧力を加えている場合よりも、SESFフィードバックは弱くてもよい。別の例示として、SESF電極を備えたリストバンドがユーザの手首の周りで引き締められる場合にSESF電極を備えたリストバンドがユーザの手首の周りで緩められる場合よりも、SESFフィードバックは弱くてもよい。
【0042】
圧力分布に関して、SESFフィードバックは、様々な実施形態によればユーザの皮膚とSESF電極との間の圧力の量がより均一である場合に最も強い。例えば、ユーザの掌の母指球の形状に一致する湾曲及び/又は可撓性表面は、ユーザの掌の母指球の形状に一致しない直線表面又は他の表面よりも強いSESFフィードバックを生成してもよい。別の例示として、ユーザの体の一部(例えば、ユーザの手首、ユーザの掌等)の形状に一致するように構成される湾曲及び/又は可撓性表面は、ユーザの体の一部の形状に一致するように構成されない表面よりも強いSESFフィードバックをもたらしてもよい。
【0043】
本明細書に開示の装置、方法及びシステムは、(1)ユーザの皮膚とSESF電極との間の距離、(2)ユーザの皮膚とSESF電極との間の圧力の量、及び/又は(3)ユーザの皮膚とSESF電極との間の圧力分布等の1つ以上の接触状態を制御することができる。一部の実施形態では、ユーザの皮膚とSESFデバイスにおけるSESF電極との間の1つ以上の接触状態(例えば、距離、圧力、圧力分布等)を受動的に制御する。例えば、SESFデバイスは、ユーザの皮膚とSESFデバイスにおけるSESF電極との間の距離を制御する。別の例示として、SESFデバイスは、ユーザの皮膚とSESFデバイスにおけるSESF電極との間の圧力の量及び圧力分布を制御してもよい。更に別の例示として、SESFデバイスは、ユーザの皮膚とSESFデバイスにおけるSESF電極との間の距離、圧力の量、及び圧力分布を制御してもよい。
【0044】
他の実施形態では、ユーザの皮膚とSESFデバイスにおけるSESF電極との間の1つ以上の接触状態を能動的に制御する。更に他の実施形態では、SESFデバイスは、ユーザの皮膚とSESFデバイスにおけるSESF電極との間の少なくとも1つの接触状態を受動的に制御し、及びユーザの皮膚とSESF電極との間の少なくとも1つの他の接触状態を能動的に制御する。更に他の実施形態では、SESFデバイスは、ユーザの皮膚とSESFデバイスにおける第1のSESF電極との間の少なくとも1つの接触状態を受動的に制御し、且つユーザの皮膚とSESFデバイスにおける第2のSESF電極との間の少なくとも1つの接触状態を能動的に制御する。
【0045】
SESFデバイスは、一部の実施形態では、SESFフィードバックを増加又は減少させるために接触状態を手動で調節するように構成される。例えば、SESFデバイスは、1つ以上の接触状態を手動で調節するためにユーザによって回され得るネジ、ノブ又は他の適切な調節手段を有してもよい。このような例は、SESFフィードバックがユーザにとって最適であるとユーザが感じるまで手動で調節することを可能にしてもよい。
【0046】
他の実施形態では、SESFデバイスは、SESF電極によって提供されるSESFフィードバックを増加又は減少させるために接触状態を自動的に調節するように構成される。例えば、SESFは、SESFフィードバックを増加又は減少させるように1つ以上の接触状態を変更する1つ以上のアクチュエータを有し得る。一部の実施形態では、SESFデバイスは、一貫したSESFフィードバックを維持するように接触状態を自動的に調節する。例えば、SESFは、一貫したSESFフィードバックを維持するように1つ以上の接触状態を変更する1つ以上のアクチュエータを有し得る。
【0047】
SESFデバイスは、1つ以上の接触状態を直接又は間接的に監視するように構成される1つ以上のセンサを含んでもよい。例えば、ユーザの皮膚とSESF電極との間の距離を測定し、SESF電極の表面とユーザの皮膚との間の力を測定し、SESFデバイスによってユーザの皮膚に(又はその逆に)加えられる力を測定し、及び/又はSESF電極に対する圧力分布を測定する1つ以上のセンサを有してもよい。複数の実施形態において、SESF電極に対応する少なくとも1つの接触状態を監視するように構成されるSESFデバイスにおけるセンサは、近接センサ(例えば、無線周波数(RF)センサ、光学センサ等)、感圧表面センサ(例えば、QTC(quantum tunneling composite)センサ、力感応抵抗(FSR)センサ等)、及び/又は接触感応表面センサ(例えば、抵抗性センサ、容量性センサ、光学センサ等)である。他の実施形態では、SESF電極の接触状態を制御するように構成されるSESFデバイスは、センサを全く必要としない。
【0048】
SESFデバイスは、SESF電極に対応する接触状態を制御するためにSESFデバイスによって使用されるSESF電極の変形を監視するように構成される1つ以上のセンサを含み得る。一部の実施形態では、SESFデバイスは、SESF電極に対応する接触状態を制御するためにSESFデバイスによって使用されるSESF電極に対応する圧力の間接的測定としてSESFデバイスにおけるバンドの厚みを監視するように構成される1つ以上のセンサを含む。別の例示として、SESFデバイスにおける1つ以上のセンサは、SESFデバイスを装着しているユーザの生理的状態(例えば、心拍、呼吸パターン等)を監視して、生理的状態に少なくとも部分的に基づいてSESF電極に対応する動作を予測するように構成される。この例示では、予測された動作は、SESFデバイスにおけるSESF電極に対応する接触状態を制御するために使用され得る。複数の実施形態において、SESF電極の接触状態は、予測された動作、例えば、SESF電極に対するユーザの皮膚の予測された動作を補償するようにSESFによって制御され得る。
【0049】
SESF電極に対応する接触状態を監視するように構成されるSESFデバイスにおける1つ以上のセンサは、SESF電極から離れていてもよい。他の実施形態では、SESF電極に対応する接触状態を監視するように構成されるSESFデバイスにおける1つ以上のセンサは、SESF電極に統合される。一部の例では、外部センサは、ケーブルを介して(USB等)又は無線で(WiFi、ブルートゥース(登録商標)等)SESFデバイスにセンサデータを送ることができる。一部の例では、SESFデバイスにおけるセンサは、SESFデバイスにおけるプロセッサ及び/又は外部デバイス(別のSESFデバイス、スマートフォン等)にセンサデータを送ることができる。
【0050】
複数の実施形態において、SESFデバイスは、限定されないが、スマートウォッチ、リストバンド、腕のブレスレット、足首のブレスレット、ヘッドバンド、腕のカフス、脚のカフスを含む任意の数のデバイスであり得る。一部の実施形態では、SESFデバイスは、パームレストを有するキーボード又はマウスパッドである。こうした実施形態では、SESF電極及び/又は可撓性サスペンションは、ユーザにSESFフィードバックを提供するためにパームレストに含まれ得る。それに加えて、こうした実施形態では、SESF電極の接触状態は、SESF電極によって提供されるSESFフィードバックを最適化又は警告するために可撓性サスペンションによって制御され得る。
【0051】
複数の実施形態では、SESFデバイスは、ユーザの皮膚に接近して又はそれから離れてSESF電極を移動させるように構成される少なくとも1つの膨張式ポケットを有する。一部の実施形態では、SESFデバイスは、ユーザの皮膚に接近して又はそれから離れてSESF電極を移動させるように構成されるDCモータ等の能動機構を有する。複数の実施形態において、SESFデバイスは、ユーザの皮膚に接近して又はそれから離れてSESF電極を移動させるように構成されるネジ等の手動機構を有する。
【0052】
SESFデバイスは、絞りバンドの厚みを調節するために作動されるように構成される絞りバンドを含み得る。このような例では、適切な絞りバンドは、DCモータ、膨張式ポケット、形状記憶ポリマー、及び/又は形状記憶作動(SMA)アクチュエータを含み得る。一部の実施形態では、絞りバンドの締りは、SESF電極のSESFフィードバックの強度に影響を与えるように調節され得る。
【0053】
機構がユーザの皮膚とSESF電極との間の距離を制御する一部の実施形態では、距離は特定の周波数で変化する。例えば、距離は、SESF電極によって提供されるSESFフィードバックの変化の特定のパターンを生み出すように特定の周波数で変化し得る。一部の実施形態では、SESFデバイスは、SESF電極に取り付けられる振動アクチュエータを有する。例えば、振動アクチュエータは、SESF電極の下に取り付けられてもよい。複数の実施形態では、圧電アクチュエータ、偏心回転質量(ERM)モータ、又は線形共振アクチュエータ(LRA)等の振動アクチュエータは、振動アクチュエータに取り付けられるSESF電極によって提供されるSESFフィードバックの変化を提供するように構成される。例えば、振動アクチュエータは、SESF電極によって提供されるSESFフィードバックの強度を増加させるように構成され得る。
【0054】
一実施形態では、SESFデバイスは、少なくとも可撓性バンド、モータ、及びSESF電極を有する。この実施形態では、SESFデバイスは、ユーザによってユーザの手首等に装着され、SESF電極は、SESFデバイスが装着されているときにユーザの手首に面している。この例示では、モータは、ユーザの手首におけるバンドを締める又は緩めることができる。従って、バンド及びモータは、バンドの締り又は緩みを調節することにより、ユーザの手首によってSESF電極に加えられる圧力の量を制御するために使用され得る。
【0055】
次に
図16を参照すると、この図面は、一実施形態によるSESF電極の接触状態を能動的に制御する例示的な方法を示す。
図17のSESFデバイス1700が参照されているが、SESF電極の少なくとも1つの接触状態を能動的に制御する任意の適切なSESFデバイスが利用されてもよい。
【0056】
方法1600はブロック1610で開始し、SESF電極1705の接触状態がセンサ1715によって測定される。この例示では、センサ1715は、ユーザがSESFデバイス1700を装着しているときにSESF電極1705とユーザの皮膚との間の距離接触状態を測定するように構成される。複数の実施形態では、1つ以上のSESF電極の1つ以上の接触状態(例えば、距離、圧力、圧力分布等)が1つ以上のセンサによって測定される。例えば、
図17では、センサ1715は、無線周波数センサ又は光学センサ等の近接センサである。一部の他の例では、SESF電極の接触状態を測定するように構成される1つ以上のセンサは、近接センサ(例えば、無線周波数(RF)センサ、光学センサ等)、感圧表面センサ(例えば、QTC(quantum tunneling composite)センサ、力感応抵抗(FSR)センサ等)、及び/又は接触感応表面センサ(例えば、抵抗性センサ、容量性センサ、光学センサ等)であってもよい。複数の実施形態では、
図16に示された方法に関して本明細書で検討されたSESF電極及び/又は
図17に示されたSESF電極1705は、絶縁SESF電極である。
【0057】
ブロック1620では、SESFデバイス1700は、SESF電極1705のSESFフィードバックを改善するための接触状態の変化を決定する。例えば、メモリ1725と通信するSESFデバイス1700におけるプロセッサ1720が、センサ1715によって行われた測定に基づいてユーザの皮膚からSESF電極1705が離れ過ぎていることを決定すると、プロセッサ1720は、アクチュエータ1710がユーザの皮膚により接近してSESF電極1705を動かす必要が有ることを決定する。一実施形態では、SESF電極1705がユーザの皮膚から1ミリメートルよりも大きい場合、プロセッサ1720は、アクチュエータ1710がユーザの皮膚により接近してSESF電極1705を動かす必要が有ることを決定する。この例示では、プロセッサ1720は、ユーザの皮膚により接近してSESF電極1705をアクチュエータ1710によって動かすように構成されるアクチュエータ信号を生成する。一実施形態では、プロセッサ1720は、ユーザの皮膚から約10ミクロンにまでSESF電極1705をアクチュエータ1710によって動かすように構成されるアクチュエータ信号を生成する。別の実施形態では、プロセッサ1720は、ユーザの皮膚から約1ミリメートルにまでSESF電極1705をアクチュエータ1710によって動かすように構成されるアクチュエータ信号を生成する。更に他の実施形態では、プロセッサ1720は、ユーザの皮膚から1ミリメートルから10ミクロンの間にまでSESF電極1705をアクチュエータ1710によって動かすように構成されるアクチュエータ信号を生成する。
【0058】
別の例示として、SESFデバイス1700におけるプロセッサ1720が、センサ1715によって行われた測定に基づいてユーザの皮膚にSESF電極1705が近づき過ぎていることを決定すると、プロセッサ1720は、アクチュエータ1710がユーザの皮膚からより遠くにSESF電極1705を動かす必要が有ることを決定する。一実施形態では、SESF電極1705がユーザの皮膚から10ミクロンよりも小さい場合、プロセッサ1720は、アクチュエータ1710がユーザの皮膚からより遠くにSESF電極1705を動かす必要が有ることを決定する。この例示では、プロセッサ1720は、ユーザの皮膚からより遠くにSESF電極1705をアクチュエータ1710によって動かすように構成されるアクチュエータ信号を生成する。一実施形態では、プロセッサ1720は、ユーザの皮膚から約10ミクロンにまでSESF電極1705をアクチュエータ1710によって動かすように構成されるアクチュエータ信号を生成する。別の実施形態では、プロセッサ1720は、ユーザの皮膚から約1ミリメートルにまでSESF電極1705をアクチュエータ1710によって動かすように構成されるアクチュエータ信号を生成する。更に他の実施形態では、プロセッサ1720は、ユーザの皮膚から1ミリメートルから10ミクロンの間にまでSESF電極1705をアクチュエータ1710によって動かすように構成されるアクチュエータ信号を生成する。
【0059】
様々な実施形態において、異なるやり方で変化が決定され得る。複数の実施形態では、SESF電極とユーザの皮膚との間で一貫した距離、圧力、及び/又は圧力分布を維持するために変化が決定される。例えば、ユーザの皮膚からのSESF電極の測定された距離を使用して、変化が行われた後でSESF電極とユーザの皮膚との間の距離が約10ミクロンになるように変化が決定され得る。他の例では、SESF電極とユーザの皮膚との間の距離が1ミリメートルから10ミクロンの間になるように変化が決定されてもよい。
【0060】
ブロック1630において、SESFデバイス1700は、決定された変化を実行するようにアクチュエータ1710をアクティブ化する。例えば、プロセッサ1720は、SESF電極により近づく又はそれからより離れるようにSESF電極1705を移動させるように構成される生成アクチュエータ信号をアクチュエータ1710に送る。それに応じて、アクチュエータ1710は、SESF電極の少なくとも一部をユーザの皮膚により近くに又はそれからより遠くに移動させる。他の実施形態では、アクチュエータ1710は、スマート材料等の可撓性材料に取り付けられ、可撓性材料は、SESF電極1705に取り付けられる。こうした実施形態では、アクチュエータ1710は、可撓性材料がSESF電極1705の接触状態を変更するように可撓性材料を変更するように構成される。例えば、アクチュエータ1710は、ユーザから離れるようにSESF電極1705を移動させるために可撓性材料を収縮させてもよい。複数の実施形態では、ブロック1630の後で、方法1600はブロック1610に戻る。
【0061】
本明細書に記載のデバイス、システム及び方法の一部の例は様々な機械で実行するソフトウェアに関して記載されているが、方法及びシステムは、例えば、様々な方法を特別に実行するためのフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field−programmable gate array;FPGA)等の特別に構成されたハードウェアとして実装されてもよい。例えば、例示は、デジタル電子回路で、又はコンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア若しくはこれらの組み合わせで実装され得る。一例では、デバイスは、1つ又は複数のプロセッサを含んでもよい。プロセッサは、プロセッサに結合されるランダム・アクセス・メモリ(random access memory;RAM)等のコンピュータ可読媒体を備える。プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能プログラム命令を実行する。例えば、画像を編集するために1つ以上のコンピュータプログラムを実行する。このようなプロセッサは、マイクロプロセッサ、デジタル・シグナル・プロセッサ(digital signal processor;DSP)、特定用途向け集積回路(application−specific integrated circuit;ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field programmable gate array;FPGA)、及び状態機械を含む。このようなプロセッサは、PLC、割り込みコントローラ(programmable interrupt controller;PIC)、プログラマブル論理回路(programmable logic device;PLD)、プログラマブルROM(programmable read−only memory;PROM)、電気的プログラマブルROM(electronically programmable read−only memory;EPROM又はEEPROM)、又は他の類似のデバイス等のプログラマブル電子デバイスを更に備えてもよい。
【0062】
このようなプロセッサは、媒体、例えば、プロセッサによって実行されると、プロセッサによって遂行又は支援される本明細書に記載のステップをプロセッサに実行させることができる命令を記憶し得るコンピュータ可読記憶媒体を備え又はこれと通信してもよい。コンピュータ可読媒体の例は、限定されないが、プロセッサ、例えばウェブサーバのプロセッサにコンピュータ可読命令を提供することができる電子、光学、磁気又は他の記憶デバイスを含んでもよい。媒体の他の例は、限定されないが、フロッピーディスク、CD−ROM、磁気ディスク、メモリチップ、ROM、RAM、ASIC、構成プロセッサ、全ての光学媒体、全ての磁気テープ若しくは他の磁気媒体、又はコンピュータプロセッサが読み取り可能な任意の他の媒体を含む。記載されたプロセッサ及び処理は、1つ以上の構造内に有ってもよく、1つ以上の構造を通じて分散されてもよい。プロセッサは、本明細書に記載の1つ以上の方法(又は方法の一部)を実行するためのコードを備えてもよい。
【0063】
一部の例の上記の説明は、例示及び説明のためにのみ示されているのであって、網羅的であること又は開示された厳密な形態に本開示を限定することは意図されていない。その多くの修正及び適合が、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう。
【0064】
本明細書における一例又は実装への言及は、特定の機能、構造、操作、又は例と関連して記載される他の特徴が本開示の少なくとも1つの実装に含まれ得ることを意味する。本開示は、このように記載された特定の例又は実装に制限されない。明細書の様々な場所における「一例では」又は「ある例において」、「一実装では」又は「ある実装において」という句又はこれらの変形の出現は、必ずしも同じ例又は実装への言及ではない。任意の特定の機能、構造、操作、又は一例若しくは実装に関連する本明細書に記載の他の特徴は、他の機能、構造、操作、又は任意の他の例若しくは実装に関して記載された他の特徴と組み合わされてもよい。