【解決手段】コンタクト本体46の一方から延設された一対の腕部54,56を有し、一対の腕部54,56の間の挿入空間57に挿入された被接続部材70と接続されるコンタクト44であって、一対の腕部54,56には、先端側であって、挿入空間57側に突出された第1突起部58と、第1突起部58とコンタクト本体46との間であって、挿入空間57側に突出された第2突起部60とが形成されており、挿入空間57に挿入された被接続部材70により第1突起部58が押圧されることで、腕部54,56と共に第2突起部60が開く方向に移動された後、第1突起部58が押圧されなくなることで、腕部54,56と共に第2突起部60が閉じる方向に移動され、第2突起部60と被接続部材70と接続される。
コンタクト本体と、前記コンタクト本体の一方から延設された一対の腕部と、を有し、前記一対の腕部の間の挿入空間に挿入された被接続部材と接続されるコンタクトであって、
前記一対の腕部の少なくとも一方には、前記コンタクト本体とは反対側の先端側であって、前記挿入空間側に突出された第1突起部と、前記第1突起部と前記コンタクト本体との間であって、前記挿入空間側に突出された第2突起部とが形成されており、
前記挿入空間に挿入された前記被接続部材により前記第1突起部が押圧されることで、前記腕部と共に前記第2突起部が開く方向に移動された後、
前記第1突起部が押圧されなくなることで、前記腕部と共に第2突起部が閉じる方向に移動され、前記第2突起部と前記被接続部材と接続されることを特徴とするコンタクト。
前記コンタクトの前記第1突起部が前記被接続部材の前記段部に押圧された場合、前記腕部は、前記コンタクト本体を軸に前記コンタクトの前記第2突起部が前記被接続部材の前記挿入部が挿入可能となるように移動されることを特徴とする請求項4又は5に記載のコネクタ。
前記被接続部材は、前記挿入部に少なくとも一つの接点部を有するフレキシブルプリント基板又はフレキシブルフラットケーブルであることを特徴とする請求項4〜8のいずれかに記載のコネクタ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に開示されたようなZifタイプのコネクタは、被接続部材との保持力を高くすることができるが、部品点数が増えると共に構造が複雑となり、また、嵌合までの工程が複雑になる課題がある。
【0007】
一方、上記特許文献2に開示されたようなNon−Zifタイプの電気コネクタは、構造が簡単となり、また、嵌合をしやすくなるが、被接続部材の保持力が弱くなる課題がある。また、保持力を高めると、被接続部材が挿入し難くなるという課題がある。
【0008】
本発明の目的は、保持する力を高くでき、且つ、容易に嵌合を行うことができるコンタクト、コネクタ部材、コネクタ及び被接続部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様のコンタクトは、コンタクト本体と、前記コンタクト本体の一方から延設された一対の腕部と、を有し、前記一対の腕部の間の挿入空間に挿入された被接続部材と接続されるコンタクトであって、
前記一対の腕部の少なくとも一方には、前記コンタクト本体とは反対側の先端側であって、前記挿入空間側に突出された第1突起部と、前記第1突起部と前記コンタクト本体との間であって、前記挿入空間側に突出された第2突起部とが形成されており、
前記挿入空間に挿入された前記被接続部材により前記第1突起部が押圧されることで、前記腕部と共に前記第2突起部が開く方向に移動された後、
前記第1突起部が押圧されなくなることで、前記腕部と共に第2突起部が閉じる方向に移動され、前記第2突起部と前記被接続部材と接続されることを特徴とする。
【0010】
また、第2の態様のコンタクトは、第1の態様のコンタクトにおいて、前記被接続部材は、前記挿入空間へ先に挿入される挿入部と、前記挿入部に比べて肉厚に形成された段部を有し、
前記第1突起部は、前記段部に押圧されることで、前記腕部と共に前記第2突起部が開く方向に移動され、
前記被接続部材がさらに挿入されて、前記第1突起部が前記段部を通過した後、前記第1突起部と前記第2突起部の間に前記段部が配置されることで、前記腕部と共に前記第2突起部が閉じる方向に移動され、前記第2突起部が前記挿入部と接触されることを特徴とする。
【0011】
第3の態様のコネクタ部材は、少なくとも一つの第1の態様の前記コンタクトと、前記コンタクトが収容されるハウジングと、を有することを特徴とする。
【0012】
第4の態様のコネクタは、第3の態様の前記コネクタ部材と、前記被接続部材とが、接続されることを特徴とする。
【0013】
また、第5の態様のコネクタは、第4の態様のコネクタにおいて、前記被接続部材は、前記挿入空間へ先に挿入される挿入部と、前記挿入部に比べて肉厚に形成された段部を有し、
前記第1突起部は、前記段部に押圧されることで、前記腕部と共に前記第2突起部が開く方向に移動され、
前記被接続部材がさらに挿入されて、前記第1突起部が前記段部を通過した後、前記第1突起部と前記第2突起部の間に前記段部が配置されることで、前記腕部と共に前記第2突起部が閉じる方向に移動され、前記第2突起部が前記挿入部と接触されることを特徴とする。
【0014】
また、第6の態様のコネクタは、第4又は第5の態様のコネクタにおいて、前記コンタクトの前記第1突起部が前記被接続部材の前記段部に押圧された場合、前記腕部は、前記コンタクト本体を軸に前記コンタクトの前記第2突起部が前記被接続部材の前記挿入部が挿入可能となるように移動されることを特徴とする。
【0015】
また、第7の態様のコネクタは、第4〜第6のいずれかの態様のコネクタにおいて、前記コンタクトの前記第2突起部が前記被接続部材の前記挿入部と接触された場合、
前記第1突起部が前記段部の前記挿入部とは反対側を覆う位置に配置されることを特徴とする。
【0016】
また、第8の態様のコネクタは、第4〜第7のいずれかの態様のコネクタにおいて、前記被接続部材は、前記段部の前記挿入部とは反対側に前記挿入部より厚さが薄い本体部を有していることを特徴とする。
【0017】
また、第9の態様のコネクタは、第4〜第8のいずれかの態様のコネクタにおいて、前記被接続部材は、前記挿入部に少なくとも一つの接点部を有するフレキシブルプリント基板又はフレキシブルフラットケーブルであることを特徴とする。
【0018】
また、第10の態様のコネクタは、第4〜第8のいずれかの態様のコネクタにおいて、前記被接続部材は、少なくとも1つの導電性材料で形成された棒状体又は板状体の相手側コンタクトであることを特徴とする。
【0019】
第11の態様の被接続部材は、コンタクト本体と、前記コンタクト本体の一方から延設された一対の腕部と、を有し、前記一対の腕部の間の挿入空間に挿入されて接続される被接続部材であって、
前記挿入空間に先に挿入される挿入部と、前記挿入部に比べて肉厚に形成された段部と、前記段部の前記挿入部とは反対方向に設けられた本体部と、を有し、
前記挿入空間に挿入された前記段部が、前記コンタクトの前記腕部の先端側に形成された第1突起部を押圧することで前記腕部を開く方向に移動させた後、
前記段部が前記第1突起部と前記コンタクトの前記第1突起部と前記コンタクト本体との間に形成された第2突起部との間に配置され、前記腕部が前記挿入部と前記第2突起部が接続されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
第1及び第2の態様のコンタクトによれば、コンタクト本体から距離がある第1突起部を押圧する小さな力で腕部の第2突起部を開く方向に移動させることができるため、被接続部材の接続を円滑に行うことができ、且つ、コンタクト本体から近い距離にある保持力の強い第2突起部で被接続部材を保持することができるようになる。また、コンタクトは、被接続部材を小さな力で挿入できるようになるため、複数のコンタクトが設けられた場合でも、円滑に被接続部材と接続させることができる。
【0021】
第3の態様のコネクタ部材によれば、第1の態様の効果を奏するコンタクトを備えたコネクタ部材を得ることができる。
【0022】
第4及び第5の態様のコネクタによれば、コンタクト本体から距離がある第1突起部を押圧する小さな力で腕部の第2突起部を開く方向に移動させることができるため、被接続部材の接続を円滑に行うことができ、且つ、コンタクト本体から近い距離にある保持力の強い第2突起部で被接続部材を保持することができるようになる。また、コンタクトは、被接続部材を小さな力で挿入できるようになるため、コネクタ部材に複数のコンタクトが設けられた場合でも、円滑に被接続部材と接続させることができる。
【0023】
また、第6の態様のコネクタによれば、第2突起部に被接続部材の挿入部を円滑に挿入することができる。
【0024】
また、第7の態様のコネクタによれば、接続された被接続部材の段部がコンタクトの第1突起部により覆われることで、被接続部材の抜け止めがされるようになる。
【0025】
また、第8の態様のコネクタによれば、被接続部材の本体部が挿入部より厚さが薄く形成されることで、コンタクトと接続された被接続部材の挿入部と第2突起部が接触された場合、本体部と第1突起部が接触されることが抑制され、高い保持力の第2突起部により確実に被接触部材が挟持されるようになる。
【0026】
また、第9の態様のコネクタによれば、フレキシブルプリント基板又はフレキシブルフラットケーブルとコネクタ部材との接続を円滑に行うことができ、且つ、高い保持力で保持することができる。
【0027】
また、第10の態様のコネクタによれば、棒状体又は板状体の相手側コンタクトとコネクタ部材との接続を円滑に行うことができ、且つ、高い保持力で確実に保持することができる。また、相手側コンタクトが複数も受けられた場合でも、コンタクトとの接続を小さな力で行うことができるようになる。
【0028】
第11の態様の被接続部材によれば、コンタクトへの接続を容易に行える被接続部材を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための被接続部材、コンタクト、コネクタ部材、被接続部材及びコネクタを例示するものであって、本発明をこれに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものにも等しく適応し得るものである。
【0031】
[実施形態1]
図1〜
図9を参照して、本発明の実施形態1に係るコネクタ10について説明する。実施形態1に係るコネクタ10は、少なくとも一つ、実施形態1では、8つのコンタクト44と、このコンタクト44がそれぞれ内部に収容されるハウジング14と、一対の取付部材66と、で構成されたコネクタ部材12と、このコネクタ部材12に嵌合される被接続部材としてのFPC70とで構成されており、コネクタ部材12とFPC70が嵌合されることで、コネクタ部材12のコンタクト44とFPC70とが接続されるようになる。
【0032】
また、実施形態のコネクタ部材12は、基板等の被取付部材(図示省略)にハウジング14が載置され、コンタクト44及び取付部材66がはんだ付け等により取り付けられ、実装されるようになり、実装されたコネクタ部材12のハウジング14にFPC70が嵌合されることでコンタクト44と接続されるようになる。なお、コネクタ部材12とFPC70は挿抜可能となっている。以下、各構成部品について説明する。
【0033】
まず、主に
図2、
図6を参照して実施形態1のコネクタ部材12に接続される被接続部材としてのFPC70について説明する。
【0034】
実施形態1のFPC70は、
図2に示すように、表面72と裏面74を有し、所定の厚さ及び面積を有し、回路配線等が設けられた柔軟性を有する本体部としての帯状部84を有し、一方の端部には、複数の接点部78が設けられたコネクタ部材12に挿入される挿入部76が設けられており、また、挿入部76と帯状部84との間には、肉厚に形成され、凸状に盛り上がり段状に形成された段部82が設けられている。なお、段部82は、挿入部76及び帯状部84の幅と同じ幅で形成されおり、FPC70の表面72及び裏面74の対応する位置にそれぞれ形成されている。
【0035】
FPC70の挿入部76は、表面72側にコンタクト44と対応した数、実施形態1では、8つの接点部78が、所定の間隔を有して設けられており、この接点部78は、FPC70の内部で回路配線86と繋がれている(
図2D参照)。そして、このFPC70の接点部78とコネクタ部材12のコンタクト44が接触されることで、電気的な接続がされるようになる。なお、挿入部76は、コネクタ部材12に挿入する場合に、折れ曲がったりしないように、帯状部に比べて強固に形成したり、補強用の部材を設けるようにしたりしてもよい。
【0036】
また、挿入部76の段部82とは反対側の先端部80は、角部が面取りされており、コネクタ部材12に先に挿入される際に挿入させやすくなっている。
【0037】
FPC70の帯状部84は、内部に挿入部76に形成された接点部78と導通される回路配線86等が設けられており、柔軟に折れ曲がる所定長さの帯状体で形成されている。なお、FPC70の他方側は、例えば、他のコネクタ部材に接続される他の挿入部や、他の装置等に直接接続されている(図示省略)。
【0038】
FPC70の段部82は、
図2Cに示すように、挿入部76及び帯状部84に比べて肉厚となるように厚く形成されており、挿入部76の先端部80から所定の位置に形成されている。このとき、FPC70の挿入部76、段部82及び帯状部84の厚さは、段部82の厚さが挿入部76の厚さに比べて厚くなるように形成され、また、帯状部84の厚さが挿入部76の厚さに比べて薄くなるように形成されている。すなわち、挿入部76の厚さをT1、段部82の厚さをT2、帯状部84の厚さをT3としたとき、T2>T1>T3となっている。
【0039】
また、段部82が形成される位置や、段部82が形成される挿入方向の長さについては、後述するコネクタ部材12に設けられたコンタクト44の形状に対応するようになっており、挿入部76の先端から所定の距離であって、所定の長さに形成されている。なお、FPC70の厚さ及び段部の形成される位置についての詳細は後述する。
【0040】
次に、
図3〜
図6を参照して、実施形態1のコネクタ部材12について説明する。実施形態1のコネクタ部材12は、複数のコンタクト44と、これらのコンタクト44が所定の間隔で収容されるコンタクト収容部38が形成されたハウジング14と、ハウジング14に装着される一対の取付部材66と、で構成されている。
【0041】
まず、
図3、
図4、
図6を参照して、ハウジング14について説明する。ハウジング14は、低背の略直方体形状で形成されており、所定の面積を有する上面16と、上面16の反対側であって、基板等に載置される側となる底面18と、FPC70が挿入される幅広の開口部22が形成された前面20と、前面20の反対側であって、コンタクト44が挿入される複数の挿入口28が形成された後面26と、取付部材66が装着される取付部材装着部34がそれぞれ形成された一方の側面30及び他方の側面32と、を有しており、樹脂材料により一体に形成されている。
【0042】
また、ハウジング14の内部には、前面20に形成された開口部22と後面26に形成された各挿入口28とが連通された内部空間36が形成されており、この内部空間36には、複数のコンタクト44が収容されるコンタクト収容部38が形成されている。
【0043】
また、内部空間36の後面26側には、各挿入口28と対応するように複数の空間に仕切られる仕切り部42が後面26から前面20側に向かって所定の長さでそれぞれ形成されており、この仕切り部42により仕切られた区画内にコンタクト44がそれぞれ収容されるようになる。このとき、コンタクト44は、この仕切り部42に挟まれることで保持されるようになる。
【0044】
また、内部空間36の前面20側は、接続されたFPC70が配置される配置部40となっている。この配置部40は、前面20側の開口部22からハウジング14の内部に亘って幅広に形成され、一方の側面30側から他方の側面32側に亘って形成されている。なお、配置部40の奥側、すなわち、開口部22とは反対側には、各仕切り部42が設けられている。
【0045】
また、ハウジング14の前面20に形成された開口部22は、FPC70が挿入可能な幅及び高さで一方の側面30側から他方の側面32側に亘って形成されており、FPC70が挿入しやすいように開口部22の上面16側、底面18側、一方の側面30側及び他方の側面32側にはそれぞれ曲面状に形成された曲面部24が形成されている。
【0046】
また、ハウジング14の上面16及び底面18は、ハウジング14が低背の略直方体形状であるため、最も広い面積であって平坦に形成されている。また、上面16及び底面18の一方の側面30側及び他方の側面32側であって、前面20側には、取付部材装着部34となっている。
【0047】
また、一方の側面30又は他方の側面32には、取付部材66が装着される取付部材装着部34がそれぞれ設けられている。
【0048】
次に、
図5、
図6を参照して実施形態1のコンタクト44について説明する。なお、実施形態1のコンタクト44は、実施形態1では8つ設けられているが、それぞれ同じ構造となっているので、1つを代表して説明する。
【0049】
コンタクト44は、所定厚さの板状体であって、コンタクト本体46と、このコンタクト本体46の一方側には、コンタクト本体46から延設された一対の腕部54、56とを有し、他方側にはコンタクト本体46から突出された突出部50を有しており、この突出部50の下方側には、コネクタ部材12が基板等に取り付けられる固定部52を有しており、導電性、例えば金属材料の板体を打ち抜き加工等により形成されている。なお、実施形態1では、コンタクト44がハウジング14に装着された場合、ハウジング14の底面18側に配置される側を下方側とし、上面16側に配置される上方側としている。
【0050】
また、一対の腕部54、56は、二股に形成された上方側の一方の腕部54と下方側の他方の腕部56とで構成されており、一方の腕部54と他方の腕部56と間にFPC70が挿入される挿入空間57が設けられている。そして、挿入空間57にFPC70が挿入されたとき、一方の腕部54及び他方の腕部56によりFPC70が狭持されることで、保持されるようになる。なお、以下、一方の腕部54及び他方の腕部56をまとめて各腕部54、56という場合がある。
【0051】
また、一方の腕部54と他方の腕部56は、コンタクト本体46から先端側に向かうにつれて、互いが近接するように傾斜して延設されて形成されており、FPC70が挿入される側が狭くなるようにされている。なお、各腕部54、56の先端側は、FPC70を挿入させやすいように、テーパ状に形成された傾斜部62となっている。
【0052】
また、一方の腕部54と他方の腕部56には、向かい合う側にそれぞれ、複数の突起部58、60が形成されている。これらの突起部58、60は、各腕部54、56の先端側、すなわち、コンタクト本体46と最も離れた部分であって、FPC70と先に当接される位置に形成される第1突起部58と、各腕部54、56の第1突起部58とコンタクト本体46との間に形成される第2突起部60とで構成されている。なお、実施形態1では、上方側の一方の腕部54の第2突起部60がFPC70の接点部78とそれぞれ接触されるようになっている。
【0053】
また、この各腕部54、56は、コンタクト本体46側を軸に各腕部54、56が弾性変形できるように構成されており、コンタクト44の挿入空間57に挿入されたFPC70が各腕部54、56の第1突起部58及び第2突起部60と当接し、この第1突起部58及び第2突起部60を押圧することで、各腕部54、56が押し広げられるようになる。
【0054】
なお、コンタクト44の一方の腕部54の第1突起部58と他方の腕部56の第1突起部58との隙間C1と、一方の腕部54の第2突起部60と他方の腕部56の第2突起部60との隙間C2とは、実施形態1では、例えば、略同じ距離となるように形成されている。
【0055】
また、固定部52は、コンタクト本体46の各腕部54、56の反対側から突出して形成された突出部50の下方に延設して形成されている。この固定部52が、コネクタ10が基板等にはんだ付け等で取り付けられ固定されるようになる。
【0056】
また、コンタクト本体46の上部には、凸状の圧入突起64が形成されており、コンタクト44がハウジング14のコンタクト収容部38に収容されたとき、この圧入突起64がコンタクト収容部38の内側に圧入されることで、コンタクト44がコンタクト収容部38内に位置決め及び固定されるようになる。
【0057】
また、実施形態1のコネクタ部材12には、ハウジング14の両端側に一対の取付部材66が設けられている。この取付部材66は、金属材料等で形成され、ハウジング14に形成された取付部材装着部34に装着された場合、ハウジング14の底面18側が基板等に取り付けられる取付部材固定部68となっている。この取付部材が設けられることで、取付部材が基板等にはんだ付けされることで、コンタクトのみで取り付ける場合に比べて、コネクタ部材を強固に取り付けることができる。
【0058】
実施形態1のコネクタ部材12の組み立ては、ハウジング14の後面26に形成された各挿入口28から、コンタクト44を各腕部54、56側から挿入させ、ハウジング14内のコンタクト収容部38に収容し、所定の位置に装着させる。このとき、コンタクト44のコンタクト本体46に形成された圧入突起64がハウジング14のコンタクト収容部38の上面16側に圧入されて、位置決め固定がされるようになる。
【0059】
なお、ハウジング14のコンタクト収容部38に収容されたコンタクト44は、
図4D、
図6に示すように、コンタクト44の一方の腕部54と他方の腕部56に挟まれた挿入空間57は、ハウジング14内の内部空間36を挟むように配置されており、コンタクト本体46の一部が仕切り部42に挟持されている。また、コンタクト44の突出部50及び固定部52がハウジング14の挿入口28から突出された状態となっており、固定部52がハウジング14の底面18側を向いて配置されるようになっている。なお、各仕切り部42は、コンタクト44のコンタクト本体46に比べ各腕部54、56側に配置されるようになっており、コンタクト本体46が内部空間36にはみ出さないようにされている。
【0060】
なお、コンタクト44の挿入は、装着される本数分、実施形態1では8本分が行われが、これらをまとめて挿入するようにしてもよく、また、1本ずつ行うようにしてもよい。
【0061】
また、ハウジング14の一方の側面30側及び他方の側面32側に形成された取付部材装着部34に各取付部材66がそれぞれ装着される。この取付部材66の装着は、コンタクトの装着の先でも後でもよく、また、コンタクトと同時に行ってもよい。以上で、コネクタ部材の組み立てが完了する。
【0062】
なお、コネクタ部材12の基板への実装は、ハウジング14の底面18側を基板側にして載置し、各コンタクト44の固定部52及び各取付部材66の取付部材固定部68をはんだ付け等により基板に溶着して取り付けることで行われる。
【0063】
次に、
図6〜
図9を参照して、コネクタ部材12とFPC70との嵌合について説明する。まず、FPC70のコネクタ部材12への嵌合は
図6に示すように、コネクタ部材12のハウジング14の前面20に形成された開口部22から、FPC70の挿入部76の先端部80から挿入させる。このとき、実施形態1では、FPC70の挿入部76に形成された接点部78が、ハウジング14の上面16側を向くようにして挿入される。
【0064】
その後、
図7Aに示すように、FPC70をコネクタ部材12の内側に向かって挿入させると、FPC70の先端部80が、コンタクト44の第1突起部58に当接されるようになる。これは、FPC70の挿入部76の厚さT1が、コンタクト44の各腕部54、56の第1突起部58との隙間C1に比べて大きくなっている(T1>C1)ため、FPC70の挿入部76の先端部80がコンタクト44の各腕部54、56の第1突起部58に当接されようになる。
【0065】
この状態から、さらにFPC70を押し込むと、
図7Bに示すように、挿入部76の先端部80が各腕部54、56の第1突起部58を押圧し、各腕部54、56がコンタクト本体46を軸に開く方向に移動され、挿入部76が各腕部54、56の第1突起部58に挿入されるようになる。
【0066】
その後、さらにFPC70をハウジング14の内部に押し込むと、
図8Aに示すように、FPC70の段部82がコンタクト44の各腕部54、56の第1突起部58に当接されるようになる。このとき、各腕部54、56の第1突起部58の隙間の距離は、FPC70の挿入部76が通過されているため、挿入部76の厚さT1の距離が開いた状態となっている。しかし、FPC70の段部82の厚さT2は、挿入部76の厚さT1より厚いため、各腕部54、56の第1突起部58が各腕部54、56の段部82と当接されるようになる。なお、FPC70の挿入部76の先端部80は、各腕部54、56の第2突起部60に当接されない位置となっている。
【0067】
そして、この状態からさらにFPC70を挿入すると、
図8Bに示すように、FPC70の段部82が各腕部54、56の第1突起部58を押圧し、各腕部54、56がコンタクト本体46を軸にさらに開く方向に移動され、段部82が各腕部54、56の第1突起部58に挿入されるようになる。このとき、各腕部54、56の第1突起部58は、FPC70の段部82の厚さT2の距離が開いた状態となっている。
【0068】
このとき、コンタクト44の各腕部54、56の第1突起部58が開くと共に、第2突起部60の隙間も、開く前の隙間C2に比べて大きく開いた状態となっている。また、実施形態1では、この各腕部54、56の第1突起部58がFPC70の段部82の厚さT2の距離が開いた状態の場合、例えば、第2突起部60はFPC70の挿入部76が通過できるような隙間が開いた状態となっている。
【0069】
その後、さらにFPC70を挿入させると、
図9Aに示すように、各腕部54、56の第1突起部58がFPC70の段部82が通過する間に、FPC70の挿入部76が各腕部54、56の第2突起部60の隙間に挿入されるようになる。このとき、コンタクト44の各腕部54、56の第2突起部60は、第1突起部58がFPC70の段部82により押圧されたことで、開く前の隙間C2に比べて、広く、例えば、FPC70の挿入部76が通過できるような隙間が開いた状態となっていることで、FPC70の挿入部76が各腕部54、56の第2突起部60に円滑に挿入されるようになる。
【0070】
すなわち、各腕部54、56の第2突起部60は、コンタクト本体46に近い位置に形成されているため、第2突起部60のみを押圧して、各腕部54、56を開く場合は大きな力が必要となり、FPC70を挿入し難くなってしまうが、コンタクト本体46から遠い先端側に形成された第1突起部58を押圧して各腕部54、56を開く場合は、小さな力で開くことができるようになるため、第2突起部60にFPC70を円滑に挿入行うことができるようになる。
【0071】
さらに、FPC70を挿入させると、
図9Bに示すように、各腕部54、56の第1突起部58を押圧していたFPC70の段部82がこの第1突起部58を通過し、第1突起部58と第2突起部60との間に配置されるようになる。そして、各腕部54、56の第1突起部58がFPC70の段部82からの押圧がなくなることで、各腕部54、56は弾性力により狭くなる方向、すなわち、FPC70側に移動される。そのため、各腕部54、56の第2突起部60が、FPC70の挿入部76の接点部78と接触されると共に、FPC70が挟持されるようになる。
【0072】
このとき、FPC70は、コンタクト44の各腕部54、56のコンタクト本体46側に形成された第2突起部60により挟持されることで、コンタクト44の先端側に形成された第1突起部58に挟持される場合に比べて、より強い力で挟持され、大きな接圧が得られると共に、FPCを抜け難くすることができる。
【0073】
一方、各腕部54、56の第1突起部58は、FPC70の帯状部84側に配置されるようになる。このとき、各腕部54、56の第1突起部58と第2突起部60との隙間C1、C2が略同じに形成されていることで、各腕部54、56の第2突起部60が挿入部76を挟持した状態、すなわち、各腕部54、56の第2突起部60の隙間がT1となっている場合では、FPC70の帯状部84側に配置された各腕部54、56の第1突起部58の隙間は、帯状部84の厚さT3より広い状態となり、帯状部84と各腕部54、56の第1突起部58とは接触されず、隙間を有した状態となっている。そのため、コンタクト44の第2突起部60のみでFPC70の挿入部76が挟持されるようになる。
【0074】
さらに、各腕部54、56の第1突起部58がFPC70の段部82の帯状部84側を覆うように配置されるようになる。すなわち、FPC70の挿入部76が各腕部54、56の第2突起部60に挟持された状態において、各腕部54、56の第1突起部58の隙間が段部82の厚さT2より狭くなるためである。このように、各腕部54、56の第1突起部58が段部82の帯状部84側を覆うようになることで、FPC70が抜けることを第1突起部58が規制し、より抜け難くすることができる。
【0075】
なお、FPC70の挿入部76の先端部80から段部82の端までの挿入方向の長さをL1とし、段部82の長さをL2とし、また、コンタクト44の各腕部54、56の第1突起部58と第2突起部60との間の距離をS1、ハウジング14の内部空間36において第1突起部58とハウジング14の奥側までの距離、実施形態1では仕切り部42までの距離をS2としたとき、FPC70の挿入部76の長さL1と段部82の長さL2と合わせた長さ(L1+L2)は、コネクタ部材12のコンタクト44の各腕部54、56の第1突起部58とハウジング14の奥側の仕切り部42との間の距離S2に比べて短くなるように形成され、また、FPC70の段部82の長さL2は、コンタクト44の各腕部54、56の第1突起部58と第2突起部60との間の距離S1より短くなるように形成されている。このような構成とすることで、FPCはコネクタ部材内において、コンタクトに挟持され、嵌合されるようになる。以上で、コネクタ部材へのFPCの嵌合が完了する。
【0076】
なお、実施形態1のコネクタでは、コネクタ部材に被接続部材としてのFPCが接続された場合を説明したが、これに限らず、被接続部材をFFCとすることもできる。
【0077】
また、実施形態1では、コンタクト44の一方の腕部54と他方の腕部56は、コンタクト本体46から先端側に向かうにつれて、互いが近接するように傾斜して延設されて形成されているが、これに限らず、第1突起部58と第2突起部60の大きさを異なるように形成して、調整するようにしてもよい。
【0078】
また、実施形態1では、FPC70の先端部80が、コンタクト44の第1突起部58に当接されるような構成としたが、これに限らず、FPCの先端部がコンタクトの第1突起部と当接しないような構成としてもよい。
【0079】
また、実施形態1では、コンタクトの一方の腕部54と他方の腕部56の両方に第1突起部58と第2突起部60を形成した場合を説明したが、これに限らず、一方の腕部54又は他方の腕部56のいずれか一方に第1突起部58と第2突起部60を形成し、弾性変形可能なようにすることもできる。
【0080】
[実施形態2]
実施形態1のコネクタ10は、コネクタ部材12に接続される被接続部材としてFPC70を用いた場合を説明したが、これに限らず、実施形態2のコネクタ10Aとして、コネクタ部材12Aに接続される被接続部材として導電性材料、例えば金属製の棒状体又は板状体で形成された相手側コンタクト126を用いることができる。
【0081】
すなわち、
図10に示すように、実施形態2のコネクタ10Aは、一方に実施形態1のコネクタ部材12に対応するコネクタ部材12Aと、他方に被接続部材としての少なくとも一つの相手側コンタクト126を備えた相手側コネクタ部材102とで構成され、このコネクタ部材12Aと相手側コネクタ部材102が接続されるようにされている。なお、実施形態2のコネクタ10Aは実施形態1のコネクタ10と共通する構成については、詳細な説明は省略する。
【0082】
実施形態2のコネクタ部材12Aは、実施形態1のコネクタ部材12と同じように、
図10、
図11に示すように、少なくとも1つ、実施形態2では5つのコンタクト44Aと、このコンタクト44Aが収容されるハウジング14Aとで構成されている。なお、実施形態2のコネクタ部材12Aでは、一対の取付部材が設けられていないが、設けるようにしてもよい。
【0083】
実施形態2のコンタクト44Aは、実施形態1のコンタクト44と共通する構成となっている。すなわち、所定厚さの導電性の金属材料の板状体を打ち抜き等により加工されて形成されており、コンタクト本体46Aと、このコンタクト本体46Aの一方側には、コンタクト本体46Aから延設された一対の腕部54A、56Aとを有し、他方側にはコンタクト本体46Aから突出された突出部50Aと、このコンタクト本体46Aの下方側には、固定部52Aが設けられている。また、実施形態2では、固定部52Aには、例えば、電線65Aが圧着や圧接、はんだ付け等により取り付け、固定されている。
【0084】
また、一対の腕部54A、56Aは、二股に形成された上方側の一方の腕部54Aと下方側の他方の腕部56Aとで構成されており、一方の腕部54Aと他方の腕部56Aと間に相手側コンタクト126が挿入される挿入空間57Aが設けられている。そして、挿入空間57Aに相手側コンタクト126が挿入されたとき、一方の腕部54A及び他方の腕部56Aにより相手側コンタクト126が狭持されることで、保持されるようになる。
【0085】
また、一方の腕部54Aと他方の腕部56Aには、向かい合う側にそれぞれ、複数の突起部58A、60Aが形成されている。これらの突起部58A、60Aは、各腕部54A、56Aの先端側、すなわち、コンタクト本体46Aと最も離れた部分であって、相手側コンタクト126と先に当接される位置に形成される第1突起部58Aと、各腕部54A、56Aの第1突起部58Aとコンタクト本体46Aとの間に形成される第2突起部60Aとで構成されている。なお、実施形態2では、上方側の各腕部54A、56Aの第2突起部60Aが相手側コンタクト126の挿入部132とそれぞれ接触されるようになる(
図13参照)。
【0086】
なお、実施形態2のコンタクト44Aの他の構成は、実施形態1のコンタクト44と共通するので詳細な説明は省略する。
【0087】
また、実施形態2のハウジング14Aは、一方に、相手側コネクタ部材102の相手側コンタクト126が挿入される複数の開口部22Aを有する前面20Aと、他方にコンタクト44Aが挿入される挿入口28Aが形成された後面26Aとを有しおり、上面16A、底面18A、一方の側面30A及び他方の側面32Aで囲まれた、略直方体状で構成され、樹脂材料により一体に形成されている。
【0088】
また、ハウジング14Aの内部には、前面20Aに形成された各開口部22Aと後面26Aに形成された各挿入口28Aとが連通されたコンタクト収容部38Aが形成されており、このコンタクト収容部38Aの後面26A側には、各挿入口28Aと対応するように複数の空間に仕切られる仕切り部42Aがそれぞれ形成されている。このとき、コンタクト44Aは、この仕切り部42Aに挟まれることで、コンタクト収容部38Aに保持されるようになる。なお、実施形態2のハウジング14Aのコンタクト収容部38Aは、相手側コンタクト126が挿入可能なように前面20Aから後面26Aに亘って形成されている。
【0089】
また、コンタクト収容部38Aは、
図11Aに示すように、正面から見ると十字状になっており、上面16A側から底面18A側に亘って形成された溝にコンタクト44Aの各腕部54A、56Aが収容されており、一方の側面30A側から他方の側面32A側に亘って形成された溝に相手側コンタクト126が挿入されるようになっている。
【0090】
また、ハウジング14Aの上面16A、底面18A、一方の側面30A及び他方の側面32Aで構成される外周は、相手側コネクタ部材102の相手側ハウジング104に形成された嵌入口112から挿入され、収容空間122に収容される部分となる。なお、ハウジング14Aの外周の前面20A側はテーパ24Aが形成されている。
【0091】
また、ハウジング14Aの上面16Aには、相手側コネクタ部材102の相手側ハウジング104に形成された係止部124と係止される係止突起17Aが形成されている。
【0092】
次に、
図10、
図12を参照して実施形態2の相手側コネクタ部材102について説明する。相手側コネクタ部材102は、複数、実施形態2では、5つの被接続部材としての相手側コンタクト126と、この相手側コンタクト126が収容される相手側ハウジング104とで構成されている。
【0093】
また、相手側コンタクト126は、棒状の金属材料で形成された相手側コンタクト本体128を有し、相手側コンタクト本体128の一方側のコネクタ部材12Aと接続される側には、相手側接触部130を有し、他方側には、基板や装置等に接続される接続部138を有している。なお、実施形態2の相手側コンタクト126は板状に形成されている(
図12参照)。
【0094】
また、実施形態2の相手側コンタクト126の相手側接触部130は、相手側コンタクト本体128の先端側のコネクタ部材12Aのコンタクト44Aに先に挿入される挿入部132と、挿入部132より肉厚に形成され、凸状に盛り上がり段状に形成された段部134と、が形成されており、段部134側のコンタクト本体には、段部134より薄く形成された凹部136が形成されている。このとき、挿入部132は段部より薄く形成されており、凹部136は挿入部132より薄くなるように形成されている。
【0095】
このとき、実施形態2の相手側コンタクト126の挿入部132、段部134及び凹部136は、実施形態1の被接続部材としてのFPC70の挿入部76、段部82及び帯状部84の各構成と対応している。なお、実施形態1の本体部としての帯状部84と対応する実施形態2の凹部136が形成された相手側コンタクト本体128は、全体を挿入部132より薄くすることもできる。
【0096】
また、相手側コンタクト126の接続部138は、接続される側に対応した任意の形状で構成されており、例えば、基板に形成されたスルーホールに挿入してはんだ付け等で接続される。
【0097】
次に、相手側コネクタ部材102の相手側ハウジング104について説明する。相手側ハウジング104は、
図10、
図12に示すように、略直方体状に形成されており、一方にコネクタ部材12Aのハウジング14Aが嵌入される嵌入口112が形成された前面部110と、前面部110とは反対側の相手側コンタクト126が挿通される複数の挿通孔116が形成された後面部114と、上面部106、底面部108、一方の側面部118及び他方の側面部120とで構成された箱状体となっており、樹脂材料により一体に形成されている。
【0098】
また、相手側ハウジング104の内側には、コネクタ部材12Aのハウジング14Aが嵌入された場合に収容される収容空間122が設けられており、この収容空間122の一部、実施形態2では上側にコネクタ部材12Aのハウジング14Aに形成された係止突起17A(
図11参照)が係止される係止部124が形成されている。なお、この収容空間122には、挿通された相手側コンタクト126の相手側接触部130が配置されるようになる。
【0099】
また、挿通孔116は、相手側ハウジング104の後面部114の壁面を貫通して形成されており、所定の間隔を有して形成されている。なお、挿通孔116は、相手側コンタクト126に対応して5箇所に形成されている。
【0100】
また、実施形態2のコネクタ部材12Aと相手側コネクタ部材102の嵌合は、
図10、
図13に示すように、コネクタ部材12Aのハウジング14Aの開口部22Aが形成された前面20A側を相手側コネクタ部材102の相手側ハウジング104の嵌入口112に嵌入させて行われる。
【0101】
このとき、コネクタ部材12Aのコンタクト44Aと相手側コネクタ部材102の相手側コンタクト126と接触される。この接触は、コンタクト44Aの一方の腕部54Aと他方の腕部56Aの間の挿入空間57Aに相手側コンタクト126の相手側接触部130の挿入部132及び段部134が挿入されて行われる。
【0102】
なお、コンタクト44Aへの相手側コンタクト126の挿入は、上記実施形態1のコンタクト44にFPC70が挿入される場合と共通するので、詳細な説明は省略する(
図6〜
図9参照)。
【0103】
また、コネクタ部材12Aのハウジング14Aが相手側コネクタ部材102の相手側ハウジング104の収容空間122に収容される際に、ハウジング14Aに形成された係止突起17Aが、相手側ハウジング104の係止部124に係止されるようになる。
【0104】
以上より、実施形態2のコネクタ10Aのように、被接続部材を棒状又は板状の相手側コンタクト126としても、容易に嵌合が行え、また、強い保持力を得ることができる。また、相手側コンタクト126の本数が多くなっても、小さい力で嵌合を行うことができる。