【解決手段】システムは、ハプティック機能を提供する。システムは、超音波放出器を含むハプティックデバイスの場所に対するユーザの身体区域の場所を決定する。次いで、システムは、ハプティック効果を決定し、そのハプティック効果をハプティックデバイスの超音波放出器によってユーザの身体区域に投影する。
前記ハプティック効果が、前記ユーザまたは前記ユーザに提供されるマルチメディアによって実行される移動または対話に対応する、請求項1に記載のコンピュータ可読媒体。
ハプティックデバイスの場所に対してユーザの身体区域の場所を決定する決定モジュールであって、前記ハプティックデバイスが超音波放出器を備える、決定モジュールと、
前記決定モジュールが、ハプティック効果をさらに決定し、
前記ハプティック効果を前記ハプティックデバイスの前記超音波放出器によって前記ユーザの前記身体区域に投影する投影モジュールと
を備える、ハプティック機能を提供するためのシステム。
【発明を実施するための形態】
【0005】
一実施形態は、コンテキスト化された(contextualized)ハプティックフィードバックおよび/または通知のための投影ハプティック機能を提供する。一実施形態では、1つまたは複数の非接触型ハプティックデバイス(たとえば、超音波を使用してハプティック効果を提供するデバイス)は、ハプティック効果をユーザに投影するために使用される。いくつかの実施形態では、投影ハプティック効果は、たとえば、ユーザに提供されることを必要とするメッセージ、サービス、またはアラートに関連する通知と関連付けられ得る。いくつかの代替または追加の実施形態では、投影ハプティック効果は、ゲーム、筋刺激、スマートハプティクス起動(Smart Haptics Activation)(たとえば、圧電性、電場応答性ポリマー(「EAP」)、形状記憶合金(「SMA」)、イオン導電性ポリマー金属複合体(「IPMC」)などの、可撓性で変形可能なアクチュエータ「スマート材料アクチュエータ」の作動状態を変更すること)、仮想現実インタラクション、視力障害者の誘導、治療としてのマッサージなどに使用されてよい。
【0006】
図1は、本発明の一実施形態による、システム10のブロック図を示す。一実施形態では、システム10は、投影(非接触型に基づく)ハプティック機能を提供するデバイスの一部である。一実施形態では、デバイスは、ユーザと物理的に接触することなく、ハプティック効果をユーザに投影する。
【0007】
単一のシステムとして示されているが、システム10の機能は、分散システムとして実施可能である。システム10は、バス12または情報を通信するための他の通信機構と、情報を処理するためのバス12に結合されたプロセッサ22とを含む。プロセッサ22は、任意のタイプの汎用プロセッサまたは特定目的プロセッサであってよい。システム10は、プロセッサ22によって実行される情報および命令を記憶するためのメモリ14をさらに含む。メモリ14は、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、読み出し専用メモリ(「ROM」)、磁気ディスクもしくは光ディスクなどのスタティックストレージ、または他の任意のタイプの一時的なコンピュータ可読媒体もしくは非一時的なコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせからなってよい。
【0008】
コンピュータ可読媒体は、プロセッサ22によってアクセス可能な任意の入手可能な一時的な媒体または非一時的な媒体であってよく、揮発性媒体と不揮発性媒体の両方、取り外し可能な媒体と取り外し不可能な媒体の両方、通信媒体、および記憶媒体を含んでよい。通信媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または搬送波もしくは他の輸送機構などの変調されたデータ信号内の他のデータを含んでよく、通信媒体としては、当技術分野で知られている他の任意の形の情報伝達媒体があり得る。記憶媒体としては、RAM、フラッシュメモリ、ROM、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(「EPROM」)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(「EEPROM」)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(「CD-ROM」)、または当技術分野で知られている他の任意の形の記憶媒体があり得る。
【0009】
一実施形態では、メモリ14は、プロセッサ22によって実行されたとき機能を提供するソフトウェアモジュールを記憶する。モジュールとしては、一実施形態では、システム10ならびにモバイルデバイスの残りにオペレーティングシステム機能を提供するオペレーティングシステム15がある。モジュールとしては、本明細書においてより詳細に開示されているように、投影ハプティック機能を提供する投影ハプティクスモジュール16がさらにある。いくつかの実施形態では、投影ハプティクスモジュール16は複数のモジュールを含んでよく、各モジュールは、投影ハプティック効果を提供するための特定の個々の機能を提供する。システム10は一般的に、Immersion CorpのTouchSense(商標)ソフトウェアなどの追加機能を含めるために、1つまたは複数の追加アプリケーションモジュール18を含む。
【0010】
システム10は、リモートソースからデータを送信および/または受信する実施形態では、赤外線ネットワーク通信、無線ネットワーク通信、Wi-Fiネットワーク通信、セルラーネットワーク通信などのモバイルワイヤレスネットワーク通信を提供するために、ネットワークインタフェースカードなどの通信デバイス20をさらに含む。他の実施形態では、通信デバイス20は、イーサネット(登録商標)接続、モデムなどのワイヤードネットワーク接続を提供する。
【0011】
システム10は、超音波を放出することによってハプティック効果を投影するハプティック出力デバイス26をさらに含む。一般に、超音波は、人間の聴力の可聴上限よりも高い周波数を有する音波である。いくつかの超音波デバイスは、20kHzから数ギガヘルツの周波数で動作する。一実施形態では、ハプティック出力デバイス26は、超音波を送信するためのトランスデューサアレイ(またはエミッタアレイ)を含む。トランスデューサアレイは、リニアアレイ、コンベックスアレイ、パラメトリックアレイ、マトリックスアレイ、フェーズドアレイ、音響アレイ、または当技術分野で知られており、超音波を送信することが可能な他の任意のトランスデューサアレイであってよい。トランスデューサアレイの素子としては、圧電トランスデューサ、静電容量型マイクロマシントランスデューサ(「CMUT」)、または当技術分野で知られており、超音波を送信することが可能な他の任意のアレイ素子があり得る。そのような実施形態では、モジュール18は、本明細書で開示されるような超音波ベースのハプティック効果を生成するように超音波駆動信号を生成するための追加機能を含んでよい。
【0012】
さらに、他の代替実施形態では、システム10がハプティック出力デバイス26を含まなくてもよく、システム10の別個のデバイスが、投影ハプティック効果を生成するハプティック出力デバイスを含み、システム10は、生成されたハプティック信号を、通信デバイス20を通して、そのデバイスに送信する。
【0013】
システム10は、一実施形態では、スピーカ28をさらに含む。プロセッサ22は、オーディオ信号をスピーカ28に送信してよく、スピーカ28は、オーディオ効果を出力する。スピーカ28は、たとえば、ダイナミックスピーカ、電気力学的スピーカ、圧電スピーカ、磁気歪み拡磁気歪みスピーカ、静電磁気歪みスピーカ、リボンおよびプラナーマグネティック型スピーカ、屈曲波スピーカ、フラットパネルスピーカ、ハイルエアモーション(heil air motion)トランスデューサ、プラズマアークスピーカ、デジタルスピーカなどであってよい。代替実施形態では、システム10は、スピーカ28に加えて、1つまたは複数の追加スピーカを含んでよい(
図1には図示されていない)。さらに、他の代替実施形態では、システム10がスピーカ28を含まなくてもよく、システム10の別個のデバイスが、オーディオ効果を出力するスピーカを含み、システム10が、そのデバイスに通信デバイス20を通してオーディオ信号を送信する。
【0014】
システム10は、一実施形態では、センサ30をさらに含む。センサ30は、限定するものではないが、音、移動、加速度、生物学的信号、距離、流れ、力/圧力/歪み/たわみ、湿度、線形位置、方位/傾斜、無線周波数、回転位置、回転速度、スイッチの操作、温度、振動、可視光強度などの、エネルギーの1つの形、または他の物理的性質を検出するように構成されてよい。センサ30は、検出されたエネルギー、または他の物理的性質を、電気信号、または仮想センサ情報を表す任意の信号に変換するようにさらに構成されてよい。センサ30は、限定するものではないが、加速度計、皮膚電気反応センサ、容量センサ、ホール効果センサ、赤外線センサ、超音波センサ、圧力センサ、光ファイバセンサ、屈曲センサ(または、たわみセンサ)、力感応抵抗器、ロードセル、LuSense CPS2 155、小型圧力トランスデューサ、ピエゾセンサ、歪みゲージ、湿度計、線形位置タッチセンサ、線形電位差計(またはスライダ)、線形可変差動変圧器、コンパス、傾斜計、磁気タグ(または無線周波数認識(「RFID」)タグ)、ロータリーエンコーダ、ロータリーポテンショメータ、ジャイロスコープ、オン-オフスイッチ、温度センサ(温度計、熱電対、抵抗温度検出器、サーミスタ、温度変換集積回路など)、マイクロホン、光度計、高度計、生物学的モニタ、カメラ、光依存抵抗器などの任意のデバイスであってもよいし、心電図、脳波、筋電計、電気眼位図、エレクトロパラトグラフ、または他の任意の電気生理学的出力を出力する任意のデバイスであってもよい。
【0015】
代替実施形態では、システム10は、センサ30に加えて、1つまたは複数の追加センサを含んでよい(
図1には図示されていない)。これらの実施形態のうちのいくつかでは、センサ30および1つまたは複数の追加センサは、センサアレイの一部であってもよいし、センサの何らかの他のタイプの集合/構成であってもよい。さらに、他の代替実施形態では、システム10がセンサ30を含まなくてもよく、システム10の別個のデバイスが、エネルギーの1つの形、または他の物理的性質を検出し、検出されたエネルギーまたは他の物理的性質を、電気信号または仮想センサ情報を表す他のタイプの信号に変換するセンサを含む。次いで、デバイスは、変換された信号を、通信デバイス20を通してシステム10に送ってよい。
【0016】
一般に、いくつかの知られているシステムは、非ハプティックアラートをユーザに提供する。たとえば、いくつかの知られているシステムでは、アラーム時計または環境照明の変化などの非ハプティックアラート機構が、眠っているユーザを起こすために使用される。しかしながら、そのようなアラートは、一部のユーザを起こすのに十分なほど有効でないことがある。また、そのようなアラートは、意図されたユーザの近くにいる他のユーザ(たとえば、意図されたユーザの隣にいる眠っている配偶者または子供)に悪影響を及ぼすことがある。
【0017】
知られているシステムとは対照的に、本発明の実施形態は、非接触型ハプティックデバイスを使用して、特定のユーザのみに向けた的を絞ったハプティック効果を提供する。いくつかの実施形態は、極近傍にいる二次ユーザ(またはユーザのグループ)に迷惑をかけない、特定のユーザ(またはユーザのグループ)に対する脈絡(contextual)ハプティック効果を静かに指示する。実施形態は、ハプティック効果を投影し、したがって、ハンドヘルドデバイス(たとえば、コントローラまたは携帯電話)、ウェアラブル(たとえば、時計またはフィットネスバンド)、または家具(たとえば、ベッドまたは椅子)などの、ユーザと接触するデバイス/物体内に組み込まれたハプティック出力デバイスを必要としない。一実施形態は、超音波パターンをユーザの身体の特定の区域に集中させることによって、ユーザに超音波振動を加える。この区域は、画像認識または当技術分野で知られている他の任意の類似の機能を通して検出され得る。したがって、実施形態は、ユーザの身体の特定の区域に的を絞った投影ハプティック効果を提供することができる。
【0018】
さまざまな実施形態では、ユーザの特定の身体区域に的を絞った投影ハプティックパターンは、たとえば、睡眠からユーザを起こすようにユーザの注意を引く、ユーザに入来通信(たとえば、電話/ビデオ通話、メッセージなど)を知らせる、ゲーム中のイベントへの反応(たとえば、風などの環境要素を感じる、ボタンをクリックするまたはスイッチを作動させるなどのゲーム中のインタラクションを感じる、ダメージを負うまたはプレイヤーの健康もしくはシールドを強化するなどのプレイヤー状態の変化を感じる)をシミュレートする、ユーザの特定の身体区域にマッサージをする、視力障害をもったユーザにガイダンスを提供する、媒体を見ている間ユーザにハプティック効果を与える、などのために、アラームを音なしに提供し得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、たとえば、ユーザを起こすために、ベッドカバーが、ユーザの身体の特定の区域に対する静電的ハプティック効果を生成する(および、近くにいる別のユーザには生成しない)ように誘導され得る。同様に、ハプティックアクチュエータが、ユーザを起こすようにハプティック効果(たとえば、振動効果)を提供するためにベッドまたは枕に組み込まれてよい。しかしながら、組み込まれたアクチュエータおよび/または結果として生じるハプティック効果が、ユーザにとって不快なことがある。さらに、そのようなアラートシステムはリモートシステムでないために、快適さ、柔軟性、耐久性、またはリモートシステムの他の任意の利益を提供しない。対照的に、超音波ベースのハプティック効果は、離れた場所から生成され、ユーザに投影されてよく、したがって、ユーザに不快感を起こさせない。
【0020】
いくつかの実施形態では、たとえば、ゲームシステムまたは仮想現実システムでは、エアパフを向けることが、ユーザにハプティック効果を提供するために使用され得る。しかしながら、これらのシステムは通常、騒音がするため、一部のユーザにとって望ましくない。対照的に、超音波ベースのハプティック効果は、静かに生成および投影され得る。
【0021】
いくつかの実施形態は、水治療技術を使用して、極近傍にいる二次ユーザに迷惑をかけることなくユーザにフィードバックを適用し得る。たとえば、湯/冷水が、近くにいる別のユーザに影響を及ぼすことなくユーザにマッサージをするために適用され得る。しかしながら、これらの実施形態は、水中環境のみに適用可能である。対照的に、超音波ベースのハプティック効果は、非水中環境において生成および投影され得る。
【0022】
一般に、パラメトリックアレイが、超音波を送信するために使用され得る。パラメトリックアレイは、高周波数音波の混合およびインタラクションを通して、低周波数音の幅の狭い、ほとんどサイドローブのないビームを生成するために非線形変換を提供し、線形音響に関連付けられた回折限界を効果的に克服する、トランスデューサのアレイである。低周波数音のメインサイドローブのないビームは、差周波数における2つの高周波数音ビームの非線形混合の結果として作成される。したがって、トランスデューサは、通過する空中の音の速度を実質的に変更するのに十分なほど(たとえば、100から110dBSPLで)強力である変調された超音波の幅の狭いビームを投影し得る。ビーム中の空気は、非線形に振る舞い、超音波から変調信号を抽出し、ビームの経路のみに沿って聴くことができる、またはビームが当たる任意の表面から放射するように思われる、音が得られる。これによって、ビームの外にいる聴取者には何も聞こえないように、音のビームが長距離にわたって投影され、小さな明確な区域内でのみ聴くことが可能になる。そのような音の超音波送信は、ハイパーソニックサウンドとも呼ばれる。
【0023】
実施形態は、時間反転信号処理を使用して波を集束することができる時間反転鏡(「TRM」)をさらに含み得る。時間反転信号処理は、超音波などの波を集束するために使用され得る。時間反転は、波動方程式の相互性に基づく。波動方程式の解を考えると、その解の時間反転(負の時間を使用する)も解である。時間反転は、マッチドフィルタとしてモデル化可能である。デルタ関数が元の信号である場合、TRMにおける受信信号は、チャネルのインパルス応答である。TRMは、インパルス応答の逆転バージョンを同じチャネルを通して返送し、効果的に自己相関させる。この自己相関関数は、元のソースがあった原点にピークを有する。
【0024】
一実施形態では、パラメトリックアレイは、ユーザの身体区域上にハプティック感覚を生じさせる超音波を送信するために使用されてよく、TRMは、超音波をユーザの身体区域に集束するために使用されてよい。さまざまな実施形態では、任意の知られているシステムが、超音波技術を実施して、たとえば、「B. Long、S. A. Seah、T. Carter、およびS. Subramanian、Rendering Volumetric Haptic Shapes in Mid-Air Using Ultrasound、ACM Transactions on Graphics (Siggraph Asia) 2014年の第33巻、第7号」に開示されているように、ハプティック効果を提供するために使用されてよい。いくつかの知られているシステムは、複数の超音波スピーカを使用してユーザのまわりの空気圧力の変化を起こすことによって、自由空間内でハプティックフィードバックを提供する。これによって、環境内で集中される空気圧力のポケットを感じ、ジェスチャ、視認不可能なインタフェース、テクスチャ、仮想オブジェクトなどに関する触覚性手掛かりをユーザに与える機能が提供される。焦点は、すべての音波が焦点に同時に到着するように特定の位相遅延を有する超音波トランスデューサをトリガすることによって、作成され得る。超音波は、皮膚上で振動として知覚されるように変調されてよい。変調周波の変更またはフィードバックのパルス出力は、さまざまなテクスチャをシミュレートし得る。各フィードバックポイントに異なる変調周波数を与えることによって、異なるテクスチャを有する異なるフィードバックが、ユーザに同時に適用され得る。
【0025】
一般に、場所で受信された音によって引き起こされる圧力は音圧と呼ばれ、オクターブバンドごとのデシベル(dB)単位で測定される。いくつかの実施形態では、ユーザの身体上のある区域で受信される超音波圧力の尺度は、ハプティック効果を設計してユーザに投影し、ハプティックパターン(たとえば、タップする、注意を引く、押す、マッサージをするなど)を引き起こすために使用される。いくつかの実施形態では、ハプティックパターンが、身体の部分にわたってパルスパターンの移動を引き起こし、皮膚の全体にわたってパターンの動きの感覚を与えることがある。
【0026】
一実施形態では、ハプティック効果は、集束された超音波信号を使用して投影される。たとえば、音響レンズは、超音波の複数の交差ビームを標的(たとえば、ユーザの身体区域)上に精密に正確に集中させるために使用されてよく、ハプティック効果は、集束された超音波パルスの標的に起こり得る(たとえば、タップするまたは注意を引く感覚)。
【0027】
一実施形態では、ハプティック効果は、超音波/音響パルスの強め合う干渉によって投影される。強め合う干渉は、波頭が整列するように2つの波が出会うときに起こる。一実施形態では、超音波放出器は、ユーザの身体区域上の的を絞った場所で強め合うように干渉する超音波を提供し、したがって、その身体区域内でハプティック感覚を引き起こすように構成される。
【0028】
いくつかの実施形態では、受動的な触覚経験が、空間内の仮想オブジェクトと対話するユーザに提供される。たとえば、投影ハプティック効果によって、ユーザが、空中の仮想形状の縁/周囲を感じることが可能になり得る。しかしながら、いくつかの実施形態は、音パターンが、ユーザが空間内の仮想オブジェクトと対話しなくてもユーザに触覚経験を与えるために向けられる超音波によって生成されたハプティック効果などの投影ハプティック効果を適用することによって、能動的な触覚経験をユーザに提供する。
【0029】
一実施形態は、可変強度を有する超音波ハプティック形状またはパターンを作成するパネル/デバイスを生成する超音波ハプティックを提供する。実施形態は、動き検知または音検知機能(たとえば、センサ30を使用する)を実施して、ハプティック効果を特定の身体場所に向けるためにユーザの存在およびユーザの身体部分の場所を検出する。一実施形態は、複数のユーザを検知し、同じまたは異なるハプティック効果(同じまたは異なるハプティックパラメータを有する)をユーザの同じまたは異なる身体場所に向ける。一実施形態は、電話機、スマートウォッチ、およびブルートゥース(登録商標)、WiFiなどのワイヤレス技術を有する他のデバイスなどの複数のデバイスを接続し、それらとインタフェースすることができる。
【0030】
一実施形態は、パネルに取り付けられた超音波放出器(またはトランスデューサ)を含むアレイまたは空間内の特定のポイントで超音波形状もしくはパターンを生成する他のアレイを生成する超音波ハプティックを含む。この実施形態は、位置またはオーディオ検知(たとえば、カメラ、マイクロホン、熱検知、赤外線検知など)などの検知機能をさらに含む。この実施形態は、ユーザの位置を決定するためにセンサフィードを分析する処理機能と、所望の位置に所望のハプティック形状を生成する駆動ユニットとをさらに含む。この実施形態は、複数の超音波ユニットが協調して機能し得る、および/または複数のハプティック標的が投影ハプティック効果を受信し得るように、ネットワーク機能(たとえば、通信デバイス20を使用する)をさらに含んでよい。
【0031】
いくつかの実施形態では、超音波ハプティックパネル/デバイスは、当技術分野で知られている任意の機械システム(たとえば、ギアボックスおよびモータ、1つまたは複数の直線アクチュエータなど)を実施することによって、位置/場所をシフトさせることができる。したがって、パネル/デバイスの方位は、ユーザが動くと、または特定の身体区域が動くと、パネルおよび/または結果として生じる超音波がユーザまたはユーザの特定の身体区域に連続的に向けられるように調整され得る。
【0032】
一般に、たとえば、「Effects of Ultrasonic Noise on the Human Body -- A Bibliographic Review、International Journal of Occupational Safety and Ergonomics(JOSE)2013年、第19巻、第2号、195〜202」に開示されているように、特定の周波数および大きさの超音波オーディオが人体に有害なことがある。したがって、一実施形態は、超音波の、ユーザに潜在的に有害な影響を減少させる。一実施形態は、ユーザの位置および動きを追跡し、超音波パルスが感受性の高い身体区域(たとえば、目)に向けられず、超音波パルスが、ダメージを与える熱影響を生じさせることができる強度でないように、追跡情報に基づいて超音波パルスのハプティックパラメータを調整する。
【0033】
たとえば、一実施形態は、画像認識機能を実施して、ユーザの的を絞った身体区域の画像をルックアップテーブル中の既知の感受性の高い身体区域(たとえば、目)の1つまたは複数の画像と比較し、一致が識別されたとき超音波投影を防ぎ得る。
【0034】
別の例として、一実施形態は、超音波ベースのハプティック効果の計算されたハプティックパラメータを受信し、投影の標的における、結果として生じる超音波の強度を計算し、強度が閾値よりも高いときに超音波投影を防ぎ得る。閾値は、身体区域によって異なってよく、ユーザによって異なってよく、性別、年齢、身長、体重、もしくはユーザの他の任意の特性に依存してよく、および/またはユーザの好みに基づいて構成されてよい。ユーザの好みおよび/または識別情報は、ハプティック出力デバイスで構成されてもよいし、当技術分野で知られている任意の画像認識機能を実施することによって決定されてもよい。
【0035】
一実施形態では、たとえば、投影の標的における結果として生じる超音波の強度の閾値は、ハプティック出力デバイスに印加される電圧のパーセンテージに対応し得る。たとえば、一実施形態では、100%電圧値が、高い閾値として構成され得る。別の実施形態では、高い閾値は、パーセンテージの範囲を含んでよい。たとえば、90%〜100%電圧値の範囲が、高い閾値範囲として構成されてよく、その範囲内の異なる値は、異なる身体区域、ユーザ、性別、年齢などに対応する。
【0036】
図2は、同じベッド206で眠っている第1のユーザ202および/または第2のユーザ204を静かに起こすハプティック機能を提供する、一実施形態における例示的なシステム200である。たとえば、第1のユーザ202および/または第2のユーザ204は、眠りが深く、アラーム時計だけでは目を覚まさないが、手で肩を押すまたは肩を叩けば、より容易に目覚めるであろう可能性がある。したがって、第1のユーザ202および/または第2のユーザ204は、超音波プラットフォームを実施し、それを、たとえば、手で肩を押すまたは肩を叩くという形で、肩にハプティックパターンを提供するように構成してよい。たとえば、第1の超音波放出器208は、超音波ベースのハプティック効果を第1のユーザ202に投影するように構成されてよい。同様に、第2の超音波放出器210は、超音波ベースのハプティック効果を第2のユーザ204に投影するように構成されてよい。第1の超音波放出器208および第2の超音波放出器210は、個別に、第1のユーザ202および第2のユーザ204のそれぞれの好みに従って、構成され、動作してよい。意図されたユーザに対してシステム200によって提供される無音の目覚まし機能は、近くのユーザ(たとえば、配偶者または子供)を起こさない。
【0037】
一実施形態では、システム200は、第1のユーザ202(または第2のユーザ204)の身体区域の画像を撮影し、画像認識機能を実施して、その画像を、ルックアップテーブルに記憶された1つまたは複数の的を絞った身体区域画像または形状(たとえば、手、肩、胴などの画像または形状)と比較し、一致が識別されたとき超音波ハプティック効果を投影し得る。たとえば、第1のユーザ202(または第2のユーザ204)が、特定の身体区域(たとえば、肩)にハプティック目覚ましアラームを受けることに対する好みを示すとき、システム200は、好ましい身体区域を探索および識別し、その身体区域に超音波ハプティック効果を投影するように構成されてよい。
【0038】
さまざまな実施形態では、好ましい身体区域としては、頭部および頸部の各部(たとえば、顔、耳、鼻、額など)、手の各部(たとえば、指、関節、手のひら、手の甲、手首など)、脚の各部(たとえば、臀部、大腿部、ふくらはぎ、足など)、足の各部(たとえば、つま先、関節、足首、足の甲、足の裏など)などがあり得る。たとえば、ハプティック目覚ましアラームを構成するために、睡眠中に露出され得る任意の身体部分が、超音波ハプティック投影のための好ましい身体区域として選択されてよい。
【0039】
図3は、同じベッド206で眠っている第1のユーザ202および第2のユーザ204を静かに起こすハプティック機能を提供する、別の実施形態における例示的なシステム300である。しかしながら、システム300では、単一の超音波放出器302は、第1のユーザ202および第2のユーザ204上に、同じまたは異なる時間に、同じまたは異なる超音波ベースのハプティック効果を投影するように構成される。超音波放出器302は、当技術分野で知られている任意の機械システム(たとえば、ギアボックスおよびモータ、1つまたは複数の直線アクチュエータなど)を実施することによって、第1のユーザ202または第2のユーザ204に向けられてよい。
【0040】
図4は、会議室の会議用テーブルなどのテーブル406に着いている第1のユーザ402および/または第2のユーザ404に通知またはコンテキスト化されたハプティック効果を静かに提供するハプティック機能を提供する、一実施形態における例示的なシステム400である。システム400では、単一の超音波放出器408は、第1のユーザ402および第2のユーザ404上に、同じまたは異なる時間に、同じまたは異なる超音波に基づくハプティック効果を投影するように構成される。一実施形態では、システム400は、超音波ベースのハプティック効果を第1のユーザ402および/または第2のユーザ404の身体の区域上に投影することによって、第1のユーザ402および/または第2のユーザ404に通知/アラートを提供する。超音波放出器408は、当技術分野で知られている任意の機械システム(たとえば、ギアボックスおよびモータ、1つまたは複数の直線アクチュエータなど)を実施することによって、第1のユーザ402または第2のユーザ404に向けられてよい。
【0041】
たとえば、作業のペースが非常に早く、接続性が重要な新興の技術企業では、従業員が、会議中ですら接続を保つ必要があることがある。しかしながら、騒音/トーンを生成する通知/アラーム機能によって、会議中に気が散ることがある。対照的に、システム400は、第1のユーザ402および/または第2のユーザ404が会議室に入ると、デバイスが静音に自動的に切り換わり、超音波放出器408が会議中に他人に迷惑をかけることなく対応するハプティック効果を特定のユーザに投影できるように、システム400にそれぞれのアラーム/通知を送るように、会議室内で実施され得る。一実施形態では、早急な対応を必要とするより重要なアラートが、室内の個々のユーザに対して異なる投影ハプティック効果、形状、および/または強度を誘導し得る。
【0042】
図5は、マッサージ台504(または椅子)上のユーザ502にマッサージをするハプティック機能を提供する、一実施形態における例示的なシステム500である。システム500では、超音波放出器506は、右肩508、左肩510、またはユーザ502の他の任意の身体区域に、同じまたは異なる時間に、同じまたは異なる超音波ベースのハプティック効果を投影するように構成される。超音波放出器506は、当技術分野で知られている任意の機械システム(たとえば、ギアボックスおよびモータ、1つまたは複数の直線アクチュエータなど)を実施することによって、右肩508、左肩510、またはユーザ502の他の任意の身体区域に向けられてよい。
【0043】
一般に、ハンドヘルドマッサージャまたはマッサージチェアなどの他のマッサージ方法は、ユーザ502の右肩508および/または左肩510にマッサージをするために使用されてよい。しかしながら、ハンドヘルドマッサージャは、労力が必要とされ、結果としてノイズが生じることにより、望ましくないことがある。マッサージチェアも、力が強すぎるあまり、ユーザ502の好みに従って右肩508および/または左肩510に集中的なマッサージを提供するのに失敗し、望ましくないノイズが生じることがある。対照的に、システム500は、ユーザ502の好みに従って、ユーザ502の右肩508および/または左肩510にハプティックパターンを静かに投影する。ハプティックパターンは、罹患区域の鎮静化と加温の両方を行うように、ユーザ502によって構成可能である。したがって、ユーザ502は、他の活動(たとえば、TVを見る)から気を散らさず、ユーザ502の近くの他人に迷惑をかけないマッサージ治療を受け得る。さらに、ユーザ502は、台504から離れて、後で治療を容易に再開し得る。
【0044】
一般に、温熱パッドが、左肩510およびユーザ502の右肩508の痛みを緩和するために使用され得る。しかしながら、温熱パッドは、ユーザ502の右肩508および/または左肩510を包み込むのが面倒であり、構成可能ではない。さらに、ユーザ502が治療を中断する必要がある場合、パッドを取って、再度巻き付けなければならない。対照的に、システム500は、ユーザ502の好みにより、ユーザ502の右肩508および/または左肩510にハプティックパターンを投影する。ハプティックパターンは、罹患区域の鎮静化と加温の両方を行うように、ユーザ502によって構成可能であり、ユーザ502は、台504から離れて、後で治療を容易に再開し得る。
【0045】
図6は、モニタ606(たとえば、TVまたはコンピュータのモニタ)を見ているまたは仮想現実ヘッドセット608(Oculus Riftなど)を装着している第1のユーザ602および/または第2のユーザ604にハプティック通知またはコンテキスト化されたハプティック効果を提供する、一実施形態における例示的なシステム600である。第1のユーザ602および/または第2のユーザ604は、モニタ606またはヘッドセット608を使用して、たとえば、ゲームをする、映画を見る、などをしてよい。システム600では、超音波放出器610は、第1のユーザ602および第2のユーザ604の後ろ、上、またはその周囲のどこにでも取り付けられ、第1のユーザ602および第2のユーザ604に同じまたは異なる時間に、に、同じまたは異なる超音波ベースのハプティック効果を投影するように構成される。代替または追加として、モニタ606は、第1のユーザ602および第2のユーザ604上に、同じまたは異なる時間に、同じまたは異なる超音波に基づくハプティック効果を投影するように構成された1つまたは複数の内蔵超音波放出器を含んでよい。超音波放出器610またはモニタ606内の内蔵超音波放出器は、当技術分野で知られている任意の機械システム(たとえば、ギアボックスおよびモータ、1つまたは複数の直線アクチュエータなど)を実施することによって、第1のユーザ602または第2のユーザ604に向けられてよい。
【0046】
たとえば、第1のユーザ602(または第2のユーザ604)は、仮想現実ゲームをしている最中であり、手および指を動かして、「Leap Motion」コントローラなどの、手の接触またはタッチを必要としないコントローラを介して入力を提供することがある。コントローラは、第1のユーザ602(または第2のユーザ604)によって接触されていないので、第1のユーザ602(または第2のユーザ604)は、標準的なハンドヘルドゲームコントローラなら提供するであろうハプティック応答を受信しない。しかしながら、超音波放出器610および/またはモニタ606の内蔵超音波放出器は、非接触型コントローラによって検知/知覚される動きに応答して第1のユーザ602(または第2のユーザ604)の手/指にハプティック効果を投影するように構成されてよい。
【0047】
一実施形態では、第1のユーザ602および/または第2のユーザ604が、ハンドヘルドゲームコントローラ(またはハプティック胸当てなどのウェアラブル付属品)ように構成されたハプティック効果に関連するハプティック情報を提供するゲームをしていることがある。この実施形態では、超音波放出器610および/またはモニタ606の内蔵超音波放出器は、ゲームに関連するハプティック情報に応答して、第1のユーザ602および/または第2のユーザ604にハプティック効果を投影するように構成されてよい。一実施形態では、ハプティック情報は、接触ベースのアクチュエータのために構成されたパラメータハプティックを含んでよく、システム600は、ハプティックアクチュエータパラメータを、対応する超音波パラメータに(たとえば、ルックアップテーブルを使用して)変換し、非接触型コントローラの動き検知能力を使用して、超音波ベースのハプティック効果をどこに(たとえば、手/指に、または第1のユーザ602および/もしくは第2のユーザ604の別の身体場所/区域)向けるべきかを決定する。
【0048】
一実施形態では、システム600は、メディアに関連する投影ハプティック効果を提供するために実施され得る。たとえば、第1のユーザ602および/または第2のユーザ604は、モニタ606上で映画を見ることがあり、映画の内容に関連するハプティック効果を受信することを望むことがあり、システム600は、映画に関連するハプティック情報を受信して、対応する超音波ベースのハプティック効果を生成し、超音波放出器610および/またはモニタ606の内蔵超音波放出器を介して第1のユーザ602および/または第2のユーザ604に投影する。一実施形態では、ハプティック情報は、メディア制作者によって設計されたブロードキャストハプティクスを含んでよく、TV(たとえば、モニタ606)または他の任意の処理ユニットによって処理されてよい。代替実施形態または追加実施形態では、システム600は、音などの入力に基づいて、超音波ベースのハプティック効果を自動的に生成してよい。一実施形態では、システム600は、ユーザの好みに応じて、室内の異なる人に異なるハプティック強度またはパターンを投影してよい。
【0049】
図7は、1つまたは複数の超音波放出器708を使用して、ハプティック通知またはコンテキスト化されたハプティック効果をユーザ702に投影し、ユーザ702が1つまたは複数の障害物704の間を通り抜け、目的地706に到達する、一実施形態における例示的なシステム700である。一実施形態では、ユーザ702は、店舗の通路を通り抜けるために誘導を必要とする視力障害者であってよく、システム700は、店舗全体を通じて1つまたは複数の超音波パネルを実施して、探している製品および/またはレジ係、顧客サービス、化粧室などの店舗サービスにユーザ702を誘導する。超音波放出器708は、当技術分野で知られている任意の機械システム(たとえば、ギアボックスおよびモータ、1つまたは複数の直線アクチュエータなど)を実施することによって、ユーザ702に向けられてよい。
【0050】
一実施形態では、ユーザ702は、携帯電話などのデバイスを使用して、システム700の超音波ナビゲーションネットワークによって提供される機能にアクセスすることがある。たとえば、ユーザ702が、店舗内で探している製品またはサービスを識別する情報を入力することがあり、システム700の超音波ネットワークが、ユーザ702の現在の店舗内場所に基づいて、ユーザ702のためのハプティックナビゲーション経路を決定および投影する。一実施形態では、ユーザ702が店舗の通路を通ると、ユーザ702は、どの方向に移動するべきかを指示し、経路内の物体または人々に直接ぶつからないようにする、投影ハプティック効果(たとえば、身体上の超音波タップ)を1つまたは複数の超音波放出器708から感じる。
【0051】
一実施形態は、複数のユーザデバイス(たとえば、携帯電話などのパーソナルデバイス)への接続をサポートし、システム200、300、400、500、600、および700の機能の任意の組み合わせを提供する、1つまたは複数の超音波放出器をシステム内で実施してよい。たとえば、システムは、リビングルーム内で1つまたは複数の超音波放出器を実施して、映画を見ているユーザに超音波ベースのハプティック効果を投影してよく、また、同じまたは異なるユーザにマッサージをしてよい。別の例として、システムは、ベッドルーム内で1つまたは複数の超音波放出器を実施して、ユーザを起こすために超音波ベースのハプティック効果を投影してよく、また、同じまたは異なるときに、同じまたは異なるユーザにマッサージをしてよい。
【0052】
代替実施形態では、超音波ベースのハプティクス以外の任意の非接触型ハプティック技術(たとえば、エアジェット、静的静電摩擦(「ESF」)など)が、実施形態内で、ハプティック効果をユーザに投影するために使用されてよい。投影ハプティック出力は、たとえば、エアジェットを使用したエアパフ、レーザベースの発射、音ベースの発射などであってよい。レーザベースの発射物は、レーザエネルギーが、空中の濃縮領域内の空気分子をイオン化し、プラズマ(正粒子と負粒子の高濃度混合物)を提供する。レーザは、非常に高速かつ非常に激しいペースでパルスを発するフェムト秒レーザであってよく、レーザが高速であればあるほど、人間が接触しても安全になる。発射は、ハプティックで対話型のホログラムのように見えてよい。プラズマがユーザの皮膚と接触すると、ユーザは、高濃度領域内で、エネルギーが与えられた空気分子の振動を検知することがある。ユーザの皮膚上の感覚は、ユーザが空中のプラズマと相互作用するときに生成される波によって引き起こされる。したがって、ハプティック効果は、ユーザをそのような高濃度領域にさらすことによって、ユーザに提供されてよい。代替または追加として、ハプティック効果は、向けられた音響エネルギーによって生成された振動にユーザをさらすことによって、ユーザに提供されてよい。
【0053】
一実施形態では、非接触ベースのハプティックデバイス(たとえば、超音波ハプティクス)のために、ハプティックデバイスは、ユーザの範囲内にあるときユーザにハプティック効果を投影する。一実施形態では、ユーザがデバイスの放出器のある距離内にあり、放出器とユーザの間に障害物はないとき、ハプティックデバイスはユーザの範囲内にある。一実施形態では、投影ハプティックデバイスは、ハプティックデバイスの範囲内のユーザの存在を検出できるカメラまたは深度センサなどの1つまたは複数のセンサ(たとえば、
図1のセンサ30)とペアにされてよい。一実施形態では、検出されたユーザの特定の身体区域(たとえば、肩)は、任意の知られている機能(コンピュータビジョンなど)と、一致を確立するためにデータベース内に記憶されたデータとの比較によって決定可能である。
【0054】
一実施形態では、1つまたは複数のセンサは、ユーザの移動を検出するためにユーザに向けられた1つまたは複数のカメラなどの三次元(「3D」)イメージングシステムを含む。3Dイメージングシステムは、ユーザの画像をキャプチャし、ユーザの移動が発生したことを決定し得る。実施形態は、画像をさらに分析して、ユーザの特定の身体区域の変更された位置を決定してよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、センサは、非接触ベースのハプティックデバイスの外部にあり、デバイスとワイヤードまたはワイヤレス通信する。たとえば、センサは、デバイスに関連付けられてデバイスと通信するカメラを含んでよい。別の例として、センサは、デバイスの外部に配置されデバイスと通信する3Dイメージングシステム(たとえば、一般にMicrosoft Kinect(登録商標)という商標で販売される3Dイメージングシステム)またはLEDベースの追跡システムを備えてよい。
【0056】
さまざまな実施形態は、超音波ベースの投影ハプティック機能に加えて、追加のおよび/または補足的なハプティック機能を提供し得る。たとえば、いくつかの実施形態は、モバイルデバイス(たとえば、スマートフォン)または非モバイルデバイスの一部であるまたはこれと関連付けられ、そのデバイスにハプティック機能を提供し得る。いくつかの実施形態は、何らかの手段でユーザと接触するオブジェクトに組み込まれたデバイス(たとえば、家具)の一部であるまたはこれと関連付けられ、そのようなデバイスにハプティック機能を提供し得る。たとえば、一実施形態は、リストバンド、ヘッドバンド、眼鏡、指輪、レッグバンド、衣類に統合されたアレイ、またはユーザが身体に装着し得るもしくはユーザによって保持できる他の任意のタイプのデバイスなどのウェアラブルデバイスの一部であるまたはこれと関連付けられてよい。いくつかのウェアラブルデバイスは、「ハプティックに有効」とすることができ、これは、ハプティック効果を生成する機構を含むことを意味する。いくつかの実施形態は、デバイス(たとえば、モバイルデバイスまたはウェアラブルデバイス)とは別個であり、デバイスにハプティック機能を遠隔で提供してよい。
【0057】
いくつかの実施形態は、駆動信号に応答して、振動触覚性ハプティック効果、静電摩擦ハプティック効果、変形ハプティック効果などのハプティック効果を出力するように構成されたアクチュエータをさらに含んでもよいし、これに関連付けられてもよい。アクチュエータは、たとえば、電気モータ、電磁アクチュエータ、音声コイル、形状記憶合金、電場応答性ポリマー、ソレノイド、偏心回転質量モータ(「ERM」)、リニア振動アクチュエータ(「LRA」)、圧電アクチュエータ、高帯域幅アクチュエータ、電場応答性ポリマー(「EAP」)アクチュエータなどであってよい。
【0058】
いくつかの実施形態は、サーマルディスプレイ(たとえば、熱/冷)、電気触覚刺激(すなわち、電流による触受容器の刺激)、筋運動感覚フィードバックなどの他の任意のハプティック技術により動作するハプティック出力デバイスをさらに含んでもよいし、これに関連付けられてもよい。いくつかの実施形態は、どの1つまたは複数の移動をシステムが行っているか、または行っているように感じるかを決定することをユーザに求めるタスクなどの電気筋刺激を実施し得る。
【0059】
いくつかの実施形態は、ESFまたは超音波表面摩擦(「USF」)またはハプティック基材およびユーザの身体に取り付けられる可撓性または変形可能な表面または形状変更デバイスを使用するデバイスなどの非機械ハプティック出力デバイスまたは非振動ハプティック出力デバイスをさらに含んでもよいし、これと関連付けられてもよい。
【0060】
図8は、本発明の実施形態によるハプティック機能の流れ
図800である。一実施形態では、
図8の流れ
図800の機能(および以下の
図9の流れ
図900)は、メモリまたは他のコンピュータ可読媒体または有形媒体内に記憶されたソフトウェアによって実施され、プロセッサによって実行される。他の実施形態では、機能は、ハードウェアによって(たとえば、特定用途向け集積回路(「ASIC」)、プログラマブルゲートアレイ(「PGA」)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)などを用いて)実行されてよいし、またはハードウェアおよびソフトウェアの任意の組み合わせによって実行されてもよい。
【0061】
802では、1つまたは複数のユーザの位置および動きが決定され、804では、ハプティック効果を投影するためのハプティックパラメータおよび1つまたは複数の場所が決定される。たとえば、一実施形態は、超音波ベースのハプティック出力デバイスからのユーザまたは特定のユーザ身体部分の距離を計算し、次いで、ハプティック投影、ハプティック出力デバイスに印可される電圧に対応するハプティック投影の大きさ、ハプティック投影のタイプ/パターン(たとえば、パルスパターン)、ハプティック投影の継続時間のための方向などのハプティックパラメータを計算してよい。
【0062】
806では、ハプティック効果が、ハプティックパラメータを用いて1つまたは複数の場所に投影される。
【0063】
808では、1つまたは複数のユーザの位置および/または動きの変化が判定され、810では、前記1つまたは複数の場所の変更が、前記位置の変化に基づいて決定され、必要であれば、新しいハプティックパラメータが計算される。
【0064】
812では、ハプティック効果が、変更されたパラメータを用いて変更された場所に投影される。いくつかの実施形態では、必要であれば、808〜812が繰り返される。
【0065】
図9は、本発明の実施形態によるハプティック機能の別の流れ
図900である。
【0066】
902では、ハプティックデバイスの場所に対するユーザの身体区域の場所が決定される。一実施形態では、ハプティックデバイスは、超音波放出器を含む。一実施形態では、ユーザの身体区域の場所は、1つまたは複数の画像または音に基づいて決定される。
【0067】
904では、ハプティック効果が決定される。一実施形態では、ハプティック効果は、ユーザに向けた通知またはアラームに対応する。一実施形態では、通知またはアラームは、ユーザのパーソナルデバイスから受信される。一実施形態では、ハプティック効果は、ユーザまたはユーザに提供されるマルチメディアによって実行される移動または対話に対応する。一実施形態では、マルチメディアに関連するハプティック追跡が受信され、対応するハプティックパラメータが、発射ハプティックデバイスのために決定される。
【0068】
906では、ハプティック効果が、発射ハプティックデバイスによってユーザの身体区域に投影される。一実施形態では、ユーザの身体区域の場所の変化が判定され、投影は、その変化に基づいて調整される。一実施形態では、調整は、その変化に基づいて超音波放出器を移動させることを含む。
【0069】
開示されるように、実施形態は、近くのユーザに迷惑をかけることなく特定のユーザの特定の身体区域にハプティック効果を静かに投影することを可能にする。一実施形態は、超音波ベースのハプティック効果をユーザの的を絞った身体区域に投影する。ハプティック効果は、コンテキスト化されたハプティックフィードバックおよび/または通知を提供し得る。実施形態は、各ユーザの好みに従って構成されてよい。意図しないユーザに迷惑をかけることのない、的を絞った調整されたハプティック効果を可能にすることによって、実施形態は、より望ましいハプティック通知を可能にする。
【0070】
いくつかの実施形態が、本明細書において具体的に図示および/または説明されている。しかしながら、開示された実施形態の修正形態および変形形態は、上記の教示によって包含され、本発明の趣旨および意図された範囲から逸脱することなく添付の特許請求の範囲内にあることが理解されるであろう。