特開2018-88258(P2018-88258A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-88258(P2018-88258A)
(43)【公開日】2018年6月7日
(54)【発明の名称】警報器
(51)【国際特許分類】
   G08B 21/14 20060101AFI20180511BHJP
   G08B 25/14 20060101ALI20180511BHJP
【FI】
   G08B21/14
   G08B25/14 D
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-250946(P2017-250946)
(22)【出願日】2017年12月27日
(62)【分割の表示】特願2013-151095(P2013-151095)の分割
【原出願日】2013年7月19日
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
(71)【出願人】
【識別番号】000190301
【氏名又は名称】新コスモス電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】浦崎 康司
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
【Fターム(参考)】
5C086AA02
5C086CB11
5C086DA03
5C086EA08
5C086FA02
5C086GA10
5C087AA32
5C087AA42
5C087DD07
5C087EE07
5C087EE18
5C087FF13
5C087GG08
5C087GG66
5C087GG80
(57)【要約】
【課題】外部環境の影響を受け難い放音部を備えた警報器を提供する。
【解決手段】外部環境の変化を検知するセンサを備えた検知部20と、筐体10に形成した開口部11を通じて音で警報する放音部30と、を備えた警報器であって、開口部11を覆うように筐体10に装着され、開口部11からの音を解放するスリット部41を形成した放音部蓋部材40を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部環境の変化を検知するセンサを備えた検知部と、筐体に形成した開口部を通じて音で警報する放音部と、を備えた警報器であって、
前記開口部を覆うように前記筐体に装着され、前記開口部からの音を解放するスリット部を形成した放音部蓋部材を備え、
前記放音部蓋部材は、前記筐体に対してスライド移動して係合させる差し込み突起部と、前記筐体に対して嵌合させる嵌合爪部と、を備えた警報器。
【請求項2】
前記開口部および前記スリット部は、互いに対面して形成されていない請求項1に記載の警報器。
【請求項3】
前記放音部蓋部材は、前記警報器の設置姿勢時の下方に、前記放音部に溜まった水を抜く水抜き孔を形成した請求項1または2に記載の警報器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部環境の変化を検知するセンサを備えた検知部と、筐体に形成した開口部を通じて音で警報する放音部と、を備えた警報器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の警報器として、温度上昇や被検知ガスを検知する検知部としてのセンサと、当該センサが検知した外部環境の変化を、音などの警報音で知らせる放音部を備えたものが知られている。警報器において警報音などで外部環境の変化を知らせる技術は一般的であるため、特許文献は記載しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した放音部は、通常、警報器の筐体に形成した開口部より音を放音することで、使用者に外部環境の変化を報知する。当該放音部は、例えば圧電振動板を振動させることで音声を発生させるものが公知である。
【0004】
この場合、警報器を高温環境で使用すれば、輻射熱により開口部を通じて圧電振動板が高温に晒され、また、警報器を雨中のような環境下で使用すれば、開口部を通じて圧電振動板が水に晒され、何れの場合も当該圧電振動板の性能に影響を与える虞がある。
【0005】
従って、本発明の目的は、外部環境の影響を受け難い放音部を備えた警報器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明に係る警報器は、外部環境の変化を検知するセンサを備えた検知部と、筐体に形成した開口部を通じて音で警報する放音部と、を備えた警報器であって、その第一特徴構成は、前記開口部を覆うように前記筐体に装着され、前記開口部からの音を解放するスリット部を形成した放音部蓋部材を備え、前記放音部蓋部材は、前記筐体に対してスライド移動して係合させる差し込み突起部と、前記筐体に対して嵌合させる嵌合爪部と、を備えた点にある。
【0007】
本構成のように、開口部を覆うように筐体に装着される放音部蓋部材を備えることで、開口部を外部に直接露出するのを防止でき、これにより開口部を通じて放音部の内部構造が外部に直接晒されるのを防止できるため、放音部が外部環境の影響を受け難くなる。従って、外部環境の影響によって放音部の性能が変化するのを未然に防止できる。
【0008】
また、放音部蓋部材はスリット部を形成することで、放音部からの音を解放することができるため、開口部を覆うように放音部蓋部材を装着したとしても、放音部からの音を警報器の外部に確実に放音することができる。
【0009】
また、本構成によれば、放音部蓋部材が差し込み突起部および嵌合爪部を備えることで、放音部蓋部材を二か所で筐体に対して装着するため、放音部蓋部材を筐体に対して確実に装着することができる。また、放音部蓋部材が差し込み突起部および嵌合爪部を備えることで、放音部蓋部材を筐体に固定するのではなく、着脱自在とすることができる。従って、放音部蓋部材を離脱させることで、放音部の清掃を容易に行うことができる。
【0010】
また、放音部蓋部材を着脱自在とすることができることで、例えばスリットの形状、配設態様および設置数の異なる放音部蓋部材を付け替えるのを容易に行うことができるため、放音部からの音の音量や音質を容易に変更することができる。
【0011】
本発明に係る警報器の第二特徴構成は、前記開口部および前記スリット部は、互いに対面して形成されていない点にある。
【0012】
本構成によれば、例えばスリット部から侵入した熱、水などが直線的に直接開口部に侵入し難くなる。よって、警報器を高温環境で使用したとしても、輻射熱により放音部の内部構造が直接高温に晒されず、また、警報器を雨中のような環境下で使用したとしても、放音部の内部構造が水に直接晒され難いため、外部環境の影響をより一層受け難くなる。
【0013】
本発明に係る警報器の第三特徴構成は、前記放音部蓋部材は、前記警報器の設置姿勢時の下方に、前記放音部に溜まった水を抜く水抜き孔を形成した点にある。
【0014】
本構成によれば、放音部蓋部材のスリット部から放音部に水が浸入したとしても、重力により水抜き孔より外部に当該水を排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の警報器を示す上面斜視図である。
図2】本発明の警報器を示す下面斜視図である。
図3】本発明の警報器を示す分解斜視図である。
図4】検知部の分解図である。
図5】電池収容部の分解図である。
図6】警報器の要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明の警報器は、例えば、被検知ガスの濃度変化など、外部環境の変化を検知して使用者に報知するものである。
【0017】
図1〜6に示したように、本発明の警報器Xは、外部環境の変化を検知するセンサ21を備えた検知部20と、筐体10に形成した開口部11を通じて音で警報する放音部30と、を備え、開口部11を覆うように筐体10に装着され、開口部11からの音を解放するスリット部41を形成した放音部蓋部材40を備える。
【0018】
警報器Xは、可搬性の態様であればどのような機器であってもよく、例えば、ヘルメットや衣服などに装着できる態様とすることが可能である。本実施形態では、ヘルメットなどに装着できるよう、例えば弾性金属板が湾曲部を介して折り返されて形成されたU字状のクリップ部材である装着連結部50が形成されている可搬性の警報器について説明する。また、本実施形態の警報器では、駆動電源が電池収容部60に収容された乾電池61である場合について説明する。
【0019】
(検知部)
当該警報器Xは、その内部に外部環境の変化を検知する検知部20を備える。当該検知部20は外部環境の変化を検知するセンサ21を備える。このようなセンサ21として、酸素センサ、COセンサなどのガスセンサを使用することができるが、これに限られるものではない。
【0020】
ガスセンサは、被検知ガスを検知するものであれば、どのような態様であってもよい。例えば、酸素センサは酸素ガスを検出でき、COセンサは不完全燃焼で発生する一酸化炭素ガスを検出できるものであれば、公知の定電位電解式ガスセンサなどが使用できる。
本実施形態では、工場などで被検知ガスとして一酸化炭素ガスを検知するCOセンサ21を備えた場合について説明する。
【0021】
本実施形態の検知部20は、筐体10における検知部収容部12において、円筒状のCOセンサ21、テフロンシート23およびパッキン24を、円筒状のセンサカバー22で覆うようにして構成される(図4)。センサカバー22は、被検知ガスが挿通できるように挿通孔22aが形成してある。COセンサ21は基板部材26を介して検知部収容部12に装着してある。当該基板部材26の周囲には、一対の羽部26Aが形成してある。検知部収容部12の奥側には、当該羽部26Aの形状に対応する凹部(図外)が一対形成してあり、基板部材26を検知部収容部12に装着するときに、羽部26Aおよび凹部を嵌め込む。一対の羽部26Aは、それぞれが直径方向上に位置しないように配設してあるため、羽部26Aおよび凹部を嵌め込む際に基板部材26の向きを容易に決定することができるため、基板部材26は検知部収容部12に容易に装着することができる。
【0022】
また、センサカバー22の外周には、シールリング25が配設してあり、さらにセンサカバー22を脱着する際に回転操作する一対の操作突起22bおよび装着溝22cが形成してある。一対の操作突起22bは、センサカバー22の直径上で対向する位置に配設してある。装着溝22cには、検知部収容部12において筐体10の裏面に設けた突起部17が係合する(図4)。装着溝22cは、センサカバー22の軸芯方向に突起部17を導いた後、円周方向に突起部17を導くように構成してある。当該操作突起22bを把持してセンサカバー22を回転操作することで、センサカバー22を装着位置、離脱可能位置の何れかに変位することができる。
【0023】
このようにCOセンサ21をセンサカバー22で覆い、一対の操作突起22bを筐体10の外部に露出させることで、センサ交換の際にはセンサカバー22を回転操作してセンサカバー22を離脱可能位置に移動し、この状態でセンサカバー22のみを離脱方向にスライドさせて離脱させた後にセンサを脱着すればよい。即ち、筐体10を開けてセンサを脱着する必要がないため、センサ交換を容易に行うことができる。
【0024】
尚、本実施形態では、筐体10は二つの分割可能な部材(上側部材、下側部材)で構成してあるが、例えば下側部材の周囲に、筐体10の内部に水などが浸入するのを防止できるシール部材80を設けてもよい。当該シール部材80は、下側部材の周囲に沿って配設してあるが、検知部収容部12が位置する部位では当該検知部収容部12の曲面形状に沿うように、曲折するように構成するとよい。シール部材80は、例えば熱可塑性樹脂などで形成するとよいが、これに限定されるものではない。
【0025】
(放音部)
放音部30は、例えば各センサが警報レベル以上のCO濃度を継続して検知したことを後述の演算手段(図外)が判定した場合、当該演算手段から警報信号を受け取り、音により警報を発する。
【0026】
本実施形態では、当該放音部30に圧電振動板31を配設し、当該圧電振動板31を振動させることで音を発生させ、筐体10に形成した開口部11を通じて音を警報として外部に発する場合について説明する。当該圧電振動板31は、厚み方向に分極された圧電素子(例えば圧電セラミックス薄板)と金属板とを貼り合わせ、振動板のたわみ振動を発音源としたものであれば、公知の圧電振動板を使用することができる。当該圧電素子は、分極方向と同一方向の電圧を印加すると縮み、逆方向の電圧を印加すると伸びる性質を有しており、当該圧電素子の伸縮変化が金属板に伝わると固定された金属板がたわみ現象を起こし、音波を発生する。
【0027】
本実施形態の圧電振動板31は円形状の薄膜であり、その周縁が筐体10の裏面に形成された円形の支持部13に接着剤によって貼り付けられ、当該周縁以外の部位が振動可能に配設してある(図6)。
【0028】
(放音部蓋部材)
放音部蓋部材40は、開口部11を覆うように筐体10に装着され、放音部30からの音を解放するスリット部41を形成してある。
【0029】
当該スリット部41は、本実施形態では、円弧状のスリットを円形状に6つ配置した場合を示しているが、スリットの形状、配設態様および設置数は本態様に限定されるものではない。スリット部41は、開口部11から放音された警報音を外部に放音する。
【0030】
本実施形態では、円弧状の6つのスリットを円形状に配置しており、円の中心に開口部11が位置するようにそれぞれを配設してある。本構成では、各スリットを開口部11に対して等距離に配設できるため、各スリットから放音される音(音量)を等しくすることができる。
【0031】
放音部蓋部材40は、筐体10との間に空間Sを形成するように装着される(図6)。放音部30から放音された音が開口部11を介して当該空間Sに到達したとき、共鳴するように空間Sを構成してもよい。本実施形態では、放音部蓋部材40の裏面に円形の突起45を形成し、放音部30において筐体10の表面に当該突起45と対向しない円形の突起16を形成し、これら突起16,45が空間Sの形状を規定している。空間Sがこのような形状を呈することで、放音部30から放音された音が空間Sで共鳴し、音量や音質を変化させることができる。そのため、これら突起16,45の形状を種々変更することで、様々な音量の音を放音することができる。
【0032】
また、空間Sのうち、例えば突起16,45によって規定される空間の周縁(スリット部41と対向する空間)には、音圧調整部材を設置してもよい。当該音圧調整部材を設けることによって前記周縁の空間が埋められるため、音圧を変化させることができる。このように音圧調整部材を設ける空間が形成されているため、例えば警報器Xを使用する現場の要望に応じて音圧の抑制が可能となる。音圧調整部材としては、前記周縁の空間に嵌まり、音圧を変化させられる部材であれば限定されるものではなく、例えばワッシャー状のゴム板を用いることができる。また、スリット部41にシール部材を貼り付けることによっても、同様に音質や音量を変更することができる。
【0033】
これら突起16,45はそれぞれ複数設けることが可能であり、本実施形態では、円形の突起16は三重の円形となるように構成してある。円形の突起16は開口部11の周囲に形成されるため、スリット部41を介して侵入した水や塵などが開口部11から筐体10の内部に侵入するのを防止できる。
【0034】
また、開口部11およびスリット部41は、互いに対面して形成されていない。本構成では、例えばスリット部41から侵入した熱、水などが直線的に直接開口部11に侵入し難くなる。よって、警報器Xを高温環境で使用したとしても、輻射熱により圧電振動板31が直接高温に晒されず、また、警報器Xを雨中のような環境下で使用したとしても、圧電振動板31が水に直接晒され難いため、外部環境の影響を受け難くなる。
【0035】
さらに、放音部蓋部材40には、警報器Xの設置姿勢時の下方に、放音部30に溜まった水を抜く水抜き孔42を形成してある。本構成では、放音部蓋部材40のスリット部41から放音部30に水が浸入したとしても、水抜き孔42より外部に当該水を排出することができる。
【0036】
放音部蓋部材40は、筐体10に対してスライド移動して係合させる差し込み突起部43と、筐体10に対して嵌合させる嵌合爪部44と、を備える。
【0037】
差し込み突起部43は、円形の放音部蓋部材40の基体40aの周縁より当該基体40aと同一平面上に突出するように形成され、筐体10に設けられた凹部14に向けてスライド移動させることによって差し込み突起部43および凹部14が嵌合する(図6)。嵌合爪部44は、放音部蓋部材40の内面より基体40aに対して略垂直に突出するように形成され、筐体10に設けられた係合部15に対して嵌め込むように嵌合する。本実施形態における差し込み突起部43および嵌合爪部44は、円形の放音部蓋部材40の直径上に配設してある。
【0038】
このように放音部蓋部材40が差し込み突起部43および嵌合爪部44を備えることで、放音部蓋部材40を二か所で筐体10に対して装着するため、放音部蓋部材40を筐体10に対して確実に装着することができる。また、放音部蓋部材40が差し込み突起部43および嵌合爪部44を備えることで、放音部蓋部材40を筐体10に固定するのではなく、着脱自在とすることができる。従って、放音部蓋部材40を離脱させることで、放音部30の清掃を容易に行うことができる。
【0039】
また、例えばスリットの形状、配設態様および設置数の異なる放音部蓋部材40を付け替えるのを容易に行うことができるため、放音部30からの音の音量や音質を容易に変更することができる。
【0040】
(演算手段)
演算手段は、上述したCOセンサ21が一酸化炭素ガスを検知した出力に基づき、CO濃度を算出する濃度算出部(図外)を備える。さらに演算手段は、COセンサ21が警報レベル以上のCO濃度を継続して検知した場合、警報信号を放音部30に送って当該放音部30により警報を発するように制御する。
尚、本発明の警報器Xには、演算手段の結果を表示する表示部70を筐体10に設け、CO濃度などを表示できるように構成してある。
【0041】
(電池収容部)
電池収容部60は、警報器Xの駆動電源である乾電池61を収容する(図5)。電池収容部60は、円筒状の乾電池61を収容する円筒状の収容空間である。電池収容部60に対して、乾電池61をスライドして収容し、この状態で電池収容部蓋部材62によって電池収容部60を閉じる。本実施形態の電池収容部蓋部材62は、周囲に凹凸を形成した把持部62aおよび装着溝62bが備えてあり、把持部62aを把持して電池収容部蓋部材62を回転操作することで、電池収容部60に装着される。即ち、本構成では筐体10を開けて乾電池61を出し入れする必要がないため、電池交換を容易に行うことができる。
【0042】
本発明のように開口部11を覆うように筐体10に装着される放音部蓋部材40を備えることで、開口部11を外部に直接露出するのを防止でき、これにより放音部30の圧電振動板31が外部に直接晒されるのを防止できるため、放音部30が外部環境の影響を受け難くなり、外部環境の影響によって放音部30の性能が変化するのを未然に防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、外部環境の変化を検知するセンサを備えた検知部と、筐体に形成した開口部を通じて音で警報する放音部と、を備えた警報器に利用できる。
【符号の説明】
【0044】
X 警報器
10 筐体
11 開口部
20 検知部
21 センサ
30 放音部
40 放音部蓋部材
41 スリット部
42 水抜き孔
43 差し込み突起部
44 嵌合爪部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2018年1月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部環境の変化を検知するセンサを備えた検知部と、筐体に形成した開口部を通じて音で警報する放音部と、を備えた警報器であって、
前記開口部を覆うように前記筐体に装着され、前記開口部からの音を解放するスリットを複数形成した放音部蓋部材を備え、
前記各スリットは前記開口部を中心とした円形状に配置される警報器。
【請求項2】
前記スリットは円弧状である請求項1に記載の警報器。
【請求項3】
前記開口部および前記スリットは、互いに対面して形成されていない請求項1に記載の警報器。
【請求項4】
前記放音部蓋部材の裏面に蓋部材側突起を備え、前記筐体の表面に前記蓋部材側突起と対向しない筐体側突起を備えた請求項1〜3の何れか一項に記載の警報器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記目的を達成するための本発明に係る警報器は、外部環境の変化を検知するセンサを備えた検知部と、筐体に形成した開口部を通じて音で警報する放音部と、を備えた警報器であって、その第一特徴構成は、前記開口部を覆うように前記筐体に装着され、前記開口部からの音を解放するスリットを複数形成した放音部蓋部材を備え、前記各スリットは前記開口部を中心とした円形状に配置される点にある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
また、放音部蓋部材はスリットを形成することで、放音部からの音を解放することができるため、開口部を覆うように放音部蓋部材を装着したとしても、放音部からの音を警報器の外部に確実に放音することができる。
本構成では、各スリットを開口部に対して等距離に配設できるため、各スリットから放音される音(音量)を等しくすることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明に係る警報器の第二特徴構成は、前記スリットを円弧状とした点にある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本構成によれば、円弧状の複数のスリットを円形状に配置することで、円の中心に開口部が位置するようにそれぞれのスリットを配設することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明に係る警報器の第三特徴構成は、前記開口部および前記スリットは、互いに対面して形成されていない点にある。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
本構成によれば、例えばスリットから侵入した熱、水などが直線的に直接開口部に侵入し難くなる。よって、警報器を高温環境で使用したとしても、輻射熱により放音部の内部構造が直接高温に晒されず、また、警報器を雨中のような環境下で使用したとしても、放音部の内部構造が水に直接晒され難いため、外部環境の影響をより一層受け難くなる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
本発明に係る警報器の第四特徴構成は、前記放音部蓋部材の裏面に蓋部材側突起を備え、前記筐体の表面に前記蓋部材側突起と対向しない筐体側突起を備えた点にある。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
本構成によれば、これら蓋部材側突起,筐体側突起が空間の形状を規定することができる。当該空間がこのような形状を呈することで、放音部から放音された音が空間で共鳴し、音量や音質を変化させることができる。そのため、これら蓋部材側突起,筐体側突起の形状を種々変更することで、様々な音量の音を放音することができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
放音部蓋部材40は、筐体10との間に空間Sを形成するように装着される(図6)。放音部30から放音された音が開口部11を介して当該空間Sに到達したとき、共鳴するように空間Sを構成してもよい。本実施形態では、放音部蓋部材40の裏面に円形の突起(蓋部材側突起)45を形成し、放音部30において筐体10の表面に当該蓋部材側突起45と対向しない円形の突起(筐体側突起)16を形成し、これら筐体側突起16,蓋部材側突起45が空間Sの形状を規定している。空間Sがこのような形状を呈することで、放音部30から放音された音が空間Sで共鳴し、音量や音質を変化させることができる。そのため、これら筐体側突起16,蓋部材側突起45の形状を種々変更することで、様々な音量の音を放音することができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
また、開口部11およびスリット部41(スリット)は、互いに対面して形成されていない。本構成では、例えばスリット部41から侵入した熱、水などが直線的に直接開口部11に侵入し難くなる。よって、警報器Xを高温環境で使用したとしても、輻射熱により圧電振動板31が直接高温に晒されず、また、警報器Xを雨中のような環境下で使用したとしても、圧電振動板31が水に直接晒され難いため、外部環境の影響を受け難くなる。