【課題】 加齢、老化によるシワ、小ジワ、シミ、弛みなど、皮膚の外観上のトラブルを予防又は改善するとともに、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生を維持又は亢進するための、アンチエイジング用皮膚外用組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】 水性媒体を基剤とし、有効成分としてL−アスコルビン酸、その誘導体及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上を含んでなるアンチエイジング用皮膚外用組成物を提供することにより上記課題を解決する。
水性媒体を基剤とし、有効成分として、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上を含有するアンチエイジング用皮膚外用組成物。
L−アスコルビン酸の誘導体が、L−アスコルビン酸のグリコシル誘導体、アシル化誘導体、又はリン酸化誘導体である請求項1記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
L−アスコルビン酸のグリコシル誘導体が2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸であって、その塩がナトリウム塩であり、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸及び/又はそのナトリウム塩を含有する請求項2記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
肌のターンオーバー改善作用及び/又は糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合物から選ばれる1種又は2種以上を更に含む請求項1乃至5のいずれかに記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
肌のターンオーバー改善作用及び/又は糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合物が、ヒノキ科の植物の抽出物、イチョウ科の植物の抽出物、ミカン科の植物の抽出物、シソ科の植物の抽出物、ドクダミ科の植物の抽出物、トチュウ科の植物の抽出物、及びエクオールである請求項1乃至6のいずれかに記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
ヒノキ科の植物がアスナロ、イチョウ科の植物がイチョウ、ミカン科の植物がオウバク、オレンジ、グレープフルーツ、ユズ、及びレモン、シソ科の植物がミント、ペパーミント、シソ、及びローズマリー、ドクダミ科の植物がドクダミ、及びトチュウ科の植物がトチュウである請求項7記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
組成物当たり、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸をL−アスコルビン酸無水物換算で1乃至10質量%と、肌のターンオーバー改善作用及び/又は糖化反応阻害作用を有する植物抽出物、化合物、及びエクオールから選ばれる1種又は2以上を合計で、0.01乃至1質量%含んでなる請求項3乃至8記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上と、基剤としての水性媒体とを混合する工程を含む請求項1乃至11のいずれかに記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
L−アスコルビン酸の誘導体が2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸であって、その塩がナトリウム塩であり、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸及び/又はそのナトリウム塩と、基剤としての水性媒体とを混合する工程を含む請求項12記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸及び/又はそのナトリウム塩が結晶の形態にある請求項13記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
結晶の形態にある2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸のナトリウム塩が、粉末X線回折において、回折角(2θ)6.8°、8.2°、14.3°、17.8°、及び18.4°に回折ピークを示す2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸ナトリウム塩の含水結晶であるか、又は、回折角(2θ)8.0°、9.0°、16.4°、17.9°、及び20.8°に回折ピークを示す2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸ナトリウム塩の無水結晶である請求項14記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸及びそのナトリウム塩と基剤としての水性媒体とを混合する工程、又は、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸のナトリウム塩と基剤としての水性媒体とを混合する工程を含み、アルカリを用いて2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を中和することなく行われる請求項12乃至15のいずれかに記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸及びそのナトリウム塩と基剤としての水性媒体とを混合する前記工程において、用いられる2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸とそのナトリウム塩とが、水性媒体との混合後のpHが予め定められた所定の範囲内となる比率で配合されている組成物の形態にある請求項16記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸とそのナトリウム塩の結晶の配合比が、無水物換算の質量比で60:40乃至45:55の範囲にある請求項18記載の組成物。
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸のナトリウム塩が結晶が、粉末X線回折において、回折角(2θ)6.8°、8.2°、14.3°、17.8°、及び18.4°に回折ピークを示す2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸ナトリウム塩の含水結晶であるか、又は、回折角(2θ)8.0°、9.0°、16.4°、17.9°、及び20.8°に回折ピークを示す2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸ナトリウム塩の無水結晶である請求項16又は19記載の組成物。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、水性媒体を基剤とし、有効成分としてL−アスコルビン酸、その誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上を含有するアンチエイジング用皮膚外用組成物、及び斯かるアンチエイジング用皮膚外用組成物を含む基礎化粧品、並びにそれらの製造方法に関するものである。以下、まず、本発明のアンチエイジング用皮膚外用組成物について説明し、続いて、本発明の基礎化粧品、及びそれらの製造方法について説明する。
【0029】
A.アンチエイジング用皮膚外用組成物
本発明のアンチエイジング用皮膚外用組成物(以下、単に「皮膚外用組成物」と言う。)は、L−アスコルビン酸、その誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上を有効成分として含有するものである。L−アスコルビン酸は、ビタミンCとして生体において重要な生理機能を果たす一方、酸化防止剤及び抗炎症剤としても用いられ、また、美白作用やコラーゲン産生増強作用を有するので、化粧品分野においても従来から有用な成分として汎用されている化合物である。L−アスコルビン酸は、皮膚外用組成物に配合して、シワ、小ジワ、シミ、弛みを有効に予防又は改善することができるので、本発明の皮膚外用組成物において有効成分として用いることができる。
【0030】
しかしながら、L−アスコルビン酸は、還元性を有するため極めて不安定であり、酸化分解を受けて生理活性を失い易いという欠点を有している。このため、L−アスコルビン酸は、保存や取り扱いに細心の注意を必要とする上に、化粧品などの皮膚外用組成物に配合する場合には、使用時までに酸化分解される量を見越して、本来の必要量を遥かに上回る量を配合する必要がある。したがって、本発明の皮膚外用組成物における有効成分としては、L−アスコルビン酸そのものよりも安定で、且つ、生体内においてL−アスコルビン酸を遊離してL−アスコルビン酸本来の機能が発揮されるL−アスコルビン酸の誘導体又はその塩がより好適に用いられる。
【0031】
本発明の皮膚外用組成物の有効成分として好適なL−アスコルビン酸の誘導体は、誘導体それ自体がL−アスコルビン酸よりも安定であり、生体内でL−アスコルビン酸を遊離して、L−アスコルビン酸本来の機能が発揮されるものである限り特に限定されるものではない。本発明の皮膚外用組成物の有効成分として用いることができるL−アスコルビン酸の誘導体としては、例えば、L−アスコルビン酸のグリコシル誘導体、L−アスコルビン酸のアシル化誘導体、及びリン酸化誘導体を挙げることができる。
【0032】
L−アスコルビン酸のグリコシル誘導体としては、L−アスコルビン酸の2位の位置にグリコシル基が結合した誘導体が安定性が高いので好ましく用いられる。斯かる誘導体としては、例えば、特開平3−135992号公報、特開平3−139288号公報などに開示されたL−アスコルビン酸の2位の位置にグルコシル基、マルトシル基、マルトトリオシル基など一連のグリコシル基がα−結合した、2−O−α−グリコシル−L−アスコルビン酸(アスコルビン酸2−グリコシド)や、例えば、特開平6−263790号公報に開示されたL−アスコルビン酸の2位の位置にガラクトシル基がβ−結合した2−O−β−D−ガラクトシル−L−アスコルビン酸(アスコルビン酸2−ガラクトシド)などが挙げられる。
【0033】
また、L−アスコルビン酸のアシル化誘導体(脂肪酸エステル誘導体)としては、例えば、特開昭59−10505号公報、特開昭63−104971号公報、特開平6−247956号公報、特開2004−331524号公報などに開示されたアスコルビン酸−パルミチン酸エステル、アスコルビン酸−ジパルミチン酸エステル、アスコルビン酸−テトラヘキシルデカン酸エステル、アスコルビン酸−コレステロールエステルなどが挙げられ、L−アスコルビン酸のリン酸化誘導体としては、例えば、特開昭61−152613号公報、特開平5−339123号公報、特開2002−3330号公報、特開2006−63060号公報などに開示されたアスコルビン酸2−リン酸エステルやその各種金属塩などが挙げられる。
【0034】
上述したL−アスコルビン酸の各種誘導体の中では、L−アスコルビン酸のグリコシル誘導体が安定性が高く最も好ましく用いられ、中でも、L−アスコルビン酸の2位の位置にグルコシル基がα−結合した2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸(以下、本明細書では「アスコルビン酸2−グルコシド」と略称する。)が最も好適である。アスコルビン酸2−グルコシドは、L−アスコルビン酸の上述した欠点を解消すべく開発されたL−アスコルビン酸の誘導体であり、直接還元性を示さず、安定であり、かつ、生体内では生体内酵素によってL−アスコルビン酸とD−グルコースとに分解されてL−アスコルビン酸本来の生理活性を発揮するという画期的な特性を有している。アスコルビン酸2−グルコシドは、例えば、特開平3−135992号公報、特開平3−139288号公報などに開示されるとおり、L−アスコルビン酸と澱粉質とを含有する溶液に糖転移酵素としてシクロマルトデキストリン・グルカノトランスフェラーゼを作用させ、次いで、得られたアスコルビン酸2−グリコシドにグルコアミラーゼを作用させる方法により、工業的規模で製造することができる。
【0035】
アスコルビン酸2−グルコシドとしては、一部又は全部が結晶の形態にあるものが好適に用いられる。すなわち、用いるアスコルビン酸2−グルコシドの全体に占める結晶の割合は多い方が純度が高く、かつ、物性も安定しているので好ましいが、必ずしも用いるアスコルビン酸2−グルコシドの全体が完全に結晶形態にある必要はなく、一部非晶質のものが混在する結晶含有粉末であっても良い。アスコルビン酸2−グルコシドには無水結晶の存在が知られており、本発明で好適に使用することができるアスコルビン酸2−グルコシドの結晶としては、上述した特開平3−135992号公報や、国際公開第WO2012/121297号パンフレットに開示された2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸無水結晶含有粉末が挙げられ、市販品としては、化粧品及び医薬部外品素材として販売されているアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)が存在する。
【0036】
なお、本発明の皮膚外用組成物において有効成分として用いられるL−アスコルビン酸又はL−アスコルビン酸の誘導体は、水性媒体と混合したときにL−アスコルビン酸又はL−アスコルビン酸の誘導体を解離する限り、塩の形態であっても良い。
【0037】
本発明の皮膚外用組成物において有効成分として特に好適に用いられる塩としては、アスコルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩が挙げられる。アスコルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩は、例えば、アスコルビン酸2−グルコシドの水溶液を水酸化ナトリウムなどのアルカリを用いて中和した後、乾燥することによって得ることができる。アスコルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩は、水性媒体に溶解すると、pHにもよるが、少なくともその一部がアスコルビン酸2−グルコシドとナトリウムとに解離するので、アスコルビン酸2−グルコシドと同様に本発明において特に好適に用いることができる。
【0038】
また、アスコルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩は、アスコルビン酸2−グルコシドと同様に、結晶の形態で使用するのがより好適である。アスコルビン酸2―グルコシドのナトリウム塩の結晶は、本発明者らが創製した新規な結晶である。すなわち、アスコルビン酸2−グルコシドの金属塩の結晶に関しては、これまでアルミニウム塩や亜鉛塩の結晶性粉末が特開平6−220081号公報で報告されているが、ナトリウム塩の結晶に関しての報告は存在しない。因みに、前記公報においては、アスコルビン酸2−グルコシドとアルミニウム化合物とを冷水に溶解し、撹拌、遠心分離後、上澄液を凍結乾燥するか、亜鉛化合物にNaOHを加え、撹拌、遠心分離後、得られた沈殿物をアスコルビン酸2−グルコシドの水溶液に加え、濾別後、濾液を凍結乾燥することによって、それぞれ、アスコルビン酸2−グルコシドのアルミニウム塩又は亜鉛塩の結晶性粉末が得られたとされている。しかしながら、本発明者らは、アスコルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩の結晶を得るべく、上記公報と同様の方法を繰り返したが、アルミニウム塩又は亜鉛塩の結晶性粉末が得られたとされるいずれの方法によっても、アスコルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩の結晶性粉末は得ることができなかった。
【0039】
本発明者らは、その後、さらに研究を重ね試行錯誤を繰り返した結果、意外にも、アスコルビン酸2−グルコシドに過剰量の水酸化ナトリウムを水溶液として加えアルカリ性溶液とした後、このアルカリ性溶液に有機溶媒を添加して静置することにより、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の結晶を得ることに成功した。
【0040】
後述する実験に示すとおり、本発明者らが見出したアスコルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩結晶は含水結晶と無水結晶のいずれの形態も取ることができ、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶は、粉末X線回折において、回折角(2θ)6.8°、8.2°、14.3°、17.8°、及び18.4°に特徴的な回折ピークを示し、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶は、粉末X線回折において、回折角(2θ)8.0°、9.0°、16.4°、17.9°、及び20.8°に特徴的な回折ピークを示す。なお、本発明者らは、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶に関してはX線結晶構造解析が可能な大きさの単結晶を得ることにも成功し、後述する実験に示すとおり、X線結晶構造解析によって、当該含水結晶が斜方晶系に属し、空間群はPbca(#61)、格子定数がa=6.9733Å、b=14.4839Å、c=19.3221Åを示す結晶であることを明らかにしている。
【0041】
因みに、後述する誘導結合プラズマ発光分光分析によれば、当該ナトリウム塩の無水結晶におけるナトリウムの含量は、約8.7質量%であった。一方、前記無水結晶がアスコルビン酸2−グルコシドとナトリウムと水酸化ナトリウムからなり、その量比がアスコルビン酸2−グルコシド1分子に対して、ナトリウムが1原子、水酸化ナトリウムが(1/2)分子であると仮定すると、ナトリウム含量の理論値は8.8質量%となり、測定値と極めて良く一致する。このとき、アスコルビン酸2−グルコシドとナトリウムのモル比はおよそ1:1.5となり、アスコルビン酸2−グルコシド2個に対し3個のナトリウムを含むことになる。また、後述する水分含量の測定結果に示すとおり、アスコルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩の含水結晶における水分含量は約15質量%であり、当該含水結晶が、アスコルビン酸2−グルコシドとナトリウムと水酸化ナトリウムを無水結晶におけると同じモル比で含むと仮定すると、アスコルビン酸2−グルコシドと水分子のモル比はおよそ1:4となり、含水結晶はアスコルビン酸2−グルコシド1分子に対し4分子の結晶水を含むということができる。
【0042】
一般に、有機化合物は結晶多形を示すといわれており、同じ化合物であっても複数の異なる結晶構造を取ることができ、その結晶構造の違いによって、溶解性をはじめとする各種物性が異なる場合がある。このため、有機化合物を例えば皮膚外用組成物や基礎化粧品における有効成分として用いる場合には、用途に適した物性を安定的に維持、確保するためにも、当該有機化合物に結晶が存在する場合にはその結晶を得、さらにはその結晶構造を明らかにしておくことは極めて有用である。本発明の皮膚外用組成物又は基礎化粧品は、アスコルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩を好適な有効成分として用いるものであるが、今般、本発明者らによって、アスコルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩の結晶が得られ、当該結晶には無水結晶と含水結晶が存在することが明らかとなり、それら結晶を特徴づける粉末X線回折パターンや、結晶構造の解析が為されたので、上記無水結晶又は含水結晶の形態にあるアスコルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩を用いる場合には、高純度の素材を容易に調製することができるという利点に加えて、その取扱い性や有効性、安全性の確認を容易に行うことができ、常に一定の既知で安定した物性を期待することができるという極めて優れた利点が得られる。
【0043】
本発明で用いるアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶の製造方法は、所期の結晶が得られる限り、特に限定されるものではないが、例えば、アスコルビン酸2−グルコシドを水酸化ナトリウム水溶液に溶解した後、有機溶媒を添加し、静置することにより結晶を析出させ、次いで、遠心分離などの固液分離法を用いて結晶を回収することにより、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶を得ることができる。このとき、原料として用いるアスコルビン酸2−グルコシドは高純度のものを用いるのが望ましく、通常、純度90質量%以上、望ましくは95質量%以上、さらに望ましくは99質量%以上のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶を原料とするのが好適である。
【0044】
得られた含水結晶を含水エタノールで洗浄することにより、高純度の含水結晶とすることができる。得られた含水結晶は、必要に応じて粉砕、乾燥することにより、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶含有粉末とすることができる。また、上記の方法で得られた含水結晶は、加温しながら真空乾燥することにより、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶に変換することができる。さらに、得られた無水結晶は、相対湿度75%以上の条件で吸湿させることにより、再度含水結晶に変換することができる。また、有機溶媒を添加して結晶を析出させることにより得られたマスキットを噴霧乾燥することにより、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩含水結晶含有粉末又は無水結晶含有粉末を得ることもできる。
【0045】
アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶又は含水結晶の特徴の一つとしては、当該無水結晶又は含水結晶は、水に溶解した場合、得られる水溶液がアルカリ性を示すことが挙げられる。これは、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶が、水に溶解した場合、得られる水溶液が比較的強い酸性を示すことと好対照である。このため、本発明者らが創製した新規なアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶は、従来のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶では、水溶液が比較的強い酸性を示すために使用量や使用形態、さらには使用自体が制限される用途においても好適に用いることができる。例えば、弱アルカリ性が求められる石鹸系の皮膚外用組成物、例えば、石鹸、シャンプー、洗顔フォーム、ボディソープなどに使用する場合、従来のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末を用いる際には、水性媒体に溶解したアスコルビン酸2−グルコシドの酸性溶液を、予めアルカリで中和する操作や、pH調整のための緩衝剤の添加が必須であるが、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶を溶解して得られる水溶液は、通常、アルカリ性を示すことから、当該皮膚外用組成物に配合する際に、アルカリを用いてアスコルビン酸2−グルコシドを中和する操作が不要であり、緩衝剤の併用も不要となる場合が多い。
【0046】
さらに、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶又は含水結晶をアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶と併用する場合には、両者の配合比を調整することによって、水性媒体に溶解した際のpHが予め定められた範囲内、例えば、弱アルカリ性乃至弱酸性の範囲内となるアスコルビン酸2−グルコシドの水溶液を得ることができるという利点が得られる。したがって、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶又は含水結晶をアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶と併用する場合には、別途、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶又は含水結晶以外のアルカリを用いてアスコルビン酸2−グルコシドを中和することなく、本発明の皮膚外用組成物や基礎化粧品を含め、全体のpHが弱アルカリ性乃至弱酸性の範囲内となるのが好ましい各種組成物を製造することができるという利点が得られる。なお、両者を併用するに際しては、各種組成物の製造時に、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶と、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶又は含水結晶とを、それぞれの配合比に応じた量だけ計量して使用しても良いが、目的とする組成物に必要とされるpHに応じて、予め、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶とアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶又は含水結晶とを所定の配合比で配合した組成物、望ましくは、無水物換算の質量比で60:40乃至45:55の配合比で配合した組成物としておくのが便利である。また、本発明の皮膚外用組成物や基礎化粧品に配合する、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶又は含水結晶、又はアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶の配合量は、L−アスコルビン酸無水物換算での合計で、通常、皮膚外用組成物や基礎化粧品の質量当たり、0.001質量%以上、好適には、0.01乃至50質量%、より好適には、0.1乃至20質量%、さらにより好適には、1乃至10質量%とする。前記配合量の下限を下回る場合、又は、前記配合量の上限を上回る場合、所期の効果が著しく低減するか発揮できなくなる場合があるので好ましくない。
【0047】
前述したように、本発明の皮膚外用組成物の有効成分としてはアスコルビン酸2−グルコシド及び/又はそのナトリウム塩を好適に用いることができる。アスコルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩は水性媒体中で少なくともその一部がアスコルビン酸2−グルコシドとナトリウムとに解離し、アスコルビン酸2−グルコシドを生成する。また、アスコルビン酸2−グルコシドは、生体内において生体内酵素、例えば、α−グルコシダーゼの作用により、L−アスコルビン酸とD−グルコースとに加水分解され、L−アスコルビン酸としての機能を発揮する。したがって、本発明の皮膚外用組成物に、必要に応じてα−グルコシダーゼ阻害剤を配合することにより、皮膚に適用した場合のL−アスコルビン酸の生成を遅らせ、そのアンチエイジング効果を持続性ないしは遅行性とすることができる。また逆に、本発明の皮膚外用組成物に、必要に応じてα−グルコシダーゼ活性化剤を配合することにより、皮膚に適用した場合のL−アスコルビン酸の生成を早め、効果に即効性を持たせることもできる。
【0048】
前記α−グルコシダーゼ阻害剤としては、拮抗型及び非拮抗型の阻害剤のいずれも用いることができ、具体的なα−グルコシダーゼ阻害剤としては、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘプタオース、パノースなどの澱粉加水分解物;マルチトール、マルトトリイトール、マルトテトライトール、マルトペンタイトール、マルトヘキサイトール、マルトヘプタイトール、エリスリトール、1−チオ−D−グルシトールなどの糖アルコール;アラビノース、フコ−ス、2−デオキシ−D−ガラクト−ス、キシロース、リボ−ス、タガト−ス、リブロ−ス、リキソ−ス、キシルロ−ス、α−メチル−D−キシロシドなどの単糖;フコダイン由来オリゴ糖、大豆由来多糖などのオリゴ糖又は多糖;アデニル酸、グアニル酸、シチジル酸、ウリジル酸、イノシン酸などのヌクレオチド;グアノシン、デオキシグアノシン、アデノシン、デオキシアデノシン、シチジン、ウリジン、イノシン、デオキシイノシンなどのヌクレオシド;オタネニンジン、アロエベラ、オトギリソウ、ゼニアオイ、サラキアレティクラタ、コンナルスコキネンシス、サピウムディスコロル、キサントピュッルムアンナメンセ、ツクバネソウ、ディモカルプスロンガン、エリトロキシロンカンボディアヌム、ディオスピュロスマラバリカ、トウチ、カレヤアルボレア、クワ、セメカルプスコキンキネンシス、カロピュッルムカラバ、ソレアグイソ、ドゥアバンガソンネラティオイデス、クラトキシロンフォルモスム、アルキデンドロントゥルギドゥム、ナウクレアオッフィキナリス、エウパトリウムオドラトゥム、ヒビスクスメスニュイ、ミルキア・セファエロカルペ、ミッレティアディプテラ、ミッレティアコンラウイ、アスコピュッルムノドスム、ブルケアヤバニカ、マンギフェラインディキア、セスバニアグランディフロラ、グリキュッリザウラレンシス、ルメクスブケパロポルス、ムルテクスコムムニス、タラクサクムオッフィキナレ、ビスクムアルブム、ガノデルマ・ルキドゥム、ピヌスデンシフロラ、ペナルススクルゼイ、オリガヌムマヨラナ、グリフォラフロンドサ、サングジーラムルスモリ、ロベリアキネンシス、トウキ、シジギウムアロマティクム、コムメリナコムムニス、サラキアレティクラタ、エウコムミアウルモイデス、アンギュロカリュクスボウティクエアヌス、アラクニオデススタンディシイ、月桂樹、ガバ、ハナバ、クリ渋皮、ピーナッツ渋皮、黒米などの植物の抽出物などが挙げられる。
【0049】
また、前記α−グルコシダーゼ活性化剤としては、アルニカ、カミツレ花、セージ、大豆、ヨモギなどの植物の抽出物や、酵母、ビフィズス菌、乳酸菌などの微生物抽出物が挙げられる。
【0050】
本発明で用いるL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩は、それ自体でターンオーバー改善作用、皮膚におけるバリア機能の維持又は亢進作用、及び皮膚におけるヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用を発揮するので、それ単独で本発明の皮膚外用組成物の有効成分として有利に利用できるけれども、さらに、本発明の皮膚外用組成物に、必要に応じて、後述する肌のターンオーバー改善作用を有する植物抽出物又は化合物を配合したときには、有効成分としてのL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩が奏する前記作用効果はもとより、それら有効成分による抗シワ作用、抗小ジワ作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用を相加効果を超えるまでに高めることができ、かつ、本発明で用いるL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩が発揮する、ターンオーバー改善作用、皮膚におけるバリア機能の維持又は亢進効果、及び皮膚におけるヒアルロン酸産生の維持又は亢進効果を妨げないので、前記植物抽出物又は化合物の併用は、本発明の実施においてとりわけ有用である。
【0051】
(肌のターンオーバー改善作用を有する植物抽出物又は化合物)
前記肌のターンオーバー改善作用を有する植物抽出物又は化合物としては、ゴマ、ジオウ、モモ、甘草、サボテン、小麦胚芽、ワイルドストロベリー、セージ、ミント、ペパーミント、ドクダミ、キャッツクロー、シソ、ビワ、ツバキ、タイソウ、アイ、アケビ、アシタバ、アスナロ、アセロラ、アルテア、アロエ、イチョウ、オウバク、オトギリソウ、オリーブ、オレンジ、カミツレ、クインスシード、グレープフルーツ、ケイヒ、月桃、ジユ、シラカバ、スターフルーツ、センブリ、ソウハクヒ、チャ、チョウジ、ニンジン、ハマメリス、バラ、ヒマラヤンラズベリー、ブッチャーブルーム、プルーン、ボタンピ、マロニエ、メマツヨイグサ、ヤグルマソウ、ユーカリ、ユキノシタ、ユズ、ヨクイニン、ラン、レモン、レンゲ草、ローズヒップ、ローズマリー、サクラ、ヒバマタ、ロウドク、キンカラン、ジャショウシ、ボルド、ヒマ、サッサフラスノキ、アンジェリカ、ズイコウロウドク、カシニュウコウジュ、カンズイ、ホウセンカ、レンギョウ、ムラサキウマゴヤシ、モツヤクジュ、クィーンズ・ディライト、ヒカゲノカズラ、トキンソウ、ジャショウ、イチジク、モクレン、ハクモクレン、シラカンバ、ウスバアカザ、スイカズラ、クチナシ、トウニン、タイソウなどの植物の抽出物、海藻、クロレラ、ローヤルゼリー、チンピ、カルニチン、ニコチン酸アミド、ピリドキシン塩酸塩、ヒアルロン酸、グリコール酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、タルトロン酸、ビタミンA類、グリチルリチン酸誘導体、アラントイン、ジクロフェナク、フェルビナク、イブプロフェン、ケトプロフェン、ロキソプロフェン及びそれらの塩などを例示でき、それらの1種又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。また、前記肌のターンオーバー改善作用を有する植物抽出物の内、ヒノキ科の植物(アスナロなど)、イチョウ科の植物(イチョウなど)、ミカン科の植物(オウバク、オレンジ、グレープフルーツ、ユズ、レモンなど)、シソ科の植物(ミント、ペパーミント、シソ、ローズマリーなど)、ドクダミ科の植物(ドクダミなど)、及びトチュウ科の植物(トチュウなど)の抽出物が好適に用いられる。その内、アスナロ抽出物、イチョウ抽出物、オウバク抽出物、オレンジ抽出物、シソ抽出物、ドクダミ抽出物、及びトチュウ茶葉抽出物は、後述する糖化反応抑制作用も持っていることから、本発明において、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩との組み合わせにおいて最も好適に用いることができる。
【0052】
前記肌のターンオーバー改善作用を有する植物抽出物又は化合物それぞれの好適な配合量としては、本発明の皮膚外用組成物、又は、これを配合した化粧水、洗顔料、美容液、乳液、若しくはクリーム中に含まれるL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上の合計量(無水物換算)の1質量部に対し、通常、0.00001質量部以上、好適には、0.0001乃至50質量部、より好適には、0.001乃至10質量部、さらに好適には、0.01乃至1質量部の範囲で配合される。前記配合量の下限を下回る場合、又は、前記配合量の上限を上回る場合、所期の効果が著しく低減するか発揮できなくなることがあるので好ましくない。
【0053】
本発明で用いるL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩は、それ自体で肌のターンオーバー改善作用、皮膚におけるバリア機能の持又は亢進作用、及び皮膚におけるヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用を発揮するので、それ単独で本発明の皮膚外用組成物の有効成分として有利に利用できるけれども、本発明の皮膚外用組成物に、必要に応じて、前記肌のターンオーバー改善作用を有する植物抽出物又は化合物はもとより、後述する糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合物を配合したときには、有効成分としてのL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩が奏する前記作用効果はもとより、それら有効成分による抗シワ作用、抗小ジワ作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用を相加効果を超えるまでに高めることができ、かつ、本発明で用いるL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩が発揮する、肌のターンオーバー改善作用、皮膚におけるバリア機能の維持又は亢進作用、及び皮膚におけるヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用を妨げないので、前記肌のターンオーバー改善作用を有する植物抽出物又は化合物の併用は、本発明の実施においてとりわけ有用である。
【0054】
(糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合物)
前記糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合物としては、アーティチョーク、アイブライト、アオミズ、アキグミ、アグリモニー、アグニ果実、アケビ、アサイ果実、アシュワガンダ、アスナロ、アセンヤクノキ、アベマキ、アマチャヅル、アニス、アメリカンマンサク、アリスチン、イカリソウ、イタドリ、イチョウ、イチヤクソウ、イチゴ、イトハユリ、イトフノリ、イヌビワ、イペ樹皮、イロハモミジ、イワトユリ、ウイキョウ、ウイッチヘーゼル、ウインターグリーン、ウコン、ウメ、ウラジロガシ、エピメジウム・ブレビコルヌム、エイジツ、エキナセア、エゾウコギ、エニシダ、エルカンプーレ、エルダー、エルバ・マテ、オウギヤシ、オウバク、オウレン、オオアザミ、オート麦、オオバタネツケバナ、オカヒジキ、オトメユリ、オニタ、オニユリ、オレガノ、オレンジ、カボチャ種子、カツアバ樹皮、カノコユリ、ガラナ、カルカデ、カンアオイ、カントウ、キキョウ、ギシギシ、クサギ、クスノハガシワ、クルマユリ、クルミ、コケモモ、コナギ、サガラメ、ザクロ、サツマイモ、サルサパリラ、サンザシ、サンショウソウ、シソ、シカクマメ、シモツケソウ、シャクヤク、ショウヨウダイオウ、シラヤマギク、シロザ、シロヨメナ、セイヨウオオバコ、セキセツソウ、ソバ、タカサゴユリ、タネツケバナ、ダビラ・ルゴサ、タモトユリ、チャデブグレ、チョウジ、チンネベリーセンナ、ツボクサ、デイジー、ディル、デビルスクロウ、ツワブキ、テッポウユリ、デビルスクロー根、テンチャ、トウニン、ドクダミ、トゲナシ、トチュウ茶葉、トマト、トルメンチラ、ナガバギシギシ、ニワトコ、ノウゼンハレン、ノコンギク、ハッカ、ハカタユリ、ハギ、ハスイモ、パッションフラワー、パッションフルーツ、パフィア根、パラミツ、ヒカンザクラ、ヒマワリ、ヒメウワバミソウ、ヒメユリ、ビラコ、ビンロウジュ、フキ、フジマメ、ブラックコホシュ、ベニバナボロギク、マタタビ、マチルス、マツ、マテバシイ、マテ茶、マドンナ・リリー、マリアアザミのソウ果、ミツバウツギ、ムベ、モズク、ヤナギ、ヤブカンゾウ、ヤマトゲバンレイシ、ヤマユリ、ヨウサイ、ヨメナ、ライチ種子、リーガル・リリー、リュウキュウチク、リュウキュウバライチゴ、リンゴ未熟果、リンデン花、ルイボス、レタス、レモン、レモングラス、レモンタイム、レモンバーベナ、レモンバーム、ローズヒップ、ローズピンクバッツ、ローズマリー、ローズレッド、ローレル、ロゼア、ロッグウッド、ワレモコウ、レンゲ草、柿葉、甘草葉、黒大豆種皮、黒米種子、月桃葉、細葉百合、西洋ヤナギ、杜仲葉、明日葉の葉などの植物の抽出物、ハナフノリ、フクロフノリ、マフノリなどの海藻の抽出物、生コーヒー豆、甘藷焼酎粕、アガリクス菌糸体などの抽出物、及びエクオール、イソフラボン、1,4−アントラキノン、1−アミノ−2−ヒドロキシメチルアントラキノン、4−アミノフェノール、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、コウジ酸、3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸、カフェイン酸、イフェンプロジル、6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸、6−ヒドロキシインドール、7−ヒドロキシ−4,6−ジメチルフタリド、α−リポ酸、4−ヒドロキシカルコン、真珠タンパク質加水分解物、アミノグアニジン、エリスロシンナトリウム、エルゴチオネイン、レスベラトロール、3,3´,5,5´−テトラヒドロキシスチルベンなどのヒドロキシスチルベン類、オキシインドール、カルノシン、サリチル酸、サルソリノール臭化水素酸塩、シナピン酸、トコフェリルニコチネート、ニコチン酸アミド、ノルジヒドログアイアレチン酸、プロアントシアニン、マンニトール、加水分解カゼイン、加水分解性タンニン、カテコール、クロロゲン酸、イソクロロゲン酸、ネオクロロゲン酸、クリプトクロロゲン酸、フェルリルカフェオイルキナ酸などのクロロゲン酸類、ロイコシアニジン、プルニン、プロシアニドール・オリゴマー、グルコシルルチンなどが挙げられる。前記成分の内、アシュワガンダ、アスナロ、アセンヤクノキ、イチョウ、ウインターグリーン、オウバク、オレンジ、カボチャ種子、カツアバ樹皮、クスノハガシワ、グルコシルルチン、コケモモ、シソ、ソバ葉、ダビラ・ルゴサ、ドクダミ、ヒメウワバミソウ、ベニバナボロギク、マタタビ、リュウキュウチク、リュウキュウバライチゴ、リンゴ未熟果、柿葉、甘草葉、月桃葉、杜仲葉の抽出物、及びエクオール、イソフラボン、イフェンプロジル、真珠タンパク質加水分解物、カテコール、カフェイン酸、及びプルニンは、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩による抗シワ作用、抗小ジワ作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用を効果的に高めることができるので、本発明においてはより好適な組み合わせとして用いることができる。また、前記糖化反応抑制作用を有する植物抽出物の内、ヒノキ科の植物(アスナロなど)、イチョウ科の植物(イチョウなど)、ミカン科の植物(オウバク、オレンジ、レモンなど)、シソ科の植物(シソ、ローズマリーなど)、ドクダミ科の植物(ドクダミなど)、及びトチュウ科の植物(トチュウなど)の抽出物が好適に用いられる。その内、アスナロ抽出物、イチョウ抽出物、オウバク抽出物、オレンジ抽出物、シソ抽出物、ドクダミ抽出物、及びトチュウ葉抽出物は、肌のターンオーバー改善作用も持っていることから、本発明において、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩との組み合わせにおいて最も好適に用いることができる。しかも、これら糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合物をL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上と併用するときには、糖化最終産物(AGEs)の生成を効果的に抑制できることから、好ましくないAGEsの皮膚組織への沈着を低減ないしは抑制できるとともに、AGEsを生成する過程で、コラーゲンの分子内及び分子間に無秩序な架橋が形成され、コラーゲンに物理的、生理的変化(変性)が引き起こされるのを低減ないしは抑制できることから、シワ、肌荒れ、くすみ、或いは、はりの低下など肌の老化を効果的に予防ないしは改善することができる。更に、糖化反応抑制作用を有する植物抽出物をL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上と併用するときには、それら植物抽出物に起因する異味、異臭がマスクされるとともに、保存安定性が格段に高まる利点が奏せられる。
【0055】
前記糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合物それぞれの好適な配合量としては、本発明の皮膚外用組成物、又は、化粧水、洗顔料、美容液、乳液、若しくはクリーム中に含まれるL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上の合計量の1質量部に対し、通常、0.0001質量部以上、好適には、0.001乃至50質量部、より好適には、0.001乃至10質量部、さらに好適には、0.01乃至1質量部の範囲で配合される。前記配合量の下限を下回る場合、又は、前記配合量の上限を上回る場合、所期の効果が著しく低減するか発揮できなくなることがあるので好ましくない。
【0056】
また、本発明の皮膚外用組成物に、前記肌のターンオーバー改善作用を有する植物抽出物又は化合物とともに、前記糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合物を、通常、略等量ずつ、組成物当たり、合計で、0.01乃至1質量%と、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上の合計量(無水物換算)で1乃至10質量%配合したときには、有効成分としてのL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩による肌のターンオーバー改善作用が高まるとともに、前記肌のターンオーバー改善作用を有する植物抽出物又は化合物と、後述する糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合物の作用が相まって、肌のターンオーバー改善作用、抗シワ作用、抗小ジワ作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用を相加効果を超えるまで著しく高めることができる。
【0057】
B.基礎化粧品
本発明の皮膚外用組成物は、基礎化粧品、メークアップ化粧品などの化粧品の分野で好適に用いることができ、とりわけ、皮膚に直接適用する化粧水、洗顔料、美容液、乳液、クリームなどの基礎化粧品に配合した場合にその優れたアンチエイジング効果が期待できる。以下、本発明の皮膚外用組成物を用いることができる代表的な基礎化粧品について説明する。
【0058】
<化粧水>
本発明の皮膚外用組成物は、上述したとおり、水性媒体を基剤とするものであり、これに、エタノール及び保湿剤をさらに配合することにより化粧水とすることができる。化粧水は、皮膚の角質層に水分や保湿成分を補給するとともに皮膚の生理作用を助けるために用いられる。化粧水としては、具体的には、清浄用化粧水、収れん性化粧水、柔軟性化粧水、多層状化粧水などが挙げられ、スキンローション、ボディローション、ハンドローション、エモリエントローションなども含まれる。
【0059】
(保湿剤)
本発明の化粧水に用いられる保湿剤としては以下のものが挙げられる。すなわち、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ポリグリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、イソプレングリコール、イソペンチルジオール、ヘキシレングリコール、トリグリセリン、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリオキシエチレン(POE)テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリオキシプロピレン(POP)ブチルエーテル、POP・POEブチルエーテル、トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル、POPグリセリンエーテル、POPグリセリンエーテルリン酸、POP・POEペンタエリスリトールエーテル、エチレングリコール・プロピレングリコール共重合体、フィタントリオール、エリスルロースなどの多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、モノオレイルグリセルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のグリコールアルキルエーテル類、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マンニトール、マルチトール、マルトトリイトール、マルトテトライトール、澱粉加水分解物の水素添加物などの糖アルコール類、スクロース、ラムノース、グルコース、フラクトース、ガラクトース、マンノース、トレオース、キシロース、アラビノース、フコース、リボース、デオキシリボース、マルトース、マルトトリオース、マルトテトラオース、トレハロース、ラクトース、ラフィノース、グルコン酸、グルクロン酸、グルコシルトレハロース、マルトシルトレハロース、マルトトリオシルトレハロース、マルトテトラオシルトレハロースなどのトレハロースの糖質誘導体、硫酸化トレハロース、デキストリン、サイクロデキストリン、国際公開第WO 02/10361号パンフレットで開示したサイクロ{→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→3)−α−D−グルコピラノシル−(1→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→3)−α−D−グルコピラノシル−(1→}の構造を有する環状四糖(シクロニゲロシルニゲロース:Cyclonigerosylnigelose)、特開平2005−95148号公報に記載したサイクロ{→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−α−D−グルコピラノシル−(1→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−α−D−グルコピラノシル−(1→}の構造を有する環状四糖(シクロマルトシルマルトース:Cyclomaltosylmaltose)、プルラン、異性化糖、キシリチルグルコシドなどの糖類、バリン、ロイシン、イソロイシン、トレオニン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、リジン、グリシン、アラニン、アスパラギン、グルタミン、セリン、システイン、シスチン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン酸ナトリウム、ヒドロキシリジン、アルギニン、オルニチン、ヒスチジン、ピロリドンカルボン酸などのアミノ酸、乳酸ナトリウム、尿酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウムなどのNMF成分(天然保湿成分)、グリコーゲン、デキストラン、ローカストビーンガム、キシログルカン、クインスシード、カラギーナン、ペクチン、マンナン、カードラン、サクシノグルカン、ガラクタン、アラビノガラクタン、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、ムコイチン硫酸、ケラト硫酸、キチン、キトサン、ヘパリン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸などのムコ多糖類やこれらムコ多糖類の加水分解物、大豆蛋白分解ペプチド、小麦蛋白分解ペプチド、加水分解小麦蛋白、カゼイン分解ペプチド、パルミトイルオリゴペプチド等のアシル化ペプチド類、シリル化ペプチド類、コンキオリン分解ペプチド、加水分解コンキオリン、シルクやコラーゲンなどの蛋白質・ペプチドやこれらの加水分解物、加水分解ヒアルロン酸、加水分解卵殻膜などの水溶性高分子物質、これらの塩類、大豆由来、卵黄由来などのレシチン、フォスファチジルグリセロール、フォスファチジルイノシトール、フォスファチジルセリン、フォスファチジルエタノールアミン、フォスファチジン酸、スフィンゴミエリンなどのリン脂質、スフィンゴ脂質、オリーブ油、ホホバ油、スクワランなどの油脂類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルシロキサンなどのシリコン類、乳酸菌・ビフィズス菌などの培養上清、ローヤルゼリーエキス、酵母抽出液、卵殻膜タンパク、牛顎下腺ムチン、ヒポタウリン、ガラクトアラビナン、ゴマリグナン配糖体、アルブミン、乳清、塩化コリン、ホスホリルコリン、胎盤抽出液、ヨクイニンエキス、ボタンエキス、海藻エキス、ゲンチアナエキス、ユキノシタエキス、シソエキス、加水分解コメヌカエキス、プルーン酵素分解物、トリメチルグリシン、N-メチル−L−セリン、ニコチン酸アミド、オウゴンエキス、チャエキス、ツボクサエキス、クワエキス、アルカリゲネス産生多糖体、ハクガイシ加水分解エキス、アセチルヒアルロン酸ナトリウム、アルテアエキス、トウキエキス、アロエエキス、イザヨイバラエキス、デオキシリボ核酸ナトリウム、メロスリアエキス、ニンジンエキス、ドクダミエキス、ウーロン茶エキス、コムギ胚芽エキス、キシロビオース混合物、モクツウエキス、オウバクエキス、オトギリソウエキス、カッコンエキス、ホエイ、サクラ葉抽出液、シャクヤクエキス、ワレモコウエキス、アセロラエキス、ヒオウギ抽出液、エーデルワイスエキス、アルモンドエキス、グルコシルヘスペリジン、イエローヒマラヤンラズベリー根エキス、セイヨウハッカエキス、ジオウエキス、メバロノラクトン、アシタバエキス、イチョウエキス、スギナエキス、加水分解黒豆エキス、タイムエキス、オウレンエキス、アデノシン一リン酸、アデノシン三リン酸二ナトリウム、dl−α−トコフェロール、DL−リンゴ酸ナトリウム、γ-アミノ-β-ヒドロキシ酪酸、アスナロ抽出液、アスパラガスエキス、アスパラサスリネアリスエキス、アボカドエキス、アンズ果汁、イガイグリコーゲン、イノシット、イブキトラノオ抽出液、イラクサエキス、ウコンエキス、ウワウルシ流エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、エチルグルコシド、オオバナサルスベリエキス、オタネニンジンエキス、オノニスエキス、オリーブ葉エキス、カキエキス、ガマエキス、カムカムエキス、カムカム種子エキス、カロットエキス、キイチゴエキス、キウイエキス、グアバエキス、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、グリコール酸、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、ケープアロエエキス、ゲンノショウコエキス、コーヒーエキス、コハク酸2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルグアニジン、コメヌカ抽出物加水分解液、コラーゲン・トリペプチド、サイシンエキス、サクシニルアテロコラーゲン、サンザシエキス、サンペンズエキス、シアノコバラミン、シーグラスエキス、シナノキエキス、ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液、シモツケソウエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、シルク抽出液、シルク末、スイカズラエキス、スターフルーツ葉エキス、ストロベリー果汁、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、センプクカエキス、センブリエキス、ソウハクヒエキス、ソルビトール発酵多糖液、ダイズエキス、タイソウエキス、ツバキエキス、デイジー抽出液、テルミナリアエキス、テンチャエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、トウモロコシエキス、トマト果汁、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、ハウチワマメエキス、バクガ根エキス、ハゴロモグサエキス、ハス種子乳酸菌発酵液、パセリエキス、ハマナスエキス、ハマメリスエキス、バラエキス、パリエタリアエキス、パンクラチウムマリチムムエキス、ヒオウギ抽出液、ビワ葉エキス、フィトグリコーゲン、ブッチャーブルームエキス、ホウセンカエキス、ポリアスパラギン酸ナトリウム液、マヨラナエキス、ユリエキス、藍水抽出液、マロニエ抽出物、エラスチン、天然型セラミド(タイプ1、2、3、4、5、6)、ヒドロキシセラミド、疑似セラミド、スフィンゴ糖脂質、セラミド及び糖セラミド含有エキス等のセラミド類、海洋深層水、アルカリ単純温泉水、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム、L−オキシプロリン、アセチルグルコサミン、タウリンなどを例示することができる。
【0060】
とりわけ、本発明の皮膚外用組成物を配合した化粧水の場合には、保湿効果に優れ、L−アスコルビン酸、その誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上と組み合わせることにより、肌荒れ改善効果をより効果的に発揮することのできる以下の保湿剤を用いるのが好ましい。すなわち、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ポリグリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トレハロース、セラミド類、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、加水分解ヒアルロン酸、酵母抽出液、ヨクイニンエキス、ボタンエキス、海藻エキス、ゲンチアナエキス、トリメチルグリシン、N-メチル−L−セリン、ニコチン酸アミド、ローヤルゼリーエキスから選ばれる1種又は2種以上を保湿剤として使用するのが望ましい。
【0061】
前記保湿剤はそれぞれ、通常、本発明の化粧水質量当たり、0.0001質量%以上、好適には、0.001乃至50質量%、より好適には、0.01乃至25質量%、さらに好適には、0.1乃至10質量%の範囲で配合される。
【0062】
また、本発明の化粧水には、その目的と機能に応じて、下記に記載の収れん剤、角質軟化剤、エモリエント(柔軟)剤及び界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上を配合することができる。
【0063】
(収れん剤)
収れん剤としては、クエン酸、タンニン酸、アセトキシプロピオン酸、イソ吉草酸、アミノ吉草酸、エトキシ酢酸、エトキシプロピオン酸、イソアミノ吉草酸、エポキシオレイン酸、エライジン酸、アミノ酪酸、エルカ酸、オキサロ酢酸、ギ酸、イコサン酸、グルクロン酸、イズロン酸、クロトン酸、クロロイソクロトン酸、イソクロトン酸、酢酸、ジヒドロリポ酸、酒石酸、エチルクロトン酸、ジフェニル酢酸、ジメトキシフタル酸、エチルヒドロキシ酪酸、スクシンアミド酸、ステアリン酸、ステアロル酸、ソルビン酸、チグリン酸、チロキシン、デカン酸、トロパ酸、乳酸、ヒドロキシイソ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ピルビン酸、ブチル酢酸、ブチルヒドロペルオキシド、ブラシジン酸、プロピオル酸、ピロピオン酸、ブロモイソ吉草酸、ブロモイソ酪酸、ブロモプロピオン酸、ヘキサン酸、ヘキセン酸、ペトロセリン酸、ヘプタデカン酸、ヘプタン酸、アレアニル酸、マレアミド酸、ミコール酸、ミリスチン酸、メタクリル酸、メチル吉草酸、メチルチオ酢酸、メチル酪酸、メバロン酸、メリシン酸、メルカプト酢酸、ヨード酢酸、ラウリン酸、リシネライジン酸、リシノール酸、リノール酸、リノレン酸、アコニット酸、オキサロコハク酸、オキソグルタル酸、アジピン酸、カルセイン、カルボキシフェニル酢酸、アセトキシコハク酸、カルボキシコメロン酸、カンホロン酸、イソカンホロン酸、グルタコン酸、グルタル酸、イソクエン酸、クロセチン、コハク酸、フタル酸、フマル酸、イソシンコメロン酸、ジエチレントリアミン五酢酸、イソフタル酸、シトラマル酸、ジニコチン酸、イタコン酸、ジブロモコハク酸、ジクロロコハク酸、エチルマロン酸、ジメチルコハク酸、シュウ酸、シンコメロン酸、ヘミメリト酸、ペラルゴン酸、ベルベロン酸、ベンゼンヘキサカルボン酸、ベンゼンペンタカルボン酸、マレイン酸、マロン酸、メサコン酸、メソ酒石酸、メソシュウ酸、メチルイソフタル酸、メチルコハク酸、メチルマロン酸、メルカプトコハク酸、メロファン酸、ペルオキシフタル酸、リンゴ酸、ルチジン酸、ロイコトリエンブロモアントラニル酸、アミノケイ皮酸、イソプロピルケイ皮酸、オキサニル酸、アレカイジン、カルボキシケイ皮酸、ケイ皮酸、ガロイル没食子酸、トラネキサム酸、ニトロケイ皮酸、ヒドロキシケイ皮酸、メトキシケイ皮酸、ヒドロキシヒドロケイ皮酸、フェニルケイ皮酸、エラグ酸、オロト酸、カンファン酸、キナ酸、ヒドロキシプロリン、エチオコラン酸、カウルモオグル酸、カルノシン、カルバゾール酢酸、キノリンカルボン酸、キノリン酸、キノリンジカルボン酸、クマリン酸、クロロフェノキシ酢酸、ケノデオキシコール酸、コラン酸、コール酸、サントニン酸、ジヒドロオルト酸、スクシニナル酸、チオフェンカルボン酸、テトラヒドロ葉酸、デヒドロコール酸、テルペニル酸、ヒドロキシピロンカルボン酸、ヒドロキシピロンジカルボン酸、ヒドロキシフェニル酢酸、ヒドロキシフェニルプロピオン酸、ビフェニルジカルボン酸、ホモゲンチシン酸、マンデル酸、ムリコール酸、メチルドーパ、メチルフェニル酢酸、メチルフランカルボン酸、メチルレッド、メフェナム酸、リセルグ酸、リトコール酸、リポ酸、レセルピン酸、レチノイン酸、レボピマル酸、グリコール酸、サルチル酸、パラフェノールスルホン酸亜鉛、アルテア、アルニカ、イブキトラノオ、イリス、ウイキョウ、オオバナサルスベリ、オレンジ、キイチゴ、グアバ、クロフサスグリ、ゲンノショウコ、サンザシ、シモツケソウ、シャクヤク、シラカバ、スイカズラ、スギナ、セイヨウキズタ、タイム、チャ、パセリ、ハマメリス、ブドウ、ヤグルマギク、レモン、レンゲソウ、ワレモコウ、キナ、サルビア、ボダイジュ、オタネニンジン、トショウ、マンネンロウ、オトギリソウ、イチョウ、メリッサ、オノニス、マロニエ、センブリ、ニンニク、カミツレ、サイム、ハッカ、イラクサ、トウガラシ、ショウガ、ホップ、西洋トチノキ、ラベンダー、ニンジン、カラシナ、ケイ、マツ、センキュウ、ニワトコ、ヤマゼリ、ハシリドコロ、ボタン、ヤマモモ、ドクダミ、コウホネ、シブガキ、トウキンセンカ、グビジンソウ、リンドウ、ハマボウフウ、ダイダイ、ユズ、ショウブ、ナツミカン、メリーロート、サンショウ、ユーカリ、ヨモギ、エンメイソウ、コメ、クララ、ショウキョウ、チョウジ、クルミの葉、オウゴン、セージ、ローズマリー、何首鳥、黄連、黄柏、黄苓、重薬、陳皮、人参、トウシン、タクシア、タンニン、樺木タールなどの植物の抽出物、プロポリス、ローヤルゼリー、コウボエキス、チューベロースポリサッカライド液、ウーロン茶、ミョウバン、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、スルホ石炭酸亜鉛、スルホ石炭酸ナトリム、アルミニウム、ジルコニウムの有機複合塩類などが挙げられる。
【0064】
前記収れん剤はそれぞれ、通常、本発明の化粧水質量当たり、0.0001質量%以上、好適には、0.001乃至50質量%、より好適には、0.01乃至25質量%、さらに好適には、0.1乃至10質量%の範囲で配合される。
【0065】
とりわけ、本発明の皮膚外用組成物を配合した化粧水の場合には、収れん効果に優れる、クエン酸、コハク酸、酒石酸、レチノイン酸、リンゴ酸などの酸剤、レチノール、塩化亜鉛、アルミニウム末、硫酸アルミニウムなどのアルミニウム化合物、ミョウバン及び変性アルコール、エタノール、アルテアエキス、アルニカエキス、イブキトラノオ抽出液、イラクサエキス、イリス根エキス、ウイキョウエキス、ウーロン茶エキス、エタノール
、オオバナサルスベリエキス、オトギリソウエキス、オレンジフラワー水、オレンジ果汁、カワラヨモギエキス、キイチゴエキス、グアバエキス、クロフサスグリ果実エキス、ゲラニオール、ゲンノショウコエキス、サンザシエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、シラカバエキス、スイカズラエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、タイムエキス、チャエキス、ドクダミエキス、パセリエキス、ハマメリスエキス、ブドウ葉エキス、マツエキス、メリッサエキス、ヤグルマギクエキス、ヨモギエキス、レモン果汁、レンゲソウエキス、ワレモコウエキスから選ばれる1種又は2種以上の収れん剤を使用するのが望ましい。
【0066】
(角質軟化剤)
角質軟化剤としては、エタノール、イソプロピルアルコール、プロパノール、ブタノール、ポリエチレングリコール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、炭酸プロピレン、ヘキシルドデカノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、トリエタノールアミン、ジイソプロピルアジペート、エチルラウリレート、ラノリン、脂肪酸ジアルキロールアミド、尿素、イオウ、レゾルシン、フィチン酸、乳酸、乳酸塩、グリコール酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。とりわけ、本発明のアンチエイジング用皮膚外用組成物を配合した化粧水の場合には、角質軟化効果に優れる、尿素、イオウ、エタノール、乳酸、グリコール酸、サリチル酸、硫酸ナトリウムなどから選ばれる1種又は2種以上を使用するのが望ましい。
【0067】
(エモリエント剤)
エモリエント(柔軟)剤としては、主として皮脂に近い油性成分が望ましく、油性成分としては、例えば、アサ種子油、アストロカリウムムルムル脂、アブラナ種子油、アフリカマンゴノキ核脂、アマナズナ種子油、アルガニアスピノサ核油、アンズ核油、ウミクロウメモドキ油、エチウムプランタギネウム種子油、エミュー油、オレンジラフィー油、カノラ油、カヤ種子油、ガルシニアインディカ種子油、キャラウェー種子油、キョウニン油、ククイナッツ油、クランベアビニシカ種子油、クランベリー種子油、クルミ種子油、クロフサスグリ種子油、コケモモ種子油、コメ胚芽油、ゴヨウマツ種子油、サザンカ油、サラソウジュ種子脂、酸化コーン油、シア脂油、ショレアステノプテラ脂、シロバナルーピン種子油、水添アボガド油、水添オリーブ油、水添牛脂、水添ダイズ油、水添ナタネ種子油、水添乳脂、水添パーム核油、水添パーム油、水添ヒマシ油、水添ホホバ油、水添野菜油、水添ヤシ油、スクレロカリアビレア油、ダチョウ油、チャボトケイソウ種子油、チャ実油、ツバキ油、ツルコケモモ種子油、テオブロマグランジフロルム種子脂、豚脂、乳脂、ハトムギ油、ババス油、ピーナッツ油、ピスタシオ種子油、ヒポファエラムノイデス油、ヒマワリ種子油、ビルベリー種子油、ブドウ種子油、部分水添エゴマ油、部分水添馬油、プルーン種子油、ブロッコリー種子油、ヘチマ種子油、ペポカボチャ種子油、トマトコッカスプルビアリス油、ホロムイイチゴ種子油、マツ種子油、マンゴー種子脂、マンゴー種子油、ミンク油、メリアアザジラクタ種子油、モモ核油、野菜油、ユチャ油、ヨーロッパキイチゴ種子油、リンゴ種子油、ルリジサ種子油、ローズヒップ油、ワサビノキ種子油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、オリーブ油、アルモンド油、カカオ油、椿油、ヤシ油、パーム油、木ロウ、ホホバ油、グレープシード油、アボガド油、サフラワー油、ゴマ油、茶油、月見草油、小麦胚芽油、ヘーゼルナッツ油、メドウフォーム油、パーシック油、ハッカ油、ティートリー油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、アマニ油、綿実油、大豆油、落花生油、米ぬか油、カカオ脂、シア脂、ウイキョウ油、エゴマ油、カミツレ油、カロット油、キューカンバー油、卵黄油、牛脂、馬脂、魚油、タートル油、オレンジラフィー油などの植物油脂類又は動物油脂類、ウルシ果皮ロウ、オオバナソケイ花ロウ、オレンジ果皮ロウ、オレンジ花ロウ、加水分解ホホバエステル、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、クチベニスイセン花ロウ、コメヌカロウ、シロヤマモモ果実ロウ、スイートアカシア花ロウ、チューベロース花ロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、オレンジラッフィーオイル、ラノリン、ライスワックス、モンタンワックス、オゾケライトなどのロウ類、イソエイコサン、イソドデカン、イソヘキサデカン、ジエチルヘキシルシクロヘキサン、ペンタヒドロスクワレン、ミネラルオイル、流動パラフィン、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ポリブテン、スクワラン、スクワレン、マイクロクリスタリンワックス、セレシンワックス、パラフィンワックス、ワセリン、オゾケライト、α−オレフィンオリゴマー、テトラデセンなどの炭化水素類、異性化リノール酸、牛脂脂肪酸、脂肪酸(C14−28)、脂肪酸(C20−40)、水添ヤシ脂肪酸、パーム核脂肪酸、10−ヒドロキシデカン酸、分岐脂肪酸(C14−28)、分岐脂肪酸(C12−31)、ベへン酸、カプリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、ラノリン脂肪酸、リノール酸、リノレン酸、ラウリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、1,2−ヒドロキシステアリン酸、パルミトオレイン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、イソヘキサデカン酸、アンテイソヘンイコサン酸、イソノナン酸、2−エチルヘキサン酸、などの天然及び合成脂肪酸類並びにそれらの塩類、(C12−16)アルコール、(C14−22)アルコール、(C20−22)アルコール、(C20−40)アルコール、(C30−50)アルコール、アブラナ種子ステロール、イソセチルアルコール、イソプロパノール、カプリリルグリコール、コメヌカステロール、水添ナタネ油アルコール、セタノール、ステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、ラウリルアルコール、カプリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、ホホバアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール、イソステアリルアルコール、セチルアルコール、コレステロール、フィトステロール、ラノリンアルコール、水添ラノリンアルコール、パルミチルアルコール、2−デシルテトラデシノールなどの天然及び合成高級アルコール類、(C12−15)パレス−9カルボン酸イソプロピル、ピロリドンカルボン酸オクチルドデシル、ピロリドンカルボン酸メンチル、ピロリドンカルボン酸ラウリル、PEG−2イソデセス−7カルボン酸セチル、アジピン酸ジPPG−3ミリスチル、アジピン酸ジPPG−2ミレス−10、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジヘプチルウンデシル、アボガド脂肪酸エチル、アボガド油脂肪酸ブチル、安息香酸メチルグルセス−20、イソステアリン酸エチル、(イソステアリン酸/コハク酸)ヒマシ油、イソステアリン酸水添ヒマシ油、イソステアリン酸バチル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、(イソステアリン酸/ミツロウ/コハク酸)ヒマシ油、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸オクチル、イソノナン酸セテアリル、イソ酪酸酢酸スクロース、エイコセン酸カプリリル、エチルヘキサン酸ブチルエチルプロパンジオール、エルカ酸オクチルドデシル、エルカ酸オレイル、オクタン酸アルキル(C14,16,18)、(オクタン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリル、オクタン酸セチル、オクタン酸セテアリル、オクタン酸ヘキシルデシル、オリーブ脂肪酸エチル、オレイン酸オレイル、(カプリル/カプリン酸)グリセリズ、(カプリル/カプリン/ヤシ脂肪酸)グリセリル、(カプリル酸/カプリン酸/コハク酸)トリグリセリル、カプリン酸セチル、クエン酸トリイソステアリル、クエン酸トリイソオクチルドデシル、(クエン酸/乳酸/リノール酸/オレイン酸)グリセリル、コハク酸イソステアリルジグリセリル、コハク酸ジエトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コメヌカ油脂肪酸フィトステリル、酢酸セチル、酢酸ファルネシル、酢酸ラノリンアルコール、酢酸リナリル、ジイソステアリン酸プロピレングリコール、ジイソステアリン酸ダイマージリノレイル、ジイソステアリン酸ネオペンチルグリコール、ジエチルヘキサネン酸ネオペンチルグリコール、ジオレイン酸PEG−18ヒマシ油、ジ(カプリル・カプリン酸)ブチレングリコール、ジカプリン酸イソソルバイド、ジ(カプリル酸・カプリン酸)ポリエチレングリコール、ジステアリルクエン酸ジココイルペンタエリスリチル、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸PG−20メチルグルコース、ジステアリン酸ペンタエリスリチル、ジネオペンタン酸ジエチルペンタンジオール、ジネオペンタン酸メチルペンタンジオール、ジノナン酸ポリエチレングリコール、脂肪酸(C10−30)(コレステリル/ラノステリル)、脂肪酸(C12−18)セチル、ジラウリン酸グリコール、ジリノール酸ジイソプロピル、水添ロジン酸ペンタエリスリチル、水添ロジン酸メチル、(水添ロジン/ジイソステアリン酸)グリセリル、ステアリン酸エチルヘキシル、ステアロイルオキシステアリン酸イソセチル、ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル、セバシン酸ジブチルオクチル、ダイマージリノール酸オクチルドデシル/PPG−3ミリスチルエーテル、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトフィトリル)、ダイマージリノール酸ジセテアリル、ダイマージリノール酸水添ヒマシ油、ダイマージリノール酸ステアリル/PPG−3ミリスチルエーテル、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビス(ベヘニル/イソステアリル/フィトフィトステリル)、ダイマージリノール酸(フィトフィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノレイル水添ロジン縮合物、炭酸ジアルキル(C14,15)、炭酸ジエチルヘキシル、炭酸ジカプリリル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、ドデカ(カプリル酸/カプリン酸)ポリグリセリル−10、ドデカン二酸ジイソセチル、ドデカン二酸ジオクチルドデシル、トリイソステアリン、トリエチルヘキサン酸エリスリチル、トリエチルヘキサン酸ジトリメチロールプロパン、トリオクタノイン、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、トリカプリリン、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ステアリン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル、トリ脂肪酸(C8−12)グリセリド、トリステアリン、トリパルミチン、トリパルミトレイン、トリヒドロキシステアリン、トリベヘニン、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、トリミリスチン、乳酸アルキル(C12−15)、乳酸エチル、乳酸オクチルドデシル、乳酸ブチル、乳酸メンチル、ネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸ミリスチル、ノナン酸オクチル、ノナン酸コレステリル、パルミチン酸エチルヘキシル、パルミチン酸セチル、ビスジグリセリルポリアシルアジペート−1、ビスジグリセリルポリアシルアジペート−2、(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、ヒドロキシステアリン酸水添ヒマシ油、(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、ヒドロキシステアリン酸フィトステリル、ヒマシ脂肪酸PPG−5.5、ヒマシ脂肪酸メチル、プロピオン酸ミリスチル、分岐脂肪酸(C12−31)コレステリル、ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、ヘプタン酸ステアリル、(ベへン酸/エイコサン二酸)グリセリル、ホホバエステル、ホホバ脂肪酸イソプロピル、マカデミアナッツ脂肪酸エチル、マカデミアナッツ脂肪酸コレステリル、マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル、マレイン酸ジオクチル、マロン酸ジエチルヘキシルシリンギリデン、ミリストイルメチルアミノプロピオン酸ヘキシルデシル、メチルクロトン酸シトロネリル、メドウフォームエストリド、メドウフォーム油脂肪酸オクチルドデシル、(ヤシ油脂肪酸/クエン酸/乳酸)グリセリル、ヤシ油脂肪酸デシル、酪酸コレステリル、酪酸ジヒドロコレステリル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル、ラノリン脂肪酸コレステリル、リシノレイン酸オクチルドデシル、リンゴ酸ジエチルヘキシル、リン酸トリオレイル、リン酸トリセチル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、2−エチルヘキサン酸セチル、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、セバシン酸ジエチル、ジピン酸ジイソプロピル、ネオペンタン酸イソアラキル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、カプリル酸セチル、ラウリン酸デシル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、トリミリスチン酸グリセリン、ステアリン酸ステアリル、オレ
イン酸デシル、リシノレイン酸セチル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、パルミチン酸イソセチル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸オクチルドデシル、リノール酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セトステアリル、2−エチルヘキサン酸ステアリル、イソステアリン酸ヘキシル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリカプリル酸グリセリル、トリウンデシル酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、オクタン酸イソステアリル、ネオデカン酸ヘキシルデシル、ネオデカン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸オクチルデシル、ポリグリセリンオレイン酸エステル、ポリグリセリンイソステアリン酸エステル、炭酸ジプロピル、炭酸ジアルキル(C12−18)、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリイソアラキル、クエン酸トリイソオクチル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、乳酸オクチルデシル、乳酸ラノリン、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリオクチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジオクチル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、イソステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、12−ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソセチル、12−ステアロイルヒドロキシステアリン酸ステアリル、12−ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソステアリル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラノリン脂肪酸イソプロピルなどのエステル類、液状ラノリン、還元ラノリン、吸着精製ラノリン、酢酸ラノリン、酢酸液状ラノリン、ヒドロキシラノリン、ポリオキシエチレンラノリン、硬質ラノリン脂肪酸、酢酸(セチル・ラノリル)エステル等のラノリン類、レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴミエリン等のスフィンゴリン脂質、ホスファチジン酸、リゾレシチン等のリン脂質類、水素添加大豆リン脂質、部分水素添加大豆リン脂質、水素添加卵黄リン脂質、部分水素添加卵黄リン脂質等のリン脂質誘導体類、ジヒドロコレステロール、ラノステロール、ジヒドロラノステロール、コール酸等のステロール類、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ステアロキシシリコーン、デカメチルシクロペンタシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンなどのシリコーン系油剤、サポゲニン類、サポニン類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタンなどのフッ素系油剤などを例示することができる。
【0068】
とりわけ、本発明の皮膚外用組成物を配合した化粧水の場合には、エモリエント効果に優れ、化粧品分野で汎用されている、セタノール、ラウリルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール、水添ラノリンアルコール、ヘキシルデカノール及びオクチルドデカノール、スクワラン、植物性スクワラン、2−エチルヘキサン酸セチル、α−オレフィンオリゴマー、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸セテアリル、オレイン酸エチル、オレイン酸オレイル、パルミチン酸エチルヘキシル、カプリリルグリコール、水素添加大豆リン脂質から選ばれる1種又は2種以上のエモリエント剤を組み合わせて使用するのが望ましい。
【0069】
(界面活性剤)
界面活性剤としては、モノラウリン酸ソルビタン、ヤシ油脂肪酸ソルビタン、ジステアリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、ソルビタン脂肪酸エステル、モノパルミチン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキセチレンソルビタン、モノステアリン酸エチレングリコール、ジステアリン酸エチレングリコール、ジステアリン酸ジエチレングリコール、エチレングリコール脂肪酸エステル、モノステアリン酸グリセリド、ジステアリン酸グリセリル、イソステアリン酸グリセリル、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、イソステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、モノステアリン酸プロピレングリコール、自己乳化型ステアリン酸プロピレングリコール、リシノレイン酸グリセリル、リシノレイン酸プロピレングリコール、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ジオレイン酸プロピレングリコール、ラウリン酸プロピレングリコール、リノール酸グリセリル、ジイソパルミチン酸グリセリル、セスキオレイン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、ジ2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、ピログルタミン酸オレイン酸グリセリル、デカオレイン酸デカグリセリル、ジペンタエリスリット脂肪酸エステル、ステアリン酸リンゴ酸グリセリル、ラウリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキル(12−14)エーテル(7E.O.)、ポリオキシエチレンアルキル(12−14)エーテル(12E.O.)ポリオキシエチレンアルキルエーテル(20E.O.)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンセトステアリルエーテル、ポリオキシエチルステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル(12,13)エーテル(10E.O.)、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンセチルステアリルジエーテル、セスキステアリン酸ポリオキシエチチレンメチルグルコシド、カルボキシル化ポリオキシエチレントレデシルエーテル、オクタン酸ポリエチレングリコール(4)ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(14E.O.)混合物、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレン(5)ラノリンアルコール、ポリオキシエチレン(10)ラノリンアルコール、ポリオキシエチレン(15)ラノリンアルコール、ポリオキシエチレン(20)ラノリンアルコール、ポリオキシエチレン(25)ラノリンアルコール、ポリオキシエチレン(40)ラノリンアルコール、ポリオキシエチレン(アルキロール・ラノリンアルコール)エーテル(16E.O.)、酢酸ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレン・還元ラノリン、ポリオキシエチレンソルビトールラノリン(40E.O.)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン還元ラノリン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラノリン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン液状ラノリン、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンジノニルフェニルエーテル、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、パルミン酸ポリエチレングリコール、ジパルミチン酸ポリエチレングリコール、ジパルミチン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコール150、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、トリステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール300、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール600、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール1000、モノオレイン酸ポリプロピレングリコール(36)、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン(20E.O.)、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20O.E.)、オレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(40E.O.)、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(6E.O.)、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(6E.O.)、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(6E.O.)、ヘキサステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット、イソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット(3E.O.)、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、ポリオキシエチレンソルビットミツロウ、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(15)ブチルエーテル、ポリオキシエチレン(35)ポリオキシプロピレン(28)ブチルエーテル、ポリオキシエチレン(36)ポリオキシプロピレン(36)ブチルエーテル、ポリオキシエチレン(37)ポリオキシプロピレン(38)ブチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンオリゴサクシネート(3E.O.)(20P.O.)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンヘキシレングリコールエーテル(300E.O.)(75P.O.)、トリ(ポリオキシエチレンイソステアリン酸)トリメチロールプロパン(3E.O.)、ポリオキシエチレンオレイン酸グリセリル、ポリオキシエチレン(10)ポリオキシプロピレングリコール(30)、ポリオキシエチレン(16)ポリオキシプロピレングリコール(30)、ポリオキシエチレン(25)ポリオキシプロピレングリコール(30)、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレングリコール(30)、ポリオキシエチレン(30)ポリオキシプロピレングリコール(35)、ポリオキシエチレン(200)ポリオキシプロピレングリコール(40)、ポリオキシエチレン(200)ポリオキシプロピレングリコール(70)、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレングリコール(15)ブチルエーテル、ポリオキシエチレン(6)ポリオキシプロピレングリコール(30)、ポリオキシエチレン(1)ポリオキシプロピレン(4)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(1)ポリオキシプロピレン(8)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(4)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(8)セチルエーテル、ポリオキシプロピレン(9)ジグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンステアリルエーテル、エチレンジアミンテトラポリオキシエチレンポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレン(6E.O.)カプリル/カプリン酸グリセリン、ラウリン酸ポリオキシエチレングリセリル、ヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレングリセリル、ポリオキシエチレンジエタノールアミンラウリン酸エステル(4E.O.)、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ラウロイルグルタミン酸ジポリオキシエチレンステアリルエーテルジエステル、ラウロイルグルタミン酸ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテルジエステル、ピログルタミン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、ピログルタミン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、カプリン酸ジエタノールアミド、ウンデシレン酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:2型)、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸エタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミド、ラウリン酸ミリスチン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ミリスチン酸トリエタノールアミン、ミリスチン酸ジエタノールアミド、パルミチン酸エタノールアミド、ステアリン酸モノエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、イソステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド、リノール酸ジエタノールアミド、牛脂脂肪酸モノエタノールアミド、牛脂脂肪酸ジエタノールアミド、硬化牛脂脂肪酸ジエタノールアミド、ラノリン脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸アミド(5E.O.)、ポリオキシエチレン(2)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレン(5)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレン(10)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレン牛脂アルキルジエタノールアミン(2E.O.)、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド、ヤシ油脂アルキルジメチルアミンオキシド液、ステアリルジメチルアミンオキシド、オレイルジメチルアミンオキシド、ジヒドロキシエチルラウリルアミンオキシド液、ロジン酸ペンタエリスリット、オレイン酸ヘキサグリセリル、セスキステアリン酸メチルグルコシド、ポリエチレングリコールモノオレート、ポリエチレングリコールアルキレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリグリコールジエーテル、ラウロイルジエタノールアマイド、脂肪酸イソプロパノールアマイド、マルチトールヒドロキシ脂肪酸エーテル、アルキル化多糖、アルキルグルコシド、モノミリスチン酸トレハロース、モノイソステアリン酸トレハロース、モノウンデシレン酸トレハロースなどのトレハロースモノ脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンジオレイン酸メチルグルコシド(120E.O.)、ショ糖脂肪酸エステル、ヤシ油脂肪酸グリセリルなどのシュガーエステル、親油型グリセリンモノステアレート、自己乳化型グリセリンモノステアレート、ポリグリセリンモノステアレート、ポリグリセリンアルキレート、ソルビタンモノオレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレン化ステロール、ポリオキシエチレン化ラノリン、ポリオキシエチレン化蜜ロウ、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビット脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEアルキルエーテル、POE脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油、POEヒマシ油、POE・POP共重合体、POE・POPアルキルエーテル、ポリエーテル変性シリコーンラウリン酸アルカノールアミド、アルキルアミンオキシド、水素添加大豆リン脂質、カプリリルグルコシド、クエン酸脂肪酸グリセリル、クエン酸ステアリン酸グリセリル、コーン油PEG−8エステルズ、コカミドDEA、コカミドMEA、コカミドMIPA、酢酸ステアリン酸スクロース、水添パーム核油脂肪酸グリセリズ、水添パーム油脂肪酸PEG−200グリセリル、水添パーム油脂肪酸グリセリズ、セスキイソステアリン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ポリグリセリル−2、セスキカプリル酸ポリグリセリル−2、セスキステアリン酸PEG−20メチルグ
ルコースなどの非イオン界面活性剤、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、イソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸トリエタノールアミン、パルミチン酸カリウム、セチル硫酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、ラウリルリン酸2ナトリウム、パルミチン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルリン酸ナトリウム、N−アシルグルタミン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、ラウリン酸亜鉛、ラウリン酸トリエタノールアミン、ラウリル酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル、ロート油、リニアドデシルベンゼン硫酸、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油マレイン酸、アシルメチルタウリン、脂肪酸セッケン、α−アシルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、POEアルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルリン酸塩、POEアルキルリン酸塩、アルキルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタウリン塩、N−アシルアミノ酸塩、POEアルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルスルホ酢酸ナトリウム、アシルイセチオン酸塩、アシル化加水分解コラーゲンペプチド塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、石けん用素地、カリ石けん、ウンデシレン酸亜鉛、カリウム含有石けん用素地、ヤシ油脂肪酸カリウム、硫酸化ヒマシ油、ミリスチン酸ナトリウム、ミリスチン酸カリウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、N−アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸・硬化牛脂脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、ステアロイル−L−グルタミン酸二ナトリウム、N−硬化牛脂脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸、N−ラウロイル−L−リジン、ラウロイル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、L−アルギニンエチル・DL−ピロリドンカルボン酸塩、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエチル・DL−ピロリドンカルボン酸塩、ヤシ油脂肪酸サルコシン、ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシントリエタノールアミン、ラウロイルサルコシン、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシントリエタノールアミン、カルボキシル化ポリオキシエチレントリデシルエーテルナトリウム塩(3E.O.)、β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸液、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンカリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルアラニンナトリウム液、ヤシ油脂肪酸トリエタノールアミン液、ラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム液、ラウリル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムジナトリウムドデカノイルサルコシン、ヤシ油アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシイミダゾリニウムベタインナトリウム、ヤシ油アルキル−N−カルボキシエトキシエチル−N−カルボキシエチルイミダゾリニウムジナトリウムヒドロキシド、ヤシ油アルキル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムジナトリウムヒドロキシド、ヤシ油アルキル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムジナトリウムラウリル硫酸、ミリストイルメチル−β−アラニンナトリウム液、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、アルカンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸アンモニウム、オクチルフェノキシジエトキシエチルスルホン酸ナトリウム、ヤシ油アルキル硫酸マグネシウム・トリエタノールアミン、ミリスチル硫酸ナトリウム、セトステアリル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム(2E.O.)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アンモニウム(3E.O.)液、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ジエタノールアミン(3E.O.)液、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン(3E.O.)液、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(3E.O.)液、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(5)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミドリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル(12−14)エーテルリン酸(2E.O.),(8E.O.),(10E.O)、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ジエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテルリン酸、ポリオキシプロピレングリセリルエーテルリン酸、ポリオキシプロピレンブチルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ヤシ油脂肪酸エチルエステルスルホン酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、オクチルフェノキシジエトキシエチルスルフォン酸ナトリウム、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、オレイン酸アミドスルホコハク酸二ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル(C12−15)エーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキル(C12−14)スルホコハク酸二ナトリウム(7E.O.)、スルホコハク酸ポリオキシエチレンラウロイルエタノールアミド二ナトリウム(5E.O.)、イソステアロイル乳酸ナトリウム、ウンデシレノイル加水分解コラーゲンナトリウム、ウンデシレノイル加水分解コラーゲンカリウム、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ラウリン酸加水分解コラーゲンナトリウム、ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲンナトリウム、ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲンカリウム、ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲンカリウム液、ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲントリエタノールアミン、イソステアロイル加水分解コラーゲン、イソステアロイル加水分解シルク、イソステアロイル加水分解コラーゲンアミノメチルプロパンジオール塩、エチレンジアミン−N,N,N´,N´−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)ジオレイン酸塩、ドデカノイルサルコシン、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム液(30%)、オレオイルサルコシン、ミリストイル−β−アラニンナトリウム液、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、アルキル(C12,13,16)硫酸アンモニウム、アルキル(C11,13,15)硫酸トリエタノールアミン(1)、アルキル(C11,13,15)硫酸トリエタノールアミン(2)、アルキル(C12−15)硫酸トリエタノールアミン、アルキル(C12−14)硫酸トリエタノールアミン、アルキル(12,13)硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン(3E.O.)液、(C11−15)パレス−3硫酸ナトリウム、(C12,13)パレス−3硫酸ナトリウム、(C12−15)パレス−3硫酸ナトリウム、(C12,13)パレス−3硫酸TEA、(C12,13)パレス−3硫酸(TEA/Na)、PEG−3ヤシ脂肪酸アミドMEA硫酸Na、PEG−5ヤシ脂肪酸アミドMEAリン酸、PEG−5ラウリルクエン酸スルホコハク酸2Na、PEG−5セテス−10リン酸、PEG−25ブチルリン酸、アルキル(C14−18)スルホン酸ナトリウム、アルキル(C20−22)リン酸、イソラウレス−4リン酸、ウンデシレノイルグリシン、オリーブ脂肪酸カリウム、オレイルサルコシン、オレイルメチルタウリンナトリウム、オレス−3リン酸、オレス−4リン酸、オレス−5リン酸、オレス−10リン酸、オレス−20リン酸、オレス−7リン酸ナトリウム、オレス−8リン酸ナトリウム、オレフィン(C14−16)スルホン酸ナトリウム、カプリロイルグリシン、ココイルアミノ酸ナトリウム、ココイルアラニントリエタノールアミン、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸アンモニウム、ココイルグリシンカリウム、ココイルグリシンナトリウム、ココイルグルタミントリエタノールアミン、ココイルグルタミン酸、ココイルグルタミン酸2ナトリウム、ココイルグルタミン酸カリウムなどのココイルグルタミン酸塩類、ココイルサルコシン、ココイルサルコシンナトリウム、ココイルサルコシントリエタノールアミン、ココイルタウリンナトリウム、ココイルメチルアラニン、ココイルメチルアラニンナトリウム、ココイルメチルタウリン、ココイルメチルタウリンカリウム、ココイルメチルタウリンマグネシウム、ココイルメチルタウリンナトリウム、ココイルリンゴアミノ酸ナトリウム、コセス硫酸ナトリウム、ジ(C11−15)パレス−2リン酸、ジ(C12−15)パレス−4リン酸、ジ(C12−15)パレス−8リン酸、ジ(C12−15)パレス−10リン酸、ジオレイルリン酸、ジオレス−8リン酸ナトリウム、ジオレス−8リン酸ナトリウム、ジココイルエチレンジアミンPEG−15硫酸ナトリウム、ジラウレス−10リン酸ナトリウム、ステアレス−2リン酸、ステアレス−3リン酸、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、スルホコハク酸ウンデシレナミドMEA−2Na、スルホコハク酸ラウラミドMEA−2Na、スルホコハク酸ラウレス2ナトリウム、セチルリン酸DEA、セチルリン酸カリウム、セテアリル硫酸ナトリウム、セテス−10リン酸、セテス−20リン酸、トリセテアレス−4リン酸、トリセデス−4カルボン酸、トリセデス−8カルボン酸、トリセデス−4カルボン酸ナトリウム、トリセデス−7カルボン酸ナトリウム、トリセデス−3酢酸ナトリウム、トリセデス−7リン酸カリウム、トリラウレス−4リン酸、乳酸オレイル、パーム脂肪酸グルタミン酸ナトリウム、パルミトイルグルタミン酸マグネシウム、パルミトイルサルコシンナトリウム、パルミトイルプロリン、パルミトイルプロリンナトリウム、パルミトイルメチルタウリンナトリウム、ミリストイルグルタミン酸カリウム、ミリストイルグルタミン酸ナトリウム、ミリストイルサルコシンナトリウム、ミリストイルメチルタウリンナトリウム、ヤシ脂肪酸カリウム、ヤシ脂肪酸トリエタノールアミン、ヤシ脂肪酸アルギニン、ラウラミノジ酢酸ナトリウム、ラウリルグリコール酢酸ナトリウム、ラウレス−5カルボン酸、ラウレス−6カルボン酸、ラウレス−11カルボン酸、ラウレス−5カルボン酸ナトリウム、ラウレス−6カルボン酸ナトリウム、ラウレス−11カルボン酸ナトリウム、ラウレス−5酢酸、ラウレス−6酢酸、ラウレス−4,5酢酸カリウム、ラウレス−3酢酸ナトリウム、ラウレス−4酢酸ナトリウム、ラ
ウレス−5酢酸ナトリウム、ラウレス−6酢酸ナトリウム、ラウレス−11酢酸ナトリウム、ラウレス硫酸MIPA、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウレス−2硫酸アンモニウム、ラウレス−3硫酸アンモニウム、ラウレス−1リン酸、ラウレス−2リン酸、ラウレス−4リン酸、ラウロイルアスパラギン酸ナトリウム、ラウロイルカラスムギアミノ酸ナトリウム、ラウロイル乳酸ナトリウム、ラウロイルメチルアラニンカリウム、ラウロイルメチルアラニントリエタノールアミン、リン酸ジセチル、リン酸セチルなどのアニオン界面活性剤、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ミリスチルジメチルベンジルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルピリジニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンザルコニウム液、ラウリルアミンオキサイド、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ジメチルステアリルアンモニウム処理ヘクトライト、塩化ベンジルジメチルステアリルアンモニウム処理ヘクトライト、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム処理ベントナイト、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化トリ(ポリオキシエチレン)ステアリルアンモニウム(5E.O.)、塩化ジ(ポリオキシエチレン)オレイルメチルアンモニウム(2E.O.)、塩化ステアロイルコラミノホルミルメチルピリジニウム、塩化ポリオキシプロピレンメチルジエチルアンモニウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン液、臭化アルキルイソキノリニウム液、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、ポリエチレングリコール・エピクルルヒドリン・ヤシ油アルキルアミン・ジプロピレントリアミン縮合物、ポリエチレングリコール・エピクロロヒドリン・牛脂アルキルアミンジプロピレントリアミン縮合物、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム(1),(2)、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニン酸アミドプロピルジメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラノリン誘導体第四級アンモニウム塩、PEG−5オレアミン、PEG−2オレアンモニウムクロリド、PEG−2コカミン、PEG−3コカミン、PEG−5コカミン、PEG−10コカミン、PEG−15コカミン、PEG−2ジメドウフォームアミドエチルモニウムメトサルフェート、アルキル(C12,14)オキシヒドロキシプロピルアルギニン塩酸塩、アルキル(C16,18)トリモニウムクロリド、イソアルキル(C10−40)アミドプロピルエチルジモニウムエトサルフェート、イソステアリルエチルイミダゾリニウムエトサルフェート、カエサルピニアスピノサヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、クオタニウム−33、クオタニウム−91、コカミドプロピルPGジモニウムクロリドン酸、コカミドプロピルベタインアミドMEAクロリド、ココイルアルギニンエチルPCA、ココトリモニウムメト硫酸、コロハヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、酢酸(ミリスタミド/パルミタミド)ブチルグアニジン、ジアルキル(C12−18)ジモニウムクロリド、ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、ジココジモニウムクロリド、ジステアリルジモニウムクロリド、ジステアロイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、ジセチルジモニウムクロリド、ジパルミトイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、ジヒドロキシプロピルPEG−5リノールアンモニウムクロリド、ジメチルPABAアミドプロピルラウルジモニウムトシル酸、ジメチルステアラミン、ステアラミドエチルジエチルアミン、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアラルコニウムクロリド、ステアリルトリモニウムサッカリン、ステアルトリモニウムクロリド、ステアルトリモニウムブロミド、ステアロキシプロピルトリモニウムクロリド、セタルコニウムクロリド、セチルピリジニウムクロリド、セトリモニウムクロリド、セトリモニウムブロミド、セトリモニウムメトサルフェート、ソイトリモニウムクロリド、パルミタミドプロピルトリモニウムクロリド、パンテニルヒドロキシプロピルステアルジモニウムクロリド、ヒドロキシエチルセチルジモニウムリン酸、ヒドロキシプロピルトリモニウムハニー、ヒドロキシプロピルビスヒドロキシエチルジモニウムクロリド、ベヘナミドプロピルジメチルアミン、ベヘナミドプロピルジメチルアミン、ベへントリモニウムクロリド、ベへントリモニウムメトサルフェート、ポロキサミン701、ポロキサミン702、ポロキサミン704、マロン酸ビスヒドロキシエチルセチルアミド、ヤシ油アルキルPGジモニウムクロリドリン酸ナトリウム、ラウリルトリモニウムクロリド、ラウリルピリジニウムクロリド、リノールアミドプロピルPGジモニウムクロリドリン酸などのカチオン界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ウンデシル−N−ヒドロキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリウムベタイン、ヤシ油アルキルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ステアリルジヒドロキシエチルベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ビス(ステアリル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリン)クロル酢酸錯体、ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲン、オレオイル加水分解コラーゲン、加水分解コラーゲンヘキサデシル、ラウリン酸アミドプロピルベタイン液、ミリストイル加水分解コラーゲン液、塩酸アルキルアミノエチルグリシン液、レシチンなどのカルボキシベタイン型、アミドベタイン型、スルホベタイン型、ヒドロキシスルホベタイン型、アミドスルホベタイン型、ホスホベタイン型、アミノカルボン酸塩型、イミダゾリン誘導体型、アミドアミン型、PEG−3ラウラミンオキシド、オレアミンオキシド、オレイルベタイン、(カプリル/カプラミド)プロピルベタイン、ココアミンオキシド、ココアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホジ酢酸ナトリウム、ココアンホジ酢酸2ナトリウム、ココアンホプロピオン酸ナトリウム、ジヒドロキシエチルラウラミンオキシド、ステアラミンオキシド、ステアリルベタイン、パーム核脂肪酸アミドエチルヒドロキシエチルアミノプロピオン酸ナトリウム、パーム核脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヒドロキシアルキル(C12,14)ヒドロキシエチルアラニン、ヘプタデシルヒドロキシエチルカルボキシラートメチルイミダゾリニウムクロリド/ヘプタデシルビスヒドロキシエチルイミダゾリニウム、ミリスタミドプロピルベタイン、ミリスタミンオキシド、ミリスチルベタイン、ラウラミドプロピルアミンオキシド、ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ラウラミノプロピオン酸ナトリウム、ラウラミンオキシド、ラウリミノジプロピオン酸ナトリウム、ラウリルヒドロキシスルタイン、ラウリルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ラウロイルリシンなどの両性界面活性剤、エスシン、サーファクチンナトリウム、サポニン、水酸化レシチン、水添リゾレシチン、水添レシチン、セファリン、ホスファチジルセリン、リゾレシチン、リン脂質、レシチン、水溶性コラーゲンなどを例示することができる。これら界面活性剤の内、非イオン界面活性剤が好ましく、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤はより好ましい。
【0070】
とりわけ、本発明の、L−アスコルビン酸、その誘導体、及びそれらの塩を1種又は2種以上含む皮膚外用組成物を配合した化粧水の場合には、化粧品の経時的な濁り、沈殿を抑制する効果が高く、化粧品分野で汎用されている下記の界面活性剤を使用するのが好ましい。すなわち、L−アルギニンエチル・DL−ピロリドンカルボン酸塩、ピログルタミン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ヤシ油脂肪酸ソルビタン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンソセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン水添ヒマシ油、イソステアリン酸ソルビタン、イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリン脂肪酸エステル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイルグルタミン酸ナトリウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、セスキイソステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンアルキル(C12−15)エーテルリン酸、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンセトステアリルエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O)、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、加水分解コラーゲン液、モノステアリン酸グリセリル、水素添加大豆リゾリン脂質、水素添加大豆リン脂質、及び水溶性コラーゲンから選ばれる界面活性剤の1種又は2種以上を単独で又は組み合わせて使用するのが望ましい。
【0071】
さらに、化粧水には、その品質と安定性向上のために、下記に記載の香料、色素、防腐剤、殺菌剤、紫外線吸収剤、金属封鎖剤及び緩衝剤から選ばれる1種又は2種以上を配合することができ、それらはそれぞれ、通常、本発明の化粧水質量当たり、0.0001質量%以上、好適には、0.001乃至50質量%、より好適には、0.01乃至25質量%、さらに好適には、0.1乃至10質量%の範囲で配合される。
【0072】
(香料)
香料としては、ベンズアルデヒド、シンナミックアルデヒド、シクラメンアルデヒド、シトラール、シトロネラール、2−メチル−3−(4−メチルフェニル)−プロパナール、ウンデセナール、メチルノニルアセトアルデヒド、3,7−ジメチル−1−オクタナール、ヒドロキシシトロネラール、メトキシシトロネラール、ペリラアルデヒド、ミルテナール、カリオフィレンアルデヒド、n−ヘキサール、2−メチルブタナール、イソバレルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、アセトアルデヒド、n−ヘプタナール、n−オクタナール、n−ノナナール、2−メチルオクタナール、3,5,5−トリメチルヘキサナール、1−デカナール、ウンデカナール、ドデカナール、2−メチルデカナール、2−メチルウンデカナール、トリデカナール、テトラデカナール、2−ペンテナール、cis−3−ヘキセナール、trans−2−ヘキセナール、trans−2−ヘプテナール、4−ヘプテナール、trans−2−オクテナール、trans−2−ノネナール、cis−6−ノネナール、2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、trans−4−デセナール、cis−4−デセナール、trans−2−デセナール、2,5,6−トリメチル−4−ヘプテナール、10−ウンデセナール、trans−2−ウンデセナール、trans−2−ドデセナール、3−ドデセナール、trans−2−トリデセナール、2,6,10−トリメチル−9−ウンデセン−1−アール、2,4−ヘキサジエナール、2,4−ヘプタジエナール、2,4−オクタジエナール、2,4−ノナジエナール、2,6−ノナジエナール、2,4−デカジエナール、2,4−ウンデカジエナール、2,4−ドデカジエナール、5,9−ジメチル−4,8−デカジエナール、3,7,9−トリメチル−2,6−デカジエン−1−アール、2,6,10−トリメチル−5,9−ウンデカジエナール、α−メチレンシトロネラール、カンフォレンアルデヒド、シクロシトラール、イソシクロシトラール、2,6,6−トリメチル−1,3−シクロヘキサジエン−1−カルボキシアルデヒド、6,10−ジメチル−3−オキサ−9−ウンデセナール、ゲラニルオキシアセトアルデヒド、ジメチルテトラヒドロベンズアルデヒド、3−プロピルビシクロ[2,2,1]−5−ヘプテン−2−カルボキシアルデヒド、メトキシジシクロペンタジエンカルボキシアルデヒド、4−トリシクロデシリデンブタナール、4−(4−メチル−3−シクロヘキセニリデン−1)ペンタナール、4(3)−(4−メチル−3−ペンテン−1−イル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、セトナール、イノナール、テレストラール、p−トリルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、3−フェニルブタナール、クミンアルデヒド、p−メチルフェニルアセトアルデヒド、p−イソプロピルフェニルアセトアルデヒド、ヒドラトロパアルデヒド、p−メチルヒドラトロパアルデヒド、p−イソプロピルヒドラトロパアルデヒド、フェニルプロピオンアルデヒド、β−メチルヒドロシンナミックアルデヒド、ジャスモランジ、ブルジェオナール、フロラロゾン、スザラール、サリチルアルデヒド、アニスアルデヒド、o−メトキシベンズアルデヒド、o−メトキシシンナミックアルデヒド、カントキサール、バニリン、エチルバニリン、メチルバニリン(3,4−ジメトキシベンズアルデヒド)、ヘリオナール、フェノキシアセトアルデヒド、p−メチルフェノキシアセトアルデヒド、フルフラール、5−メチルフルフラール、5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール、フリルアクロレイン、リラール、ベルンアルデヒド、ホモマイラックアルデヒド、ジュニパール、ヴェルトラール、リリアール、メフラナール、エグランタール、コカール、α−メチルシンナミックアルデヒド、α−ブチルシンナミックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、ホルミルエチルテトラメチルテトラリンなどのアルデヒド類、酢酸テレピネル、酢酸ベチベリル、酢酸ベンジル、酢酸リナリル、サリチル酸イソペンチル、サリチル酸ベンジル、ヘキシルサリシレート、シス−3−ヘキセニルサリシレート、ギ酸エチル、ギ酸シス−3−ヘキセニル、ギ酸リナリル、ギ酸シトロネリル、ギ酸ゲラニル、ギ酸ベンジル、ギ酸フェニルエチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、シクロペンチリデン酢酸メチル、酢酸ヘキシル、酢酸シス−3−ヘキセニル、酢酸トランス−2−ヘキセニル、酢酸イソノニル、酢酸シトロネリル、酢酸ラバンジュリル、酢酸ゲラニル、酢酸ミルセニル、酢酸ターピニル、酢酸メンチル、酢酸メンタニル、酢酸ノピル、酢酸n−ボルニル、酢酸イソボルニル、酢酸p−t−ブチルシクロヘキシル、酢酸o−t−ブチルシクロヘキシル、酢酸トリシクロデセニル、酢酸2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−メタニル、酢酸フェニルエチル、酢酸スチラリル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、酢酸シンナミル、酢酸アニシル、酢酸パラクレジル、酢酸ヘリオトロピル、アセチルオイゲノール、アセチルイソオイゲノール、酢酸グアイル、酢酸セドリル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸シトロネリル、プロピオン酸ゲラニル、プロピオン酸リナリル、プロピオン酸ターピニル、プロピオン酸ベンジル、プロピオン酸シンナミル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、プロピオン酸トリシクロデセニル、酪酸エチル、2−メチル酪酸エチル、酪酸ブチル、酪酸イソアミル、酪酸ヘキシル、酪酸リナリル、酪酸ゲラニル、酪酸シトロネリル、酪酸ベンジル、イソ酪酸シス−3−ヘキセニル、イソ酪酸シトロネリル、イソ酪酸ゲラニル、イソ酪酸リナリル、イソ酪酸ベンジル、イソ酪酸フェニルエチル、イソ酪酸トリシクロデセニル、イソ吉草酸エチル、吉草酸プロピル、イソ吉草酸シトロネリル、イソ吉草酸ゲラニル、イソ吉草酸ベンジル、イソ吉草酸シンナミル、イソ吉草酸フェニルエチル、カプロン酸エチル、カプロン酸アリル、エナント酸エチル、エナント酸アリル、カプリン酸エチル、チグリン酸シトロネリル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸イソブチル、安息香酸イソアミル、安息香酸ゲラニル、安息香酸リナリル、安息香酸ベンジル、安息香酸フェニルエチル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸エチル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸ゲラニル、フェニル酢酸ベンジル、フェニル酢酸フェニルエチル、フェニル酢酸p−クレジル、桂皮酸メチル、桂皮酸エチル、桂皮酸ベンジル、桂皮酸シンナミル、桂皮酸フェニルエチル、サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、サリチル酸イソブチル、サリチル酸アミル、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、サリチル酸フェニルエチル、ジャスモン酸メチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、フルテート、2−ペンチルオキシグリコール酸アリル、3−メチル−3−フェニルグリシド酸エチル、エチル2−ペンタノエ−ト、4−アセトキシ−3−アミルテトラヒドロピラン、シクロヘキシルサリシレート、2−シクロヘキシルプロピオン酸エチル、エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−2−カルボキシレート、2-メチルペンチル 2−メチルペンチレートなどのエステル類、γ−ウンデカラクトン、ペンタリド(シクロペンタデカノリド)、ハバノリド(オキサシクロヘキサデセン−2−オン)、アンブレットリド、シクロヘキサデカノリド、10−オキサヘキサデカノリド、11−オキサヘキサデカノリド、12−オキサヘキサデカノリド、エチレンドデカンジオエート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、アンゲリカラクトン、γ−ヘキサラクトン、γ−ヘプタラクトン、γ−オクタラクトン、γ−ノナラクトン、3−メチル−4−オクタノリド、γ−デカラクトン、γ−ドデカラクトン、γ−ジャスモラクトン、ジャスミンラクトン、シスジャスモンラクトン、ラクトジャスモン、ジャスモラクトン、メンタラクトン、n−ブチルフタリド、プロピリデンフタリド、ブチリデンフタリド、δ−ヘキサラクトン、δ−オクタラクトン、トリバロン、δ−ノナラクトン、δ−デカラクトン、δ−2−デセノラクトン、δ−ウンデカラクトン、δ−ドデカラクトン、δ−トリデカラクトン、δ−テトラデカラクトン、ラクトスカトン(デカヒドロ−4,α−ヒドロキシ−2,8,8−トリメチルナフタリン−2−カルボキシアシッド−δ−ラクトン)、クマリン、ジヒドロクマリン、シクロヘキシルラクトン、6−メチルクマリン、ε−デカラクトン、ε−ドデカラクトンなどのラクトン類、アセチルカリオフィレン、カルボン、プレゴン、ピペリテノン、ピペリトン、ショウ脳、イソロンギフォラノン、ヌートカトン、2−ヘプタノン、2−ペンタノン、3−ヘキサノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−オクタノン、3−オクタノン、2−ノナノン、3−ノナノン、2−ウンデカノン、2−トリデカノン、メチルイソプロピルケトン、エチルイソアミルケトン、メシチルオキサイド、ブチリデンアセトン、メチルヘプタジエノン、メチルヘプテノン、ジメチルオクテノン、4−メチレン−3,5,6,6−テトラメチル−2−ヘプタノン、ゲラニルアセトン、ファルネシルアセトン、アセトイン、5−ヒドロキシ−4−オクタノン、メチルラベンダーケトン、ジアセチル、2,3−ペンタジオン、2,3−ヘキサジオン、3,4−ヘキサジオン、2,3−ヘプタジオン、アセチルイソバレリル、アミルシクロペンタノン、アミルシクロペンテノン、2−シクロペンチルシクロペンタノン、ヘキシルシクロペンタノン、2−n−ヘプチルシクロペンタノン、cis−ジャスモン、ジヒドロジャスモン、イソジャスモン、トリメチルペンチルシクロペンタノン、セダモン(2−ブチリデン−3,5,5(3,3,5)−トリメチルシクロペンタノン)、サンデックス、シクロテン、3,5−ジメチル−1,2−シクロペンタジオン、メチルコリロン、2−tert−ブチルシクロヘキサノン、p−tert−ブチルシクロヘキサノン、3,3−ジメチルシクロヘキシルメチルケトン、2−sec−ブチルシクロヘキサノン、アルテモン、セルリーケトン、クリプトン、p−tert−ペンチルシクロヘキサノン、メチルシクロシトロン、ネロン、4−シクロヘキシル−4−メチル−2−ペンタノン、ハバノール、マルトール、エチルマルトール、オキサイドケトン、エモキシフロン、ホモフロール、ソトロン、フラネオール、アセチルジメチルフラン、フルフラールアセトン、2−アセチル−5−メチルフラン、2−アセチルフラン、メチルテトラヒドロフラノン、ジベンジルケトン、ベンゾフェノン、メチルナフチルケトン、4−ダマスコール、4−メチル−4−フェニル−2−ペンタノン)、α−メチルアニサルアセトン、ヘリオトロピルアセトン、アニシリデンアセトン、アニシルアセトン、p−メトキシフェニルアセトン、ラズベリーケトン、ラバンドゾン、ベンジリデンアセトン、p−メトキシアセトフェノン、p−メチルアセトフェノン、プロピオフェノン、アセトフェノン、イソダマスコン、α−ダイナスコン、イリトン、ヨノン、プソイドヨノン、メチルヨノン、メチルイリトン、2,4−ジ−tert−ブチルシクロヘキサノン、アリルヨノン、2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1,4−ジオン、2−アセチル−3,3−ジメチルノルボルナン、フロレックス、プリカトン、オキソセドラン、ベルトフィックス、ベルベノン、フェンコン、カロン、トリモフィックスO、エピトン、アトリノン、カシュメラン、3−メチルシクロペンタデカノン−1、シクロヘプタデカ−9−エン−1−オン、シクロペンタデカノン、シクロヘキサデセノン、ファントリド、4−アセチル−6−tert−ブチル−1,1−ジメチルインダン、トラセオライド、トナリド、ビタライド、ジヒドロカルボン、ジオスフェノール、ジンゲロン、イソEスーパーなどのケトン類、フェニル酢酸、サンダロール、リナロール、ムスクケトン、メチルイオノン、イリス油、イロン、インドール、イランイラン油、エストラゴール、オークモス、オポポナックスレジノイド、オイゲノール、オーランチオール、ガラクソリッド、カルバクロール、L−カルボン、カ
ンファー、キャノン、キャロットシード油、クローブ油、ゲラニオール、ゲラニルニトリル、サンダルウッド油、シクロペンタデカノリド、ジヒドロミルセノール、ジャスミンアブソリュート、シナモンバーク油、1,8−シネオール、スチラックスレジノイド、セダーウッド油、セドレン、セドロール、セロリシード油、タイム油、ダマスコン、ダマセノン、チモール、チュベローズアブソリュート、デカラクトン、テルピネオール、γ−テルピネン、トリプラール、2,6−ノナジエノール、ノナラクトン、パチョリアルコール、パチョリ油、フェネチルアルコール、プチグレン油、cis−3−ヘキセノール、ペルーバルサム、ベチバー油、ベチベロール、ペパーミント油、ペパー油、ヘリオトロピン、ベルガモット油、ボルネオール、ミルレジノイド、メントール、L−メントール、L−メントン、ユーカリ油、β−ヨノン、ライム油、ラベンダー油、D−リモネン、レモン油、ローズアブソリュート、ローズオキシド、ローズ油、ローズマリー油、アサフェチダレジノイド、アジョワン油、スターアニス油、アビエス油、アミリス油、アンブレットシード油、アンバーグリスチンキ、イランイランアブソリュート、イリスレジノイド、イリスアブソリュート、ウィンターグリーン油、エレミオレオレジン、エレミレジノイドアブソリュート、エレミチンキ、オークモスコンクリート、オークモスアブソリュート、オークモスレジン、オークモスレジノイド、オコティア油、オスマンサスアブソリュート、オスマンサスコンクリート、オポパナックスレジノイド、オポパナックスアブソリュート、オポパナックス油、オリバナムレジノイド、オリバナムアブソリュート、オリバナム油、オールスパイス油、オレガノ油、オレガノオレジン、オレンジフラワーアブソリュート、オレンジフラワーコンクリート、カナンガ油、ガージュンバルサム、ガージュンバルサム油、カスカリラバーク油、カストリウムアブソリュート、カッシーアブソリュート、カッシーフラワー油、カッシア油、ガーデニアアブソリュート、カーネションアブソリュート、カブリューバ油、カモミル油、カルダモン油、ガルバナム油、ガルバナムレジン、ガルバナムレジノイド、キャラウェーシード油、グァヤックウッド油、グァヤックレジン、グァヤックコンクリート、クスノキ油、クベバ油、クミン油、クミンアブソリュート、クミンオレオレジン、クラリセージ油、グレープフルーツ油、コスタス油、コパイババルサム、コパイババルサム油、コパイババルサムレジン、コリアンダー油、サッサフラス油、ジュネアブソリュート、シソ油、シトロネラ油、ジャスミンコンクリート、ジュニパーベリー油、シベットアブソリュート、シベットチンキ、ジョンキルアブソリュート、アガーウッド油、ジンジャー油、シナモン油、シナモンリーフ油、スギ油、スチラックス油、スペアミント油、セイボリー油、セージ油、セダー油、セダーリーフ油、タゲット油、タラゴン油、ディル油、ティーツリー油、トリーモスアブソリュート、トルーバルサム、ナツメッグ油、ナルシサスアブソリュート、ネロリ油、バイオレットリーフアブソリュート、パイン油、バジル油、パセリリーフ油、パセリシード油、パセリハーブ油、ハッカ油、バニラアブソリュート、ハネーサックルアブソリュート、パルマローザ油、バレリアン油、ビターオレンジ油、ヒソップ油、ヒバ油、ヒヤシンスアブソリュート、フェンネル油、フィグアブソリュート、ブチュ油、ペニーロイヤル油、ペパーミント油、ベンゾインチンキ、ベンゾインレジノイド、ボアドローズ油、ホウショウ油、ホップ油、ホップコンクリート、ホップアブソリュート、マージョラム油、マンダリン油、オレンジ油、ミモザコンクリート、ミモザアブソリュート、ミモザ油、ミルアブソリュート、ミルオイル、ムスクアブソリュート、ムスクチンキ、ユズオイル、ヨモギ油、ラブダナム油、ラブダナムレジノイド、ラベンダーアブソリュート、ラバンジン油、ラバンジンアブソリュート、リナロエ油、レモングラス油、ローズコンクリート、ロベージ油、ローレル油、ローレルリーフ油、ワームウッド油、麝香、霊猫香、竜ぜん香、海狸香、ムスク・チバタ、α−ピネン、β−ピネン、カンフェン、ミルセン、ターピネオール、ターピノレン、オシメン、γ−ターピネン、α−フェランドレン、p−サイメン、β−カリオフィレン、β−ファルネセン、1,3,5−ウンデカトリエン、ジフェニルメタンなどの炭化水素、アニスアルコール、シンナミックアルコール、フェニルプロピルアルコール、ジメチルベンジルカルビノール、フェニルエチルメチルエチルカルビノール、3−メチル−5−フェニルペンタノール、オルシノールモノメチルエーテル、イソオイゲノール、サンタロール、イソボルニルシクロヘキサノール、サンダロア、バグダノール、サンダルマイソルコア、ブラマノール、エバノール、ポリサントール、2−エトキシ−4−メトキシメチルフェノール、トランス−2−ヘキセノール、シス−3−ヘキセノール、3−オクタノール、1−オクテン−3−オール、2,6−ジメチル−2−ヘプタノール、9−デセノール、4−メチル−3−デセン−5−オール、10−ウンデセノール、トランス−2−シス−6−ノナジエノール、ネロール、シトロネロール、ロジノール、ミルセノール、ラバンジュロール、テトラヒドロゲラニオール、テトラヒドロリナロール、ヒドロキシシトロネロール、アロオシメノール、ターピネン−4−オール、イソプレゴール、ノポール、ファルネソール、ネロリドール、ビサボロール、パチュリアルコール、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール、4−イソプロピルシクロヘキサノール、4−イソプロピルシクロヘキサンメタノール1−(4−イソプロピルシクロヘキシル)−エタノール、2,2−ジメチル−3−(3−メチルフェニル)−プロパノール、p−t−ブチルシクロヘキサノール、o−t−ブチルシクロヘキサノール、アンブリノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、フェノキシエタノール、スチラリルアルコールなどのアルコール類、メチルジヒドロジャスモネート、テトラヒドロフルフリル3−メルカプトプロピオネート、コバノール、ゼラニウムオイル、バーチオイル、アルモイゼオイルアセチルセドレン、アミルシンナムアルデヒド、アリルアミルグリコレート、β−イオノン、イソブチルキノリン、ネロールオキサイド、ミロキサイド、ローズオキサイド、リメトール、メントフラン、リナロールオキサイド、ブチルジメチルジヒドロピラン、アセトキシアミルテトラヒドロピラン、セドリルメチルエーテル、メトキシシクロドデカン、1−メチル−1−メトキシシクロドデカン、エトキシメチルシクロドデシルエーテル、トリシクロデセニルメチルエーテル、ルボフィックス、セドロキサイド、アンブロキサン、グリサルバ、ボワジリス、アニソール、ジメチルハイドロキノン、パラクレジルメチルエーテル、アセトアニソール、アネトール、ジヒドロアネトール、ジフェニルオキサイド、メチルオイゲノール、メチルイソオイゲノール、ベンジルイソオイゲノール、フェニルエチルイソアミルエーテル、δ−ナフチルメチルエーテル、δ−ナフチルエチルエーテル、δ−ナフチルイソブチルエーテル、2,4−ジメチル−4−フェニルテトラヒドロフラン、ガラクソライド、2,2,5,5−テトラメチル−4−イソプロピル−1,3−ジオキサンなどのエーテル類など、各種精油等の合成香料及び天然香料並びに各種調合香料を例示することができる。
【0073】
(色素)
色素としては、アナトー、クロシン、カプサンチン、シソニン、ハイビスカス色素、グレープスキンエキストラクト、サフロールイエロー、カカオ色素、ラッカイン酸、カルミン酸、クルクミン、ベタニン、モナスコルブリン、ブラジリン、カラメル、ベニバナ色素、クチナシ色素、シコン色素、コチニール色素をはじめとする、アントラキノン系、アントシアニン系、カルコン系、カロテノイド系、フラボノイド系、フラビン系、キノン系、ポルフィリン系、ジケトン系、ペンタシアニジン系の色素などの天然着色料、感光素101号、感光素201号、感光素301号、感光素401号などの感光素、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色213号、赤色214号、赤色215号、赤色218号、赤色219号、赤色220号、赤色221号、赤色223号、赤色225号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色231号、赤色232号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、橙色206号、橙色207号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、緑色201号、緑色202号、緑色204号、緑色205号、黄色201号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色205号、黄色401号、黄色402号、黄色403号、黄色404号、黄色405号、黄色406号、黄色407号、緑色401号、緑色402号、青色403号、紫色401号、黒色401号、青色404号、赤色401号、赤色404号、赤色405号、赤色501号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色506号、橙色401号、橙色402号、橙色403号、赤色505号、及び青色1号、青色2号、青色201号、青色202号、青色203号、青色204号、青色205号、褐色201号、紫色201号のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキなどの有機顔料粉末、上記有機粉末にシコン色素、ベニバナ色素などの天然色素や有機合成色素などを配合した色素が例示できる。
【0074】
(防腐剤又は殺菌剤)
防腐剤又は殺菌剤としては、フェノール、パラクロロフェノール、パラクロロメタクレゾール、パラクロロメタキシレノール、レゾルシン、レゾルシンモノアセテート、オルトフェニルフェノール、イソブチルパラベン、エチルパラベン、エチルパラベンナトリウム、ブチルパラベン、ブチルパラベンナトリウム、プロピルパラベン、プロピルパラベンナトリウム、メチルパラベン、メチルパラベンナトリウムなどのパラオキシ安息香酸アルキルエステル、フェノキシエタノール、チモール、クレゾール、ヒノキチオール、ヒドロキシベンザチオールなどのフェノール類、安息香酸及びその塩類、サリチル酸及びその塩類、ソルビン酸及びその塩類、デヒドロ酢酸及びその塩類、2,4,4´−トリクロロ−2´−ヒドロキシジフェニルエーテル、ヘキサクロロフェン、ビチオノール、ジクロロフェンなどのハロゲン化ビスフェノール類、3,4,4´−トリクロロカルバニリド、3−トリフルオロメチル4,4´−ジクロロカルバニリド、3,4´,5−トリブロモサリチルアニリド、p−アミノベンゼンスルホンアミド、ウンデシレン酸モノエタノールアミドなどのアミド類、塩化ベンザルコニウム、臭化アルキルイソキノリニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化デカリニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウムなどの4級アンモニウム化合物類、塩化アルキルアミノエチルグリシン、塩化ステアリルヒドロキシエチルベタインナトリウムなどの両イオン性界面活性剤、グルコン酸クロルヘキシジン、テトラメチルチウラムジサルファイド、感光素101号、感光素201号、感光素301号、感光素401号、感光素NK−143などの感光素類、1−ハイドロキシピリジン−2−チオン(ジンクピリチオン)、イミダゾリジニルウレア、N−トリクロロメチル・メルカプト−4−シクロヘキセン1,2−ジカルボキシイミド、塩化リゾチーム、クロルフェネシン、クロロブタノール、2−ブロム−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、アニスオイル、アシカオイル、シトロネロール、オイゲノール、ベンジルアルコール、エタノール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール(ペンチレングリコール)、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−ノナンジオール、1,2−デカンジオールなどのアルコール類、パラクロルメタクレゾール、塩化クロルヘキシジン、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、チアントール、イソプロピルメチルフェノール、6−アセトキシ−2,4−ジメチル−m−ジオキサン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、塩素、次亜塩素酸ナトリウム、サラシ粉、ヨード、ホルムアルデヒド、グルタールアルデヒド、ピロ炭酸ジエチル、エチレンオキサイド、β−プロピオラクトン、過酸化水素水、イオウ、グルコン酸カリウム、DMDMヒダントイン、アルキル(C12−14)ジエチルアミノエチルグリシン塩酸塩、クオタニウム−80、クオタニウム−87、クロラミンT、シメン−5−オール、ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピル、ポリアミノプロピルビグアニド、メチルイソチアゾリノン、メチルクロロイソチアゾリノン、ヨウ化ジメチルアミノスチリルヘプチルメチルチアゾリウムなどを例示することができる。また、エチナシ葉エキス、オウバクエキス、オリーブ葉エキス、オレンジ果汁、カワラヨモギエキス、カンゾウフラボノイド、クマザサエキス、グレープフルーツエキス、クロルフェネシン、スイカズラエキス、フェノキシエタノール、ユキノシタエキス、ワレモコウエキスなどの植物抽出物も抗菌剤として有利に使用できる。
【0075】
上記抗菌剤の内、とりわけ1,2−アルカンジオールや1,3−ブチレングリコールなどの非パラオキシ安息香酸エステル系の抗菌剤は、皮膚への刺激性の低さ、防腐効果の高さ及び保湿性の点から好ましい。1,2−アルカンジオールとしては、炭素数4乃至10の1,2−アルカンジオールが好ましく、とりわけ、1,2−ペンタンジオール(ペンチレングリコール)、1,2−へキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール及び1,2−オクタンジオールから選ばれる1種又は2種以上の1,2−アルカンジオールは、アスコルビン酸2−グルコシドやそのナトリウム塩との相溶性が特に優れることから有利に使用できる。
【0076】
(紫外線吸収剤)
紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸モノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシパラアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジエトキシパラアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルパラアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルパラアミノ安息香酸ブチルエステル等のパラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレートなどのアントラニル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸、オキシベンゾン−3、オキシベンゾン−4、オキシベンゾン−5、オキシベンゾン−9などのベンゾフェノン誘導体、1,3−プロパンジオン誘導体に糖または糖アルコールが結合した糖系紫外線吸収剤、サリチル酸及びそのナトリウム塩、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレート、サリチル酸ジプロピレングリコール等のサリチル酸系紫外線吸収剤、オクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、2−エチルヘキシルp−メトキシシンナメート、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート(シノキサート)、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシルα−シアノ−β−フェニルシンナメート(オクトクリン)、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート、フェルラ酸及びその誘導体等の桂皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2´−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2´−ジヒドロキシ−4,4´−ジメトキシベンゾフェノン、2,2´,4,4´−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4´−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4´−フェニル−ベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、3−(4´−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー、3−ベンジリデン−d,l−カンファー、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2,2´−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−5´−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフェニルベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン、4−メトキシ−4´−t−ブチルジベンゾイルメタン、4−t−ブチルメトキシジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン誘導体、オクチルトリアゾン、ウロカニン酸及びウロカニン酸エチル等のウロカニン酸誘導体、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、1−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジメチル−1,3−ペンタンジオン、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸オクチル、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル等のヒダントイン誘導体、フェニルベンズイミダソゾールスルホン酸、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸、ドロメトリゾールトリシロキサン、アントラニル酸メチル、ルチン及びその誘導体、オリザノール及びその誘導体、オクチルジメチルパラアミノベンゾエート、酸化チタン、酸化亜鉛、カオリン、タルク、エチルヘキシルトリアゾン、オクトクリレン、ジメチルPABAオクチル、ホモサレート、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、メトキシケイヒ酸オクチルなどを例示することができる。
【0077】
(金属封鎖剤)
金属封鎖剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、EDTA2Na、EDTA3Na、EDTA4Naなどのエチレンジアミン四酢酸塩類、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三ナトリウム塩などのヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸塩、トリポリリン酸、ジエチレントリアミン五酢酸塩類、フィチン酸、エチドロン酸等のホスホン酸及びそのナトリウム塩等の塩類、シュウ酸ナトリウム、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸等のポリポリアミノ酸類、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸、ピロリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、クエン酸ナトリウム、クエン酸、アラニン、ジヒドロキシエチルグリシン、グルコン酸、コハク酸、酒石酸などを例示することができる。
【0078】
(緩衝剤)
緩衝剤(pH調整剤)としては、クエン酸、クエン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、グリコール酸、コハク酸、酢酸、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、リン酸、塩酸、硫酸、ホウ酸、ホウ砂、ニトリロトリエタノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3ープロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3ープロパンジオール、アルギニン、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、リン酸水素カリウムアンモニア水、炭酸グアニジン、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、リン酸アンモニウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムリン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム、クエン酸カリウムなどを例示することができる。
【0079】
とりわけ、本発明の皮膚外用組成物を含む化粧水には、化粧品分野で汎用されているクエン酸ナトリウム、グリコール酸、コハク酸、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムから選ばれる緩衝剤の1種又は2種以上を組み合わせて、本発明の化粧水のpHを、通常、pH5乃至9、好ましくは、pH6乃至8、より好ましくは、pH6.5乃至7.5の範囲に調整し得る量、使用するのが特に望ましい。
【0080】
<洗顔料>
本発明の皮膚外用組成物は、洗浄作用を有する成分を配合することにより、洗顔料とすることができる。皮膚上の汚れには、皮膚本来の生理作用による垢(あか)、すなわち、皮脂膜が酸敗、変質したものと角質層が剥離したものの他に空気中のほこりなどの汚れが混然一体となったものと、日常使用している化粧品があり、洗顔料はこれらを洗い流し皮膚を清浄に保つためにほぼ毎日使用される。洗顔料の具体例としては、石鹸、ボディシャンプー、洗顔クリーム、メークアップリムーバーなどが挙げられる。洗浄作用を有する成分としては、高級脂肪酸のアルカリ塩(石鹸)が挙げられ、高級脂肪酸のアルカリ塩は、主としてC
10乃至C
18脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩である。
【0081】
洗顔料には、品質の向上、安定化のために、さらに香料、色素、酸化防止剤及び金属封鎖剤から選ばれる1種又は2種以上を配合することができ、それらはそれぞれ、通常、本発明の洗顔料質量当たり、0.0001質量%以上、好適には、0.001乃至50質量%、より好適には、0.01乃至25質量%、さらに好適には、0.1乃至10質量%の範囲で配合される。香料、色素及び金属封鎖剤としては、前記化粧水の項で詳述したものを適宜用いることができる。酸化防止剤としては、例えば、下記に記載の酸化防止剤を適宜用いることができる。
【0082】
(酸化防止剤)
酸化防止剤としては、レチノール、デヒドロレチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、レチナール、レチノイン酸、ビタミンA油などのビタミンA類及びそれらの誘導体及びそれらの塩、α−カロテン、β−カロテン、γ−カロテン、クリプトキサンチン、アスタキサンチン、フコキサンチンなどのカロテノイド類及びその誘導体、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサール−5−リン酸エステル、ピリドキサミンなどのビタミンB類、それらの誘導体及びそれらの塩、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、1、2、5−ジヒドロキシ−コレカルシフェロールなどのビタミンD類、それらの誘導体及びそれらの塩、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、α−トコトリエノール、β−トコトリエノール、γ−トコトリエノール、δ−トコトリエノール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロールなどのビタミンE類、それらの誘導体及びそれらの塩、トロロックス、その誘導体及びそれらの塩、ジヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、α−リポ酸、デヒドロリポ酸、グルタチオン、その誘導体及びそれらの塩、尿酸、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム等のエリソルビン酸、その誘導体及びそれらの塩、没食子酸、没食子酸プロピルなどの没食子酸、その誘導体及びそれらの塩、ルチン、α−グリコシル−ルチンなどのルチン、その誘導体及びそれらの塩、トリプトファン、その誘導体及びそれらの塩、ヒスチジン、その誘導体及びそれらの塩、N−アセチルシステイン、N−アセチルホモシステイン、N−オクタノイルシステイン、N−アセチルシステインメチルエステル等のシステイン誘導体及びそれらの塩、N、N´−ジアセチルシスチンジメチルエステル、N、N´−ジオクタノイルシスチンジメチルエステル、N、N´−ジオクタノイルホモシスチンジメチルエステルなどのシスチン誘導体及びそれらの塩、カルノシン及びその誘導体及びそれらの塩、ホモカルノシン及びその誘導体及びそれらの塩、アンセリン及びその誘導体及びそれらの塩、カルシニン及びその誘導体及びそれらの塩、ヒスチジン及び/又はトリプトファン及び/又はヒスタミンを含むジペプチド又はトリペプチド誘導体及びそれらの塩、フラバノン、フラボン、アントシアニン、アントシアニジン、フラボノール、クエルセチン、ケルシトリン、ミリセチン、フィセチン、ハマメリタンニン、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートなどのフラボノイド類、タンニン酸、カフェ酸、フェルラ酸、プロトカテク酸、カルコン、オリザノール、カルノソール、セサモール、セサミン、セサモリン、ジンゲロン、クルクミン、テトラヒドロクルクミン、クロバミド、デオキシクロバミド、ショウガオール、カプサイシン、バニリルアミド、エラグ酸、ブロムフェノール、フラボグラシン、メラノイジン、リボフラビン、リボフラビン酪酸エステル、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンヌクレオチド、ユビキノン、ユビキノール、マンニトール、ビリルビン、コレステロール、エブセレン、セレノメチオニン、セルロプラスミン、トランスフェリン、ラクトフェリン、アルブミン、スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、メタロチオネイン、チオレドキシン、チオタウリン、O−ホスホノ−ピリドキシリデンローダミン、及びN−(2−ヒドロキシベンジル)アミノ酸、その誘導体及びそれらの塩、及びN−(4−ピリドキシルメチレン)アミノ酸、並びにその誘導体及びそれらの塩、リシン、1−メチオニン、プロリン、シリマリン、茶抽出物、ブドウ樹皮/種子抽出物、メラニン、ローズマリー抽出物などを例示することができる。
【0083】
(その他の成分)
洗顔料には、さらに、グリセリン、エタノール、砂糖、多価アルコール及び殺菌剤から選ばれる1種又は2種以上を配合することができる。殺菌剤としては、前記化粧水の項で詳述した防腐剤、殺菌剤を適宜用いることができるが、洗顔料など石鹸系の洗浄剤の場合には、消毒、殺菌、防臭の目的で、塩酸クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノール、感光素101号、クレゾール、クロルキシレノール、チリクロロカルバニリド、ハロカルバン、フェノール、クロルクレゾール、フェノキシエタノール、トリクロルヒドロキシジフェニルエーテルなどを用いるのが好ましい。
【0084】
<美容液>
本発明の皮膚外用組成物は、保湿剤及びエモリエント剤を配合することにより、美容液とすることができる。一般に、美容液とは、化粧水とは異なり、粘度があって使用感及び保湿性に優れたタイプの化粧品であり、保湿機能とエモリエント機能を持つものとされている。保湿剤及びエモリエント剤としては、化粧水の項で前述したものを適宜用いることができる。剤型では、可溶化型、O/W乳化型、油液型が知られている。
【0085】
一般に、美容液は、さらに香料、紫外線吸収剤、美白剤、抗炎症剤、防腐剤及び殺菌剤から選ばれる1種又は2種以上を配合することにより、保湿機能とエモリエント機能以外の機能を謳うものが大半である。上記配合成分のうち、香料、紫外線防止剤、防腐剤及び殺菌剤については前記化粧水の項で詳述したそれぞれの成分を適宜使用することができる。美白剤及び抗炎症剤としては、例えば、下記に記載の美白剤及び抗炎症剤を適宜使用することができる。
【0086】
(美白剤)
一方、美白剤としては、3−メトキシサリチル酸、3−エトキシサリチル酸、4−メトキシサリチル酸、4−エトキシサリチル酸、4−プロポキシサリチル酸、4−イソプロポキシサリチル酸、4−ブトキシサリチル酸、5−メトキシサリチル酸、5−エトキシサリチル酸、5−プロポキシサリチル酸などのアルコキシサリチル酸類及びその塩類、ハイドロキノン、アルブチン、α−アルブチン、ハイドロキノンα−L−グルコース、ハイドロキノンβ−L−グルコース、ハイドロキノンα−D−ガラクトース、ハイドロキノンβ−D−ガラクトース、ハイドロキノンα−L−ガラクトース、ハイドロキノンβ−L−ガラクトース、ハイドロキノンα−D−リボース、ハイドロキノンβ−D−リボース、ハイドロキノンα−L−リボース、ハイドロキノンβ−L−リボース、ハイドロキノンα−D−アラビノース、ハイドロキノンβ−D−アラビノース、ハイドロキノンα−L−アラビノース、ハイドロキノンβ−L−アラビノース、ハイドロキノンα−D−グルコサミン、ハイドロキノンβ−D−グルコサミン、ハイドロキノンα−L−グルコサミン、ハイドロキノンβ−L−グルコサミン、ハイドロキノンα−D−ガラクトサミン、ハイドロキノンβ−D−ガラクトサミン、ハイドロキノンα−L−ガラクトサミン、ハイドロキノンβ−L−ガラクトサミン、ハイドロキノンα−D−グルクロン酸、ハイドロキノンβ−D−グルクロン酸、ハイドロキノンα−L−グルクロン酸、ハイドロキノンβ−L−グルクロン酸、ハイドロキノンα−D−ガラクツロン酸、ハイドロキノンβ−D−ガラクツロン酸、ハイドロキノンα−L−ガラクツロン酸、ハイドロキノンβ−L−ガラクツロン酸等のウロン酸配糖体等のハイドロキノンやその配糖体などのハイドロキノンの誘導体、トラネキサム酸やその誘導体及びそれらの塩類、レゾルシンまたは4−n−ブチルレゾルシノールなどのレゾルシン誘導体、コウジ酸やその誘導体及びそれらの塩類、エラグ酸やリノール酸及びそれらの塩類、アニス抽出物、イタドリ(虎杖根)抽出物、オニバシリ抽出物、エビスグサ抽出物、ケツメイシ(決明子)抽出物、オウギ(黄耆)抽出物、キバナオウギ抽出物、オオカラスウリ(カロコン)抽出物、オナモミ(蒼耳子)抽出物、オニノヤガラ(天麻)抽出物、カキョク抽出物、オオイタドリ抽出物、ウヤク抽出物、カボチャ抽出物、ガマ(蒲黄)抽出物、カンスイ(甘遂)抽出物、キンミズヒキ(仙鶴草)抽出物、クロモジ抽出物、クロクモソウ抽出物、サイザル(サイザルアサ)抽出物、サキシマボタンヅル抽出物、シナボタンヅル抽出物、シナセンニンソウ(威霊仙)抽出物、オオシマザクラ抽出物、オオヤマザクラ抽出物、マメザクラ抽出物、タカネザクラ抽出物、コヒガン抽出物、サトザクラ抽出物、シオン(紫苑)抽出物、シュロ抽出物、シロバナイリス抽出物、センニンソウ(大蓼)抽出物、タムシバ(辛夷)抽出物、ダイモンジソウ抽出物、ツキミソウ抽出物、トシシ抽出物、マメダオシ抽出物、ネナシカズラ抽出物、ニガヨモギ抽出物、ノコギリソウ抽出物、ハクセン(白癬皮)抽出物、ディル抽出物、ハチジョウイタドリ抽出物、ハマビシ抽出物、ヒトツバ(石葦)抽出物、ヒメガマ(香蒲)抽出物、ビャクシ抽出物、フローラルブランカ抽出物、ハミュラ抽出物、ハマヨモギ抽出物、セイヨウヒルガオ抽出物、ビャクダン抽出物、マンネンタケ(霊芝)抽出物、メハジキ(益母草)抽出物、カワヤナギ抽出物、アカメヤナギ抽出物、ネコヤナギ抽出物、イヌコリヤナギ抽出物、キヌヤナギ抽出物、コリヤナギ抽出物、ウンリュウヤナギ抽出物、ミヤマヤナギ抽出物、ヤマヤナギ抽出物、オオバヤナギ抽出物、タイリクキヌヤナギ抽出物、キツネヤナギ抽出物、ドロノキ抽出物、ヤマモモ(楊梅皮)抽出物、リュウゼツラン中秋物、アオノリュウゼツラン抽出物、フクリンリュウゼツラン抽出物、ミツマタ抽出物、アオノリ抽出物、ウスバアオノリ抽出物、スジアオノリ抽出物、ヒラアオノリ抽出物、ボウアオノリ抽出物、ホソエダアオノリ抽出物、コンブ抽出物、マコンブ抽出物、リシリコンブ抽出物、ホソメコンブ抽出物、ミツイシコンブ抽出物、ワカメ抽出物、ヒロメ抽出物、アオワカメ抽出物、ヒジキ抽出物、ヒバマタ抽出物、ウミウチワ抽出物、ウスバウミウチワ抽出物、キレバノウミウチワ抽出物、アカバウミウチワ抽出物、コナウミウチワ抽出物、オキナウチワ抽出物、ウスユキウチワ抽出物、エツキウミウチワ抽出物、トゲキリンサイ抽出物、アマクサキリンサイ抽出物、キリンサイ抽出物、ビャクシンキリンサイ抽出物、ツノマタ抽出物、イボツノマタ抽出物、マルバツノマタ抽出物、ヒラコトジ抽出物、スギノリ抽出物、シキンノリ抽出物、カイノリ抽出物、ヤハズグサ抽出物、ウラボシヤハズ抽出物、イシモズク抽出物、ミスジコンブ抽出物、アツバミスジコンブ抽出物、イソモク抽出物、ナガシマモク抽出物、シダモク抽出物、ネジモク抽出物、ナラサモ抽出物、マメタワラ抽出物、タツクリ抽出物、ヤツマタモク抽出物、ウミトラノオ抽出物、オオバモク抽出物、ムカデノリ抽出物、ヌラクサ抽出物、クロヌラクサ抽出物、オオムカデノリ抽出物、マツノリ抽出物、オオオゴノリ抽出物、カイメンソウ抽出物、フシツナギ抽出物、ヒメフシツナギ抽出物、ヒロハフシツナギ抽出物、クロソゾ抽出物、コブソゾ抽出物、ハネソゾ抽出物、ソゾノハナ抽出物、ハケサキノコギリヒバ抽出物、ティラ抽出物、カモーテデアザフラン抽出物、ハマイカ抽出物、ポレオベルデ抽出物、ナボネグロ抽出物フシスジモク抽出物、ハハキモク抽出物、ヨレモク抽出物、ノコギリモク抽出物、オオバ抽出物、胎盤抽出物、ルシノール、シルク抽出物、アカシア抽出物、アセロラ抽出物、イチビ(冬葵位)抽出物、シダレカンバ抽出物、クェルス(没食子)抽出物、クリ抽出物、カメバヒキオコシ抽出物、クロバナヒキオコシ抽出物、ヒキオコシ(延命草)抽出物、セリ抽出物、ソバ抽出物、ダービリア抽出物、ナズナ抽出物、フジバカマ(蘭草)抽出物、クワ抽出物、クチナシ抽出物、トウキ抽出物、ワレモコウ抽出物、クララ抽出物、ヨモギ抽出物、スイカズラ抽出物、キハダ抽出物、ドクダミ抽出物、マツホド抽出物、ハトムギ抽出物、オドリコソウ抽出物、ホップ抽出物、サンザシ抽出物、ユーカリ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、アルテア抽出物、ケイヒ抽出物、マンケイシ抽出物、ハマメリス抽出物、ヤマグワ抽出物、桔梗抽出物、続随子抽出物、射干抽出物、麻黄抽出物、センキュウ抽出物、ドッカツ抽出物、サイコ抽出物、ボウフウ抽出物、ハマボウフウ抽出物、オウゴン抽出物、牡丹皮抽出物、シャクヤク抽出物、ゲンノショウコ抽出物、葛根抽出物、甘草抽出物、五倍子抽出物、アロエ抽出物、ショウマ抽出物、紅花抽出物、緑茶抽出物、紅茶抽出物、阿仙薬抽出物、カミツレ抽出物、藍草抽出物、油溶性カンゾウエキス、西河柳エキス、ユキノシタエキスなどの植物エキス、フェニル水銀ヘキサクロロフェン、酸化第二水銀、塩化第一水銀、過酸化水素水素、過酸化亜鉛、2−アミノフェノール及びその誘導体、フェルラ酸及びその誘導体、プラセンタエキス、グルタチオン、オリザノール、ブチルレゾルシノールなど例示することができる。
【0087】
(抗炎症剤)
また、本発明の美容液に配合することのできる抗炎症剤としては、ジプロピオン酸ベタメタゾン、プロピオン酸クロベタゾール、プロピオン酸フルチカゾン、ヒドロコルチゾン−21−プロピオネート、ヒドロコルチゾンシクロペンチルプロピオネート、ジプロピオン酸ベクロメタゾンなどのプロピオン酸誘導体、アラントイン、アラントインアセチル−dl−メチオニン、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウム、アラントインポリガラクツロン酸などのアラントイン又はその誘導体、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸アラントイン、グリチルレチン酸グリセリン、グリチルレチン酸ステアリル、ステアリン酸グリチルレチニル、3−サクシニルオキシグリチルレチン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウムなどのグリチルレチン又はその誘導体、パントテン酸、パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、ベンゾイルパントテニルエチルエーテル、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、アセチルパントテニルエチルエーテル、安息香酸パントテニルエチルエーテルエステル、パンテチンなどのパントテン酸の誘導体、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、酢酸トコフェロール、リノール酸トコフェロール、フェルラ酸トコフェロール、トコフェロールリン酸エステルなどのトコフェロール誘導体、トコトリエノール、ビタミンEアセテート、コハク酸トコフェロールなどのビタミンE又はその誘導体、2−アミノフェノール及びその誘導体、スリンダク、ジクロフェナック、フェンブフェンなどの酢酸誘導体、塩酸ピリドキシン、メントール、ビオチン、カンフル、テレピン油、酸化亜鉛、アズレン、グアイアズレン及びその誘導体、メフェナム酸及びその誘導体、フェナム酸及びその誘導体、フェニルブタゾン及びその誘導体、インドメタシン及びその誘導体、イブプロフェン及びその誘導体、ビフェニルカルボン酸誘導体、オキシカム、サリチル酸、アセチルサリチル酸、ナプロキセン、ベノキサプロフェン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、インドプロフェン、ピルプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プラノプロフェン、ミクロプロフェン、チオキサプロフェン、スプロフェン、アルミノプロフェン、チアプロフェン酸、フルプロフェン、ケトプロフェン及びその誘導体、ε−アミノカプロン酸、ジクロフェナクナトリウム、ジフェンヒドラミン、トラネキサム酸及びその誘導体、コルチゾン及びそのエステル、ヒドロコルチゾン及びそのエステル、プレドニゾン、プレドニゾロンなどの副腎皮質ホルモン、抗ヒスタミン剤、ブクロクシックアシッド、アパゾン、ブロムフェナク、セレコキシブ、ジフェンピラミド、ジフルニサール、エトドラク、フルフェナミン酸、ケトロラク、メクロフェナメート、メフェナミン酸、メロキシカム、ナブメトン、ピロキシカム、ブチブフェン、ロフェコキシブ、トルメチン、ケトロラクトロメタミン、クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン塩酸塩、マレイン酸クロルフェニラミン、コルチコステロイド、アルクロメタゾン、デキサメタゾン、フルメタゾン、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン−21−モノエステル、ヒドロコルチゾン−21−アセテート、ヒドロコルチゾン−21−ブチレート、ヒドロコルチゾン−21−バレエート、ヒドロコルチゾン−17,21−ジエステル、ヒドロコルチゾン−17,21−ジアセテート、ヒドロコルチゾン−17−アセテート−21−ブチレート、ヒドロコルチゾン−17,21−ジブチレート、メチルプレドニゾロン、安息香酸ベタメタゾン、二酢酸ジフルオラゾン、フルオシノニド、フロン酸モメタゾン、局所用コルチコステロイド、ヒドロキシトリアムシノロン、アルファ−メチルデキサメタゾン、デキサメタゾンホスフェート、吉草酸クロベタゾール、デソニド、デソキシメタゾン、デソキシコルチコステロンアセテート、ジクロリゾン、二酢酸ジフロラゾン、吉草酸ジフルコルトロン、フルアドレノロン、フルクロロロンアセトニド、フルドロコルチゾン、ピバル酸フルメタゾン、フルオシノロンアセトニド、フルコルチンブチルエステル、フルオコルトロン、酢酸フルプレドニデン(フルプレドニリデン)、フルランドレノロン、ハルシノニド、酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、トリアムシノロンアセトニド、コルトドキソン、フルセトニド、メドリゾン、アムシアフェル、アムシナフィド、ベタメタゾン、クロロプレドニゾン、酢酸クロロプレドニゾン、クロコルテロン、クレシノロン、ジフルプレドネート、フルクロロニド、フルニゾリド、フルオロメタゾン、フルペロロン、フルプレドニゾロン、吉草酸ヒドロコルチゾン、ヒドロコルタメート、メプレドニゾン、パラメタゾン、トリアムシノロン、イソキシカム、テノキシカム、スドキシカム、CP−14,304、真性アロエ、植物ステロール、フィトステロール、藍草、アセンヤク、アマチャ、アルテア、アルニカ、アロエ、イブトラノオ、イラクサ、エイジツ、エチナシ、エンメイソウ、ウコン、オウゴン、オオムギ、オトギリソウ、オレンジ、カノコソウ、カバ、カミツレ、カロット、カワラヨモギ、カンゾウ、キュウリ、キンギンカ、グッガル(Guggal)、クチナシ、クマザサ、クレソン、ゲンチアナ、ゲンノショウコウ、コーラ、ゴボウ、コンフリー、ゴカヒ、ゴマノハグサ抽出物、サルビア、サンショウ、シアントロ、シコン、シソ、シャクヤク、シラカバ、セージ、セイヨウオトギリソウ、セイヨウキズタ、セイヨウネズ、セイヨウノコギリソウ、セイヨウハッカ、センキュウ、センブリ、ソハクヒ、タイソウ、タイム、チャイニーズパセリ、ツボクサ、トウガシ、トウニン、ドクダミ、トルメンチラ、タデアイ、チャ、トウキ、トウキンセンカ、ニワトコ、ニンジン、パセリ、ハッカ、ビャクダン、ビワ、ブッチャーブルーム、ブドウ、ブロッコリー、ベニバナ、ホオウ、ボダイジュ、ボタン、マンジスタ、マロニエ、ムクロジ、ムチヤギ抽出物、ムラサキツユクサ、メマツヨイグサ、モモ、ヤグルマソウ、ユーカリ、ヨモギ、ヨウバイヒ、ラベンダー、ローマカミツレ、ローズマリーなどの植物又は植物に由来する抽出物などの成分及びそれら混合物を例示することができる。
【0088】
とりわけ、本発明の皮膚外用組成物を配合した美容液の場合には、天然成分由来のグリチルレチン酸ステアリル、グリチルリチン酸ジカリウムなどのグリチルレチン又はその誘導体、ゲンチアナエキス、シソエキス、セージエキス、セイヨウニワトコエキス、ツボクサエキス、ドクダミエキス、トウキエキス、ボタンエキス、メマツヨイグサエキス、ムクロジエキス、ユキノシタエキス、ヨモギエキス、リンゴエキスの1種又は2種以上を単独で又は組み合わせて抗炎症剤として使用するのが望ましい。それらはそれぞれ、通常、本発明の美容液質量当たり、0.0001質量%以上、好適には、0.001乃至50質量%、より好適には、0.01乃至25質量%、さらに好適には、0.1乃至10質量%の範囲で配合される。
【0089】
<乳液>
本発明の皮膚外用組成物は、水性媒体を基剤とするものであり、油性成分及び界面活性剤を配合することにより、乳液とすることができる。乳液の使用目的は、皮膚の清浄、化粧落とし、皮膚の保護、保湿及び柔軟、及び、皮膚の血行促進にある。乳液は、特別の場合を除いてクリームに比べ油相量が少なく、流動性のあるエマルジョンであるため、別名「液体クリーム」とも呼ばれている。乳化のタイプはO/W型及びW/O型の両者があるが、一般的にはO/W型であり、水相の比率が多いので皮膚に塗布した場合、薄く伸び、しっとりとした感触を与える。油性成分及び界面活性剤としては、前記の化粧水の項で詳述したそれぞれの成分を適宜用いることができる。
【0090】
本発明の乳液には、さらに目的と機能に応じて、保湿剤、エモリエント剤、血行促進剤及び高分子物質から選ばれる1種又は2種以上を配合することができ、それらはそれぞれ、通常、本発明の乳液質量当たり、0.0001質量%以上、好適には、0.001乃至50質量%、より好適には、0.01乃至25質量%、さらに好適には、0.1乃至10質量%の範囲で配合される。保湿剤及びエモリエント剤としては、前記化粧水の項で詳述したそれぞれの成分を適宜配合することができる。血行促進剤及び高分子物質としては、例えば、下記に記載の血行促進剤及び高分子物質を適宜配合することができる。
【0091】
(血行促進剤)
血行促進剤としては、センブリ、ニンジン(オタネニンジン)、イチョウ、イラクサ、ショウガ、ニンニク、アシタバ、アルニカ、アンズ、ウイキョウ、エンメイソウ、オトギリソウ、オノニス、オランダカシ、カラナシ、カミツレ、ローマカミツレ、キイチゴ、キナ、グビジンソウ、クララ、ゲンチアナ、ケイ、コウホネ、ゴボウ、コメ、サルビア、サンショウ、サンザシ、シイタケ、ジオウ、シブガキ、シャクヤク、ショウキョウ、ショウブ、セイヨウサンザシ、西洋トチノキ、セイヨウネズ、センキュウ、タイダイ、タイム、チョウジ、トウガラシ、トウキ、トウキンセンカ、トウニン、トウヒ、ドクダミ、トショウ、ハッカ、ハマボウフウ、ハマメリス、ブッチャーブルーム、ブドウ、ボダイジュ、ホップ、ボタン、マツ、マロニエ、マンネンロウ、メリッサ、メリロート、ユズ、ビワ、ヨクイニン、ラベンダー、リンドウ、ローズマリー、ローズヒップ、チンピ、モモ、クルミ、スギナ、ショウブ根、アロエ、ヤマモモ、ユーカリ、ヨモギなどの植物に由来する物質、ヘスペリジン、糖転移ヘスペリジン、ルチン、糖転移ルチン、アセチルコリン、塩化カルプロニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、γ−オリザノール、l−メントール、セファランチン、ビタミンE、δ−トコフェロール、α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、リノール酸トコフェロール、ニコチン酸メチル、ニコチン酸トコフェロール、コハク酸トコフェロール、ビタミンEニコチネートなどのビタミンE誘導体、ミノキシジル、ニコチン酸アミド、ノニル酸バニリルアミド、炭酸ガスなどを例示することができる。
【0092】
(高分子物質)
また、乳液の場合には、一般に、水相に予め高分子物質を保護コロイドの目的で添加する場合が多く、高分子物質としては、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、アクリルポリマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)などが挙げられる。
【0093】
<クリーム>
本発明の皮膚外用組成物は、水性媒体を基剤とするものであり、油性成分及び界面活性剤を配合することにより、クリームとすることができる。乳化のタイプは乳液の場合と同様に、O/W型及びW/O型の両者があるものの、クリームは、一般に乳液に比べ油相量が多いため、流動性のないエマルジョンである。クリームの使用目的は、乳液と同様に、皮膚の清浄、化粧落とし、皮膚の保護、保湿及び柔軟、及び、皮膚の血行促進にある。より具体的には、クレンジングクリーム、エモリエントクリーム、ナリシングクリーム、ナイトクリーム、ベースクリーム、バニシングクリーム、モイスチュアクリーム、マッサージクリーム、コールドクリーム、リップクリームなどが挙げられる。
【0094】
クリームに用いる油性成分及び界面活性剤としては、前記化粧水の項に記載したそれぞれの成分を適宜用いることができる。また、クリームには、油性成分の補助成分として、鯨ロウ、セタノール、ラノリン、流動パラフィン、ワセリン、グリセリン及びスクワランから選ばれる1種又は2種以上をさらに配合することができ、それらはそれぞれ、通常、本発明のクリーム質量当たり、0.0001質量%以上、好適には、0.001乃至50質量%、より好適には、0.01乃至25質量%、さらに好適には、0.1乃至10質量%の範囲で配合される。
【0095】
<その他の成分>
本発明の皮膚外用組成物、又は、化粧水、洗顔料、美容液、乳液、若しくはクリームには、上述した種々の成分以外にも、これらに一般に用いられる他の成分、例えば、下記に記載の増粘剤、ビタミン類、アミノ酸類、抗シワ剤、海藻抽出物、細胞賦活剤、経皮吸収促進剤、発泡剤、可溶化剤、角質溶解剤、ホルモン類、顔料、可塑剤、無機粉末、有機粉末などを必要に応じて適宜配合することができる。
【0096】
(増粘剤)
増粘剤としては、グアーガム、ローカストビーンガム、クィーンスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、タラガム、タマリンド、ファーセレラン、カラヤガム、トロロアオイ、キャラガム、トラガントガム、ペクチン、ペクチン酸及びナトリウム塩等の塩、アルギン酸及びナトリウム塩等の塩、マンナン、コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ等のデンプン、デキストリン、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、カードラン、ヒアルロン酸及びその塩、ザンサンガム、プルラン、ジェランガム、キチン、キトサン、寒天、カッソウエキス、コンドロイチン硫酸塩、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、アルブミン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びそのナトリウム等の塩、メチルヒドロキシプロピルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース及びその誘導体、可溶性デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン、メチルデンプン等のデンプン系高分子、塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムデンプン、オクテニルコハク酸トウモロコシデンプンアルミニウム等のデンプン誘導体、アルギン酸プロピレングリコールエステル等アルギン酸誘導体、ポリビニルピドリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルピドリドン・ビニルアルコール共重合体、ビニルアルコール・酢酸ビニル共重合体、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン共重合体、(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチルアミンオキシド)コポリマー等の両性メタクリル酸エステル共重合体、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマー、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマーAMP、ポリ酢酸ビニル部分けん化物、マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・メタクリル酸ジアルキルアミノアルキル共重合体;アクリル樹脂アルカノールアミン、ポリエステル、水分散性ポリエステル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エチル等のポリアクリル酸エステル共重合体、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸及びそのナトリウム塩等の塩、アクリル酸・メタアクリル酸エステル共重合体、アクリル酸・メタアクリル酸アルキル共重合体、ポリクオタニウム−10等のカチオン化セルロース、ポリクオタニウム−7等のジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリルアミド共重合体、ポリクオタニウム−22等のアクリル酸・ジアリルジメチルアンモニウムクロリド共重合体、ポリクオタニウム−39等のアクリル酸・ジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリルアミド共重合体、アクリル酸・カチオン化メタアクリル酸エステル共重合体、アクリル酸・カチオン化メタアクリル酸アミド共重合体、ポリクオタニウム−47等のアクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体、塩化メタクリル酸コリンエステル重合体、カチオン化オリゴ糖、カチオン化デキストラン、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド等のカチオン化多糖類、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、ポリクオタニウム−51等の2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの重合体及びメタクリル酸ブチル共重合体等との共重合体、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス、合成ラテックス等の高分子エマルジョン、ニトロセルロース、ポリウレタン類及び各種共重合体、各種シリコーン類、アクリル−シリコーングラフト共重合体等のシリコーン系各種共重合体、各種フッ素系高分子、12−ヒドロキシステアリン酸及びその塩、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン等のデキストリン脂肪酸エステル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、無水ケイ酸、煙霧状シリカ(超微粒子無水ケイ酸)、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸ナトリウムマグネシウム、金属石鹸、ジアルキルリン酸金属塩、ベントナイト、ヘクトライト、有機変性粘土鉱物、ショ糖脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステル、マルメロ種子抽出物、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、澱粉、カルボキシメチルキチンなどの天然高分子物質、半合成高分子物質或いは合成高分子物質を例示することができる。
【0097】
(ビタミン類)
ビタミン類としては、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノールなどのビタミンA及びその誘導体、チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩、リボフラビン、酢酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート、ピリドキシンジパルミテート、フラビンアデニンジヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン酸アミド・ニコチン酸ベンジルなどのニコチン酸類、コリン類、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB12、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB15及びそれらの誘導体などのビタミンB類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、酢酸トコフェロール、リノール酸トコフェロール、フェルラ酸トコフェロール、トコフェロールリン酸エステルなどのトコフェロール誘導体、トコトリエノール、ビタミンEアセテート、コハク酸トコフェロールなどのビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ビタミンF、ビタミンK、ビタミンPなどのフラボノイド類やその誘導体、ビタミンU、フェルラ酸、γ−オリザノール、α−リポ酸、オロット酸、コエンザイムQ10、ビオチンなどを例示することができる。
【0098】
(アミノ酸類)
アミノ酸類としては、バリン、ロイシン、イソロイシン、トレオニン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、リジン、グリシン、アラニン、アスパラギン、グルタミン、セリン、システイン、シスチン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒドロキシリジン、アルギニン、オルニチン、ヒスチジン、タウリン、カルニチンなどや、それらの硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、又はピロリドンカルボン酸及びそれらの誘導体などを例示することができる。
【0099】
(抗シワ剤)
抗シワ剤としては、グリセリン、ビタミンA又はその誘導体、グリコール酸、アシル化グルコサミン、カイネチン、ビタミンE又はその誘導体、アロエ抽出物、コラーゲン、ヒアルロン酸、トリペプチド、テトラペプチドなどのペプチド類、海藻抽出物、マロニエ抽出物、ローズマリー抽出物、ヤグルマソウ抽出物などが例示できる。
【0100】
(海藻抽出物)
海藻抽出物としては、褐藻、紅藻、緑藻、藍藻などからの抽出液があり、具体的にはコンブ、マコンブ、ワカメ、ヒジキ、テングサ、サンゴモ、パルマリア、ツノマタ、ノリ、アオサ、アナアオサ、アスコフィラム、ヒバマタ、モズク、オキナワモズク、ヒマンタリアなどからの抽出物を例示することができる。アマモなどの水性植物からの抽出物もこれに含まれる。
【0101】
(細胞賦活剤)
細胞賦活剤としては、乳清、アルニカ、オウバク、クロレラ、ホップ、スズナなどの植物の抽出物、γ−アミノ酪酸、ε−アミノプロン酸などのアミノ酸類、レチノール、チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、パントテン酸類などのビタミン類、グリコール酸、乳酸などのα−ヒドロキシ酸類、フラボノイド、サポニン、アラントイン、感光素101号、感光素301号、感光素401号、NK−4などが例示できる。
【0102】
(経皮吸収促進剤)
経皮吸収促進剤としては、尿素、乳酸、フルーツ酸、グリコール酸などのα−ヒドロキシ酸、サリチル酸などのβ−ヒドロキシ酸、オレイン酸、ウンデカノイン酸、オクタノール、ノナノール、メントール、チモール、リモネン、ジメチルスルホキシド、ドデシルメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ラウリル硫酸ナトリウム、N,N−ビス(2ヒドロキシエチル)オレイルアミン、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレート、ドデシルジメチルアンモニオプロパンスルホン酸、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、n,n−ジメチル−m−トルアミド、ジエチル−m−トルアミド、ラウロカプラム、1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、N−モノ又はジ置換−p−メンタン−3−カルボキシアミド、2−(2−メトキシ−1−メチルエチル)−5−メチルシクロヘキサノ−ル、アザシクロアルカン誘導体、シクロデキストリンなどが例示できる。
【0103】
(発泡剤)
発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、バリウムアゾジカルボキシレート、アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボン酸アミド、N,N´−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N´−ジメチル−N,N´−ジニトロソテレフタルアミド、トリニトロトリメチルトリアミン、4,4´−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、パラトルエンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3´−ジスルホニルヒドラジド、アリルビス(スルホニルヒドラジド)、p−トルイレンスルホニルセミカルバジド、4,4´−オキシビス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロモノフルオロメタンなどのフッ化アルカン、5−モルホリル−1,2,3,4−チアトリアゾール、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、アジド類などが例示できる。
【0104】
(可塑剤)
可溶化剤としては、エタノール、フェノキシエタノール、イソプロパノール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、モノステアリン酸グリセリン、イソプレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、ソルビトール、マルビトール、ラフィノース、ヘキシレングリコール、ラウリン酸ジエタノールアミド、脂肪酸ジエタノールアミド等のポリオール、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレノレイルアルコールエーテル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、多価アルコール脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、テトラアルキルアンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム等の陰イオン界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のベタイン型、スルホベタイン型、スルホアミノ酸型等の両性界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等のシリコーン系界面活性剤、レシチン、リゾフォスファチジルコリン、セラミド、セレブロシド、サーファクチンナトリウム等の天然界面活性剤などが例示できる。
【0105】
(角質溶解剤)
角質溶解剤としては、グリコール酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、乳酸、ピルビン酸、グルコン酸、グルクロン酸、リンゴ酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、酢酸、フェノール、レゾルシン、レチノイン酸、アダパレン、トリクロロ酢酸、5−フルオロウラシル、アゼライン酸などが例示でき、また、ホルモン類としては、エストラジオール、エストロン、エチニルエストラジオール、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、コレカルシフェロール、エストロゲン、プレグネノロン、副腎皮質ホルモンなどが例示できる。
【0106】
(顔料)
顔料としては、タルク、カオリン、マイカ、セリサイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、無水ケイ酸などの体質顔料、酸化チタン、酸化亜鉛などの白色顔料、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、グンジョウ、コンジョウ、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラックなどの着色顔料、魚鱗箔、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、着色雲母チタンなどのパール顔料、ステアリン酸のマグネシウム、カルシウム及びアルミニウム塩、ラウリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸の亜鉛塩、澱粉粉、シルクパウダー、ナイロンパウダー、ポリメタアクリル酸メチル末、ポリエチレン末などの粉体顔料を例示できる。また、可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、クエン酸アセチルトリブチル、カンファーなどが例示できる。
【0107】
(無機粉末)
無機粉末としては、リン酸水素カルシウム、有機変性モンモリロナイト、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、雲母、ベントナイト、チタン被覆雲母、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化鉄、群青、紺青、酸化クロム、カラミン、ゼオライト及びカーボンブラックなどが例示できる。また、有機粉末としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッソ樹脂、ケイ素樹脂、アクリル酸樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、上記化合物の単量体の二種以上からなる共重合体、セルロースなどが例示できる。
【0108】
(その他の成分)
本発明の皮膚外用組成物、又は、化粧水、洗顔料、美容液、乳液、若しくはクリームには、上記以外にもさらに抗生物質、糖転移グリチルリチン、グリチルリチン、アルペンローゼ抽出物、クロッカス・クリサントゥス抽出物、キビ種子抽出物、ザクロ花抽出物、アルピニアカツマダイ種子抽出物、クロラッパタケ子実体抽出物、ホオノキ抽出物、ナンノクロロプシス抽出物、ターミナリアベリリカ抽出物、ビブリオアルギノリチクス発酵液、ヒトオリゴペプチド、アウレオバシジウムプルランス培養液、アスペルギルス/クリ渋皮発酵エキス、アルテロモナス発酵エキス、加水分解酵母エキス、酵母エキス、酵母多糖体、コメ発酵液、サーマスサーモフィルス培養物、酒粕エキス、サッカロミセス/Ca培養物、サッカロミセス/K培養物、サッカロミセス/Mg培養物、サッカロミセス/亜鉛培養物、サッカロミセス/海塩培養物、(サッカロミセス/キシリヌム)/紅茶培養物、サッカロミセス/ケイ素培養物、サッカロミセス/ゲルマニウム培養物、サッカロミセスセレビシアエエキス、サッカロミセス/セレン培養物、サッカロミセス/鉄培養物、サッカロミセス/銅培養物、サッカロミセス培養溶解質液、サッカロミセス/マンガン培養物、サッカロミセス溶解質エキス、シュードアルテロモナス発酵エキス、スクレロチウムガム、スフィンゴモナスエキス、ダイズ発酵エキス、豆乳発酵液、乳酸桿菌/エリオジクチオンカリホルニクム発酵エキス、乳酸桿菌/オリーブ葉発酵エキス、乳酸桿菌/カカオ果実発酵液、乳酸桿菌/キノア発酵エキス、乳酸桿菌/コメ発酵エキス、乳酸桿菌/セイヨウナシ果汁発酵液、乳酸桿菌/ダイズ発酵エキス、乳酸桿菌/トマト発酵エキス、乳酸桿菌/ナツメヤシ果実発酵エキス、乳酸桿菌/(乳/Ca/リン/Mg/亜鉛)発酵物、乳酸桿菌/ハイビスカス花発酵液、乳酸桿菌/(ビーン種子エキス/グルタミン酸Na)発酵液、乳酸桿菌/ブドウ果汁発酵液、乳酸桿菌/ペポカボチャ果実発酵エキス、乳酸桿菌/(レイシエキス/シイタケエキス)発酵液、乳酸桿菌/レモン果皮発酵エキス、乳酸桿菌/ワサビ根発酵エキス、乳酸球菌培養液、バチルス/(コメヌカエキス/ダイズエキス)発酵液、バチルス発酵物、ビフィズス菌発酵エキス、ミクロコッカス溶解液、ヨーグルト液、ラネラ/ダイズタンパク発酵物、ワインエキス、β−D−グルクロン酸、α−L−イズロン酸、β−D−グルクロン酸が連結した3糖構造を基本単位として連なった酸性多糖を主成分とするスッポンタケ由来ゼラチン様物質、ヒマワリ芽抽出物、パラミツ(種)抽出物、リュウガン抽出物、キバナオランダセンニチ抽出物、ヒメリンゴ抽出物、フイリソシンカ抽出物、ペラルゴニジン抽出物、キネチン、グリシルプロリン、エチルヘキシルグリセリン、エトキシジグリコール、オレイルグリセリル、グルコノラクトン、ジカプリリルエーテル、ジヒドロキシアセトン、パンテニルエチル、ヒドロキシアルキル(C16−18)ヒドロキシダイマージリノレイルエーテル、ヒドロキシアルキル(C12−14)ヒドロキシダイマージリノレイルエーテル、メトキシエタノールなどのエーテル及びケトン類、アシアチン酸、アリューリット酸、ウルソル酸ナトリウム、オレアノール酸、グアニジン塩酸塩、クエン酸アルミニウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸ジアンモニウム、クエン酸トリ(テトラメチルヒドロキシピペリジノール)、サクシニルグリチルレチン酸ナトリウム、ジチオグリコール酸、ジチオグリコール酸MEA、ジチオジグリコール酸ジアンモニウム、セバシン酸、チオグリコール酸、チオグリコール酸MEA、チオグリコール酸アンモニウム、チオ乳酸、チオ乳酸アンモニウム、パンテテインスルホン酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸ナトリウム、ペンテト酸、ペンテト酸5ナトリウム、マデカシン酸などの有機酸またはその塩、アミノメチルプロパノール、アミノメチルプロパンジオール、ジイソプロパノールアミン、システアミン塩酸塩、テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミンなどのアミン類、デオキシリボ核酸(DNA)、デオキシリボ核酸カリウム塩、リボ核酸(RNA)、リボ核酸ナトリウム塩、アーモンドタンパク、アスパルテーム、アデノシンリン酸、アデノシンリン酸2ナトリウム、アラニルグルタミン、(アルギニン/リシン)ポリペプチド、ウンデシレノイルフェニルアラニン、エルゴチオネイン、オリゴペプチド−6、オルニチン塩酸塩、加水分解DNA、加水分解RNA、加水分解アーモンドタンパク、加水分解アクチン、加水分解エラスチン、加水分解カゼイン、加水分解カラスムギタンパク、加水分解ケラチン、加水分解酵母タンパク、加水分解コメタンパク、加水分解コンキオリン、加水分解シルク、加水分解シロバナルーピンタンパク、加水分解ダイズタンパク、加水分解トウモロコシタンパク、加水分解乳タンパク、加水分解ハチミツタンパク、加水分解ヘーゼルナッツタンパク、加水分解ホホバタンパク、加水分解野菜タンパク、加水分解ローヤルゼリータンパク、カラスムギ穀粒タンパク、牛乳糖タンパク、グアニル酸2ナトリウム、クレアチン、ケラチン、コムギグルテン、コムギタンパク、サルコシン、シトルリン、ジパルミトイルヒドロキシプロリン、ジペプチド−2、セリシン、ダイズタンパク、ヘキサペプチド−2、ヘキサペプチド−3、ヘキサペプチド−9、ヘキサペプチド−10、ヘキサペプチド−11、ペンタペプチド−3、ホエイタンパクなどのタンパク及び核酸類、コエンチームA、スチレインズ、パパイン、プロテアーゼ、ブロメライン、リパーゼ、α−グルコシダーゼなどの酵素類、メントングリセリンアセタールなどのテルペン類、(C30−38オレフィン/マレイン酸イソプロピル/マレイン酸)コポリマー、(HDI/PPG/ポリカプロラクトン)クロスポリマー、PEG−4、PEG−6、PEG−8、PEG−12、PEG−16、PEG−20、PEG−30、PEG−32、PEG−40などのポリエチレングリコール類、PPG−3、PPG−7などの酸化プロピレン重合体またはその誘導体、(VA/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル)コポリマー、(VP/アクリル酸DMAPA)コポリマー、(VP/ビニルカプロラクタム/アクリル酸DMAPA)コポリマー、(VP/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール)コポリマー、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマー、(アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンナトリウム/アクリル酸)コポリマー、(アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンナトリウム)コポリマー、(アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウリンナトリウム)コポリマー、(アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウリン)コポリマー、(アクリル酸/アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸)コポリマー、(アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10−30))コポリマー、(アクリル酸アミドプロピルトリモニウムクロリド/アクリル酸アミド)コポリマー、(アクリル酸アルキル/オクチルアクリルアミド)コポリマー、アクリル酸アルキルコポリマーまたはその誘導体、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド/アモジメチコン)コポリマーAMP、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマー、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマーAMP、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマーAMPD、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸メトキシエチル)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メトキシエチル)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンナトリウム)コポリマー、(アクリレーツ/アクリルアミド)コポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10−30))クロスポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸アルキルステアリル/メタクリル酸エチルアミンオキシド)コポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸ヒドロキシアルキル)コポリマー、アクリレーツコポリマー、カルボマー、(エチレン/プロピレン)コポリマー、(エチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、(オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル)コポリマー、合成ワックス、水添C16−14オレフィンポリマー、(ブチレン/エチレン/スチレン)コポリマー、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンイソテレフタレート、ポリオクタニウム−5、ポリオクタニウム−6、ポリオクタニウム−7、ポリオクタニウム−11、ポリオクタニウム−16、ポリオクタニウム−22、ポリオクタニウム−28、ポリオクタニウム−32などのポリオクタニウム類、ポリグルクロン酸、ポリデセン、ポリプロピルシルセスキオキサン、ポリメタクリル酸グリセリル、ポリメタクリロイルエチルベタイン、ポリメタクリロイルエチルベタイン、レパゲルマニウムなどの合成高分子化合物、アセチルジペプチド−1セチル、アセチルテトラペプチド−2、アセチルテトラペプチド−5、アセチルヘキサペプチド−1、アセチルヘキサペプチド−3、イソアルキル(C8−16)コハク酸ラクトグロブリルスルホン酸ナトリウム、などの化粧品をはじめとする皮膚外用組成物に一般に使用可能なものを用いることができ、これらに加え、上記以外にも既存の化粧品原料をさらに使用することもできる。たとえば、『化粧品原料基準第二版注解』、日本公定書協会編、株式会社薬事日報社、1984年発行、『化粧品原料基準外成分規格』、厚生省薬務局審査課監修、株式会社薬事日報社、1993年発行、『化粧品原料基準外成分規格追補』、厚生省薬務局審査課監修、株式会社薬事日報社、1993年発行、『化粧品種別許可基準』、厚生省薬務局審査課監修、株式会社薬事日報社、1993年発行、『化粧品種別配合成分規格』、厚生省薬務局審査課監修、株式会社薬事日報社、1997年発行、『最新化粧品科学−改訂増補II』、日本化粧品技術者会編、株式会社薬事日報社、平成4年発行及び『化粧品事典』、日本化粧品技術者会編、丸善株式会社、2003年発行、『日本化粧品原料集2007』、日本化粧品工業連合会編、株式会社薬事日報、2007年発行などに記載されている全ての化粧品原料を適宜組み合わせて使用することができる。
【0109】
C.製造方法
本発明の皮膚外用組成物、又はこれを含む化粧水、洗顔料、美容液、乳液、若しくはクリームなどの基礎化粧品は、基剤としての水性媒体に、有効成分としてのL−アスコルビン酸、その誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上を混合する工程を経て製造される。より具体的には、基剤としての水性媒体に、有効成分としてのL−アスコルビン酸、その誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上を混合し、溶解して、溶液のpHを3乃至11、より望ましくは5乃至9とした後、目的とする製品の種類に応じた適宜の処法に従って、目的の製品が完成するまでの適宜の工程で含有せしめればよい。各成分を配合する方法、順序や、種々の処理を施す時期は、本発明の作用効果を損なわない限り特に限定されず、斯界で汎用されている適宜の方法、順序を採用することができる。
【0110】
とりわけ、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶又は無水結晶を用いて本発明の皮膚外用組成物、又は、化粧水、洗顔料、美容液、乳液、若しくはクリームなどの基礎化粧品を製造する場合には、予めアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶とアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶を、適宜の配合比率で配合した組成物としておくことにより、従来のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶を用いる場合のように別途アルカリで中和することなく、水性媒体に溶解した際のpHを所望の3乃至11、望ましくは5乃至9となるように調整することができる。この製造方法によれば、別途アルカリを用いる中和工程が不要になるだけでなく、アルカリや緩衝剤の添加による塩濃度の上昇が低減できるので好適である。
【0111】
以上のような本発明の皮膚外用組成物、又は、化粧水、洗顔料、美容液、乳液、若しくはクリームなどの基礎化粧品における、L−アスコルビン酸、その誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上の配合量は特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜決定されるが、通常、製品質量あたり、固形物換算(無水物換算)で、L−アスコルビン酸として0.1質量%乃至90質量%、望ましくは、0.5質量%乃至質量50%、さらに望ましくは、1質量%乃至10質量%、より望ましくは、5乃至10質量%含有させるのが好適である。
【0112】
斯くして製造される本発明の皮膚外用組成物、又は、化粧水、洗顔料、美容液、乳液、若しくはクリームなどの基礎化粧品は、有効成分として、L−アスコルビン酸、その誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上を含有しているので、ターンオーバーを改善し、皮膚におけるバリア機能を維持又は亢進し、かつ、皮膚におけるヒアルロン酸産生を維持又は亢進し、抗シワ、抗小ジワ、抗シミ、抗弛みなどの優れたアンチエイジング効果を奏するものである。
【0113】
以下、本発明を実験に基づいてさらに詳細に説明する。
【0114】
<実験1:アスコルビン酸2−グルコシドの皮膚におけるターンオーバーに対する作用>
本明細書で既に述べたとおり、表皮は、外側から「角質層(角層)」、「顆粒層」、「有棘層」、「基底層」により構成され、基底層で生まれた表皮細胞は順次外側へ移動して角質層となり、最終的に剥がれ落ちることとなる。このような一連のサイクルは、一般にターンオーバーと呼ばれており、加齢によりターンオーバーが滞ると、皮膚の弛みやシワ、小ジワが発生するなど、肌におけるトラブルの原因となる。アスコルビン酸2−グルコシドのターンオーバーに対する作用を調べるため、以下の実験を行なった。
【0115】
<実験1−1:アスコルビン酸2−グルコシドの皮膚細胞増殖に及ぼす影響>
正常ヒト新生児包皮表皮角化細胞(クラボウ社販売、以下、「NHEK細胞」と略記)を、細胞増殖添加剤(EDGS:EpiLife Defined Growth Supplement)含有EpiLife培地(Invitrogen社販売、以下、EDGS含有EpiLife培地を「EpiLife培地」と略記する。)に懸濁し、5容積%CO
2存在下、37℃の条件で、60乃至80%コンフルエントで継代培養を行った。細胞を剥離洗浄後、HuMedia−KB2培地(クラボウ社販売)にて7.5×10
3細胞/mLに調整後、コラーゲン(新田ゼラチン社販売、商品名『Cellmatorix Type IV』)をコートした24穴プレートに0.4mL/ウェルで接種し、5容積%CO
2存在下、37℃の条件下で1日培養した。培養上清を除去後、ハイドロコルチゾン及びインスリン添加HuMedia−KB2培地(クラボウ社販売、以下、「KB2−HI培地」と略記)に、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)をアスコルビン酸2−グルコシドの終濃度が0乃至900μMとなるよう溶解させたものを0.6mL/ウェルずつ添加し、5容積%CO
2存在下、37℃の条件下で4日間培養した。25体積%グルタルアルデヒド溶液を60μL/ウェルずつ添加して細胞を固定後、上清を除去し、水洗し、次いでメチレンブルー溶液を0.24mL/ウェル添加して核染色を行った。水洗後、0.33N塩酸を0.5mL/ウェルずつ添加して色素を抽出し、96穴プレートに0.1mL/ウェルずつ移して、波長595nm及び650nmでの吸光度を測定した。得られた波長650nmの吸光度の値から波長595nmの吸光度の値を差し引いた値を細胞増殖率の指標とした。アスコルビン酸2−グルコシドを含まないKB2−HI培地を用いた場合を対照とし、その場合の値を100%として細胞増殖率を相対評価した。結果を表1に示した。
【0117】
表1に見られるとおり、アスコルビン酸2−グルコシドは、NHEK細胞に対して強い増殖促進効果を示し、その相対的な細胞増殖率は、100μMで148%、300μMで157%、900μMで169%と、アスコルビン酸2−グルコシドの濃度が上昇するに従って上昇した。上記の結果は、アスコルビン酸2−グルコシドが皮膚表皮細胞の増殖を促進することにより、皮膚におけるターンオーバーを改善し、シワ、小ジワや弛みの発生を低減できることを物語っている。因みに、アスコルビン酸2−グルコシドは実験に用いたNHEK細胞内に存在する酵素によって、L−アスコルビン酸を遊離するので、上記の作用はL−アスコルビン酸の作用であるともいえる。なお、下記実験1−2においても同様である。
【0118】
<実験1−2:アスコルビン酸2−グルコシドの皮膚細胞の分化マーカー蛋白質の発現に及ぼす影響>
近年、表皮細胞の分化マーカー蛋白質としてインボルクリン及びフィラグリンが注目されている。本実験では、アスコルビン酸2−グルコシドがこれら分化マーカー蛋白質の発現に及ぼす影響を調べた。
【0119】
正常ヒト新生児包皮表皮角化細胞(NHEK細胞)を、EpiLife培地にて2.5×10
5細胞/mLに調製後、12穴プレートに1mL/ウェルずつ接種し、5容積%CO
2存在下、37℃の条件下で1日間培養した。培養上清を除去後、アスコルビン酸2−グルコシドを終濃度300、600μMとなるよう添加した培地を1mL/ウェル添加し、5容積%CO
2存在下、37℃の条件下で2日間培養した。なお、アスコルビン酸2−グルコシドを含まない培地で同様に培養したものを、対照とした。それぞれ同濃度のアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩を添加した培地を1mL/ウェルずつ追加添加し、さらに同条件で3日間培養した。培養上清を除去後、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄後、細胞抽出用緩衝液(プロテアーゼインヒビター、2w/v%SDS、1mM EDTA含有20mMトリス塩酸緩衝液、pH8.0)にて細胞を溶解し、20分間氷上反応後、ソニファイアー(ブランソン社製)を用いて超音波破砕により蛋白質を抽出した。抽出液を遠心分離し、上清を回収し、その一部を蛋白定量に供した。残りの上清に4倍濃縮サンプル緩衝液(50mM DTT、40w/v%グリセリン、0.02w/v%ブロムフェノールブルー含有250mMトリス塩酸緩衝液、pH6.8)を1/3量混和し、99℃で5分間保ったものをウエスタン解析用サンプルとした。1レーンに蛋白量20μgとなるようチャージして、常法によりSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行なった後、ゲル中の蛋白質を常法によりポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜に移し、ブロックエース(DSファーマバイオメディカル社製)に浸漬してブロッキングした。PVDF膜を、抗インボルクリン抗体又は抗フィラグリン抗体(Santa Cruz社販売)を10容積%ブロックエース含む50mM TBS(200mM NaCl含有50mM Tris−HCl(pH7.4))緩衝液(以下、「TBS緩衝液」と言う。)で100倍希釈した溶液に、室温で1時間浸漬した後、0.05容積%ツイーン20を含む50mM TBS緩衝液で洗浄し過剰の抗体を除いた。PVDF膜を、HRP標識した抗マウスIgGウサギポリクローナル抗体(DAKO社販売)溶液に、室温で2時間浸漬した。この膜を0.05容積%ツイーン20を含む50mM TBS緩衝液で30分間洗浄後、市販のウエスタンブロッティング検出キット(ジーイー ヘルスケア バイオサイエンス社販売、商品名「ECL Prime Western Blotting Detection System)を用いて検出し、画像解析ソフト(「ImageJ」、NIH開発のオープンソースソフトウェア)にて画像解析を行った。内部標準としてα−チューブリンを用いて、各蛋白の発現をα−チューブリンの発現に対する相対発現量に補正し(対照を50%とした)発現量を比較した。結果を表2に示した。
【0121】
表2に示すとおり、アスコルビン酸2−グルコシドの濃度に依存して、分化マーカー蛋白質であるインボルクリン及びフィラグリンのいずれの発現量も増強された。上記の結果は、アスコルビン酸2−グルコシドの作用により皮膚表皮細胞の分化が促進されることを示しており、アスコルビン酸2−グルコシドを含有する化粧品は、皮膚におけるターンオーバーの改善作用に優れることを示すものである。
【0122】
<実験2:アスコルビン酸2−グルコシドの抗シミ作用>
女性被験者16名(年齢37乃至55歳)に対し、顔面に生じている色素沈着部位(シミ部位)を被験部位とし、アスコルビン酸2−グルコシドを含有する下記配合のクリームを1日2回(朝及び夜)、1回2g、90日間塗布させた。クリーム塗布前、塗布45日及び90日目に、各被験者の被験部位の色調をパントンカラーフォーミュラガイド747XRを用いて調べ、測色計CR−200(ミノルタ社製)を用いて、被験部位の明るさ(L*値)をそれぞれ測定し、16名の平均値を算出した。結果を表3に示した。
<試験クリームの配合組成>
<A相>
配合成分 (質量部)
水 53.29
カルボマー2w/v%溶液 15.0
EDTA2ナトリウム 0.1
グリセレス−26 3.0
<B相>
トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル 5.0
アルキル安息香酸(C12−15) 7.5
シクロペンタシロキサン、シクロヘキサシロキサン 3.0
ジメチコン 0.5
ステアリン酸 2.5
ステアリン酸グリセリル 2.0
セテアリルアルコール 1.75
<C相>
トリエタノールアミン 適量
<D相>
アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末 2.0
(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)
<E相>
プロピレングリコール56体積%、ジアゾリジニル尿素 1.0
30体積%、メチルパラベン11体積%、プロピルパラベン
3体積%
【0123】
A相の成分を加熱しつつ混和し、同じくB相の成分を加熱し混和後、B相をA相に添加した。これにC相を添加して冷却し、さらにD相とE相を添加した後、トリエタノールアミンでpH6.5に調整した。
【0125】
表3に示されるとおり、塗布日数に従って、被験部位のL*値(明るさ)が増加し、色素沈着部位の色が薄くなった。通常、シミは日焼けと異なり、時間とともに消失することはないことから、上記の結果は、アスコルビン酸2−グルコシドが、皮膚の色素沈着部位を淡色化しシミを改善する効果を有することを示している。
【0126】
<実験3:アスコルビン酸2−グルコシドのグルタチオン産生に及ぼす影響(1)>
グルタチオンは、生体内で抗酸化成分及び補酵素として機能するペプチドであり、通常、酸化型として存在しているが、酵素により還元型に変換されることによりその機能を発揮する。よって、生体内ではグルタチオンレベルを高くすることが望ましく、グルタチオンレベルの低下は、老化の要因の一つとなることが知られている。アスコルビン酸2−グルコシドのグルタチオン産生に及ぼす影響を調べる実験を、ヒト上皮様細胞癌由来細胞株(A431細胞、ヒューマンサイエンス研究資源バンク、JCRB0004)(以下、「A431細胞」と略記する。)を使用し、以下のようにして行った。
【0127】
<試験溶液>
10体積%牛胎児血清及び抗生物質を含むダルベッコのMEM培地(以下、「D−MEM培地」と略記する。)に、アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原販売、試薬級)とL−アスコルビン酸(和光純薬工業株式会社販売、特級)とを、アスコルビン酸2−グルコシド又はL−アスコルビン酸の最終濃度が1.0、2.0mMとなるように溶解して試験液を調製した。
<A431細胞におけるグルタチオン産生量の定量方法>
D−MEM培地を用いて継代培養したA431細胞を回収し、D−MEM培地に再懸濁し、10cm径細胞培養用プレートに、1×10
6細胞/10ml/プレートで播種して24時間培養した。その後、培養液を吸引除去し、試験液のいずれかを10ml/プレート添加して、24時間培養を行った。対照として、D−MEM培地のみを、10ml/プレート添加して、24時間培養を行った。培養上清を除去した各プレートに、氷冷したダルベッコPBS(−)(日水製薬株式会社販売)を加えて、細胞を洗浄した後、スクレイパーを用いて細胞を回収した。市販のグルタチオン測定キット(Bio vision社販売、商品名「Gluthatione Assay Kit」)を使用して測定した。実験は、対照或いは試験液について、各々3プレートを使用して行い、各プレート当たりのグルタチオン量の平均を求めてグルタチオン産生量とした。なお、A431細胞の培養は何れの場合も5容量%炭酸ガス培養装置を使用した。結果は、D−MEM培地のみで培養した場合のA431細胞の還元型又は総グルタチオン産生量をそれぞれ100%として相対値を求め、表4に示した。
【0129】
表4に示されるとおり、L−アスコルビン酸を1.0mM添加したD−MEM培地では細胞障害が生じ、A431細胞における還元型グルタチオン及び総グルタチオンは測定できなかった。因みに、L−アスコルビン酸を、上記条件で細胞障害を起こさない濃度の上限である0.1mM添加した場合、A431細胞の総グルタチオン及び還元型グルタチオン産生量は、それぞれ103%及び102%と無添加の場合と同程度であり、L−アスコルビン酸によるグルタチオン産生量の増加は確認できなかった。
【0130】
これに対し、D−MEM培地にアスコルビン酸2−グルコシドを1.0mMあるいは2.0mM添加した培地で培養したA431細胞の場合には、細胞障害を起こすことなく総グルタチオン産生量は増加し、各々、115%、508%となり、アスコルビン酸2−グルコシドの添加量に依存して総グルタチオン産生の増強が認められた。また、還元型グルタチオン産生量は、各々、313%、6816%となり、アスコルビン酸2−グルコシドの添加量に依存して還元型グルタチオン産生の増強が認められた。なお、総グルタチオンの増加に対して、還元型グルタチオンの増加の度合いが大きかったが、このことは、とりわけ還元型グルタチオンレベルが増加していることを示している。A431細胞の場合、アスコルビン酸2−グルコシドから細胞障害を引き起こさない程度にL−アスコルビン酸が遊離され、グルタチオンの産生増強効果を発揮すると考えられる。
【0131】
<実験4:アスコルビン酸2−グルコシドのグルタチオン産生に及ぼす影響(2)>
アスコルビン酸2−グルコシドのグルタチオン産生に及ぼす影響を調べる実験を、正常ヒト新生児表皮角化細胞(NHEK細胞、クラボウ)(以下、「NHEK細胞」と略記する。)を使用し、以下のようにして行った。
<試験溶液>
実験1−1で用いたEpiLife培地に、アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原販売、試薬級)とL−アスコルビン酸(和光純薬工業株式会社販売、特級)とを、アスコルビン酸2−グルコシド又はL−アスコルビン酸の最終濃度が0.5、1.0、2.0mMとなるように溶解して試験液を調製した。
<NHEK細胞におけるグルタチオン産生量の定量方法>
EpiLife培地を用いて継代培養したNHEK細胞を回収し、EpiLife培地に再懸濁し、10cm径細胞培養用プレートに、1×10
6細胞/10ml/プレートで播種して24時間培養した。その後、培養液を吸引除去し、試験液の何れかを10ml/プレート添加して、24時間培養を行った。対照として、EpiLife培地のみを、10ml/プレート添加して、24時間培養を行った。培養上清を除去した各プレートに、氷冷したダルベッコPBS(−)(日水製薬株式会社販売)を加えて、細胞を洗浄した後、スクレイパーを用いて細胞を回収した。市販のグルタチオン測定キット(Bio vision社販売、商品名「Gluthatione Assay Kit」)を使用して測定した。実験は、対照或いは試験液について、各々3プレートを使用して行い、各プレート当たりのグルタチオン量及びその平均を求めてグルタチオン産生量とした。なお、NHEK細胞の培養はいずれの場合も5容量%炭酸ガス培養装置を使用した。結果は、EpiLife培地のみで培養した場合のNHEK細胞の還元型又は総グルタチオン量をそれぞれ100%として相対値を求め、表5に示した。
【0133】
表5に示されるとおり、L−アスコルビン酸を0.5mM添加したEpiLife培地では細胞障害が生じ、NHEK細胞における還元型グルタチオン及び総グルタチオンは測定できなかった。因みに、L−アスコルビン酸を上記条件で細胞障害を起こさない濃度の上限である0.1mM添加した場合、NHEK細胞の総グルタチオン及び還元型グルタチオン産生量は、それぞれ103%及び102%で無添加の場合と同程度であり、L−アスコルビン酸によるグルタチオン産生量の増加は確認できなかった。
【0134】
これに対して、EpiLife培地にアスコルビン酸2−グルコシドを0.5、1.0mM或いは2.0mM添加した培地で培養したNHEK細胞の場合には、総グルタチオン産生量は、各々、106%、111%、117%となり、アスコルビン酸2−グルコシドの添加量に依存して総グルタチオン産生の増強が認められた。また、EpiLife培地にアスコルビン酸2−グルコシドを0.5、1.0mM或いは2.0mM添加した培地で培養したNHEK細胞の場合には、還元型グルタチオン産生量は、各々、106%、111%、117%となり、アスコルビン酸2−グルコシドの添加量に依存したアスコルビン酸2−グルコシドによる還元型グルタチオン産生の増強が認められた。なお、還元型グルタチオンの増加の度合いが総グルタチオンと同程度であり、このことは、還元型グルタチオンレベルが低下することなく、総グルタチオン産生量が増加していることを示している。実験3のA431細胞の場合と同様に、NHEK細胞の場合においても、アスコルビン酸2−グルコシドから細胞障害を引き起こさない程度にL−アスコルビン酸が遊離され、グルタチオンの産生増強効果を発揮すると考えられる。
【0135】
実験3及び4の結果は、アスコルビン酸2−グルコシドが総グルタチオン産生ならびに還元型グルタチオン産生を増強する顕著な作用を有することを示すものであり、アスコルビン酸2−グルコシドが、総グルタチオンの産生増強剤、または還元型グルタチオンの産生増強剤として利用でき、この作用を通じて生体の老化を抑制することができることを示唆している。
【0136】
<実験5:アスコルビン酸2−グルコシドのDickkopf−1産生に及ぼす影響>
ヒトの肌に存在する蛋白質であって、シミの原因となるメラニンの生成及び蓄積を抑制する作用を有することが知られている、Dickkopf−1(以下、「DKK1」と略記する)産生に及ぼすアスコルビン酸2−グルコシドの影響を調べる実験を、DKK1産生能を有する、正常ヒト皮膚線維芽細胞であるNHDF細胞(クラボウ社販売)を用い、以下のようにして行った。
<NHDF細胞におけるアスコルビン酸2−グルコシドのDKK1産生に及ぼす影響>
96穴プレートに細胞濃度1x10
4個/穴となるように、培養培地で希釈したNHDF細胞を播種した。播種してから24時間後にプレートの各ウェル中の上清を除去し、アスコルビン酸2−グルコシドを終濃度0.5、1、2、4又は8mMとなるように、各ウェルに添加した。対照として、アスコルビン酸2−グルコシドを添加しない系を設けた。アスコルビン酸2−グルコシド添加後、培養1日目、3日目に96穴プレートの各ウェルの上清を採取し、上清中のDKK1をDKK1測定用ELISA(商品名『RayBio』、レイバイオテック社製)にて定量(n=3)した。測定値の統計学的解析は、t検定(t−test)(『基礎統計学III 自然科学の統計学』、財団法人 東京大学出版会発行、187頁(2008年)参照)により行った。結果を表6に示す。
【0138】
表6に示されるとおり、アスコルビン酸2−グルコシドは、濃度依存的にNHDF細胞からのDKK1産生を有意に促進させたとともに、培養日数1日目と3日目のDKK1産生量の関係から、培養時間依存的にDKK1産生を有意に促進した。
【0139】
本実験結果から、アスコルビン酸2−グルコシドは、生体に投与することにより、DKK1の産生を促進し、これによりメラノサイトのメラニン産生を抑制し、ケラチノサイトへのメラノソームの輸送を抑制し、抗シミ、美白作用を奏すると考えられる。また、アスコルビン酸2−グルコシドは、生体内の酵素の作用によりL−アスコルビン酸とD−グルコースに加水分解され、L−アスコルビン酸本来の機能を発揮することから、L−アスコルビン酸はもとより、アスコルビン酸2−グルコシド以外のL−アスコルビン酸の誘導体、L−アスコルビン酸の塩、及びL−アスコルビン酸誘導体の塩も、生体に投与することにより、DKK1の産生を促進し、これによりメラノサイトのメラニン産生を抑制し、ケラチノサイトへのメラノソームの輸送を抑制し、抗シミ、美白作用が奏せられると考えられる。殊に、アスコルビン酸2−グルコシドとそのナトリウム塩の結晶は、L−アスコルビン酸よりも安定で、且つ、生体内においてL−アスコルビン酸を遊離し、L−アスコルビン酸本来の機能が発揮されることから、DKK1産生を促進するための成分として最も好適に用いることができる。
【0140】
<実験6:アスコルビン酸2−グルコシドの小眼球症関連転写因子の活性化に及ぼす影響>
小眼球症関連転写因子(microphthalmia−associated transcription factor、以下、「MITF」と略記する)は、肥満細胞、破骨細胞、色素細胞や心筋細胞で特異的に発現する蛋白質であり、リン酸化されることにより活性化し、メラノサイトやアレルギー疾患に関与する種々の蛋白質の発現に関わっている。MITFの活性化を抑制することにより、アレルギー疾患やメラノサイト増殖異常を抑制し、肌あれ抑制や美白効果が期待できる。アスコルビン酸2−グルコシドのMITFの活性化に及ぼす影響を調べる実験を、マウスメラノーマ細胞株B16細胞(以下、「B16細胞」と略記する。)を使用し、以下のようにして行った。
<試験溶液>
10体積%牛胎児血清及び抗生物質を含むダルベッコのMEM培地(以下、「D−MEM培地」と略記する。)に、アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原販売、試薬級)とL−アスコルビン酸(和光純薬工業株式会社販売、特級)とを、アスコルビン酸2−グルコシド又はL−アスコルビン酸の最終濃度が2.0又は8.0mMとなるように溶解して試験液を調製した。
<B16細胞におけるMITF産生量の定量方法>
D−MEM培地を用いて継代培養したB16細胞を回収し、D−MEM培地に再懸濁し、6穴プレートに、1×10
5細胞/2ml/ウェルで播種して24時間培養した。その後、培養液を吸引除去し、試験液の何れかを2ml/ウェル添加して、2時間培養を行った。対照として、D−MEM培地のみを、2ml/プレート添加して、2時間培養を行った。培養上清を除去した各プレートに、氷冷したダルベッコPBS(−)(日水製薬株式会社販売)を加えて、細胞を洗浄した後、62.5mM Tris−HCl pH6.8、2w/v%SDS、10w/v%グリセロール、50mM DTT、0.01w/v%ブロモフェノールブルーを含有するSDSサンプルバッファーを0.1ml/ウェル添加して、スクレイパーで細胞を回収した。この細胞液を超音波破砕機(Osminics社)で処理後、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動を行った。ニトロセルロース膜に電気的に転写後、一次抗体(Anti phospho−MITF(Ser473)、またはAnti MITF)、二次抗体と反応させ、LumiGLOを反応させた後、X線フィルムを露光し、MITF陽性バンドを検出した。得られたバンド強度解析をScion Imageを用いて行ない、リン酸化MITF及びMITFの量を求めた。なお、B16細胞の培養はいずれの場合も5容積%炭酸ガス培養装置を使用した。各試験液で培養した場合のB16細胞のβ―アクチン量を100%とした場合のリン酸化MITF及びMITFの相対量、及びリン酸化MITF/MITF比を求めた。結果を表7に示す。
【0142】
表7に示されるとおり、L−アスコルビン酸を2.0mM添加したD−MEM培地では細胞障害が生じ、B16細胞におけるMITF量は測定できなかった。なお、対照(アスコルビン酸2−グルコシド無添加)のD−MEM培地で培養した場合のB16細胞におけるリン酸化MITF/MITFは0.90であった。
【0143】
これに対して、D−MEM培地にアスコルビン酸2−グルコシドを2.0又は8.0mM添加した培地で培養したB16細胞においては、リン酸化MITF/MITF比は、各々、0.60、0.36となり、アスコルビン酸2−グルコシドの添加量に依存してMITFのリン酸化の抑制が認められた。これらの実験結果は、アスコルビン酸2−グルコシドがMITFのリン酸化を抑制する顕著な作用を有することを示すものであり、アスコルビン酸2−グルコシドが、MITFのリン酸化による活性化を抑制することを通じて、肌荒れ抑制や美白のために機能すること示唆している。
【0144】
<実験7:アスコルビン酸2−グルコシドによる角質層のコーニファイドエンベロープ(CE)の産生と、細胞間接着構造体であるタイトジャンクション(TJ)の関連蛋白質の産生に及ぼす影響>
角質細胞の最外層に存在し、角質細胞の内部を守ることが知られているCE、及び表皮顆粒層に存在し、細胞間接着構造体として知られているTJの関連蛋白質(以下、「TJ関連蛋白質」と言う。)はいずれも、皮膚におけるバリア機能形成の鍵を握っている(ビクル・ディ・ディ(Bikle DD)等、『モレキュラー・アンド・セルラー・エンドクリノロジー(Molecular and Cellular Endocrinology)』、第177巻、161乃至171頁、2001年;タクオ ユキ(Takuo Yuki)等、『エスクペリメンタル・ダーマトロジー(Experimental Dermatology)』、第16巻、324乃至330頁、2007年参照)ことに鑑み、本実験では、アスコルビン酸2−グルコシドが細胞レベルでこれらCEとTJ関連蛋白質の産生に及ぼす影響について調べた。なお、前記引用文献にはそれぞれ、カルシウム(Ca)が、CE及びTJ関連蛋白質の産生を亢進し、皮膚におけるバリア機能を亢進することが記載されている。
【0145】
<実験7−1:アスコルビン酸2−グルコシドが角質層のCE産生に及ぼす影響>
アスコルビン酸2−グルコシドが角質層のCE産生に及ぼす影響について調べる目的で、以下の実験を行った。すなわち、標準的正常ヒト表皮細胞のモデルとして、正常ヒト新生児包皮表皮角化細胞(クラボウ社販売、以下、『NHEK細胞』と略記する。)をEpiLife培地(Invitrogen社販売、以下、『EpiLife培地』と言う。)(pH7.4)に懸濁し、12穴マイクロプレートに細胞濃度1×10
5細胞/穴となるように播種し、5容積%CO
2存在下、37℃の条件下で一夜培養した後、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)をアスコルビン酸2−グルコシドの終濃度が0.5又は1mM、又は陽性対照としてのCaCl
2を最終濃度が1mMとなるように各ウェルに添加し、2日毎に各ウェルの培地を前記所定濃度のアスコルビン酸2−グルコシド又はCaCl
2を含む新鮮なEpiLife培地で交換しつつ、5容積%CO
2存在下、37℃の条件下で5日間培養した。細胞内CE含量の測定は、タツヤ ハセガワ(Tatsuya Hasegawa)等、『リピッズ』、第46巻、529乃至535頁、2011年に準じて行った。すなわち、培養終了後、直ちに各ウェルの培養上清を除去し、2w/v%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)含有リン酸緩衝生理食塩水(PBS)(pH7.4)を用いて各ウェルの器壁に付着した細胞をピペッティング操作により剥離しつつ細胞抽出を行った後、遠心分離(15,000rpm×10分)により不溶性画分を回収した。得られた不溶性画分にSDS及び1,4−ジチオスレイトール(DTT)をそれぞれ終濃度が2w/v%及び20mMとなるように添加した後、2時間煮沸して不溶性画分を溶解させ、サンプリングし、蛋白質濃度が1mg/mlとなるように調整し、分光光度計にて波長310nmでの光学密度(OD)を測定し、その測定値をCE産生量とした。なお、対照として、アスコルビン酸2−グルコシドを添加しない以外は、前記したと同様にして培養する系を設けた。結果を表8に示す。
【0147】
表8に示されるとおり、アスコルビン酸2−グルコシドは、陽性対照のCaCl
2と同様、表皮角化細胞におけるCE産生誘導能を有していることが判明した。また、アスコルビン酸2−グルコシドは、濃度依存的にCE産生量を増加させることも判明した。
【0148】
本実験結果によれば、アスコルビン酸2−グルコシドは、皮膚におけるバリアー機能において重要な役割を担っている角質層におけるCE産生を効果的に誘導でき、これにより、加齢に伴って低下する皮膚におけるバリアー機能を維持又は亢進することができると考えられる。
【0149】
<実験7−2:アスコルビン酸2−グルコシドが細胞間接着構造体を構成するTJ関連蛋白質の産生に及ぼす影響>
アスコルビン酸2−グルコシドが、細胞間接着構造体を構成するTJ関連蛋白質の産生に及ぼす影響について調べる目的で、表皮顆粒層に存在していることが知られているTJ関連蛋白質として、近年、脚光を浴びているオクルジン(occludin)とZO−1に着目し、以下の実験を行った。すなわち、標準的正常ヒト表皮細胞のモデルとして、NHEK細胞をEpiLife培地(pH7.4)に懸濁し、12穴マイクロプレートに細胞濃度1×10
5細胞/穴となるように播種し、5容積%CO
2存在下、37℃の条件下で一夜培養した後、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)をアスコルビン酸2−グルコシドの終濃度が0.5又は1mM、又は陽性対照としてのCaCl
2を最終濃度が0.5mMとなるように各ウェルに添加し、5容積%CO
2存在下、37℃の条件下で3日間培養した。培養終了後、1w/v%SDS含有PBSを用いて各ウェルの器壁に付着した細胞をピペッティング操作により剥離しつつ細胞抽出を行った。各ウェルの細胞抽出液につき、1レーン当たり、20μg蛋白質相当量を20mM DTT含有10w/v%ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)に供し、1次抗体として、抗オクルジンマウスモノクローナル抗体(商品名『F−11』、Santa Cruz社販売)又は抗ZO−1マウスモノクローナル抗体(商品名『ZO1−1A12』、Invitrogen社販売)を用い、2次抗体として、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRPO)標識抗マウスIgG(商品名『P0447』、DAKO社販売)又はHRPO標識抗ウサギIgG(商品名『P0448』、DAKO社販売)を用い、公知のウェスタンブロット法を適用して、各細胞抽出液中のオクルジン又はZO−1濃度をα−チューブリンを内部標準とするプレミックス化学発光検出試薬(商品名『Luminata Western HRP Substrates』、メルク社販売)を用いて測定した。結果を表9に示す。なお、表9中、%を付した数値は、陽性対照としてのCaCl
2の添加系における細胞抽出液中のオクルジン濃度及びZO−1濃度をそれぞれ100%としたときの相対値を表す。
【0151】
表9に示されるとおり、アスコルビン酸2−グルコシドは、陽性対照のCaCl
2と同様、表皮角化細胞におけるオクルジン及びZO−1の産生誘導能を有していることが判明した。また、アスコルビン酸2−グルコシドは、濃度依存的にオクルジン及びZO−1産生量を増加させることも判明した。
【0152】
本実験結果によれば、アスコルビン酸2−グルコシドは、皮膚におけるバリアー機能において重要な役割を担っている表皮顆粒層におけるTJ関連蛋白質であるオクルジン及びZO−1の産生を効果的に誘導でき、これにより、加齢に伴って低下する皮膚におけるバリアー機能を維持又は亢進することができると考えられる。
【0153】
<実験8:アスコルビン酸2−グルコシドがヒアルロン酸産生に及ぼす影響>
加齢によって真皮におけるヒアルロン酸が減少すると、シワが形成されたり、皮膚の弾性が低下して弛みや肌荒れが起こるといわれていることに鑑み、本実験では、アスコルビン酸2−グルコシドが皮膚におけるヒアルロン酸産生に及ぼす影響について調べた。
【0154】
すなわち、『保湿・美白・抗シワ・抗酸化評価・実験法マニュアル』、編著・監修:正木 仁、フレグランスジャーナル社発行、94乃至97頁、2012年に記載された「ヒアルロン酸合成促進評価法」に準じて、標準的正常ヒト表皮細胞のモデルとして、NHEK細胞をEpiLife培地(Invitrogen社販売)(pH7.4)に懸濁し、12穴マイクロプレートに細胞濃度5×10
4細胞/穴となるように播種し、5容積%CO
2存在下、37℃の条件下で一夜培養した後、培地を新鮮なHuMedia−KG2培地(クラボウ社販売)と交換し、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)をアスコルビン酸2−グルコシドの終濃度が0.25、0.5又は1mMとなるように各ウェルに添加し、5容積%CO
2存在下、37℃の条件下で3日間培養した。培養終了後、直ちに各ウェルの培養上清を採取し、上清中のヒアルロン酸を市販の酵素免疫測定法(ELISA)キット(商品名『Hyaluronan,DuoSet Kit』、商品コード:DY3614、R&D社販売)を用いて定量した。なお、対照として、アスコルビン酸2−グルコシドを添加しない以外は、前記したと同様にして培養する系を設けた。結果は、表10に示す。
【0156】
表10に示されるとおり、アスコルビン酸2−グルコシドは、表皮角化細胞におけるヒアルロン酸の産生を誘導し、しかも、濃度依存的に誘導することが判明した。
【0157】
本実験結果によれば、アスコルビン酸2−グルコシドは、皮膚の保湿に関与しているヒアルロン酸の産生を効果的に誘導でき、これにより、加齢に伴って低下する皮膚におけるヒアルロン酸量を維持又は亢進し、皮膚の乾燥を予防又は改善し、乾燥による小ジワの発生を抑制、改善又は目立たなくすることができると考えられる。
【0158】
<実験9:アスコルビン酸2−グルコシドの抗シワ試験(1)>
アスコルビン酸2−グルコシドを配合したクリームを用い、肌におけるシワ改善の作用を調べるため、ボランティアによる試験を行った。すなわち、顔のシワに悩む37乃至55歳の女性16名を被験者として選択し、アスコルビン酸2−グルコシドとして、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)を用い、これを2質量%配合する下記配合の試験クリームを、1回1g、朝の洗顔後及び晩の入浴後の1日2回、90日間にわたって左右の目の周囲に塗布した。なお、試験クリームは、試験期間中、可能な限り、皮膚に塗布された状態を維持させた。試験期間中、被験者には、シワ改善効果を標榜する化粧品等の使用を避ける以外は、通常の日常生活を過ごすよう指導した。試験開始時(0日目)、試験中間(45日目)、及び試験終了後(90日目)に、下記の方法により皮膚表面形状からシワの深さを測定し、平均値を求めた結果を表11に示した。
<皮膚表面形状シワの三次元計測>
試験開始時(0日目)、試験中間(45日目)、及び試験終了後(90日目)に、両目尻を被検部位として、反射用レプリカ作成キットABS−01−W(株式会社アサヒバイオメッド社製)を用いて肌のレプリカを採取した。反射用レプリカ解析システムASA−03R(株式会社アサヒバイオメッド社製)を用いてレプリカの表面形状を解析することによりシワ部分を特定し、被検部位における基準面からのシワの平均深さを求めた。
【0159】
<試験クリーム>
(配合処方)
配合成分 (質量%)
(1)ジメチコン 0.3
(2)スクワラン 2.0
(3)イソノナン酸セテアリル 1.0
(4)トリエチルヘキサノイン 2.0
(5)オクチルドデカノール 2.0
(6)脂肪酸(C−10−30)(コレステリル/ラノステリル) 3.0
(7)ミリスチン酸ポリグリセリル−10 3.5
(8)セタノール 3.5
(9)バチルアルコール 1.0
(10)パルミチン酸セチル 2.05
(11)ステアリン酸グリセリルSE 2.5
(12)ステアリン酸バチル 2.5
(13)1,3−ブチレングリコール 3.0
(14)メチルパラベン 0.2
(15)グリセリン 4.5
(16)トレハロースの糖質誘導体含有シラップ 2.0
(株式会社林原販売、商品名「トルナーレ」)
(17)アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末 2.0
(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)
(18)クエン酸 適量
(19)クエン酸ナトリウム 適量
(20)水酸化カリウム 適量
(21)精製水 適量
【0161】
表11に示されるとおり、アスコルビン酸2−グルコシドを配合したクリームを塗布すると、塗布日数に従ってシワの深さが減少した。この結果は、アスコルビン酸2−グルコシドが、皮膚におけるシワの改善効果を有することを示している。
【0162】
<実験10:アスコルビン酸2−グルコシドの抗シワ試験(2)>
実験9には明記していないが、実験9において、40歳前後のボランティアにあっては、両目尻のシワの平均深さが他の年齢のボランティアと比べ、より浅くなる傾向を認めたことから、別途、40±2歳の女性ボランティア10名を被験者として、アスコルビン酸2−グルコシドを配合したクリームの作用についてより詳細に調べた。すなわち、試験期間を42日間とした以外は実験9と同様にして、実験9で用いたと同じアスコルビン酸2−グルコシドを配合したクリームを用い、実験9と同様にして、その両目尻の小ジワ改善効果について試験(以下、単に「追加試験」と言う。)したところ、被験者10名中6名において、顕著な目尻の小ジワ改善効果が認められたとともに、目尻の肌の艶や保湿状態も良好であった。また、本追加試験においては、試験開始直前と直後に、目尻の肌のターンオーバーを調べる目的で、角層細胞面積による角層のターンオーバー測定法(スライド法)(『フレグランス ジャーナル』、第36巻、第5号、28乃至30頁、2008年参照)に準じて、被験者10名の両目尻に粘着テープを個別にそれぞれ押しつけて皮膚表面の角層細胞を採取し、染色し、角層細胞面積を測定した後、本試験前に測定していた各被験者の両目尻の角層細胞面積と比較した。なお、前記角層ターンオーバー測定法は、角層細胞面積(細胞のサイズ)を測定することにより、肌のターンオーバー速度を推定するという比較的簡便な方法である。なお、本測定法は、角層細胞面積と角層のターンオーバーの関係として、角層のターンオーバーが速くなるほど、角層細胞面積は減少すること、角層のターンオーバーはケラチノサイトを生成する基底細胞の分裂速度に対応すること、更に、角層のターンオーバー速度と肌のターンオーバー速度とは正比例の関係にあることに基づいている。
【0163】
前記角層ターンオーバー測定結果によれば、前記被験者6名の両目尻の角層細胞面積は、試験直前と比べ平均で約5%減少し、両目尻の角層のターンオーバー速度(基底細胞の分裂速度)が平均で約1.2倍高められていた。本追加試験において設定した42日間という試験期間は、ボランティアの年齢に対応する肌のターンオーバー1周期分弱に相当すること、さらに、ターンオーバーの遅れが小ジワを誘発すると言われていることを勘案すると、本試験結果は、当該クリームが肌のターンオーバーの遅れを即効的に改善し、小ジワ改善効果を奏することを示している。また、40±2歳という年齢は、肌のターンオーバーに要する日数が20代の約2倍となる年齢であり、小ジワが目立ってくる年齢であることから、当該クリームは、当該年齢層を含む、所謂プレエイジング世代、殊に、中年女性用の小ジワ改善剤として極めて有用である。
【0164】
<実験11:アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の結晶>
<実験11−1:アスコルビン酸2グルコシド−ナトリウム塩結晶の調製>
アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原製)100gを、6Nの水酸化ナトリウム100mlに溶解させた後、さらにメタノールを100ml加えて撹拌し、4℃で約3週間静置したところ、白濁が認められ、顕微鏡観察したところ結晶の生成が認められた。結晶懸濁液をガラスフィルターにて濾過することにより析出した結晶を回収し、0.1Nの塩酸を含有する70体積%メタノール水溶液で洗浄した後、40℃で乾燥し約35gの結晶粉末を得た。
【0165】
<実験11−2:アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶の生成条件の検討>
アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原製)10gに対し、下記表12に示す1乃至10Nの水酸化ナトリウム水溶液を10ml添加し、溶解させた後、メタノールを10ml添加、混合し、種晶として実験11−1で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶を30mg加え、4℃で24時間静置し結晶の析出の程度を目視にて調べた。結晶析出の程度は、
「−」:結晶が析出せず
「+」:結晶が僅かに析出
「++」:結晶が容量の半分程度析出
「+++」:結晶が全体に析出し固化
の4段階に分けて判定した。結果を表12に示した。
【0167】
表12に示すとおり、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末を5N、6N、8N及び10Nの各濃度の水酸化ナトリウム水溶液に溶解し、メタノールを添加した試料からそれぞれ結晶の析出が認められ、結晶の析出量は水酸化ナトリウム濃度が高くなるほど増加した。一方、水酸化ナトリウム濃度が4N以下の場合、結晶の析出は全く認められなかった。水酸化ナトリウム濃度が5Nの場合、溶液中でのアスコルビン酸2−グルコシドとナトリウムとのモル比は1.7であり、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶の生成には、アスコルビン酸2−グルコシドに対し、モル比で1.7以上の水酸化ナトリウムを要することが判明した。
【0168】
<実験11−3:アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶>
実験11−1で得た結晶粉末約10gを50℃で24時間真空乾燥したところ、実験11−1で得た結晶とは外観が異なる結晶粉末約8.4gが得られた。得られた結晶は、実験11−1で得た結晶とは異なる新たな結晶と考えられた。
【0169】
<実験12:アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶についての各種分析>
実験11−1及び11−3で得た結晶それぞれについて、結晶形の観察、HPLC分析、ナトリウム含量の測定、赤外線吸収スペクトル(FT−IR)の測定、及び、粉末X線回折図の測定を行なった。
【0170】
<実験12−1:結晶の形状>
実験11−1及び11−3で得た結晶をそれぞれスライドグラス上に乗せ、位相差顕微鏡を用いて結晶の形状を観察し、写真撮影を行った。それぞれの結晶の写真を
図1及び
図2に示した。
図1に見られるとおり、実験11−1で得た結晶の形状は、薄い板状又は柱状であった。一方、
図2に見られるとおり、実験11−3で得た結晶の形状は、形が崩れたものが多いものの板状であった。
【0171】
<実験12−2:HPLC分析>
実験11−1及び11−3で得た結晶をそれぞれ適量の純水に溶解し、下記の条件によるHPLC分析に供した。対照として、試薬級のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『アスコルビン酸2−グルコシド 999』、純度99.9%以上、株式会社林原製)を用い、同条件で分析した。
<HPLC分析条件>
カラム:Wakopak Wakobeads T−330 H
+型
(内径10mm×長さ300mm)(和光純薬工業株式会社販売)
溶離液:0.0001N硝酸水溶液
流速:0.5ml/分
温度:室温
検出:示差屈折計
【0172】
実験11−1及び11−3で得た結晶を純水に溶解しHPLC分析に供したところ、いずれのクロマトグラムにおいても、対照のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶の場合と同様に、アスコルビン酸2−グルコシドのピークのみが検出され、いずれもアスコルビン酸2−グルコシド純度は約100%であったことから、実験11−1及び11−3で得た結晶はアスコルビン酸2−グルコシドを構成成分として含む結晶であることが確認された。
【0173】
<実験12−3:水分含量の測定>
実験11−1及び11−3で得た結晶粉末の水分含量を、常法の減圧乾燥法(50℃、24時間)にて測定したところ、それぞれ、14.9質量%及び0.2質量%であった。この結果から、実験11−1で得た結晶はアスコルビン酸2−グルコシドを含む含水結晶であり、実験11−3で得た結晶は、アスコルビン酸2−グルコシドを含む無水結晶であると考えられた。
【0174】
<実験12−4:ナトリウム含量の測定>
実験11−3で得た無水結晶を無水物換算で25mg秤取し、50mlの純水に溶解し、さらに純水で5倍希釈して測定試料とした。試料中のナトリウム量を、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP−AES)CIROS−120(株式会社リガク社製)を用い、下記の条件で測定した。
【0175】
<ICP−AES測定条件>
プラズマ電力:1400W
プラズマガス:13.0L/分
補助ガス及びネブライザーガス:1.0L/分
ブランク:60体積%硝酸の1000倍希釈液
ナトリウム検量線溶液:ICPマルチエレメントスタンダードIV(Merck社製)を0.1乃至10ppmに希釈したもの
【0176】
実験11−3で得た無水結晶の固形分中のナトリウム含量は8.7質量%であった。この値は、実験11−3で得た無水結晶が1モルのアスコルビン酸2−グルコシドと1モルのナトリウム及び1/2モルの水酸化ナトリウムを含有すると仮定、すなわち、アスコルビン酸2−グルコシドとナトリウムのモル比が1:1.5であると仮定した場合のナトリウム含量の理論値8.8質量%と近似した値であったことから、得られたアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶は、アスコルビン酸2−グルコシド2モルに対し、ナトリウムとして3モル含有すると考えられた。
【0177】
なお、上記のとおり、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶における水分含量は約15質量%であり、アスコルビン酸2−グルコシドとナトリウム及び水酸化ナトリウムを上記のモル比で含むと仮定すると、アスコルビン酸2−グルコシドと水分子のモル比はおよそ1:4となり、含水結晶はアスコルビン酸2−グルコシド1分子に対し4分子の結晶水を含むことになる。
【0178】
実験12−1乃至12−4の結果から、実験11−1で得た結晶はアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶であり、実験11−3で得た結晶はアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶であることが確認された。
【0179】
<実験12−5:FT−IRスペクトル>
実験11−3で得た無水結晶粉末2mgに赤外吸収スペクトル分析用臭化カリウム200mgを加え、めのう製乳鉢で粉砕・混合し、錠剤に成形したものを分析に供した。装置には、赤外分光光度計FTIR−8300(株式会社島津製作所製)を使用した。対照として、試薬級のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『アスコルビン酸2−グルコシド 999』、純度99.9%以上、株式会社林原製)を用い、同様に測定した。結果を
図3に示した。
【0180】
図3Aに見られるとおり、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶粉末のFT−IRスペクトルには、1580cm
−1付近に大きな吸収が認められた。一方、
図3Bに見られるとおり、対照のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末では当該位置に吸収は認められず、別途、1700cm
−1及び1770cm
−1付近に大きな吸収が認められた。ナトリウム塩の無水結晶の1580cm
−1付近における大きな吸収は、結晶に含まれるナトリウムの影響によるカルボニル基の伸縮振動によるものと推定された。両者のFT−IRスペクトルの相違は、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶粉末においてアスコルビン酸2−グルコシドが塩の形態で存在しているのに対し、対照のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末におけるアスコルビン酸2−グルコシドは遊離の酸の形態で存在していることに起因すると考えられた。
【0181】
<実験12−6:粉末X線回折図>
粉末X線回折装置(商品名『X’Pert Pro MPD』、スペクトリス株式会社製)を用い、実験11−1で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶と、実験11−3で得た無水結晶をそれぞれ試料とし、いずれも約50mgをシリコン製無反射板に乗せ、回転させながら下記の条件にてCu−Kα線を照射し、反射法で粉末X線回折図を求めた。得られた粉末X線回折図を
図4A及びBに示した。対照として、国際公開第WO2012/033218号パンフレットに開示されたアスコルビン酸2−グルコシド含水結晶含有粉末(純度99.5%、株式会社林原製)及び試薬級のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『アスコルビン酸2−グルコシド 999』、純度99.9%以上、株式会社林原製)についても同様に測定し、得られた粉末X線回折図を
図4C及びDに示した。
【0182】
<Cu−Kα線照射条件>
X線管電流:40mA
X線管電圧:45kV
波長:1.5405Å
【0183】
アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶は、
図4Aに見られるとおり、回折角(2θ)6.8°、8.2°、14.3°、17.8°及び18.4°に特徴的な回折ピークを示し、一方、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶は、
図4Bに見られるとおり、回折角(2θ)8.0°、9.0°、16.4°、17.9°及び20.8°に特徴的な回折ピークを示した。アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶と無水結晶はそれぞれ互いに相違する粉末X線回折図を示し、また、これらはいずれも従来公知のアスコルビン酸2−グルコシド含水結晶含有粉末及び無水結晶含有粉末の粉末X線回折図とも全く相違していた。
【0184】
この結果から、本発明の、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶及び無水結晶はいずれも新規な結晶であることが判明した。
【0185】
因みに、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶を温度25℃、相対湿度75.2%以上で一夜放置すると、吸湿して水分含量が約15質量%でほぼ一定となり、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶と同じ粉末X線回折図を示したことから、含水結晶は乾燥により無水結晶へと、また、無水結晶は吸湿により含水結晶へとそれぞれ相転移することにより相互変換すると考えられた。
【0186】
<実験12−7:単結晶X線結晶構造解析>
試薬級のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『アスコルビン酸2−グルコシド 999』、純度99.9%以上、株式会社林原製)2gを3Nの水酸化ナトリウム10mlに溶解させた後、メタノールを30ml添加、混合し、4℃で3週間静置することにより、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶の単結晶を析出させた。得られた単結晶から適当な大きさのものを選択し、パラトンオイルでコーティングし、X線回折装置にセットし、振動写真法により、下記の条件にてX線回折パターンを測定した。測定装置にR−AXIS RAPID−R(株式会社リガク製)を用い、解析ソフトにCrystal Structure Ver.3.8.2(株式会社リガク製)を用いた。
【0187】
<測定条件>
X線源:Cu
出力:50kV−100mA
入射X線:Cu−Kα線
入射X線サイズ:約0.5mmφ
結晶サイズ:0.3×0.2×0.2mm
検出器:イメージングプレート
測定温度:約−170℃(窒素ガス吹付け法)
【0188】
単結晶のX線回折パターンを
図5に示した。X線回折パターンにおいて、回折斑点(スポット)が数多く確認され、当該結晶が単結晶であることが確認された。この単結晶X線結晶構造解析によって得られたアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶の結晶学的パラメータを表13にまとめた。
【0190】
得られたX線回折強度データから、表13に示すとおり、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶は斜方晶系に属し、空間群は、Pbca(#61)、格子定数は、a=6.9733Å、b=14.4839Å、c=19.3221Å、V=1951.54Å
3と決定された。
【0191】
<実験13:アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶とアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶との配合物のpH>
上記実験11−3の方法で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶とアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『アスコルビン酸2−グルコシド 999』、純度99.9%以上、株式会社林原製)とを無水物換算で、下記表14に示す100:0乃至0:100の質量比で配合し、次いで、配合物質量の10倍容量の純水に溶解して得た水溶液のpHをそれぞれ測定した。結果を表14に示した。
【0193】
表14に見られるとおり、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶を単独で溶解した水溶液のpHは13.1であり、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末を単独で溶解させた水溶液のpHは1.7であった。一方、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶とアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末の配合物の水溶液のpHは、その配合比率によって12.9〜2.6の範囲を示した。アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩とアスコルビン酸2−グルコシドとを用い、それらを無水物換算で、適宜の比率で配合することにより、アスコルビン酸2−グルコシド水溶液を酸性からアルカリ性の広い範囲で所望のpHとすることができ、とりわけ、55:45乃至40:60の範囲で配合した場合、化粧品製造において好ましい弱アルカリ性乃至弱酸性のpHを示すことが判明した。
【0194】
<実験14:ジェル化剤に対するアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の影響>
ジェル状化粧品製造におけるアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の影響を調べるため、化粧品分野で汎用されているゲル化剤として、表15に記載の9種のカルボマー(カーボポール(日光ケミカルズ社製)5種、ハイビスワコー(和光純薬社製)3種、アクペック(住友精化社製)1種)、防腐剤及びアスコルビン酸2−グルコシドを用い、アスコルビン酸2−グルコシドを含有するジェルを調製するモデル実験を行った。すなわち、アスコルビン酸2−グルコシドを添加時にクエン酸緩衝液並びに水酸化ナトリウムでpH6.5に調整した場合と、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩を用いて中和操作を行うことなく、クエン酸緩衝液を含まないpH6.5付近のジェルを調製した場合とで、得られたジェルの性状を比較した。
【0195】
各ゲル化剤5gと、防腐剤としてのペンチレングリコール7.5gを水237.5gに溶解し、ジェルベース(濃度:2質量%)を調製した。また、実験12−1の方法で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩含水結晶を水に溶解し、250g中アスコルビン酸2−グルコシド20g含有する水溶液(以下、「アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩水溶液」と言う。)を調製した。各ジェルベース25gに対し、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩水溶液25gを添加し、さらに水を加えて全量を100gとし、pH6.5付近となるジェルを調製した。一方、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)20gを水100gに溶解し、さらにクエン酸緩衝液(クエン酸1質量%、クエン酸ナトリウム15質量%)20g及び10質量%水酸化ナトリウム24.7gを添加してアスコルビン酸2−グルコシドを中和した溶液(総量164.7g、以下、「アスコルビン酸2−グルコシド中和水溶液」と言う。)を調製した。各ジェルベース25gに対し、アスコルビン酸2−グルコシド中和水溶液16.47gを添加し、さらに10質量%水酸化ナトリウム2gを加え、水を加えて全量を100gとし、pH6.5付近となるジェルを調製した。各ジェル(カルボマー濃度:0.5質量%、アスコルビン酸2−グルコシド濃度:2質量%)のpH及びジェルの性状を観察した結果を表15に示した。
【0197】
表15に見られるとおり、アスコルビン酸2−グルコシドを用い、クエン酸緩衝液並びに水酸化ナトリウムで中和して調製したジェルベースは、一部粘性を示すものが得られたものの、いずれも流動性が高く、ゲルとしての形状を保持するものは得られなかった。一方、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩を用いて調製したジェルベースは、いずれも粘性を維持しており、ゲルとしての形状を保持するものが得られた。これらの結果は、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩を用いれば、アスコルビン酸2−グルコシドでは調製が難しかったジェル状化粧品を比較的容易に製造することができることを物語っている。
【0198】
<実験15:化粧水の抗シワ作用>
表16に示す処方(数値は質量%)に基づき3種類の化粧水、すなわち、アスコルビン酸2−グルコシド無添加の化粧水1(対照)、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)を2質量%配合し、中和剤として水酸化ナトリウムを、pH調節剤としてクエン酸及びクエン酸ナトリウムを用いた化粧水2、及び、後述する実施例2の方法で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩無水結晶粉末を2質量%配合し、中和操作を行うことなく調製した化粧水3を調製し、抗シワ作用に関するボランティア試験を行った。
【0199】
(化粧水1):表16の(1)、(4)〜(7)を精製水(14)に溶解し、水相を調製し、これに予めポリオキシエチレンオレイルアルコール(8)及び香料(10)をエタノール(9)に溶解したものを混和し、適量の水酸化ナトリウムを用いてpHを6.5に調整して製造した。
(化粧水2):表16の(1)、(4)〜(7)を精製水(14)の一部に溶解した後、アスコルビン酸2−グルコシド(2)としてアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)を用い、これを溶解し、次いで水酸化ナトリウムを用いて中和し、pH調節剤としてのクエン酸(11)及びクエン酸ナトリウム(12)を添加することによりpHを6.5に調整し、残りの精製水を加えて水相を調製した以外は化粧水1と同様にして製造した。
(化粧水3):アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩(3)として後述の実施例2の方法で調製したアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩無水結晶粉末を配合し、pHを6.5とした以外は化粧水1と同様にして製造した。
【0201】
上記で得た化粧水1(対照)、化粧水2及び化粧水3について、それぞれの抗シワ作用、抗小ジワ作用を調べた。すなわち、シワ、小ジワに悩む37歳から55歳の30名の女性被験者をランダムに10名ずつ3グループに分け、それぞれのグループにつき、化粧水1〜3のいずれかをそれぞれ1日2回(朝及び夜)、4週間連続使用させた。試験期間中、被験者には、シワ改善効果を標榜する化粧品等の使用を避ける以外は、通常の日常生活を過ごすよう指導した。試験期間終了後、被験者全員に、シワ、小ジワの改善、肌のはりの改善、及び、使用感についてアンケート調査を実施した。それぞれのグループで、シワ、小ジワ又は肌のはりに「改善効果があった」及び「使用感が良好であった」と回答した人数を表17にまとめた。
【0203】
表17に示されるとおり、化粧水1でシワ、小ジワや肌のはりに「改善効果があった」と回答したのは被験者10名中2名以下であったが、化粧水2及び3では6名以上が「改善効果があった」と回答した。また、使用感についても、化粧水1が「良好であった」と回答した被験者は10名中3名であったが、化粧水2では5名、化粧水3では7名が「良好であった」と回答した。なお、試験期間中、皮膚トラブルは一人もなく、安全性においても問題なかった。上記の結果は、アスコルビン酸2−グルコシド又はそのナトリウム塩を用いた化粧水は、アスコルビン酸2−グルコシド無添加の化粧水に比べ、シワ、小ジワを改善し、肌にはりを与える効果に優れたものであることを示すものである。
【0204】
<実験16:乳液の抗シミ、ソバカス作用>
表18に示す処方(数値は質量%)に基づき、3種類の乳液(エモリエントローション)、すなわち、アスコルビン酸2−グルコシド無添加の乳液1(対照)、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)を3質量%配合し、水酸化ナトリウムを用いて中和及びpH調整した乳液2、及び、後述する実施例2の方法で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩無水結晶粉末を3質量%配合し、中和操作を行うことなく調製した乳液3を得た後、抗シミ、ソバカス作用に関するボランティア試験を行った。
【0205】
(乳液1):精製水(15)に表18の(7)〜(9)、(14)を加え加熱混合し、水酸化ナトリウムを用いてpH7.0の水相とした。別途、表18の(1)〜(5)を混合し70℃に加熱し油相とした。この油相部を上記水相に加えて予備乳化を行い、次いで、ホモミキサーにて均一に乳化し冷却した後、トリエタノールアミン(6)、カルボキシビニルポリマー(10)及び香料(11)を添加することにより乳液を製造した。
(乳液2):アスコルビン酸2−グルコシド(12)としてアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)用い、これを精製水(14)の一部に溶解し、水酸化ナトリウム(14)を加えて中和及びpH7.0に調整したものを最後に添加した以外は乳液1と同様にして製造した。
(乳液3):アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩(13)として後述の実施例2の方法で調製したアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩無水結晶粉末を用い、これを精製水(14)の一部に溶解したものを最後に添加し、pH7.0に調整した以外は乳液1と同様にして製造した。
【0207】
上記で得た乳液1(対照)、乳液2又は乳液3について、抗シミ、ソバカス作用を調べた。すなわち、シミ、ソバカスに悩む22歳から51歳の30名の女性被験者をランダムに10名ずつ3グループに分け、それぞれのグループにつき、乳液1〜3のいずれかを4週間連続使用させた。なお、試験期間中、被験者には、シミ、ソバカス改善効果を標榜する化粧品等の使用を避ける以外は、通常の日常生活を過ごすよう指導した。試験期間終了後、肌のシミ、ソバカスの改善効果をアンケート調査により判定した。試験結果を表19に示した。
【0209】
表19に示されるとおり、乳液1(対照)でシミ、ソバカスが「改善した」と回答したのは被験者10名中1名であり、「やや改善した」と回答したのは被験者10名中2名であったのに対し、乳液2及び3では、7名以上が「改善した」又は「やや改善した」と回答した。なお、試験期間中、皮膚トラブルは一人もなく、安全性においても問題なかった。上記の結果は、アスコルビン酸2−グルコシド又はそのナトリウム塩を用いた乳液は、アスコルビン酸2−グルコシド無添加の乳液に比べ、シミ、ソバカスを改善する効果に優れたものであることを示すものである。
【0210】
<実験17:洗顔料の抗弛み作用>
表20に示す処方(数値は質量%)に基づき、3種類の洗顔料(洗顔クリーム)、すなわち、アスコルビン酸2−グルコシド無添加の洗顔料1(対照)、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)を2質量%配合し、水酸化カリウムを中和及びpH調整に用いた洗顔料2、及び、後述する実施例3の方法で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩無水結晶粉末を2質量%配合し、pH調節剤を用いることなく調製した洗顔料3を得た後、抗弛み作用に関するボランティア試験を行った。
【0211】
(洗顔料1):精製水(14)に表20の(11)〜(13)を溶解し水相とした。別途、予め表20の(1)〜(8)を混合、融解し70℃に調整しておいた油相に上記水相をかき混ぜながら徐々に加え、70℃に保持してけん化反応を終了させた。これを撹拌しながら50℃まで冷却し、均一に混合し25℃まで冷却することにより、pH9.0の洗顔料(洗顔クリーム)を製造した。
(洗顔料2):アスコルビン酸2−グルコシド(9)としてアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)を用い、これを予め精製水(14)の一部に溶解し、水酸化カリウムを用いて中和した後、冷却後の洗顔料に混合した以外は洗顔料1と同様にして製造した。
(洗顔料3):アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩(10)として後述の実施例2の方法で調製したアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩無水結晶粉末を用い、精製水(14)の一部に溶解し中和を行うことなく冷却後の洗顔料に配合した以外は洗顔料1と同様にして製造した。
【0213】
上記で得た洗顔料1(対照)、洗顔料2又は洗顔料3について、抗弛み作用を調べた。すなわち、皮膚の弛みに悩む36歳から58歳の30名の男性及び女性被験者をグループ内の男女比がほぼ同じになるよう10名ずつ3グループに分け、それぞれのグループにつき、洗顔料1〜3のいずれかを4週間連続使用させた。なお、試験期間中、被験者には、皮膚の弛み改善効果を標榜する化粧品等の使用を避ける以外は、通常の日常生活を過ごすよう指導した。試験期間終了後、皮膚の弛み改善効果についてアンケート調査により判定した。結果を表21に示した。
【0215】
表21に示されるとおり、洗顔料1(対照)で皮膚の弛みが「改善した」と回答したのは被験者10名中2名であり、「やや改善した」と回答したのは被験者10名中2名であったのに対し、洗顔料2及び3では8名が「改善した」又は「やや改善した」と回答した。なお、試験期間中、皮膚トラブルは一人もなく、安全性においても問題なかった。上記の結果は、アスコルビン酸2−グルコシド又はそのナトリウム塩を用いた洗顔料は、アスコルビン酸2−グルコシド無添加の洗顔料に比べ、皮膚の弛みを改善する効果に優れたものであることを示すものである。
【0216】
<実験18:美容液の美白及び抗シワ作用>
表22に示す処方(数値は質量%)に基づき、3種類の美容液、すなわち、アスコルビン酸2−グルコシド無添加の美容液1(対照)、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)を3質量%配合し、水酸化ナトリウムを用いてpH6.5に調整した美容液2、及び、後述する実施例3の方法で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩無水結晶粉末を3質量%配合し、pH調節剤を用いずに調製した美容液3を調製し、美白及び抗シワ作用に関するボランティア試験を行った。
【0217】
(美容液1):表22の配合処法に従い(1)〜(5)、(12)〜(18)を混合し、これに予め(9)〜(11)を混合しておいたものを加え均質化し、(8)を添加しpHを6.5に調整して美容液を製造した。
(美容液2):アスコルビン酸2−グルコシド(6)としてアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)を3質量%配合し、水酸化カリウムにてpH6.5に調整した後用いた以外は美容液1と同様にして製造した。
(美容液3):アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩(7)として後述の実施例2の方法で調製したアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩無水結晶粉末を配合し、水酸化カリウムでの中和操作を行うことなくpH6.5に調整した以外は美容液1と同様にして製造した。
【0219】
上記で得た美容液1(対照)、美容液2又は美容液3について、美白作用及び抗シワ作用を調べた。すなわち、肌のくすみ、シワに悩む26歳から48歳の30名の女性被験者をランダムに10名ずつ3グループに分け、それぞれのグループにつき、美容液1〜3のいずれかを4週間連続使用させた。なお、試験期間中、被験者には、美白効果及びシワ改善効果を標榜する化粧品等の使用を避ける以外は、通常の日常生活を過ごすよう指導した。試験期間終了後、肌の美白効果及びシワの改善効果をアンケート調査により判定した。試験結果を表23に示した。
【0221】
表23に示されるとおり、美容液1(対照)で美白に効果があり、シワが「改善した」と回答したのは被験者10名中1名であり、「やや改善した」と回答したのは被験者10名中1名であったのに対し、美容液2及び3では、7名が「改善した」又は「やや改善した」と回答した。なお、試験期間中、皮膚トラブルは一人もなく、安全性においても問題なかった。上記の結果は、アスコルビン酸2−グルコシド又はそのナトリウム塩を用いた美容液は、アスコルビン酸2−グルコシド無添加の美容液に比べ、美白作用を有し、シワを改善する効果に優れたものであることを示すものである。
【0222】
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく説明する。しかしながら、本発明はこれら実施例によってなんら限定されるものではない。
【実施例1】
【0223】
<化粧品素材>
アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)500gを8Nの水酸化ナトリウム水溶液500mlに溶解させた。これにエタノールを750ml加えて撹拌し、4℃に5日間静置し、結晶を析出させた。ガラスフィルターでろ過することにより析出した結晶を回収し、少量の70%エタノール水溶液で洗浄したのち、40℃で乾燥し、粉砕することによりアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶含有粉末を326g得た。
【0224】
本品は、アスコルビン酸2−グルコシドの新規な結晶含有粉末であり、従来のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末と同様に、化粧品素材として、また、医薬部外品、医薬品、食品などの素材としても有利に使用できる。本品の水溶液はアルカリ性を示すことから、従来のアスコルビン酸2−グルコシドをアルカリで中和する方法では不都合が生じていた製品の製造に有利に使用できる。
【実施例2】
【0225】
<化粧品素材>
実施例1の方法で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶含有粉末100質量部を、50℃にて24時間減圧乾燥した後、粉砕することにより、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶含有粉末81質量部を得た。
【0226】
本品は、アスコルビン酸2−グルコシドの新規な結晶含有粉末であり、従来のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末と同様に、化粧品素材として、また、医薬部外品、医薬品、食品などの素材としても有利に使用できる。本品の水溶液はアルカリ性を示すことから、従来のアスコルビン酸2−グルコシドをアルカリで中和する方法では不都合が生じていた製品の製造に有利に使用できる。
【実施例3】
【0227】
<化粧品素材>
実施例2の方法で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶含有粉末55質量部に対し、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)45質量部を均一に混合し、粉末状の化粧品素材を得た。
【0228】
本品は、新規なアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶含有粉末と従来より汎用されているアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末の配合物であり、従来のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末と同様に、化粧品素材として、また、医薬部外品、医薬品、食品などの素材としても有利に使用できる。また、本品の水溶液は弱アルカリ性を示すことから、従来のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末を使用した場合と比べて所望するpHに容易に調整することができる。
【実施例4】
【0229】
<化粧品素材>
実施例1の方法で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶含有粉末の無水物換算での50質量部に対し、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)50質量部を均一に混合し、粉末状の化粧品素材を得た。
【0230】
本品は、新規なアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶含有粉末と従来より汎用されているアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末の配合物であり、従来のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末と同様に、化粧品素材として、また、医薬部外品、医薬品、食品などの素材としても有利に使用できる。また、本品の水溶液は弱酸性を示すことから、従来のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末を使用した場合と比べて所望するpHに容易に調整することができる。
【実施例5】
【0231】
<化粧水>
(配合処方)
配合成分 (質量%)
(1)グリセリン 4.0
(2)プロピレングリコール 3.0
(3)1,2−ペンタンジオール 0.1
(4)実施例3の方法で得た化粧品素材 2.0
(5)ポリオキシエチレン(20モル)オレインアルコール 0.5
(6)ユキノシタエキス 2.0
(7)エタノール 5.0
(8)香料 適量
(9)精製水 残量
【0232】
上記配合処方の成分(1)乃至(4)を精製水(9)に溶解後、成分(5)乃至(8)を混合したものを徐々に添加し混和することにより、化粧水を調製した。本品は、安定した抗シワ作用を発揮する優れた化粧水であり、抗シワ作用、抗小ジワ作用のみならず、美白作用、さらには抗シミ、抗弛み作用、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用にも優れたアンチエイジング用化粧水として有用である。また、1,2−ペンタンジオールを配合しているので、防腐効果及び保湿性に優れ、肌への刺激が低い上に、アスコルビン酸2−グルコシドなど有効成分の沈殿も抑制されており、安定性に優れた化粧水である。
【実施例6】
【0233】
<化粧水>
(配合処方)
配合成分 (質量%)
(1)モノステアリン酸グリセリル 0.5
(2)オリーブオイル 0.5
(3)グリセリン 6.0
(4)1,3−ブチレングリコール 10.0
(5)エタノール 5.0
(6)実施例1の方法で得た化粧品素材 1.0
(7)アルブチン 1.0
(8)香料 適量
(9)精製水 残量
【0234】
(製造方法)
上記配合処方の成分(1)と(2)を70℃に加熱して均一に混合し、これに、成分(3)と(4)と精製水(9)水の一部を混合し加熱したものを添加混合した(A相)。アルブチン(7)を残りの精製水(9)に溶解した(B相)。B相にA相を徐々に添加して混合後、成分(5)及び(8)を混和し、(6)を添加してマイクロエマルジョン形態の化粧水を得た。
【0235】
本品は、マイクロエマルジョンを形成しているため透明で安定性も高く、安定した抗シワ作用を発揮する優れた化粧水であり、抗シワ作用、抗小ジワ作用のみならず、美白作用、さらには抗シミ、抗弛み作用、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用にも優れたアンチエイジング用化粧水として有用である。また、1,3−ブチレングリコールを配合しているので、防腐効果及び保湿性に優れ、肌への刺激が低い点でも優れた化粧水である。
【実施例7】
【0236】
<乳液>
(配合処方)
配合成分 (質量%)
(1)1,2−へキサンジオール 5.0
(2)オクチルドデカノール 4.0
(3)コウジ酸 1.0
(4)実施例3の方法で得た化粧品素材 1.0
(5)ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20E.O.) 1.0
(6)ステアリン酸 0.5
(7)シアバター 2.0
(8)ミツロウ 4.0
(9)パラオキシ安息香酸エステル 0.2
(10)マルメロ種子エキス 5.0
(11)キサンタンガム 0.1
(12)フィチン酸 0.02
(13)ビタミンE 0.01
(14)精製水 残量
【0237】
上記の成分(1)、(3)、(10)、(11)及び精製水(14)を混合し水相とした。次いで、成分(2)、(5)〜(9)、(12)及び(13)を加熱、混合し油相とした。油相に水相を添加し、均一に混合した後、冷却し、成分(4)を加えて均質に混合して乳液を得た。本品は安定した抗シワ作用を発揮する優れた乳液であり、抗シワ作用、抗小ジワ作用のみならず、美白作用、さらには抗シミ、抗弛み作用、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用にも優れたアンチエイジング用乳液として有用である。
【実施例8】
【0238】
<ジェル状乳液>
(配合処方)
配合成分 (質量%)
(1)スクワラン 5.0
(2)トリオクタノイン 6.0
(3)オリーブオイル 5.0
(4)マカデミアンナッツオイル 5.0
(5)パルミチン酸イソプロピル 5.0
(6)モノミリスチン酸ポリグリセリル−10 5.5
(7)イソステアリン酸POE(60)グリセリル−10 3.0
(8)ステアリン酸プロピレングリコールSE 2.0
(9)カルボキシビニルポリマー 0.5
(10)水酸化カリウム 適量
(11)トレハロースの糖質誘導体含有シラップ 15.5
(商品名『トルナーレ』、株式会社林原販売)
(12)実施例2の方法で得た化粧品素材 1.0
(13)カンゾウエキス 0.1
(14)ヒアルロン酸 0.25
(15)5´−グルコシルアデノシン 0.2
(16)1,2−ペンタンジオール 3.5
(17)香料 適量
(18)精製水 残量
【0239】
精製水(18)の一部に、成分(11)乃至(16)を溶解後、成分(1)〜(10)及び(17)を添加して常法により乳化し、ジェル状乳液を調製した。本品は安定した抗シワ作用を発揮するとともに、美白作用にも優れ、べたつきがなく使用感も良好な化粧ジェルである。また、本品はクエン酸緩衝液を使用しておらず比較的塩濃度が低いので、ジェルの安定性も高く、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用を発揮する優れた化粧ジェルであり、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用にも優れたアンチエイジング用のジェル状乳液として有用である。
【実施例9】
【0240】
<化粧用乳液>
(配合処方)
配合成分 (質量%)
(1)ステアリン酸 2.5
(2)セタノール 1.5
(3)ワセリン 5.0
(4)流動パラフィン 10.0
(5)ポリオキシエチレンオレート 2.0
(6)酢酸トコフェロール 0.5
(7)グリチルリチン酸ジカリウム 0.2
(8)ポリエチレングリコール(1500) 3.0
(9)実施例4の方法で得た化粧品素材 3.0
(10)アイの水抽出エキス 3.0
(11)1,2−ヘキサンジオール 0.1
(12)精製水 残量
【0241】
上記処方に従い、配合成分を常法により混合した後、更に、適量の香料を加えて乳液を製造した。本品は、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用を発揮するとともに、美白作用にも優れ、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用にも優れた、皮膚に塗布してもベタ付き感のない、使用感に優れたアンチエイジング用乳液として有用である。
【実施例10】
【0242】
<化粧用クリーム>
(配合処方)
配合成分 (質量%)
(1)ステアリン酸 5.0
(2)セチルアルコール 5.0
(3)スクワラン 8.0
(4)ワセリン 3.0
(5)グリセロールトリ2−エチルヘキサン酸エステル 7.0
(6)ジプロピレングリコール 6.0
(7)グリセリン 4.0
(8)実施例1の方法で得た化粧品素材 2.0
(9)プロピレングリコールモノステアリン酸エステル 3.0
(10)ポリオキシエチレン(20)セチルアルコールエーテル 3.0
(11)1,2−ヘキサンジオール 0.2
(12)香料 適量
(13)精製水 残量
【0243】
精製水(13)に成分(6)、(7)を加え、60℃に加温し、水相を調製した。別途、成分(1)乃至(5)、(9)乃至(12)を混合し、70℃に加温して油相を調製し、先に調製した水相に添加した。これに成分(8)を添加後、常法により乳化してクリームを製造した。本品は安定した抗シワ作用を発揮するとともに、美白作用にも優れ、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用にも優れた、べたつきがなく使用感も良好なアンチエイジング用化粧クリームとして有用である。
【実施例11】
【0244】
<化粧用クリーム>
(配合処方)
配合成分 (質量%)
(1)モノステアリン酸デカグリセリル 1.2
(2)モノミリスチン酸デカグリセリル 1.8
(3)ステアリルアルコール 0.5
(4)ベヘニルアルコール 3.0
(5)バチルアルコール 1.0
(6)パルミチン酸セチル 1.0
(7)ステアリン酸グリセリル 1.8
(8)脂肪酸(C10−30)(コレステリル/ラノステリル) 2.0
(9)パルミチン酸イソプロピル 4.0
(10)スクワラン 5.0
(11)ミリスチン酸オクチルドデシル 5.0
(12)マカデミアンナッツ油 0.5
(13)トリオクタノイン 1.8
(14)ジメチコン 0.3
(15)ブチレングリコール 6.0
(16)ペンチレングリコール 2.5
(17)濃グリセリン 12.0
(18)ポリクオタニウム−51 0.25
(19)実施例1の方法で得た化粧品素材 2.0
(20)無水結晶マルチトール 3.0
(21)香料 適量
(22)精製水 残量
【0245】
上記処方の成分(1)〜(14)及び(21)を加熱混合し油相とした。次いで、成分(15)〜(18)、(20)及び(22)を混合して水相とした。油相に水相を混合し、冷却した後成分(19)を添加混合しクリームを調製した。本品は安定した抗シワ作用を発揮するとともに、美白作用にも優れ、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用にも優れた、べたつきがなく使用感も良好なアンチエイジング用化粧クリームとして有用である。
【実施例12】
【0246】
<美容液>
(配合処方)
配合成分 (質量%)
(1)マルチトール 7.5
(2)実施例3の方法で得た化粧品素材 3.0
(3)1,2−アルカンジオール 5.0
(4)ポリエチレングリコール1500 1.0
(5)エタノール 5.0
(6)カルボキシビニルポリマー 0.4
(7)ポリアクリル酸ナトリウム 0.1
(8)ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20E.O.) 1.5
(9)オリーブ油 0.2
(10)グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
(11)水酸化カリウム 適量
(12)香料 適量
(13)精製水 残量
【0247】
上記処方に従い、配合成分を常法により混合し、美容液を調製した。本品は、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用を発揮するとともに、美白作用にも優れ、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用にも優れた、皮膚に塗布してもベタ付き感のない、使用感に優れたアンチエイジング用美容液として有用である。
【実施例13】
【0248】
<パック>
(配合処方)
配合成分 (質量%)
(1)ポリビニルアルコール 5.0
(2)プルラン 12.0
(3)カルボキシメチルセルロース 6.0
(4)1,3−ブチレングリコール 6.0
(5)エタノール 8.0
(6)1,2−ペンタンジオール 0.1
(7)実施例4の方法で得た化粧品素材 3.0
(8)ポリオキシエチレンオレイルエーテル 0.5
(9)香料 適量
(10)精製水 残量
【0249】
上記処方に従い、配合成分を常法により混合し、パックを調製した。本品は、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用を発揮するとともに、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、及び美白作用にも優れるアンチエイジング用のパックとして有用であり、皮膚に塗布し用いた後、洗い流すことも容易である。
【実施例14】
【0250】
<洗顔フォーム>
(配合処方)
配合成分 (質量部)
(1)ラウリン酸カリウム 2.0
(2)ミリスチン酸カリウム 17.0
(3)パルミチン酸 4.0
(4)ステアリン酸 4.0
(5)パーム核油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0
(6)グリセリン 10.0
(7)1,3−ブチレングリコール 10.0
(8)トレハロースの糖質誘導体含有シラップ 5.0
(商品名『トルナーレ』、株式会社林原販売)
(9)実施例2の方法で得た化粧品素材 3.0
(10)エチレンジアミン四酢酸4ナトリウム 0.2
(11)ココイルメチルタウリンナトリウム 10.0
(12)精製水 残量
【0251】
上記配合に従い常法により洗顔フォームを調製した。本品は、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用を発揮するとともに、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、抗シミ作用にも優れ、しっとりした洗い上がりが得られるため、アンチエイジング用洗顔フォームとして有用である。
【実施例15】
【0252】
<液体石鹸>
(配合処方)
配合成分 (質量部)
(1)ラウリン酸 4.0
(2)ステアリン酸プロピレングリコール 0.2
(3)オクチルドデセス−10 1.5
(4)オチルドデセス−20 1.5
(5)セテアレス−60ミリスチルグルコール 2.0
(6)N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム液 10.0
(7)ココアンホ酢酸ナトリウム 40.0
(8)トレハロースの糖質誘導体含有シラップ 4.0
(商品名『トルナーレ』、株式会社林原販売)
(9)実施例1の方法で得た化粧品素材 2.0
(10)グリセリン 2.0
(11)エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム 0.2
(12)メチルパラベン 0.1
(13)精製水 残量
【0253】
上記配合処方に従い、常法により液体石鹸を調製した。本品は、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用を発揮するとともに、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、抗シミ作用にも優れ、しっとりした洗い上がりが得られるため、アンチエイジング用液体石鹸として有用である。
【実施例16】
【0254】
<ボディソープ>
(配合処方)
配合成分 (質量部)
(1)ラウリン酸 5.0
(2)オレイン酸 5.0
(3)ココイルメチルタウリンナトリウム 18.0
(4)ココアンホ酢酸ナトリウム 20.0
(5)ヒアルロン酸 2.0
(6)トレハロースの糖質誘導体含有シラップ 1.0
(商品名『トルナーレ』、株式会社林原販売)
(7)実施例2の方法で得た化粧品素材 2.0
(8)塩化ナトリウム 0.2
(9)エチドロン酸 0.1
(10)エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム 0.1
(11)水酸化カリウム 適量
(12)精製水 残量
【0255】
上記配合処方に従い、常法により、ボディソープを調製した。本品は、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用を発揮するとともに、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、抗シミ作用にも優れ、しっとりした洗い上がりが得られるアンチエイジング用ボディソープとして有用である。
【実施例17】
【0256】
<クレンジング>
(配合処方)
配合成分 (質量部)
(1)流動パラフィン 35.0
(2)ワセリン 17.0
(3)セチルアルコール 3.0
(4)ステアリン酸 2.0
(5)グリセリン 3.0
(6)プロピレングリコール 2.0
(7)ポリオキシエチレンイソセチルエーテル(10E.O) 2.5
(8)ステアリン酸グリセリド 2.5
(9)1,2−ペンタンジオール 0.2
(10)実施例3の方法で得た化粧品素材 1.0
(11)香料 適量
(12)精製水 残量
【0257】
上記配合処方に従い、常法により、クレンジングクリームを調製した。本品は、皮膚の洗浄、化粧落としに使用する、さっぱりとした洗い上がりのクレンジングクリームである。また、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用を発揮するとともに、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、抗シミ作用にも優れた効果を奏するアンチエイジング用クレンジングクリームとして有用である。
【実施例18】
【0258】
<美白用日焼け止め(水中油型乳化タイプ)>
(配合処方)
配合成分 (質量%)
(1)ペンタオレイン酸デカグリセリル 1.5
(2)ポリオキシエチレン(10モル)コレステリルエーテル 1.0
(3)水素添加大豆リン脂質 1.5
(4)グリセリン 5.0
(5)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5.0
(6)ジプロピレングリコール 10.0
(7)アルブチン 3.0
(8)ジエチレントリアミンペンタ酢酸ペンタナトリウム塩 0.1
(9)実施例3の方法で得た化粧品素材 1.0
(10)リンゴ酸 0.2
(11)エタノール 2.0
(12)香料 適量
(13)パラオキシ安息香酸メチル 適量
(14)水酸化ナトリウム 適量
(15)精製水 残量
【0259】
(製造方法)
A.成分(1)〜(3)、(5)を75℃に加熱し、均一に混合溶解する。
B.成分(4)、(6)〜(10)、(14)及び(15)を75℃に加熱し、均一に混合溶解する。
C.AにBを添加し乳化する。
D.Cを冷却し、成分(11)〜(13)を添加し、日焼け止め(美白タイプ)を得た。
【0260】
本品は、安定した美白作用を発揮するとともに、抗シワ作用、抗小ジワ作用、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用にも優れ、肌への伸び広がりが均一で、べたつきが無く、肌のキメを整える等の保湿効果に優れ、さらには経時での安定性に優れたアンチエイジング用日焼け止め(水中油型乳化タイプ)として有用である。
【実施例19】
【0261】
<美白用乳液(水中油型乳化タイプ)>
(配合処方)
配合成分 (質量%)
(1)ペンタステアリン酸デカグリセリル 0.5
(2)ポリオキシエチレン(10モル)コレステリルエーテル 0.2
(3)ホホバ油 3.0
(4)水素添加大豆リン脂質(商品名『レシノールS−10』、 2.5
日光ケミカルズ社製)
(5)グリセリン 5.0
(6)ジプロピレングリコール 10.0
(7)アルブチン 7.0
(8)実施例3の方法で得た化粧品素材 1.0
(9)エチレンジアミンテトラ酢酸ジナトリウム塩 0.1
(10)コハク酸 0.1
(11)エタノール 5.0
(12)水酸化ナトリウム 適量
(13)精製水 残量
【0262】
(製造方法)
A.成分(1)〜(4)を75℃に加熱し、均一に混合溶解する。
B.成分(5)〜(10)、(12)及び(13)を75℃に加熱し、均一に混合溶解する。
C.AにBを添加し乳化する。
D.Cを冷却し、成分(11)を添加し、美白用乳液(水中油型乳化タイプ)を得た。
【0263】
本品は、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用を発揮するとともに、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、抗シミ作用にも優れ、肌への伸び広がりが均一で、べたつきが無く、肌のキメを整える等の保湿効果に優れ、さらには経時での安定性に優れたアンチエイジング美白用乳液(水中油型乳化タイプ)として有用である。
【実施例20】
【0264】
<肌のターンオーバー改善化粧用基材>
(配合処方)
配合成分 (質量%)
(1)アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末 25.0
(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)
(2)α−グルコシルルチン 0.1
(商品名『αGルチン』、東洋精糖株式会社製造)
(3)ポリオキシエチレンアルキルエーテル 0.9
(4)ターンオーバー改善作用を有するオリーブ葉抽出物 0.01
(5)水酸化カリウム 適量
(6)クエン酸ナトリウム 適量
(7)精製水 残量
【0265】
上記配合処方の成分(1)乃至(7)を室温下で撹拌し、混合し、溶解した後、膜濾過することにより、肌のターンオーバー改善化粧用基材(pH6.0)を調製し、遮光性容器に充填した。本品は、各種化粧品に配合することにより、肌のターンオーバー改善作用を賦与できるとともに、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用を賦与することができる。殊に、本品にはターンオーバー改善作用を有するオリーブ葉抽出物とα−グルコシルルチンが配合されていることから、成分(1)の作用と相まって、即効性の肌のターンオーバー改善作用とともに、紫外線から肌を保護する作用や酸化防止作用を効果的に賦与できる点でも極めて有用である。また、本品は、所謂プレエイジング世代はもとより、中年女性のための、即効性の小ジワ改善剤として、各種化粧品へ好適に配合することができる。更に、本品を適量配合した各種化粧品は、日々の仕事に追われ、肌の手入れがおろそかになりがちな多忙な女性において、夜の就寝前にその適量を皮膚に塗布すると、就寝中に有効成分が効果的に肌に浸透し、肌のターンオーバーを即効的に改善することができる。
【実施例21】
【0266】
<肌のターンオーバー改善化粧用基材>
(配合処方)
配合成分 (質量%)
(1)アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末 25.0
(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)
(2)マンネンタケ抽出物又はスッポンタケ抽出物 0.01
(3)ターンオーバー改善作用と糖化反応抑制作用とを有する 0.02
杜仲葉抽出物
(4)グリセリン脂肪酸エステル 0.8
(5)ヒアルロン酸ナトリウム 1.0
(6)水酸化カリウム 適量
(7)精製水 残量
【0267】
上記配合処方の成分(1)乃至(7)を室温下で撹拌し、混合し溶解した後、pH6.0に調整し、膜濾過することにより、2種類の肌のターンオーバー改善化粧用基材を調製した。本品は、各種化粧品に配合することにより、肌のターンオーバー改善効果を賦与できるとともに、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用を賦与できる。殊に、本品には、ターンオーバー改善作用と糖化反応抑制作用を有する杜仲葉抽出物と、マンネンタケ抽出物又はスッポンタケ抽出物が配合されていることから、成分(1)の作用と相まって、即効性の肌のターンオーバー改善効果を賦与できるとともに、肌の老化抑制効果も効果的に発揮される。また、アスコルビン酸2−グルコシドと併用する糖化反応抑制作用を有する杜仲葉抽出物は、糖化最終産物(AGEs)の生成を効果的に抑制できることから、好ましくないAGEsの皮膚組織への沈着を低減ないしは抑制できるとともに、AGEsを生成する過程で、コラーゲンの分子内及び分子間に無秩序な架橋が形成され、コラーゲンに物理的、生理的変化(変性)が引き起こされるのを低減ないしは抑制できることから、シワ、肌荒れ、くすみ、或いは、はりの低下など肌の老化を効果的に予防ないしは改善することができる。また、本品は、所謂プレエイジング世代を含む、中年女性のための、即効性の小ジワ改善剤として、各種化粧品へ好適に配合することができる。更に、本品を適量配合した各種化粧品は、日々の仕事に追われ、肌の手入れがおろそかになりがちな多忙な女性において、夜の就寝前にその適量を皮膚に塗布すると、就寝中に有効成分が効果的に肌に浸透し、肌のターンオーバーを即効的に改善することができる。
【実施例22】
【0268】
<肌のターンオーバー改善化粧用基材>
(配合処方)
配合成分 (質量%)
(1)アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末 25.0
(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)
(2)ポリオキシエチレンアルキルエーテル 0.9
(3)ターンオーバー改善作用を有するオリーブ葉抽出物、
甘草抽出物、小麦胚芽抽出物、セージ抽出物、
ミント抽出物、ツバキ葉抽出物、アイ抽出物、
アロエ抽出物、オリーブ葉抽出物、カミツレ抽出物、
ユキノシタ抽出物、ユズ抽出物、レモン抽出物、
ローズマリー抽出物、クロレラ抽出物、ローヤルゼリー
抽出物、又はクチナシ抽出物から選ばれるいずれか1種
を0.01質量%
(4)水酸化カリウム 適量
(5)クエン酸ナトリウム 適量
(6)精製水 残量
【0269】
上記配合処方の成分(1)、(2)、(3)に示す抽出物のいずれか1種、及び(4)乃至(6)を室温下で撹拌し、混合し、溶解した後、膜濾過することにより、肌のターンオーバー改善化粧用基材(pH6.0)を調製し、遮光性容器に充填し、17種類の肌のターンオーバー改善化粧用基材を得た。本品は、各種化粧品に配合することにより、肌のターンオーバー改善作用を賦与できるとともに、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用を賦与することができる。殊に、本品には肌のターンオーバー改善作用を有する植物抽出物が配合されていることから、成分(1)の作用と相まって、即効性の肌のターンオーバー改善作用とともに、紫外線から肌を保護する作用や酸化防止作用を効果的に賦与できる点でも極めて有用である。また、本品は、所謂プレエイジング世代はもとより、中年女性のための、即効性の小ジワ改善剤として、各種化粧品へ好適に配合することができる。更に、本品を適量配合した各種化粧品は、日々の仕事に追われ、肌の手入れがおろそかになりがちな多忙な女性において、夜の就寝前にその適量を皮膚に塗布すると、就寝中に有効成分が効果的に肌に浸透し、肌のターンオーバーを即効的に改善することができる。
【実施例23】
【0270】
<防腐殺菌化粧用基材>
(配合処方)
配合成分
(質量%)
(1)アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末 25.0
(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)
(2)感光素201(株式会社林原販売) 0.01
(3)1,2−ペンタンジオール、1,2−へキサンジオール
1,2−ヘプタンジオール又は1,2−オクタンジオール
から選ばれるいずれか1種を2.0質量%
(4)ヒアルロン酸 1.0
(5)糖化反応抑制作用を有するシャクヤク抽出物 1.0
(6)グリセリン脂肪酸エステル 0.8
(7)プルラン(商品名『化粧品用プルラン』、株式会社林原販売) 0.4
(8)水酸化カリウム 適量
(9)精製水 残量
【0271】
上記配合処方の成分(1)と(4)乃至(9)、及び、(2)と(3)のいずれか1種とをそれぞれ室温下で撹拌し、混合し溶解した後、両者を混合し、pH6.0に調整し、膜濾過することにより、4種類の防腐殺菌化粧用基材を調製し、遮光性容器に充填した。殊に、本品には、糖化反応抑制作用を有するシャクヤク抽出物が配合されていることから、成分(1)の作用と相まって、顕著な肌のターンオーバー改善効果を賦与できるとともに、肌の老化抑制効果も効果的に発揮される。また、本品は、各種化粧品に所望量配合することにより、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用を賦与できる液状化粧用基材であり、殊に、所謂プレエイジング世代を含む、中年女性のための、即効性小ジワ改善剤として、各種化粧品へ好適に配合することができる。更に、本品には、防腐殺菌作用を有する、1,2−ペンタンジオール、1,2−へキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール又は1,2−オクタンジオールから選ばれるいずれか1種とともに、それらとの相溶性に優れた感光素201とが高濃度で配合されているので、各種化粧品へ適量配合することにより、優れた防腐効果を発揮できる。また、本品にはプルランが配合されていることから、成分(1)と相まって、肌への保湿作用を効果的に賦与できる化粧用基材としても有用である。加えて、本品を適量配合した各種化粧品は、日々の仕事に追われ、肌の手入れがおろそかになりがちな多忙な女性において、夜の就寝前にその適量を皮膚に塗布すると、就寝中に有効成分が効果的に肌に浸透し、肌のターンオーバーを即効的に改善することができる。
【実施例24】
【0272】
<肌のターンオーバー改善化粧用基材>
(配合処方)
配合成分 (質量%)
(1)アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末 25.0
(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)
(2)ヒアルロン酸 1.0
(3)ターンオーバー改善作用を有するワイルドストロベリー 0.01
抽出物
(4)ターンオーバー改善作用と糖化反応抑制作用とを有する 0.01
エクオール
(5)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0
(6)水酸化カリウム 適量
(7)クエン酸ナトリウム 適量
(8)精製水 残量
【0273】
上記配合処方の成分(1)乃至(8)を加温しつつ撹拌し、混合し、溶解した後、膜濾過することにより、肌のターンオーバー改善化粧用基材(pH6.0)を調製し、遮光性容器に充填した。殊に、本品にはターンオーバー改善作用を有するワイルドストロベリー抽出物と、ターンオーバー改善作用とともに糖化反応抑制作用を有するエクオールとが配合されていることから、成分(1)の作用と相まって、即効的に肌のターンオーバーを効果的に改善できるとともに、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用を発揮することができる。また、本品は、所謂プレエイジング世代を含む、中年女性のための、即効性の小ジワ改善剤として、各種化粧品へ好適に配合することができる。更に、本品を適量配合した各種化粧品は、日々の仕事に追われ、肌の手入れがおろそかになりがちな多忙な女性において、夜の就寝前にその適量を皮膚に塗布すると、就寝中に有効成分が効果的に肌に浸透し、肌のターンオーバーを即効的に改善することができる。
【実施例25】
【0274】
<肌のターンオーバー改善化粧用基材>
(配合処方)
配合成分 (質量%)
(1)アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末 25.0
(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)
(2)ヒアルロン酸 1.0
(3)ターンオーバー改善作用及び/又は糖化反応抑制作用
を有するアシュワガンダ抽出物、アスナロ抽出物、
アンヤクノキ抽出物、イチョウ抽出物、
ウインターグリーン抽出物、オオバク抽出物、オレンジ
抽出物、カボチャ種子抽出物、カツアバ樹皮抽出物、
クスノハガシワ抽出物、コケモモ抽出物、シソ抽出物、
シャクヤク抽出物、ソバ葉抽出物、ダビラ・ルゴサ抽出物、
ドクダミ抽出物、ヒメウワバミソウ抽出物、ベニバナボロ
ギク抽出物、マタタビ抽出物、リュウキュウチク抽出物、
リュウキュウバライチゴ抽出物、リンゴ未熟果抽出物、
柿葉抽出物、甘草葉抽出物、月桃葉抽出物、真珠タンパク質
加水分解物、エクオール、イソフラボン、イフェンプロジル、
カテコール、カフェイン酸、又はプルニンから選ばれる
いずれか1種を1.0質量%
(4)グリセリン脂肪酸エステル 0.8
(5)水酸化カリウム 適量
(6)精製水 残量
【0275】
上記配合処方の成分(1)、(2)、(3)に示すいずれか1種、(4)乃至(6)を室温下で撹拌混合した後、pH6.0に調整し、膜濾過することにより、32種類の肌のターンオーバー改善化粧用基材を調製し、遮光性容器に充填した。殊に、本品には、ターンオーバー改善作用及び/又は糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は他の成分が配合されていることから、成分(1)の作用と相まって、顕著な肌のターンオーバー改善効果を賦与できるとともに、肌の老化抑制効果も効果的に発揮される。また、本品は、各種化粧品に所望量配合することにより、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用を賦与できる液状化粧用基材であり、殊に、所謂プレエイジング世代を含む、中年女性のための、即効性小ジワ改善剤として、各種化粧品へ好適に配合することができる。更に、本品を適量配合した各種化粧品は、日々の仕事に追われ、肌の手入れがおろそかになりがちな多忙な女性において、夜の就寝前にその適量を皮膚に塗布すると、就寝中に有効成分が効果的に肌に浸透し、肌のターンオーバーを即効的に改善することができる。
【実施例26】
【0276】
<肌のターンオーバー改善剤>
下記配合処方にしたがって、4種類の本発明の肌のターンオーバー改善剤を調製した。すなわち、下記成分(17)として、実施例20、実施例21(2種類ある肌のターンオーバー改善化粧用基材の内、マンネンタケを配合したもの)、実施例24で得られた肌のターンオーバー改善化粧用基材、又はアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末を用いた。
【0277】
<試験クリーム>
(配合処方)
配合成分 (質量%)
(1)ジメチコン 0.3
(2)スクワラン 2.0
(3)イソノナン酸セテアリル 1.0
(4)トリエチルヘキサノイン 2.0
(5)オクチルドデカノール 2.0
(6)脂肪酸(C−10−30)(コレステリル/ラノステリル) 3.0
(7)ミリスチン酸ポリグリセリル−10 3.5
(8)セタノール 3.5
(9)バチルアルコール 1.0
(10)パルミチン酸セチル 2.0
(11)ステアリン酸グリセリルSE 2.5
(12)ステアリン酸バチル 2.5
(13)1,3−ブチレングリコール 3.0
(14)メチルパラベン 0.2
(15)グリセリン 4.5
(16)トレハロースの糖質誘導体含有シラップ 2.0
(商品名『トルナーレ』、株式会社林原販売)
(17)実施例20、21又は24で得た肌のターンオーバー改善
化粧用基材を20.0質量%、又はアスコルビン酸2−グ
ルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会
社林原販売)を5.0質量%
(18)リンゴ酸 0.02
(19)リンゴ酸ナトリウム 0.3
(20)水酸化カリウム 0.3
(21)ラノリン 0.1
(22)精製水 適量
【0278】
前記4種類の肌のターンオーバー改善剤のいずれも、優れた小ジワ改善効果を発揮し、加齢に伴う、小ジワ改善作用に優れ、所謂プレエイジング世代を含む、中年女性のための即効性の抗シワ改善剤として極めて有用である。なお、実施例21又は24で得られた肌のターンオーバー改善化粧用基材を用いて調製した肌のターンオーバー改善剤は、アスコルビン酸2−グルコシドとともに、ターンオーバー改善作用と糖化反応抑制作用を有する他の成分が配合されていることから、アスコルビン酸2−グルコシドとともに、ターンオーバー改善作用を有する成分のみが配合された実施例20の肌のターンオーバー改善化粧用基材を用いて調製した肌のターンオーバー改善剤と比べ、より優れた肌のターンオーバー速度改善作用が発揮される。また、実施例20の肌のターンオーバー改善化粧用基材を用いて調製した肌のターンオーバー改善剤は、前記成分(17)として、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末を用いて調製した肌のターンオーバー改善剤と比べ、より優れた肌のターンオーバー速度改善作用が発揮するとともに、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用をも発揮する。
水性媒体を基剤とし、有効成分として、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上を含有するアンチエイジング用皮膚外用組成物。
L−アスコルビン酸の誘導体が、L−アスコルビン酸のグリコシル誘導体、アシル化誘導体、又はリン酸化誘導体である請求項1記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
L−アスコルビン酸のグリコシル誘導体が2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸であって、その塩がナトリウム塩であり、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸及び/又はそのナトリウム塩を含有する請求項2記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
肌のターンオーバー改善作用及び/又は糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合物から選ばれる1種又は2種以上を更に含む請求項1乃至5のいずれかに記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
肌のターンオーバー改善作用及び/又は糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合物が、ヒノキ科の植物の抽出物、イチョウ科の植物の抽出物、ミカン科の植物の抽出物、シソ科の植物の抽出物、ドクダミ科の植物の抽出物、トチュウ科の植物の抽出物、及びエクオールである請求項6記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
ヒノキ科の植物がアスナロ、イチョウ科の植物がイチョウ、ミカン科の植物がオウバク、オレンジ、グレープフルーツ、ユズ、及びレモン、シソ科の植物がミント、ペパーミント、シソ、及びローズマリー、ドクダミ科の植物がドクダミ、及びトチュウ科の植物がトチュウである請求項7記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
組成物当たり、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸をL−アスコルビン酸無水物換算で1乃至10質量%と、肌のターンオーバー改善作用及び/又は糖化反応抑制作用を有する植物抽出物、化合物、及びエクオールから選ばれる1種又は2以上を合計で、0.01乃至1質量%含んでなる請求項7又は8記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上と、基剤としての水性媒体とを混合する工程を含む請求項1乃至11のいずれかに記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
L−アスコルビン酸の誘導体が2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸であって、その塩がナトリウム塩であり、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸及び/又はそのナトリウム塩と、基剤としての水性媒体とを混合する工程を含む請求項12記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸及び/又はそのナトリウム塩が結晶の形態にある請求項13記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
結晶の形態にある2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸のナトリウム塩が、粉末X線回折において、回折角(2θ)6.8°、8.2°、14.3°、17.8°、及び18.4°に回折ピークを示す2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸ナトリウム塩の含水結晶であるか、又は、回折角(2θ)8.0°、9.0°、16.4°、17.9°、及び20.8°に回折ピークを示す2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸ナトリウム塩の無水結晶である請求項14記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸及びそのナトリウム塩と基剤としての水性媒体とを混合する工程、又は、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸のナトリウム塩と基剤としての水性媒体とを混合する工程を含み、アルカリを用いて2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を中和することなく行われる請求項13乃至15のいずれかに記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸及びそのナトリウム塩と基剤としての水性媒体とを混合する前記工程において、用いられる2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸とそのナトリウム塩とが、水性媒体との混合後のpHが予め定められた所定の範囲内となる比率で配合されている組成物の形態にある請求項16記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸のナトリウム塩結晶が、粉末X線回折において、回折角(2θ)6.8°、8.2°、14.3°、17.8°、及び18.4°に回折ピークを示す2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸ナトリウム塩の含水結晶であるか、又は、回折角(2θ)8.0°、9.0°、16.4°、17.9°、及び20.8°に回折ピークを示す2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸ナトリウム塩の無水結晶である請求項18記載の組成物。