【解決手段】ポンプ本体部10と上部カバー30とによりモータ部20を挟持して固定する。上部カバー30の外周にブラケット30Aを形成する。ブッシュ1を保持する。上部カバー30の上面に2つの当接突起部2,2を設ける。当接突起部2の弾性脚座22をユニット天板50に当接させる。ユニット天板50に固定するブラケット30A側のブッシュ1の幅寸法よりも、ブラケット30Aと2つの当接突起部2,2とを包絡する平面領域の幅寸法を大きくする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のものは、上部カバーに3つのブラケット(ユニット取付部)を備え、この3つのブラケットにより排水ポンプを固定するようにしている。このため、3箇所でネジ等の締結部材で固定する必要があり、設置工数や、部材数量が多くなるという問題がある。
【0005】
本発明は、モータ部等の駆動部に上部カバーを有するとともに、この上部カバーのブラケットで空気調和機のユニット天板に固定するようにした排水ポンプにおいて、設置工数や、部材数量が少なくてすむ排水ポンプを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の排水ポンプは、駆動部の上方を覆う上部カバーを備え、上方に位置する取付対象部に対して取り付けられる排水ポンプであって、前記上部カバーから突出して先端部が前記取付対象部に固定される少なくとも1つのブラケットと、前記上部カバーから突出して上端部が前記取付対象部に当接する少なくとも1つの当接突起部と、を備え、前記取付対象部に固定される前記ブラケットの固定部の幅寸法よりも、前記ブラケットの固定部の上面外径と前記当接突起部の上面外径とを結ぶ広い平面領域の前記当接突起部の上面外径の最大距離寸法が大きいことを特徴とする。
【0007】
請求項2の排水ポンプは、請求項1に記載の排水ポンプであって、1つまたは2つの前記ブラケットと、少なくとも1つの前記当接突起部とが設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項3の排水ポンプは、請求項1または2に記載の排水ポンプであって、前記当接突起部の前記上端部は、前記ブラケットの前記先端部と同一高さ位置、又は、前記ブラケットの前記先端部よりも高い位置に設けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項4の排水ポンプは、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の排水ポンプであって、前記当接突起部の前記上端部は、弾性部材で構成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項5の排水ポンプは、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の排水ポンプであって、前記当接突起部は、前記上部カバーの上面の範囲内に設けられている。
ことを特徴とする。
【0011】
請求項6の空気調和機は、室内熱交換器、室外熱交換器、絞り装置及び圧縮機を含む冷媒回路を備えた空気調和機であって、前記室内熱交換器が設けられた室内ユニット内に請求項1乃至5のいずれか一項に記載の排水ポンプを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の排水ポンプによれば、ブラケットの固定部の上面外径と当接突起部の上面外径とを結ぶ広い平面領域内で、最低でも1つずつのブラケット及び当接突起部によってユニット天板等の被取付対象部に取り付けられる。したがって、設置工数や、部材数量が少ない場合でも、水平出しが可能となる。
【0013】
請求項2の排水ポンプによれば、例えばブラケットが最大2箇所となり、設置工数や部品数量が少なくてよい。
【0014】
請求項3の排水ポンプによれば、当接突起部の上端部を、ブラケットの先端部よりも高い位置に設けることにより、この当接突起部をユニット天板等(被取付対象部)に押しつけて、確実に固定することができる。
【0015】
請求項4の排水ポンプによれば、弾性部材によりモータ部等の駆動部の振動の伝達を低減して防振効果が得られる。
【0016】
請求項5の排水ポンプによれば、当接突起部が上部カバーの上面の範囲内に設けられているので、水平投影面積が小さくなり、設置場所の制約を低減することができる。
【0017】
請求項6の空気調和機によれば、請求項1乃至5のいずれか一項と同様な効果が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明の排水ポンプの実施形態を図面を参照して説明する。
図1は実施形態の排水ポンプの斜視図、
図2は同排水ポンプの側面図である。
【0020】
この排水ポンプは、ポンプ部本体10、DCブラシレスモータ等からなる「駆動部」としてのモータ部20と、上部カバー30とを備えている。ポンプ部本体10は薄型円筒形のポンプ室ケース10Aと円柱形状の蓋ケース10Bとを有している。ポンプ室ケース10Aには、空気調和機のドレンパン40内に配置される吸込み口10A1と、図示しない排出管が接続される吐出し口10A2とが形成されている。また、ポンプ室ケース10Aの外周の2箇所には嵌合部10A3形成され、この嵌合部10A3を蓋ケース10Bの下端部にスナップフィットすることによりポンプ室ケース10Aも蓋ケース10Bが固定されている。また、蓋ケース10Bの外周の上部2箇所には取付けアーム10B1が形成されている。なお、ポンプ室ケース10A内には図示しないインペラが配設されている。
【0021】
モータ部20は、回路基板やステータを内蔵して樹脂により一体成形さた樹脂モールド部201を有している。上部カバー30は薄型で円形蓋状の形状をしており、その外周にはフック301が形成されている。そして、モータ部20の樹脂モールド部201に上部カバー30が嵌合され、上部カバー30のフック301を蓋ケース10Bの取付けアーム10B1に係止することにより、モータ部20と上部カバー30が蓋ケース10Bに取り付け固定されている。なお、モータ部20の駆動軸(出力軸)は蓋ケース10B内を通してポンプ室ケース10A内まで延設され、その端部はポンプ室ケース10A内のインペラに連結されている。そして、モータ部20によりインペラを回転することで吸込み口10A1からドレンパン40の水を吸引し、吐出し口10A2から水を外部に排水する。
【0022】
上部カバー30の上端の外周寄りで180°離間した2箇所には、この上部カバー30と一体になったブラケット30A,30Aが形成されている。このブラケット30Aの上部カバー30側の基端部には、上部カバー30の上面に連結される第1リブ30aと、上部カバー30の側面に連結される第2リブ30bとが設けられている。そして、ブラケット30Aの先端部には「固定部」としてのゴム製のブッシュ1が嵌合されている。
【0023】
図3に示すように、ブッシュ1は、上端に第1当接部11を有するとともに下端に第2当接部12を有している。また、第1当接部11と第2当接部12との中間部に括れ部13を有している。また、ブッシュ1の中心には、第1当接部11から第2当接部12に亘って貫通するネジ孔14が形成されている。
【0024】
第1当接部11は円盤状の締結面部11aと円柱状のボス部11bとからなる。また、第2当接部12は括れ部13から離れる方向に先細りとなる円錐台状のテーパ部12aと、円柱状のボス部12bとからなる。さらに、括れ部13は、第1当接部11及び第2当接部12より小径である。第1当接部11の締結面部11aの径の寸法が高さ寸法(軸L方向の長さ)より大きくなっている。この径の寸法は高さ寸法の2倍以上がよい。
【0025】
図4に示すように、ブラケット30Aの先端部には、外側に開口した入口部30gとその奥に括れ部13(被保持部)を装着する装着部30fを備えたC型の保持部30cが形成されており、入口部30gの開口幅は、括れ部13(被保持部)の外径よりも小さくなっており、ブッシュ1の抜け止めの機能を備えている。そして、この保持部30cにブッシュ1の括れ部13を嵌め込むことにより、ブッシュ1がブラケット30Aに保持されている。なお、ここではC型を例示したが、入口部に被保持部の外径より狭い抜け止め箇所のあるものであれば良く、C型に限定されるものではない。
【0026】
上部カバー30の上面には、2つのブラケット30Aかられ90°離間した2箇所に当接突起部2,2が設けられている。この当接突起部2,2は、上部カバー30と一体になったボス部21と、このボス部21の上端に設けられボス部21と別体の「弾性部材」としての弾性脚座22とで構成されている。弾性脚座22はゴム製等であり、
図5に示すように、この弾性脚座22の上端面の高さは、自然状態(非取付時)で、ブッシュ1(第1当接部11)の上面より高くなっている。
【0027】
また、
図6は、
図1の上面から見た概略平面図であり、
図6に二点鎖線で示すように、ブラケット30Aのブッシュ1の締結面部11aの外径と当接突起部2の上面外径とを結ぶ広い平面領域Eを有している。そして、ユニット天板50に固定されるブラケット30Aのブッシュ1の締結面部11aの幅寸法(外径)Dよりも、この平面領域Eの当接突起部2,2の上面外径の最大距離寸法Fが大きくなっている。
【0028】
以上の構成により、当該排水ポンプを室内ユニットに取り付けるとき、ブッシュ1の第1当接部11の締結面部11aがユニット天板50に当接される。また、当接突起部2,2の弾性脚座22がユニット天板50に当接される。そして、排水ポンプは、締結面部11aと弾性脚座22とをユニット天板50に当接させた状態で、ネジNをネジ孔14を貫通させてネジ止めすることにより、ユニット天板50に固定される。前記
図5に示すように、自然状態(非取付時)では弾性脚座22の上端面の高さは第1当接部11の上面より高くなっているが、上記のようにユニット天板50に固定した状態では、弾性脚座22の弾性変形により、この弾性脚座22の上端面の高さと第1当接部11の上面の高さは同一となる。
【0029】
以上のように、実施形態の排水ポンプは、モータ部20の上方を覆う上部カバー30を備え、上方に位置するユニット天板50に対して取り付けられる。また、上部カバー30から突出して先端部がユニット天板50に固定される少なくとも1つのブラケット30Aと、上部カバー30から突出して上端部がユニット天板50に当接する少なくとも1つの当接突起部2と、を備えている。そして、前記
図6に示すように、ユニット天板50に固定されるブラケット30Aのブッシュ1の幅寸法Dよりも、ブラケット30Aのブッシュ1の上面外径と当接突起部2の上面外径とを結ぶ広い平面領域Eの当接突起部2の上面外径の最大距離寸法が大きくなっている。
【0030】
このように、排水ポンプは、弾性部材であるブッシュ1を介してユニット天板50に固定されるので、モータ部20の振動の伝達を低減して防振効果が得られる。そして、この実施形態では、前記
図6に示すように、広い平面領域E内で2つのブラケット30A(及びブッシュ1)と、2つの当接突起部2とによってユニット天板50に取り付けられるので、3つのブラケットにより固定する従来の固定方法に比べ設置工数や、部材数量が少ない場合でも、水平出しが可能となる。なお、ブラケット30Aと当接突起部2は最低でも1つずつでもよく、この場合、設置工数や部品数量がより少なくてよい。
【0031】
また、当接突起部2の上端部を、ブラケット30A側の締結面部11a(先端部)よりも高い位置に設けられているので、当接突起部2をユニット天板50に押し付けることで、当接突起部2を潰しつつ取り付けるので、固定強度が増し、確実に固定することができる。また、当接突起部2が上部カバー30の上面の範囲内に設けられているので、水平投影面積が小さくなり、設置場所の制約を低減することができる。
【0032】
また、ブッシュ1がブラケット30Aとは別体であり、このブッシュ1がブラケット30に保持される構造になっているので、例えば特許文献1のように二色成型等の処理を必要としない。また、ブッシュ1の括れ部13が第1当接部11及び第2当接部12より小径であるので、ブッシュ1が軸方向に抜けることがなく、保持力を確保することができる。また、第1当接部11の径寸法が大きいので、ネジNで締め付けても締結面部11aの面圧が小さく、第1当接部11が潰れにくい。したがって、所定の高さに取り付けることが可能となるとともに、耐久性を確保できる。
【0033】
また、排水ポンプのユニット天板50への取付状態で、ネジNのネジ頭が第2当接部12のテーパ部12aに当接し、このテーパ部12aが潰されることにより、第2当接部12のブラケット30Aに対する面圧が大きくなり、取付強度が向上する。また、ブッシュ1の括れ部13がブラケット30AのC型の保持部30cで保持されるので、横方向に抜けにくく、保持力を確保することができる。また、ブラケット30Aには第1リブ30aと第2リブ30bとが設けられているので、このブラケット30Aの強度を確保できる。
【0034】
図7は実施形態の変形例1の排水ポンプの斜視図、
図8は変形例1の排水ポンプの側面図である。なお、以下の変形例において、前記実施形態と同様な要素には
図1乃至
図5と同符号を付記して重複する説明は適宜省略する。
【0035】
この変形例1では、実施形態における2箇所の当接突起部2,2に代えて、上部カバー30に円弧状の当接突起部3を形成したものである。この当接突起部3は、上部カバー30と一体になった横長のボス部31と、このボス部31の上端に設けられボス部21と別体の弾性脚座32とで構成されている。弾性脚座32はゴム製等であり、実施形態と同様に、弾性脚座32の上端面の高さは、自然状態(非取付時)で、ブッシュ1(第1当接部11)の上面より高くなっている。
【0036】
この変形例1では、当該排水ポンプを室内ユニットに取り付けるとき、ブッシュ1の第1当接部11の締結面部11aと当接突起部3がユニット天板50に当接される。そして、ネジNをネジ孔14を貫通させてネジ止めすることにより、ユニット天板50に固定される。
【0037】
また、
図9は、
図7の上面から見た概略平面図であり、
図9に二点鎖線で示すように、ブラケット30Aのブッシュ1の締結面部11aの外径と当接突起部3の上面外径とを結ぶ広い平面領域E1を有している。そして、ユニット天板50に固定されるブラケット30Aのブッシュ1の締結面部11aの幅寸法(外径)Dよりも、この平面領域E1の当接突起部3の上面外径の最大距離寸法F1が大きくなっている。したがって、この変形例1でも、2つのブッシュ1,1の上面外径と横長の円弧状の当接突起部3の上面外径とを結ぶ広い平面領域E1を有しており、設置工数や、部材数量が少ない場合でも、水平出しが可能となる。
【0038】
図10は実施形態の変形例2の排水ポンプの斜視図、
図11は変形例2の排水ポンプの側面図である。この変形例2では、実施形態におけるブッシュ1を無くし、このブッシュ1の第1当接部11の厚み分だけ高くしたブラケット30B,30Bを上部カバー30に形成している。ブラケット30Bは「先端部」及び「固定部」として外側に延びる水平な締結面部30dを有しており、この締結面部30dにはネジ孔30eが形成されている。また、この変形例2では、上部カバー30と一体になった2つの当接突起部4,4を設けている。
図12(A)に示すように、当接突起部4の高さはブラケット30Bの締結面部30dと同一となっている。なお、
図12(B)のように、当接突起部4の高さはブラケット30Bの締結面部30dより僅かに高くなっていてもよい。
【0039】
そして、この変形例2では、当該排水ポンプを室内ユニットに取り付けるとき、ブラケット30Bの締結面部30dと、当接突起部4がユニット天板50に当接される。そして、ネジNをネジ孔30eを貫通させてネジ止めすることにより、ユニット天板50に固定される。
【0040】
また、
図13は、
図10の上面から見た概略平面図であり、
図13に二点鎖線で示すように、ブラケット30Bの締結面部30dの外径と当接突起部4の上面外径とを結ぶ広い平面領域E2を有している。そして、ユニット天板50に固定されるブラケット30Bの締結面部30dの幅寸法(外径)D1よりも、この平面領域E2の当接突起部4の上面外径の最大距離寸法F2が大きくなっている。したがって、この変形例2でも、2つの締結面部30d,30dの上面外径と2つの当接突起部4,4の上面外径とを結ぶ広い平面領域E2を有しており、設置工数や、部材数量が少ない場合でも、水平出しが可能となる。
【0041】
図14は実施形態の変形例3の排水ポンプの斜視図、
図15は変形例3の排水ポンプの側面図である。この変形例3では、変形例2の2つの当接突起部4,4に代えて、上部カバー30に2つの当接突起部5,5を設けたものである。この当接突起部5,5は、上部カバー30と一体になったボス部51と、このボス部51の上端に設けられボス部51と別体の「弾性部材」としての弾性脚座52とで構成されている。弾性脚座52はゴム製等であり、
図16に示すように、この弾性脚座52の上端面の高さは、自然状態(非取付時)で、ブラケット30Bの締結面部30d(先端部)の上面より高くなっている。
【0042】
図17は変形例3の排水ポンプの一部分解斜視図である。この変形例3の当接突起部5は、ボス部51の嵌合孔51a内に、弾性脚座52の嵌合凸部52aを嵌合することにより、弾性脚座52がボス部51に取り付けられている。
図18は弾性脚座52の各種実施例を示す図、
図19はボス部51の各種実施例を示す図である。
図18(A)の弾性脚座52は嵌合凸部52aに突条を形成したもの、
図18(B)の弾性脚座52は嵌合凸部52aに溝を形成したもの、
図18(C)の弾性脚座52は嵌合凸部52aを六角柱にしたもの、
図18(D)の弾性脚座52は嵌合凸部52aを楕円柱にしたもの、
図18(E)の弾性脚座52は嵌合凸部52aを中空にしたものである。
図19(A)のボス部51は嵌合孔51aに突条を形成したもの、
図19(B)のボス部51は嵌合孔51aに溝を形成したもの、
図19(C)のボス部51は嵌合孔51aを六角柱状にしたもの、
図19(D)のボス部51は嵌合孔51aを楕円柱状にしたものである。
【0043】
この変形例3でも、当該排水ポンプを室内ユニットに取り付けるとき、ブラケット30Bの締結面部30dと、当接突起部5の弾性脚座52がユニット天板50に当接される。そして、ネジNをネジ孔30eを貫通させてネジ止めすることにより、ユニット天板50に固定される。この変形例3でも、変形例2(
図13)と同様に、2つの締結面部30d,30dの上面外径と2つの当接突起部5,5の上面外径とを結ぶ広い平面領域を有しており、設置工数や、部材数量が少ない場合でも、水平出しが可能となる。
【0044】
図20は実施形態の変形例4の排水ポンプの斜視図、
図21は変形例4の排水ポンプの側面図である。この変形例4では、変形例2の2つの当接突起部4,4に代えて、上部カバー30の中央に1つ当接突起部6を設けたものである。また、2つのブラケット30B,30Bの位置を、上部カバー30の直径方向の線上から偏在させるようにしている。すなわち、一方のブラケット30Bを、他方のブラケット30Bと当接突起部6を通る直線上から外した位置に形成したものである。例えば当接突起部6回りに30°程度上記直線上から外れている。また、当接突起部6は、上部カバー30と一体になったボス部61と、このボス部61の上端に設けられボス部61と別体の「弾性部材」としての弾性脚座62とで構成されている。弾性脚座62はゴム製等であり、
図22に示すように、この弾性脚座62の上端面の高さは、自然状態(非取付時)で、ブラケット30Bの締結面部30d(先端部)の上面より高くなっている。
【0045】
この変形例4でも、当該排水ポンプを室内ユニットに取り付けるとき、ブラケット30Bの締結面部30dと、当接突起部6の弾性脚座62がユニット天板50に当接される。そして、ネジNをネジ孔30eを貫通させてネジ止めすることにより、ユニット天板50に固定される。
【0046】
また、
図23は、
図20の上面から見た概略平面図であり、
図23に二点鎖線で示すように、ブラケット30Bの締結面部30dの外径と当接突起部6の上面外径とを結ぶ広い平面領域E3を有している。そして、ユニット天板50に固定されるブラケット30Bの締結面部30dの幅寸法(外径)D1よりも、この平面領域E3の当接突起部6の上面外径の最大距離寸法F3が大きくなっている。したがって、この変形例4でも、2つの締結面部30d,30dの上面外径と1つの当接突起部6の上面外径とを結ぶ広い平面領域E3を有しており、設置工数や、部材数量が少ない場合でも、水平出しが可能となる。
【0047】
図24は実施形態の変形例5の排水ポンプの斜視図、
図25は変形例5の排水ポンプの側面図である。この変形例5では、前記実施形態の変形であり、ブラケット30Aとブッシュ1とを一組とし、2つ当接突起部2,2の位置を、上部カバー30の直径方向の線上から偏在させるようにしている。この当接突起部2,2の構成は実施形態と同様であり、弾性脚座22はゴム製等である。また、弾性脚座22の上端面の高さは、自然状態(非取付時)で、ブッシュ1(第1当接部11)の上面より高くなっている。
【0048】
この変形例5でも、当該排水ポンプを室内ユニットに取り付けるとき、ブッシュ1の第1当接部11の締結面部11aがユニット天板50に当接される。また、当接突起部2,2の弾性脚座22がユニット天板50に当接される。そして、ネジNをネジ孔14を貫通させてネジ止めすることにより、ユニット天板50に固定される。
【0049】
また、
図26は、
図24の上面から見た概略平面図であり、
図26に二点鎖線で示すように、ブラケット30Aのブッシュ1の締結面部11aの外径と当接突起部2の上面外径とを結ぶ広い平面領域E4を有している。そして、ユニット天板50に固定されるブラケット30Aの締結面部11aの幅寸法(外径)Dよりも、この平面領域E4の当接突起部2,2の上面外径の最大距離寸法F4が大きくなっている。したがって、この変形例5でも、1つの締結面部11aの上面外径と2つの当接突起部2,2の上面外径とを結ぶ広い平面領域E4を有しており、設置工数や、部材数量が少ない場合でも、水平出しが可能となる。
【0050】
図27は実施形態の変形例6の排水ポンプの斜視図、
図28は変形例6の排水ポンプの側面図である。この変形例6では、実施形態におけるブラケット30Aとブッシュ1とを一組とし、2箇所の当接突起部2,2に代えて、上部カバー30に上部カバー30と一体になった長円状状の当接突起部7を形成したものである。当接突起部7の上面の高さは、自然状態(非取付時)で、ブッシュ1(第1当接部11)の上面より僅かに低くなっている。
【0051】
この変形例6では、当該排水ポンプを室内ユニットに取り付けるとき、ブッシュ1の第1当接部11の締結面部11aと当接突起部7がユニット天板50に当接される。そして、ネジNをネジ孔14を貫通させてネジ止めすることにより、ユニット天板50に固定される。この変形例6では、取り付け状態で、ブッシュ1が弾性変形することにより、このブッシュ1の締結面部11aの高さが当接突起部7の上面の高さと同一となる。
【0052】
また、
図29は、
図27の上面から見た概略平面図であり、
図29に二点鎖線で示すように、ブラケット30Aのブッシュ1の締結面部11aの外径と当接突起部7の上面外径とを結ぶ広い平面領域E5を有している。そして、ユニット天板50に固定されるブラケット30Aの締結面部11aの幅寸法(外径)Dよりも、この平面領域E4の当接突起部7の上面外径の最大距離寸法F5が大きくなっている。したがって、この変形例6でも、1つの締結面部11aの上面外径と1つの当接突起部7の上面外径とを結ぶ広い平面領域E5を有しており、設置工数や、部材数量が少ない場合でも、水平出しが可能となる。
【0053】
以下に、本発明の一実施形態に係る空気調和機について、
図30を参照して説明する。
図30は本発明の一実施形態に係る空気調和機の概略構成を示す図である。この空気調和機は、例えば、家屋や商業施設などに設けられるエアコン等として用いられる。
【0054】
この空気調和機は、室内熱交換器110と、室外熱交換器120と、絞り装置130と、圧縮機140と、流路切換弁150とを含む冷凍サイクルを備えている。室内熱交換器110は室内ユニット200内に設けられ、室外熱交換器120と、絞り装置130と、圧縮機140と、流路切換弁150は、室外ユニット300内に設けられている。
【0055】
空気調和機の冷凍サイクルの流路は流路切換弁150により「冷房モード」および「暖房モード」の2通りの流路に切換えられる。冷房モードでは、
図30に実線の矢印で示すように、圧縮機140で圧縮された冷媒は流路切換弁150から室外熱交換器120に流入され、絞り装置130に流入される。そして、この絞り装置130で冷媒が膨張され、室内熱交換器110に流入される。この室内熱交換器110に流入された冷媒は、流路切換弁150を介して圧縮機140に流入される。一方、暖房モードでは、
図30に破線の矢印で示すように、圧縮機140で圧縮された冷媒は流路切換弁150から室内熱交換器110に流入され、絞り装置130に流入される。そして、この絞り装置130で冷媒が膨張され、室外熱交換器120、流路切換弁150、圧縮機140の順に循環される。
【0056】
冷房モードでは、室外熱交換器120が凝縮器として機能し、室内熱交換器110が蒸発器として機能し、室内の冷房がなされる。また、暖房モードでは、室外熱交換器120が蒸発器として機能し、室内熱交換器110が凝縮器として機能し、室内の暖房がなされる。
【0057】
室内ユニット200は、室内熱交換器110の下方にドレンパン40を備えるとともに、前記実施形態、変形例1乃至変形例6の排水ポンプ100が天板50に取り付けられ、この排水ポンプ100を制御する制御装置210を備えている。排水ポンプ100の吸込み管部10A1はドレンパン40内に配置され、インペラの回転により、吸込み管部10A1からドレンパン40に溜まったドレン水を吸引し、吸引したドレン水を吐出し口10A2から吐出する。この吐出し口10A2には排出管が接続されており、室内ユニット200(空気調和機)から離れた位置に排水される。
【0058】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。