技術分野
ポジトロン断層測定装置及びポジトロン断層測定画像の構成方法
要約特許出願時に添付された[要約書]
【課題】より高性能なポジトロン断層測定装置及びポジトロン断層測定画像の構成方法を提供する。
【解決手段】本発明の一観点に係るポジトロン断層測定装置は、シンチレーター層と、シンチレーター層を挟み互いの延伸方向が異なる一対の波長変換ファイバー層とを備える検出部と、シンチレーター層の発光位置を特定する発光位置特定部と、発光位置推定部が推定する発光位置に基づき画像構成を行う画像構成部と、を備える。また、本発明の他の一観点に係るポジトロン断層測定画像の構成方法は、装置を用いて行うものであって、画像構成部及び発光位置推定部の少なくともいずれかは、前記発光位置特定部が、所定の値以上発光している場合、当該発光を画像構成に反映させないステップを備える。
【選択図】図3
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
本発明者らは、文献に基づき更に鋭意検討を行ったところ、に改善すべき課題があることを見出した。具体的に説明すると、γ線が測定器に入射して反応する場合は、ほぼ20%が光電吸収反応である一方、80%がコンプトン散乱反応である。光電吸収反応ではγ線が電子に吸収され、電子がγ線のエネルギーを持って動き出すため、シンチレーターの中の一箇所で発光が起きる。しかしながら、コンプトン散乱反応は光子と電子の弾性散乱であり、散乱γ線の多くは離れた場所で光電吸収またはコンプトン散乱反応を起こすため、測定器内の複数個所で発光が起きることになる。測定器でγ線が2本測定された場合は、わずか4%が2本とも光電吸収事象で、32%は一方が光電吸収で片方がコンプトン散乱事象、64%が2本ともコンプトン散乱事象である。
ところで、標準的な既存のPETγ線測定器は無機シンチレーターブロックの表面に多数の受光素子を接着している。光電吸収事象でシンチレーター内部の一箇所で発光がある場合の位置分解能は受光素子間隔の1/3程度であるが、γ線が最初の入射位置でコンプトン散乱してシンチレーター内の複数箇所で発光すると、発光位置間隔が受光素子間隔の3倍程度以上でないと判定できない。例えば受光素子間隔が3mmの場合は、光電吸収事象に対する位置分解能は1mmを達成できるが、コンプトン散乱事象では10mm程度となってしまう。市販されているほぼ全てのPET装置で位置分解能は前者の光電吸収事象で評価しているが、PET検査における実効的な位置分解能は測定器内コンプトン散乱事象の識別能力で決まる。すなわち現在世界中で市販されているほぼ全てのPET装置(価格数十億円)の実効的な位置分解能はメーカーが提示している値の10分の1以下である可能性がある。
また最近のPET装置は受光素子には、silicon PMと呼ばれる微小素子を使う場合が多い。Silicon PM自体は1個1000円程度であるが、その信号処理回路は1channel 当り5000円程度である。そこで複数のSilicon PMを抵抗チェーンで接続して両端から信号を読み出す方式が用いられている。この方式は、8×8=64個や16×16=256個の受光素子を抵抗チェーンで接続して4隅から信号を取り出しても光電吸収事象の位置分解能はほとんど劣化しなかったため、この抵抗チェーン読み出し方式を採用したPET装置は多い。
ところがこの抵抗チェーン方式では、測定器内コンプトン散乱事象の識別能力すなわち測定器ブロック内の発光数を知る能力は持ちえない。
そこで、本発明は課題に鑑み、より高性能なポジトロン断層測定装置及びポジトロン画像の構成方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
課題を解決する本発明の一観点に係るポジトロン断層測定装置は、シンチレーター層とシンチレーター層を挟み互いの延伸方向が異なる一対の波長変換ファイバー層を備える検出部と、シンチレーター層の発光位置を特定する発光位置特定部と、発光位置推定部が推定する発光位置に基づき画像構成を行う画像構成部と、を備える。
【発明の効果】
以上、本発明によって、より高性能なポジトロン断層測定装置及びポジトロン断層測定画像の構成方法を提供することができる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】ポジトロン断層測定装置の機能ブロックを示す図である。
【図2】ポジトロン断層測定装置の検出部の概略を示す図である。
【図3】ポジトロン断層測定装置のシンチレーター層と波長変換ファイバー層の斜視の概略を示す図である。
【図4】ポジトロン断層測定装置のシンチレーター層と波長変換ファイバー層の他の例(断面)の概略を示す図である。
【図5】ポジトロン断層測定装置の検出部における光電吸収とコンプトン散乱の場合のイメージを示す図である。
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