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特開2018-92616静電触覚フィードバック用スマート材料
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-92616(P2018-92616A)
(43)【公開日】2018年6月14日
(54)【発明の名称】静電触覚フィードバック用スマート材料
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20180518BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20180518BHJP
   H01L 41/113 20060101ALI20180518BHJP
   H01L 41/09 20060101ALI20180518BHJP
   H01L 41/193 20060101ALI20180518BHJP
【FI】
   G06F3/01 560
   G06F3/041 480
   H01L41/113
   H01L41/09
   H01L41/193
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】40
(21)【出願番号】特願2017-211455(P2017-211455)
(22)【出願日】2017年11月1日
(31)【優先権主張番号】15/339,981
(32)【優先日】2016年11月1日
(33)【優先権主張国】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.KEVLAR
2.TEFLON
3.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】500390995
【氏名又は名称】イマージョン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】IMMERSION CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100154162
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 浩輔
(74)【代理人】
【識別番号】100182257
【弁理士】
【氏名又は名称】川内 英主
(74)【代理人】
【識別番号】100202119
【弁理士】
【氏名又は名称】岩附 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】ヴァヒド コシュカヴァ
(72)【発明者】
【氏名】ジュアン マニュエル クルツ−ヘルナンデス
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA08
5E555AA77
5E555BA38
5E555BB38
5E555BC01
5E555CA15
5E555CB12
5E555CC03
5E555DA24
5E555DD06
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】装着品及び装身具品において容易に実施することができる、ユーザーに触覚フィードバックを提供する単純な機構を提供する。
【解決手段】ユーザーに触覚フィードバックを提供するスマート材料は、構造材料と、構造材料に関連付けられた電気活性材料と、構造材料に関連付けられた導体、及び導体に関連付けられた絶縁体と、電気活性材料及び導体に接続された電源とを備える。触覚フィードバックは、電気活性材料の動き及び静電相互作用の両方を含む。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーに触覚フィードバックを提供するスマート材料であって、
a.構造材料と、
b.前記構造材料に関連付けられた電気活性材料と、
c.前記構造材料に関連付けられた導体、及び前記導体に関連付けられた絶縁体と、
d.前記電気活性材料及び前記導体に接続された電源とを備え、
前記触覚フィードバックは、前記電気活性材料の動き及び静電相互作用の両方を含む、スマート材料。
【請求項2】
前記電気活性材料は、前記電気活性材料の外面に関連付けられた電極を更に備える、請求項1に記載のスマート材料。
【請求項3】
前記電気活性材料は電気活性ポリマーを含む、請求項1に記載のスマート材料。
【請求項4】
前記電気活性ポリマーは、ポリ(フッ化ビニリデン)、ポリ(ピロール)、ポリ(チオフェン)、ポリ(アニリン)、並びにそれらの混合物、共重合体及び誘導体を含む、請求項3に記載のスマート材料。
【請求項5】
前記電気活性ポリマーは、前記構造材料に組み込まれたフィラメントである、請求項3に記載のスマート材料。
【請求項6】
前記電気活性材料は、前記構造材料に固定して取り付けられている、請求項1に記載のスマート材料。
【請求項7】
前記電気活性材料は圧電材料を含む、請求項1に記載のスマート材料。
【請求項8】
前記構造材料はテキスタイルである、請求項1に記載のスマート材料。
【請求項9】
前記構造材料は装着具の一部である、請求項1に記載のスマート材料。
【請求項10】
前記絶縁体は、前記導体と前記構造材料との間に配置されている、請求項1に記載のスマート材料。
【請求項11】
前記絶縁体は、前記導体と前記ユーザーとの間に配置される、請求項1に記載のスマート材料。
【請求項12】
スマート材料を介してユーザーに触覚フィードバックを提供する方法であって、
i.スマート材料を提供することを備え、前記スマート材料は、
a.構造材料と、
b.前記構造材料に関連付けられた電気活性材料と、
c.前記構造材料に関連付けられた導体、及び前記導体に関連付けられた絶縁体と、
d.前記電気活性材料及び前記導体に接続された電源とを備え、
ii.前記電源に駆動信号を送信することと、
iii.前記電気活性材料の動きを発生させ、それにより、前記ユーザーに触覚フィードバックを提供するように前記構造材料の動作をもたらすとともに、前記ユーザーに触覚フィードバックを提供するように静電相互作用を発生させることとを備える、方法。
【請求項13】
前記電気活性材料は電気活性ポリマーを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記電気活性ポリマーは、ポリ(フッ化ビニリデン)、ポリ(ピロール)、ポリ(チオフェン)、ポリ(アニリン)、並びにそれらの混合物、共重合体及び誘導体を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記電気活性ポリマーはフィラメントであり、前記発生させることは、前記フィラメントの長手方向軸及び/又は断面軸に沿って生じる、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記電気活性材料は圧電材料を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記構造材料は装着具の一部である、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
ユーザーに触覚フィードバックを提供するスマート材料であって、
a.構造材料と、
b.前記構造材料に関連付けられた導体と、
c.前記導体に関連付けられた絶縁体と、
d.前記導体に接続された電源とを備え、
前記触覚フィードバックは、前記ユーザーに提供される静電相互作用である、スマート材料。
【請求項19】
前記絶縁体は、前記導体と前記構造材料との間に配置されている、請求項18に記載のスマート材料。
【請求項20】
前記絶縁体は、前記導体と前記ユーザーとの間に配置される、請求項18に記載のスマート材料。
【請求項21】
前記構造材料はテキスタイルである、請求項18に記載のスマート材料。
【請求項22】
前記構造材料は装着具の一部である、請求項18に記載のスマート材料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、触覚(haptic)フィードバックを提供するスマート材料とともに、触覚アクチュエーター、及び好適には静電相互作用からもたらされる触覚動作に関する。こうした触覚アクチュエーターは、装着具又は装身具の要素を含む構造材料に有用である。
【背景技術】
【0002】
装着具又は装身具で使用される触覚フィードバックは、従来、偏心回転質量(ERM)モーター及びリニア共振アクチュエーター(LRA)の使用に基づいていた。しかしながら、これらのタイプのアクチュエーターは、通常かさばり、大量の電力を必要とすることが多く、そのため、衣類若しくは他の装着具、又は装身具(すなわち、宝飾品等)に組み込むことが困難である。装着具では、形状記憶合金も使用されてきたが、この場合もまた、消費電力量により、それらの適用可能性及び組込みの容易さが制限されることが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
必要なものは、装着品及び装身具品において容易に実施することができる、ユーザーに触覚フィードバックを提供する単純な機構である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、ユーザーに触覚フィードバックを提供する電気活性材料を備えるスマート材料に関し、触覚フィードバックを提供するスマート材料は、装着具及び装身具品等、様々な応用で使用することができる。
【0005】
本明細書では、例示的な実施形態において、ユーザーに触覚フィードバックを提供するスマート材料が提供される。実施形態において、スマート材料は、構造材料と、構造材料に関連付けられた電気活性材料と、電気活性材料に接続された電源とを備える。
【0006】
本明細書では、更なる実施形態において、スマート材料を介してユーザーに触覚フィードバックを提供する方法であって、スマート材料は、構造材料と、構造材料に関連付けられた電気活性材料と、電気活性材料に接続された電源とを備える、方法が提供される。本方法は、電源に駆動信号を送信することと、電気活性材料の動きを発生させ、それにより、ユーザーに触覚フィードバックを提供するように構造材料の動作をもたらすこととを含む。
【0007】
本明細書では、また、ユーザーに触覚フィードバックを提供するスマート材料であって、構造材料と、構造材料に関連付けられた導体と、導体に関連付けられた絶縁体と、電気活性材料に接続された電源とを備え、触覚フィードバックは、ユーザーに提供される静電相互作用である、スマート材料が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】本明細書の一実施形態による触覚フィードバックを提供するスマート材料を示す図である。
図1B】本明細書の一実施形態による、図1Aの線B−Bを通るスマート材料の断面図である。
図2A】本明細書の一実施形態による触覚フィードバックを提供する更なるスマート材料を示す図である。
図2B】本明細書の一実施形態による、図2Aの線B−Bを通るスマート材料の断面図である。
図3A】本明細書の一実施形態によるスマート材料の動きを示す図である。
図3B】本明細書の一実施形態によるスマート材料の動きを示す図である。
図4A】本明細書の一実施形態による更なるスマート材料の動きを示す図である。
図4B】本明細書の一実施形態による更なるスマート材料の動きを示す図である。
図5A】本明細書の実施形態による静電フィードバックに基づくスマート材料を示す図である。
図5B】本明細書の実施形態による静電フィードバックに基づくスマート材料を示す図である。
図5C】本明細書の実施形態による静電フィードバックに基づくスマート材料を示す図である。
図6A】本明細書の実施形態による電気活性材料及び静電フィードバックの組合せに基づくスマート材料を示す図である。
図6B】本明細書の実施形態による電気活性材料及び静電フィードバックの組合せに基づくスマート材料を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本技術の上述した特徴及び態様並びに他の特徴及び態様は、実施形態の以下の説明から、かつ添付図面に示すように、よりよく理解することができる。本明細書に組み込まれかつ本明細書の一部を形成する添付図面は、さらに、本技術の原理を例示する役割を果たす。図面の構成要素は必ずしも正確な尺度で描かれていない。
【0010】
様々な実施形態について、幾つかは図面を参照して、詳細に説明する。様々な実施形態に対する言及は、本明細書に添付の特許請求の範囲の範囲を限定するものではない。さらに、本明細書に示す任意の実施形態は、限定的であるようには意図されておらず、単に、添付の特許請求に対する多くのあり得る実施形態のうちの幾つかを示すものである。
【0011】
適切である場合はいつでも、単数の物を指すように用いられている用語は、複数の物も含み、その逆もある。本明細書における数量を特定しない物を修飾する語の使用(The use of "a")は、別段の記載がない限り、又は「1つ以上(one or more)」の使用が明らかに不適切でない限り、「1つ以上」を意味する。「又は」の使用は、別段の記載がない限り、「及び/又は」を意味する。「備える」、「含む」及び「有する」の使用は、置き換えが可能であり、限定的であるようには意図されていない。「等」という用語もまた、限定的であるようには意図されていない。例えば、「含む」という用語は、「限定されないが、〜を含む」を意味するものとする。
【0012】
実施形態において、本明細書では、構造材料及び構造材料に関連付けられた電気活性材料を備える、ユーザーに触覚フィードバックを提供するスマート材料が提供される。
【0013】
本明細書で用いる「スマート材料(複数の場合もある)」は、この材料の応答及び特性が外部刺激の影響を受けて変化するように制御されることが可能な材料を指す。
【0014】
本明細書で用いる「触覚フィードバック」又は「触覚フィードバック信号」は、本明細書に記載するようなスマート材料から触覚を介してユーザーに伝達される、振動、手触り及び/又は熱等の情報を指す。
【0015】
本明細書で用いる「構造材料」は、装着具、個人用装身具、手荷物等を構成するのに用いられる材料を意味する。構造材料の例としては、綿、絹、羊毛、ナイロン、レーヨン、合成繊維、フランネル、リネン、ポリエステル等のファブリック及びテキスタイル、こうしたファブリックの織物又は混紡等、皮革、スエード、箔等の柔軟な金属繊維、Kevlar等が挙げられる。装着具の例としては、衣類、履物、義肢等の補綴物、帽子及びヘルメット等の被りもの、身に着ける運動器材、防弾ベスト、ヘルメット及び他の防護服等の保護具が挙げられる。個人用装身具としては、眼鏡、ネクタイ及びスカーフ、ベルト及びサスペンダー、ブレスレット、ネックレス及び腕時計(腕時計のバンド及びストラップを含む)等の宝飾品類、財布、札入れ、手荷物用タグ等が挙げられる。手荷物としては、ハンドバッグ(handbag)、口金付き財布(purse)、旅行かばん、スーツケース、リュックサックが挙げられ、こうした物品用の持ち手等を含む。
【0016】
本明細書で用いる「電気活性材料」は、電界(直流又は交流のいずれか)によって刺激されると形状又はサイズの変化を示す材料を指す。本明細書に記載する例示的な電気活性材料としては、電気活性ポリマー及び圧電材料が挙げられる。
【0017】
図1Aは、構造材料102と、構造材料102に関連付けられた電気活性材料104とを備える、本明細書に提供されるスマート材料100の例示的な実施形態を示す。図1Aには、電気活性材料104の動き、すなわち形状及び/又はサイズの変化を刺激するために必要な電界を提供するように、電気活性材料104に好適に接続されている電源108も示す。
【0018】
図1Aに示すように、電気活性材料104はまた、電気活性材料104の外面105(図1Bを参照)に関連付けられた電極106も備えることができる。図1Bに、電極106の例示的な配置を示し、それは、図1Aにおける線B−Bを通るスマート材料100の断面図を示す。図1Bに示すように、本明細書で考察する電界を提供するように、電気活性材料104と構造材料102との間に追加の電極106Aを配置することができる。しかしながら、更なる実施形態では、必要な電界は、電気活性材料104のいずれかの側に配置された単一の電極から提供することができ、又は、必要な電界を提供するように電気活性材料104の一部を覆う連続的な電極とすることができる。
【0019】
本明細書で用いる「関連付ける」とは、電気活性材料104を構造材料102に接続するか又は取り付ける任意の機構、及び、同様に電極106を電気活性材料104に接続するか又は取り付ける(及び/又は電極106を構造材料102に取り付けることができる)任意の機構を指す。電気活性材料104を構造材料102に関連付けるか又は取り付ける様々な機構を用いることができる。例えば、構造材料102に電気活性材料104を組み込むことができる。電気活性材料104は、テキスタイルを編むか又は縫う間等、構造材料102の形成中に構造材料102の一部とすることができる。すなわち、電気活性材料104は、テキスタイル又はファブリックに、例えば2片のテキスタイルの間に直接縫い込むことができる。
【0020】
更なる実施形態では、電気活性材料104は、構造材料102に固定して取り付けることができる。こうした実施形態では、電気活性材料104は、構造材料102に、糊付け、テープ留め、縫い合わせ、接着、ホッチキス留め、鋲留め、又は他の方法で取り付けることができる。電気活性材料104はまた、後に、構造材料102に取り付ける(例えば、接着するか又は縫う)ことができるパッチ、リボン又はテープの形態で、様々な基材(例えば、ゴム、シリコーン、シリコーンエラストマー、Teflon又はポリ(エチレンテレフタレート)等のポリマー)の中又は上に組み込むこともできる。同様に、電極106は、様々な糊、接着剤等によって電気活性材料104に取り付けることができる。電極106は、好適には、電気活性材料104に付与されて構造材料102と関連付けられる最終構造体を生成することができる、導電性金属又はポリマー(例えば、Au、Al、Ag、Cr、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)ポリスチレンスルホン酸(PEDOT:PSS)等の薄膜)から作製される。
【0021】
電気活性材料104は、構造材料102と関連付けるために任意の所望の形状又は配向で作製することができる。例えば、様々なパッチ、円盤、板、リボン、層、棒等として含む。電気活性材料104のサイズは、概して、最終的な所望の用途によって決まり、長さ及び幅の両方において、数センチメートルから数十センチメートルのオーダーとすることができ、又は所望の用途及び応用に応じてより大きくすることができる。電気活性材料104は、好適には、厚さが、構造材料とともに電気活性材料に対する所望の用途及び配向に応じて、約5μmから数ミリメートルのオーダー、例えば、約1μm〜5mm、約1μm〜1mm、約1μm〜500μm、又は約5μm〜約500μm、又は約10μm〜500μm、又は約1μm〜約100μmとなるが、より厚いか又はより薄い電気活性材料も利用することができる。
【0022】
例示的な実施形態では、電気活性材料104は電気活性ポリマーであり、それには、限定されないがポリ(フッ化ビニリデン)、ポリ(ピロール)、ポリ(チオフェン)、ポリ(アニリン)、並びにそれらの混合物、共重合体及び誘導体等のポリマーが挙げられる。電気活性材料104として使用される電気活性ポリマーの例示的な種類には、誘電性ポリマー及びイオンポリマーが挙げられる。誘電性ポリマーは、2つの電極の間に発生し、その後ポリマーを圧搾する静電力に応じて、形状を変えるようにすることができる。誘電性ポリマーは、非常に高歪みとすることができ、基本的に、電圧が印加されると、ポリマーが電界によりその厚さを圧縮させかつ面積を拡張することができるようにすることにより、静電容量を変化させるコンデンサーである。イオンポリマーは、ポリマー内部のイオンの変位により形状又はサイズを変化させることができる。さらに、イオンポリマーによっては、イオン流を維持するために水性環境の存在が必要である。
【0023】
電気活性ポリマーを作製する方法は、本技術分野において既知であり、好適には、好適な溶媒に所望のポリマーを溶解し、その後、ポリマーを所望の形状(すなわち、平坦なリボン、パッチ等)にキャスティングすることを含むことができる。代替的に、本明細書に記載するように、所望のフィラメント寸法で作製されるように、ポリマーを延伸するか、又は紡糸技法を行うことができる。更なる方法としては、溶融混合が挙げられ、そこでは、ポリマーは軟化/溶融点を超えて加熱され、その後、フィルム処理(キャスティング又はブローイング)技法を用いてポリマーフィルムが処理される。電気活性ポリマーは、比較的平坦な構造体として作製される場合、様々なポリマー部分又は層を層状に重ねて最終的な所望の構造体を生成することによって作製することもできる。
【0024】
更なる実施形態では、電気活性材料106は、圧電複合材料及びセラミックを含む圧電材料である。例示的な圧電材料としては、限定されないが、チタン酸バリウム、ヒドロキシアパタイト、燐灰石、硫酸リチウム一水和物、ニオブ酸ナトリウムカリウム、石英、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、酒石酸及びポリフッ化ビニリデン繊維が挙げられる。本明細書に記載する実施形態において、本技術分野において既知である他の圧電材料も使用することができる。
【0025】
更なる実施形態では、電気活性材料104及び/又は電極106に機械的支持を提供するように、追加の構造ポリマー又は基材を用いることができ、構造材料102とのより容易な関連付けを可能にする、すなわち、構造材料102に結合するために構造的支持基材を提供する。追加の機械的支持体の使用はまた、電気活性材料104が活性化されるときにより高い機械的な力を提供するのに役立つこともでき、それにより、構造材料102のより多くの移動又はより高い力でのより高速な振動が可能になる。
【0026】
更なる実施形態では、スマート材料200は、図2Aに示すように、構造材料102に組み込まれるフィラメント202として電気活性ポリマーを備えることができる。本明細書で用いる「組み込まれる」とは、フィラメント202が、構造材料102から容易に取り除かれるか又は分離されることがないように、織られ、縫われ、縫い合わされ、又は他の方法で構造材料102の一部とされることを指す。すなわち、フィラメント202は、構造材料102の作製中に、又はすでに形成された構造材料内に組み込むための、繊維又は糸として作用することができる。構造材料102にフィラメントを組み込む際、フィラメントを平行又は他の向きに配向して、活性化されると、それらの一斉の動きにより、それらの形状又はサイズの変化が相殺されるのではなく、構造材料の動きがもたらされることが概して望ましい。例えば、フィラメントが垂直配向で配置される場合、互いに直交する方向におけるフィラメントの動きにより、概して、フィラメントが組み込まれている構造材料の正味の動きは全くないか又は非常にわずかとなる。
【0027】
図2Bは、線B−Bを通るスマート材料200の断面図を示し、フィラメント202及び構造材料102とともに、フィラメント202の外側を少なくとも部分的に包囲するか又は覆っている電極204、204Aを示す。フィラメント202は、好適には、細長く、糸状であり、又は繊維状構造であり、実質的に円形又は楕円形断面を有することが多いが、他の形状を利用することができる。フィラメント202は、例えば、本明細書に記載するような電気活性ポリマーを含む、電気活性材料から作製されたワイヤー又は糸の形態をとることができる。電極204、204Aは、ディップコーティング、噴霧、電気めっき、ドーピング、薄膜コーティング、蒸着等を含む、様々な方法を用いることによって、フィラメント202に付与することができる。フィラメントは、概して、断面積が数百ミクロンから数十ミリメートルのオーダーであり、長さがミリメートルオーダーからセンチメートルオーダー、数百センチメートルオーダーであるが、所望の応用に応じてより長い長さを利用することもできる。
【0028】
本明細書に記載するように、スマート材料100又は200は、電気活性材料104又はフィラメント202に接続された電源108を更に備えることができる(すなわち、電気接続又は無線電源接続)。実施形態では、電源108は、電気活性材料104又はフィラメント202に永久的に接続することができ、又は他の実施形態では、電気活性材料又はフィラメントとは別個とし後に接続することができる。本明細書に記載するように、電気活性材料104は、電気活性材料104と電源108との間に接続を確立するように電極106、106Aを備えることができ(図1Bを参照)、又は図2Bに示すように、フィラメント202は、電源108への接続を容易にするように、フィラメントの全て又は一部を包囲する電極204、204Aを備えることができる。電源108は、スマート材料100又は200の一体化構成要素とすることができ、又は電力を供給するように別個に設けるか若しくは後に設けることができる。電源108によって提供される電力の量は、好適には、約0.1ワット(W)〜約10W、若しくはより好適には約0.5W〜約5W、又は約1W〜約5W、又は約0.5W、約1W、約2W、約3W、約4W、若しくは約5Wのオーダーである。例示的な電源108は、様々なバッテリーパックとともに太陽エネルギー源を含む。電源108はまた、再充電可能システム、例えば、再充電することができるシステムであって、システムに電流を提供する、本明細書に記載するような電気活性材料104として圧電材料を用いることによって再充電することができるシステムを含むことができる。
【0029】
実施形態では、スマート材料100又は200、したがって構造材料102は、シャツ、ブラウス、帽子、ジャケット、コート及びズボン/半ズボンを含む、装着具テキスタイル等、装着品に組み込むことができ、それにより、装着可能スマート材料をもたらすことができる。構造材料はまた、財布及び口金付き財布、ハンドバッグ(その持ち手を含む)、リュックサック及び宝飾品等を含む、様々な革製品を含む、装身具に組み込むこともできる。
【0030】
更なる実施形態では、本明細書には、スマート材料を介してユーザーに触覚フィードバックを提供する方法が提供される。本明細書に記載するように、スマート材料は、構造材料と、構造材料に関連付けられた電気活性材料と、好適には、電気活性材料に接続された電源とを備える。
【0031】
本明細書に記載する方法は、図3A及び図3Bに例示的に示すように、電源に駆動信号302を送信することを含む。駆動信号は、図3Bに示すように、電気活性材料104の動き、例えば形状の変化又はサイズの変化、したがって、構造材料102の動き及び動作の生成をトリガーして、ユーザーに触覚フィードバックを提供する。例えば、構造材料が装着具の一部である実施形態では、動作により、構造材料は動き、衣類(例えば、シャツ、ネクタイ、ブラウス、ズボン)の動きの形態で、又は腕時計、ブレスレット等を含む装身具の一部として、ユーザーに触覚フィードバックを提供する。
【0032】
例示的な駆動信号は、携帯電話、タブレット、コンピューター、自動車インターフェース、スマートデバイス、ゲーム機等からとすることができ、例えば、テキストメッセージ又は電子メール、電話、アポイントメント等の受取を示すことができる。
【0033】
更なる実施形態では、本明細書に記載するように、装置とスマート材料との間にインターフェースを提供するために、コントローラーもまた好適に含まれる。コントローラーの構成要素は、本技術分野において既知であり、好適には、例えば、バス、プロセッサ、入出力(I/O)コントローラー及びメモリを含む。バスは、I/Oコントローラー及びメモリを含むコントローラーの様々な構成要素をプロセッサに結合する。バスは、通常、制御バス、アドレスバス及びデータバスを含む。しかしながら、バスは、コントローラーの構成要素の間でデータを転送するのに好適な任意のバス又はバスの組合せとすることができる。
【0034】
プロセッサは、情報を処理するように構成された任意の回路を含むことができ、任意の好適なアナログ又はデジタル回路を含むことができる。プロセッサはまた、命令を実行するプログラマブル回路も含むことができる。プログラマブル回路の例としては、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラー、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルゲートアレイ(PGA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は命令を実行するのに好適な他の任意のプロセッサ若しくはハードウェアが挙げられる。様々な実施形態では、プロセッサは、単一ユニット、又は2つ以上のユニットの組合せを含むことができ、それらのユニットは、単一コントローラー内に又は別個の装置内に物理的に位置する。
【0035】
I/Oコントローラーは、コントローラー及び周辺装置又は外部装置の動作をモニタリングする回路を含む。I/Oコントローラーはまた、コントローラーと周辺装置又は外部装置との間のデータの流れも管理する。I/Oコントローラーがインターフェースすることができる周辺装置又は外部装置の例としては、スイッチ、センサー、外部記憶デバイス、モニター、入力デバイス(キーボード、マウス若しくは押しボタン等)、外部コンピューティングデバイス、モバイルデバイス及び送信器/受信器が挙げられる。
【0036】
メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)等の揮発性メモリ、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、磁気メモリ、光学メモリ又は他の任意の好適なメモリ技術を含むことができる。メモリはまた、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組合せも含むことができる。
【0037】
メモリは、プロセッサによって実行される複数のプログラムモジュールを格納するように構成されている。モジュールは、例えば、イベント検出モジュール、効果判断モジュール及び効果制御モジュールを含むことができる。各プログラムモジュールは、データ、ルーチン、オブジェクト、呼出し、及び1つ以上の特定のタスクを実行する他の命令の集まりである。本明細書では幾つかのプログラムモジュールが開示されているが、各モジュールに対して記載される様々な命令及びタスクは、様々な実施形態では、単一プログラムモジュール、モジュールの異なる組合せ、本明細書に開示するもの以外のモジュール、又はコントローラーと通信する遠隔装置によって実行されるモジュールによって実行することができる。
【0038】
本明細書に記載する実施形態では、コントローラーは、無線送受信器(Bluetooth又は赤外線送受信器を含む)を含むことができ、構造材料102に組み込まれるか、又は構造材料とは別個とすることができる。更なる実施形態では、コントローラーは、構造材料とは別個の装置にあり得るが、本明細書に記載するシステム及びスマート材料の様々な構成要素に駆動信号302を提供するように、好適には有線信号又はより好適には無線信号を介して接続される。
【0039】
例えば、コントローラーは、本明細書に記載するようなスマート材料又はシステムのユーザーに触覚フィードバックを提供するように、本明細書に記載するスマート材料のアクチュエーター駆動回路に駆動信号302を提供することができ、アクチュエーター駆動回路は電源108と通信する。例えば、例としてコントローラーが無線接続を介してペアリングされている携帯電話又は他のデバイスがメッセージ又は電子メールを受け取るとき、所望の触覚フィードバックが発生することができる。追加の例としては、ゲームコントローラー、ゲームシステム又はゲーム機、コンピューター、タブレット、自動車又はトラックインターフェース又はコンピューター、自動支払機又はキオスク、様々なキーパッドデバイス、テレビ受像機、様々な機械等の装置と関連付けられているコントローラーが挙げられる。こうした実施形態では、コントローラーは、好適にはアクチュエーター駆動回路に駆動信号302を提供して、外部装置によって又は外部装置から発生する信号に応じて、ユーザーに触覚フィードバックを提供する。装置は、本明細書に記載する触覚フィードバックシステムの様々な構成要素が含まれる装着具の一部とすることもできる。装置によって提供することができる例示的なフィードバック又は信号としては、例えば、第三者からの入来するメッセージ又は通信、警告信号、ゲームインタラクション、ドライバー注意喚起(driver awareness)信号、コンピュータープロンプト等の指示が挙げられる。
【0040】
更なる実施形態では、本明細書に記載するスマート材料及び構成要素は、仮想現実又は拡張現実システムに統合するか又はその一部とすることができる。こうした実施形態では、スマート材料は、ユーザーが仮想現実システム又は拡張現実システムとインタラクトする際にユーザーに触覚フィードバックを提供し、仮想現実又は拡張現実構成要素及び装置によって開始される応答又はフィードバックを提供することができる。
【0041】
図4A及び図4Bは、構造材料102に組み込まれる本明細書に記載するフィラメント202の形態の電気活性材料の動作及び動きを示す。駆動信号302が送信されると、フィラメントは形状又はサイズを変える。例えば、フィラメント202の長手方向軸402、すなわちフィラメントの長さ、又はフィラメント202の断面軸404、すなわちフィラメントの幅を横切る軸の一方又は両方に沿って、動きを発生させることができる。動きにより、フィラメントは長くなるか若しくは短くなり、又は、フィラメントが圧縮されるか若しくは拡張するために形状が変わる。フィラメント202の動作に応じて、フィラメントが組み込まれている構造材料102は動いて(図4Bを参照)、ユーザーに触覚フィードバックを提供する。
【0042】
更なる実施形態では、本明細書には、ユーザーに触覚フィードバックを提供する、静電力又は静電フィードバック/相互作用を組み込んだスマート材料が提供される。
【0043】
例えば、図5Aに示すように、スマート材料500は、構造材料102と、構造材料に関連付けられた導体502と、導体502に関連付けられた絶縁体504とを備える。好適には電源108もまた備え、電源108は、導体502に接続され、好適にはグランド520にも接続されている。他の実施形態では、図5Aに示すように、第2の導体502’に電源108を接続することができる。
【0044】
例えばユーザータッチ508を介してスマート材料500と相互作用すると、静電相互作用又は静電フィードバックを介して、ユーザーに触覚フィードバックが提供される。静電フィードバックは、ユーザーに対する短い振動若しくはパルス、又は長い振動の形態とすることができる。静電フィードバック又は相互作用の周波数は、約1Hz〜約1000Hz、より好適には約1Hz〜約500Hz、約1Hz〜約200Hz、約10Hz〜約200Hz、約10Hz〜約100Hz、又は約10Hz、約20Hz、約30Hz、約40Hz、約50Hz、約60Hz、約70Hz、約80Hz、約90Hz若しくは約100Hzのオーダーとすることができる。ユーザーが、スマート材料に単に近づくか又はスマート材料の近くにいる場合に、スマート材料に近接していることを通知して、静電相互作用によって触覚フィードバックを提供することもでき、それにより、静電相互作用、及びそこから触覚フィードバックをもたらすことができる。
【0045】
導体として有用な例示的な材料は、本技術分野において既知であり、例えば、様々な金属及び導電性ポリマーが挙げられる。絶縁体として有用な材料は、本技術分野において既知であり、ポリマー材料、ゴム、プラスチック、セラミック等が挙げられる。実施形態では、導体及び絶縁体に対して選択される材料は、好適には、薄い材料であり、厚さが1μm〜100mmのオーダー、より好適には約1μm〜10mmであり、構造材料が、装着具として等、テキスタイル又はファブリックの一部である場合に、材料がユーザーの装着中に必要な様々な形状に曲がりかつ適合することができる一方で、所望の静電フィードバックを依然として提供するように、可撓性があるように選択される。
【0046】
実施形態では、例えば図5Aに示すように、絶縁体504は、構造材料102(例えば、装着品)と導体502との間に配置される。こうした実施形態では、ユーザーの身体506(例えば、腕、脚、胴体、頭部、首部等)は、静電相互作用のためのグランド520として作用することができ、それにより、ユーザーのタッチ508(又は近接)を介して触覚フィードバックが提供されるか又は感知される。絶縁体504の厚さは、概して、ミクロンオーダー、例えば、5ミクロン〜50ミクロン、若しくは約5ミクロン〜20ミクロン、又は約5ミクロン、10ミクロン、20ミクロン、30ミクロン、40ミクロン若しくは50ミクロンとなる。
【0047】
更なる実施形態では、例えば図5Bに示すように、スマート材料550は、導体502とユーザー(例えば、ユーザーの身体506)との間に配置された絶縁体504を備える。こうした実施形態では、ユーザーのタッチ508は、静電相互作用のためのグランド520として作用することができ、それにより、触覚フィードバックは、ユーザーのタッチ508(又は近接)ではなく、ユーザーの身体506を介して提供されるか又は感知される。又は、図5Bに示すように、更なる導体502’に電源を接続することができる。
【0048】
更なる実施形態では、図5Cにおいてスマート材料560に示すように、導体502とユーザー(すなわち、ユーザーの身体506)との間とともに、導体502と構造材料102との間に、絶縁体504及び504’を配置することができる。こうした実施形態では、静電相互作用の形態の触覚フィードバックは、ユーザーの身体506及び/又はユーザーのタッチ508のいずれか又は両方によって感知することができる。この場合もまた、グランド又は第2の導体502’に電源108を接続することができる。
【0049】
本明細書に記載するように、構造材料102は、好適にはテキスタイルであり、装着具の一部とすることができ、例えば、図5A図5Cに示す実施形態を用いて、静電相互作用又は静電フィードバックの形態で触覚フィードバックをユーザーに提供する手段を提供することができる。
【0050】
更なる実施形態では、図6A及び図6Bに示すように、本明細書に、組合せスマート材料602及び組合せスマート材料620が提供される。図6Aに示すように、構造材料102と構造材料102に関連付けられた電気活性材料104とを備えるスマート材料を提供することができる。組合せスマート材料602はまた、スマート材料500、550又は560もまた更に含むことができ、スマート材料は、構造材料に関連付けられた導体と導体に関連付けられた絶縁体とを備える。本明細書に記載するように、スマート材料500、550及び560は、こうした実施形態では、様々な配向の導体(複数の場合もある)及び絶縁体(複数の場合もある)を備えることができ、静電相互作用を提供する異なる構成を提供することができる。図6Bは、電気活性材料がフィラメント202である、組み合わされたスマート材料620を示す。図6Aに示すように、電源108は、電気活性材料104、及びスマート材料500、550又は560内の導体(複数の場合もある)の両方に好適に接続されている。同様に、図6Bでは、電源は、フィラメント2020、及びスマート材料500、550又は560内の導体(複数の場合もある)の両方に接続されている。
【0051】
駆動されると、電源108は、電気活性材料104の動きとともに、静電力を組み込んでいるスマート材料500、550又は560を介する静電相互作用を発生させるように、電力を提供する。
【0052】
本明細書では、スマート材料500、550及び560の配向及び構成要素と同様に、静電相互作用を提供する、組合せスマート材料602及び620に有用な例示的な構造材料及び電気活性材料について記載している。
【0053】
本明細書では、本明細書に記載する組み合わされたスマート材料を利用して触覚フィードバックを提供する方法も提供される。例えば、本明細書に記載する電気活性材料(複数の場合もある)及び静電スマート材料の組合せを含むスマート材料が提供される。好適には、組合せスマート材料は、構造材料、構造材料に関連付けられた電気活性材料、構造材料に関連付けられた導体、及び導体に関連付けられた絶縁体とともに、電気活性材料及び導体に接続された電源を備える。
【0054】
方法の実施形態では、本明細書に記載する駆動信号(複数の場合もある)は、電源に送信される。そして、電気活性材料に動きが発生し、その結果、構造材料が動作する。さらに、静電相互作用が発生する。電気活性材料の動き及び静電相互作用の組合せによって、ユーザーに触覚フィードバックが提供される。様々な実施形態では、電気活性材料の動き及び静電相互作用の両方の順序、シーケンス、周波数及び強度は、相互作用のタイプ又は所望のフィードバックのタイプに応じて変更することができる。
【0055】
例えば、実施形態では、ユーザーは、自身が構造材料と相互作用することができる、電気活性材料の動きから触覚フィードバックを体験することができ、追加の更なる触覚フィードバックを提供する静電相互作用が引き起こされる。更なる実施形態では、ユーザーは構造材料と相互作用することができ、構造材料は静電相互作用を提供し、構造材料は、電気活性材料からの動きを更に提供して触覚フィードバックを提供することができる。
【0056】
様々な触覚フィードバックの強度、周波数及びタイミングの例が本明細書に提供されており、それらは、ユーザー又はユーザーがインタラクトしている装置によって望ましいように適合させることができる。組み合わされたスマート材料を活性化する装置及び方法の例が本明細書に記載されており、それには、様々なコンピューター、モバイルデバイス、ゲームシステム、自動車等が含まれる。
【0057】
上述した様々な実施形態は、単に例示として提供されており、本明細書に添付された特許請求の範囲を限定するように解釈されるべきではない。当業者は、本明細書に例示し記載した実施形態例及び応用に従うことなく、かつ以下の特許請求の範囲の真の趣旨及び範囲から逸脱することなく行うことができる、様々な変更及び変形を容易に認識するであろう。
【0058】
本出願は、2016年11月1日に提出された米国特許出願第15/339981号の利益を主張し、この出願の開示内容は、引用することによりその全体が本明細書の一部をなす。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
【外国語明細書】