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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-95470(P2018-95470A)
(43)【公開日】2018年6月21日
(54)【発明の名称】給紙装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 1/02 20060101AFI20180525BHJP
   B41J 13/10 20060101ALI20180525BHJP
【FI】
   B65H1/02 A
   B41J13/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-244792(P2016-244792)
(22)【出願日】2016年12月16日
(71)【出願人】
【識別番号】000201113
【氏名又は名称】船井電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】高木 正明
(72)【発明者】
【氏名】山田 雅則
(72)【発明者】
【氏名】小川 大輔
【テーマコード(参考)】
2C059
3F343
【Fターム(参考)】
2C059DD03
2C059DD14
2C059DD24
2C059DD30
3F343FA01
3F343FB01
3F343FC30
3F343GA02
3F343GB01
3F343GC01
3F343GD01
3F343HA01
3F343HA06
3F343HA31
3F343HA36
3F343HD01
3F343HE11
3F343KB03
3F343KB19
3F343LA04
3F343LA13
3F343LA16
3F343LC03
3F343LC04
3F343LC19
3F343LC27
(57)【要約】
【課題】既に設置されている媒体と異なる大きさの媒体を容易に設置可能な給紙装置を提供する。
【解決手段】この画像形成装置100は、給紙口101を設けた筐体100bと、給紙口101に沿って配置され、第1用紙P1が設置される給紙トレイ100aと、筐体100bの給紙トレイ100aに対向する位置から給紙トレイ100a側に回動することにより、給紙口101を覆う蓋部100cとを備え、蓋部100cは、給紙口101を覆うことにより、第1用紙P1とは異なる大きさの第2用紙P2を給紙口101に設置可能となる用紙設置部1を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給紙口を設けた筐体と、
前記給紙口に沿って配置され、第1媒体が設置される第1給紙トレイと、
前記筐体の前記第1給紙トレイに対向する位置から前記第1給紙トレイ側に回動することにより、前記給紙口を覆う蓋部とを備え、
前記蓋部は、前記給紙口を覆うことにより、前記第1媒体とは異なる大きさの第2媒体を前記給紙口に設置可能となる第2給紙トレイを含む、給紙装置。
【請求項2】
前記蓋部は、前記給紙口を開閉可能なように構成され、
前記第2給紙トレイは、前記第1媒体が前記第1給紙トレイに設置された状態で、かつ、前記蓋部が閉状態で前記第2媒体を設置可能なように構成されている、請求項1に記載の給紙装置。
【請求項3】
前記第2媒体は、給紙方向に直交し、前記第1給紙トレイが延びる幅方向において、前記第1給紙トレイに設置可能な最大の前記第1媒体よりも小さい、請求項1または2に記載の給紙装置。
【請求項4】
前記第2給紙トレイは、前記第1媒体または前記第1給紙トレイに接触する接触部と、前記接触部の前記第1給紙トレイ側とは逆側に位置し、前記第2媒体が挿入される媒体挿入部とを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の給紙装置。
【請求項5】
前記接触部は、側面視において、前記第1媒体に接触する面が、前記第1給紙トレイ側に向かって凸状の曲面形状に形成されている、請求項4に記載の給紙装置。
【請求項6】
前記接触部は、前記第1媒体の給紙時に回転される従動ローラを有する、請求項4または5に記載の給紙装置。
【請求項7】
前記蓋部は、前記第2給紙トレイの前記第1給紙トレイとは反対側の端部に設けられ、前記媒体挿入部から離間する方向に延びる壁部を有する、請求項4〜6のいずれか1項に記載の給紙装置。
【請求項8】
前記媒体挿入部は、設置される前記第2媒体の背面側に延びるとともに、前記第2媒体を背面側から支持する背面支持部を有する、請求項4〜7のいずれか1項に記載の給紙装置。
【請求項9】
前記蓋部は、給紙方向に直交し、前記第1給紙トレイが延びる幅方向に移動して前記第2媒体の前記幅方向の位置を調整する第1ガイド部を有する、請求項4〜8のいずれか1項に記載の給紙装置。
【請求項10】
前記接触部は、給紙方向の上流側に突出するように形成されている、請求項4〜9のいずれか1項に記載の給紙装置。
【請求項11】
前記媒体挿入部は、前記蓋部を貫通する貫通孔、または、前記第1給紙トレイ側から切り欠かれた切欠部を有する、請求項4〜10のいずれか1項に記載の給紙装置。
【請求項12】
給紙方向に直交し、前記第1給紙トレイが延びる幅方向において、前記貫通孔または前記切欠部の長さは、前記第2媒体の長さよりもわずかに大きい、請求項11に記載の給紙装置。
【請求項13】
前記第1給紙トレイは、給紙方向に直交し、前記第1給紙トレイが延びる幅方向に移動して前記第1媒体の前記幅方向の位置を調整する第2ガイド部を含み、
前記蓋部は、前記第1給紙トレイ側に突出する突出部を含み、
幅方向において前記第2給紙トレイと前記第2ガイド部の位置が重なる場合、前記突出部は、前記第2ガイド部と接触する、請求項4〜12のいずれか1項に記載の給紙装置。
【請求項14】
前記媒体挿入部は、給紙方向に直交し、前記第1給紙トレイが延びる幅方向において、前記第1給紙トレイの一方側、または、前記第1給紙トレイの中央に設けられている、請求項4〜13のいずれか1項に記載の給紙装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、給紙装置に関し、特に、複数の大きさの媒体を給紙可能な給紙装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の大きさの媒体を給紙可能な給紙装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、給紙トレイと、筐体と、蓋部とを備えた給紙装置が開示されている。筐体は、給紙トレイに沿って配置される第1給紙口を有している。第1給紙口は、大きな用紙を挿入するための入口部分である。蓋部は、開閉可能に構成され、閉状態において、第1給紙口を塞ぐように構成されている。また、蓋部は、閉状態において、小さな用紙を挿入して、給紙することが可能となる第2給紙口を有している。また、蓋部は、開状態では、給紙トレイに沿って配置され、開状態から閉状態に移行する際には、蓋部の上部が給紙トレイから離れる方向に回動して閉じられるように構成されている。これにより、第2給紙口からの小さな用紙の給紙が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−41213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の給紙装置では、第1給紙口に大きな用紙が挿入されている(給紙トレイに大きな用紙が設置されている)と、大きな用紙を取り除かなければ、蓋部を閉じる(第1給紙口を塞ぐ)ことができないという不都合がある。その結果、小さな用紙を蓋部の第2給紙口から給紙するために、一旦、大きな用紙を取り除き、蓋部を閉めてから、小さな用紙を挿入する必要があり、既に設置されている用紙と異なる大きさの用紙を設置する際の作業負担が大きいという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、既に設置されている媒体と異なる大きさの媒体を容易に設置可能な給紙装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の一の局面による給紙装置は、給紙口を設けた筐体と、給紙口に沿って配置され、第1媒体が設置される第1給紙トレイと、筐体の第1給紙トレイに対向する位置から第1給紙トレイ側に回動することにより、給紙口を覆う蓋部とを備え、蓋部は、給紙口を覆うことにより、第1媒体とは異なる大きさの第2媒体を給紙口に設置可能となる第2給紙トレイを含む。
【0008】
この発明の一の局面による給紙装置では、上記のように、筐体の第1給紙トレイに対向する位置から第1給紙トレイ側に回動することにより、給紙口を覆う蓋部を設け、蓋部に、給紙口を覆うことにより、第1媒体とは異なる大きさの第2媒体を給紙口に設置可能となる第2給紙トレイを設ける。これにより、蓋部は、第1給紙トレイ側に閉じられるので、第1給紙トレイに第1媒体が設置されていたとしても、第1媒体に干渉することなく、蓋部を閉じることができる。したがって、第1媒体を取り除くことなく、第2媒体を給紙可能な状態で蓋部の第2給紙トレイに設置することができるので、既に設置されている第1媒体と異なる大きさの第2媒体を容易に設置することができる。
【0009】
この発明の一の局面による給紙装置において、好ましくは、蓋部は、給紙口を開閉可能なように構成され、第2給紙トレイは、第1媒体が第1給紙トレイに設置されたい状態で、かつ、蓋部が閉状態で第2媒体を設置可能なように構成されている。このように構成すれば、蓋部を開くことにより、容易に第1媒体を給紙トレイに設置することができるとともに、その後、蓋部を閉じることにより、既に設置されている第1媒体と異なる大きさの第2媒体を容易に設置することができる。
【0010】
この発明の一の局面による給紙装置において、好ましくは、このように構成すれば、第2媒体が第1媒体よりも小さいので、蓋部に第2給紙トレイを容易に設けることができる。
【0011】
この発明の一の局面による給紙装置では、好ましくは、第2給紙トレイは、第1媒体または第1給紙トレイに接触する接触部と、接触部の第1給紙トレイ側とは逆側に位置し、第2媒体が挿入される媒体挿入部とを含む。このように構成すれば、接触部を第1給紙トレイ(第1媒体)に接触させて、蓋部を第1給紙トレイに近接させることにより、蓋部と第1給紙トレイとの間から異物が侵入するのを抑制することができる。
【0012】
この場合、好ましくは、接触部は、側面視において、第1媒体に接触する面が、第1給紙トレイ側に向かって凸状の曲面形状に形成されている。このように構成すれば、接触部を第1媒体に意図せずに押し付けてしまった場合や給紙を行う場合などに、蓋部により第1媒体に傷が付くことを抑制することができる。
【0013】
上記第2給紙トレイが接触部と媒体挿入部とを含む構成において、好ましくは、接触部は、第1媒体の給紙時に回転される従動ローラを有する。このように構成すれば、従動ローラにより、蓋部と第1媒体との間に生じる摩擦を低減することができる。
【0014】
上記第2給紙トレイが接触部と媒体挿入部とを含む構成において、好ましくは、蓋部は、第2給紙トレイの第1給紙トレイとは反対側の端部に設けられ、媒体挿入部から離間する方向に延びる壁部を有する。このように構成すれば、壁部により、媒体挿入部に異物が侵入するのを抑制することができる。
【0015】
上記第2給紙トレイが接触部と媒体挿入部とを含む構成において、好ましくは、媒体挿入部は、設置される第2媒体の背面側に延びるとともに、第2媒体を背面側から支持する背面支持部を有する。このように構成すれば、背面支持部により第2媒体が支持されるので、所定の設置位置に第2媒体を安定して保持することができる。
【0016】
上記第2給紙トレイが接触部と媒体挿入部とを含む構成において、好ましくは、蓋部は、給紙方向に直交し、第1給紙トレイが延びる幅方向に移動して第2媒体の幅方向の位置を調整する第1ガイド部を有する。このように構成すれば、第1ガイド部により媒体の位置を調整することができるので、種々の大きさの媒体の給紙に対応することができる。
【0017】
上記第2給紙トレイが接触部と媒体挿入部とを含む構成において、好ましくは、接触部は、給紙方向の上流側に突出するように形成されている。このように構成すれば、接触部をユーザにより認識させやすくすることができるので、接触部を、第2媒体を設置する際の目印とすることができる。
【0018】
上記第2給紙トレイが接触部と媒体挿入部とを含む構成において、好ましくは、媒体挿入部は、蓋部を貫通する貫通孔、または、第1給紙トレイ側から切り欠かれた切欠部を有する。
【0019】
上記媒体挿入部が貫通孔または切欠部を有する構成において、好ましくは、給紙方向に直交し、第1給紙トレイが延びる幅方向において、貫通孔または切欠部の長さは、第2媒体の長さよりもわずかに大きい。このように構成すれば、貫通孔または切欠部に第2媒体を挿入するだけで、第2媒体を所定の給紙位置に配置することができる。
【0020】
上記第2給紙トレイが接触部と媒体挿入部とを含む構成において、好ましくは、第1給紙トレイは、給紙方向に直交し、第1給紙トレイが延びる幅方向に移動して第1媒体の幅方向の位置を調整する第2ガイド部を含み、蓋部は、第1給紙トレイ側に突出する突出部を含み、幅方向において第2給紙トレイと第2ガイド部の位置が重なる場合、突出部は、第2ガイド部と接触する。このように構成すれば、突出部を第2ガイド部に接触させることにより、第1媒体に突出部が接触するのを防止することができる。
【0021】
上記第2給紙トレイが接触部と媒体挿入部とを含む構成において、好ましくは、媒体挿入部は、給紙方向に直交し、第1給紙トレイが延びる幅方向において、第1給紙トレイの一方側、または、第1給紙トレイの中央に設けられている。このように構成すれば、給紙ローラの配置が幅方向の一方側および中央のいずれの場合でも、既に設置されている媒体と異なる大きさの媒体を容易に設置することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、上記のように、既に設置されている媒体と異なる大きさの媒体を容易に設置可能な給紙装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の第1実施形態による画像形成装置の全体構成を示した斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態による画像形成装置の全体構成を示した模式的な断面図である。
図3】本発明の第1実施形態による画像形成装置の閉状態の蓋部を示した斜視図である。
図4】本発明の第1実施形態による画像形成装置の閉状態の蓋部に第2用紙を挿入した状態を示した斜視図である。
図5】本発明の第2実施形態による画像形成装置の全体構成を示した斜視図である。
図6】本発明の第2実施形態による画像形成装置の一部を示した模式的な断面図である。
図7】本発明の第3実施形態による画像形成装置の全体構成を示した斜視図である。
図8】本発明の第3実施形態による画像形成装置の閉状態の蓋部を示した斜視図である。
図9】本発明の第3実施形態による画像形成装置の開状態の蓋部を示した斜視図である。
図10】本発明の第3実施形態による画像形成装置の一部を示した模式的な断面図である。
図11】本発明の第4実施形態による画像形成装置の閉状態の蓋部を示した斜視図である。
図12】本発明の第5実施形態による画像形成装置の閉状態の蓋部を示した斜視図である。
図13】本発明の第5実施形態の変形例による画像形成装置の閉状態の蓋部を示した斜視図である。
図14】本発明の第1実施形態の変形例による画像形成装置の一部を示した模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
[第1実施形態]
図1図4を参照して、本発明の第1実施形態による画像形成装置100の構成について説明する。なお、画像形成装置100は、特許請求の範囲の「給紙装置」の一例である。
【0026】
(画像形成装置の構成)
本発明の第1実施形態による画像形成装置100は、図1に示すように、給紙トレイ100aと、筐体100bと、蓋部100cとを備えている。また、画像形成装置100は、図2に示すように、筐体100b内に、給紙ローラ100dと、搬送ローラ100eと、印刷部100fと、排紙トレイ100gとを備えている。なお、給紙トレイ100aは、特許請求の範囲の「第1給紙トレイ」の一例である。
【0027】
以下の説明において、印刷部100fの駆動方向(給紙方向に直交し、給紙トレイ100aが延びる幅方向)をY方向とし、印刷面(印刷部100fと用紙とが対向する面)において、Y方向と直交する方向をX方向(図2に示す給紙経路が延びる方向)とし、X方向およびY方向と直交する方向をZ方向(上下方向)とする。
【0028】
筐体100bのX2方向側で、かつ、上方側(Z1方向側)には、給紙口101が設けられている。また、筐体100bのX1方向側には、排紙口102が設けられている。給紙トレイ100aは、給紙口101に沿って配置され、第1用紙P1を設置可能に構成されている。給紙トレイ100aのX1方向側に設けられている。給紙口101は、Y方向に延びる細長形状に形成されている。なお、蓋部100cは、給紙口101を開閉可能なように構成されている。なお、第1用紙P1は、特許請求の範囲の「第1媒体」の一例である。
【0029】
画像形成装置100は、給紙ローラ100dにより、給紙トレイ100aに設置された印刷を目的とする用紙(後述する第1用紙P1および第2用紙P2)を給紙経路に沿って給紙するように構成されている。なお、給紙ローラ100dは、給紙トレイ100a側および給紙トレイ100aから離間する側(図2の給紙ローラ100d上にある矢印で示す方向)に移動可能に構成されている。また、画像形成装置100は、給紙された用紙を搬送ローラ100eにより給紙経路に沿って搬送するように構成されている。また、画像形成装置100は、印刷部100fにより、搬送途中において、用紙に所定の画像を印刷するように構成されている。また、画像形成装置100は、所定の画像が印刷された用紙を、排紙トレイ100gに載せられた状態で排紙口102から排出するように構成されている。なお、第2用紙P2は、特許請求の範囲の「第2媒体」の一例である。
【0030】
画像形成装置100には、互いに異なる大きさの第1用紙P1および第2用紙P2を設置可能に構成されている。第1用紙P1は、給紙トレイ100aに沿って設置される。また、第1用紙P1は、蓋部100cが開状態である場合に、給紙口101から設置(挿入)される。第2用紙P2は、設置された第1用紙P1に沿って設置される。詳細には、第2用紙P2は、設置された第1用紙P1のうちの最上位の用紙に沿って設置される。なお、第1用紙P1が設置されていない場合には、第2用紙P2は、給紙トレイ100aに沿って設置される。また、第2用紙P2は、蓋部100cの以下で説明する用紙設置部1(後述する切欠部12b)から設置(挿入)される。また、第2用紙P2は、Y方向において、給紙トレイ100aに設置可能な最大の第1用紙P1よりも小さい。なお、用紙設置部1は、特許請求の範囲の「第2給紙トイレ」の一例である。
【0031】
(蓋部の構成)
蓋部100cは、図2に示すように、給紙口101を覆うことにより、筐体100b内へのペンなどの異物の侵入を抑制するように構成されている。蓋部100cは、図3および図4に示すように、用紙設置部1と、軸部2とを備えている。
【0032】
軸部2は、図2に示すように、給紙口101の前方側(給紙トレイ100aとは逆側)の端部近傍に配置されている。また、軸部2は、Y方向に延びている。蓋部100cは、軸部2を介して、筐体100bに回動可能に取り付けられている。これにより、蓋部100cは、軸部2を中心として回動することにより、上記の通り、給紙口101を開閉可能なように構成されている。なお、図2では、閉状態の蓋部100cを実線により示し、開状態の蓋部100cを2点鎖線(想像線)により示している。蓋部100cは筐体100bの給紙トレイ100aに対向する位置から給紙トレイ100a側に回動する(閉じられる)ことにより、給紙口101を覆うように構成されている。また、蓋部100cは、給紙口101を覆うことにより、第1用紙P1とは異なる大きさの第2用紙P2を給紙口101に設置可能となる用紙設置部1を含む。
【0033】
ここで、第1実施形態における用紙設置部1は、第1用紙P1が給紙トレイ100aに設置された状態で、第1用紙P1とは異なる大きさの第2用紙P2を給紙口101から給紙可能な状態で設置(挿入)可能に構成されている。また、用紙設置部1は、第1用紙P1が給紙トレイ100aに設置された状態で、かつ、蓋部100cが閉状態にある場合にも、第2用紙P2を設置可能なように構成されている。また、用紙設置部1は、接触部11と、用紙挿入部12と、壁部13とを含んでいる。なお、用紙挿入部12は、特許請求の範囲の「媒体挿入部」の一例である。
【0034】
接触部11は、蓋部100cが閉状態にある場合において、第1用紙P1または給紙トレイ100aに接触するように構成されている。また、接触部11は、図4に示すように、蓋部100cが閉状態にある場合に、蓋部100cのX2方向側の端部からX2方向に突出するとともに、突出した端部からY方向側に延びるL字形状に形成された部分のX2方向側の部分である。接触部11では、図2に示すように、側面視において(Y方向から見て)、第1用紙P1に接触する側であるX2方向側の面が、給紙トレイ100a側に向かって凸状の曲面形状に形成されている。詳細には、接触部11のX2方向側の面は、側面視において(Y方向から見て)、円弧形状を有している。これにより、接触部11(蓋部100c)は、閉状態において、第1用紙P1を自重により押圧することによって、第1用紙P1に面接触するように構成されている。なお、接触部11は、第1用紙P1に接触する側であるX2方向側の面に限られるものではなく、たとえば、第1用紙P1に接触する部分としてローラなどの別部品を取り付けることにより構成されてもよい。
【0035】
用紙挿入部12は、接触部11の給紙トレイ100a側とは逆側(X1方向側)に位置し、第2用紙P2が挿入される部分である。また、用紙挿入部12は、背面支持部12aと、切欠部12bとを有している。また、用紙挿入部12は、給紙方向に直交し、給紙トレイ100aが延びる幅方向(Y方向)において、給紙トレイ100aの一方側に設けられている。
【0036】
背面支持部12aは、図4に示すように、蓋部100cが閉状態にある場合に、蓋部100cのX2方向側の端部からX2方向に突出するとともに、突出した端部からY方向側に延びるL字形状に形成された部分のX1方向側の部分である。また、背面支持部12aは、蓋部100cが閉状態にある場合において、設置される第2用紙P2の背面側(X2方向側)に延びるとともに、第2用紙P2を背面側から支持するように構成されている。また、背面支持部12aは、設置された第2用紙P2のY2方向側の端部の近傍部分に当接するように構成されている。
【0037】
切欠部12bは、蓋部100cにおいて、給紙トレイ100a側(X2方向側)から切り欠かれた部分である。切欠部12bは、蓋部100cのX2方向側で、かつ、Y1方向側の端部に設けられている。詳細には、切欠部12bは、図4に示すように、閉状態にある蓋部100cのX2方向側かつY1方向側を切り欠くことにより形成されている。この切欠部12bにより、蓋部100cには、閉状態である場合に、第2用紙P2を挿入可能な挿入口(空間)が形成されている。第2用紙P2は、100cの閉状態において、切欠部12bの上方側(Z1方向側)から、A方向(第2用紙P2の挿入方向)に移動されることにより、切欠部12b(空間)に挿入され、第1用紙P1とともに画像形成装置100に設置されるように構成されている。なお、図2に示すように、切欠部12bは、蓋部100cが閉状態である場合に、給紙口101の上方(Z1方向)に配置される。
【0038】
また、図4に示すように、Y方向において、切欠部12bの長さL1は、第2用紙P2の長さL2よりもわずかに大きい。すなわち、切欠部12bは、所定の大きさの第2用紙P2を挿入可能で、かつ、Y方向の移動を規制可能な所定の大きさを有している。
【0039】
壁部13は、図2に示すように、切欠部12b(用紙設置部1)の給紙トレイ100aとは反対側(X1方向側)の端部に設けられている。また、壁部13は、蓋部100cの閉状態において、切欠部12b(用紙挿入部12)から離間する方向(概ね上方)に延びている。また、壁部13は、切欠部12bに沿って設けられている。また、壁部13は、図4に示すように、Y方向において、概ね、切欠部12bが設けられている範囲に設けられている。
【0040】
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0041】
第1実施形態では上記のように、筐体100bの給紙トレイ100aに対向する位置から給紙トレイ100a側に回動する(閉じられる)ことにより、給紙口101を覆う蓋部100cを設け、蓋部100cに、給紙口101を覆うことにより、第1用紙P1とは異なる大きさの第2用紙P2を給紙口101に設置可能となる用紙設置部1を設ける。これにより、蓋部100cは、給紙トレイ100a側に閉じられるので、給紙トレイ100aに第1用紙P1が設置されていたとしても、第1用紙P1に干渉することなく、蓋部100cを閉じることができる。したがって、第1用紙P1を取り除くことなく、第2用紙P2を給紙可能な状態で蓋部100cの用紙設置部1に設置することができるので、既に設置されている第1用紙P1と異なる大きさの第2用紙P2を容易に設置することができる。
【0042】
また、第1実施形態では上記のように、蓋部100cを、給紙口101を開閉可能なように構成し、用紙設置部1を、第1用紙P1が給紙トレイ100aに設置されたい状態で、かつ、蓋部100cが閉状態で第2用紙P2を設置可能なように構成する。これにより、蓋部100cを開くことにより、容易に第1用紙P1を給紙トレイ100aに設置することができるとともに、その後、蓋部10cを閉じることにより、既に設置されている第1用紙P1と異なる大きさの第2用紙P2を容易に設置することができる。
【0043】
また、第1実施形態では上記のように、第2用紙P2を、幅方向(Y方向)において、給紙トレイ100aに設置可能な最大の第1用紙P1よりも小さくする。これにより、第2用紙P2が第1用紙P1よりも小さいので、蓋部100cに用紙設置部1を容易に設けることができる。
【0044】
また、第1実施形態では上記のように、用紙設置部1に、第1用紙P1または給紙トレイ100aに接触する接触部11と、接触部11の給紙トレイ100a側とは逆側に位置し、第2用紙P2が挿入される用紙挿入部12とを設ける。これにより、接触部11を給紙トレイ100a(第1用紙P1)に接触させて、蓋部100cを給紙トレイ100aに近接させることにより、蓋部100cと給紙トレイ100aとの間から異物が侵入するのを抑制することができる。また、第1用紙P1と用紙挿入部12とが近接することから、第1用紙P1または給紙トレイ100aにより第2用紙P2を背面側から支持することができるので、第2用紙P2にコシがない場合(第2用紙P2が撓みやすい材質により形成されている場合)でも、第2用紙P2が撓むことを抑制することができる。その結果、給紙不良が生じるのを抑制することができる。
【0045】
また、第1実施形態では上記のように、接触部11を、側面視において(Y方向から見て)、第1用紙P1に接触する面が、給紙トレイ100a側に向かって凸状の曲面形状に形成する。これにより、接触部11を第1用紙P1に意図せずに押し付けてしまった場合や給紙を行う場合などに、蓋部100cにより第1用紙P1に傷が付くことを抑制することができる。
【0046】
また、第1実施形態では上記のように、蓋部100cを、用紙設置部1の給紙トレイ100aとは反対側の端部に配置され、用紙挿入部12から離間する方向に延びる壁部13を設ける。これにより、壁部13により、用紙挿入部12に異物が侵入するのを抑制することができる。
【0047】
また、第1実施形態では上記のように、用紙挿入部12に、設置される第2用紙P2の背面側に延びるとともに、第2用紙P2を背面側から支持する背面支持部12aを設ける。これにより、背面支持部12aにより第2用紙P2が支持されるので、所定の設置位置に第2用紙P2を安定して保持することができる。また、背面支持部12aにより、第1用紙P1と接触部11との隙間に第2用紙P2が入り込んでしまうことを防止することができる。要するに、第2用紙P2を適切な位置に設置することができる。
【0048】
また、第1実施形態では上記のように、幅方向(Y方向)において、切欠部12bの長さを、第2用紙P2の長さよりもわずかに大きくする。これにより、切欠部12bに第2用紙P2を挿入するだけで、第2用紙P2を所定の給紙位置に配置することができる。
【0049】
(第2実施形態)
次に、図5および図6を参照して、第2実施形態の画像形成装置200について説明する。この第2実施形態では、背面支持部12aの給紙トレイ100a側の面である接触部11を第1用紙P1に接触させた上記第1実施形態とは異なり、従動ローラ3を第1用紙P1に接触させる例について説明する。なお、画像形成装置200は、特許請求の範囲の「給紙装置」の一例である。また、従動ローラ3は、特許請求の範囲の「接触部」の一例である。
【0050】
図5に示すように、第2実施形態の画像形成装置200は、従動ローラ3を含む蓋部200c(用紙設置部1)を備えている。
【0051】
(蓋部の構成)
従動ローラ3は、図6に示すように、蓋部200cの長手方向(Y方向)の略中央の、給紙トレイ100a側に設けられている。また、従動ローラ3は、Y方向に延びる回転中心軸(図示せず)を有している。つまり、従動ローラ3の回転中心軸は、蓋部200cの軸部2と平行である。また、従動ローラ3は、蓋部200cが閉状態にある場合に、蓋部200cを構成する各部分の中で最も給紙トレイ100a側に配置される。すなわち、従動ローラ3は、蓋部200cが閉状態にあり、第1用紙P1が設置された場合には、第1用紙P1に接触するように構成されている。そして、従動ローラ3は、第1用紙P1の給紙時(給紙ローラ100dにより第1用紙P1を給紙経路の下流側に送る時)に、移動する第1用紙P1によって回転(従動)されるように構成されている。したがって、従動ローラ3は、蓋部200cと第1用紙P1との間に生じる摩擦力を低減している。
【0052】
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0053】
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0054】
第2実施形態では上記のように、第1用紙P1の給紙時に回転される従動ローラ3を設ける。これにより、従動ローラ3により、蓋部200cと第1用紙P1との間に生じる摩擦を低減することができる。
【0055】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0056】
(第3実施形態)
次に、図7図10を参照して、第3実施形態の画像形成装置300について説明する。この第3実施形態では、上記第2実施形態の構成に加えて、第2用紙P2の幅方向(Y方向)の位置を調整する第1ガイド部4を備える例について説明する。なお、蓋部300cは、特許請求の範囲の「侵入抑制部」の一例である。また、画像形成装置300は、特許請求の範囲の「給紙装置」の一例である。
【0057】
図7に示すように、第3実施形態の画像形成装置300は、第1ガイド部4(図8参照)と、複数(5個)の突出部6とを含む蓋部300c(用紙設置部1)を備えている。
【0058】
(蓋部の構成)
第1ガイド部4は、図8および図9に示すように、背面支持部12aと一体的に形成されている。また、第1ガイド部4は、図8に示すように、従動ローラ3のY1方向側に配置されている。また、第1ガイド部4は、蓋部300cに設けられたY方向に延びるレール部(図示せず)に沿って、Y方向に移動可能に構成されている。また、第1ガイド部4のY1方向側およびY2方向側には、それぞれ、第1ガイド部4の移動を規制する板状の規制部4aが1つずつ設けられている。2つの規制部4aは、Y方向に所定間隔離間している。第1ガイド部4は、レール部に沿って、2つの規制部4aに挟まれるY方向の所定の範囲を移動可能に構成されている。また、第1ガイド部4は、Y方向に移動することにより、用紙挿入部12(切欠部12b、第2用紙P2を挿入する空間)のY方向の大きさを変化させるとともに、第2用紙P2のY方向の位置を調整するように構成されている。なお、第1ガイド部4は、ユーザにより、手動でY方向に移動される。
【0059】
詳細には、第1ガイド部4は、図7および図8に示すように、第2用紙P2(図7参照)の給紙時(切欠部12bから第2用紙P2を挿入する際)において、Y2方向側の規制部4aに当接する位置に移動されている。そして、第1ガイド部4は、第2用紙P2が設置されると、Y1方向側に移動することにより、第2用紙P2を、第2用紙P2のY1方向側の端部に位置する筐体100b(図7参照)の側壁14に押し当てるように構成されている。これにより、第1ガイド部4は、第2用紙P2を所定の給紙位置に配置する。
【0060】
突出部6は、図9に示すように、Y方向に直交する方向に延びる平板形状に形成されている。また、複数の突出部6は、Y方向に等間隔で並んでいる。また、複数の突出部6は、従動ローラ3よりもY1方向側に配置されている。また、突出部6は、図10に示すように、蓋部300cの壁部13が設けられている側とは逆側に設けられている。つまり、閉状態では、壁部13は、蓋部300cの上方側(Z1方向側)に位置し、突出部6は、蓋部300cの下方側(Z2方向側)に位置している。
【0061】
給紙トレイ100aは、Y方向に移動可能に構成され、第1用紙P1のY方向の位置を調整する第2ガイド部5を含んでいる。第2ガイド部5は、第1用紙P1が設置されると、Y1方向側に移動することにより、第1用紙P1を、第1用紙P1のY1方向側の端部に位置する筐体100bの側壁14に押し当てるように構成されている。つまり、第2ガイド部5は、第1用紙P1を所定の給紙位置に配置する。
【0062】
ここで、蓋部300cは、第2用紙P2の幅よりも小さい幅の第1用紙P1を給紙トレイ100aに設置して給紙しようとする場合、蓋部300cは、従動ローラ3を介して、第1用紙P1に接触することはない。なぜならば、第1用紙P1が、従動ローラ3よりもY1方向側に位置しているからである。この際、第2ガイド部5も、従動ローラ3よりもY1方向側に位置している。
【0063】
この状態で、給紙口への異物の侵入を抑制するために、蓋部300cが閉じられると、突出部6は、第2ガイド部5に接触する。これにより、突出部6は、従動ローラ3を給紙トレイ100aから離間させるとともに、第1用紙P1に蓋部300c(従動ローラ3を除く部分)が直接接触するのを防止するように構成されている。
【0064】
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第2実施形態と同様である。
【0065】
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0066】
第3実施形態では上記のように、蓋部300cに、給紙方向に直交し、給紙トレイ100aが延びる幅方向に移動して第2用紙P2の幅方向の位置を調整する第1ガイド部4を設ける。これにより、第1ガイド部4により用紙の位置を調整することができるので、種々の大きさの用紙の給紙に対応することができる。
【0067】
また、第3実施形態では上記のように、給紙トレイ100aに、給紙方向に直交し、給紙トレイ100aが延びる幅方向に移動して第1用紙P1の幅方向の位置を調整する第2ガイド部5を設け、蓋部300cに、給紙トレイ100a側に突出する突出部6を設け、幅方向において用紙設置部1と第2ガイド部5の位置が重なる場合、突出部6を、第2ガイド部5と接触するように構成する。これにより、突出部6を第2ガイド部5に接触させることにより、第1用紙P1に突出部6が接触するのを防止することができる。
【0068】
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第2実施形態と同様である。
【0069】
(第4実施形態)
次に、図11を参照して、第4実施形態について説明する。この第4実施形態では、上記第1実施形態の構成に加えて、蓋部400cが補助蓋部7を備える例について説明する。なお、蓋部400cは、特許請求の範囲の「侵入抑制部」の一例である。また、補助蓋部7は、特許請求の範囲の「蓋部」の一例である。
【0070】
第4実施形態の蓋部400cは、補助蓋部7を含んでいる。
【0071】
(蓋部の構成)
補助蓋部7は、蓋部400cの軸部2と平行に配置される軸部7aを有しており、軸部7aを中心に回動することにより、開閉可能に構成されている。また、補助蓋部7は、閉じられることにより、切欠部12b(図1参照)(第2用紙P2(図1参照)を挿入する空間)を上方から塞ぐように構成されている。したがって、給紙口101(図1参照)は、蓋部400cおよび補助蓋部7により、略塞がれる。なお、補助蓋部7は、ユーザにより、手動で開閉される。
【0072】
なお、第4実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0073】
(第4実施形態の効果)
第4実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0074】
第4実施形態では上記のように、蓋部400cに、切欠部12bを塞ぐ開閉可能な補助蓋部7を設ける。これにより、補助蓋部7により、用紙挿入部12(切欠部12b)に異物が侵入するのをより効果的に防止することができる。
【0075】
なお、第4実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0076】
(第5実施形態)
次に、図12を参照して、第5実施形態について説明する。この第5実施形態では、切欠部12bを蓋部100cのY方向の一方端部に設けた上記第1実施形態とは異なり、切欠部512bを蓋部500cのY方向の中央に設ける例について説明する。なお、蓋部500cは、特許請求の範囲の「侵入抑制部」の一例である。
【0077】
第5実施形態の蓋部500c(用紙挿入部12)は、一対の背面支持部512aと、切欠部512bとを含んでいる。
【0078】
(蓋部の構成)
一対の背面支持部512aは、互いに所定間隔離間して、蓋部500cの中央側に設けられている。また、切欠部512bは、一対の背面支持部512aの内側に設けられている。したがって、第2用紙P2(図1参照)は、蓋部500cの中央から給紙することが可能である。また、給紙ローラ(図示せず)は、蓋部500cの中央(切欠部512b)の給紙方向の下流側に配置されている。なお、図12では、第1実施形態と同様に、第2実施形態において示したような第1用紙P1に接触するローラを蓋部500cが備えていない例を示しているが、蓋部500cが第1用紙P1に接触するローラを備えていてもよい。この場合に第1用紙P1に接触するローラは、接触部11に配置される。
【0079】
なお、第5実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0080】
(第5実施形態の効果)
第5実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0081】
第5実施形態では上記のように、用紙挿入部12を、幅方向(Y方向)において、給紙トレイ100aの中央に設ける。これにより、給紙ローラ100dの配置が幅方向の中央の場合でも、既に設置されている第1用紙P1と異なる大きさの第2用紙P2を容易に設置することができる。
【0082】
なお、第5実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0083】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0084】
また、上記第1〜第5実施形態では、本発明の第1媒体および第2媒体として、用紙を用いた例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、本発明の第1媒体および第2媒体として、OHP(Overhead projector)に用いるシートなどの用紙以外の媒体を用いてもよい。
【0085】
また、上記第1〜第5実施形態では、本発明の給紙装置を画像形成装置に適用した例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、本発明の給紙装置をスキャナなどの画像形成装置以外の給紙装置に適用してもよい。
【0086】
また、上記第3実施形態では、突出部を5個設けた例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、突出部を1〜4個または6個以上設けてもよい。
【0087】
また、上記第5実施形態では、蓋部に切欠部を設けた例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、図13に示す第5実施形態の変形例のように、蓋部600cに貫通孔612bを設けてもよい。なお、蓋部600cは、特許請求の範囲の「侵入抑制部」の一例である。なお、図13では、第1実施形態と同様に、第2実施形態において示したような第1用紙P1に接触するローラを蓋部600cが備えていない例を示しているが、蓋部600cが第1用紙P1に接触するローラを備えていてもよい。この場合に第1用紙P1に接触するローラは、貫通孔612bの裏側(X2方向側)の中央に配置される。
【0088】
また、上記第1〜第5実施形態では、閉状態において、接触部を壁部よりも低い位置に配置されるように形成した例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、図14に示す第1実施形態の変形例のように、接触部711を給紙方向の上流側に突出するように形成してもよい。
【符号の説明】
【0089】
1 用紙設置部(第2給紙トレイ)
3 従動ローラ(接触部)
4 第1ガイド部
5 第2ガイド部
6 突出部
7 補助蓋部(蓋部)
11、711 接触部
12 用紙挿入部(媒体挿入部)
12a 背面支持部
12b、512b 切欠部
13 壁部
100、200、300 画像形成装置(給紙装置)
100a 給紙トレイ(第1給紙トレイ)
100b 筐体
100c、200c、300c、400c、500c、600c 蓋部
101 給紙口
612b 貫通孔
P1 第1用紙(第1媒体)
P2 第2用紙(第2媒体)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14