特開2018-96035(P2018-96035A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-96035(P2018-96035A)
(43)【公開日】2018年6月21日
(54)【発明の名称】自動ドアの制御装置
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/643 20150101AFI20180525BHJP
【FI】
   E05F15/643
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-238276(P2016-238276)
(22)【出願日】2016年12月8日
(71)【出願人】
【識別番号】516000321
【氏名又は名称】AMYドアテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103067
【弁理士】
【氏名又は名称】神戸 真澄
(72)【発明者】
【氏名】横井 裕治
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 守十樹
【テーマコード(参考)】
2E052
【Fターム(参考)】
2E052AA01
2E052AA02
2E052BA01
2E052CA06
2E052DA01
2E052DA04
2E052DB01
2E052DB04
2E052EA16
2E052EC01
2E052GA08
2E052GB12
2E052GB15
2E052GB16
2E052GC02
2E052GC06
2E052GD06
2E052GD07
2E052GD09
(57)【要約】      (修正有)
【課題】介護スタッフがドアを押してドアの速度が上昇しても、速やかにドアを停止し、次にドアを移動する際にドアに適切にアシスト力を付与する自動ドアの制御装置を提供する。
【解決手段】引戸の移動方向を検出する移動方向検出部710と、引戸が定格速度を越えて回生検出信号を回生検出器705が発生すると、スイッチ切換え部800からのスイッチ切換え信号に基づいてスイッチ610が電流指令信号を切り離すると共に、引戸が移動していた方向に補助電流指令信号を電力変換指令部513に入力してモータ14にアシスト力を付与する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータの動力に基づいて予め定められた定格速度により戸を移動して前記戸を開放したり閉鎖したりすると共に、速度指令信号により閉ループ制御を成す自動ドアの制御装置であって、
前記モータを駆動するモータ駆動手段と、
前記速度指令信号により生成された電流指令信号に基づいて前記モータ駆動手段を制御しながら前記モータを回転するモータ制御手段と、
前記戸が移動する移動方向を検出する移動方向検出手段と、
前記モータから前記戸の走行抵抗に対応した補助トルクを発生するために、前記移動方向に基づいて補助電流指令信号を生成する補助電流指令生成手段と、
前記電流指令信号と前記補助電流指令信号とのいずれか一方を前記モータ駆動手段に入力する切換え手段と、
前記電流指令信号により前記モータを動作している状態で、前記定格速度を越えたことを検出してオーバー速度検出信号を発生する過速度検出手段と、
前記オーバー速度検出信号が発生すると、前記切換え手段により前記電流指令信号を前記モータ駆動手段から切り離すると共に、前記補助電流指令信号を前記モータ駆動手段に入力する切換え制御手段と、
を備えたことを特徴とする自動ドアの制御装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動ドアの制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の自動ドア装置は、下記特許文献1に記載のように、ドアの位置を検出する位置検出部と、ドアを開閉させる開閉駆動部と、開閉駆動部を駆動制御する制御部とを備え、制御部はドアが全閉位置において、開閉駆動部によりドアが開方向に移動しない程度の大きさの予備付勢力をドアに付与すると共に、位置検出部がドアの全閉位置から所定距離以上移動を検知してドアが開方向へ移動するように開閉駆動部を制御する。
【0003】
これにより、ドアが全閉位置にある時に手でドアを所定距離だけ開けると、開閉駆動部によりドアに予備付勢力を付与するので、力が弱くてもドアを容易に開け得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−31600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、老人ホームなどの介護施設に適用される自動ドアでは、通常の定格速度に比べて1/3程度に設定されている。これにより、介護スタッフがドアを開放端又は閉鎖端まで移動することを待ち切れずにドアを手で押したり、引いたりしてドアの移動速度を無理やり上昇し得る。発明者は、このドアの速度上昇に伴いドアの機構等に無理な力が加わって故障の原因になることに気付き、速度上昇を検出すると、ドアを速やかに減速しながらドアにアシスト力を付与することで、次に、ドアが押されたり引いたりされても、ドアの速度が定格速度を越えにくく、しかも、ドアを円滑に移動し得るニーズがあることを見出したのである。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、介護スタッフ等がドアを押したり、引いたりしてドアの速度が上昇すると、ドアを円滑に減速して、次にドアが押されたり引いたりされても、ドアの速度が定格速度を越えにくく、しかも、ドアを円滑に移動し得る自動ドアの制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明に係る自動ドアの制御装置は、モータの動力に基づいて予め定められた定格速度により戸を移動して前記戸を開放したり閉鎖したりすると共に、速度指令信号により閉ループ制御を成す自動ドアの制御装置であって、
前記モータを駆動するモータ駆動手段と、
前記速度指令信号により生成された電流指令信号に基づいて前記モータ駆動手段を制御しながら前記モータを回転するモータ制御手段と、
前記戸が移動する移動方向を検出する移動方向検出手段と、
前記モータから前記戸の走行抵抗に対応した補助トルクを発生するために、前記移動方向に基づいて補助電流指令信号を生成する補助電流指令生成手段と、
前記電流指令信号と前記補助電流指令信号とのいずれか一方を前記モータ駆動手段に入力する切換え手段と、
前記電流指令信号により前記モータを動作している状態で、前記定格速度を越えたことを検出してオーバー速度検出信号を発生する過速度検出手段と、
前記オーバー速度検出信号が発生すると、前記切換え手段により前記電流指令信号を前記モータ駆動手段から切り離すると共に、前記補助電流指令信号を前記モータ駆動手段に入力する切換え制御手段と、
を備えたことを特徴とするものである。
このような自動ドアの制御装置によれば、電流指令信号によりモータを回転して戸を移動している状態で、オーバー速度検出信号が発生すると、切換え手段により電流指令信号を切り離すと共に、補助電流指令信号をモータ駆動手段に入力して戸が移動していた方向にモータを回転する。これにより、補助電流指令信号によりモータ駆動手段を介してモータを駆動して戸にアシスト力を付与する。この状態で、介護スタッフがアシスト力を付与している方向に手で押しても又は引いても、アシスト力が戸に付与されているのみであるから、戸の速度が上昇し難くなる。
そして、アシスト力を付与している状態で、移動方向検出手段が戸の移動方向を検出すると、補助電流指令生成手段が戸の移動方向に基づいて補助電流指令信号をモータ駆動手段に入力する。これにより、戸が移動していた方向にアシスト力を付与するので、介護スタッフが戸を押したり引いたりして円滑に戸を移動できると共に、戸が定格速度を越えにくくなる。
これは、オーバー速度検出信号に基づいて戸を停止後に、速度指令信号による自動により戸を動作する場合に比較して、再び戸が手で押されたり、引かれたりして戸の移動速度が過大になることも防止できるものである。
ここで、オーバー速度検出信号の発生に基づいて、電流指令信号を切り離して戸が停止した後に、補助電流指令信号をモータ駆動手段に与えると、円滑な戸の移動をやや阻害するので、電流指令信号から補助電流電信号への切換えは速やかに行えることが好ましい。
【0008】
また、過速度検出手段は、モータの回生を検出して回生検出信号を発生する回生検出手段である、ことが好ましい。これにより、モータが回生になって、戸にアシスト力が働くまで、戸に減速力が働くので、戸を押している介護スタッフなどに異常状態を伝えやすくなる。したがって、戸を押すことを止めることを期待し得る。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、介護スタッフ等がドアを押してドアの速度が上昇した時に、再び戸の速度上昇を防止すると共に、ドアにアシスト力を付与することにより円滑な戸の移動をし得る自動ドアの制御装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施の形態による自動ドアの制御装置の全体正面図である。
図2図1に示す自動ドアの制御装置の電気系統の全体図である。
図3図1に示す自動ドアの動作を示す模式図である。
図4図3による模式図に対応する自動ドアの制御装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
本発明の一実施の形態を図1及び図2によって説明する。図1において、住居内には、床、上枠8、二つの側枠にて形成された開口9に上吊り型で、長方形の板状の引戸3が設けられている。戸(ドア)としての引戸3の上端部に軸5aを有する二つの吊車5がレール7内を移動することにより、図中の矢印のように引戸3を左右、つまり、水平方向に移動することにより、開口9を引戸3により開閉するように形成されている。
【0012】
自動ドアの制御装置100は、上枠8の上部に固定するベース板12を有しており、モータ14の回転を引戸3の開閉方向へ駆動部材22を移動するための駆動機構と、駆動部材22を開閉方向に円滑に案内するための案内機構30とを備えている。
【0013】
駆動機構は、モータ14の回転を主プーリ16の回転を従動プーリ20に伝達するタイミングベルト18を備えている。上側と下側とから成るタイミングベルト18の下側に連結固定された駆動部材22が引戸3の開閉方向に移動するように形成されている。
駆動部材22は板状で、一端部がタイミングベルト18の下側に固定されると共に、他端部が引戸3に連結固定されている。
なお、ベース板12には、モータ14、主プーリ16、従動プーリ20が回転可能に連結固定されている。
【0014】
案内機構30は、軸と軸受とを有すると共に、リング状の溝が形成された回転可能な三つのローラ31を有しており、駆動部材22に固定されると共に、軸を回転可能に固定するローラ固定部材33を備えている。
案内部材35は、ベース板12に固定されると共に、側面視略C形状で、このC形状の先端部にローラ31の溝と摺動しながら係合するように形成されている。
【0015】
図1及び図2おいて、自動ドアの制御装置100は、交流の電源101に接続されたモータ駆動部500を備え、モータ駆動部500を電流指令信号により制御するモータ制御部600を有しており、指令発生部900から引戸3の開放指令信号又は閉鎖指令信号(開閉指令信号)がモータ制御部600に入力されるように形成されている。そして、引戸3の走行抵抗に対応した補助トルクをモータ14から発生するために補助電流指令を生成してモータ制御部600に入力するアシスト制御部700を有している。電流指令信号と補助電流指令信号とを切換えるスイッチ610と、このスイッチ610のスイッチ切換え信号を与えるスイッチ切換え部800とを有している。
【0016】
モータ駆動部500は、交流を直流に変換するコンバータ503を有しており、コンバータ503の出力にはコンデンサ509が接続されている。コンデンサ509の両端には直流を可変電圧可変周波数の交流に変換するインバータ511を有しており、インバータ511の出力にはモータ14が接続されている。そして、電流指令信号などによりインバータ511を動作させる電力変換指令部513をも有している。
【0017】
モータ制御部600は、インバータ511への加速、一定速、減速、停止等の開閉指令信号を発生する開閉指令部602を有しており、開閉指令信号に基づいて生成された速度指令信号が減算器604を介して得られた速度偏差信号を速度制御部606に入力して、速度制御部606により得られた電流指令信号がスイッチ610のa端子に接続されている。切り換えスイッチ610の中央端子cがインバータ511に電流指令を与える電力変換指令部513の入力に接続されて、インバータ511を駆動してモータ14を回転制御するように形成されている。すなわち、モータ14の回転制御は、速度指令信号による閉ループ制御になっている。
また、モータ14の回転位置に応じて回転位置信号としてのパルス信号を発生する位置検出手段としてエンコーダ52を有している。なお、エンコーダ52はモータ14の回転方向が時計方向であれば、インクリメント信号を発生し、反時計方向であれば、デクリメント信号を発生することにより引戸3が開放方向又は閉鎖方向に移動していることを検出し得るように形成されている。
【0018】
モータ制御部600には、エンコーダ52からのパルス信号によりモータ14の回転速度となる速度検出信号を発生する速度検出部620を有しており、速度検出信号が減算器604に入力されている。
【0019】
図3も参照して説明する。アシスト制御部700には、引戸3が定格速度を越えたことをモータ14が回生になったことにより検出すると、オーバー速度検出信号としての回生検出信号Voを発生する過速度検出手段として回生検出器705を有している。ここで、回生検出信号Voを開閉指令部602に入力すると、速度指令信号がゼロ(消滅)になるように形成されている。
さらに、アシスト制御部700には、エンコーダ52の位置検出信号により引戸3の移動した方向を検出して移動方向検出信号を発生する移動方向検出器710を有している。
【0020】
アシスト指令生成部730は、移動方向検出信号により引戸3が移動していた方向へモータ14から補助トルクとしてのアシスト力を発生するために、補助電流指令信号Iaを生成してスイッチ610のb端子に入力されるように形成されている。ここで、引戸3が移動していた方向に引戸3にアシスト力を発生するため、モータ14の回転を維持する方向となるように補助電流指令信号Iaを生成することになる。
そして、アシスト指令生成部730は、回生検出信号Voの発生から予め定められた時間に限り補助電流指令信号を発生すると共に、補助電流指令信号の発生している間は、アシスト発生信号Apを発生し続けるように形成されている。
アシスト力は、引戸3の走行抵抗に対応して走行抵抗を軽減又は引戸3を定格速度よりも低い速度により移動するようにモータ14に回転する力を与えるもので、補助電流指令信号Iaに基づいてモータ14を駆動することによって得られる。
なお、補助電流指令信号によるモータ14の回転制御は、開ループとなっている。
【0021】
スイッチ切換え部800は、アシアスト発生信号Apを入力すると、スイッチ切換え信号を発生してスイッチ610をa側からb側に倒して電流指令信号を切離すと共に、補助電流指令信号を電力変換指令部513に入力するように形成されており、速度指令信号Vrの発生によりスイッチ610をb側からa側に倒して補助電流指令信号を切離すと共に、速度指令信号による閉ループ制御をなすように形成されている。そして、スイッチ610は、アシスト発生信号の消滅によりa側に投入される。
【0022】
また、補助電流指令信号が発生している時に、引戸3が予め定められた一定距離を移動したこと、この時の移動方向と、を検出すると、移動方向に応じた開放方向又は閉鎖方向への自動切換え信号を発生する自動切換え検出器850を有している。ここで、自動切換え検出器850は補助電流指令信号Iaが発生した後、引戸3の移動を検出せずに所定時間経過すると、引戸3を閉鎖方向へ自動切換え信号を発生するように形成されている。
なお、上記一定距離は、エンコーダ52の位置検出信号の積算により求め、移動方向は、上記移動方向検出信号により検知するように形成されている。
この自動切換え信号を開閉指令部602に入力すると、開閉指令部602では、開放指令信号又は閉鎖指令信号を得るための速度指令信号を生成してモータ制御部600に入力するように形成されている。さらに、自動切換え信号をアシスト指令生成部730に入力すると、アシスト指令生成部730では、補助電流指令信号及びアシスト発生信号を消滅するように形成されている。
【0023】
指令発生部900は、引戸3に対して表側と裏側にそれぞれ設けられると共に、押すことにより戸開指令を発生する開放釦スイッチ901と、押すことにより戸閉指令を発生する閉鎖釦スイッチ902と、が開閉指令部602に入力されるように形成されている。
なお、開放釦スイッチ901又は閉鎖釦スイッチ902が押されても、アシスト発生信号Apが発生していると、開閉指令部602は、開閉指令信号を生成しないように形成されている。引戸3にアシスト力が働いている場合は、自動切換えを防ぐためである。
【0024】
このように構成された自動ドアの制御装置の動作を図1から図4を参照して説明する。
<通常動作>
いま、引戸3が閉鎖端に位置している。アシスト指令生成部730からアシスト発生信号Apが発生していないので、スイッチ610がa側に投入されている。この状態で、開放釦スイッチ901が押されると、開閉指令部602では、戸開指令信号としての速度指令信号を生成して、減算器604、速度制御部606、電力変換指令部513を介してインバータ511を動作してモータ14を回転して引戸3を閉鎖端から開放端まで移動して停止する。
【0025】
また、引戸3が開放端に位置している状態で、閉鎖釦スイッチ902が押されると、開閉指令部602では、戸閉指令信号としての速度指令信号Vrを生成して速度制御部606から電流指令信号を発生して電力変換指令部513を介してインバータ511を動作してモータ14を回転して引戸3を開放端から閉鎖端まで移動して停止する。
【0026】
<引戸の自動による開閉移動中に回生検出動作>
次に、自動、すなわち、速度指令信号による閉ループ制御により引戸3を閉鎖している時に、モータ14の回生検出した場合の動作について説明する。いま、引戸3を閉鎖方向に速度指令信号による自動の移動状態において(ステップS101)、ここで、介護スタッフが引戸3を押すことにより、引戸3の移動速度が上昇して回生検出器705が回生を検出して回生検出信号Voを発生すると(ステップS103)、アシスト指令生成部730からアシスト発生信号Apをスイッチ切換え部800に入力すると、スイッチ切換え部800からスイッチ切換え信号Scを発生してスイッチ610をa側からb側に投入して閉ループの速度指令信号により生成された電流指令信号を切離して、これまで移動していた方向にモータ14が回転するように第1の補助電流指令信号Iaを電力変換指令部513に入力にする(ステップS105)。これにより、引戸3に第1のアシスト力を付与する。
なお、回生検出信号Voが開閉指令部602に入力されると、速度指令信号が消滅する。
【0027】
次に、第1の補助電流指令信号により引戸3に第1のアシスト力を付与している状態で、介護スタッフが引戸3を閉鎖方向へ移動すると、移動方向検出器710が引戸3の移動方向を検出して移動方向検出信号を発生してアシスト指令生成部730に入力する(ステップS107)。これにより、引戸3に第2のアシスト力を付与する。
アシスト指令生成部730は、引戸3が移動した方向、すなわち、閉鎖方向に第2の補助電流指令信号Iaを生成して電力変換指令部513に入力してモータ14を回転しながら引戸3に第2のアシスト力を加えて介護スタッフの引戸3の移動を補助する(ステップS109)。
【0028】
そして、引戸3に第2のアシスト力を加えた状態で、閉鎖方向へ所定距離移動すると(ステップS111)、自動切換え検出器850が発生した自動切換え信号をアシスト指令生成部730に入力すると、補助電流指令信号及びアシスト発生信号を消滅する。
同時に、自動切換え信号を開閉指令部602に入力すると、開閉指令部602は、引戸3を移動していた方向、すなわち閉鎖端まで引戸3を移動する閉鎖指令信号を生成すると共に、閉鎖指令信号に基づいて生成された速度指令信号によって得られた電流指令信号を電力変換指令部513に入力してモータ14を回転して引戸3を閉鎖端まで移動する(ステップS113)。
一方、ステップS107において、自動切換え検出器850が補助電流指令信号Iaを発生した後、引戸3の移動を検出せずに所定時間経過したことを検出すると(ステップS201)、閉鎖方向への自動切換え信号を発生して開閉指令部602等を介して、引戸3を閉鎖端まで自動で移動して停止する(ステップS203)。
【0029】
本発明は、上記発明の実施の形態の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0030】
100 自動ドアの制御装置、52 エンコーダ(位置検出手段)、500 モータ駆動部(モータ駆動手段)、600 モータ制御部(モータ制御手段)、610 スイッチ、620 速度検出部(速度検出手段)、705 回生検出器(回生検出手段)、710 移動方向検出器(移動方向検出手段)、730 アシスト指令生成部、800 スイッチ切換え部(切換え手段)、850 自動切換え検出器。
図1
図2
図3
図4