特開2018-97277(P2018-97277A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-97277(P2018-97277A)
(43)【公開日】2018年6月21日
(54)【発明の名称】結像レンズ系及びそれを備えた撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/02 20060101AFI20180525BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20180525BHJP
   G03B 5/00 20060101ALI20180525BHJP
【FI】
   G02B13/02
   G02B13/18
   G03B5/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】54
【出願形態】OL
【全頁数】46
(21)【出願番号】特願2016-243857(P2016-243857)
(22)【出願日】2016年12月15日
(71)【出願人】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123962
【弁理士】
【氏名又は名称】斎藤 圭介
(74)【代理人】
【識別番号】100120204
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 巌
(72)【発明者】
【氏名】河村 一輝
【テーマコード(参考)】
2H087
2K005
【Fターム(参考)】
2H087KA01
2H087LA02
2H087MA07
2H087NA07
2H087PA11
2H087PA16
2H087PB19
2H087QA02
2H087QA07
2H087QA12
2H087QA14
2H087QA21
2H087QA26
2H087QA37
2H087QA41
2H087QA46
2H087RA05
2H087RA12
2H087RA32
2H087UA01
2K005AA03
2K005CA23
(57)【要約】
【課題】機動性に優れると共に、収差が良好に補正された結像レンズ系及びそれを備えた撮像装置を提供すること。
【解決手段】結像レンズ系は、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、第3レンズ群と、からなり、第1レンズ群は、空気間隔を挟んで、物体側から順に、正の屈折力を有する前側レンズ群と、後側レンズ群と、からなり、第2レンズ群は、合焦時に、物体側と像側のそれぞれの空気間隔を変化させて移動し、第3レンズ群は、正レンズ素子を有し、前側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、前側レンズ群中の各々の負レンズ素子は、条件式(A−1)を満たす負レンズ素子であり、後側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、以下の条件式(1)を満足する。
DNLens/φenp≦0.02 (A−1)
0.015≦ΔGFGR/f≦0.25 (1)
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側に順に、
正の屈折力を有する第1レンズ群と、
負の屈折力を有する第2レンズ群と、
第3レンズ群と、からなり、
前記第1レンズ群は、空気間隔を挟んで、物体側から順に、正の屈折力を有する前側レンズ群と、後側レンズ群と、からなり、
前記第2レンズ群は、合焦時に、物体側と像側のそれぞれの空気間隔を変化させて移動し、
前記第3レンズ群は、正レンズ素子を有し、
前記前側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、
前記前側レンズ群中の各々の負レンズ素子は、条件式(A−1)を満たす負レンズ素子であり、
前記後側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、
以下の条件式(1)を満足することを特徴とする結像レンズ系。
DNLens/φenp≦0.02 (A−1)
0.015≦ΔGFGR/f≦0.25 (1)
ここで、
DNLensは、前記前側レンズ群中の各々の負レンズ素子の光軸上での肉厚、
Φenpは、最遠方合焦時の最長の焦点距離となる状態での前記結像レンズ系の入射瞳の最大直径、
fは、前記結像レンズ系の全系の最遠方合焦時の最長の焦点距離、
ΔGFGRは、前記前側レンズ群における像側面から前記後側レンズ群における物体側面までの軸上空気間隔、
レンズ素子は、物体側面と像側面の2面の有効透過面を持ち、前記2面の有効透過面間に他の有効透過面を持たないレンズ、
である。
【請求項2】
物体側から像側に順に、
正の屈折力を有する第1レンズ群と、
負の屈折力を有する第2レンズ群と、
第3レンズ群と、からなり、
前記第1レンズ群は、空気間隔を挟んで、物体側から順に、正の屈折力を有する前側レンズ群と、後側レンズ群と、からなり、
前記第2レンズ群は、合焦時に、物体側と像側のそれぞれの空気間隔を変化させて移動し、
前記第3レンズ群は、正レンズ素子を有し、
前記前側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、
前記前側レンズ群中の各々の負レンズ素子は、条件式(A)を満たす負レンズ素子であり、
前記後側レンズ群は、前記第1後側レンズ群と、第2後側レンズ群と、からなり、
前記第1後側レンズ群は、最も物体側に配置された所定の負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、
前記所定の負レンズ素子は、条件式(B)を満足し、
前記第2後側レンズ群は、正レンズ素子を有することを特徴とする結像レンズ系。
DNLens/φenp≦0.025 (A)
0.015<DNx/φenp (B)
ここで、
DNLensは、前記前側レンズ群中の各々の負レンズ素子の光軸上での肉厚、
DNxは、前記所定の負レンズ素子の光軸上での肉厚、
Φenpは、最遠方合焦時の最長の焦点距離となる状態での前記結像レンズ系の入射瞳の最大直径、
レンズ素子は、物体側面と像側面の2面の有効透過面を持ち、前記2面の有効透過面間に他の有効透過面を持たないレンズ、
である。
【請求項3】
物体側から像側に順に、
正の屈折力を有する第1レンズ群と、
負の屈折力を有する第2レンズ群と、
第3レンズ群と、からなり、
前記第1レンズ群は、空気間隔を挟んで、物体側から順に、正の屈折力を有する前側レンズ群と、後側レンズ群と、からなり、
前記第2レンズ群は、合焦時に、物体側と像側のそれぞれの空気間隔を変化させて移動し、
前記空気間隔は、前記第1レンズ群の物体側面から前記第3レンズ群の像側面の間の空気間隔のうち最大となる空気間隔であり、
前記第3レンズ群は、正レンズ素子を有し、
前記前側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、
前記前側レンズ群中のいずれかの負レンズ素子は、条件式(C)を満たす負レンズ素子であり、
前記後側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、
軸上光束を制限する開口絞りが、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間に配置され、
以下の条件(1)を満足することを特徴とする結像レンズ系。
DNL/φenp≦0.02 (C)
0.015≦ΔGFGR/f≦0.25 (1)
ここで、
DNLは、前記前側レンズ群中のいずれかの負レンズ素子の光軸上での肉厚、
Φenpは、最遠方合焦時の最長の焦点距離となる状態での前記結像レンズ系の入射瞳の最大直径、
ΔGFGRは、前記前側レンズ群における像側面から前記後側レンズ群における物体側面までの軸上空気間隔であり、変化する場合は最大値、
fは、前記結像レンズ系の全系の最遠方合焦時の最長の焦点距離、
レンズ素子は、物体側面と像側面の2面の有効透過面を持ち、前記2面の有効透過面間に他の有効透過面を持たないレンズ、
である。
【請求項4】
前記後側レンズ群は、空気間隔を挟んで、第1後側レンズ群と、第2後側レンズ群と、を有し、
前記第1後側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、
前記第2後側レンズ群は、正レンズ素子を有することを特徴とする請求項1又は3に記載の結像レンズ系。
【請求項5】
前記第1後側レンズ群は、負の屈折力を有することを特徴とする請求項2又は4に記載の結像レンズ系。
【請求項6】
前記第2後側レンズ群は、正の屈折力を有することを特徴とする請求項2、4、5のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
【請求項7】
以下の条件式(1)を満足することを特徴とする請求項2に記載の結像レンズ系。
0.015≦ΔGFGR/f≦0.25 (1)
ここで、
fは、前記結像レンズ系の全系の最遠方合焦時の最長の焦点距離、
ΔGFGRは、前記前側レンズ群における像側面から前記後側レンズ群における物体側面までの軸上空気間隔、
である。
【請求項8】
以下の条件式(2)を満足することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
0.10≦DGFoGRo/f≦0.5 (2)
ここで、
DGFoGRoは、前記前側レンズ群の最も物体側面から前記後側レンズ群の最も物体側面までの距離、
fは、前記結像レンズ系の全系の最遠方合焦時の最長の焦点距離、
である。
【請求項9】
以下の条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
45≦νdGFave (3)
ここで、
νdGFaveは、前記前側レンズ群内の正レンズ素子の平均アッベ数、
レンズ素子は、物体側面と像側面の2面の屈折面を持ち、前記2面の屈折面の間に他の屈折面を持たないレンズ、
である。
【請求項10】
以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
50≦νdGFmax (4)
ここで、
νdGFmaxは、前記前側レンズ群内の正レンズ素子のアッベ数のうちで、最大となるアッベ数、
である。
【請求項11】
以下の条件式(5)を満足することを特徴とする請求項2又は4に記載の結像レンズ系。
0.015≦DGR1GR2/f≦0.3 (5)
ここで、
DGR1GR2は、前記第1後側レンズ群と前記第2後側レンズ群との軸上空気間隔、
fは、前記結像レンズ系の全系の最遠方合焦時の最長の焦点距離、
である。
【請求項12】
前記前側レンズ群は、複数の正レンズ素子からなることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
【請求項13】
以下の条件式(6)を満足することを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
0.2≦fGF/f≦0.8 (6)
ここで、
fGFは、前記前側レンズ群の焦点距離、
fは、前記結像レンズ系の全系の最遠方合焦時の最長の焦点距離、
である。
【請求項14】
最も物体側に第1レンズ素子が配置され、以下の条件式(7)を満足することを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
1.6≦fL1/fGF≦5.0 (7)
ここで、
fL1は、前記第1レンズ素子の焦点距離、
fGFは、前記前側レンズ群の焦点距離、
である。
【請求項15】
以下の条件式(8)を満足することを特徴とする請求項2又は4に記載の結像レンズ系。
−3.0≦fGF/fGR1≦0.1 (8)
ここで、
fGFは、前記前側レンズ群の焦点距離、
fGR1は、前記第1後側レンズ群の焦点距離、
である。
【請求項16】
以下の条件式(9)を満足することを特徴とする請求項1から15のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
0.06≦|fG2/f|≦0.25 (9)
ここで、
fG2は、前記第2レンズ群の焦点距離、
fは、前記結像レンズ系の全系の最遠方合焦時の最長の焦点距離、
である。
【請求項17】
以下の条件式(10)を満足することを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
3.0≦|MGG2B×(MGG2−1)|≦6.5 (10)
ここで、
MGG2Bは、第1の後側レンズ系の横倍率、
MGG2は、前記第2レンズ群の横倍率、
前記横倍率は、無限遠物体合焦時の横倍率、
前記第1の後側レンズ系は、前記第2レンズ群よりも像側に位置する全てのレンズで構成されたレンズ系、
である。
【請求項18】
前記第2レンズ群は、2枚以下のレンズ素子で構成されていることを特徴とする請求項1から17のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
【請求項19】
前記第2レンズ群は、負レンズ素子と正レンズ素子とを有することを特徴とする請求項1から18のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
【請求項20】
前記第2レンズ群は、1枚の前記負レンズ素子と1枚の前記正レンズ素子とからなることを特徴とする請求項1から19のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
【請求項21】
前記第3レンズ群は、ブレ補正レンズ群を有し、
前記ブレ補正レンズ群は、光軸と垂直な方向に移動することを特徴とする請求項1から20のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
【請求項22】
前記第3レンズ群は、副レンズ群を物体側に有し、
前記副レンズ群は、前記ブレ補正レンズ群と異なる符号の屈折力を有することを特徴とする請求項21に記載の結像レンズ系。
【請求項23】
前記第3レンズ群は、副レンズ群を像側に有し、
前記副レンズ群は、前記ブレ補正レンズ群と異なる符号の屈折力を有することを特徴とする請求項21に記載の結像レンズ系。
【請求項24】
前記第3レンズ群は、物体側と像側に、それぞれ物体側副レンズ群と、像側副レンズ群と、を有し、
前記物体側副レンズ群と像側副レンズ群は、共に前記ブレ補正レンズ群と異なる符号の屈折力を有することを特徴とする請求項21に記載の結像レンズ系。
【請求項25】
前記ブレ補正レンズ群は、少なくとも、第1の補正レンズ素子と、第2の補正レンズ素子と、第3の補正レンズ素子と、を有し、
前記第1の補正レンズ素子と前記第2の補正レンズ素子は、前記ブレ補正レンズ群と同じ符号の屈折力を有し、
前記第3の補正レンズ素子は、前記ブレ補正レンズ群と異なる符号の屈折力を有することを特徴とする請求項21に記載の結像レンズ系。
【請求項26】
前記ブレ補正レンズ群は、負の屈折力を有することを特徴とする請求項21から25のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
【請求項27】
前記第3レンズ群は、
正の屈折力を有する物体側副レンズ群と、
負の屈折力を有するブレ補正レンズ群と、
正の屈折力を有する像側副レンズ群と、を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
【請求項28】
以下の条件式(13)を満足することを特徴とする請求項21から27のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
1.0<|MGISB×(MGIS−1)|<4.0 (13)
ここで、
MGISBは、第2の後側レンズ系の横倍率、
MGISは、前記ブレ補正レンズ群の横倍率、
前記横倍率は、無限遠物体合焦時の横倍率、
前記第2の後側レンズ系は、前記ブレ補正レンズ群よりも像側に位置する全てのレンズで構成されたレンズ系、
である。
【請求項29】
以下の条件式(1A)を満足することを特徴とする請求項1から28のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
0.01≦ΔGFGRmax/f≦0.2 (1A)
ここで、
fは、前記結像レンズ系の全系の最遠方合焦時の最長の焦点距離、
ΔGFGRmaxは、前記前側レンズ群における像側面から前記後側レンズ群における物体側面までの軸上空気間隔のうちで、最大となる軸上空気間隔、
である。
【請求項30】
開口絞りは、前記第2レンズ群の物体側に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の結像レンズ系。
【請求項31】
開口絞りは、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間に配置されていることを特徴とする請求項1から30のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
【請求項32】
開口絞りは、第1後側レンズ群と第2レンズ群との間に配置されていることを特徴とする請求項2又は4に記載の結像レンズ系。
【請求項33】
以下の条件式(14)を満足することを特徴とする請求項1から32のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
0.19≦DGFairmax/DGF≦1.0 (14)
ここで、
DGFairmaxは、前記前側レンズ群における軸上空気間隔のうちで、最大となる軸上空気間隔、
DGFは、前記前側レンズ群の軸上厚み、
である。
【請求項34】
以下の条件式(15)を満足することを特徴とする請求項1から33のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
0.05≦ΔGFGR/fGF≦0.4 (15)
ここで、
ΔGFGRは、前記前側レンズ群における像側面から前記後側レンズ群における物体側面までの軸上空気間隔、
fGFは、前記前側レンズ群の焦点距離、
である。
【請求項35】
以下の条件式(16)を満足することを特徴とする請求項1から34のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
50≦νdLp1 (16)
ここで、
νdLp1は、最も物体側に位置する正レンズ素子のアッベ数、
である。
【請求項36】
前記前側レンズ群は、2枚の正レンズ素子で構成されていることを特徴とする請求項1から35のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
【請求項37】
前記第1後側レンズ群は、少なくとも2枚の負レンズ素子を有することを特徴とする請求項1から36のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
【請求項38】
以下の条件式(17)を満足することを特徴とする請求項1から37のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
1.5≦|fG1/fG2|≦6.5 (17)
ここで、
fG1は、前記第1レンズ群の焦点距離、
fG2は、前記第2レンズ群の焦点距離、
である。
【請求項39】
前記第2レンズ群のみが光軸方向に移動することを特徴とする請求項1から38のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
【請求項40】
前記第3レンズ群は、前記正レンズ素子と負レンズ素子とを有することを特徴とする請求項1から39のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
【請求項41】
以下の条件式(18)を満足することを特徴とする請求項1から40のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
0.08≦ΣdGF/fGF≦0.7 (18)
ここで、
ΣdGFは、前記前側レンズ群の総厚、
fGFは、前記前側レンズ群の焦点距離、
である。
【請求項42】
以下の条件式(19)を満足することを特徴とする請求項1から41のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
15≦νdGFnmin≦57 (19)
ここで、
νdGFnminは、前記前側レンズ群内の負レンズ素子のアッベ数のうちで、最小となるアッベ数、
である。
【請求項43】
前記前側レンズ群の負レンズ素子は、樹脂レンズであることを特徴とする請求項1から42のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
【請求項44】
以下の条件式(21)を満足することを特徴とする請求項1、2、4及び5のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
2.2≦|fGFn/fGF|≦6.5 (21)
ここで、
fGFnは、前記前側レンズ群内の任意の負レンズ素子の焦点距離、
fGFは、前記前側レンズ群の焦点距離、
である。
【請求項45】
前記前側レンズ群と前記第1後側レンズ群との間隔、及び前記第1後側レンズ群と前記第2後側レンズ群との間隔は、常時一定であることを特徴とする請求項2又は4に記載の結像レンズ系。
【請求項46】
前記前側レンズは、以下の条件式(B’)を満たす所定の負レンズ素子よりも物体側に位置するレンズ素子で構成されていることを特徴とする請求項1又は3のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
0.015≦DNx/φenp (B’)
DNxは、前記所定の負レンズ素子の光軸上での肉厚、
φenpは、最遠方合焦時の最長の焦点距離となる状態での前記結像レンズ系の入射瞳の最大直径、
である。
【請求項47】
前記第1レンズ群中の最も物体側のレンズ素子は、位置が固定されていることを特徴とする請求項1から46のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
【請求項48】
最も像側に位置するレンズ群は、全状態で固定されていることを特徴とする請求項1から47のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
【請求項49】
開口絞りは、全状態で位置が固定されていることを特徴とする請求項1から48のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
【請求項50】
第1レンズ群は、全状態で固定されていることを特徴とする請求項1から49のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
【請求項51】
非球面を有し、
以下の条件式(22)を満足することを特徴とする請求項1から50のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
0.01≦|ΔZah1|≦20 (22)
ここで、
ΔZah1=1000×N×(ΔZasph1/h1)、
h1は、前記非球面における軸上従属光線の最大高さ、
ΔZasph1は、前記最大高さでの、光軸と水平な方向に測った、前記非球面の近軸曲率半径を半径とし前記非球面の面頂を面頂とする参照球面と前記非球面との差、
Nは、前記非球面を有するレンズ素子のd線での屈折率、
である。
【請求項52】
非球面を有し、
以下の条件式(23)を満足することを特徴とする請求項1から51のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
3≦|ΔZah1|/|ΔZah2|≦100 (23)
ここで、
ΔZah1=1000×N×(ΔZasph1/h1)、
ΔZah2=1000×N×(ΔZasph2/h2)、
h1は、前記非球面における軸上従属光線の最大高さ、
h2は、前記最大高さの半分の高さ、
ΔZasph1は、前記最大高さでの、光軸と水平な方向に測った、前記非球面の近軸曲率半径を半径とし前記非球面の面頂を面頂とする参照球面と前記非球面との差、
ΔZasph2は、前記最大高さの半分の高さでの、前記光軸と水平な方向に測った前記参照球面と前記非球面との差、
Nは、前記非球面を有するレンズ素子のd線での屈折率、
である。
【請求項53】
前記前側レンズ群は、以下の条件式(c)を満足する所定の負レンズよりも物体側に位置するレンズで構成されていることを特徴とする請求項1から52のいずれか一項に記載の結像レンズ系。
0.007≦DNx/LTLmin (c)
ここで、
DNxは、前記所定の負レンズ素子の光軸上での肉厚、
LTLminは、前記結像レンズ系の最小全長、
である。
【請求項54】
光学系と、
撮像面を持ち且つ前記光学系により撮像面上に形成された像を電気信号に変換する撮像素子と、を有し、
前記光学系が、請求項1から53のいずれか一項に記載の結像レンズ系であることを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、結像レンズ系及びそれを備えた撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
望遠レンズや超望遠レンズ(以下、「望遠レンズ」という)を用いた撮影では、遠くの被写体や小さな被写体を撮影者の眼前に引き寄せる効果を得られる。そのため、望遠レンズは、スポーツシーンの撮影、野鳥などの野生動物の撮影、天体の撮影など、様々なシーンで幅広く用いられている。
【0003】
このようなシーンの撮影に用いられる望遠レンズとして、特許文献1〜4に開示された望遠レンズがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−139543号公報(第1実施例)
【特許文献2】特開2008−261969号公報(第3実施例)
【特許文献3】特開2013−250293号公報(第3実施例)
【特許文献4】特開2012−145789号公報(第1実施例)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のシーンの撮影では、撮像装置の機動性の優劣が重要になる。ここで、機動性とは、例えば、持ち運びの容易性、手持ち撮影時の安定性、フォーカススピードの高速性などである。装置の機動性を優れたものにするためには、光学系は小型で軽量なものが望ましい。また、光学系がより早く被写体にフォーカスできるものであることも、機動性の優劣を左右する重要な要素である。
【0006】
特許文献1、特許文献2、特許文献3及び特許文献4に開示された望遠レンズ(以下、「従来の望遠レンズ」という)では、大口径の負レンズが物体側近くに配置されている。そのため、従来の望遠レンズでは、光学系の小型化や軽量化が図れない。
【0007】
望遠レンズでは、テレフォトタイプの光学系が用いられる。テレフォトタイプの光学系では、物体側に正の屈折力を有するレンズ群が配置され、像側に負の屈折力を有するレンズ群が配置されている。テレフォトタイプの光学系における作用(以下、「テレフォト作用」という)としては、光学系の全長の短縮化がある。
【0008】
従来の望遠レンズでは、負の屈折力を有するレンズ群でフォーカシングを行っている。優れた機動性を実現するためには、フォーカシングは高速で行われることが望ましい。そのためには、フォーカシングを行うレンズ群を軽量化することが望ましい。
【0009】
しかしながら、テレフォトタイプの光学系において、負の屈折力を有するレンズ群を軽量化することは難しい。すなわち、従来の望遠レンズにおいて、負の屈折力を有するレンズ群を軽量化することは難しい。そのため、従来の望遠レンズにおいて、フォーカススピードを上げることは難しい。
【0010】
また、特許文献4に開示された望遠レンズでは、回折光学素子(DOE)を使って光学系の全長の短縮が図られている。しかしながら、光学系の中で物体側に位置する部分では口径が大きくなるにもかかわらず、この部分にレンズ素子を多用しているので、光学系の軽量化が十分できてはいない。
【0011】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、機動性に優れると共に、収差が良好に補正された結像レンズ系及びそれを備えた撮像装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の結像レンズ系は、
物体側から像側に順に、
正の屈折力を有する第1レンズ群と、
負の屈折力を有する第2レンズ群と、
第3レンズ群と、からなり、
第1レンズ群は、空気間隔を挟んで、物体側から順に、正の屈折力を有する前側レンズ群と、後側レンズ群と、からなり、
第2レンズ群は、合焦時に、物体側と像側のそれぞれの空気間隔を変化させて移動し、
第3レンズ群は、正レンズ素子を有し、
前側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、
前側レンズ群中の各々の負レンズ素子は、条件式(A−1)を満たす負レンズ素子であり、
後側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、
以下の条件式(1)を満足することを特徴とする結像レンズ系。
DNLens/φenp≦0.02 (A−1)
0.015≦ΔGFGR/f≦0.25 (1)
ここで、
DNLensは、前側レンズ群中の各々の負レンズ素子の光軸上での肉厚、
Φenpは、最遠方合焦時の最長の焦点距離となる状態での結像レンズ系の入射瞳の最大直径、
fは、結像レンズ系の全系の最遠方合焦時の最長の焦点距離、
ΔGFGRは、前側レンズ群における像側面から後側レンズ群における物体側面までの軸上空気間隔、
レンズ素子は、物体側面と像側面の2面の有効透過面を持ち、2面の有効透過面間に他の有効透過面を持たないレンズ、
である。
【0013】
また、本発明の別の結像レンズ系は、
物体側から像側に順に、
正の屈折力を有する第1レンズ群と、
負の屈折力を有する第2レンズ群と、
第3レンズ群と、からなり、
第1レンズ群は、空気間隔を挟んで、物体側から順に、正の屈折力を有する前側レンズ群と、後側レンズ群と、からなり、
第2レンズ群は、合焦時に、物体側と像側のそれぞれの空気間隔を変化させて移動し、
第3レンズ群は、正レンズ素子を有し、
前側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、
前側レンズ群中の各々の負レンズ素子は、条件式(A)を満たす負レンズ素子であり、
後側レンズ群は、第1後側レンズ群と、第2後側レンズ群と、からなり、
第1後側レンズ群は、最も物体側に配置された所定の負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、
所定の負レンズ素子は、条件式(B)を満足し、
第2後側レンズ群は、正レンズ素子を有することを特徴とする結像レンズ系。
DNLens/φenp≦0.025 (A)
0.025<DNx/φenp (B)
ここで、
DNLensは、前側レンズ群中の各々の負レンズ素子の光軸上での肉厚、
DNxは、所定の負レンズ素子の光軸上での肉厚、
Φenpは、最遠方合焦時の最長の焦点距離となる状態での結像レンズ系の入射瞳の最大直径、
レンズ素子は、物体側面と像側面の2面の有効透過面を持ち、2面の有効透過面間に他の有効透過面を持たないレンズ、
である。
【0014】
また、本発明の別の結像レンズ系は、
物体側から像側に順に、
正の屈折力を有する第1レンズ群と、
負の屈折力を有する第2レンズ群と、
第3レンズ群と、からなり、
第1レンズ群は、空気間隔を挟んで、物体側から順に、正の屈折力を有する前側レンズ群と、後側レンズ群と、からなり、
第2レンズ群は、合焦時に、物体側と像側のそれぞれの空気間隔を変化させて移動し、
空気間隔は、第1レンズ群の物体側面から第3レンズ群の像側面の間の空気間隔のうち最大となる空気間隔であり、
第3レンズ群は、正レンズ素子を有し、
前側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、
前側レンズ群中のいずれかの負レンズ素子は、条件式(C)を満たす負レンズ素子であり、
後側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、
軸上光束を制限する開口絞りが、第1レンズ群と第2レンズ群との間に配置され、
以下の条件(1)を満足することを特徴とする結像レンズ系。
DNL/φenp≦0.02 (C)
0.015≦ΔGFGR/f≦0.25 (1)
ここで、
DNLは、前側レンズ群中のいずれかの負レンズ素子の光軸上での肉厚、
Φenpは、最遠方合焦時の最長の焦点距離となる状態での結像レンズ系の入射瞳の最大直径、
ΔGFGRは、前側レンズ群における像側面から後側レンズ群における物体側面までの軸上空気間隔であり、変化する場合は最大値、
fは、結像レンズ系の全系の最遠方合焦時の最長の焦点距離、
レンズ素子は、物体側面と像側面の2面の有効透過面を持ち、2面の有効透過面間に他の有効透過面を持たないレンズ、
である。
【0015】
また、本発明の撮像装置は、
光学系と、
撮像面を持ち且つ光学系により撮像面上に形成された像を電気信号に変換する撮像素子と、を有し、
光学系が上述の結像レンズ系のいずれかであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、機動性に優れると共に、収差が良好に補正された結像レンズ系及びそれを備えた撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施例1の結像レンズ系のレンズ断面図である。
図2】実施例2の結像レンズ系のレンズ断面図である。
図3】実施例3の結像レンズ系のレンズ断面図である。
図4】実施例1の結像レンズ系の収差図である。
図5】実施例2の結像レンズ系の収差図である。
図6】実施例3の結像レンズ系の収差図である。
図7】撮像装置の断面図である。
図8】撮像装置の前方斜視図である。
図9】撮像装置の後方斜視図である。
図10】撮像装置の主要部の内部回路の構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
実施例の説明に先立ち、本発明のある態様にかかる実施形態の作用効果を説明する。なお、本実施形態の作用効果を具体的に説明するに際しては、具体的な例を示して説明することになる。しかし、後述する実施例の場合と同様に、それらの例示される態様はあくまでも本発明に含まれる態様のうちの一部に過ぎず、その態様には数多くのバリエーションが存在する。したがって、本発明は例示される態様に限定されるものではない。
【0019】
本実施形態の結像レンズ系は、共通構成を備える。共通構成では、光学系は、物体側から像側に順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、第3レンズ群と、からなり、第1レンズ群は、空気間隔を挟んで、物体側から順に、正の屈折力を有する前側レンズ群と、後側レンズ群と、からなり、第2レンズ群は、合焦時に、物体側と像側のそれぞれの空気間隔を変化させて移動し、第3レンズ群は、正レンズ素子を有し、前側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有する。
【0020】
光学系の全長を短縮すると共に、像の中心から周辺まで良好な結像性能を確保するためには、光学系全体で光学的な対称性を確保することが重要となる。共通構成では、光学系が、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正レンズ素子を有する第3レンズ群とで、構成されている。
【0021】
この場合、第1レンズ群、第2レンズ群及び第3レンズ群の正レンズ素子によって、屈折力の配列が、正の屈折力、負の屈折力及び正の屈折力になる。すなわち、屈折力が対称的な配列になる。このように、上述の構成を採用することで、共通構成では、光学的な対称性の確保が可能になるので、コマ収差、歪曲収差及び倍率色収差を良好に補正することが容易となる。
【0022】
第1レンズ群では、最も物体側に前側レンズ群が配置され、前側レンズ群の像側に、ある程度広い空気間隔を設けて後側レンズ群が配置されている。前側レンズ群は正の屈折力を有している。よって、例えば、後側レンズ群に負の屈折力を持たせることで、球面収差の補正と色収差の補正を行うことができる。
【0023】
また、正の屈折力と負の屈折力との組み合わせにより、テレフォト作用が生じる。第1レンズ群では、前側レンズ群の正の屈折力と後側レンズ群の負の屈折力とで、テレフォト作用を強めることができる。その結果、光学系の全長の短縮化が図れる。
【0024】
第2レンズ群は、合焦時に、物体側と像側のそれぞれの空気間隔を変化させて移動する。
【0025】
第2レンズ群は、第1レンズ群と第3レンズ群の中間に位置すると共に、負の屈折力を有する。第1の共通構成では、第2レンズ群をフォーカスレンズ群にして、第2レンズ群で合焦を行う。このようにすることで、フォーカスレンズ群の軽量化と、フォーカス時の像の周辺における良好な結像性能の確保と、が容易となる。
【0026】
前側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有する。このようにすることで、前側レンズ群での色収差の発生を軽減できる。
【0027】
第1実施形態の結像レンズ系は、共通構成を備えると共に、前側レンズ群中の各々の負レンズ素子は、条件式(A−1)を満たす負レンズ素子であり、後側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、以下の条件式(1)を満足することを特徴とする。
DNLens/φenp≦0.02 (A−1)
0.015≦ΔGFGR/f≦0.25 (1)
ここで、
DNLensは、前側レンズ群中の各々の負レンズ素子の光軸上での肉厚、
Φenpは、最遠方合焦時の最長の焦点距離となる状態での結像レンズ系の入射瞳の最大直径、
fは、結像レンズ系の全系の最遠方合焦時の最長の焦点距離、
ΔGFGRは、前側レンズ群における像側面から後側レンズ群における物体側面までの軸上空気間隔、
レンズ素子は、物体側面と像側面の2面の有効透過面を持ち、2面の有効透過面間に他の有効透過面を持たないレンズ、
である。
【0028】
第1レンズ群では、軸上光束が最も大きくなる。軸上光束が大きい位置では、負レンズ素子の屈折力が小さくても、収差補正が可能となる。そこで、第1レンズ群内に、屈折力が小さい負レンズ素子を配置することが好ましい。このようにすることで、効果的に結像性能の向上を図ることができる。
【0029】
前側レンズ群の体積は、光学系の中で最も大きくなる。よって、光学系を軽量にするためには、前側レンズ群には、重量が大きいレンズ素子を配置しないほうが好ましい。
【0030】
第1実施形態の結像光学系では、前側レンズ群が負レンズ素子を有する。負レンズ素子は、屈折力が大きくなるほど、重量が大きくなる。よって、前側レンズ群に負レンズ素子を配置する場合は、条件式(A−1)を満たす負レンズ素子を配置することが好ましい。
【0031】
条件式(A−1)を満たす負レンズ素子では、負の屈折力が小さいので、レンズ素子の重量が大きくなりにくい。よって、体積が最も大きくなる前側レンズ群内に、重量が大きい負レンズ素子、すなわち、屈折力が大きい負レンズ素子を配置しない構成を、採ることができる。その結果、光学系の大幅な軽量化を図ることができる。
【0032】
また、上述のように、負レンズ素子の屈折力が小さくても、収差補正が可能である。よって、効果的に結像性能の向上を図ることができる。
【0033】
後側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有する。よって、前側レンズ群と後側レンズ群の負レンズ素子とで、テレフォト作用が得られる。前側レンズ群における正の屈折力を大きくできると、テレフォト作用を強めることができる。その結果、光学系の更なる全長の短縮が可能になる。
【0034】
条件式(1)を満足することで、前側レンズ群と後側レンズ群との間隔を十分に確保することができる。この場合、前側レンズ群と後側レンズ群とを離すことができるので、第1レンズ群におけるテレフォト作用を強めることができる。その結果、光学系の全長短縮を行うことができる。更に、前側レンズ群よりも像側に位置するレンズの軽量化が可能になる。
【0035】
条件式(1)の下限値を下回ると、第1レンズ群におけるテレフォト作用が弱まるため、光学系の全長の短縮化が難しくなる。光学系の全長を短縮するためには、第1レンズ群と第2レンズ群とでテレフォト作用を強めれば良い。しかしながら、このようすると、光学的な対称性が崩れてしまうので、良好な結像性能を確保することが困難となる。また、後側レンズ群内の負レンズの重量が大きくなるので、光学系の軽量化が困難になる。
【0036】
条件式(1)の上限値を上回ると、第1レンズ群の全長が長くなるため、光学系の全長の短縮化が困難になる。
【0037】
条件式(A−1)に代えて、以下の条件式(A−1’)、(A−1’’)又は(A−1’’’)を満足することが好ましい。
DNLens/φenp≦0.017 (A−1’)
DNLens/φenp≦0.016 (A−1’’)
DNLens/φenp≦0.015 (A−1’’’)
【0038】
条件式(1)に代えて、以下の条件式(1’)、(1’’)又は(1’’’)を満足することが好ましい。
0.02≦ΔGFGR/f≦0.2 (1’)
0.03≦ΔGFGR/f≦0.17 (1’’)
0.04≦ΔGFGR/f≦0.15 (1’’’)
【0039】
第2実施形態の結像レンズ系は、共通構成を備えると共に、前側レンズ群中の各々の負レンズ素子は、条件式(A)を満たす負レンズ素子であり、後側レンズ群は、第1後側レンズ群と、第2後側レンズ群と、からなり、第1後側レンズ群は、最も物体側に配置された所定の負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、所定の負レンズ素子は、条件式(B)を満足し、第2後側レンズ群は、正レンズ素子を有することを特徴とする。
DNLens/φenp≦0.025 (A)
0.015<DNx/φenp (B)
ここで、
DNLensは、前側レンズ群中の各々の負レンズ素子の光軸上での肉厚、
DNxは、所定の負レンズ素子の光軸上での肉厚、
Φenpは、最遠方合焦時の最長の焦点距離となる状態での結像レンズ系の入射瞳の最大直径、
レンズ素子は、物体側面と像側面の2面の有効透過面を持ち、2面の有効透過面間に他の有効透過面を持たないレンズ、
である。
【0040】
条件式(A)の技術的意義は、条件式(A−1)の技術的意義と同じである。
【0041】
前側レンズ群は、第1レンズ群において最も物体側に位置する。前側レンズ群に正の屈折力を持たせると共に、空気間隔を隔てて、第1後側レンズ群を像側に配置する。そして、第1後側レンズ群に、負レンズ素子と正レンズ素子を配置する。
【0042】
このようにすることで、第1レンズ群が、テレフォトタイプの光学系を持つことになる。その結果、光学系の全長の短縮が図れる。
【0043】
第1後側レンズ群の像側に、空気間隔を隔てて、第2後側レンズ群を配置している。第2後側レンズ群には正レンズ素子を配置している。この場合、第1レンズ群における屈折力の配列が、正の屈折力、負の屈折力及び正の屈折力になる。すなわち、屈折力が対称的な配列になる。このように、第1レンズ群では光学的な対称性が確保されているので、球面収差、非点収差、軸上色収差及び倍率色収差の補正効果を高めることができる。
【0044】
第1レンズ群における補正効果を高めることができるので、第1レンズ群よりも像側に位置する光学系における収差の発生を減らすことが可能になる。よって、光学系の全長を短縮しても、第1レンズ群よりも像側に位置する光学系の軽量化と、フォーカス時の性能確保がより容易となる。
【0045】
上述のように、前側レンズ群の体積は、光学系の中で最も大きくなる。よって、光学系を軽量にするためには、前側レンズ群には、重量が大きいレンズ素子を配置しないほうが好ましい。
【0046】
条件式(B)を満足する負レンズ素子は、屈折力が大きいレンズ素子、すなわち、重量が大きい負レンズ素子である。よって、条件式(B)を満足する負レンズ素子が、前側レンズ群に含まれないようにすることが好ましい。
【0047】
条件式(B)を満足する負レンズ素子が前側レンズ群に含まれないようにするには、所定の負レンズ素子を境に、前側レンズ群と後側レンズ群とに分ければ良い。所定の負レンズは、条件式(B)を満足する負レンズ素子のうち、後側レンズ群において最も物体側に位置する負レンズ素子である。
【0048】
前側レンズ群を、所定の負レンズ素子よりも物体側に位置する全てのレンズ素子で構成することで、重量が大きいレンズ素子が前側レンズ群に含まれなくなる。レンズ素子だけでなく、レンズ成分が所定の負レンズ素子よりも物体側に位置する場合、レンズ成分も前側レンズ群に含まれる。
【0049】
条件式(B)の下限値を下回るレンズ素子は、屈折力が小さいレンズ素子である。そのため、条件式(B)の下限値を下回る負レンズ素子であれば、前側レンズ群に配置されたとしても、レンズの体積が大きくなることはない。
【0050】
また、屈折力が小さいので、このようなレンズ素子が前側レンズ群に配置されたとしても、前側レンズ群に必要な正の屈折力を支障なく確保することができる。よって、条件式(B)の下限値を下回るレンズは、前側レンズ群に配置されていても構わない。
【0051】
条件式(B)を満足するレンズ素子は、肉厚が厚いレンズ素子である。肉厚が厚いレンズ素子が前側レンズ群に配置されると、前側レンズ群が大型化してしまう。よって、前側レンズ群は、条件式(B)を満足する負レンズ素子を含まないことが好ましい。
【0052】
条件式(B)の下限値を下回るレンズ素子は、肉厚が薄いレンズ素子である。そのため、条件式(B)の下限値を下回る負レンズ素子であれば、前側レンズ群に配置されても、前側レンズ群の体積が大きくなることはない。よって、条件式(B)の下限値を下回るレンズ素子は、前側レンズ群に配置されていても構わない。
【0053】
条件式(B)に代えて、以下の条件式(B’)、(B’’)又は(B’’’)を満足することが好ましい。
0.016≦DNx/φenp (B’)
0.017≦DNx/φenp (B’’)
0.02≦DNx/φenp (B’’’)
【0054】
第3実施形態の結像レンズ系は、共通構成を備えると共に、空気間隔は、第1レンズ群の物体側面から第3レンズ群の像側面の間の空気間隔のうち最大となる空気間隔であり、前側レンズ群中のいずれかの負レンズ素子は、条件式(C)を満たす負レンズ素子であり、後側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、軸上光束を制限する開口絞りが、第1レンズ群と第2レンズ群との間に配置され、以下の条件(1)を満足することを特徴とする。
DNL/φenp≦0.02 (C)
0.015≦ΔGFGR/f≦0.25 (1)
ここで、
DNLは、前側レンズ群中のいずれかの負レンズ素子の光軸上での肉厚、
Φenpは、最遠方合焦時の最長の焦点距離となる状態での結像レンズ系の入射瞳の最大直径、
ΔGFGRは、前側レンズ群における像側面から後側レンズ群における物体側面までの軸上空気間隔であり、変化する場合は最大値、
fは、結像レンズ系の全系の最遠方合焦時の最長の焦点距離、
レンズ素子は、物体側面と像側面の2面の有効透過面を持ち、2面の有効透過面間に他の有効透過面を持たないレンズ、
である。
【0055】
条件式(C)の技術的意義は、条件式(A−1)の技術的意義と同じである。
【0056】
条件式(C)に代えて、以下の条件式(C’)、(C’’)又は(C’’’)を満足することが好ましい。
DNL/φenp≦0.017 (C’)
DNL/φenp≦0.016 (C’’)
DNL/φenp≦0.015 (C’’’)
【0057】
第3実施形態の結像レンズ系では、第1実施形態の結像レンズ系や第2実施形態の結像レンズ系と同様に、前側レンズ群に含まれる負レンズ素子は厚みの薄いレンズ素子であることが好ましい。第3実施形態の結像レンズ系では、厚みの薄い負レンズ素子が、前側レンズ群に1枚配置されていれば良い。
【0058】
第3実施形態の結像レンズ系では、第1実施形態の結像レンズ系と同様に、後側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有する。よって、第1実施形態の結像レンズ系で説明した作用効果が得られる。
【0059】
第3実施形態の結像レンズ系では、軸上光束を制限する開口絞りが、第1レンズ群と第2レンズ群との間に配置されている。
【0060】
第1レンズ群は正の屈折力を有するので、第1レンズ群では強い収斂作用が生じる。そこで、第1レンズ群の物体側に開口絞りを配置し、開口絞りの像側に第2レンズ群を配置する。このようにすることで、第2レンズ群の径を小径化することができる。また、第2レンズ群はフォーカスレンズ群なので、非常に小型のフォーカスレンズ群を構成できる。
【0061】
条件式(1)の技術的意義は、上述の通りである。
【0062】
第1実施形態の結像レンズ系と第3実施形態の結像レンズ系では、後側レンズ群は、空気間隔を挟んで、第1後側レンズ群と、第2後側レンズ群と、を有し、第1後側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、第2後側レンズ群は、正レンズ素子を有することが好ましい。
【0063】
第1実施形態の結像レンズ系と第3実施形態の結像レンズ系では、第2実施形態の結像レンズ系と同様に、後側レンズ群は、第1後側レンズ群と、第2後側レンズ群と、からなり、第1後側レンズ群は、負レンズ素子と、正レンズ素子と、を有し、第2後側レンズ群は、正レンズ素子を有する。よって、第2実施形態の結像レンズ系で説明した作用効果が得られる。
【0064】
第1後側レンズ群の負レンズ素子は、第2実施形態の結像レンズ系における所定の負レンズ素子であることが好ましい。
【0065】
第1実施形態の結像レンズ系乃至第3実施形態の結像レンズ系(以下、「本実施形態の結像レンズ系」という)では、第1後側レンズ群は、負の屈折力を有することが好ましい。
【0066】
このようにすることで、テレフォト作用を更に強めることができる。その結果、光学系の全長の短縮が容易となる。また、第1レンズ群内で光学的な対称性(正の屈折力、負の屈折力及び正の屈折力の配列)をより得やすくなる。そのため、第1レンズ群内で、球面収差、非点収差、軸上色収差及び倍率色収差の補正効果をより高めることができる。
【0067】
本実施形態の結像レンズ系では、第2後側レンズ群は、正の屈折力を有することが好ましい。
【0068】
このようにすることで、第1レンズ群内で光学的な対称性(正の屈折力、負の屈折力及び正の屈折力の配列)をより得やすくなる。そのため、第1レンズ群内で、球面収差、非点収差、軸上色収差及び倍率色収差の補正効果をより高めることができる。
【0069】
第2実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(1)を満足することが好ましい。
0.015≦ΔGFGR/f≦0.25 (1)
ここで、
fは、結像レンズ系の全系の最遠方合焦時の最長の焦点距離、
fLensは、前側レンズ群中の各々のレンズ素子の焦点距離、
ΔGFGRは、前側レンズ群における像側面から後側レンズ群における物体側面までの軸上空気間隔、
レンズ素子は、物体側面と像側面の2面の屈折面を持ち、2面の屈折面の間に他の屈折面を持たないレンズ、
である。
【0070】
条件式(1)の技術的意義は、上述の通りである。
【0071】
本実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(2)を満足することが好ましい。
0.10≦DGFoGRo/f≦0.5 (2)
ここで、
DGFoGRoは、前側レンズ群の最も物体側の面から後側レンズ群の最も物体側の面までの距離、
fは、結像レンズ系の全系の最遠方合焦時の最長の焦点距離、
である。
【0072】
条件式(2)を満足することで、前側レンズ群と第1後側レンズ群との間隔を十分に確保することができる。この場合、前側レンズ群と第1後側レンズ群とを離すことができるので、第1レンズ群におけるテレフォト作用を強めることができる。その結果、光学系の全長短縮を行うことができる。更に、前側レンズ群よりも像側に位置するレンズの軽量化が可能になる。
【0073】
条件式(2)の下限値を下回ると、第1レンズ群におけるテレフォト作用が弱まるため、光学系の全長の短縮化が難しくなる。光学系の全長を短縮するためには、第1レンズ群と第2レンズ群とでテレフォト作用を強めれば良い。しかしながら、このようにすると、光学的な対称性が崩れてしまうので、良好な結像性能を確保することが困難となる。また、第1後側レンズ群内の負レンズの重量が大きくなるので、光学系の軽量化が困難になる。
【0074】
条件式(2)の上限値を上回ると、第1レンズ群の全長が長くなるため、光学系の全長の短縮化が困難になる。
【0075】
条件式(2)に代えて、以下の条件式(2’)又は(2’’)を満足することが好ましい。
0.12≦DGFoGRo/f≦0.45 (2’)
0.13≦DGFoGRo/f≦0.4 (2’’)
【0076】
本実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
45≦νdGFave (3)
ここで、
νdGFaveは、前側レンズ群内の正レンズ素子の平均アッベ数、
レンズ素子は、物体側面と像側面の2面の屈折面を持ち、2面の屈折面の間に他の屈折面を持たないレンズ、
である。
【0077】
条件式(3)における平均アッベ数の値は、前側レンズ群に含まれる正レンズ素子のアッベ数を平均することで求めることができる。
【0078】
結像レンズ系、特に望遠レンズでは、良好な結像性能の確保に加えて、光学系の小型化が求められる。望遠レンズにおいて良好な結像性能を得るためには、主に軸上色収差の発生を抑えることが必要である。一方、光学系の小型化を図るためには、より物体側の近くに位置するレンズ群の正の屈折力を大きくする必要がある。しかしながら、このようにすると、軸上色収差が発生し易くなる。
【0079】
条件式(3)の下限値を下回ると、軸上色収差の発生量が大きくなるので、光学系の全長の短縮化が難しくなる。
【0080】
条件式(3)に代えて、以下の条件式(3’)、又は(3’’)を満足することが好ましい。
50≦νdGFave (3’)
60≦νdGFave (3’’)
【0081】
本実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(4)を満足することが好ましい。
50≦νdGFmax (4)
ここで、
νdGFmaxは、前側レンズ群内の正レンズ素子のアッベ数のうちで、最大となるアッベ数、
である。
【0082】
条件式(4)の技術的意義は、条件式(3)の技術的意義と同じである。
【0083】
条件式(4)に代えて、以下の条件式(4’)、(4’’)又は(4’’’)を満足することが好ましい。
60≦νdGFmax (4’)
70≦νdGFmax (4’’)
80≦νdGFmax (4’’’)
【0084】
本実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(5)を満足することが好ましい。
0.015≦DGR1GR2/f≦0.3 (5)
ここで、
DGR1GR2は、第1後側レンズ群と第2後側レンズ群との軸上空気間隔、
fは、結像レンズ系の全系の最遠方合焦時の最長の焦点距離、
である。
【0085】
条件式(5)の下限値を下回ると、第1後側レンズ群における光線高と第2後側レンズ群における光線高の差が少なくなる。そのため、球面収差、非点収差、軸上色収差及び倍率色収差の各収差に対して、補正効果を高めることができなくなる。条件式(5)の上限値を上回ると、光学系の全長の短縮化が困難になる。
【0086】
条件式(5)に代えて、以下の条件式(5’)、(5’’)又は(5’’’)を満足することが好ましい。
0.02≦DGR1GR2/f≦0.25 (5’)
0.025≦DGR1GR2/f≦0.23 (5’’)
0.03≦DGR1GR2/f≦0.2 (5’’’)
【0087】
本実施形態の結像レンズ系では、前側レンズ群は、複数の正レンズ素子からなることが好ましい。
【0088】
このようにすることで、前側レンズ群の屈折力を大きくしても、複数のレンズに正の屈折力を分散させることができる。そのため、球面収差の発生を少なく抑えることができる。また、第1レンズ群におけるテレフォト作用を強めることができるので、光学系の全長の短縮化が容易となる。
【0089】
本実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(6)を満足することが好ましい。
0.2≦fGF/f≦0.8 (6)
ここで、
fGFは、前側レンズ群の焦点距離、
fは、結像レンズ系の全系の最遠方合焦時の最長の焦点距離、
である。
【0090】
条件式(6)の下限値を下回ると、前側レンズ群での軸上色収差の発生量と球面収差の発生量が大きくなる。そのため、良好な結像性能が得られない。条件式(6)の上限値を上回ると、光学系の小型化が困難になる。
【0091】
条件式(6)に代えて、以下の条件式(6’)又は(6’’)を満足することが好ましい。
0.25≦fGF/f≦0.6 (6’)
0.28≦fGF/f≦0.47 (6’’)
【0092】
本実施形態の結像レンズ系は、最も物体側に第1レンズ素子が配置され、以下の条件式(7)を満足することが好ましい。
1.6≦fL1/fGF≦5.0 (7)
ここで、
fL1は、第1レンズ素子の焦点距離、
fGFは、前側レンズ群の焦点距離、
である。
【0093】
条件式(7)の下限値を下回ると、第1レンズ素子の正の屈折力が大きくなりすぎる。この場合、前側レンズ群での球面収差の発生量が大きくなる。そのため、光学系の小型化が困難になる。
【0094】
条件式(7)の上限値を上回ると、第1レンズ素子の正の屈折力が小さくなりすぎる。この場合、前側レンズ群の正の屈折力も小さくなる。前側レンズ群において適切な正の屈折力を確保しようとすると、第1レンズ素子よりも像側に位置するレンズにおける屈折力の負担が増加する。その結果、前側レンズ群での球面収差の発生量が大きくなる。そのため、光学系の小型化が困難になる。
【0095】
条件式(7)に代えて、以下の条件式(7’)、(7’’)又は(7’’’)を満足することが好ましい。
1.8≦fL1/fGF≦4.5 (7’)
1.9≦fL1/fGF≦4.0 (7’’)
2.0≦fL1/fGF≦3.5 (7’’’)
【0096】
本実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(8)を満足することが好ましい。
−3.0≦fGF/fGR1≦0.1 (8)
ここで、
fGFは、前側レンズ群の焦点距離、
fGR1は、第1後側レンズ群の焦点距離、
である。
【0097】
条件式(8)の下限値を下回ると、球面収差が補正過剰となる。そのため、良好な結像性能が得られない。条件式(8)の上限値を上回ると、第1後側レンズ群の負の屈折力が小さくなりすぎる。そのため、光学系の全長の短縮化が難しくなる。
【0098】
条件式(8)に代えて、以下の条件式(8’)、(8’’)又は(8’’’)を満足することが好ましい。
−2.5≦fGF/fGR1≦0.0 (8’)
−2.0≦fGF/fGR1≦0.2 (8’’)
−1.8≦fGF/fGR1≦−0.3 (8’’’)
【0099】
本実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(9)を満足することが好ましい。
0.06≦|fG2/f|≦0.25 (9)
ここで、
fG2は、第2レンズ群の焦点距離、
fは、結像レンズ系の全系の最遠方合焦時の最長の焦点距離、
である。
【0100】
第2レンズ群では、光線が光軸から離れる方向に屈折される。条件式(9)の下限値を下回ると、光線は、光軸からより離れる方向に屈折される。その結果、第3レンズ群のレンズ径が大きくなる。そのため、光学系の小型化が困難になる。
【0101】
第2レンズ群はフォーカスレンズ群として機能する。条件式(9)の上限値を上回ると、第2レンズ群の屈折力が小さくなりすぎる。この場合、第2レンズ群(フォーカスレンズ群)の移動量に対する結像位置の移動量(以下、「フォーカス感度」という)が小さくなるので、合焦時の第2レンズ群の移動量が増加する。そのため、光学系の全長の短縮化が困難になる。また、第1レンズ群と第2レンズ群とで得られるテレフォト作用も小さくなる。そのため、光学系の全長の短縮化が困難になる。
【0102】
条件式(9−3)に代えて、以下の条件式(9’)又は(9’’)を満足することが好ましい。
0.07≦|fG2/f|≦0.2 (9’)
0.08≦|fG2/f|≦0.15 (9’’)
【0103】
本実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(10)を満足することが好ましい。
3.0≦|MGG2B×(MGG2−1)|≦6.5 (10)
ここで、
MGG2Bは、第1の後側レンズ系の横倍率、
MGG2は、第2レンズ群の横倍率、
横倍率は、無限遠物体合焦時の横倍率、
第1の後側レンズ系は、第2レンズ群よりも像側に位置する全てのレンズで構成されたレンズ系、
である。
【0104】
条件式(10)の下限値を下回ると、合焦時の第2レンズ群の移動量が大きくなりすぎる。そのため、光学系の全長の短縮化が困難になる。条件式(10)の上限値を上回ると、合焦時の第2レンズ群の位置制御が困難になる。そのため、正確な合焦ができなくなる。
【0105】
条件式(10)に代えて、以下の条件式(10’)、(10’’)、(10’’’)又は(10’’’’)を満足することが好ましい。
3.2≦|MGG2B×(MGG2−1)|≦6.3 (10’)
3.4≦|MGG2B×(MGG2−1)|≦6.1 (10’’)
3.6≦|MGG2B×(MGG2−1)|≦6.0 (10’’’)
4.0≦|MGG2B×(MGG2−1)|≦5.6 (10’’’’)
【0106】
本実施形態の結像レンズ系では、第2レンズ群は、2枚以下のレンズ素子で構成されていることが好ましい。
【0107】
上述のように、本実施形態の結像レンズ系では、光学的な対称性を確保されている。これにより、コマ収差、歪曲収差及び倍率色収差が良好に補正されている。そのため、第2レンズ群の構成を簡素にしても、合焦時に高い結像性能を確保することができる。
【0108】
そこで、第2レンズ群を、2枚以下のレンズで構成する。このようにすることで、合焦時でも高い結像性能を維持しつつ、第2レンズ群、すなわち、フォーカスレンズ群を軽量化することができる。
【0109】
本実施形態の結像レンズ系では、第2レンズ群は、負レンズ素子と正レンズ素子とを有することが好ましい。
【0110】
第2レンズ群の軽量化のためには、第2レンズ群を2枚以下のレンズ素子で構成することが望ましい。本実施形態の結像レンズ系は、共通構成を備えている。よって、第2レンズ群の小径化が可能である。
【0111】
2枚のレンズ素子として、正レンズ素子と負レンズ素子を用いても、第2レンズ群の軽量化が可能である。この場合、第2レンズ群は正レンズ素子と負レンズ素子とを有するので、合焦時の色収差の変動をより小さくすることができる。
【0112】
本実施形態の結像レンズ系では、第2レンズ群は、1枚の負レンズ素子と1枚の正レンズ素子とからなることが好ましい。
【0113】
このようにすることで、第2レンズ群内での軸上色収差の発生量や倍率色収差の発生量を減らすことができる。その結果、合焦時に、安定した結像性能を確保することができる。また、第2レンズ群を2枚のレンズ素子で構成することで、高い結像性能を維持しながら、第2レンズ群を軽量化することができる。
【0114】
本実施形態の結像レンズ系では、第3レンズ群は、ブレ補正レンズ群を有し、ブレ補正レンズ群は、光軸と垂直な方向に移動することが好ましい。
【0115】
1つのレンズ又は複数のレンズを光軸と垂直な方向に移動させることで、手ブレにより発生する結像位置のシフトを補正することができる。このとき、移動させるレンズ(以下、「ブレ補正レンズ」という)が小型で軽量だと、結像位置のシフトの補正を素早く行うことができる。
【0116】
テレフォトタイプの光学系では、第2レンズ群や第3レンズ群は、径の小さい群となる。そこで、第3レンズ群のレンズでブレ補正レンズ群を構成することで、ブレ補正レンズの小径化と軽量化を実現することができる。これにより、ブレ補正レンズ群の応答性を高めるこができる。その結果、手ブレにより発生する結像位置のシフトを、高速で補正することができる。
【0117】
本実施形態の結像レンズ系では、第3レンズ群は、副レンズ群を物体側に有し、副レンズ群は、ブレ補正レンズ群と異なる符号の屈折力を有することが好ましい。
【0118】
このようにすることで、ブレ補正レンズ群のシフト量に対する結像位置のシフト量(以下、「ブレ補正感度」という)を、大きくすることができる。すなわち、ブレ補正レンズ群のシフト量を小さくすることができる。その結果、手ブレにより発生する結像位置のシフトを、高速で補正することができる。
【0119】
本実施形態の結像レンズ系では、第3レンズ群は、副レンズ群を像側に有し、副レンズ群は、ブレ補正レンズ群と異なる符号の屈折力を有することが好ましい。
【0120】
このようにすることで、ブレ補正感度を大きくすることができる。すなわち、ブレ補正レンズ群のシフト量を小さくすることができる。その結果、手ブレにより発生する結像位置のシフトを、高速で補正することができる。
【0121】
本実施形態の結像レンズ系では、第3レンズ群は、物体側と像側に、それぞれ物体側副レンズ群と、像側副レンズ群と、を有し、物体側副レンズ群と像側副レンズ群は、共にブレ補正レンズ群と異なる符号の屈折力を有することが好ましい。
【0122】
このようにすることで、ブレ補正感度を大きくすることができる。すなわち、ブレ補正レンズ群のシフト量を小さくすることができる。その結果、手ブレにより発生する結像位置のシフトを、高速で補正することができる。
【0123】
本実施形態の結像レンズ系では、ブレ補正レンズ群は、少なくとも、第1の補正レンズ素子と、第2の補正レンズ素子と、第3の補正レンズ素子と、を有し、第1の補正レンズ素子と第2の補正レンズ素子は、ブレ補正レンズ群と同じ符号の屈折力を有し、第3の補正レンズ素子は、ブレ補正レンズ群と異なる符号の屈折力を有することが好ましい。
【0124】
ブレ補正レンズ群は、光軸と垂直な方向に移動する。この移動によって、主に、球面収差、非点収差及び倍率色収差が変動する。この変動量が大きいと、結像性能が低下する。
【0125】
そこで、本実施形態の結像レンズ系では、第1の補正レンズ素子と第2の補正レンズ素子に、ブレ補正レンズ群と同じ符号の屈折力を持たせている。このようにすることで、ブレ補正レンズ群の屈折力が、第1の補正レンズ素子と第2の補正レンズ素子に分散されることになる。その結果、第1の補正レンズ素子の屈折力と第2の補正レンズ素子の屈折力が、共に小さくなる。そのため、球面収差の変動量や非点収差の変動量を小さくすることができる。
【0126】
また、第3の補正レンズ素子に、ブレ補正レンズ群と異なる符号の屈折力を持たせている。このようにすることで、倍率色収差の変動量を小さくすることができる。
【0127】
本実施形態の結像レンズ系では、ブレ補正レンズ群は、負の屈折力を有することが好ましい。
【0128】
ブレ補正レンズ群は、光軸と垂直な方向に移動する。そのため、ブレ補正レンズ群は、小径であることが好ましい。光線がより収束した箇所に位置するレンズ群をブレ補正レンズ群にすることにより、ブレ補正レンズ群を小型化することができる。そして、ブレ補正レンズ群の屈折力を負の屈折力とすることで、更に、ブレ補正レンズ群を小型化することができる。
【0129】
本実施形態の結像レンズ系では、第3レンズ群は、正の屈折力を有する物体側副レンズ群と、負の屈折力を有するブレ補正レンズ群と、正の屈折力を有する像側副レンズ群と、を有することが好ましい。
【0130】
上述のように、本実施形態の結像レンズ系では、第1レンズ群が正の屈折力を有し、第2レンズ群が負の屈折力を有している。そのため、テレフォト作用が得られるので、光学系の全長を短縮することができる。
【0131】
第1レンズ群が正の屈折力を有しているため、第1レンズ群よりも像側では、光線が収斂されている。すなわち、第2レンズ群の位置では、光線の高さが低くなっている。そのため、第2レンズ群の外径は小さくなる。そこで、第2レンズ群をフォーカスレンズ群にして、第2レンズ群で合焦を行う。このようにすることで、フォーカスレンズ群の外径を小径化することができる。
【0132】
フォーカスレンズ群では、屈折力を大きくすると、フォーカス感度が高くなる。フォーカス感度が高くなると、合焦時のフォーカスレンズ群の移動量が少なくなる。上述のように、第2レンズ群はフォーカスレンズ群として機能する。そこで、第2レンズ群の屈折力を大きくする。このようにすることで、フォーカス感度を高めることができる。その結果、合焦時のフォーカスレンズ群の移動量を少なくすることができる。
【0133】
フォーカスユニットは、フォーカスレンズ群とフォーカス機構を有する。フォーカスレンズ群の小径化と合焦時の移動量の低減ができることで、フォーカスユニット全体も、小型且つ軽量にすることが可能になる。
【0134】
また、フォーカスレンズ群に入射する光は、収斂光になっている。そのため、フォーカスレンズ群の屈折力を大きくしても、フォーカスレンズ群を通過した後の光線の発散を少なくできる。その結果、フォーカス感度を高めつつ、第2レンズ群よりも像側に位置するレンズ系全体を小径化できる。
【0135】
第2レンズ群の像側に正レンズ群を配置することで、フォーカス感度をより容易に高めることができる。
【0136】
ブレ補正レンズ群は、光軸と垂直な方向に移動する。ブレ補正レンズ群の移動範囲は、最小限にすることが好ましい。このようなことから、光線の高さが低くなっている場所に位置するレンズ群を、ブレ補正レンズ群にすることが望ましい。
【0137】
上述のように、第1レンズ群よりも像側では、光線の高さが低くなっている。よって、ブレ補正レンズ群は、第2レンズ群か第3レンズ群に設けることが好ましい。ただし、第2レンズ群は、フォーカスレンズ群として機能する。このようなことから、ブレ補正レンズ群は、第3レンズ群に配置することが好ましい。
【0138】
このとき、第3レンズ群を、正の屈折力を有する物体側副レンズ群と、負の屈折力を有するブレ補正レンズ群と、正の屈折力を有する像側副レンズ群と、で構成する。
【0139】
このように構成すると、ブレ補正レンズ群の両側に、正の屈折力を有するレンズ群が配置されることになる。そのため、ブレ補正感度を大きくすることができる。すなわち、ブレ補正レンズ群のシフト量を小さくすることができる。その結果、手ブレにより発生する結像位置のシフトを、高速で補正することができる。
【0140】
上述のように、第1レンズ群よりも像側では、光線の高さが低くなっている。そこで、第2レンズ群がブレ補正機能を有し、第3レンズ群が合焦機能を有するように構成することもできる。しかしながら、このような構成では、ブレ補正によって生じたコマ収差の変動が、合焦時のレンズ群の移動によって拡大されることになる。よって、このように構成することは、好ましくない。
【0141】
フォーカスレンズ群が負の屈折力を有する場合、フォーカスレンズ群の像側に正レンズ群を配置することで、フォーカス感度を高めることができる。また、ブレ補正レンズ群が負の屈折力を有する場合、ブレ補正レンズ群の物体側に正レンズ群を配置することで、ブレ補正感度を高めることができる。
【0142】
物体側副レンズ群は、第2レンズ群とブレ補正レンズ群との間に位置している。第2レンズ群は負の屈折力を有し、フォーカスレンズ群として機能する。そこで、物体側副レンズ群の屈折力を正の屈折力にすると、フォーカスレンズ群の像側に正レンズ群が位置することになるので、フォーカス感度を高めることができる。
【0143】
更に、物体側副レンズ群は、ブレ補正レンズ群の物体側に位置している。よって、ブレ補正レンズ群の物体側に正レンズ群が位置することになるので、ブレ補正感度を高めることができる。このように、物体側副レンズ群の屈折力を正の屈折力にすることで、フォーカス感度とブレ補正感度を、同時に高めることができる。
【0144】
第2レンズ群と第3レンズ群は、開口絞りより像側に配置することが好ましい。このようにすることで、フォーカスレンズ群とブレ補正レンズ群をより小径化することができる。
【0145】
合焦時、レンズ群が光軸に沿って移動する。レンズ群が移動すると、主に球面収差の変動や軸上色収差の変動によって、結像性能が劣化し易い。結像性能の劣化を軽減するためには、球面収差の変動や軸上色収差の変動を軽減する必要がある。そこで、第2レンズ群は、少なくとも正レンズと負レンズを有することが望ましい。このようにすることで、合焦時の結像性能の劣化を防止することができる。
【0146】
第2レンズ群における球面収差の変動や軸上色収差の変動は、物体側副レンズ群を介して変化する。そのため、物体側副レンズ群は、正レンズと負レンズを有することが望ましい。このようにすることで、球面収差の変動や軸上色収差の変動を小さくすることができる。
【0147】
ブレ補正時、レンズ群が光軸と垂直な方向に移動する。レンズ群が移動すると、主に球面収差の変動、像面湾曲の変動及び倍率色収差の変動によって、結像性能が劣化し易い。結像性能の劣化を軽減するためには、球面収差の変動、像面湾曲の変動及び倍率色収差の変動を軽減する必要がある。そこで、ブレ補正レンズ群は、1枚の正レンズ1枚と、2枚の負レンズと、を少なくとも有することが望ましい。負レンズを2枚有することで、ブレ補正レンズ群の屈折力を2枚の負レンズに分散させることができる。その結果、ブレ補正時の結像性能の劣化を防止することができる。
【0148】
第2レンズ群を2枚のレンズで構成し、物体側副レンズ群を2枚以下のレンズで構成し、ブレ補正レンズ群を3枚のレンズで構成することが望ましい。このようにすることで、少ないレンズ枚数で、合焦性能とブレ補正性能が共に高い光学系を構成することができる。
【0149】
本実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(13)を満足することが好ましい。
1.0<|MGISB×(MGIS−1)|<4.0 (13)
ここで、
MGISBは、第2の後側レンズ系の横倍率、
MGISは、ブレ補正レンズ群の横倍率、
横倍率は、無限遠物体合焦時の横倍率、
第2の後側レンズ系は、ブレ補正レンズ群よりも像側に位置する全てのレンズで構成されたレンズ系、
である。
【0150】
条件式(13)の下限値を下回ると、ブレ補正効果が十分得られなくなる。条件式(13)の上限値を上回ると、ブレ補正レンズ群の屈折力が大きくなる。この場合、球面収差の変動、像面湾曲の変動及び倍率色収差の変動が大きくなる。そのため、球面収差、非点収差及び倍率色収差の補正が困難になる。
【0151】
条件式(13)に代えて、以下の条件式(13’)又は(13’’)を満足することが好ましい。
1.3<|MGISB×(MGIS−1)|<3.0 (13’)
1.5<|MGISB×(MGIS−1)|<2.7 (13’’)
【0152】
本実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(1A)を満足することが好ましい。
0.01≦ΔGFGRmax/f≦0.2 (1A)
ここで、
fは、結像レンズ系の全系の最遠方合焦時の最長の焦点距離、
ΔGFGRmaxは、前側レンズ群における像側面から後側レンズ群における物体側面までの軸上空気間隔のうちで、最大となる軸上空気間隔、
である。
【0153】
条件式(1A)を満足することで、前側レンズ群と第1後側レンズ群との間隔を十分に確保することができる。この場合、前側レンズ群と第1後側レンズ群とを離すことができるので、第1レンズ群におけるテレフォト作用を強めることができる。その結果、光学系の全長短縮を行うことができる。更に、前側レンズ群よりも像側に位置するレンズの軽量化が可能になる。
【0154】
条件式(1A)の下限値を下回ると、第1レンズ群におけるテレフォト作用が弱まるため、光学系の全長の短縮化が難しくなる。光学系の全長を短縮するためには、第1レンズ群と第2レンズ群とでテレフォト作用を強めれば良い。しかしながら、このようにすると、光学的な対称性が崩れてしまうので、良好な結像性能を確保することが困難となる。また、第1後側レンズ群内の負レンズの重量が大きくなるので、光学系の軽量化が困難になる。
【0155】
条件式(1A)の上限値を上回ると、第1レンズ群の全長が長くなるため、光学系の全長の短縮化が困難になる。
【0156】
条件式(1A)に代えて、以下の条件式(1A’)、(1A’’)、(1A’’’)又は(1A’’’’)を満足することが好ましい。
0.015≦ΔGFGRmax/f≦0.18 (1A’)
0.02≦ΔGFGRmax/f≦0.17 (1A’’)
0.03≦ΔGFGRmax/f≦0.16 (1A’’’)
0.05≦ΔGFGRmax/f≦0.15 (1A’’’’)
【0157】
本実施形態の結像レンズ系では、開口絞りは第2レンズ群の物体側に配置されていることが好ましい。
【0158】
第1レンズ群は正の屈折力を有するので、第1レンズ群では強い収斂作用が生じる。そこで、第1レンズ群の物体側に開口絞りを配置し、開口絞りの像側に第2レンズ群を配置する。このようにすることで、第2レンズ群の径を小径化することができる。また、第2レンズ群はフォーカスレンズ群なので、非常に小型のフォーカスレンズ群を構成できる。
【0159】
本実施形態の結像レンズ系では、開口絞りは、第1レンズ群と第2レンズ群との間に配置されていることが好ましい。
【0160】
第1レンズ群は正の屈折力を有するので、第1レンズ群では強い収斂作用が生じる。そこで、第1レンズ群の物体側に開口絞りを配置し、開口絞りの像側に第2レンズ群を配置する。このようにすることで、第2レンズ群の径を小径化することができる。また、第2レンズ群はフォーカスレンズ群なので、非常に小型のフォーカスレンズ群を構成できる。
【0161】
また、第1レンズ群は、物体側から、前側レンズと第1後側レンズ群とを有している。前側レンズは正の屈折力を有し、第1後側レンズ群は負の屈折力を有する。そして、第1レンズ群の像側は、第2レンズ群と第3レンズ群が配置されている。第2レンズ群は負の屈折力を有し、第3レンズ群は正の屈折力を有する。
【0162】
第1レンズ群と第2レンズ群との間に開口絞りを配置すると、屈折力の配列が、開口絞りの物体側と像側とで対称になる。そのため、軸外収差の補正、主に、倍率色収差や歪曲収差の補正を良好に行うことができる。
【0163】
本実施形態の結像レンズ系では、開口絞りは、第1後側レンズ群と第2レンズ群との間に配置されていることが好ましい。
【0164】
また、第1レンズ群は、物体側から、前側レンズと第1後側レンズ群とを有している。前側レンズは正の屈折力を有し、第1後側レンズ群は負の屈折力を有する。そして、第1レンズ群の像側は、第2レンズ群と第3レンズ群が配置されている。第2レンズ群は負の屈折力を有し、第3レンズ群は正の屈折力を有する。
【0165】
第1後側レンズ群と第2レンズ群との間に開口絞りを配置すると、屈折力の配列が、開口絞の物体側と像側とで対称になる。そのため、軸外収差の補正、主に、倍率色収差や歪曲収差の補正を良好に行うことができる。
【0166】
本実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(14)を満足することが好ましい。
0.19≦DGFairmax/DGF≦1.0 (14)
ここで、
DGFairmaxは、前側レンズ群における軸上空気間隔のうちで、最大となる軸上空気間隔、
DGFは、前側レンズ群の軸上厚み、
である。
【0167】
条件式(14)の下限値を下回ると、前側レンズ群の正レンズの重量が増加するため、光学系の軽量化が難しくなる。条件式(14)の上限値を上回ると、光学系の全長の短縮化が困難になる。
【0168】
条件式(14)に代えて、以下の条件式(14’)又は(14’’)を満足することが好ましい。
0.2≦DGFairmax/DGF≦0.9 (14’)
0.25≦DGFairmax/DGF≦0.8 (14’’)
【0169】
本実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(15)を満足することが好ましい。
0.05≦ΔGFGR/fGF≦0.4 (15)
ここで、
ΔGFGRは、前側レンズ群における像側面から後側レンズ群における物体側面までの軸上空気間隔、
fGFは、前側レンズ群の焦点距離、
である。
【0170】
条件式(15)の下限値を下回ると、前側レンズ群での光束の収斂作用が弱くなる。この場合、後側レンズ群における外径が大きくなる。そのため、第1レンズ群の小型化と軽量化が難しくなる。
【0171】
条件式(15)の上限値を上回ると、前側レンズ群における球面収差の発生量が大きくなる。そのため、前側レンズ群よりも像側に位置するレンズで球面収差を良好に補正することが困難になる。
【0172】
条件式(15)に代えて、以下の条件式(15’)又は(15’’)を満足することが好ましい。
0.06≦ΔGFGR/fGF≦0.35 (15’)
0.08≦ΔGFGR/fGF≦0.33 (15’’)
【0173】
本実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(16)を満足することが好ましい。
50≦νdLp1 (16)
ここで、
νdLp1は、最も物体側に位置する正レンズ素子のアッベ数、
である。
【0174】
条件式(16)の下限値を下回ると、第1副レンズ群で軸上色収差が増加するので、良好な結像性能が得られない。又は、良好な結像性能を得ようとすると、光学系の全長の短縮化が難しくなる。
【0175】
条件式(16)に代えて、以下の条件式(16’)、(16’’)及び(16’’’)のいずれかを満足することが好ましい。
55≦νdLp1 (16’)
62≦νdLp1 (16’’)
65≦νdLp1 (16’’’)
【0176】
本実施形態の結像レンズ系では、前側レンズ群は、2枚の正レンズ素子で構成されていることが好ましい。
【0177】
このようにすることで、前側レンズ群における球面収差の発生量の低減、光学系の軽量化及び光学系の全長の短縮化が容易となる。
【0178】
本実施形態の結像レンズ系では、第1後側レンズ群は、少なくとも2枚の負レンズ素子を有することが好ましい。
【0179】
前側レンズ群には、屈折力が大きい負レンズは配置されていない。そのため、前側レンズ群で色収差を良好に補正することは難しい。そのため、第1後側レンズ群では、前側レンズ群で残存した球面収差と軸上色収差を補正する働きを強める必要がある。そこで、第1後側レンズ群に少なくとも負レンズ素子を2枚使用することで、光学系の全長を短縮しつつ、球面収差と軸上色収差を共に良好に補正することができる。
【0180】
本実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(17)を満足することが好ましい。
1.5≦|fG1/fG2|≦6.5 (17)
ここで、
fG1は、第1レンズ群の焦点距離、
fG2は、第2レンズ群の焦点距離、
である。
【0181】
条件式(17)の下限値を下回ると、第1レンズ群における球面収差の発生量が増大する。そのため、良好な結像性能を得ることができない。条件式(17)の上限値を上回ると、フォーカス感度が低下する。この場合、合焦時の第2レンズ群の移動量が増加する。そのため、光学系の全長が長くなる。
【0182】
条件式(17)に代えて、以下の条件式(17’)又は(17’’)を満足することが好ましい。
2.0≦|fG1/fG2|≦6.0 (17’)
2.2≦|fG1/fG2|≦5.0 (17’’)
【0183】
本実施形態の結像レンズ系では、第2レンズ群のみが光軸方向に移動することが好ましい。
【0184】
このようにすることで、光学系の重心の変化をより少なくすることができる。
【0185】
本実施形態の結像レンズ系では、第3レンズ群は、正レンズ素子と負レンズ素子とを有することが好ましい。
【0186】
このようにすることで、第3レンズ群内での色収差補正をより良好に行うことができる。
【0187】
本実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(18)を満足することが好ましい。
0.08≦ΣdGF/fGF≦0.7 (18)
ここで、
ΣdGFは、前側レンズ群の総厚、
fGFは、前側レンズ群の焦点距離、
である。
【0188】
条件式(18)の下限値を下回ると、口径の大きいレンズ素子が増加する。そのため、光学系の軽量化が難しくなる。条件式(18)の上限値を上回ると、光学系の全長の短縮が難しくなる。
【0189】
条件式(18)に代えて、以下の条件式(18’)又は(18’’)を満足することが好ましい。
0.1≦ΣdGF/fGF≦0.6 (18’)
0.12≦ΣdGF/fGF≦0.5 (18’’)
【0190】
本実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(19)を満足することが好ましい。
15≦νdGFnmin≦57 (19)
ここで、
νdGFnminは、前側レンズ群内の負レンズ素子のアッベ数のうちで、最小となるアッベ数、
である。
【0191】
条件式(19)の下限値を下回ると、2次スペクトルの発生が大きくなる。そのため、良好な結像性能が得られない。条件式(19)の上限値を上回ると、前側レンズ群内で十分な色補正効果が得られない。
【0192】
条件式(19)に代えて、以下の条件式(19’)、(19’’)又は(19’’’)を満足することが好ましい。
22≦νdGFnmin≦52 (19’)
25≦νdGFnmin≦50 (19’’)
30≦νdGFnmin≦45 (19’’’)
【0193】
本実施形態の結像レンズ系では、前側レンズ群の負レンズ素子は、樹脂レンズであることが好ましい。
【0194】
一般的には、光学用途の透明樹脂は比重が1.3以下である。前側レンズ群内の負レンズ素子を樹脂製のレンズとすることで、光学系の軽量化が図れる。また、負レンズ素子を熱硬化樹脂、又は紫外線硬化樹脂で形成することで、より低コストでの光学系の生産が可能になる。
【0195】
本実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(21)を満足することが好ましい。
2.2≦|fGFn/fGF|≦6.5 (21)
ここで、
fGFnは、前側レンズ群内の任意の負レンズ素子の焦点距離、
fGFは、前側レンズ群の焦点距離、
である。
【0196】
条件式(21)の下限値を下回ると、負レンズ素子の屈折力が大きくなりすぎる。この場合、負レンズ素子のフチ肉が厚くなる。そのため、光学系の軽量化が難しくなる。条件式(21)の上限値を上回ると、軸上色収差の補正効果が不十分に得られない。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0197】
本実施形態の結像レンズ系では、前側レンズ群と第1後側レンズ群との間隔、及び第1後側レンズ群と第2後側レンズ群との間隔は、常時一定であることが好ましい。
【0198】
重心位置の変化をより少なくでき、より安定した撮影ができる
【0199】
本実施形態の結像レンズ系では、前側レンズは、以下の条件式(B’)を満たす所定の負レンズ素子よりも物体側に位置するレンズ素子で構成されていることが好ましい。
0.015≦DNx/φenp (B’)
DNxは、所定の負レンズ素子の光軸上での肉厚、
φenpは、最遠方合焦時の最長の焦点距離となる状態での結像レンズ系の入射瞳の最大直径、
である。
【0200】
条件式(B’)の技術的意義は、条件式(B)の技術的意義と同じである。
【0201】
本実施形態の結像レンズ系では、第1レンズ群中の最も物体側のレンズ素子は、位置が固定されていることが好ましい。
【0202】
このように、光学系の全長を全状態で固定とすることで、前側レンズを固定とすることができる。前側レンズ群の重量は、大きくなり易い。前側レンズを固定できることで、前側レンズ群の軽量化を行えると共に、フォーカシング動作による全系の重心変化を少なくすることができる。そのため、全状態でより安定した撮影が可能になる。
【0203】
本実施形態の結像レンズ系では、最も像側に位置するレンズ群は、全状態で固定されていることが好ましい。
【0204】
最も像側に位置するレンズ群は、撮像面に最も近いレンズ群である。よって、最も像側に位置するレンズ群は全状態で固定することで、レンズ群の駆動によるゴミの発生を軽減することができ、また、ゴミの撮像面への付着を軽減できる。
【0205】
本実施形態の結像レンズ系では、開口絞りは、全状態で位置を固定されていることが好ましい。
【0206】
このようにすることで、開口絞りの位置が安定し、Fナンバーの誤差を減らすことができる。また、開口絞りの位置の移動による入射光束径のばらつきが減り、不要な光束の入射を減らせるので、フレアの発生を軽減できる。
【0207】
本実施形態の結像レンズ系では、第1レンズ群は、全状態で固定されていることが好ましい。
【0208】
第1レンズ群の重量は、大きくなりやすい。第1レンズ群を全状態で固定にすることで、光学系の重心位置の変化を少なくできる。その結果、全状態で、より安定した撮影が可能になる。
【0209】
本実施形態の結像レンズ系は、非球面を有し、以下の条件式(22)を満足することが好ましい。
0.01≦|ΔZah1|≦20 (22)
ここで、
ΔZah1=1000×N×(ΔZasph1/h1)、
h1は、非球面における軸上従属光線の最大高さ、
ΔZasph1は、最大高さでの、光軸と水平な方向に測った、非球面の近軸曲率半径を半径とし非球面の面頂を面頂とする参照球面と非球面との差、
Nは、非球面を有するレンズ素子のd線での屈折率、
である。
【0210】
非球面を通過する軸上従属光線の高さは、開口絞りの径によって変化する。よって、h1は、開口絞りの径が最大のときの、非球面における軸上従属光線の高さである。この高さは、非球面と軸上従属光線との交点から光軸までの距離である。
【0211】
条件式(22)の下限値を下回ると、球面収差の補正効果が十分に得られない。そのため、光学系の全長の短縮が困難になる。条件式(22)の上限値を上回ると、球面収差を補正する負担が非球面に集中する。そのため、非球面の偏心による結像性能の低下が大きくなる。よって、条件式(22)の上限値を上回ることは好ましくない。
【0212】
条件式(22)に代えて、以下の条件式(22’)、(22’’)、(22’’’)、(22’’’’)又は(22’’’’’)を満足することが好ましい。
0.03≦|ΔZah1|≦15 (22’)
0.1≦|ΔZah1|≦12 (22’’)
0.15≦|ΔZah1|≦10 (22’’’)
0.2≦|ΔZah1|≦8 (22’’’’)
0.5≦|ΔZah1|≦7 (22’’’’’)
【0213】
本実施形態の結像レンズ系は、以下の条件式(23)を満足することが好ましい。
3≦|ΔZah1|/|ΔZah2|≦180 (23)
ここで、
ΔZah1=1000×N×(ΔZasph1/h1)、
ΔZah2=1000×N×(ΔZasph2/h2)、
h1は、非球面における軸上従属光線の最大高さ、
h2は、最大高さの半分の高さ、
ΔZasph1は、最大高さでの、光軸と水平な方向に測った、非球面の近軸曲率半径を半径とし非球面の面頂を面頂とする参照球面と非球面との差、
ΔZasph2は、最大高さの半分の高さでの、光軸と水平な方向に測った参照球面と非球面との差、
Nは、非球面を有するレンズ素子のd線での屈折率、
である。
【0214】
条件式(23)の下限値を下回ると、ビネッティングの中間部での球面収差の曲がりが大きくなる。この場合、空間周波数が高い領域での解像力の低下を招く。
【0215】
更に、開口絞りを大きくして撮像を行った場合、インフォーカスの部分とアウトフォーカスの部分との差が目立つ画像が得られる。条件式(23)の下限値を下回ると、アウトフォーカスの部分における光強度の不均一性が目立つようになる。そのため、アウトフォーカスの部分、すなわちボケ像が汚くなる。例えば、ボケ像の強度の不均質が目立つようになり、二線ボケやある輪郭部が強調されるなど不自然なボケ像となってしまう。よって、条件式(23)の下限値を下回ることは好ましくない。
【0216】
条件式(23)の上限値を上回ると、主に球面収差を示す曲線の最上部の曲がりと、色の分離(球面収差の波長による分離)とが大きくなる傾向になる。すなわち、フレアが目立つ傾向となる。よって、条件式(23)の上限値を上回ることは好ましくない。
【0217】
条件式(23)に代えて、以下の条件式(23’)、(23’’)、(23’’’)、(23’’’’)又は(23’’’’’)を満足することが好ましい。
3.5≦|ΔZah1|/|ΔZah2|≦150 (23’)
4≦|ΔZah1|/|ΔZah2|≦100 (23’’)
4≦|ΔZah1|/|ΔZah2|≦50 (23’’’)
4≦|ΔZah1|/|ΔZah2|≦30 (23’’’’)
4.5≦|ΔZah1|/|ΔZah2|≦10 (23’’’’’)
【0218】
本実施形態の結像レンズ系では、前側レンズ群又は、以下の条件式(c)を満足する所定の負レンズよりも物体側に位置するレンズで構成されていることが好ましい。
0.007≦DNx/LTLmin (c)
ここで、
DNxは、所定の負レンズ素子の光軸上での肉厚、
LTLminは、結像レンズ系の最小全長、
である。
【0219】
結像レンズ系の全長は、最も物体側に位置する面から結像面までの距離である。
【0220】
条件式(c)を満足するレンズ素子は、肉厚が厚いレンズ素子である。肉厚が厚いレンズ素子が前側レンズ群に配置されると、前側レンズ群が大型化してしまう。よって前側レンズ群は、条件式(c)を満足する負レンズ素子を含まないことが好ましい。
【0221】
条件式(c)の下限値を下回るレンズ素子は、肉厚が薄いレンズ素子である。そのため、条件式(c)の下限値を下回る負レンズ素子であれば、前側レンズ群に配置されても、前側レンズ群の体積が大きくなることはない。よって、条件式(c)の下限値を下回るレンズ素子は、前側レンズ群に配置されていても構わない。
【0222】
条件式(c)に代えて、以下の条件式(c’)又は(c’’)を満足することが好ましい。
0.0065≦DNx/LTLmin (c’)
0.006≦DNx/LTLmin (c’’)
【0223】
本実施形態の撮像装置は、光学系と、撮像面を持ち且つ光学系により撮像面上に形成された像を電気信号に変換する撮像素子と、を有し、光学系が本実施形態の結像レンズ系であることを特徴とする。
【0224】
機動性に優れると共に、高画質の画像が得られる撮像装置を提供することができる。
【0225】
以下に、結像レンズ系の実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【0226】
各実施例のレンズ断面図について説明する。(a)は無限遠物点合焦時のレンズ断面図、(b)は近距離物点合焦時のレンズ断面図を示している。
【0227】
各実施例の収差図について説明する。(a)は無限遠物点合焦時の球面収差(SA)、(b)は無限遠物点合焦時の非点収差(AS)、(c)は無限遠物点合焦時の歪曲収差(DT)、(d)は無限遠物点合焦時の倍率色収差(CC)を示している。
【0228】
また、(e)は近距離物点合焦時の球面収差(SA)、(f)は近距離物点合焦時の非点収差(AS)、(g)は近距離物点合焦時の歪曲収差(DT)、(h)は近距離物点合焦時の倍率色収差(CC)を示している。
【0229】
実施例1の結像レンズ系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、で構成されている。開口絞りSは、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に配置されている。
【0230】
第1レンズ群G1は、両凸正レンズL1と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5と、両凸正レンズL6と、両凹負レンズL7と、両凸正レンズL8と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL9と、で構成されている。
【0231】
ここで、正メニスカスレンズL2の像側面に、メニスカス形状の樹脂層、すなわち負メニスカスレンズL3が形成されている。負メニスカスレンズL4と正メニスカスレンズL5とが接合されている。両凸正レンズL6と両凹負レンズL7とが接合されている。両凸正レンズL8と負メニスカスレンズL9とが接合されている。
【0232】
前側レンズ群は、両凸正レンズL1と、正メニスカスレンズL2と、負メニスカスレンズL3と、で構成されている。後側レンズ群は、第1後側レンズ群と、第2後側レンズ群と、で構成されている。第1後側レンズ群は、負メニスカスレンズL4と、正メニスカスレンズL5と、両凸正レンズL6と、両凹負レンズL7と、で構成されている。第2後側レンズ群は、両凸正レンズL8と、負メニスカスレンズL9と、で構成されている。
【0233】
第2レンズ群G2は、両凸正レンズL10と、両凹負レンズL11と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL10と両凹負レンズL11とが接合されている。
【0234】
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と、両凹負レンズL15と、両凸正レンズL16と、両凹負レンズL17と、両凸正レンズL18と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL19と、で構成されている。
【0235】
ここで、正メニスカスレンズL13と負メニスカスレンズL14とが接合されている。両凸正レンズL16と両凹負レンズL17とが接合されている。両凸正レンズL18と負メニスカスレンズL19とが接合されている。
【0236】
物体側副レンズ群は、両凸正レンズL12で構成されている。ブレ補正レンズ群は、正メニスカスレンズL13と、負メニスカスレンズL14と、両凹負レンズL15と、で構成されている。像側副レンズ群は、両凸正レンズL16と、両凹負レンズL17と、両凸正レンズL18と、負メニスカスレンズL19と、で構成されている。
【0237】
無限遠物体から近距離物体への合焦時、第2レンズ群G2は像側に移動する。ブレ補正時、ブレ補正レンズ群が光軸と垂直な方向に移動する。
【0238】
非球面は、負メニスカスレンズL3の像側面に設けられている。
【0239】
実施例2の結像レンズ系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、で構成されている。開口絞りSは、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に配置されている。
【0240】
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5と、両凸正レンズL6と、両凹負レンズL7と、両凸正レンズL8と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL9と、で構成されている。
【0241】
ここで、正メニスカスレンズL2の像側面に、メニスカス形状の樹脂層、すなわち負メニスカスレンズL3が形成されている。負メニスカスレンズL4と正メニスカスレンズL5とが接合されている。両凸正レンズL6と両凹負レンズL7とが接合されている。両凸正レンズL8と負メニスカスレンズL9とが接合されている。
【0242】
前側レンズ群は、 正メニスカスレンズL1と、正メニスカスレンズL2と、負メニスカスレンズL3と、で構成されている。後側レンズ群は、第1後側レンズ群と、第2後側レンズ群と、で構成されている。第1後側レンズ群は、負メニスカスレンズL4と、正メニスカスレンズL5と、両凸正レンズL6と、両凹負レンズL7と、で構成されている。第2後側レンズ群は、両凸正レンズL8と、負メニスカスレンズL9と、で構成されている。
【0243】
第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL10と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、で構成されている。ここで、正メニスカスレンズL10と負メニスカスレンズL11とが接合されている。
【0244】
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL12と、両凸正レンズL13と、両凹負レンズL14と、両凹負レンズL15と、両凸正レンズL16と、両凹負レンズL17と、両凸正レンズL18と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL19と、で構成されている。
【0245】
ここで、両凸正レンズL13と両凹負レンズL14とが接合されている。両凸正レンズL16と両凹負レンズL17とが接合されている。両凸正レンズL18と負メニスカスレンズL19とが接合されている。
【0246】
物体側副レンズ群は、両凸正レンズL12で構成されている。ブレ補正レンズ群は、両凸正レンズL13と、両凹負レンズL14と、両凹負レンズL15と、で構成されている。像側副レンズ群は、両凸正レンズL16と、両凹負レンズL17と、両凸正レンズL18と、負メニスカスレンズL19と、で構成されている。
【0247】
無限遠物体から近距離物体への合焦時、第2レンズ群G2は像側に移動する。ブレ補正時、ブレ補正レンズ群が光軸と垂直な方向に移動する。
【0248】
非球面は、負メニスカスレンズL3の像側面に設けられている。
【0249】
実施例3の結像レンズ系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、で構成されている。開口絞りSは、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に配置されている。
【0250】
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5と、両凸正レンズL6と、両凹負レンズL7と、両凸正レンズL8と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL9と、で構成されている。
【0251】
ここで、正メニスカスレンズL2の像側面に、メニスカス形状の樹脂層、すなわち負メニスカスレンズL3が形成されている。負メニスカスレンズL4と正メニスカスレンズL5とが接合されている。両凸正レンズL6と両凹負レンズL7とが接合されている。両凸正レンズL8と負メニスカスレンズL9とが接合されている。
【0252】
前側レンズ群は、正メニスカスレンズL1と、正メニスカスレンズL2と、負メニスカスレンズL3と、で構成されている。後側レンズ群は、第1後側レンズ群と、第2後側レンズ群と、で構成されている。第1後側レンズ群は、負メニスカスレンズL4と、正メニスカスレンズL5と、両凸正レンズL6と、両凹負レンズL7と、で構成されている。第2後側レンズ群は、両凸正レンズL8と、負メニスカスレンズL9と、で構成されている。
【0253】
第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL10と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、で構成されている。ここで、正メニスカスレンズL10と負メニスカスレンズL11とが接合されている。
【0254】
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL12と、両凸正レンズL13と、両凹負レンズL14と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL15と、両凸正レンズL16と、両凹負レンズL17と、両凸正レンズL18と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL19と、で構成されている。
【0255】
ここで、両凸正レンズL13と両凹負レンズL14とが接合されている。両凸正レンズL16と両凹負レンズL17とが接合されている。両凸正レンズL18と負メニスカスレンズL19とが接合されている。
【0256】
物体側副レンズ群は、両凸正レンズL12で構成されている。ブレ補正レンズ群は、両凸正レンズL13と、両凹負レンズL14と、負メニスカスレンズL15と、で構成されている。像側副レンズ群は、両凸正レンズL16と、両凹負レンズL17と、両凸正レンズL18と、負メニスカスレンズL19と、で構成されている。
【0257】
無限遠物体から近距離物体への合焦時、第2レンズ群G2は像側に移動する。ブレ補正時、ブレ補正レンズ群が光軸と垂直な方向に移動する。
【0258】
非球面は、負メニスカスレンズL3の像側面に設けられている。
【0259】
以下に、上記各実施例の数値データを示す。面データにおいて、rは各レンズ面の曲率半径、dは各レンズ面間の間隔、ndは各レンズのd線の屈折率、νdは各レンズのアッベ数、*印は非球面である。
【0260】
また、各種データにおいて、OBは物体までの距離、fは全系の焦点距離、FNO.はFナンバー、ωは半画角、LTLは光学系の全長、BFはバックフォーカス、である。バックフォーカスは、最も像側のレンズ面から近軸像面までの距離を空気換算して表したものである。全長は、最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの距離にバックフォーカスを加えたものである。無限遠は、無限遠物体合焦時、至近は、至近物体合焦時を意味している。OBの単位はm(メートル)である。
【0261】
また、非球面形状は、光軸方向をz、光軸に直交する方向をyにとり、円錐係数をk、非球面係数をA4、A6、A8、A10、A12…としたとき、次の式で表される。
z=(y2/r)/[1+{1−(1+k)(y/r)21/2
+A4y4+A6y6+A8y8+A10y10+A12y12+…
また、非球面係数において、「e−n」(nは整数)は、「10−n」を示している。
なお、これら諸元値の記号は後述の実施例の数値データにおいても共通である。
【0262】
数値実施例1
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 258.546 10.00 1.48749 70.23
2 -1406.852 2.00
3 80.992 17.00 1.49700 81.54
4 837.994 0.70 1.60000 41.00
5* 225.921 53.21
6 124.468 3.20 1.83481 42.73
7 44.039 11.00 1.43875 94.66
8 147.154 0.40
9 53.474 9.80 1.43875 94.66
10 -114.559 2.90 1.77250 49.60
11 115.702 25.05
12 107.147 7.80 1.71736 29.52
13 -77.114 2.00 1.91082 35.25
14 -665.155 3.33
15(絞り) ∞ 可変
16 278.186 2.10 1.80810 22.76
17 -100.028 0.80 1.71300 53.87
18 32.155 可変
19 39.029 5.40 1.43875 94.66
20 -97.053 3.91
21 43.671 2.45 1.92286 20.88
22 158.301 0.90 1.61800 63.40
23 17.805 3.92
24 -43.778 0.90 1.69680 55.53
25 84.322 3.31
26 37.705 8.04 1.74951 35.33
27 -35.693 1.80 1.92286 20.88
28 63.424 0.30
29 41.873 8.63 1.74077 27.79
30 -23.209 2.30 1.92286 20.88
31 -60.070 32.98
像面 ∞

非球面データ
第5面
k=0.000
A4=-7.35194e-09,A6=-6.59690e-13,A8=-2.29181e-17

各種データ
2ω 3.19
LTL (in air) 270.58
BF (in air) 32.98

無限遠 至近
OB ∞ 2.5
f 391.98
FNO. 4.08 3.08
d15 21.25 40.93
d18 23.21 3.53

各群焦点距離
f1=189.60 f2=-54.93 f3=146.93
【0263】
数値実施例2
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 177.711 10.00 1.48749 70.23
2 793.260 2.00
3 78.980 16.43 1.49700 81.54
4 299.016 0.60 1.59400 37.00
5* 179.309 50.95
6 97.480 3.20 1.88300 40.76
7 46.776 11.00 1.43875 94.66
8 180.780 0.49
9 58.028 9.80 1.43875 94.66
10 -139.658 2.90 1.77250 49.60
11 94.709 24.89
12 141.605 7.80 1.71736 29.52
13 -56.955 2.00 1.91082 35.25
14 -319.657 6.32
15(絞り) ∞ 可変
16 82.322 2.10 1.80810 22.76
17 1055.833 0.80 1.71300 53.87
18 27.027 可変
19 32.290 5.40 1.43875 94.66
20 -136.369 3.91
21 73.473 2.45 1.92286 20.88
22 -303.723 0.90 1.61800 63.40
23 17.128 3.92
24 -30.056 0.90 1.69680 55.53
25 3912.663 3.31
26 38.071 5.66 1.74951 35.33
27 -35.888 1.80 1.92286 20.88
28 99.292 0.30
29 57.696 8.63 1.69895 30.13
30 -21.800 2.30 1.92286 20.88
31 -41.571 32.97
像面 ∞

非球面データ
第5面
k=0.000
A4=2.72668e-09,A6=-4.53214e-13,A8=-1.03931e-16

各種データ
2ω 3.22
BF (in air) 32.97
LTL (in air) 270.57

無限遠 至近
OB ∞ 2.5
f 391.96
FNO. 4.08 3.08
d15 21.38 43.94
d18 25.46 2.89

各群焦点距離
f1=196.37 f2=-61.60 f3=139.64
【0264】
数値実施例3
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 193.853 10.00 1.48749 70.23
2 855.644 2.00
3 76.895 15.62 1.49700 81.54
4 273.293 0.90 1.74000 33.00
5* 186.117 50.66
6 83.236 3.20 1.88300 40.76
7 47.296 11.00 1.43875 94.66
8 142.499 0.40
9 63.197 9.80 1.43875 94.66
10 -110.911 2.90 1.77250 49.60
11 93.792 25.14
12 163.855 7.80 1.69895 30.13
13 -53.592 2.00 1.91082 35.25
14 -201.682 6.97
15(絞り) ∞ 可変
16 76.604 2.10 1.80810 22.76
17 519.766 0.80 1.71300 53.87
18 26.879 可変
19 30.230 5.40 1.43875 94.66
20 -148.774 3.91
21 100.226 2.45 1.92286 20.88
22 -149.436 0.90 1.61800 63.40
23 17.521 3.92
24 -28.928 0.90 1.69680 55.53
25 -228.512 3.31
26 37.823 5.66 1.74951 35.33
27 -44.858 1.80 1.92286 20.88
28 52.823 0.30
29 44.689 8.63 1.72825 28.46
30 -20.270 2.30 1.92286 20.88
31 -41.181 32.99
像面 ∞

非球面データ
第5面
k=0.000
A4=4.73076e-10,A6=-7.06833e-13,A8=-1.53205e-16

各種データ
2ω 3.21
BF (in air) 32.99
LTL (in air) 270.59

無限遠 至近
OB ∞ 2.5
f 391.99
FNO. 4.08 3.08
d15 21.19 43.99
d18 25.64 2.85

各群焦点距離
f1=196.47 f2=-63.68 f3=152.04
【0265】
次に、各実施例における条件式の値を以下に掲げる。
実施例1 実施例2 実施例3
(1)ΔGFGR/f 0.136 0.130 0.129
(2)ΔGFFGR1/f 0.212 0.204 0.202
(1A)ΔGFGRmax 0.136 0.130 0.129
(3)νdGFave 75.885 75.885 75.885
(4)νdGFmax 81.540 81.540 81.540
(5)DGR1GR2/f 0.064 0.064 0.064
(6)fGF/f 0.424 0.451 0.460
(7)fL1/fGF 2.701 2.641 2.838
(8)fGF/fGR1 -1.058 -0.931 -0.967
(9)|fG2/f| 0.140 0.157 0.162
(10)|MGG2B2×(MGG22-1)| 3.838 3.428 3.395
(13)|MGISB×(MGIS-1)| 1.622 1.799 1.799
(14)DGFairmax/DGF 0.067 0.069 0.070
(15)ΔGFGR/fGF 0.320 0.288 0.281
(16)νdLp1 70.230 70.230 70.230
(17)|fG1/fG2| 3.452 3.188 3.085
(18)ΣdGF/fGF 0.179 0.164 0.158
(19)νdGFnmin 41.000 37.000 33.000
(21)|fGFn/fGF| 3.103 4.270 4.392
(22)|ΔZah1| 1.165 0.197 0.224
(23)|ΔZah1|/|ΔZah2| 9.051 4.746 142.000
【0266】
図7は、電子撮像装置としての一眼ミラーレスカメラの断面図である。図7において、一眼ミラーレスカメラ1の鏡筒内には撮影光学系2が配置される。マウント部3は、撮影光学系2を一眼ミラーレスカメラ1のボディに着脱可能とする。マウント部3としては、スクリュータイプのマウントやバヨネットタイプのマウント等が用いられる。この例では、バヨネットタイプのマウントを用いている。また、一眼ミラーレスカメラ1のボディには、撮像素子面4、バックモニタ5が配置されている。なお、撮像素子としては、小型のCCD又はCMOS等が用いられている。
【0267】
そして、一眼ミラーレスカメラ1の撮影光学系2として、例えば上記実施例1〜3に示した結像レンズ系が用いられる。
【0268】
図8図9は、撮像装置の構成の概念図を示す。図8は撮像装置としてのデジタルカメラ40の前方斜視図、図9は同後方斜視図である。このデジタルカメラ40の撮影光学系41に、本実施例の結像レンズ系が用いられている。
【0269】
この実施形態のデジタルカメラ40は、撮影用光路42上に位置する撮影光学系41、シャッターボタン45、液晶表示モニター47等を含み、デジタルカメラ40の上部に配置されたシャッターボタン45を押圧すると、それに連動して撮影光学系41、例えば実施例1の結像レンズ系を通して撮影が行われる。撮影光学系41によって形成された物体像が、結像面近傍に設けられた撮像素子(光電変換面)上に形成される。この撮像素子で受光された物体像は、処理手段によって電子画像としてカメラ背面に設けられた液晶表示モニター47に表示される。また、撮影された電子画像は記憶手段に記録することができる。
【0270】
図10は、デジタルカメラ40の主要部の内部回路を示すブロック図である。なお、以下の説明では、前述した処理手段は、例えばCDS/ADC部24、一時記憶メモリ17、画像処理部18等で構成され、記憶手段は、記憶媒体部19等で構成される。
【0271】
図10に示すように、デジタルカメラ40は、操作部12と、この操作部12に接続された制御部13と、この制御部13の制御信号出力ポートにバス14及び15を介して接続された撮像駆動回路16並びに一時記憶メモリ17、画像処理部18、記憶媒体部19、表示部20、及び設定情報記憶メモリ部21を備えている。
【0272】
上記の一時記憶メモリ17、画像処理部18、記憶媒体部19、表示部20、及び設定情報記憶メモリ部21は、バス22を介して相互にデータの入力、出力が可能とされている。また、撮像駆動回路16には、CCD49とCDS/ADC部24が接続されている。
【0273】
操作部12は、各種の入力ボタンやスイッチを備え、これらを介して外部(カメラ使用者)から入力されるイベント情報を制御部13に通知する。制御部13は、例えばCPUなどからなる中央演算処理装置であって、不図示のプログラムメモリを内蔵し、プログラ
ムメモリに格納されているプログラムにしたがって、デジタルカメラ40全体を制御する。
【0274】
CCD49は、撮像駆動回路16により駆動制御され、撮影光学系41を介して形成された物体像の画素ごとの光量を電気信号に変換し、CDS/ADC部24に出力する撮像素子である。
【0275】
CDS/ADC部24は、CCD49から入力する電気信号を増幅し、かつ、アナログ/デジタル変換を行って、この増幅とデジタル変換を行っただけの映像生データ(ベイヤーデータ、以下RAWデータという。)を一時記憶メモリ17に出力する回路である。
【0276】
一時記憶メモリ17は、例えばSDRAM等からなるバッファであり、CDS/ADC部24から出力されるRAWデータを一時的に記憶するメモリ装置である。画像処理部18は、一時記憶メモリ17に記憶されたRAWデータ又は記憶媒体部19に記憶されているRAWデータを読み出して、制御部13にて指定された画質パラメータに基づいて歪曲収差補正を含む各種画像処理を電気的に行う回路である。
【0277】
記憶媒体部19は、例えばフラッシュメモリ等からなるカード型又はスティック型の記録媒体を着脱自在に装着して、これらのフラッシュメモリに、一時記憶メモリ17から転送されるRAWデータや画像処理部18で画像処理された画像データを記録して保持する。
【0278】
表示部20は、液晶表示モニター47などにて構成され、撮影したRAWデータ、画像データや操作メニューなどを表示する。設定情報記憶メモリ部21には、予め各種の画質パラメータが格納されているROM部と、操作部12の入力操作によってROM部から読み出された画質パラメータを記憶するRAM部が備えられている。
【0279】
なお、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変形例をとることができる。また、上記各実施例により示された形状枚数には必ずしも限定されない。また、上記各実施例において、カバーガラスは必ずしも配置しなくても良い。また、各レンズ群内又は各レンズ群外に、上記各実施例に図示されていないレンズであって実質的に屈折力を有さないレンズを配置してもよい。
【0280】
また、レンズは、単一の材料で構成されていても、複数の材料で構成されていても良い。複数の硝材で構成されたレンズとしては、例えば、接合レンズの他に、上述のハイブリッドレンズや回折光学素子がある。回折光学素子の形態としては、例えば、2つの形態がある。第1の形態では、単一の材料で構成されたレンズの表面に、回折作用面が形成されている。第2の形態では、単一の材料で構成されたレンズの表面に別の材料が設けられ、別の材料の表面に回折作用面が形成されている。
【産業上の利用可能性】
【0281】
以上のように、本発明は、機動性に優れると共に、収差が良好に補正された結像レンズ系、及び機動性に優れると共に、高画質の画像が得られる撮像装置に適している。
【符号の説明】
【0282】
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
S 開口絞り
I 像面
1 一眼ミラーレスカメラ
2 撮影光学系
3 鏡筒のマウント部
4 撮像素子面
5 バックモニタ
12 操作部
13 制御部
14、15 バス
16 撮像駆動回路
17 一時記憶メモリ
18 画像処理部
19 記憶媒体部
20 表示部
21 設定情報記憶メモリ部
22 バス
24 CDS/ADC部
40 デジタルカメラ
41 撮影光学系
42 撮影用光路
45 シャッターボタン
47 液晶表示モニター
49 CCD
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10