【課題】仕入先への支払計上時に、立替元が立て替えて支払った金額(立替額)を記憶し、当該記憶した立替額に基づいて、立替元が立替先に支払う実際の金額を算出できる支払金額算出装置、支払金額算出方法および支払金額算出プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】本実施形態では、(1)外注元が仕入先に対して支払う金額を含む明細を記憶する明細データにおける明細のうち選択された明細と、入力された外注先と、に基づいて、当該選択された明細に含まれる金額を、当該入力された外注先に対する立替金として取得し、(2)外注先およびこれに対応する外注費を紐づけて記憶する外注費データから、前記入力された外注先に対応する外注費を取得し、当該取得した外注費から、前記(1)で取得した立替金を引くことにより、前記入力された外注先に対する支払金額を算出する。
外注先が仕入先に支払うべき金額の全部または一部を、外注元が立て替えて、立替金として前記仕入先に支払う場合において、前記外注元が前記外注先に対して支払う支払金額を算出する、制御部および記憶部を備える支払金額算出装置であって、
前記記憶部には、
前記外注元が前記仕入先に対して支払う金額を含む明細を記憶する明細データと、
外注先およびこれに対応する外注費を紐づけて記憶する外注費データと、
が格納されており、
前記制御部は、
前記明細データにおける明細のうち選択された明細と、入力された外注先と、に基づいて、当該選択された明細に含まれる金額を、当該入力された外注先に対する立替金として取得する立替金取得手段と、
前記外注費データから、前記入力された外注先に対応する外注費を取得し、当該取得した外注費から、前記立替金取得手段で取得した立替金を引くことにより、前記入力された外注先に対する支払金額を算出する支払金額算出手段と、
を備えること、
を特徴とする支払金額算出装置。
制御部および記憶部を備える情報処理装置で実行される、外注先が仕入先に支払うべき金額の全部または一部を、外注元が立て替えて、立替金として前記仕入先に支払う場合において、前記外注元が前記外注先に対して支払う支払金額を算出する支払金額算出方法であって、
前記記憶部には、
前記外注元が前記仕入先に対して支払う金額を含む明細を記憶する明細データと、
外注先およびこれに対応する外注費を紐づけて記憶する外注費データと、
が格納されており、
前記制御部で実行される、
前記明細データにおける明細のうち選択された明細と、入力された外注先と、に基づいて、当該選択された明細に含まれる金額を、当該入力された外注先に対する立替金として取得する立替金取得ステップと、
前記外注費データから、前記入力された外注先に対応する外注費を取得し、当該取得した外注費から、前記立替金取得ステップで取得した立替金を引くことにより、前記入力された外注先に対する支払金額を算出する支払金額算出ステップと、
を含むこと、
を特徴とする支払金額算出方法。
制御部および記憶部を備える情報処理装置で実行される、外注先が仕入先に支払うべき金額の全部または一部を、外注元が立て替えて、立替金として前記仕入先に支払う場合において、前記外注元が前記外注先に対して支払う支払金額を算出する支払金額算出プログラムであって、
前記記憶部には、
前記外注元が前記仕入先に対して支払う金額を含む明細を記憶する明細データと、
外注先およびこれに対応する外注費を紐づけて記憶する外注費データと、
が格納されており、
前記制御部に実行させるための、
前記明細データにおける明細のうち選択された明細と、入力された外注先と、に基づいて、当該選択された明細に含まれる金額を、当該入力された外注先に対する立替金として取得する立替金取得ステップと、
前記外注費データから、前記入力された外注先に対応する外注費を取得し、当該取得した外注費から、前記立替金取得ステップで取得した立替金を引くことにより、前記入力された外注先に対する支払金額を算出する支払金額算出ステップと、
を含むこと、
を特徴とする支払金額算出プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明に係る支払金額算出装置、支払金額算出方法および支払金額算出プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0013】
[1.概要]
建設工事業等の分野において、外注先(立替先)が仕入先に支払うべき金額を、外注元(立替元)が立て替えて支払うことが多々ある。この場合に、従来の販売管理システムでは、前記外注先へのマイナス仕入伝票を、前記仕入先への仕入伝票とは別々で計上する必要があり、両者の間には紐づけもなかった(当然、立替金という経過勘定の考え方もなかった)。
【0014】
言い換えると、これまでは、仕入計上は、あくまでも仕入先に対しての支払にのみ直結しており、そこに第三者(外注先)を登録することができず、立替分は別伝票として、前記外注先へのマイナス仕入伝票を計上しなければならなかった。
【0015】
そこで、本実施形態においては、例えば、3者間(外注元、外注先、仕入先)で立替が発生した場合に、仕入先への仕入計上時に立替先(外注先)を登録することで、仕入明細単位で立替先(外注先)に対する支払時控除用のマイナス仕入データを自動作成できる支払金額算出装置、支払金額算出方法および支払金額算出プログラムを提供している。
【0016】
すなわち、本実施形態によれば、例えば、外注先への支払時に、立替先(外注先)に立て替えて支払った分を、外注先への支払分から、立替金として相殺(マイナス)することにより、外注先への支払予定を作成することができる。より具体的には、仕入計上時に立替先(外注先)の登録および仕入先明細単位でのチェックをONにすることにより、仕入と同時に、立替仕入のデータも作成し、外注先への支払時には、立替金を控除できるようになった。
【0017】
これらにより、本実施形態においては、例えば、仕入計上時に、立替分のマイナス仕入伝票データが自動作成されるため、前記マイナス仕入伝票データを別途入力する必要がなくなった。また、前記外注元(立替元)の仕入データと立替分の仕入データとの間に内部的なつながりができるため、後々データを参照した際に、「ある仕入データ(仕入明細)が、どこの業者の支払を立て替えしたものか」を把握できるようになった。以下、具体的な構成および動作について説明する。
【0018】
[2.構成]
本実施形態に係る支払金額算出装置100の構成について、
図1を用いて説明する。
図1は、支払金額算出装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0019】
支払金額算出装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、支払金額算出装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0020】
支払金額算出装置100は、
図1に示すように、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。支払金額算出装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0021】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、支払金額算出装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、支払金額算出装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する記憶部106に格納されるデータは、サーバ200に格納されてもよい。
【0022】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114を、表示部としてのモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0023】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0024】
記憶部106は、明細データ106aと、外注費データ106bと、を備えている。
【0025】
以下においては、外注先(工事の下請会社等)が仕入先(部品メーカ等)に支払うべき金額の全部または一部を、外注元(工事の元請会社等)が立て替えて、立替金として前記仕入先に支払う場面を想定して説明をする。
【0026】
明細データ106aは、前記外注元が前記仕入先に対して支払う金額を含む明細を記憶する。明細データ106aは、少なくとも、前記立替金に関する明細を含むが、この明細に加えて、その他の費用・材料等に関する明細を含んでいてもよい。例えば、
図2においては、下請会社(外注先)が支払うべき材料費210円を、元請会社(外注元)が立て替えて、メーカ(部材の仕入先)支払っているため、明細データ106aは、210円の材料に関する立替明細を含むこととなる。一方で、元請会社は、立て替えとは関係のない別材料を105円で前記メーカから購入しているため、明細データ106aは、105円の材料に関する仕入明細も含むこととなる。すなわち、明細データ106aは、210円の材料に関する立替明細および105円の材料に関する通常仕入明細という2つの明細を含み、これらの金額を合算した315円が、前記元請会社が前記メーカに対して支払う金額となる。
【0027】
外注費データ106bは、外注先およびこれに対応する外注費を紐づけて記憶する。例えば、
図2においては、下請会社(外注先)に対する外注費は、430円である。前記外注費は、下請会社毎、工事期間、工事の種類毎等に異なる値を設定してもよく、例えば、外注先Aに依頼する工事Xの外注費は500円、外注先Aに依頼する工事Yの外注費は400円、外注先Bに依頼する工事Zの外注費は300円等と設定することができる。なお、以下、[3.処理の具体例]で詳細に説明するが、この外注費から、前述の立替金を引いた金額が、前記外注元が前記外注先に対して実際に支払う金額となる。
【0028】
制御部102は、支払金額算出装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0029】
制御部102は、機能概念的に、(1)前記明細データにおける明細のうち選択された明細と、入力された外注先と、に基づいて、当該選択された明細に含まれる金額を、当該入力された外注先に対する立替金として取得する立替金取得手段としての立替金取得部102aと、(2)前記外注費データから、前記入力された外注先に対応する外注費を取得し、当該取得した外注費から、前記立替金取得手段で取得した立替金を引くことにより、前記入力された外注先に対する支払金額を算出する支払金額算出手段としての支払金額算出部102bと、(3)前記外注元が前記仕入先に対して支払う金額を含む明細から、前記仕入先に対する仕入伝票を作成する処理、前記入力された外注先に対する立替金から、前記外注先に対する立替金伝票を作成する処理、および、前記入力された外注先に対応する外注費から、前記外注先に対する仕入伝票を作成する処理を実行する伝票作成実行手段としての伝票作成実行部102cと、を備えている。これらのうち、伝票作成実行部102cは、任意の構成要素であるが、制御部102に含まれることが好ましい。なお、各部が実行する処理の詳細については、以下の[3.処理の具体例]にて詳細に説明する。
【0030】
[3.処理の具体例]
以下、本実施形態に係る処理の具体例について、
図2〜
図6を用いて詳細に説明する。
図2は、外注元、外注先および仕入先の3者における金額の流れの一例を示す図である。
図3は、作成される伝票および本実施形態に係る支払金額算出処理の一例を示す図である。
図4は、外注元、外注先および仕入先の3者における金額の流れの別の一例を示す図である。
図5は、仕入入力画面の一例を示す図である。
図6は、各明細の詳細入力画面および明細登録内容確認画面の一例を示す図である。
【0031】
本実施形態に係る処理の概要を、
図2を用いて説明する。
図2においては、元請会社(外注元)が、下請会社(外注先)に工事を外注し、下請会社は、メーカ(仕入先)より、210円の材料を購入している。この材料費210円は、本来、下請会社がメーカに直接支払うべきであるが、元請会社が立て替えて、立替金210円としてメーカに支払う。また、元請会社は、この立て替えとは関係なく105円の材料を購入し、計315円をメーカに支払うこととなる。一方で、元請会社が下請会社に依頼した工事の外注費総額は、430円であるが、前述のとおり、元請会社は材料費210円を下請会社に代わって立て替えているため、430円―210円=220円という相殺後の金額が、元請会社が下請会社に対して実際に支払う金額となる。以下、本実施形態に係る処理の詳細を、
図2の例に沿って、
図3のステップS1〜S5の順に説明する。なお、
図2の場面における内部処理を示した図が、
図3であるため、
図2と
図3中の金額の値は、お互いに対応している。
【0032】
(1)ステップS1:仕入先に対する仕入伝票の作成と外注先に対する立替金伝票の作成
伝票作成実行部102cは、前記外注元(元請会社)が前記仕入先(メーカ)に対して支払う金額を含む明細(210円の材料の明細と、105円の材料の明細)から、前記仕入先(メーカ)に対する仕入伝票を、
図3の仕入伝票No001に示すように作成する。なお、
図3の伝票No001において、「支払先001」は、前記メーカを示すコードである。
【0033】
また、伝票作成実行部102cは、以下のようにして、外注先に対する立替金伝票も作成する。すなわち、
図5に示すように、2つの明細の右には、「立替」のチェックボックス(四角で囲んである)があり、このチェックボックスに印をつけて選択された明細は、立替明細であると認識される。一方、
図5における、立替仕入先(四角で囲んである)の項目に、外注先会社名(または外注先コード)が入力できる。
図5においては、外注先コードとして、支払先031を入力することとする。そして、この状態で、210円の明細の右のチェックボックスに印をつけると(
図5の例では、金額は異なる)、伝票作成実行部102cは、前記入力された外注先(支払先031)に対する立替金(210円)から、前記外注先(支払先031)に対する立替金伝票を、
図3の仕入伝票No045に示すように作成する。なお、各明細の詳細は、
図6の上図に示す詳細入力画面を通して入力することができ、また、
図5の下のF11キー(内容確認)を選択することにより、
図6の下図に示すように明細一覧を表示することができる。
【0034】
このように、前記仕入先(支払先001)に対する仕入伝票と、前記外注先(支払先031)に対する立替金伝票とは同時作成されるため、ステップS1では、支払先001に対する仕入計上がなされ、同時に、支払先031に対するマイナス仕入データも自動作成されているといえる。
【0035】
このように、本実施形態に係る支払金額算出装置100においては、前記仕入先に対する仕入伝票に含まれる明細の中で、立替明細を選択し、当該選択した立替明細から、前記外注先に対する立替金伝票を作成することができる。このため、前記仕入伝票と前記立替金伝票とは、内部的に紐づいた情報となる。したがって、前記仕入伝票中におけるある明細が、通常の仕入れに関するものであるか、立替に関するものであるかを事後的に知りたい時に、すぐに把握することができ、また、立替に関するものである場合には、どの外注先に対する立替であるかという情報も併せて把握することができる。
【0036】
(2)ステップS2:外注先に対する仕入伝票の作成
伝票作成実行部102cは、以下のようにして、外注先に対する仕入伝票を作成する。すなわち、ステップS1で入力された外注先(支払先031)に対応する外注費が、430円であるとする。この場合、伝票作成実行部102cは、入力された外注先(支払先031)に対応する外注費(430円)から、前記外注先(支払先031)に対する仕入伝票を、
図3の仕入伝票No070に示すように作成する。
【0037】
このように、支払先031に対する外注費の仕入計上がなされる。
【0038】
(3)ステップS3:仕入先に対する支払予定データの作成
図3の中列上「支払先001に対する仕入伝票」に示すように、前記仕入先(メーカ)に対する支払予定データとして、立替分の210円の材料費+通常仕入の105円の材料費=計315円の材料費の支払予定データが作成される。
【0039】
このように、支払先001に対する支払予定データが作成される(¥315)。
【0040】
(4)ステップS4:外注先に対する支払予定データの作成
外注先(下請会社)に対する支払予定データは、以下の立替金取得処理および支払金額算出処理を行うことにより作成される。
【0041】
(4−1)立替金取得処理
立替金取得部102aは、明細データ106aにおける明細のうち選択された明細と、入力された外注先と、に基づいて、当該選択された明細に含まれる金額を、当該入力された外注先に対する立替金として取得する。
【0042】
具体的には、立替金取得部102aは、明細データ106aにおける明細のうち選択された明細(210円の部材の明細)と、入力された外注先(支払先031)と、に基づいて、当該選択された明細(210円の部材の明細)に含まれる金額(210円)を、当該入力された外注先(支払先031)に対する立替金として取得する。
【0043】
(4−2)支払金額算出処理
続いて、支払金額算出部102bは、外注費データ106bから、前記入力された外注先(支払先031)に対応する外注費(430円)を取得し、当該取得した外注費(430円)から、立替金取得部102aで取得した立替金(210円)を引くことにより、前記入力された外注先(支払先031)に対する支払金額を、430円−210円=220円と算出する。
【0044】
そして、
図3の中列真ん中「支払先031に対する立替金伝票」に示すように、前記外注先(下請会社)に対する支払予定データとして、220円の支払予定データが作成される。
【0045】
このように、支払先031に対する支払予定データが作成される(¥430−¥210=¥220)。
【0046】
(5)ステップS5:仕入先および外注先に対する支払処理の実施
図3左下「4.支払先への支払」に示すように、前記仕入先(支払先001)に対しては、315円の支払処理が行われ、前記外注先(支払先031)に対しては、220円の支払処理が行われる。
【0047】
このように、各支払先に対して、支払処理が実施される。
【0048】
以上、ステップS1〜S5について説明したが、ステップS4以外は、任意のステップである。しかしながら、ステップS1〜S5はすべて、本実施形態に係る支払金額算出装置100が行う処理に含まれていることが好ましい。
【0049】
なお、本項目における処理の具体例として、
図2のように、外注元=元請会社、外注先=下請会社、仕入先=メーカである場合について説明した。しかしながら、本実施形態に係る支払金額算出装置100を利用できる場面は、
図2の例1には限定されず、例えば、
図4の例2に示すように、外注元=元請会社、外注先=外注会社、仕入先=トラック会社のような場面であってもよい。
図4の例2の場合、元請会社が立て替える金額は、外注会社が独自に手配したトラックの手配料金(¥30×5日=¥150)である。
【0050】
このように、本実施形態に係る支払金額算出装置100によれば、以下の効果を奏する。すなわち、外注先が仕入先に支払うべき金額を、外注元が立て替えて、前記仕入先に支払う場合には、前記外注元が前記外注先に実際に支払う金額は、前記外注先に支払う見かけ上の金額(例えば外注費)−立て替えた額(立替額)となる。このため、従来は、前記実際に支払う金額を算出したい時に、その都度、前記立替額を入力していた。これに対して、本実施形態に係る支払金額算出装置100は、仕入先への支払計上時に、立替元が立て替えて支払った金額(立替額)を記憶し、当該記憶した立替額に基づいて、立替元が立替先に支払う実際の金額を算出できるため、前記立替額を再度入力する必要がなくなった。
【0051】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0052】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0053】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0054】
また、支払金額算出装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0055】
例えば、支払金額算出装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて支払金額算出装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0056】
また、このコンピュータプログラムは、支払金額算出装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0057】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム商品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu−ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。したがって、本明細書で説明したような処理又は処理方法を実行するためのプログラムを格納した記録媒体もまた本発明を構成することとなる。
【0058】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0059】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0060】
また、支払金額算出装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、支払金額算出装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0061】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。