【課題】作業の進捗率を参照して仕掛品の在庫金額を容易に算出できる仕掛品在庫金額算出装置、仕掛品在庫金額算出方法および仕掛品在庫金額算出プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】本実施形態では、原価単価マスタに含まれる品目識別情報に対応する標準原価単価と、進捗率マスタに含まれる品目区分識別情報および作業工程分類識別情報の組合せに対応する作業進捗率と、仕掛品在庫データに含まれる品目識別情報に対応する仕掛品在庫数と、を乗じることにより、仕掛品の在庫金額を算出する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明に係る仕掛品在庫金額算出装置、仕掛品在庫金額算出方法および仕掛品在庫金額算出プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0014】
[1.概要]
製造業界において、仕掛品の在庫金額は、従来、品目別・工程別に設定した、標準作業時間マスタや標準作業数マスタを参照して算出していた。しかしながら、標準作業時間や標準作業数は随時変更されるため、これらのマスタのメンテナンスには大変な時間と労力を要しており、特に、作業の工程数が多い場合には、その問題は顕著であった。
【0015】
また、作業現場への材料投入の際に、前記標準作業時間マスタや前記標準作業数マスタにおける数値は、作業の実際の進捗度を反映できていないことがあった。すなわち、作業時間数および作業数と、作業の実際の進捗率と、の間に乖離(ズレ)が生じることがあった。この場合、作業現場への材料投入を適切なタイミングで行えないという問題があった。
【0016】
そこで、本実施形態においては、作業の進捗率をマスタ化することで、例えば、マスタメンテナンスの負荷を低減しつつ、作業の進捗率を参照して仕掛品の在庫金額を容易に算出できる仕掛品在庫金額算出装置、仕掛品在庫金額算出方法および仕掛品在庫金額算出プログラムを提供している。また、本実施形態においては、作業の進捗率をマスタ化することで、例えば、作業現場への材料投入を適切なタイミングで行える仕掛品在庫金額算出装置、仕掛品在庫金額算出方法および仕掛品在庫金額算出プログラムを提供している。以下、具体的な構成および動作について説明する。
【0017】
[2.構成]
本実施形態に係る仕掛品在庫金額算出装置100の構成について、
図1を用いて説明する。
図1は、仕掛品在庫金額算出装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0018】
仕掛品在庫金額算出装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、仕掛品在庫金額算出装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0019】
仕掛品在庫金額算出装置100は、
図1に示すように、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。仕掛品在庫金額算出装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0020】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、仕掛品在庫金額算出装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、仕掛品在庫金額算出装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する記憶部106に格納されるデータは、サーバ200に格納されてもよい。
【0021】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0022】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0023】
記憶部106は、原価単価マスタ106aと、進捗率マスタとしての仕掛進捗率マスタ106bと、仕掛品在庫データとしての在庫データ106cと、品目マスタ106dと、表面処理マスタ106eと、工順マスタ106fと、作業区マスタ106gと、を備えている。
【0024】
以下、各マスタおよび各データが含む具体的項目について、主に、
図2〜
図6を用いて詳細に説明する。
図2は、記憶部106に格納されているマスタおよびデータの情報の関連を示す図である。
図3は、表面処理分類CD、表面処理CD、層数、作業工程分類CDおよび作業区の具体例を示す図である。
図4は、通常品に関しての、仕掛進捗率マスタ106bの一例を示す図である。
図5は、ASSY親に関しての、仕掛進捗率マスタ106bの一例を示す図である。
図6は、ASSY子に関しての、仕掛進捗率マスタ106bの一例を示す図である。なお、各項目の後ろに示すかっこ内の表記は、各項目の具体例のことであり、図面においては、前記各項目の具体例を示している。例えば、品目識別情報(品目CD)と記載した場合には、品目識別情報の具体例として、品目CD(品目コード)があげられることを意味する。
【0025】
原価単価マスタ106aは、
図2に示すように、品目識別情報(品目CD)と、これに対応する標準原価単価と、を含む。原価単価マスタ106aは、更に、
図2に示すように、月度等の情報を含んでもよい。
【0026】
品目識別情報は、各品目を識別するための情報である。品目識別情報の表記としては、文字や数字やアルファベットの羅列のような識別CD(識別コード)であってもよいし、具体的な名称(例えば、具体的な品名等)であってもよい。これは、以下において説明する、品目識別情報以外の識別情報においても同様である。標準原価単価は、製品1個あたりの標準的な原価(製造コスト)のことであり、各品目毎に異なる値が設定される。
【0027】
仕掛進捗率マスタ106bは、
図2に示すように、品目区分識別情報(品目区分)と、作業工程分類識別情報(作業工程分類CD)と、前記品目区分識別情報および前記作業工程分類識別情報の組合せに対応する作業進捗率(進捗率)と、を含む。仕掛進捗率マスタ106bは、更に、
図2に示すように、層数、表面処理分類識別情報(表面処理分類CD)等の情報を含んでもよい。仕掛進捗率マスタ106bの入力画面の一例を、
図10に示す。
【0028】
品目区分識別情報は、前記各品目が属する区分のことであり、例えば、品目aおよびbは、品目区分「通常品」に属するという様になる。本例では、前記品目区分識別情報として、
図4に示す「通常品」、
図5に示す「ASSY親」および
図6に示す「ASSY子」を用いている。作業工程分類識別情報は、各作業工程を大まかに分類して識別するための情報である。具体的には、
図3の下段表における左列に示す、工程分類01〜工程分類16までが、作業工程分類識別情報である。作業進捗率は、ある製品の製造における作業開始時点を0、完成時点を1とした場合に、作業の進捗度を0〜1で表した数値であり、例えば、作業進捗率が「0.5」である場合には、前記ある製品は、完成品に対して、50%まで作業が進んだことを意味する。なお、この作業進捗率の表現は、前述の0.5のような割合での表現に限定されず、例えば、50%のような百分率での表現であってもよい。作業進捗率は、前記品目区分識別情報および前記作業工程分類識別情報の組合せに基づき、オペレータが入力することにより設定する数値である。例えば、品目区分「通常品」で、作業工程03の場合は、作業進捗率=0.2922に、品目「ASSY親」で、作業工程03の場合は、作業進捗率=0.0877にという様に設定することができる。層数は、製品(例えば、プリント基板)が層構造を有する場合の層の数のことであり、本例においては、
図3の中段表に示すように、2層構造の製品を両面板、4層以上の構造の製品を多層板と定義している。表面処理分類識別情報は、製品の表面に施す処理による大まかな分類情報であり、本例においては、
図3の上段表に示すように、「1 レベラー品」「2 フラックス品」「3 金めっき品」「4 鉛フリー品」の4つがある。
【0029】
ここで、
図4〜
図6に示す仕掛進捗率マスタにおいては、作業進捗率は、品目区分識別情報(通常品、ASSY親、ASSY子のいずれか)、層数(多層板か両面板か)、作業工程分類識別情報(縦軸の工程01等)および表面処理分類識別情報(横軸のレベラー品等)という4つの要素の組合せによって、一つの数値が定まっている。しかしながら、前段落で説明したとおり、作業進捗率は、品目区分識別情報および作業工程分類識別情報という2つの要素の組合せのみに基づいて設定可能な数値であり、層数および表面処理分類識別情報は、作業進捗率を、
図4〜
図6のように、更に細かく設定したい場合の任意の構成要素である。
【0030】
作業工程分類識別情報は、以下[3.処理の具体例]で述べる理由により、複数の作業区情報からなることが好ましい。作業区情報は、前記各作業工程中に更に含まれる具体的作業内容のことである。例えば、
図9の作業区マスタの表の中列に示すように、作業工程分類識別情報(作業工程分類CD)03中には、作業区情報として、準備、準備1、内層1、内層2、内層3、内回2、内回3、内層検査および内層検査1が含まれている。なお、これらの作業区情報は、
図9の作業マスタの表の左列に示すように、例えば、数値コードで示してもよい。
【0031】
在庫データ106cは、
図2に示すように、品目識別情報(品目CD)と、これに対応する仕掛品在庫数(在庫数)と、を含む。在庫データ106cは、更に、
図2に示すように、月度、工順等の情報を含んでもよい。
【0032】
仕掛品在庫数は、製造の途中段階の製品である仕掛品の在庫数である。工順は、前記作業区情報の1つ1つに対して振られる番号であり、例えば、作業区「準備」には工順1、作業区「準備1」には工順2という様に番号が振られる。
【0033】
品目マスタ106dは、
図2に示すように、品目識別情報(品目CD)と、これに対応する品目区分識別情報(品目区分)と、を含む。品目マスタ106dは、更に、
図2に示すように、層数、表面処理識別情報(表面処理CD)等の情報を含んでもよい。品目マスタ106dの入力画面の一例を、
図7に示す。
【0034】
表面処理識別情報は、前記表面処理分類識別情報の中に含まれる、更に細かい分類である。例えば、
図3の上段表に示すように、「1 レベラー品」の表面処理分類識別情報は、その表面処理の違いによって、更に、「レベラー」と「水平レベラー」の表面処理識別情報に分かれる。
【0035】
表面処理マスタ106eは、
図2に示すように、例えば、表面処理識別情報(表面処理CD)、表面処理分類識別情報(表面処理分類CD)等の情報を含む。
【0036】
工順マスタ106fは、
図2に示すように、例えば、品目識別情報(品目CD)、工順、作業区情報(作業区)等の情報を含む。工順マスタ106fの入力画面の一例を、
図8に示す。
【0037】
作業区マスタ106gは、
図2に示すように、例えば、作業区情報(作業区)、作業工程分類識別情報(作業工程分類CD)等の情報を含む。作業区マスタ106gの一例を、
図9に示す。
【0038】
ここで、表面処理マスタ106e、工順マスタ106fおよび作業区マスタ106gは、任意の構成要素であるが、以下に説明するように、仕掛進捗率マスタ106bにおける作業進捗率以外の項目を自動作成する際に必要な情報であるため、記憶部106に含まれることが好ましい。すなわち、品目マスタ106dと、表面処理マスタ106eと、から、仕掛進捗率マスタ106bにおける品目区分識別情報、層数および表面処理分類識別情報が作成される。一方、工順マスタ106fと、作業区マスタ106gと、から、仕掛進捗率マスタ106bにおける作業工程分類識別情報が作成される。仕掛進捗率マスタ106bにおける進捗率は、前述のとおり、オペレータが入力することにより設定する。このようにして、仕掛進捗率マスタ106bが、品目マスタ106dと、表面処理マスタ106eと、工順マスタ106fと、作業区マスタ106gと、から作成される。なお、表面処理マスタ106e、工順マスタ106fおよび作業区マスタ106gが記憶部106に含まれない場合には、仕掛進捗率マスタ106bに含まれる作業進捗率以外の項目も、オペレータが入力して設定することとなる。
【0039】
制御部102は、仕掛品在庫金額算出装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、前記原価単価マスタに含まれる品目識別情報に対応する標準原価単価と、前記進捗率マスタに含まれる品目区分識別情報および作業工程分類識別情報の組合せに対応する作業進捗率と、前記仕掛品在庫データに含まれる品目識別情報に対応する仕掛品在庫数と、を乗じることにより、仕掛品の在庫金額を算出する仕掛品在庫金額算出手段としての仕掛品在庫金額算出部102aを備えている。なお、仕掛品在庫金額算出部102aが実行する処理の詳細については、以下の[3.処理の具体例]にて詳細に説明する。
【0040】
[3.処理の具体例]
以下、本実施形態に係る処理の具体例について詳細に説明する。なお、本実施形態においては、以下の前提条件が存在すると仮定し、品目識別情報A123の仕掛品の在庫金額を算出する場合について説明する。
【0041】
(前提条件)
品目識別情報:A123
品目区分識別情報:通常品
標準原価単価:100円
作業工程分類識別情報:工程分類06
層数:多層板
表面処理分類識別情報:レベラー品
仕掛品在庫数:5000
仕掛進捗率の数値:
図4〜
図6の仕掛進捗率の表の数値を用いる
【0042】
仕掛品在庫金額算出部102aは、原価単価マスタ106aに含まれる品目識別情報に対応する標準原価単価と、仕掛進捗率マスタ106bに含まれる品目区分識別情報および作業工程分類識別情報の組合せに対応する作業進捗率と、在庫データ106cに含まれる品目識別情報に対応する仕掛品在庫数と、を乗じることにより、仕掛品の在庫金額を算出する。なお、前記仕掛品の在庫金額とは、仕掛品1個あたりの製造コストに、仕掛品の在庫数量を乗じることにより算出される金額のことである。
【0043】
具体的には、上記の前提条件を参照すると、原価単価マスタ106aに含まれる品目識別情報(A123)に対応する標準原価単価は、100円である。また、仕掛進捗率マスタ106bに含まれる品目区分識別情報(通常品)および作業工程分類識別情報(工程分類06)の組合せに対応する進捗率は、
図4を参照すると8つあるが、この中で、層数が多層板であり、かつ、表面処理分類識別情報がレベラー品であるものは、進捗率が0.607である。さらに、在庫データ106cに含まれる品目識別情報(A123)に対応する仕掛品在庫数は、5000である。
【0044】
以上より、仕掛品在庫金額算出部102aは、品目識別情報A123の仕掛品の在庫金額を、100円×0.607×5000=303,500円と算出できる。
【0045】
このように、本実施形態に係る仕掛品在庫金額算出装置100によれば、作業の進捗率を参照して仕掛品の在庫金額を容易に算出できる。
【0046】
また、本実施形態に係る仕掛品在庫金額算出装置100によれば、例えば、仕掛品在庫金額を算出する際に、従来のように、変更の多い標準作業時間マスタや標準作業数マスタを参照するのではなく、変更が比較的少ない作業の進捗率マスタを参照するため、マスタメンテナンスの負荷が小さい。特に、作業の進捗率がある程度固定化された業界であれば、マスタメンテナンスの負荷はほぼない。
【0047】
そして、従来は、作業現場への材料投入の際に、前記標準作業時間マスタや前記標準作業数マスタにおける数値は、作業の実際の進捗度を反映できていないことがあった。このため、作業時間数および作業数と、作業の実際の進捗率と、の間に乖離(ズレ)が生じることがあった。この場合、作業現場への材料投入を適切なタイミングで行えないことがあった。これに対して、本実施形態に係る仕掛品在庫金額算出装置100によれば、例えば、仕掛進捗率マスタ106bを参照することにより、作業の進捗率を反映し、作業現場への材料投入を適切なタイミングで行える。
【0048】
さらに、本実施形態に係る仕掛品在庫金額算出装置100によれば、例えば、作業工程分類識別情報が、複数の作業区情報からなれば、複数の作業区情報をグループ化して、グループ毎(すなわち、作業工程分類毎)での仕掛品在庫金額を算出することができる。すなわち、例えば、
図9の作業区マスタの表において、「準備」段階まで進んだ仕掛品在庫金額と、「内層検査1」段階まで進んだ仕掛品在庫金額と、を別々に算出するのではなく、両段階まで進んだ仕掛品在庫金額を併せて、作業工程分類CD03というグループ毎での仕掛品在庫金額として算出できる。
【0049】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0050】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0051】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0052】
また、仕掛品在庫金額算出装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0053】
例えば、仕掛品在庫金額算出装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて仕掛品在庫金額算出装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0054】
また、このコンピュータプログラムは、仕掛品在庫金額算出装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0055】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム商品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu−ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。したがって、本明細書で説明したような処理又は処理方法を実行するためのプログラムを格納した記録媒体もまた本発明を構成することとなる。
【0056】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0057】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0058】
また、仕掛品在庫金額算出装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、仕掛品在庫金額算出装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0059】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。