【解決手段】本実施形態では、(1)入力された品種識別情報と紐づく第一単位コードを品種マスタ106aから取得し、更に、当該取得した第一単位コードに対応する第一単位を単位マスタ106cから取得する処理、および、入力された商品識別情報と紐づく第二単位コードを商品マスタ106bから取得し、更に、当該取得した第二単位コードに対応する第二単位を単位マスタ106cから取得する処理を行い、(2)前記入力された商品識別情報と紐づく単位数値を商品マスタ106bから取得し、(3)前記取得した第二単位での数値が入力されると、当該入力した数値に、前記取得した単位数値を乗じることにより、前記取得した第二単位での数値を前記取得した第一単位での数値に変換する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明に係る商品管理単位変換装置、商品管理単位変換方法および商品管理単位変換プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0015】
[1.概要]
食品業界等の分野においては、売上取引上で用いる員数数量の単位と社内確認用の在庫数量の単位とを、別の単位で管理したいという要望がある。例えば、商品が魚である場合には、売上取引上の単位は、切り身単位を表す「切」となり、社内確認用の単位は、重量を表す「g、kg」等である。
【0016】
また、従来は、商品単位(魚の場合、切)による管理しかなかったため、在庫単位(社内確認用の単位)と売上仕入管理単位(売上取引上の単位)とを、区別することができなかった。このため、品種の単位(魚という大きな括り)で括って、在庫数量または販売実績数量を集計することはできなかった。
【0017】
そこで、本実施形態においては、例えば、品種マスタに在庫管理単位(社内確認用の単位)を設定し、前記品種マスタに紐付く商品マスタに売上仕入数量管理単位(売上取引上の単位)を設定することにより、同一商品を別々の単位で管理することができる商品管理単位変換装置、商品管理単位変換方法および商品管理単位変換プログラムを提供している。前記品種マスタは、項目として、品種コードを含み、前記商品マスタは、項目として、前記品種コードおよび商品コードを含む。これにより、本実施形態においては、例えば、以下のような管理や計算が可能となる。
【0018】
一つ目に、在庫数量(社内確認用の単位)と売上仕入数量の単位(売上取引上の単位)を別々にして管理できる。例えば、品種が魚である場合には、前記品種マスタにおける在庫管理単位を、kgとし、前記商品マスタにおける売上仕入数量管理単位を、2/1切の魚切り身と3/1切の魚切り身それぞれについて、gとするという様な管理である。
【0019】
二つ目に、品種別の統一単位における合計数量を計算できる。例えば、2/1切の魚切り身を500g仕入れて、3/1切の魚切り身を600g仕入れた場合、仕入れの合計重量は、500g+600g=1.1kgとなる。
【0020】
三つ目に、販売実績等の品種合計数量の計算ができる。例えば、上記の仕入の状態で、2/1切の魚切り身が300g売れて、3/1切の魚切り身が400g売れた場合、残りの魚の在庫の合計重量は、1.1kg−(300g+400g)=0.4kgとなる。以下、具体的な構成および動作について説明する。
【0021】
[2.構成]
本実施形態に係る商品管理単位変換装置100の構成について、
図1を用いて説明する。
図1は、商品管理単位変換装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0022】
商品管理単位変換装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、商品管理単位変換装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0023】
商品管理単位変換装置100は、
図1に示すように、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。商品管理単位変換装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0024】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、商品管理単位変換装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、商品管理単位変換装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する記憶部106に格納されるデータは、サーバ200に格納されてもよい。
【0025】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114を、表示部としてのモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0026】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0027】
記憶部106は、第一マスタとしての品種マスタ106aと、第二マスタとしての商品マスタ106bと、単位マスタ106cと、売上明細データ106dと、発注明細データ106eと、入荷明細データ106fと、仕入明細データ106gと、受注明細データ106hと、出荷明細データ106iと、移動明細データ106jと、を備えている。これらの項目うち、品種マスタ106a、商品マスタ106bおよび単位マスタ106c以外は任意の構成要素であるが、記憶部106に含まれることが好ましい。
【0028】
以下、各マスタおよび各データの詳細について説明するが、その前に、本実施形態における「品種」について説明する。本実施形態における品種とは、ある商品を自社内で管理する際に、管理単位を同じくする括りのことである。例えば、食品分野においては、「魚」という品種に関しては、gやkgという重量で自社管理を行うのが通常であり、また、「飲料」という品種に関しても、gやkgという重量での自社管理が通常である。このような「品種」の概念は食品分野に限って存在するものではなく、例えば、化学業界、鉄鋼業界、ガス業界等にも存在する。
【0029】
なお、以下の説明において、各項目の後ろに示すかっこ内の表記は、各項目の具体例のことであり、例えば、品種識別情報(品種コード)と記載した場合には、品種識別情報の具体例として、品種コードがあげられることを意味し、図には、この具体例を記載している。
【0030】
品種マスタ106aは、
図2に示すように、品種識別情報(品種コード)および第一単位コード(在庫管理単位コード)を紐づけて記憶する。品種マスタ106aは、これらの項目に加えて、例えば、
図2に示すように、品種名、不定貫フラグ等の項目を含んでいてもよい。品種マスタ106aの管理画面の一例を、
図9に示す。
【0031】
品種マスタ106aが含む各項目の詳細を、
図4の品種マスタを参照して説明する。前記品種識別情報は、前記品種を識別するための情報であり、
図4に示すように、品種コードであってもよいし、具体的な品種名(魚)であってもよい。前記第一単位コードは、単位マスタ106cにおける第一単位と対応するコードであり、
図4においては、前記第一単位コードは、在庫管理単位コード01であり、このコード01に対応する第一単位が、kgである。前記不定貫フラグとは、本実施形態のように、ある商品を、第一単位と第二単位とを用いて別々に管理する場合には「1:不定貫」を設定し、一方で、第一単位のみを用いて商品を管理する場合には、「0:定貫」を設定する。
【0032】
商品マスタ106bは、
図2に示すように、商品識別情報(商品コード)、第二単位コード(取引管理単位コード)および単位数値(単重)を紐づけて記憶する。商品マスタ106bは、これらの項目に加えて、例えば、
図2に示すように、品種識別情報(品種コード)、商品名等の項目を含んでいてもよい。商品マスタ106bの管理画面の一例を、
図10に示す。
【0033】
商品マスタ106bが含む各項目の詳細を、
図4の商品マスタを参照して説明する。前記商品識別情報は、前記商品を識別するための情報であり、
図4に示すように、商品コードであってもよいし、具体的な商品名(100gパック、200gパック)であってもよい。前記第二単位コードは、単位マスタ106cにおける第二単位と対応するコードであり、
図4においては、前記第二単位コードは、取引管理単位コード02であり、このコード02に対応する第二単位が、P(パック)である。前記単位数値は、前記商品についての前記第二単位の一単位に相当する前記第一単位の数値であり、各商品ごとに設定可能な数値である。例えば、
図4の商品マスタに示すように、100gパックの商品については、1パックあたり0.1kg、200gパックの商品については、1パックあたり0.2kgのように、オペレータが自由に単位数値を設定することができる。
【0034】
単位マスタ106cは、
図2に示すように、前記第一単位コード(単位コード01)とこれに対応する第一単位(単位名kg)および前記第二単位コード(単位コード02)とこれに対応する第二単位(単位名P)を記憶する。単位マスタ106cは、これらの項目に加えて、例えば、
図2に示すように、単位記号等の項目を含んでいてもよい。単位マスタ106cの管理画面の一例を、
図8に示す。
【0035】
単位マスタ106cが含む各項目の詳細を、
図2の単位マスタを参照して説明する。前記第一単位は、
図2に示す第一単位のkgのように、商品の提供者が前記商品を自社内で管理する際に用いる単位であることが好ましく、また、前記第二単位は、
図2に示す第二単位のP(パック)のように、前記商品を販売する際に用いる単位であることが好ましい。前記単位記号は、
図2に示すように、通常、前記単位名と同様となる。
【0036】
売上明細データ106dは、
図5の売上データイメージに示すように、売上No、売上行No、売上日、得意先、納入先、品種識別情報(品種コード)、商品識別情報(商品コード)、商品名、数量、売上単価、売上金額等の項目を含む。これらの項目のうち、数量とは、前記第二単位での数値のことであり、例えば、
図5の例の場合、数量90は、魚の切り身が90P(パック)売れたことを意味する。この数量は、後述する変換部102cが行う変換計算に必須の項目であるため、必須の入力項目である。
【0037】
発注明細データ106e、入荷明細データ106f、仕入明細データ106g、受注明細データ106h、出荷明細データ106iおよび移動明細データ106jが含む各項目は、売上明細データ106dにおける各項目をそれぞれのデータに対応するように変えたものである。例えば、発注明細データ106eの場合、発注No、発注行No、発注日、得意先、発注先、品種識別情報(品種コード)、商品識別情報(商品コード)、商品名、発注数量、発注単価、発注金額等の項目を含み、これらのうち、発注数量が必須の入力項目となる。
【0038】
制御部102は、商品管理単位変換装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0039】
制御部102は、機能概念的に、(1)入力された品種識別情報と紐づく第一単位コードを前記第一マスタから取得し、更に、当該取得した第一単位コードに対応する第一単位を前記単位マスタから取得する処理、および、入力された商品識別情報と紐づく第二単位コードを前記第二マスタから取得し、更に、当該取得した第二単位コードに対応する第二単位を前記単位マスタから取得する処理を行う単位取得手段としての単位取得部102aと、(2)前記入力された商品識別情報と紐づく単位数値を前記第二マスタから取得する単位数値取得手段としての単位数値取得部102bと、(3)前記取得した第二単位での数値が入力されると、当該入力した数値に、前記取得した単位数値を乗じることにより、前記取得した第二単位での数値を前記取得した第一単位での数値に変換する変換手段としての変換部102cと、(4)前記変換した第一単位での数値を表示する表示実行手段としての表示実行部102dと、を備えている。これらのうち、表示実行部102dは、任意の構成要素であるが、制御部102に含まれることが好ましい。なお、各部が実行する処理の詳細については、以下の[3.処理の具体例]にて詳細に説明する。
【0040】
[3.処理の具体例]
以下、本実施形態に係る処理の具体例について、
図2〜
図12を用いて説明する。
図2は、各マスタの関連の一例を示す図である。
図3は、本実施形態に係る処理の処理フローの一例を示す図である。
図4は、品種マスタ、商品マスタおよび現在庫ファイルの一例を示す図である。
図5は、取引在庫数と在庫数データの一例を示す図である。
図6は、商品変更の一例を示す図である。
図7は、総売上実績の算出の一例を示す図である。
図8は、単位マスタの管理画面の一例を示す図である。
図9は、品種マスタの管理画面の一例を示す図である。
図10は、商品マスタの管理画面の一例を示す図である。
図11は、売上入力画面の一例を示す図である。
図12は、在庫照会画面の一例を示す図である。
【0041】
本実施形態に係る処理の概要を、
図3を用いて説明する。
図3に示すように、品種マスタ106a、商品マスタ106b、単位マスタ106cおよび売上明細データ106dを参照した処理により、現在庫ファイル(販売前)から現在庫ファイル(販売後)が作成される。そして、現在庫ファイル(販売後)から、在庫照会データおよび売上実績ファイルが作成される。
【0042】
本実施形態に係る処理の詳細を、以下に説明する。本実施形態においては、「オペレータが入力した第二単位での数値×単位数値」という計算により、第二単位での数値を第一単位での数値に変換することができる。この計算を適用可能な場面としては主に、1.販売後の在庫重量を算出する場面、2.商品容器を変換する場面および3.総売上実績を算出する場面の3つがあげられる。以下、この順で、各場面について説明しつつ、本実施形態に係る処理を詳細に説明する。
【0043】
[3−1.販売後の在庫重量を算出する場面]
最初に、販売後の在庫重量を算出する場面について、
図5を用いて詳細に説明する。ここでは、具体例として、
図5の売上データイメージにおける100gパックの商品についての、販売後の在庫重量を算出する場合について説明する。
【0044】
(単位取得処理)
単位取得部102aは、入力された品種識別情報と紐づく第一単位コードを品種マスタ106aから取得し、更に、当該取得した第一単位コードに対応する第一単位を単位マスタ106cから取得する処理、および、入力された商品識別情報と紐づく第二単位コードを商品マスタ106bから取得し、更に、当該取得した第二単位コードに対応する第二単位を単位マスタ106cから取得する。
【0045】
具体的に、オペレータはまず、
図5の売上データイメージにおける100gパックについて、品種コードHS00000001を入力する。単位取得部102aは、入力された品種コードHS00000001と紐づく第一単位コードとして、
図4の品種マスタ106aから、在庫管理単位コード01を取得する。更に、単位取得部102aは、当該取得した第一単位コード01に対応する第一単位として、
図2の単位マスタ106cから、単位名kgを取得する。なお、
図5の売上データイメージにおける情報は、
図11に示す売上入力画面を通じて入力することができる。
【0046】
一方で、オペレータは、
図5の売上データイメージにおける100gパックについて、商品コードSH00000001を入力する。単位取得部102aは、入力された商品コードSH00000001と紐づく第二単位コードとして、
図4の商品マスタ106bから、取引管理単位コード02を取得する。更に、単位取得部102aは、当該取得した第二単位コード02に対応する第二単位として、
図2の単位マスタ106cから、単位名P(パック)を取得する。
【0047】
このようにして、単位取得部102aは、100gパックの商品について、第一単位としてkgを、第二単位としてP(パック)を取得する。
【0048】
(単位数値取得処理)
単位数値取得部102bは、前記入力された商品識別情報と紐づく単位数値を商品マスタ106bから取得する。
【0049】
具体的に、単位数値取得部102bは、前記入力された商品コードSH00000001と紐づく単位数値として、
図4の商品マスタ106bから、0.1kg/Pを取得する。
【0050】
(変換処理)
変換部102cは、前記取得した第二単位での数値が入力されると、当該入力した数値に、前記取得した単位数値を乗じることにより、前記取得した第二単位での数値を前記取得した第一単位での数値に変換する。
【0051】
具体的に、前記取得した第二単位での数値として、
図5の売上データイメージの「数量」の項目に示すように、90Pが入力されたとする。変換部102cは、当該入力した数値(90P)に、前記取得した単位数値(0.1kg/P)を乗じることにより、90P×0.1kg/P=9kgと算出し、前記取得した第二単位での数値(P)を、前記取得した第一単位での数値(kg)に変換する。
【0052】
(表示実行処理)
表示実行部102dは、前記変換した第一単位での数値(9kg)を、画面上に表示してもよい。これによりオペレータは、前記第二単位での数値を前記第一単位での数値に変換した変換後の数値を、容易に把握することができる。
【0053】
そして、
図5の現在庫ファイル(販売前)に示すように、100gパックの販売前の在庫重量が10.0kgであるとすると、100gパックの販売後の在庫重量は、10.0kg−変換部102cが算出した9kg=1.0kgと算出することができる。また、
図5の現在庫ファイル(販売前)に示すように、100gパックの販売前の在庫数量が100Pであるとすると、100gパックの販売後の在庫数量は、100P−90P=10Pと算出することができる。販売後の在庫重量1.0kgおよび販売後の在庫数量10Pは、例えば、
図12の在庫照会画面を通して確認することができる。
【0054】
なお、200gパックの商品についても、説明は省略するが、前述の100gパックの商品と同様の方法で、販売後の在庫重量を4.0kgと算出し、販売後の在庫数量を、20Pと算出することができる。
【0055】
[3−2.商品容器を変換する場面]
次に、商品容器を変換する場面について、
図6を用いて詳細に説明する。ここでは、200gパックの商品のパック数を、100gパックの商品のパック数に変換する場面について説明する。
【0056】
具体的に、
図6の現在庫ファイル(SH00000002商品変更前)に示すように、200gパックの販売前の在庫数(取引管理数)が、20Pであるとする。この20P(第二単位)を、kg(第一単位)に変換すると、[3−1.]の項目で説明した計算により、20P×200gパックの単位数値0.2kg/P=4.0kgとなる。そして、この4.0kgは、100gパックのパック数に換算すると、4.0kg÷100gパックの単位数値0.1kg/P=40pとなる。以上より、200gパックの20Pは、100gパックの40Pに相当することがわかった。このため、100gパックの商品変更後の在庫数量は、
図6の現在庫ファイル(SH00000002商品変更後)に示すように、10P+40P=50Pとなる。一方、200gパックの商品変更後の在庫数量は、
図6の現在庫ファイル(SH00000002商品変更後)に示すように、20P−20P=0Pとなる。
【0057】
以上の処理を言い換えると、次のようになる。すなわち、本実施形態においては、(1)100gパックと200gパックの取引管理単位(P)が一致かつ在庫管理単位(kg)が一致している場合、(2)200gパックを100gパックに商品変更することができ、(3)その計算方法は、『200gパックの取引管理数』×『200gパックの単重÷100gパックの単重』、(4)すなわち、20p×0.2÷0.1=40pとなる。
【0058】
このように、本実施形態に係る商品管理単位変換装置100は、商品の品種単位で、商品の管理単位を変換できるため、例えば、2つの商品間で、第一単位および第二単位が一致している(すなわち、両商品の品種は同じ)が、容量は異なる(すなわち、両商品の商品番号は異なる)場合に、商品容器の振替を容易に行うことができる。すなわち、言い換えると、容量の異なる商品同士の振替可否を判断できる。
【0059】
[3−3.総売上実績を算出する場面]
最後に、総売上実績を算出する場面について、
図7を用いて詳細に説明する。ここでは、100gパックの商品の売上実績と200gパックの商品の売上実績を合算した総売上実績を算出する場面について説明する。
【0060】
具体的に、前記[3−1.]の項目で説明した計算により、100gパックの商品を90P売り上げた場合、売上重量は、90P×0.1kg/P=9.0kgとなり、200gパックの商品を80P売り上げた場合、売上重量は、80P×0.2kg/P=16.0kgとなる。このため、100gパックの商品の売上重量と200gパックの商品の売上重量を合算した総売上実績(重量)は、
図7の総売上実績(販売後)に示すように、9.0kg+16.0kg=25.0kgとなる。
【0061】
このように、本実施形態に係る商品管理単位変換装置100は、商品の品種単位で、商品の管理単位を変換できるため、例えば、2つの商品間で、第一単位および第二単位が一致している(すなわち、両商品の品種は同じ)が、容量は異なる(すなわち、両商品の商品番号は異なる)場合に、両商品の売上総重量の算出を容易に行うことができる。すなわち、言い換えると、異なる販売単位で種類は同一の商品の総売上量を分析できる。
【0062】
以上[3−1.]〜[3−3.]の項目で説明したように、本実施形態に係る商品管理単位変換装置100によれば、商品の品種単位(例えば、本実施形態のように、魚という品種単位)で、商品の管理単位を変換できる。また、本実施形態に係る商品管理単位変換装置100によれば、同一商品について、売上取引用の単位(すなわち、第二単位)および在庫管理用単位(すなわち、第一単位)を別々に保持することができる。
【0063】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0064】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0065】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0066】
また、商品管理単位変換装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0067】
例えば、商品管理単位変換装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて商品管理単位変換装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0068】
また、このコンピュータプログラムは、商品管理単位変換装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0069】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム商品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu−ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。したがって、本明細書で説明したような処理又は処理方法を実行するためのプログラムを格納した記録媒体もまた本発明を構成することとなる。
【0070】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0071】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0072】
また、商品管理単位変換装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、商品管理単位変換装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0073】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。