【解決手段】本開示による基板検査装置は、基板上の一領域に塗布されたコーティング膜に向かってレーザ光を照射する光源と、前記レーザ光が前記コーティング膜の表面により反射して生成された基準光及び前記レーザ光が前記コーティング膜を透過して散乱された測定光間の干渉による光干渉データを取得する光感知器と、前記光干渉データに基づいて前記一領域に該当する前記コーティング膜の厚さを導き出すプロセッサとを含むことができる。
前記光源は、前記レーザ光が空気以外の媒介体を透過せずに直接前記コーティング膜の前記表面に照射されるように配置されることを特徴とする請求項1に記載の基板検査装置。
前記コーティング膜は、アクリル、ウレタン、ポリウレタン、シリコン、エポキシ、UV(Ultra Violet)硬化物質及びIR(Infra Red)硬化物質の中で選択された少なくとも1つの物質により形成されることを特徴とする請求項1に記載の基板検査装置。
前記レーザ光は、第1方向に沿って前記一領域に向かって照射され、前記基準光及び測定光は、前記第1方向の逆方向に進むことを特徴とする請求項10に記載の基板検査方法。
前記コーティング膜は、アクリル、ウレタン、ポリウレタン、シリコン、エポキシ、UV硬化物質及びIR硬化物質の中で選択された少なくとも1つの物質により形成されることを特徴とする請求項10に記載の基板検査方法。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本文書に記載された多様な実施例は、本開示の技術的思想を明確に説明する目的で例示されたものであり、これを特定の実施形態に限定しようとするものではない。本開示の技術的思想は、本文書に記載された各実施例の多様な変更(modifications)、均等物(equivalents)、代替物(alternatives)及び各実施例の全部または一部から選択的に組み合わせた実施例を含む。また、本開示の技術的思想の権利範囲は、以下に提示される多様な実施例やこれに関する具体的説明に限定されない。
【0028】
技術的または科学的な用語を含み、本文書で用いられる用語は、別途に定義されない限り、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般に理解される意味を有し得る。
【0029】
本文書で用いられる「含む」、「含むことができる」、「備える」、「備えることができる」、「有する」、「有することができる」等のような表現は、対象になる特徴(例:機能、動作または構成要素など)が存在することを意味し、他の追加の特徴の存在を排除しない。即ち、このような表現は、他の実施例を含む可能性を内包する開放型用語(open−ended terms)と理解されるべきである。
【0030】
本文書で用いられる単数形の表現は、文脈上異って意味しない限り、複数形の意味を含み得、これは請求項に記載された単数形の表現にも同様に適用される。
【0031】
本文書で用いられる「第1」、「第2」、または「第1に」、「第2に」等の表現は、文脈上異なって意味しない限り、複数の同種対象を指すにおいて、ある対象を他の対象と区分するために用いられ、当該対象間の順序または重要度を限定するものではない。
【0032】
本文書で用いられる「A、B、及びC」、「A、B、またはC」、「A、B、及び/またはC」または「A、B、及びCのうち、少なくとも1つ」、「A、B、またはCのうち、少なくとも1つ」、「A、B、及び/またはCのうち、少なくとも1つ」等の表現は、それぞれの羅列された項目または羅列された項目の可能な全ての組み合わせを意味することができる。例えば、「AまたはBのうち、少なくとも1つ」は、(1)少なくとも1つのA、(2)少なくとも1つのB、(3)少なくとも1つのA及び少なくとも1つのBをいずれも指すことができる。
【0033】
本文書で用いられる「部」という表現は、ソフトウェア、またはFPGA(field−programmable gate array)、ASIC(application specific integrated circuit)のようなハードウェアの構成要素を意味することができる。しかし、「部」は、ハードウェア及びソフトウェアに限定されるものではない。「部」は、アドレッシングできる格納媒体に格納されているように構成されることもでき、1つまたはそれ以上のプロセッサを実行させるように構成されることもできる。一実施例において、「部」はソフトウェア構成要素、オブジェクト指向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素及びタスク構成要素のような構成要素と、プロセッサ、関数、属性、プロシーザー、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバ、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ及び変数を含むことができる。
【0034】
本文書で用いられる「〜に基づいて」という表現は、当該表現が含まれる語句または文章で記述される、決定、判断の行為または動作に影響を与える1つ以上の因子を記述するのに用いられ、この表現は当該決定、判断の行為または動作に影響を与える追加の因子を排除しない。
【0035】
本文書で用いられる、ある構成要素(例:第1構成要素)が他の構成要素(例:第2構成要素)に「連結されて」いるとか「接続されて」いるという表現は、前記ある構成要素が前記他の構成要素に直接的に連結または接続されていることだけでなく、新たな他の構成要素(例:第3構成要素)を介して連結または接続されていることを意味することができる。
【0036】
本文書で用いられた表現「〜するように構成された(configured to)」は、文脈により、「〜するように設定された」、「〜する能力を有する」、「〜するように変更された」、「〜するように作られた」、「〜をすることができる」等の意味を有し得る。当該表現は、「ハードウェア的に特別に設計された」という意味に制限されず、例えば、特定動作を行うように構成されたプロセッサとは、ソフトウェアを実行することによりその特定動作を行うことができる汎用プロセッサ(generic−purpose processor)を意味することができる。
【0037】
本開示の多様な実施例を説明するために、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を有する直交座標系が定義され得る。本文書で用いられる、直交座標系の「X軸方向」、「Y軸方向」、「Z軸方向」等の表現は、当該説明で特に異なって定義されない限り、直交座標系の各軸が延びる両方の方向を意味することができる。また、各軸方向の前に付く+符号は、当該軸方向に延びる両方の方向のいずれか1つの方向である正の方向を意味することができ、各軸方向の前に付く−符号は、当該軸方向に延びる両方の方向のうち残りの1つの方向である負の方向を意味することができる。
【0038】
本開示において、基板(substrate)は、半導体チップなどの素子を実装する板ないし容器であって、素子と素子間の電気的信号の連結通路の役割を行うことができる。基板は集積回路の製作などのために用いられることができ、シリコンなどの素材で生成され得る。例えば、基板は、印刷回路基板(PCB、Printed Circuit Board)であってもよく、実施例によりウエハ(wafer)等と呼ばれることができる。
【0039】
本開示において、コーティング膜は、基板上の素子を保護するためのコーティングにより、基板上に生成される薄膜であってもよい。コーティング膜が厚い場合、膜が割れることがあり、基板の動作に影響を与えることもあるため、コーティング膜を相対的に薄くて均一に塗布することにより、コーティング膜が割れることを防止する必要がある。一実施例において、コーティング膜は、アクリル、ウレタン、ポリウレタン、シリコン、エポキシ、UV(Ultra Violet)硬化物質及びIR(Infra Red)硬化物質の中で選択された少なくとも1つの物質により形成されることができる。前述の物質により形成されたコーティング膜は、そうでないコーティング膜に比べて、後述のコーティング膜の表面の反射率及び/またはコーティング膜の後方散乱率が高いことがある。
【0040】
本開示において、OCT(Optical Coherence Tomography)は、光の干渉現象を用いて対象体内のイメージをキャプチャーする映像技術であってもよい。OCTを用いて対象体の表面から深さ方向への対象体の内部を示すイメージが取得され得る。一般に干渉計を基盤とし、用いる光の波長により、対象体に対する深さ方向の分解能が変わり得る。他の光学技術である共焦点顕微鏡(confocal microscope)に比べて対象体にさらに深く浸透し、イメージを取得することができる。
【0041】
以下、添付の図面を参照して、本開示の多様な実施例を説明する。添付の図面及び図面に関する説明において、同一であるか、実質的に同等の(substantially equivalent)構成要素には、同一の参照符号が付与され得る。また、以下、多様な実施例の説明において、同一であるか、対応する構成要素を重複して記述することが省略され得るが、これは当該構成要素がその実施例に含まれないことを意味するものではない。
【0042】
図1は、ある1つの実施例による基板検査装置が動作する過程の一実施例を示す図である。図示された実施例による基板検査装置は、基準鏡を用いるタイプの基板検査装置であってもよい。図示された実施例において、基板検査装置は、光源150、光感知器160、基準鏡172及び/またはビームスプリット171をさらに含むことができる。
【0043】
基準鏡を用いる基板検査装置において、ビームスプリット171は、光源150から照射されたレーザ光の光路を調整し、基準鏡172は、ビームスプリット171から伝達されたレーザ光を反射して基準光を生成することができる。図示された実施例による基板検査装置において、レーザ光は、基板2のコーティング膜により反射して測定光を生成することができる。基準光と測定光の干渉光から光干渉データが取得されることができ、基板検査装置は、光干渉データから断面イメージを生成してコーティング膜の厚さを測定することができる。
【0044】
具体的には、光源150は、レーザ光を照射することができる。一実施例において、光源150は、ビームスプリット171に向かってレーザ光を直接照射することができる。一実施例において、光源150は、光繊維174を介してレーザ光を凸レンズ173に伝達し、凸レンズ173を通過したレーザ光がビームスプリット171に向かって伝達されることができる。
【0045】
ビームスプリット171は、光源150から伝達されたレーザ光の一部を通過させて基板2のコーティング膜に向かうように光路を調整し、また、レーザ光の他の一部を反射させて基準鏡172に向かうように光路を調整することができる。
【0046】
基板2のコーティング膜に向かうように光路が調整されたレーザ光の一部は、基板2のコーティング膜で反射することができる。この反射光は測定光といえる。測定光は、ビームスプリット171に向かって進み、ビームスプリット171により光感知器160に伝達されることができる。基準鏡172に向かうように光路が調整されたレーザ光の他の一部は、基準鏡172により反射することができる。この反射光は基準光といえる。基準光は、ビームスプリット171を通過して光感知器160に伝達されることができる。
【0047】
光感知器160は、測定光と基準光が互いに干渉して形成される干渉光をキャプチャーして光干渉データを取得することができる。本開示において、光干渉データはOCT方式による対象体の測定において、照射された光が対象体から反射した測定光と、照射された光が基準鏡などから反射した基準光が互いに干渉されて生成される干渉光から取得されるデータを意味することができる。測定光と基準光の特性(光路、波長など)の差により干渉現象が発生することができ、光感知器は、この干渉現象をキャプチャーして光干渉データを取得することができる。また、光干渉データに基づいて、コーティング膜の深さ方向への断面を示す断面イメージが生成され得る。光干渉データは、干渉信号と呼ばれることもある。基準鏡を用いる基板検査装置は、基準光及び測定光による光干渉データを用いて基板2に塗布されたコーティング膜の厚さを導き出すことができる。
【0048】
図2は、本開示による基板検査装置が動作する過程の一実施例を示す図である。本開示による基板検査装置は、多様な実施例による検査装置10により具現され得る。本開示による基板検査装置は、前述のような基準鏡を用いないタイプの基板検査装置であってもよい。
【0049】
本開示の多様な実施例による検査装置10は、OCTを用いて基板2のコーティング膜の厚さを測定することができる。一実施例において、検査装置10は、前述の基準鏡や所定のウインドーガラスなどを用いずに、コーティング膜の表面の反射光を用いて、コーティング膜の厚さを測定することができる。
【0050】
具体的には、本開示による検査装置10は、基準鏡172やビームスプリット171なしに、光源150及び/または光感知器160を含むことができる。検査装置10の光源150は、基板2のコーティング膜に向かってレーザ光を照射することができる。このとき、第1方向に沿ってレーザ光が照射されることができる。第1方向は、基板の法線方向から所定の角度に傾いた直線に対応する方向であってもよい。実施例により、第1方向は基板の法線方向と同じであってもよい。基板の法線方向に対応する軸はz軸といえる。z軸方向とは、コーティング膜の深さ方向に対応する方向であり得る。前述の通り、光源150が直接レーザ光を照射してもよいが、光ファイバー174及び/または凸レンズ173を介してレーザ光を照射してもよい。
【0051】
本開示において、x軸とy軸はそれぞれ、基板2の表面に対応する平面に含まれる軸であってもよい。x軸とy軸は、当該平面上で互いに直交することができる。また、x軸とy軸のそれぞれは、前述のz軸に直交することができる。
【0052】
レーザ光は、コーティング膜の表面で反射することができる。具体的にレーザ光は、図示された第1面で反射することができる。また、レーザ光はコーティング膜を透過して後方散乱されることができる。ここで、コーティング膜の表面で反射した反射光は前述の基準光の役割を、散乱光は前述の測定光の役割をすることができる。即ち、この場合基準光は、レーザ光がコーティング膜の表面により反射して生成され、測定光は、レーザ光がコーティング膜を透過して散乱されて生成され得る。反射光(即ち、基準光)及び散乱光(即ち、測定光)は、前述の第1方向の逆方向に進み、干渉光を形成することができる。即ち、照射されたレーザ光と前述の干渉光(即ち、反射光及び散乱光)は、同軸に沿って進むものの、互いに反対方向に進むことができる。光感知器は、第1方向の逆方向に進む干渉光(即ち、反射光及び散乱光)をキャプチャーすることができる。光感知器160は、キャプチャーした干渉光から光干渉データを取得することができる。プロセッサ110は、この光干渉データを光感知器160から取得し、これに基づいて断面イメージを生成して、基板2の当該領域に塗布されたコーティング膜の厚さを導き出すことができる。
【0053】
前述の通り、本開示による検査装置10がコーティング膜の厚さを測定するにおいて、前述の反射光と散乱光はそれぞれ、前述の基準鏡を用いる基板検査装置の基準光及び測定光の役割を行うことができる。言い換えれば、基板2のコーティング膜自体が、その反射率によって前述の基準鏡172の役割を行うことができる。一実施例において、検査装置10は、基板2のコーティング膜上にウインドーガラスなど追加の構成要素を配置しなくてもよい。本開示による検査装置10は、コーティング膜の表面により反射した反射光を基準光として用いて干渉光を形成するため、ウインドーガラスなどの要素が追加で要されないことがある。
【0054】
図3は、本開示の多様な実施例による検査装置10のブロック図を示す図である。前述の通り、検査装置10は、光源150及び光感知器160を含むことができ、追加でプロセッサ110及びメモリ120を含むことができる。一実施例において、検査装置10のこの構成要素のうち、少なくとも1つが省略されたり、他の構成要素が検査装置10に追加されたりすることができる。追加で(additionally)または代替として(alternatively)、一部の構成要素が統合されて具現されたり、単数または複数の個体で具現されたりすることができる。検査装置10の内、外部の構成要素のうち、少なくとも一部の構成要素は、バス、GPIO(general purpose input/output)、SPI(serial peripheral interface)またはMIPI(mobile industry processor interface)等を介して互いに連結され、データ及び/またはシグナルを受け渡しすることができる。
【0055】
光源150は、前述の通り、基板2のコーティング膜に向かってレーザ光を照射することができる。光源150の配置、基板に対する相対的位置などは、それぞれ多様に構成され得る(configured)。一実施例において、光源150は、前述のz軸上に配置されることができる。一実施例において、光源150は、短い時間内に波長を可変することができるレーザを用いることができ、これを用いて、それぞれ異なる波長に対応する光干渉データが取得されることができる。一実施例において、検査装置10は、複数の光源150を含むこともできる。
【0056】
光感知器160は、レーザ光によりコーティング膜から発生した干渉光をキャプチャーすることができる。具体的に光感知器160は、レーザ光がコーティング膜の表面で反射した反射光(即ち、基準光)及びコーティング膜から所定の深さまで透過した後に後方散乱された散乱光(即ち、測定光)により発生する干渉光をキャプチャーすることができる。このような干渉光をキャプチャーして取得した光干渉データを用いて、コーティング膜の面を基準とした断面イメージが生成され得る。一実施例において、光感知器160は、前述のz軸上に配置されることができる。一実施例において、光感知器160は、z軸上に配置されなくてもよく、この場合、所定の追加の構成要素が反射光と散乱光の光路を光感知器160に向かうように調整することができる。一実施例において、検査装置10は、複数の光感知器160を含むことができる。光感知器160は、CCDまたはCMOSにより具現され得る。実施例により、光源150及び光感知器160を合わせて、検査装置10のOCTパート170と呼ぶことができる。
【0057】
プロセッサ110は、ソフトウェア(例:プログラム)を駆動してプロセッサ110に連結された検査装置10の少なくとも1つの構成要素を制御することができる。また、プロセッサ110は、本開示と関連する多様な演算、処理、データ生成、加工などの動作を行うことができる。また、プロセッサ110は、データなどをメモリ120からロードしたり、メモリ120に格納することができる。
【0058】
プロセッサ110は、光感知器160から、前述の干渉光による光干渉データを取得することができる。プロセッサ110は、1つまたはそれ以上の光干渉データに基づいて、レーザ光が照射された基板2の一領域に塗布されたコーティング膜の厚さを導き出すことができる。光干渉データからコーティング膜の厚さを導き出す過程は後述する。
【0059】
メモリ120は、多様なデータを格納することができる。メモリ120に格納されるデータは、検査装置10の少なくとも1つの構成要素により取得されたり、処理されたり、用いられたりするデータであって、ソフトウェア(例:プログラム)を含むことができる。メモリ120は、揮発性及び/または非揮発性メモリを含むことができる。メモリ120は、光感知器160から取得される1つまたはそれ以上の光干渉データを格納することができる。また、メモリ120は、後述する素子配列情報、素子密集度情報、電極位置情報を格納することができる。
【0060】
本開示において、プログラムはメモリ120に格納されるソフトウェアであって、検査装置10のリソースを制御するための運営体制、アプリケーション及び/またはアプリケーションが検査装置10のリソースを活用できるように多様な機能をアプリケーションに提供するミドルウェアなどを含むことができる。
【0061】
一実施例において、検査装置10は、通信インターフェース(図示せず)をさらに含むことができる。通信インターフェースは、検査装置10とサーバーまたは検査装置10と他の外部電子装置間の無線または有線通信を行うことができる。例えば、通信インターフェースは、LTE(long−term evolution)、LTE−A(LTE Advance)、CDMA(code division multiple access)、WCDMA(登録商標)(wideband CDMA)、WiBro(Wireless Broadband)、WiFi(wireless fidelity)、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))、NFC(near field communication)、GPS(Global Positioning System)またはGNSS(global navigation satellite system)等の方式による無線通信を行うことができる。例えば、通信インターフェースは、USB(universal serial bus)、HDMI(登録商標)(high definition multimedia interface)、RS−232(recommended standard232)またはPOTS(plain old telephone service)等の方式による有線通信を行うことができる。
【0062】
一実施例において、プロセッサ110は、通信インターフェースを制御してサーバーから情報を取得することができる。サーバーから取得された情報は、メモリ120に格納されることができる。一実施例において、サーバーから取得される情報は、後述する素子配列情報、素子密集度情報、電極位置情報などを含むことができる。
【0063】
一実施例において、検査装置10は、後述する追加光源130及び追加光感知器140をさらに含むことができる。追加光源130及び追加光感知器140は、基板2のコーティング膜に対する2次元イメージを取得して、コーティング膜の厚さを測定するのに用いられ得る。
【0064】
一実施例において、検査装置10は、後述する移動部をさらに含むことができる。移動部は、前述のx、y、z軸に沿って光源150ないしOCTパート(170)を移動させることができる。
【0065】
一実施例において、検査装置10は、入力装置(図示せず)をさらに含むことができる。入力装置は、外部から検査装置10の少なくとも1つの構成要素に伝達するためのデータの入力を受ける装置であり得る。例えば、入力装置は、マウス、キーボード、タッチパッドなどを含むことができる。
【0066】
一実施例において、検査装置10は、出力装置(図示せず)をさらに含むことができる。出力装置は、検査装置10の検査結果、動作状態など多様なデータをユーザに視覚的形態で提供する装置であり得る。例えば、出力装置は、ディスプレイ、プロジェクター、ホログラム装置などを含むことができる。
【0067】
一実施例において、検査装置10は、多様な形態の装置となり得る。例えば、検査装置10は、携帯用通信装置、コンピュータ装置、携帯用マルチメディア装置、ウェアラブル(wearable)装置または前述の装置のうち1つまたはそれ以上の組み合わせによる装置であってもよい。本開示の検査装置10は、前述の装置に限定されない。
【0068】
本開示による検査装置10の多様な実施例は、互いに組み合わせることができる。各実施例は、場合の数によって組み合わせられ、組み合わせて作られた検査装置10の実施例も本開示の範囲に属する。また、前述の本開示による検査装置10の内/外部の構成要素は、実施例により追加、変更、代替または削除されることができる。また、前述の検査装置10の内/外部の構成要素は、ハードウェアコンポーネントで具現され得る。
【0069】
図4は、本開示の一実施例による、断面イメージ及び断面イメージ上に示される境界線を示す図である。前述の通り、プロセッサ110は、取得した光干渉データから、基板2の所定の領域に塗布されたコーティング膜の厚さを導き出すことができる。プロセッサ110は、光干渉データから断面イメージを生成し、断面イメージ上の情報を用いてコーティング膜の厚さを導き出すことができる。
【0070】
本開示において、断面イメージはOCT方式による対象体の測定において、対象体(コーティング膜)の深さ方向への断面を2次元イメージで示したものを意味することができる。断面イメージは、測定された光干渉データに基づいて生成され得る。断面イメージは、空気とコーティング膜、コーティング膜と基板間の境界面に対応する境界線(境界模様)を有することができる。
【0071】
具体的には、プロセッサ110は、光感知器160に撮像された光干渉データを通じて図示されたような断面イメージを取得することができる。断面イメージは、基板2及びコーティング膜に対して−z軸方向、即ち、深さ方向への断面を示すイメージであってもよい。即ち、断面イメージは、コーティング膜の表面から深さ方向に透過した、コーティング膜と基板の内部を示すことができる。
【0072】
図示された断面イメージ4010は、前述の基準鏡を用いる基板検査装置により取得され得る断面イメージであってもよい。断面イメージ4010は、1つまたはそれ以上の境界線4050を有することができる。境界線4050のそれぞれは、空気とコーティング膜間の境界面、即ち、コーティング膜の表面に対応する境界線であるか、コーティング膜と当該コーティング膜が塗布された基板2ないし電極間の境界面に対応する境界線であり得る。基準鏡を用いる基板検査装置は、それぞれの境界面に対応する境界線間の間隔を用いて、コーティング膜の厚さを導き出すことができる。
【0073】
具体的には、基準鏡を用いる基板検査装置の場合、基準鏡面を基準とした断面イメージ4010が取得されることができる。基板検査装置は、図示された断面イメージ4010から空気とコーティング膜間の境界面を示す境界線を決定することができる。また、基板検査装置は、断面イメージ4010からコーティング膜と当該コーティング膜が塗布された基板2間の境界面を示す境界線を決定することができる。基板検査装置は、断面イメージ4010上で、決定された両境界線間の縦方向距離を導き出し、その縦方向距離をコーティング膜の厚さと決定することができる。
【0074】
一方、本開示による基板検査装置(例:検査装置10)を用いる場合、コーティング膜面を基準とした断面イメージ4020が取得されることができる。断面イメージ4020は、1つまたはそれ以上の境界線4040を有することができる。境界線4040の1つは、コーティング膜と当該コーティング膜が塗布された基板2ないし電極間の境界面に対応する境界線であり得る。検査装置10のプロセッサ110は、当該境界線4040と断面イメージ4020の上辺4030間の間隔を用いて、コーティング膜の厚さを導き出すことができる。
【0075】
本開示による検査装置10の場合、プロセッサ110は、コーティング膜と当該コーティング膜が塗布された基板2間の境界面を示す境界線4040を感知することができる。一実施例において、プロセッサ110は、断面イメージ4020の上辺から深さ方向に初めて示される境界線を当該境界線4040と決定することができる。また、検査装置10の場合、コーティング膜の表面から反射した反射光を用いて光干渉データを生成するため、断面イメージはコーティング膜の表面を原点として、コーティング膜の表面から−z軸方向、即ち、深さ方向への断面を示すことができる。従って、検査装置10により取得された断面イメージ4020の上辺4030は、コーティング膜の表面に対応することができる。プロセッサ110は、感知された境界線4040及び断面イメージ4020の上辺4030間の縦方向距離を導き出し、その縦方向距離をコーティング膜の厚さと決定することができる。一実施例において、プロセッサ110は、導き出された縦方向距離に所定のスケーリングファクタ(scaling factor)を適用して導き出された値をコーティング膜の厚さと決定することができる。
【0076】
一実施例において、OCTを用いた基板2のコーティング膜の厚さの測定において、レーザ光、反射光、散乱光及び/または干渉光は、空気でない真空や他の媒介体を介して移動することもできる。即ち、光源150は、レーザ光が空気以外の媒介体を透過せずに直接コーティング膜の表面に照射されるように配置されることができる。
【0077】
図5は、本開示の一実施例による検査装置10の深さ方向の測定範囲を示す図である。図示された断面イメージ5010は、前述の基準鏡を用いる基板検査装置により取得された断面イメージであり得る。当該断面イメージ5010は、空気とコーティング膜間の境界面を示す境界線及びコーティング膜と基板(PCB)間の境界面を示す境界線を有することができる。また、図示された断面イメージ5020は、本開示による基板検査装置(例:検査装置10)により取得された断面イメージであり得る。当該断面イメージ5020は、コーティング膜と基板(PCB)間の境界面を示す境界線を有することができる。
【0078】
一実施例において、断面イメージ5010が断面イメージ5020よりも大きくてもよい。即ち、断面イメージ5010が断面イメージ5020よりデータ量がさらに多い。これは検査装置10による測定の場合、基準鏡を用いる場合とは異なり、コーティング膜の表面から反射した反射光を基準光として用いるため、深さ方向(−z軸方向)の測定範囲がコーティング膜の表面から始まることに制限されるためであり得る。
【0079】
図示された断面
図5030において、基準鏡を用いる基板検査装置の場合、有意味な測定結果を得るために、基板2に実装された素子による高さの差を全て考慮した測定範囲5040が必要なことがある。しかし、検査装置10を用いたコーティング膜の厚さの測定の場合、コーティング膜の最大の予想厚さ分の測定範囲5050のみでも有意味な厚さの測定結果を得ることができる。言い換えれば、検査装置10は、コーティング膜の厚さの測定に必要な深さ方向の測定範囲を減らすことができるため、測定結果の処理に必要な演算容量及び格納に必要なメモリを減らすことができる。
【0080】
また、検査装置10を用いたコーティング膜の厚さの測定の場合、基準鏡を用いないため、反射光の飽和現象による測定エラーの発生可能性を減らすことができる。照射光の光出力が一定量を超過すると、反射光の光量も多くなり、干渉信号が飽和されることができる。飽和状態になると、測定対象により発生する干渉信号とは関係なく干渉信号が示されるようになり、正確な測定に妨げになり得る。このような飽和現象は、反射率が高い基準鏡を用いる場合にさらによく発生し得る。検査装置10は、基準鏡の使用を排除することにより、飽和現象による測定エラーを減らすことができる。
【0081】
図6は、本開示の一実施例による、プロセッサ110が複数の境界線に基づいてコーティング膜の厚さを導き出す過程を示す図である。一実施例において、検査装置10は、メモリに格納された所定の領域に対して予め取得された複数の断面イメージを用いて、当該領域に該当するコーティング膜の厚さを導き出すことができる。このために、複数回の測定を通じて予め複数の断面イメージが取得されてメモリに格納されていることができる。これにより、検査装置10は、ノイズによる影響を最小化しながらコーティング膜の厚さを導き出すことができる。
【0082】
前述の通り、プロセッサ110は、1つまたはそれ以上の光干渉データに基づいて1つの断面イメージを取得することができる。基板検査装置は複数回測定を繰り返して、基板の所定領域に対する複数の断面イメージ6010を取得することができ、複数の断面イメージはメモリに格納されていることができる。複数の断面イメージ6010のそれぞれは、基板2のコーティング膜の−z軸、即ち、深さ方向への断面を示すことができる。複数の断面イメージ6010のそれぞれは、コーティング膜と基板2間の境界面を示す境界線6020を有することができる。
【0083】
プロセッサ110は、断面イメージ6010のそれぞれから複数の境界線6020を取得することができる。プロセッサ110は、複数の境界線6020のうち1つの境界線を、コーティング膜と当該コーティング膜が塗布された基板2の一領域間の境界面を示す境界線6030と決定することができる。プロセッサ110は、決定された境界線に基づいて、前述の方式によりコーティング膜の厚さを導き出すことができる。
【0084】
一実施例において、プロセッサ110は、複数の境界線6020の平均値(mean)、中央値(median)または最頻値(mode)を導き出し、平均値、中央値または最頻値による境界線を、コーティング膜と基板2間の境界面を示す境界線6030と決定することができる。プロセッサは、決定された境界線6030に基づいて、当該境界面の一領域に該当するコーティング膜の厚さを導き出すことができる。
【0085】
本開示において、平均値は、全サンプルの値を加えた後に、サンプルの総数で割った値であり得る。本開示において、中央値は、全サンプルの値の中央にある値を意味することができる。サンプルの値を小さい数から大きい数に整列し、サンプルの数が奇数の場合、真中に位置した値を中央値とし、サンプルの数が偶数の場合、真中に位置した2つの値の平均値を中央値とすることができる。本開示において、最頻値は、サンプルの値のうち最も高い頻度で示される値を意味することができる。特に、本開示で境界線の平均値、中央値または最頻値とは、当該断面イメージで当該境界線が有する位置座標の平均値、中央値または最頻値を意味することができる。即ち、断面イメージをx、y軸からなる平面で見たとき、当該断面イメージでの境界線の各点は、x、y座標値を有することができる。複数の断面イメージ6010で複数の境界線6020がそれぞれ有するx、y座標値の平均値、中央値または最頻値が導き出され得、この導き出された座標値による境界線が、前述の平均値、中央値または最頻値による境界線6030であり得る。
【0086】
図7は、本開示の一実施例による、プロセッサ110が所定基準に従って一部境界線を除外する過程を示す図である。一実施例において、プロセッサ110は、前述の複数の境界線6020の平均値を導き出し、導き出された平均値から所定の比率以上逸脱した境界線を除外した後、残りの境界線のみでコーティング膜の厚さの導出に基礎となる境界線を決定することができる。これは複数の境界線6020のうち、一定範囲を非常に逸脱する境界線を除外することで、明白な測定エラーによる値を排除したコーティング膜の厚さ測定を行うためであり得る。これを通じてさらに正確な厚さ測定が可能となり得る。
【0087】
具体的には、プロセッサ110は、複数の境界線6020に対する第1平均値を導き出すことができる。境界線の平均値の導出過程は、前述の通り行われることができる。プロセッサ110は、複数の境界線6020のうち、導き出された第1平均値を既に定義された比率以上逸脱した境界線7030を除外することができる。即ち、導き出された第1平均値の所定比率による範囲が、図示された点線7020間の領域であるとすると、当該領域内に含まれる境界線7010は維持され、当該領域を逸脱する境界線7030はその後の処理から排除されることができる。プロセッサ110は、既に定義された比率以上逸脱した境界線7030を除外した残りの境界線7010の第2平均値を導き出すことができる。境界線の平均値の導出過程は、前述の通り行われることができる。プロセッサ110は、導き出された第2平均値による境界線を、コーティング膜と基板2間の境界面を示す境界線と決定することができる。プロセッサは、決定された境界線に基づいて、当該境界面の一領域に該当するコーティング膜の厚さを導き出すことができる。
【0088】
一実施例において、プロセッサ110は、平均値ではない、中央値または最頻値を用いて、前述のような、所定の境界線を排除する動作を行うことができる。例えば、プロセッサ110は、複数の境界線6020の第1中央値を導き出し、第1中央値を所定比率逸脱した境界線を排除し、残りの境界線の第2中央値による境界線を、コーティング膜の厚さの導出に基礎となる境界線と決定することができる。最頻値に対しても同様である。一実施例において、平均値、中央値、最頻値が互いに組み合わせて用いられることもできる。
【0089】
図8は、本開示の一実施例による、コーティング膜の反射率に基づいた厚さ測定領域の調整過程を示す図である。一実施例において、コーティング膜の表面の反射率が所定の基準値以上であるとき、基準鏡を用いない検査装置10が用いられ得る。所定の基準値は、コーティング膜の表面が基準鏡172の役割を行うのに必要な最小限の反射率であってもよい。本開示の基準鏡を用いない厚さ測定において、コーティング膜の表面の反射率は、コーティング膜の表面から反射して生成される反射光(即ち、基準光)とコーティング膜に照射されるレーザ光間の比率を意味することができる。
【0090】
一実施例において、検査装置10は、コーティング膜の表面による反射光(即ち、基準光)の光量に基づいてコーティング膜の反射率を導き出し、反射率によって光源150ないしOCTパート170を移動させて厚さ測定を行うことができる。基準鏡を用いない検査装置10は、コーティング膜の反射率に基づいて光干渉データを取得するため、コーティング膜の反射率によって測定対象地点を微細調整することにより、さらに有意味な測定結果を取得することができる。
【0091】
具体的には、光感知器160は、前述の反射光(即ち、基準光)及び散乱光(即ち、測定光)による干渉光をキャプチャーするとき、基準光の光量を測定することができる。プロセッサ110は、測定されたコーティング膜による基準光の光量に基づいて、コーティング膜の表面の当該領域でのz軸方向への反射率を導き出すことができる。z軸方向への反射率とは、照射されたレーザ光が+z軸方向に反射した比率を意味することができる。
【0092】
プロセッサ110は、導き出された反射率が既に定義された反射率以上である場合、当該基準光により形成された1つまたはそれ以上の光干渉データが有効な光干渉データであると判断し、当該光干渉データを用いてコーティング膜の厚さを導き出すことができる。既に定義された反射率は、コーティング膜が基準鏡の役割を行うのに必要な最小限の反射率であって、前述の所定の基準値であってもよい。
【0093】
プロセッサ110は、導き出された反射率が既に定義された反射率未満である場合、レーザ光が初期測定対象領域8010に隣接する他の領域8020に向かって照射されるように、光源150ないしOCTパート170を移動させることができる。一実施例において、検査装置10は、移動部をさらに含むことができる。移動部は、x軸、y軸及び/またはz軸方向に光源150ないしOCTパート170を移動させることができる。前述の通り、x軸とy軸はそれぞれ、基板2の表面に対応する平面に含まれる軸であって、当該平面上で互いに直交することができ、z軸は基板の法線方向に対応する軸であり得る。x軸とy軸のそれぞれは、前述のz軸に直交することができる。プロセッサ110は移動部を制御して、レーザ光が初期測定対象領域8010に隣接する他の領域8020に向かって照射されるように、光源150ないしOCTパート170をx軸及び/またはy軸方向に移動させることができる。
【0094】
一実施例において、プロセッサ110は、取得された1つまたはそれ以上のキャプチャーされた干渉光の解像度に基づいて移動部を制御して、光源150ないしOCTパート170のz軸上の位置を調整することができる。即ち、移動部は、キャプチャーされた干渉光の解像度により光源150ないしOCTパート170をz軸方向に移動させることができる。干渉光は、前述の反射光(即ち、基準光)と散乱光(即ち、測定光)による干渉現象をキャプチャーしたものであるため、干渉現象がよく起こるかは、レーザ光、反射光、散乱光の移動経路による位相差により決定されることができる。プロセッサ110は移動部を制御して、光源150ないしOCTパート170のz軸上の位置を調整することにより、さらに明確な干渉光の干渉信号を取得するための調整を行うことができる。
【0095】
図示された測定領域の調整過程810において、OCTパート170は、移動部により移動することができる。これにより、OCTパート170による測定対象領域ないしレーザ光が照射される領域8010がx軸またはy軸に移動することができる。これは既存の領域8010におけるコーティング膜の反射率が所定の基準に至っていないためであり得る。新たな照射領域8020は、新たな照射領域8020に該当するコーティング膜の測定厚さが既存の領域8010に該当するコーティング膜の厚さと見なされるか、近似され得る隣接領域と決定されることができる。1つの領域に対する隣接領域については後述する。また、新たな照射領域8020は、既存の領域8010とは異なり、基準光の+z軸方向反射率が所定の基準以上の領域と決定されることができる。一実施例において、新たな照射領域8020は、既存の領域8010に比べて基準光の+z軸方向反射率が一定比率以上さらに高い領域と決定されることができる。
【0096】
この過程を断面視すると(820)、光源150が移動部により移動し、既存の照射領域8010から新たな照射領域8020にレーザ光を照射することができる。図示された実施例において、既存の照射領域8010は、コーティング膜の+z軸方向への反射率が所定基準未満である。これは既存の照射領域8010のコーティング膜の表面が基板の法線と平行せず、一定角度以上に傾いた形態であるためであり得る。また、キャプチャーされた干渉光の解像度に基づいて、移動部は光源150ないしOCTパート170をz軸方向に移動させることができる。
【0097】
一実施例において、コーティング膜の表面の反射率が基準値以上となるように、照射されるレーザ光の照射角度が調整され得る。一実施例において、コーティング膜の表面の反射率が基準値以上となるように、コーティング膜の表面が基板に平行な領域に対してレーザ光が照射されることができる。
【0098】
一実施例において、コーティング膜の表面の反射率は、当該コーティング膜の蛍光染料混合率により決定されることができる。一実施例において、蛍光染料が混合されたコーティング膜は、そうでない基板に比べてコーティング膜の表面の反射率が高いことがある。コーティング膜の蛍光染料混合率が高いほど、コーティング膜の表面の反射率も高くなることができる。即ち、蛍光染料が混合されたコーティング膜を用いると、コーティング膜の表面の反射率が高くなり、これによって、基準鏡を用いない検査装置10による厚さ測定が容易に行われることができる。一実施例において、コーティング膜の蛍光染料混合率は、コーティング膜の表面の反射率が予め設定された基準値を超えるようにする値に設定されることができる。実施例によりこの基準値は、コーティング膜の表面が基準鏡172の役割を行うのに必要な最小限の反射率であってもよく、実施者の意図により任意に設定された値であってもよい。
【0099】
また、一実施例において、コーティング膜の後方散乱率も当該コーティング膜の蛍光染料混合率により決定されることができる。一実施例において、蛍光染料が混合されたコーティング膜は、そうでない基板に比べてコーティング膜の後方散乱率が高いことがある。本開示の基準鏡を用いない検査装置10による厚さ測定において、コーティング膜の後方散乱率は、後方散乱される前述の散乱光(即ち、測定光)とコーティング膜に照射されるレーザ光間の比率を意味することができる。コーティング膜の蛍光染料混合率が高いほど、コーティング膜の後方散乱率も高くなり得る。即ち、蛍光染料が混合されたコーティング膜を用いると、コーティング膜の後方散乱率が高くなり、これによって、基準鏡を用いない検査装置10による厚さ測定が容易に行われることができる。一実施例において、コーティング膜の蛍光染料混合率は、コーティング膜の後方散乱率が予め設定された基準値を超えるようにする値に設定されることができる。
【0100】
一実施例において、コーティング膜の表面は、曲面に形成されることができる。一実施例において、コーティング膜の表面は、基板に対して凸な曲面、凹な曲面または任意の(arbitrary)形状を有する曲面に形成されることができる。一実施例において、コーティング膜の表面が曲面である場合、コーティング膜の表面が平面である場合に比べて基準鏡を用いない検査装置10による厚さ測定が容易に行われることができる。
【0101】
図9は、本開示の一実施例による、検査装置10が蛍光染料を用いた写真撮影検査を通じて、OCTパート170による厚さ測定を行う領域をサンプリングする過程を示す図である。一実施例において、検査装置10は、基板の全領域に対して蛍光染料を用いた写真撮影検査を行い、検査結果に基づいて所定基準に従って特定領域を導き出し、導き出された領域に対してOCTによるコーティング膜の厚さの測定を行うことができる。
【0102】
検査装置10は、まず、基板2に蛍光染料を用いた写真撮影検査を行うことができる。写真撮影検査は、蛍光写真撮影検査であってもよい。この検査のために、基板2上に塗布されるコーティング膜には予め蛍光染料が混合されていてもよい。一実施例によると、本開示による検査装置10は、追加光源130及び/または追加光感知器140をさらに含むことができる。検査装置10の追加光源130は、基板のコーティング膜に向かって紫外線を照射することができる。照射された紫外線は、コーティング膜に混合されている蛍光染料を励起させて蛍光を発生させ得る。検査装置10の追加光感知器140は、その蛍光をキャプチャーして、基板のコーティング膜に対する2次元イメージを取得することができる。2次元イメージは、実施例により2次元蛍光イメージであってもよい。
【0103】
検査装置10は、写真撮影検査の結果に基づいて、所定基準に従って、基板2上の1つまたはそれ以上の領域3を導き出すことができる。検査装置10は、2次元イメージから基板2に塗布されたコーティング膜の塗布量を導き出すことができる。検査装置10は、取得された2次元イメージから基板2の複数の領域のそれぞれに対する輝度(luminance)情報を取得することができる。紫外線が照射されると、蛍光染料の量によりコーティング膜の各領域における輝度が異なって示され得る。検査装置10は、各領域の輝度を用いて、各領域におけるコーティング膜の塗布量を導き出すことができる。
【0104】
この後、検査装置10は、塗布量に基づいて一定領域3を導き出すことができる。例えば、塗布量が一定基準以下である領域が一定領域3として導き出され得る。検査装置10は、導き出された領域3に対し、前述のような、OCTパート170を用いた厚さ測定を追加で行うことができる。検査装置10のOCTパート170は、導き出された領域3に対する光干渉データを取得し、取得された光干渉データに基づいて、基板上の当該領域3に塗布されたコーティング膜の厚さを測定することができる。
【0105】
一実施例において、追加光源130は、基板に向かって紫外線を照射するように配置されることができ、追加光源130の基板に対する相対的位置、紫外線の照射角度、紫外線の明るさなどは、それぞれ多様に構成され得る(configured)。一実施例において、検査装置10は、複数の追加光源130を含むことができる。一実施例において、追加光感知器140は、紫外線によりコーティング膜から発生した蛍光をキャプチャーすることができる。一実施例において、検査装置10は、複数の追加光感知器140を含むことができる。追加光感知器140は、CCD(Charged Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal−Oxide−Semiconductor)により具現され得る。
【0106】
図10は、本開示の一実施例による、検査装置10が素子配列により、OCTパート170による厚さ測定を行う領域を追加でサンプリングする過程を示す図である。一実施例において、プロセッサ110は、2次元イメージを通じて導き出された塗布量が既に設定された量以下である領域3と素子の配列が同一または類似の領域4を導き出し、OCTパート170を制御してこの領域4に対する厚さを導き出すことができる。言い換えれば、プロセッサ110は、素子配列情報に基づいて素子の配列が同一または類似の領域を導き出し、その領域に対してOCTを用いた厚さ測定を行うことができる。素子配列が同一であるか、類似の領域は、塗布されたコーティング膜の厚さ値が類似し得る。ある1つの領域と素子配列が同一または類似の領域は、類似のコーティング膜の厚さを有することができる。本開示において、素子配列情報は、基板2上に配置された素子の配列を示す情報であり得る。素子配列情報は、基板2上で、基板2に実装された素子の位置、方向、占める大きさなどの情報を示すことができる。
【0107】
先に、プロセッサ110は、前述の通り、2次元イメージを通じて取得した塗布量が既に設定された量以下である領域3を導き出すことができる。一実施例において、プロセッサ110は、OCTパート170を用いて、この領域3に対する厚さを測定することができる。プロセッサ110はこれに加えて、導き出された領域3と素子配列が同一の基板2上のある領域4を導き出すことができる。当該領域4は、2次元イメージを通じて導き出した塗布量が既に設定された量を超える領域(即ち、第1領域ではない領域)の中で選択されることができる。プロセッサ110は、前述の素子配列情報に基づいて当該領域4を導き出すことができる。プロセッサ110は、OCTパート170を用いて、追加で導き出された当該領域4に対する厚さを導き出すことができる。プロセッサ110は、光源150及び光感知器160を制御して、当該領域4から反射したレーザ光により生成される光干渉データを取得することができる。プロセッサ110は、取得された光干渉データに基づいて、当該領域4に塗布されているコーティング膜に対する厚さを導き出すことができる。本開示において、プロセッサ110が光源150及び光感知器160を制御して一領域の光干渉データを取得するということは、光源150が当該一領域に向かってレーザ光を照射し、光感知器160が当該一領域から発生した干渉光による光干渉データを取得するということを意味することができる。
【0108】
一実施例において、プロセッサ110は、2次元イメージにより導き出された領域3と素子配列が類似の領域4を導き出し、その領域4に対してOCTを用いた厚さ測定を行うこともできる。ここで素子配列が類似するか否かは、両領域3、4に対する素子配列情報に基づいて判断されることができる。プロセッサ110は、その領域3、4で素子が占める面積、素子の配置、種類、形態、素子の電極位置などに基づいて両領域に対する素子配列の類似度を算出し、算出された類似度によって両領域の素子配列が類似するか否かを決定することができる。
【0109】
一実施例において、プロセッサ110は、基板2上の素子配列及び素子が密集している程度により前述の輝度情報を調整し、調整された輝度情報に基づいて当該領域のコーティング膜塗布量を導き出すことができる。具体的には、プロセッサ110は、メモリ120から基板2上の素子の配列を示す素子配列情報を取得することができる。プロセッサ110は、前述の素子配列情報に基づいて、基板2上の各領域に対する素子密集度情報を導き出すことができる。プロセッサ110は、素子密集度情報に基づいて、2次元イメージから導き出された輝度情報を調整することができる。基板2において素子密集度が高い領域では、蛍光染料の塗布が均一ではないこともある。素子密集度が高い、即ち、素子が密集した領域では蛍光染料の蓄積により、輝度が高く測定され得る。プロセッサ110は、素子密集度による輝度の歪曲を考慮して、取得した輝度情報を調整することができる。このような調整には、素子密集度と輝度間の関係を示す蓄積された情報が用いられ得、この情報はデータベース化されてメモリ120に格納されていることができる。プロセッサ110は、調整された輝度情報に基づいて、基板2上の領域のそれぞれに対する塗布量を導き出すことができる。
【0110】
図11は、本開示の一実施例による、検査装置10が欠陥領域により、OCTパート170による厚さ測定を行う領域を追加でサンプリングする過程を示す図である。一実施例において、プロセッサ110は、素子配列情報及び2次元イメージに基づいて基板2上に欠陥があると判断される領域5を導き出し、OCTパート170を制御してこの領域に対する厚さを導き出すことができる。基板2またはコーティング膜の所定の欠陥、例えば、クラック(crack)、剥離、凹凸、屈曲などがある部分は、2次元写真撮影検査を通じた塗布量の測定に誤りがあり得る。これにより、素子配列情報及び/または2次元イメージに基づいて所定の欠陥があるところと判断された領域5は、OCTパート170を用いて追加でコーティング膜の厚さの測定が行われ得る。
【0111】
プロセッサ110は、メモリ120から取得される素子配列情報及び/または2次元イメージに基づいて、基板2上で所定の欠陥があると判断される領域5を決定することができる。2次元イメージは、実際の基板2及びコーティング膜の形態を撮影した写真であってもよい。素子配列情報は、所定の規格(specification)により基板2が有する形態及び予想されるコーティング膜の塗布形態を示すことができる。プロセッサ110は、素子配列情報と2次元イメージを対比し、現在の基板2及びコーティング膜が、所定の規格を逸脱した特徴を有する領域を決定することができる。即ち、プロセッサ110は、当該特徴が欠陥であると判断することができる。プロセッサ110は、その欠陥が存在する領域5を導き出すことができる。
【0112】
プロセッサ110は、OCTパート170を用いて、導き出された領域5に対する厚さを導き出すことができる。プロセッサ110は、光源150及び光感知器160を制御して、当該領域5から反射したレーザ光により生成される光干渉データを取得することができる。プロセッサ110は、取得された光干渉データに基づいて、当該領域5に塗布されているコーティング膜に対する厚さを導き出すことができる。
【0113】
一実施例において、欠陥領域に基づいた追加測定対象領域の導出は、前述の2次元イメージに基づいた追加測定対象領域の導出とは独立的に行われることができる。
【0114】
また、一実施例において、プロセッサ110は、基板2上で素子が有する電極の位置を示す電極位置情報に基づいて、電極部分を含む領域を導き出し、OCTパート170を制御してこの領域に対する追加の厚さ測定を行うことができる。本開示において、電極位置情報は、基板2上で素子が有する電極の位置を示すことができる。例えば、素子はそれぞれ、素子と基板上の微細な配線を連結するための電極部分を有することができる。この電極は、素子またはチップの脚と呼ばれることもできる。電極位置情報は、素子の電極が基板2上でどの部分に位置しているかを示すことができる。一般に素子の電極部分は、素子の脚の密集により蛍光染料が塊になる現象があり得、これにより、2次元イメージに基づいた厚さ測定が正確ではないこともある。これにより、素子の電極が位置する部分はOCTを用いた追加の厚さ測定を行い、全体厚さ測定過程の正確度を高めることができる。
【0115】
プロセッサ110は、メモリ120から取得した電極位置情報に基づいて、基板2上で素子の電極がどこに位置するか分かる。プロセッサ110は、電極が位置した基板2上の領域を導き出すことができる。一実施例において、当該領域は、2次元イメージを通じて取得した塗布量が既に設定された量を超える領域(即ち、第1領域ではない領域)の中で選択されることができる。
【0116】
プロセッサ110は、OCTパート170を用いて、導き出された領域に対する厚さを導き出すことができる。プロセッサ110は、光源150及び光感知器160を制御して、当該領域から反射したレーザ光により生成される光干渉データを取得することができる。プロセッサ110は、取得された光干渉データに基づいて、当該領域に塗布されているコーティング膜に対する厚さを導き出すことができる。
【0117】
図12は、本開示の一実施例による、検査装置10がOCTパート170による厚さ測定を行う領域の隣接領域を追加でサンプリングする過程を示す図である。本開示の多様な実施例により導き出される基板2上の領域、即ち、OCTを用いて追加で厚さ測定が行われる領域7において、検査装置10は、その領域7の隣接領域8に対してもOCTを用いて追加の厚さ測定を行うことができる。
【0118】
導き出された当該領域7は、コーティング膜の厚さの測定の正確度の面で、2次元写真撮影検査に次いで追加で、OCTを用いた厚さ測定が行われ得るところである。当該領域7の隣接領域は、基板2またはコーティング膜と関連して当該領域7と類似の特性を有することができる。これにより、全体厚さ測定過程の正確性を担保するために、隣接領域に対してOCTを用いた追加の厚さ測定が行われ得る。
【0119】
ここで隣接領域とは、基板2を複数の領域に区分したときに、当該領域7に隣接して位置した領域を意味することができる。一実施例において、隣接領域は複数の領域のうち、当該領域7と境界線を当てている領域を意味することができる。一実施例において、隣接領域は複数の領域のうち、当該領域7の中心を基準として一定半径内に位置する領域を意味することができる。一実施例において、基板の横方向、縦方向に対応する軸をそれぞれx軸、y軸としたとき、隣接領域は当該領域7の+x軸方向、−x軸方向、+y軸方向、−y軸方向に位置して当該領域7と境界線を共有する領域であり得る。一実施例において、隣接領域は複数の領域のうち、当該領域7と頂点を共有し、対角線に位置する領域を含むことができる。
【0120】
一実施例において、プロセッサ110は、2次元イメージにより導き出された塗布量及び、OCTパート170により測定された厚さ値に基づいてOCTを用いた厚さ測定を再度行うことができる。実施例により、塗布量から導き出され得る当該領域コーティング膜の定性的な厚さ値と、OCTにより測定された厚さ値の差値を導き出し、その差値が既に定義された値以上である場合、当該領域に対してOCTを用いた厚さ測定が再度行われることができる。また、実施例により、導き出された塗布量及び厚さ値に基づいて、2つの値が所定の基準を満たさない場合、厚さ測定が再度行われることができる。ここで所定の基準とは、既に測定された塗布量と厚さ間の関係性に基づいてみたとき、導き出された塗布量または厚さのうち少なくとも1つの値が誤って測定されたものと判断するのに用いる基準であり得る。即ち、塗布量及び厚さ値を考慮したときに測定に誤りがあると判断されれば、測定が再度行われることができる。また、一実施例において、プロセッサ110は2次元イメージにより導き出されたある領域の塗布量及び、OCTパート170により測定されたその領域の厚さ値に基づいて、当該領域の隣接領域に対して、OCTパート170を制御して厚さを再測定することができる。
【0121】
図13は、本開示による検査装置10により行われ得る、基板検査方法の一実施例を示す図である。図示されたフローチャートで本開示による方法またはアルゴリズムの各段階が逐次的な順序で説明されたものの、各段階は逐次的に行われること以外に、本開示により任意に組み合わせ得る順序に従って行われることもできる。本フローチャートに関する説明は、方法またはアルゴリズムに変化または修正を加えることを除外せず、任意の段階が必須であるか望ましいということを意味しない。一実施例において、少なくとも一部の段階が並列的、反復的またはヒューリスティックに行われることができる。一実施例において、少なくとも一部の段階が省略されたり、他の段階が追加されたりすることができる。
【0122】
本開示による検査装置10は、基板検査を行うにおいて、本開示の多様な実施例による基板検査方法を行うことができる。本開示の一実施例による基板検査方法は、基板上の一領域に塗布されたコーティング膜に向かってレーザ光を照射する段階S100、コーティング膜の表面により反射して生成された基準光及びコーティング膜を透過して散乱された測定光間の干渉による光干渉データを取得する段階S200、及び/または光干渉データに基づいて、前記一領域に該当する前記コーティング膜の厚さを導き出す段階S300を含むことができる。
【0123】
段階S100において、検査装置10の光源150は、基板上の一領域に塗布されたコーティング膜に向かってレーザ光を照射することができる。段階S200において、光感知器160は、レーザ光がコーティング膜の表面により反射して生成された基準光及びレーザ光がコーティング膜を透過して散乱された測定光間の干渉による光干渉データを取得することができる。段階S300において、プロセッサ110は、光干渉データに基づいて前述の一領域に該当するコーティング膜の厚さを導き出すことができる。
【0124】
一実施例において、コーティング膜の厚さを導き出す段階S300は、プロセッサ110が、光干渉データに基づいてコーティング膜の深さ方向への断面を示す断面イメージを取得する段階及び/または断面イメージ上の境界線に基づいて、コーティング膜の厚さを決定する段階を含むことができる。
【0125】
一実施例において、コーティング膜の厚さを導き出す段階S300は、プロセッサ110がメモリから前記一領域に対して予め取得された複数の断面イメージを取得する段階及び/またはプロセッサ110が複数の断面イメージ上の複数の境界線から基準境界線を決定し、基準境界線に基づいて前述の一領域に該当するコーティング膜の厚さを導き出す段階を含むことができる。
【0126】
一実施例において、基準境界線は、前記複数の境界線に対する平均値(mean)、中央値(median)及び最頻値(mode)のうち1つによる境界線であり得る。
【0127】
一実施例において、基準境界線は、前記複数の境界線のうち予め設定された基準を満たす境界線の平均値による境界線であり得る。
【0128】
一実施例において、基板検査方法は、光感知器160が基準光の光量に基づいてコーティング膜の表面の反射率を導き出す段階及び/または反射率が既に定義された反射率未満である場合、光源を移動させる段階をさらに含むことができる。この移動は、前述の移動部により行われることができる。
【0129】
一実施例において、レーザ光は、第1方向に沿って前述の一領域に向かって照射され、基準光及び測定光は、第1方向の逆方向に進み、光感知器によりキャプチャーされることができる。一実施例において、レーザ光は、空気以外の媒介体を透過せずに直接コーティング膜の表面に照射されることができる。
【0130】
本開示の多様な実施例は、機器(machine)が読み取ることができる格納媒体(machine−readable storage medium)にソフトウェアで具現され得る。ソフトウェアは、本開示の多様な実施例を実現するためのソフトウェアであり得る。ソフトウェアは、本開示が属する技術分野のプログラマーにより本開示の多様な実施例から推論され得る。例えば、ソフトウェアは、機器が読み取ることができる命令語(例:コードまたはコードセグメント)を含むプログラムであってもよい。機器は、格納媒体から呼び出された命令語により動作が可能な装置であって、例えば、コンピュータであってもよい。一実施例において、機器は、本開示の実施例による検査装置10であり得る。一実施例において、機器のプロセッサは呼び出された命令語を実行して、機器の構成要素が当該命令語に該当する機能を行うようにすることができる。一実施例において、プロセッサは、本開示の実施例によるプロセッサ110であり得る。格納媒体は、機器により読み取られ得る、データが格納される全種類の記録媒体(recording medium)を意味することができる。格納媒体は、例えば、ROM、RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ格納装置などを含むことができる。一実施例において、格納媒体はメモリ120であり得る。一実施例において、格納媒体は、ネットワークに連結されたコンピュータシステムなどに分散した形態で具現されることもできる。ソフトウェアは、コンピュータシステムなどに分散して格納され、実行されることができる。格納媒体は、非一時的(non−transitory)格納媒体であってもよい。非一時的格納媒体は、データが半永久的または臨時的に格納されることと関係なく実在する媒体(tangible medium)を意味し、一時的(transitory)に伝播される信号(signal)を含まない。
【0131】
以上、多様な実施例により本開示の技術的思想が説明されたものの、本開示の技術的思想は、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者が理解できる範囲でなされ得る多様な置換、変形及び変更を含む。また、そのような置換、変形及び変更は、添付の請求の範囲内に含まれ得るものとして理解されるべきである。