【解決手段】自動販売機10は、商品群Bを表示する表示部11と、商品の注文を受けるように構成された入力装置12と、商品の代金を受けるように構成された支払装置13と、商品を供給するように構成された商品供給装置17と、つり銭を供給するように構成されたつり銭供給装置16と、コントローラ18と、を備える。つり銭供給装置16が、つり銭とは異なるコイン状の物体Sを供給可能である。コントローラ18が、商品を供給するように商品供給装置17に対して商品供給信号を送信する、及び、コイン状の物体Sを供給するようにつり銭供給装置16に対してコイン状物体供給信号を送信する、ように構成されている。コントローラ18が、商品の代金の支払いが完了した場合に、商品供給信号及びコイン状物体供給信号の双方を送信する、又は、商品供給信号のみを送信する。
前記コントローラは、前記商品群の中からどの商品が選択された場合でも、前記商品供給信号及び前記コイン状物体供給信号の双方を送信する、請求項1に記載の自動販売機。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、実施形態に係る自動販売機を説明する。同様な又は対応する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0009】
図1は、一実施形態に係る自動販売機の正面図であり、
図2は、
図1の自動販売機の構成要素を示すブロック図であり、
図3は、
図1の自動販売機のつり銭供給装置を示す概略図である。
【0010】
図1を参照して、自動販売機10は、例えば、オフィス、駅、空港、観光地、レジャー施設、商業施設、公共施設、休憩所、待合室又は沿道等の、屋外、屋内又はその他のロケーションの様々な場所に設置され得る。自動販売機10が設置される場所は、上記の場所に限定されない。
図2に示されるように、自動販売機10は、表示部11と、入力装置12と、支払装置13と、メモリ14と、通信装置15と、つり銭供給装置16と、商品供給装置17と、CPU(Central Processing Unit、プロセッサ)18と、を備えている。
【0011】
図1に示されるように、表示部11は、商品群Bを表示している。具体的には、表示部11は、例えば写真、商品見本、又は、液晶ディスプレイ等により、商品群Bの中の少なくとも一つの商品を表示することができる。
【0012】
商品群Bは、1つ又は複数の商品を含む。商品は、本実施形態では、例えば飲料である。具体的には、商品群Bは、本実施形態では、複数(例えば30種類)の飲料B1〜B30を含んでいる。但し、商品群Bは、30種類よりも少ない若しくは多い種類の飲料を含んでいてもよく、又は、1種類の飲料のみを含むこともあり得る。また、表示部11には、同じ飲料が複数表示されていてもよい(例えば、図示において上段左側の2つの飲料B1及びB2が、同じ飲料であってもよい)。商品群Bのうちの一部又は全部は、売上の一部又は全部が募金される商品であってもよい。商品群Bは、本実施形態では、1つ又は複数の第1の特定の商品を含む第1の特定の商品群を包含している。第1の特定の商品は、例えば、新商品、特定保健用食品、又は、他の商品の少なくとも1つを含んでいてもよい。例えば、メモリ14が、飲料B1〜B30の中のどの飲料が第1の特定の商品に該当するか、を記憶していてもよい。商品群Bは、例えば、ペッドボトル入り飲料、缶入り飲料、瓶入り飲料、及び、カップ入り飲料の少なくとも1種類の飲料を含む。商品は、例えば、コーヒー、無糖茶、水、炭酸飲料、ジュース、味噌汁、又は、スープ等の飲料であり得る。商品は、飲料以外の商品、例えばカップラーメン等の食品であってもよく、又は、食品以外の物品であってもよい。例えば、商品群Bは、自動販売機10からは直接は供給されない1つ又は複数の商品を含んでもよく、自動販売機10は、自動販売機10からは直接は供給されない商品の注文を外部装置に送信する機能を有してもよい。このような商品は、例えば、食品(例えば、弁当、複数本の飲料を収容した段ボール若しくはプラスチック等のケース、コーヒー豆、菓子、又は、野菜等)、食べ物以外の商品(例えば、映画のチケット、レジャー施設のチケット、クーポン、文房具、衣服、又は、自動車等)、又は、物品以外の商品(例えば、公共料金の支払い等のサービス)を含み得る。また、商品群Bは、自動販売機10からは直接は供給されない商品として、募金を含んでもよい。以上のような自動販売機10からは直接は供給されない1つ又は複数の商品のうちの1つ又は複数が、上記の第1の特定の商品に含まれてもよい。例えば、自動販売機10は、弁当の製造業者又は販売業者に弁当を注文するための機能を備えていてもよく、外部装置に弁当の注文を送信することができる。この場合、表示部11は、1つ又は複数の弁当を表示してもよい。また、例えば、自動販売機10は、募金するための機能を備えていてもよい。この場合、表示部11は、寄付金を受け付けていることを表示してもよい。また、商品群Bは、商品供給装置17からは供給されない1つ又は複数の商品を含んでもよい。この場合、自動販売機10は、このような商品をつり銭供給装置16から供給する機能を有してもよく、商品は、後述の容器として使用可能なコイン状の物体Sに収容可能な物品であってもよい。このような商品は、例えば、SIMカード等を含み得る。この場合、表示部11は、商品供給装置17からは供給されない1つ又は複数の商品を表示してもよい。
【0013】
入力装置12は、商品群Bの中から選択された商品の注文を受けるように構成されている。具体的には、入力装置12は、本実施形態では、それぞれ飲料B1〜B30の注文を受けるためのボタンP1〜P30を含んでいる。但し、表示部11及び入力装置12は、例えば、ユーザーCに対して商品を表示し、且つ、商品の注文をユーザーCから受け付けるように構成されたタッチパネル等であってもよい。自動販売機10が弁当を注文するための機能を備えている場合、入力装置12は、弁当の注文を受けるためのボタンを含んでもよい。また、自動販売機10が募金するための機能を備えている場合、入力装置12は、寄付金を受け付けるためのボタンを含んでもよい。また、自動販売機10が商品供給装置17からは供給されない商品を販売する場合、入力装置12は、このような商品の注文を受けるためのボタンを含んでもよい。
【0014】
支払装置13は、商品の代金を受けるように構成されている。支払装置13は、例えば、硬貨、紙幣、電子マネー、及び、クレジットカードの少なくとも1つにより、ユーザーCから金銭を受ける。支払装置13は、例えば、硬貨の投入口CI、及び、紙幣の投入口BI等を有している。硬貨の投入口CIには、後述するコイン状の物体Sが投入されてもよい。また、支払装置13は、例えば、ICカードから電子マネーを受けるためのカードリーダR(例えば、RFID(Radio Frequency Identification)を用いたリーダ)等を有している。ICカードは、例えば、交通機関で使用されるカード、又は、電子マネーの機能を有する社員証等、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large-Scale Integration)が組み込まれたあらゆるカードであってもよい。また、支払装置13は、例えば、磁気式のリーダ(例えば、クレジットカード用のリーダ)等を有していてもよい。
【0015】
図2に示されるメモリ14は、商品B1〜B30の売上を記憶するように構成されている。メモリ14は、例えば、所定の期間に、各商品B1〜B30が販売された個数を記憶する。具体的には、商品供給装置17は、例えば、飲料B1〜B30を収納するための複数のコラムを備えており、メモリ14は、例えば、所定の期間に、ボタンP1〜P30と関連付けられたどのコラムから何個販売されたか、及び、金額等のデータを記憶する。所定の期間は、例えば、午前0時の後、翌日の午前0時までであってもよい。メモリ14は更に、自動販売機10に固有のID番号のデータを記憶していてもよい。メモリ14は、その他のデータを記憶していてもよい。メモリ14は、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリであってもよく、又は、その他の種類のメモリであってもよい。
【0016】
通信装置15は、例えば、商品の売上を外部装置に送信するように構成されている。通信装置15は、例えば、メモリ14に記憶された自動販売機10のID番号及び商品の売上を、所定の時間に外部装置に送信する。所定の時間は、例えば午前0時であり得る。自動販売機10が弁当を注文するための機能を備えている場合、通信装置15は、選択された弁当の注文を外部装置に送信するように構成されていてもよい。通信装置15は、無線通信を行える機器であり、例えば、3G及び4G等の3GPP(Third Generation Partnership Project)により定められた通信規格に基づく通信方式を使用していてもよいし、又は、他の通信方式を使用してもよい。
【0017】
通信装置15から送信されたデータは、例えば、外部装置により受信されてもよい。外部装置は、自動販売機10のID番号と、ID番号に対応する自動販売機10についての情報(例えば、設置場所(例えば、どのビルのどの階のどの位置か)等)と、を関連付けて記憶していてもよい。また、外部装置は、自動販売機10のボタンP1〜P30に対応するコラムと、各コラムに収納されている飲料と、を関連付けて記憶していてもよい。この場合、外部装置は、自動販売機10における各飲料の売上を認識することができる。また、外部装置は、複数の自動販売機10と通信可能であってもよく、複数の自動販売機10からデータを受信するように構成されていてもよい。自動販売機10が弁当を注文するための機能を備えている場合、外部装置は、自動販売機10の通信装置15から送信された弁当の注文を受信するように構成されていてもよい。
【0018】
つり銭供給装置16は、ユーザーCに対して、つり銭を供給するように構成されている。つり銭供給装置16は、ユーザーがつり銭を取り出すためのつり銭供給口COを有している(
図1参照)。
図3に示されるように、つり銭供給装置16は、ペイアウト部(つり銭払出し部)16aを有している。ペイアウト部16aは、例えば、複数種類の硬貨C1〜C4を分類して収容するための複数(本実施形態では5本)のカセットチューブ(硬貨保留部)Tに接続されている。つり銭供給装置16は、つり銭を供給する信号をCPU18から受信した場合に、必要とされる硬貨を必要な枚数だけ、特定のカセットチューブTからペイアウト部16aを介してつり銭供給口COに送るように構成されている。
【0019】
また、つり銭供給装置16は、つり銭を供給する機能に加えて、つり銭とは異なるコイン状の物体Sを供給する機能を有する。具体的には、1つ又は複数のカセットチューブT(本実施形態では、図示右側の1つのカセットチューブ)には、コイン状の物体Sが収容される。つり銭供給装置16は、コイン状の物体Sを供給する信号をCPU18から受信した場合に、コイン状の物体Sを収容するカセットチューブTからペイアウト部16aを介してつり銭供給口COにコイン状の物体Sを送るように構成されている。
【0020】
複数のカセットチューブTは、アクセプタ(硬貨検銭部)19に接続されている。アクセプタ19は、硬貨の投入口CIから投入された硬貨C1〜C4を分類して、分類された硬貨C1〜C4をそれぞれ対応するカセットチューブTに送るように構成されている。また、アクセプタ19は、硬貨の投入口CIから投入された硬貨以外の物体、及び、自動販売機10において一時的に又は定常的に使用不可な硬貨を、カセットチューブTを介さずに、ペイアウト部16aを介してつり銭供給口COに直接送るように構成されている。また、アクセプタ19は、硬貨の投入口CIから投入されたコイン状の物体Sを検知し、検知されたコイン状の物体Sを対応するカセットチューブTに送るように構成されていてもよい。
【0021】
図2を参照して、商品供給装置17は、商品群Bを供給することができるように構成されている。商品供給装置17は、例えば、飲料B1〜B30を収納するための上記の複数のコラム、及び、商品シュータSH等(
図1参照)を有している。
【0022】
図2を参照して、CPU18は、自動販売機10の各構成要素を制御するように構成されている。CPU18には、ROM(Read Only Memory)(不図示)及びRAM(Random Access Memory)(不図示)等が接続されていてもよい。CPU18は、支払装置13が選択された商品の代金をユーザーから受けた場合に、支払装置13が受けた金銭と、選択された商品の金額と、を比較し、必要な処理を実施して、選択された商品の代金の支払いを完了させる。CPU18は、選択された商品を供給するように商品供給装置17に対して商品供給信号を送信するように構成されている。また、CPU18は、コイン状の物体Sを供給するようにつり銭供給装置16に対してコイン状物体供給信号を送信するように、構成されている。CPU18は、本実施形態では、商品群Bの中から第1の特定の商品が選択された場合のみに、商品の代金の支払いが完了したとき、商品供給信号及びコイン状物体供給信号の双方を送信する。CPU18は、本実施形態では、商品群Bの中から第1の特定の商品以外の商品が選択された場合には、商品の代金の支払いが完了したとき、商品供給信号のみを送信する。また、CPU18は、選択された商品の代金の支払いが完了した場合に、つり銭が必要なときには、つり銭を供給するようにつり銭供給装置16に対してつり銭供給信号を送信するように構成されている。
【0023】
コイン状の物体Sは、例えば、文字及び模様の少なくとも一方を含んでいてもよい。コイン状の物体Sは、例えば、円形又は多角形の平板形状等、様々な形状を有し得る。コイン状の物体Sは、例えば、中実であってもよく、又は、物品を収容可能な空間、隙間及び/若しくは切込み等を内部に有していてもよい。コイン状の物体Sが物品を収容可能である場合、コイン状の物体Sは、容器として使用されることができる。コイン状の物体Sは、例えば、金属又はプラスチック等、様々な材料で作成されてもよい。自動販売機10は、文字、模様、形状、色彩、又は、これらのうちの組み合わせが異なる、複数種類のコイン状の物体Sを収容してもよい。この場合、複数種類のコイン状の物体Sは、例えば、分類されて複数のチューブに収容されてもよいし、又は、分類されないで1つのチューブに収容されてもよい。
【0024】
コイン状の物体Sは、様々な目的で使用されてもよい。また、コイン状の物体Sは、例えば、使用される目的によっては、自動販売機10以外の他の媒体(例えば人等)から配布されてもよい。
【0025】
コイン状の物体Sは、例えば、自動販売機10、他の自動販売機(例えば、カプセル容器に入った物品(例えば、玩具等)(カプセルトイとも称され得る)を販売する自動販売機等)、飲食店、又は、その他の店において、飲料、食べ物、他の商品又はサービスを購入する際に、金券として使用されてもよい(例えば、10円等の所定の金額の割引又は全額割引)。例えば、コイン状の物体Sを供給する自動販売機10は、ペッドボトル入り飲料、缶入り飲料及び瓶入り飲料の少なくとも1つを提供してもよい。この場合、カップ入り飲料を提供する他の自動販売機が、コイン状の物体Sを金券として使用できるように構成されてもよい。また、自動販売機10及びコイン状の物体Sの少なくとも一方には、上記の他の自動販売機においてコイン状の物体Sが金券として使用可能であることが示されていてもよい。この場合、自動販売機10は、ユーザーに対して、カップ入り飲料を試してもらうための機会を提供し得る。なお、例えば、他の自動販売機は、その支払装置、つり銭供給装置、商品供給装置及びCPUが、自動販売機10の対応する要素と同様に構成されることにより、コイン状の物体Sを金券として使用できるように構成されていてもよい。また、例えば、自動販売機10においてコイン状の物体Sが金券として使用可能である場合、自動販売機10における更なる商品の購入を促し得る。また、例えば、飲食店においてコイン状の物体Sが金券として使用可能である場合、自動販売機10は、ユーザーに対して、飲食店を利用してもらうための機会を提供し得る。
【0026】
また、コイン状の物体Sは、例えば、自動販売機10、他の自動販売機、飲食店、又は、その他の店において、特定の商品(例えば、新商品又は特定保健用食品等)を購入する場合のみに、金券として使用されてもよい。例えば、自動販売機10の商品群Bは、1つ又は複数の第2の特定の商品を含む第2の特定の商品群を包含していてもよい。第2の特定の商品は、例えば、新商品、特定保健用食品、又は、他の商品の少なくとも1つを含んでいてもよい。例えば、メモリ14が、飲料B1〜B30の中のどの飲料が第2の特定の商品に該当するかを記憶していてもよい。例えば、第2の特定の商品が新商品である場合、自動販売機10は、新商品を効果的に宣伝し得る。また、例えば、第2の特定の商品が特定保健用食品である場合、自動販売機10は、ユーザーに対して特定保健用食品を試してもらうための機会を提供し得る。
【0027】
また、コイン状の物体Sは、例えば、企業内において従業員に配布されてもよく、企業内に設置された自動販売機10、他の自動販売機、飲食店、又は、その他の店において、飲料、食べ物、他の商品又はサービスを購入する際に、金券として使用されてもよい。コイン状の物体Sがこのように使用される場合、例えば、企業内において従業員の働く意欲を向上し得る。
【0028】
また、コイン状の物体Sは、金券として使用される以外にも、例えば記念コインとして自動販売機10から提供されてもよい。コイン状の物体Sがこのように使用される場合、飲料を購入することを意図したユーザー以外にも、記念コインを入手することを意図した新しい客を得ることが可能となる。例えば、自動販売機10は、空港に設置されてもよく、コイン状の物体Sは、日本特有の模様等が付された記念コインとして提供されてもよい。空港では、例えば、訪日外国人等が、帰国時に所有している日本の硬貨を使い切ろうとする場合があり得る。この場合、自動販売機10は、日本特有の模様等が付された記念コインを入手したい訪日外国人による購買を促し得る。また、例えば、自動販売機10は、観光地又は観光地周辺の駅等に設置されてもよく、コイン状の物体Sは、観光地特有の模様等が付された記念コインとして提供されてもよい。この場合、自動販売機10は、観光地特有の模様等が付された記念コインを入手したい観光者による購買を促し得る。
【0029】
また、コイン状の物体Sは、金券として使用される以外にも、例えば飲料品以外の商品や募金に対する証明物として自動販売機10から提供されてもよい。コイン状の物体Sがこのように使用される場合、飲料を購入することを意図したユーザー以外にも、飲料以外の商品の取得や募金を意図した新しい客を得ることが可能となる。この場合、コイン状の物体Sは他の物体を収納できる容器のような形状となっていてもよい。例えば、自動販売機10を空港に設置しておき、コイン状の物体Sの中にSIMカードを収納し、飲料の販売と同時にSIMカードを提供する、又は、飲料を提供せずにSIMカードのみを販売するようにしておくと、SIMカードを購入したい訪日外国人による購買を促し得る。また、例えば、コイン状の物体Sの中に、募金に対する募金証明となる証明物を収納しておき、飲料の販売と同時に証明物を提供するようにしておくと、募金を意図した消費者による購買を促し得る。さらに、例えば、コイン状の物体Sの中に、飲料に入れることが可能なシナモン等の香辛料や調味料を入れておき、飲料の販売と同時に香辛料や調味料を提供するようにしておくと、自販機での購入でしか味わえない新たな風味の飲料を消費者は体験することが可能となり、消費者による購買を促し得る。
【0030】
次に、自動販売機10の動作について説明する。
図9は、
図1の自動販売機の動作を示すフローチャートである。
【0031】
図4に示されるように、自動販売機10の動作は、支払装置13がユーザーCから金銭を受け付けることから始まる(ステップS100)。支払装置13は、上記のように、例えば、硬貨、紙幣、電子マネー、及び、クレジットカードの少なくとも1つにより、ユーザーCから金銭を受ける。また、コイン状の物体Sを自動販売機10において金券として使用可能な場合には、コイン状の物体Sが硬貨の投入口CIから投入されてもよい。この場合、選択された商品の代金が所定の金額割り引かれてもよいし、又は、全額割り引かれてもよい。
【0032】
次に、表示部11が、ユーザーCから受けた金銭に応じて商品B1〜B30のうち販売可能な商品を表示する(ステップS102)。表示部11は、ステップS102において、例えば、ライトにより販売可能な商品の写真又は商品見本等を点灯してもよい。また、コイン状の物体Sが硬貨の投入口CIから投入された場合に、第2の特定の商品を購入する場合のみにコイン状の物体Sが金券として使用可能なときには、表示部11は、対応する第2の特定の商品の写真又は商品見本等のみを表示してもよい。次に、販売可能な商品のボタンのうち、所望の商品のボタンをユーザーCが押すことにより、商品が選択される(つまり、選択された商品の注文を受ける)(ステップS104)。
【0033】
次に、メモリ14が、どのボタンで商品が注文されたか又はどのコラムの商品が注文されたか、データを蓄積する(ステップS106)。次に、CPU18は、支払装置13が受けた金銭と、選択された商品の金額と、を比較し、必要な処理を実施して、選択された商品の代金の支払いを完了させる(ステップS108)。また、コイン状の物体Sが金券として使用可能な場合には、CPU18は、コイン状の物体Sにより割り引かれる金額及び他の手段により受けた金額の合計と、選択された商品の金額と、を比較してもよい。次に、CPU18が、選択された商品を供給するように商品供給装置17に対して商品供給信号を送信する(ステップS110)。次に、商品供給装置17が商品を供給する(ステップS112)。
【0034】
次に、CPU18は、第1の特定の商品が選択されたか否かを判断する(ステップS114)。ステップS114において第1の特定の商品が選択されたと判断された場合には、CPU18が、コイン状の物体Sを供給するようにつり銭供給装置16に対してコイン状物体供給信号を送信する(ステップS116)。次に、つり銭供給装置16がコイン状の物体Sを供給する(ステップS118)。なお、ステップS100においてコイン状の物体Sが金券として投入された場合には、CPU18はステップS116において、再度コイン状の物体Sを供給しないためにつり銭供給装置16に対して信号を送信しなくてもよいし、又は、再度コイン状の物体Sを供給するようにつり銭供給装置16に対して信号を送信してもよい。
【0035】
次に、CPU18が、つり銭が必要か否かを判断する(ステップS120)。ステップS120においてつり銭が必要と判断された場合には、CPU18が、つり銭を供給するようにつり銭供給装置16に対してつり銭供給信号を送信する(ステップS122)。次に、つり銭供給装置16がつり銭を供給して(ステップS124)、一連の動作は終了する。
【0036】
ステップS114において第1の特定の商品が選択されなかったと判断された場合には、ステップS120に進み、CPU18が、つり銭が必要か否かを判断する。ステップS120においてつり銭は必要でないと判断された場合には、一連の動作は終了する。
【0037】
なお、
図4では、まず、金銭を受け付け(ステップS100)、その後、商品が選択されている(ステップS104)が、代替実施形態では、例えば、商品選択の後に、金銭を受け付けてもよいことに留意されたい。また、自動販売機10が弁当を注文するための機能を備えている場合に、ステップS104において弁当の注文を受けるためのボタンが押されたときには、CPU18は、ステップS110及びステップS112を実行せずに、外部装置に弁当の注文を送信するように通信装置15に信号を送り、続いて、ステップS114又はステップS116に進んでもよい。ユーザーCが弁当を注文した際にコイン状の物体Sが提供される場合には、弁当の注文を受け付けたことの証明としてコイン状の物体Sを使用することができる。また、自動販売機10が募金するための機能を備えている場合に、寄付金を受け付けるためのボタンが押されたときには、CPU18は、ステップS110及びステップS112を実行せずに、ステップS114又はステップS116に進んでもよい。ユーザーCが募金を選択した際にコイン状の物体Sが提供される場合には、寄付金を受け付けたことの証明としてコイン状の物体Sを使用することができ、より多くの人が自動販売機10を利用することが考えられ得る。また、自動販売機10が商品供給装置17からは供給されない商品(例えば、SIMカード)をつり銭供給装置16によって販売する場合に、ステップS104においてこのような商品の注文を受けるためのボタンが押されたときには、CPU18は、ステップS110、ステップS112及びステップS114を実行せずに、続いて、ステップS116に進んでもよい。このように、商品群Bが商品供給装置17からは供給されない商品及び/又は自動販売機10からは直接は供給されない商品を含む場合、CPU18は、商品群Bから選択された商品に応じて、商品供給信号及びコイン状物体供給信号のうち、商品供給信号及びコイン状物体供給信号の双方を送信する、商品供給信号のみを送信する、又は、コイン状物体供給信号のみを送信する、ように構成されていてもよい。
【0038】
以上、本実施形態では、自動販売機10は、飲料を供給し、かつ、つり銭とは異なるコイン状の物体Sも供給する場合がある。したがって、飲料を購入することを意図したユーザー以外に、コイン状の物体Sを入手することを意図した新たなユーザーを得ることが可能となる。よって、設置スペースを増大させることなく、自動販売機の設置スペースをより有効に活用できる。
【0039】
また、本実施形態の自動販売機10では、商品群Bは、1つ又は複数の第1の特定の商品を含む第1の特定の商品群を包含し、CPU18は、商品群Bの中から第1の特定の商品が選択された場合のみに、商品供給信号及びコイン状物体供給信号の双方を送信し、商品群Bの中から第1の特定の商品以外の商品が選択された場合に、商品供給信号のみを送信する。したがって、第1の特定の商品が購入された場合のみにコイン状の物体Sが供給されるため、例えば、第1の特定の商品が新商品である場合には、新商品を効果的に宣伝できる。また、例えば、第1の特定の商品が特定保健用食品である場合には、ユーザーに対して特定保健用食品を試してもらうための機会を提供し得る。
【0040】
なお、代替実施形態の自動販売機10では、CPU18は、商品群Bの中からどの商品が選択された場合でも、商品供給信号及びコイン状物体供給信号の双方を送信してもよい。この場合、ステップS114における判断は実施されず、どの商品が購入された場合にもコイン状の物体Sが供給される。
【0041】
また、本実施形態の自動販売機10では、支払装置13が、硬貨の投入口CIを有しており、硬貨の投入口CIからコイン状の物体Sが投入された場合に、選択された商品の代金が所定の金額割り引かれてもよい、又は、選択された商品の代金が全額割り引かれてもよい。この場合、コイン状の物体Sを割引に使用できるため、更なる商品の購入を促し得る。
【0042】
また、本実施形態の自動販売機10では、商品群Bは、1つ又は複数の第2の特定の商品を含む第2の特定の商品群を包含していてもよく、支払装置13が、硬貨の投入口CIを有しており、硬貨の投入口CIからコイン状の物体Sが投入され、かつ、商品群の中の第2の特定の商品(例えば、新商品又は特定保健用食品等)が選択された場合のみに、選択された第2の特定の商品の代金が所定の金額割り引かれてもよい、又は、選択された第2の特定の商品の代金が全額割り引かれてもよい。この場合、第2の特定の商品を購入する場合のみにコイン状の物体Sを割引に使用できるため、例えば、第2の特定の商品が新商品である場合には、新商品を効果的に宣伝し得る。また、例えば、第2の特定の商品が特定保健用食品である場合には、ユーザーに対して特定保健用食品を試してもらうための機会を提供し得る。
【0043】
また、例えば、既存の自動販売機が、表示部、入力装置、支払装置、通信装置、つり銭供給装置、商品供給装置、及び、コントローラを備えている場合には、コントローラのソフトウェアを変更することにより、本実施形態の自動販売機10を実施し得る。この場合、既存の自動販売機に大幅な機械的な変更を加えることなく、本実施形態の自動販売機10を安価に実施し得る。
【0044】
また、本実施形態の方法は、自動販売機10の表示部11において、商品を表示するステップと、自動販売機10の入力装置12において、商品の注文を受けるステップと、自動販売機10の支払装置13において、商品の代金の支払いを受けるステップと、商品の代金の支払いを受けた後に、自動販売機10の商品供給装置17により、商品を供給するステップと、商品の代金の支払いを受けた後に、自動販売機10のつり銭供給装置16により、つり銭とは異なるコイン状の物体Sを供給するステップと、を備える。したがって、自動販売機10から供給される飲料を購入することを意図したユーザー以外に、コイン状の物体Sを入手することを意図した新たなユーザーを得ることが可能となる。よって、設置スペースを増大させることなく、自動販売機の設置スペースをより有効に活用できる。
【0045】
以上、自動販売機の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。当業者であれば、上記の実施形態の様々な変形が可能であることを理解するだろう。また、当業者であれば、上記の実施形態の方法のステップは、矛盾が生じない限り、上記の実施形態と異なる順番で実施可能であることを理解するだろう。
【0046】
例えば、上記の実施形態では、選択された商品を供給するためのステップS110〜S112が実施され、次に、コイン状の物体Sを供給するためのステップS114〜S118が実施され、次に、つり銭を供給するためのステップS120〜S124が実施されているが、これらのステップは、異なる順番で実施されてもよい。また、コイン状の物体S、選択された商品及びつり銭のうちの少なくとも2つが、同時に提供されてもよい。
【0047】
上記の様々な代替実施形態は、本開示の範囲に含まれることが意図されている。