【解決手段】リジッドフレキシブルプリント回路基板は、フレキシブル領域F及びリジッド領域Rを含むフレキシブル絶縁部100と、フレキシブル絶縁部に埋め込まれ、一面がフレキシブル絶縁部の一面に露出した第1内層導体パターン層10と、シード金属箔21、シード金属箔に形成される無電解メッキ層22及び無電解メッキ層に形成される電解メッキ層23を含みフレキシブル絶縁部の他面に形成される第2内層導体パターン層20と、フレキシブル絶縁部に形成され、リジッド領域に配置されるリジッド絶縁部と、を含む。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本出願で用いた用語は、ただ特定の実施例を説明するために用いたものであって、本発明を限定するものではない。単数の表現は、文の中で明白に表現しない限り、複数の表現を含む。
【0010】
本出願において、「含む」または「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在を指定するものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたもの等の存在または付加可能性を予め排除するものではないことを理解しなくてはならない。
【0011】
また、明細書の全般にわたって、「上に」とは、対象部分の上または下に位置することを意味し、必ずしも重力方向を基準にして上側に位置することを意味するものではない。
【0012】
また、「結合」とは、各構成要素の間の接触関係において、各構成要素が物理的に直接接触する場合のみを意味するものではなく、他の構成が各構成要素の間に介在され、該他の構成に構成要素がそれぞれ接触している場合まで包括する概念として使用する。
【0013】
図面に示された各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜上任意に示したものであって、本発明が必ずしもそれらに限定されるものではない
【0014】
以下、本発明に係るリジッドフレキシブルプリント回路基板及びリジッドフレキシブルプリント回路基板の製造方法の実施例を添付図面を参照して詳細に説明し、添付図面を参照して説明するに当たって、同一または対応する構成要素には同一の図面符号を付し、これに対する重複説明を省略する。
【0015】
<リジッドフレキシブルプリント回路基板>
図1から
図7を参照すると、フレキシブル領域F及びリジッド領域Rは、それぞれリジッドフレキシブルプリント回路基板1000、2000、3000、4000、5000においての部分的領域を意味するが、フレキシブル絶縁部及びリジッド絶縁部の説明においても、リジッドフレキシブルプリント回路基板1000、2000、3000、4000、5000においてのフレキシブル領域F及びリジッド領域Rを用いて説明する。
【0016】
すなわち、フレキシブル絶縁部のフレキシブル領域Fとは、フレキシブル絶縁部においてリジッドフレキシブルプリント回路基板のフレキシブル領域Fに対応する一部分を意味する。 同じく、フレキシブル絶縁部のリジッド領域Rとは、フレキシブル絶縁部においてリジッドフレキシブルプリント回路基板のリジッド領域Rに対応する他の部分を意味する。
【0017】
(実施例)
(第1実施例)
図1は、本発明の第1実施例に係るプリント回路基板を示す図である。
図2は、
図1のA部分を拡大した図である。
【0018】
図1及び
図2を参照すると、本発明の第1実施例に係るリジッドフレキシブルプリント回路基板1000は、フレキシブル絶縁部100と、第1リジッド絶縁部400と、第2リジッド絶縁部500と、第1内層導体パターン層10と、第2内層導体パターン層20と、内層ビアホールIVHと、内層ビアIVと、カバーレイ600と、を含む。
【0019】
フレキシブル絶縁部100は、フレキシブル領域F及びリジッド領域Rを含む。具体的に、フレキシブル絶縁部100は、フレキシブル領域F及びリジッド領域Rに連続して一体に形成される。
【0020】
フレキシブル絶縁部100は、フレキシブル絶縁層120と接着層110とを含むことができる。接着層110は、フレキシブル絶縁層120と、後述する第1内層導体パターン層10とを接着する。
【0021】
接着層110は、ポリイミド(polyimide、PI)を含むことができるが、これに制限されない。
【0022】
フレキシブル絶縁層120は、ポリイミド(polyimide、PI)フィルムで形成することができるが、これに制限されない。すなわち、可撓性のある電気絶縁物質であれば制限されず、本実施例で適用するフレキシブル絶縁層120に使用されることができる。
【0023】
接着層110及びフレキシブル絶縁層120は、一面にのみ金属箔が形成され、他面には金属箔が形成されない片面軟性銅張積層板(Flexible Copper Clad Laminate、FCCL)のような片面軟性金属積層板として同時に形成されることができる。または、接着層110及びフレキシブル絶縁層120は、順次的に形成されることも可能である。
【0024】
第1内層導体パターン層10は、フレキシブル絶縁部100に埋め込まれ、一面がフレキシブル絶縁部100の一面に露出する。具体的に、第1内層導体パターン層10は、接着層110に埋め込まれ、一面が接着層110の一面に露出する。第1内層導体パターン層10の一面を除いた残りの表面はフレキシブル絶縁部100によりカバーされる。
【0025】
第2内層導体パターン層20は、第1シード金属箔21、第1シード金属箔21に形成される第1無電解メッキ層22及び第1無電解メッキ層22に形成される第1電解メッキ層23を含み、フレキシブル絶縁部100の他面に形成される。第2内層導体パターン層20は、フレキシブル絶縁部100の他面に突出形成される。
【0026】
第1シード金属箔21は、片面軟性金属積層板の金属箔の一部が残存して形成されることができる。第1無電解メッキ層22は、第1電解メッキ層23を電解メッキにより形成する場合、第1シード金属箔21とともに給電層として機能する。第1電解メッキ層23は、電解メッキにより形成される。
【0027】
内層ビアIVは、第1内層導体パターン層10と第2内層導体パターン層20とを接続するために、フレキシブル絶縁部100を貫通して形成される。具体的に、内層ビアホールIVHが第1内層導体パターン層10の他面の一部を露出させるようにフレキシブル絶縁部100に形成され、内層ビアホールIVHに内層ビアIVが形成されることにより、第1内層導体パターン層10と第2内層導体パターン層20とを内層ビアIVにより互いに接続することができる。
【0028】
このとき、第1無電解メッキ層22は、第1シード金属箔21の一面、内層ビアホールIVHの側壁及び内層ビアホールIVHの底面である第1内層導体パターン層10の他面に連続して形成される。すなわち、
図1及び
図2を参照すると、第1無電解メッキ層22は、第1シード金属箔21の上面から、内層ビアホールIVHの側壁及び内層ビアホールIVHの底面に延長形成される。
【0029】
内層ビアIVは、電解メッキにより形成されることができる。この場合、内層ビアIVと第1電解メッキ層23とは、同じ電解メッキ工程により形成され、一体に形成されることができる。
【0030】
内層ビアIVは、内層ビアホールIVHを充填するフィルドビアであってもよい。ただし、これは例示に過ぎず、内層ビアIVは、
図1及び
図2とは異なって、コンフォーマルビアの形態に形成されることも可能である。
【0031】
内層ビアIVは、第2内層導体パターン層20に接触する一端から第1内層導体パターン層10側に形成された他端に行くほど直径が減少する形態に形成されることができる。すなわち、内層ビアIVは、テーパ状(Tapered)に形成されることができる。ただし、これは例示に過ぎず、内層ビアIVは、一端の直径と他端の直径とが同一であってもよい。
【0032】
内層ビアIVの直径に関する説明は、内層ビアIVが形成される内層ビアホールIVHにも同様に適用される。
【0033】
第1リジッド絶縁部400は、フレキシブル絶縁部100の他面に形成される。第2リジッド絶縁部500は、フレキシブル絶縁部100の一面に形成される。
【0034】
第1リジッド絶縁部400及び第2リジッド絶縁部500のそれぞれは、フレキシブル領域Fに開放部700を形成することができる。
【0035】
開放部700は、フレキシブル絶縁部100のフレキシブル領域Fと、フレキシブル領域Fに配置された第1内層導体パターン層10及び第2内層導体パターン層20のそれぞれの一部を露出する。
【0036】
第1リジッド絶縁部400及び第2リジッド絶縁部500は、エポキシ樹脂などの絶縁性樹脂を含むプリプレグ(Prepreg、PPG)で形成可能である。または、第1リジッド絶縁部400及び第2リジッド絶縁部500は、エポキシ樹脂などの絶縁性樹脂を含むABF(Ajinomoto Build−up Film)などの絶縁フィルムで形成可能である。または、第1リジッド絶縁部400及び第2リジッド絶縁部500は、感光性電気絶縁性樹脂を含む感光性絶縁層であってもよい。
【0037】
プリプレグ(Prepreg、PPG)は、ローフロー(Low−flow)タイプであってもよいが、これに制限されない。
【0038】
第1リジッド絶縁部400及び第2リジッド絶縁部500は、電気絶縁性樹脂に含有された補強材を含むことができる。補強材としては、ガラスクロス、グラスファイバー、無機フィラー及び有機フィラーのうちの少なくともいずれか1種を用いることができる。
【0039】
補強材は、第1リジッド絶縁部400及び第2リジッド絶縁部500の剛性を補強し、熱膨脹係数を低くすることができる。
【0040】
無機フィラーとしては、シリカ(SiO
2)、アルミナ(Al
2O
3)、炭化珪素(SiC)、硫酸バリウム(BaSO
4)、タルク、クレー、雲母パウダー、水酸化アルミニウム(Al(OH)
3)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)
2)、炭酸カルシウム(CaCO
3)、炭酸マグネシウム(MgCO
3)、酸化マグネシウム(MgO)、窒化ホウ素(BN)、ホウ酸アルミニウム(AlBO
3)、チタン酸バリウム(BaTiO
3)及びジルコン酸カルシウム(CaZrO
3)より構成された群から選択される少なくとも1種以上を用いることができる。
【0041】
第1外層導体パターン層40は、第1リジッド絶縁部400に形成される。第2外層導体パターン層50は、第2リジッド絶縁部500に形成される。
【0042】
第1外層導体パターン層40は、第3シード金属箔41と、第3シード金属箔41に形成される第3無電解メッキ層42と、第3無電解メッキ層42に形成される第3電解メッキ層43と、を含む。
【0043】
第2外層導体パターン層50は、第4シード金属箔51と、第4シード金属箔51に形成される第4無電解メッキ層52と、第4無電解メッキ層52に形成される第4電解メッキ層53と、を含む。
【0044】
外層ビアBVは、第1外層導体パターン層40と第2内層導体パターン層20とを接続するために第1リジッド絶縁部400に形成されることができる。また、外層ビアBVは、第2外層導体パターン層50と第1内層導体パターン層10とを接続するために第2リジッド絶縁部500に形成されることができる。
【0045】
このとき、第3シード金属箔41の一面に形成された第3無電解メッキ層42は、外層ビアホールの側壁及び外層ビアホールの底面に延長して形成されることができる。また、第4シード金属箔51の一面に形成された第4無電解メッキ層52は、外層ビアホールの側壁及び外層ビアホールの底面に延長して形成されることができる。
【0046】
第1リジッド絶縁部400に形成された外層ビアBVは、第3電解メッキ層43と一体に形成されることができる。第2リジッド絶縁部500に形成された外層ビアBVは、第4電解メッキ層53と一体に形成されることができる。
【0047】
図1には、第1リジッド絶縁部400が1つの層を有することを前提に、第1リジッド絶縁部400に形成された第1外層導体パターン層40及び外層ビアBVのそれぞれが1層のみ形成されたことを示しているが、これは例示に過ぎない。すなわち、第1リジッド絶縁部400は、複数形成され、順次積層されることができる。この場合、第1外層導体パターン層40及び外層ビアBVは、第1リジッド絶縁部400の数に対応して複数の層を有することができる。この説明は、第2リジッド絶縁部500、第2リジッド絶縁部500に形成される第2外層導体パターン層50、及び外層ビアBVにも同様に適用できる。
【0048】
カバーレイ600は、フレキシブル絶縁部100の両面にそれぞれ形成され、フレキシブル領域Fに配置された第1内層導体パターン層10及びフレキシブル領域Fに配置された第2内層導体パターン層20をカバーする。すなわち、カバーレイ600は、開放部700により露出されたフレキシブル絶縁部100に形成され、フレキシブル領域Fに配置された第1内層導体パターン層10及び第2内層導体パターン層20を保護する。
【0049】
カバーレイ600は、ポリイミド(polyimide)フィルムの単層構造であってもよく、または接着層及び接着層上に形成されたポリイミド(polyimide)フィルムのように複層構造であってもよい。
【0050】
図1に示すソルダーレジスト層SRは、本実施例に係るリジッドフレキシブルプリント回路基板1000の最外層導体パターン層である第1外層導体パターン層40及び第2外層導体パターン層50を保護するために、それぞれ第1リジッド絶縁部400及び第2リジッド絶縁部500に形成される。
【0051】
ソルダーレジスト層SRには、第1外層導体パターン層40及び/または第2外層導体パターン層50の少なくとも一部を露出する開口SROが形成される。
【0052】
ソルダーレジスト層SRは、感光性絶縁樹脂を含むことができるが、これに制限されない。 ソルダーレジスト層SRが感光性絶縁樹脂を含む場合は、開口SROは、フォトリソグラフィ工程により形成可能である。
【0053】
一方、上述した第1内層導体パターン層10、第2内層導体パターン層20、第1外層導体パターン層40及び第2外層導体パターン層50のそれぞれは、ビアパッド、信号パターン、パワーパターン、グラウンドパターン及び外部接続パッドのうちの少なくとも1種を含む。
【0054】
また、第1内層導体パターン層10、第1シード金属箔21、第3シード金属箔41、第4シード金属箔51、第1無電解メッキ層22、第3無電解メッキ層42、第4無電解メッキ層52、第1電解メッキ層23、第3電解メッキ層43、第4電解メッキ層53、内層ビアIV及び外層ビアBVのそれぞれは、電気的特性に優れた銅(Cu)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、金(Au)、白金(Pt)等を含むことができる。
【0055】
以上のように、本実施例に係るリジッドフレキシブルプリント回路基板1000は、フレキシブル絶縁部100に形成される第1内層導体パターン層10及び第2内層導体パターン層20を微細に形成することができる。
【0056】
(第2実施例)
図3は、本発明の第2実施例に係るプリント回路基板を示す図である。
図4は、
図3のB部分を拡大した図である。
【0057】
図1から
図4を参照して、本実施例に係るリジッドフレキシブルプリント回路基板2000と本発明の第1実施例に係るプリント回路基板1000とを比べると、第1内層導体パターン層10及び第2リジッド絶縁部500が異なる。
【0058】
したがって、本実施例を説明するに当たり、本実施例と第1実施例との差異を中心に説明する。本実施例のその他の構成は、本発明の第1実施例に係るプリント回路基板1000で説明した内容をそのまま適用することができる。
【0059】
図3及び
図4を参照すると、第1内層導体パターン層10の一面には、溝800が形成される。すなわち、第1内層導体パターン層10の一面とフレキシブル絶縁部100の一面との間には段差が形成される。
【0060】
溝800は、本発明の製造方法の特徴により形成される。本発明の場合は、キャリア(
図8のC参照)の極薄金属層(
図8のM2参照)に第1内層導体パターン層10を形成し、フレキシブル絶縁層100を積層した後にキャリア(
図8のC参照)を除去する。キャリア(
図8のC参照)は、極薄金属層M2とキャリア金属層M1との間の界面が分離することにより除去されることができる。これにより、キャリア(
図8のC参照)の極薄金属層M2はフレキシブル絶縁層100の一面に付着して残存する。極薄金属層M2は、エッチングによりフレキシブル絶縁層100の一面から除去されるが、極薄金属層M2と第1内層導体パターン層10とが同じ金属を含む場合は、極薄金属層M2を除去するためのエッチング液により第1内層導体パターン層10の一部がともに除去され得る。これにより、第1内層導体パターン層10の一面には溝800が形成される。
【0061】
第2リジッド絶縁部500は、フレキシブル絶縁部100の一面に形成され、溝800を充填する。
【0062】
(第3実施例)
図5は、本発明の第3実施例に係るプリント回路基板を示す図である。
【0063】
図1、
図2及び
図5を参照して、本実施例に係るリジッドフレキシブルプリント回路基板3000と本発明の第1実施例に係るプリント回路基板1000とを比べると、フレキシブル絶縁部、内層導体パターン層及び内層ビアの層数が異なる。
【0064】
すなわち、本実施例の場合は、本発明の第1実施例と異なって、複数のフレキシブル絶縁部100、200が形成される。これにより、内層導体パターン層10、20、30及び内層ビアIV1、IV2の層数が複数形成される。
【0065】
具体的に、本実施例の場合、第1フレキシブル絶縁部100に第2フレキシブル絶縁部200が形成され、第2フレキシブル絶縁部200に第3内層導体パターン層300が形成される。 また、第1フレキシブル絶縁部100に第1内層ビアホールIVH1及び第1内層ビアIV1が形成され、第2フレキシブル絶縁部200に第2内層ビアホールIVH2及び第2内層ビアIV2が形成される。
【0066】
第2フレキシブル絶縁部200には、本発明の第1実施例でのフレキシブル絶縁部(
図1の100参照)に関する説明を適用できる。
【0067】
第3内層導体パターン層30は、第2シード金属箔31、第2シード金属箔31に形成される第2無電解メッキ層32及び第2無電解メッキ層32に形成される第2電解メッキ層33を含む。
【0068】
第3内層導体パターン層30には、本発明の第1実施例での第2内層導体パターン層(
図1の20参照)に関する説明を適用できる。
【0069】
第2内層ビアホールIVH2及び第2内層ビアIV2には、本発明の第1実施例での内層ビアホール(
図1のIVH参照)及び内層ビアIVに関する説明を適用できる。
【0070】
(第4実施例及び第5実施例)
図6は、本発明の第4実施例に係るプリント回路基板を示す図である。
図7は、本発明の第5実施例に係るプリント回路基板を示す図である。
【0071】
図1、
図2、
図6及び
図7を参照して、本発明の第4実施例に係るリジッドフレキシブルプリント回路基板4000及び本発明の第5実施例に係るリジッドフレキシブルプリント回路基板5000と、本発明の第1実施例に係るプリント回路基板1000とを比べると、第1外層導体パターン層40、第2外層導体パターン層50及び外層ビアBVが異なり、以下ではこれらを中心に説明する。本実施例のその他の構成については、本発明の第1実施例での説明をそのまま適用することができる。
【0072】
本発明の第4実施例に係るリジッドフレキシブルプリント回路基板4000の場合、第1外層導体パターン層40、第2外層導体パターン層50及び外層ビアBVは、サブトラクティブ法(Subtractive Process)により形成される。
【0073】
すなわち、第1外層導体パターン層40及び第2外層導体パターン層50のそれぞれは、第1リジッド絶縁部400及び第2リジッド絶縁部500にそれぞれ形成された第1外層導体パターン層形成用金属層と第2外層導体パターン層形成用金属層とを選択的にエッチングして除去することにより形成可能である。
【0074】
したがって、第1外層導体パターン層40及び第2外層導体パターン層50のそれぞれは、第1リジッド絶縁部400及び第2リジッド絶縁部500と接触する一端から、一端に対向する他端を向ける方向に沿って断面積が減少する形態に形成されることができる。すなわち、第1外層導体パターン層40及び第2外層導体パターン層50のそれぞれは、テーパ状(tapered)に形成されることができる。
【0075】
第1外層導体パターン層40及び第2外層導体パターン層50のそれぞれは、電気的特性に優れた銅(Cu)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、金(Au)、白金(Pt)などを含むことができる。
【0076】
外層ビアBVは、メッキにより形成することができる。このために、第1リジッド絶縁部400に形成された外層ビアホールの側壁及び底面には第3無電解メッキ層42が形成されることができ、第2リジッド絶縁部500に形成された外層ビアホールの内側壁及び底面には第4無電解メッキ層52が形成されることができる。
【0077】
本発明の第1実施例とは異なって、本実施例では、第3無電解メッキ層42及び第4無電解メッキ層52のそれぞれが外層ビアホールの側壁及び底面にのみ形成される。
【0078】
本発明の第5実施例に係るリジッドフレキシブルプリント回路基板5000の場合、第1外層導体パターン層40、第2外層導体パターン層50及び外層ビアBVは、セミアディティブ法(Semi Additive Process)により形成される。
【0079】
すなわち、本実施例の場合は、第3無電解メッキ層42及び第4無電解メッキ層52が本発明の第1実施例とは異なって、第1リジッド絶縁部400及び第2リジッド絶縁部500に接触する。
【0080】
<リジッドフレキシブルプリント回路基板の製造方法>
【0081】
図8から
図23は、本発明の一実施例に係るリジッドフレキシブルプリント回路基板の製造方法を説明するために製造工程を順次示す図である。
【0082】
図8から
図23を参照すると、本発明の一実施例に係るリジッドフレキシブルプリント回路基板の製造方法は、キャリアの一面に第1内層導体パターン層を形成する段階と、第1内層導体パターン層をカバーするためにキャリアの一面にフレキシブル絶縁部を形成する段階と、フレキシブル絶縁部にシード金属箔、無電解メッキ層及び電解メッキ層を含む第2内層導体パターン層を形成する段階と、キャリアを除去する段階と、フレキシブル絶縁部に開放部が形成されたリジッド絶縁部を形成する段階と、を含む。
【0083】
一方、フレキシブル領域F及びリジッド領域Rは、それぞれ本実施例に係る製造方法により製造された最終製品であるリジッドフレキシブルプリント回路基板においての領域を意味するが、最終製品ではなく中間段階の製品においてもリジッドフレキシブルプリント回路基板の部分的領域であるフレキシブル領域F及びリジッド領域Rを用いて説明する。
【0084】
例として、キャリアCのフレキシブル領域F及びリジッド領域Rとは、当該領域がリジッドフレキシブルプリント回路基板においてのフレキシブル領域F及びリジッド領域Rに対応する意味として使用する。
【0085】
また、
図8から
図14には、キャリアCの両面で工程が行われることを示しているが、説明の便宜上、以下ではキャリアの一面を基準にしてのみ製造工程を説明する。
【0086】
図8から
図10を参照すると、キャリアの一面に、第1内層導体パターン層を形成する。
【0087】
キャリアCは、コアレス工法を行うときに使用される通常の副資材であり得る。キャリアCは、支持部材S、支持部材の両面に形成されたキャリア金属層M1、及びキャリア金属層M1に形成された極薄金属層M2を含む構造を有することができる。または、キャリアCは、支持部材、極薄金属層、及び支持部材と極薄金属層との間に介在された離型層を含む構造を有することができる。
【0088】
本実施例で使用するキャリアCは、支持部材S、支持部材Sの両面に形成されたキャリア銅箔M1、及びキャリア銅箔M1に形成された極薄銅箔M2を含む。
【0089】
第1内層導体パターン層10は、キャリアCの一面に第1メッキレジストパターンDF1を形成し、極薄銅箔M1を給電層とする電解銅メッキを行って第1メッキレジストパターンDF1の開口を充填することにより形成可能である。
【0090】
第1メッキレジストパターンDF1は、ドライフィルムをキャリアCの一面に積層した後にフォトリソグラフィ工程を行うことにより形成可能である。
【0091】
第1内層導体パターン層10を形成した後に、第1メッキレジストパターンDF1はキャリアCから除去される。
【0092】
図11を参照すると、第1内層導体パターン層をカバーするように、キャリアの一面にフレキシブル絶縁部を形成する。
【0093】
フレキシブル絶縁部100は、接着層110及び接着層110上に形成されたフレキシブル絶縁層120を含む軟性絶縁資材をキャリアCに積層することにより同時に形成可能である。または、 先ずキャリアCの一面に接着層110を形成した後に、接着層110にフレキシブル絶縁層120を接着することによりフレキシブル絶縁部100を形成することができる。
【0094】
図11から
図14を参照すると、フレキシブル絶縁部に第1シード金属箔、第1無電解メッキ層、及び第1電解メッキ層を含む第2内層導体パターン層を形成する。
【0095】
先ず、
図11に示すように、第1シード金属箔21をフレキシブル絶縁部100の他面に形成する。
【0096】
第1シード金属箔21は、片面軟性銅張積層板(Flexible Copper Clad Laminate、FCCL)のように片面軟性金属積層板をキャリアCに積層することでフレキシブル絶縁部100と同時に形成することができる。ただし、これは例示に過ぎず、先ずフレキシブル絶縁部100をキャリアCに形成した後に、フレキシブル絶縁部100に第1シード金属箔21を形成することもできる。
【0097】
以後、
図12に示すように、第1シード金属箔21及びフレキシブル絶縁部100を貫通する内層ビアホールIVHを加工し、内層ビアホールIVHの内壁を含むフレキシブル絶縁部100の表面に第1無電解メッキ層22を形成する。
【0098】
内層ビアホールIVHは、レーザドリルまたはメカニカルドリルで形成することができる。内層ビアホールIVHは、第1内層導体パターン層10の他面の少なくとも一部が露出するようにフレキシブル絶縁部100を貫通する。
【0099】
第1無電解メッキ層22は、無電解銅メッキにより形成可能である。
【0100】
以後、
図13に示すように、第1無電解メッキ層22に第2メッキレジストパターンDF2を形成し、第2メッキレジストパターンDF2の開口に電解メッキにより第1電解メッキ層23を形成する。
【0101】
第2メッキレジストパターンDF2は、第1無電解メッキ層22をカバーするようにドライフィルムを積層した後に、フォトリソグラフィ工程を行うことにより形成することができる。
【0102】
以後、
図14に示すように、第2メッキレジストパターンDF2は、第1電解メッキ層23を形成した後に除去される。
【0103】
図15を参照すると、フレキシブル絶縁部からキャリアを除去する。
【0104】
キャリアCは、キャリア銅箔M1と極薄銅箔M2との間の界面で分離が行われて、フレキシブル絶縁部100から除去される。よって、第1内層導体パターン層10が埋め込まれているフレキシブル絶縁層100の一面には、キャリアCの極薄銅箔M2が残存することになる。
【0105】
図16を参照すると、フレキシブル絶縁部から極薄銅箔、露出された第1シード金属箔及び第1無電解メッキ層を除去する。
【0106】
極薄銅箔M2、第1シード金属箔21及び第1無電解メッキ層22は、フラッシュエッチングまたはハーフエッチング等により除去することができる。極薄銅箔M2を除去することにより第1内層導体パターン層10の一面がフレキシブル絶縁部100の一面に露出する。
【0107】
一方、極薄銅箔M2及び第1内層導体パターン層10がすべて銅を含むことができ、この場合、極薄銅箔M2を除去する過程で第1内層導体パターン層300の一部がともに除去され得る。すなわち、本発明の第2実施例に係るリジッドフレキシブルプリント回路基板2000で説明した溝(
図4のR参照)が本工程で形成されることができる。
【0108】
図17を参照すると、カバーレイを形成し、第1リジッド絶縁部及び第2リジッド絶縁部を形成する。
【0109】
フレキシブル絶縁部100から極薄銅箔M2を除去した後に、フレキシブル絶縁部100のフレキシブル領域Fにそれぞれカバーレイ600を形成する。すなわち、カバーレイ600は、第1内層導体パターン層10のうちのフレキシブル領域Fに配置された一部及び第2内層導体パターン層20のうちのフレキシブル領域Fに形成された一部にそれぞれ形成されることができる。
【0110】
第1リジッド絶縁部400及び第2リジッド絶縁部500は、フレキシブル絶縁部100のリジッド領域Rにのみ形成されるように、フレキシブル領域Fに対応する開放部700が形成される。
【0111】
第1リジッド絶縁部400、第2リジッド絶縁部500及び開放部700は、予め開放部700に対応するキャビティが形成された硬性絶縁資材をフレキシブル絶縁部100に積層することにより形成可能であり、または硬性絶縁資材をフレキシブル絶縁部100に積層した後に、硬性絶縁資材のフレキシブル領域Fに開放部700を加工することにより形成可能である。
【0112】
第1リジッド絶縁部400及び第3シード金属箔41は、RCC(Resin Coated Copper)のように、リジッド絶縁層の一面にのみ金属箔が形成された資材を用いることにより、フレキシブル絶縁部100の他面に同時に形成することができる。第2リジッド絶縁部500及び第4シード金属箔51の場合も、上述した資材を用いることによりフレキシブル絶縁部100の一面に同時に形成することができる。
【0113】
図18を参照すると、第3シード金属箔及び第1リジッド絶縁部を貫通する外層ビアホールが加工される。
【0114】
外層ビアホールBVHは、レーザドリルまたはメカニカルドリルにより形成可能である。第1リジッド絶縁部400に形成された外層ビアホールBVHは、第2内層導体パターン層20の少なくとも一部が露出するように、第1リジッド絶縁部400を貫通する。
【0115】
外層ビアホールBVHは、第4シード金属箔51及び第2リジッド絶縁部500を貫通して第1内層導体パターン層10の少なくとも一部を露出することもできる。
【0116】
図19を参照すると、外層ビアホールBVHの内壁を含む第1リジッド絶縁部400及び第2リジッド絶縁部500の表面にそれぞれ第3無電解メッキ層42及び第4無電解メッキ層52を形成する。
【0117】
第3無電解メッキ層42及び第4無電解メッキ層52は、同じ無電解メッキ工程により同時に形成することができる。
【0118】
図20を参照すると、第3無電解メッキ層42及び第4無電解メッキ層52にそれぞれ第3メッキレジストパターンDF3及び第4メッキレジストパターンDF4を形成する。
【0119】
第3メッキレジストパターンDF3及び第4メッキレジストパターンDF4のそれぞれは、第3無電解メッキ層42及び第4無電解メッキ層52をカバーするようにドライフィルムを積層した後に、フォトリソグラフィ工程を行うことで形成することができる。
【0120】
図21を参照すると、第3メッキレジストパターンDF3及び第4メッキレジストパターンDF4の開口に、第3電解メッキ層43及び第4電解メッキ層53をそれぞれ形成する。
【0121】
第3電解メッキ層43及び第4電解メッキ層53は、同じ電解メッキ工程により同時に形成することができる。ただし、これは例示に過ぎず、第3電解メッキ層43及び第4電解メッキ層53は、設計上の必要等により、互いに異なる電解メッキ工程により形成することも可能である。
【0122】
図22を参照すると、第3メッキレジストパターンDF3及び第4メッキレジストパターンDF4を除去した後に、第3シード金属箔41、第3無電解メッキ層42、第4シード金属箔51及び第4無電解メッキ層52のうち、第3電解メッキ層43及び第4電解メッキ層53によりカバーされていない部分を除去する。
【0123】
露出した第3シード金属箔41、第3無電解メッキ層42、第4シード金属箔51及び第4無電解メッキ層52は、フラッシュエッチングまたはハーフエッチング等により除去することができる。
【0124】
図23を参照すると、第1外層導体パターン層40及び第2外層導体パターン層50のそれぞれをカバーするように、第1リジッド絶縁部400及び第2リジッド絶縁部500のそれぞれに開口SROが形成されたソルダーレジスト層SRを形成する。
【0125】
ソルダーレジスト層SR及び開口SROは、感光性のソルダーレジストフィルムを第1リジッド絶縁部400及び第2リジッド絶縁部500にそれぞれ積層し、フォトリソグラフィ工程を行うことにより形成することができる。
【0126】
このようにして、本発明の第1実施例に係るリジッドフレキシブルプリント回路基板1000を製造することができる。
【0127】
以上、本発明の一実施例について説明したが、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば特許請求の範囲に記載した本発明の思想から逸脱しない範囲内で、構成要素の付加、変更または削除などにより本発明を様々に修正及び変更することができ、これも本発明の権利範囲内に含まれるものといえよう。